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福島市、15歳未満に線量計配布 9月から3万4千人
- 2011/6/14 10:50
福島市は14日までに、市内で就学している小中学生や幼稚園児ら計約3万4千人に放射線の小型線量計を9月から配布する方針を固めた。
福島県内では、町の一部が計画的避難区域となっている川俣町や、年間の積算線量が20ミリシーベルトを上回る恐れがある「ホットスポット」がある伊達市が子ども全員に線量計を配布し、健康管理を独自に実施する方針を示している。
福島市によると、対象は保育園と幼稚園に通う園児と小中学校、特別支援学校に通う児童、生徒。就学していない3歳未満の子どもについても保護者の希望があれば配布する。
期間は9月から3カ月間の予定で、市が月に1度回収し、データを調べる。〔共同〕
児童・生徒ら3万4千人に線量計配布へ…福島市
福島第一原発の事故を受け、福島市は13日、市内の全ての小中学生、幼稚園・保育園児ら計約3万4000人にバッジ式の線量計を配布し、放射線の影響を調査する方針を決めた。
市幹部によると、学校や幼稚園などの通学・通園時期に3か月間、身に着けさせる。
開会中の市議会6月定例会に追加提案する補正予算案に約1億5000万円を盛り込む。
市幹部は「線量計が入手でき次第、始めたい。希望があれば、3歳未満の子どもへの配布も検討する」としている。
(2011年6月14日07時35分 読売新聞)
相馬の酪農家自殺、「原発なければ」と書き残し
福島第一原発の事故で、牛を処分して廃業した福島県相馬市の酪農家男性(50歳代)が「原発さえなければ」と書き残して自殺していたことが13日、わかった。
関係者によると、男性は今月11日、小屋で首をつった状態で見つかった。小屋の壁に白チョークで「仕事する気力をなくしました」「残った酪農家は原発にまけないで」と記していた。
男性が住む地区は当初、加工前牛乳が出荷停止となり、男性は乳を搾っては捨てていた。今月初旬までに約30頭を処分した。男性は親の代から酪農を続けており、姉は本紙の取材に「(弟の死は)子どもたちのことを思えば話したくない。しかし、原発の件は訴えたい」と語った。
酪農家仲間だった男性(51)は「避難区域ではないため、補償はないだろうと繰り返していた」といい、農業男性(53)は「連絡をとるたびに『原発ですべてを失った』と悩んでいた」と話した。
(2011年6月14日03時09分 読売新聞)
福島の酪農業男性が自殺か 「原発なければ」と書き残し
福島県相馬市の50代の酪農業の男性が「原発さえなければ。仕事する気力をなくした」と書き残し、首をつった状態で死亡していたことが14日、同市や捜査関係者への取材で分かった。自殺とみられる。
市によると、男性は11日に自宅近くの小屋の中で発見された。壁に「原発さえなければ。残った酪農家は原発に負けないで頑張ってください」などと記されていた。
男性は福島第1原発事故後、妻の故郷であるフィリピンに妻と2人の子どもとともにいったん避難したが、単身で相馬市に戻っていた。原乳は3月に出荷制限を受けたため、男性は搾乳した分を廃棄していたという。
2011/06/14 10:31 【共同通信】
「原発さえなければ…」酪農家の男性自殺か 福島・相馬
2011年6月14日3時1分
福島県相馬市で酪農を営む50代の男性が、「原発さえなければ」などと書き置きを残し、首をつった状態で死亡していたことがわかった。捜査関係者や男性と親しかった複数の人によると、自殺の疑いが強いという。
関係者によると、男性は40頭ほどの牛を飼育していた。3月の原発事故のあと、妻と2人の子どもが妻の母国のフィリピンに避難し、男性も家族のもとに向かったが、その後戻ったという。
男性が不在の間、周囲の農家が分担して牛の面倒をみていた。その後、男性は牛を手放したという。
相馬の酪農家、原発災害苦に自殺か
相馬市玉野で13日までに、50代の酪農業男性が死亡しているのが見つかった。関係者によると、遺 体が見つかった状態などから自殺とみられるという。遺体のそばの黒板には「原発がなければ」と書かれていたという。立谷秀清市長は同日、「当市において原 発関連の犠牲者が出たことは誠に残念。海外に渡った2人の子どもが心配です」と文書でコメントした。
同市や関係者の話などによると、男性は11日に見つかったとみられる。男性の妻と子ども2人は妻が出身の海外に避難しているという。男性も一時、渡航していた。
同市によると、同市玉野地区は一時、原乳の出荷規制などがかかっていた。
(2011年6月14日 福島民友ニュース)
一番茶の製茶 検査へ
◇放射性物質 今週中にも県
放射性物質の検査対象に乾燥茶葉を含める国の方針を受け、県は今週中にも、狭山茶の一番茶の製茶を検査することを決めた。上田清司知事が 13日の定例会見で明らかにした。生産量の多い県西部の6市で計10地点(業者)を調べる。今月末には二番茶の荒茶も調べる予定で、農家からは早期の収束 を願う声も出ている。
◇月末、二番茶の荒茶
県によると、摘み取られた生茶葉は乾燥させて「荒茶」にした後、混ぜ合わせたり、ごみを取り除いたりして商品の製茶にする。狭山茶の一番茶の多くはすでに製茶となり、店頭に並んでいるものもある。
製茶の検査対象は、入間、所沢、狭山、飯能、日高、鶴ケ島の主産地6市。県茶業協会と協議し、「茶商」と呼ばれる卸販売・小売りの計10業者に、製茶の提供を求める。結果は週内にも公表するという。
放射性セシウムが国の暫定基準値(1キロあたり500ベクレル)を超えた場合、県は茶商単位で出荷自粛の要請をする方向だ。茶商が別の小売業者に販売していた際には、自主回収を求めることを検討している。
また、今月末ごろから収穫が始まる二番茶は、荒茶を検査するが、業者数など検査範囲は未定という。
茶の検査をめぐり、上田知事は飲用茶を調べるよう主張。細川律夫厚労相に対し、乾燥茶葉に暫定基準値を適用した根拠などを説明するよう求めていた。
会見で知事は、荒茶の一部が「(食用など)飲用以外」に使われているとする厚労相の回答があったとした上で、「説明は十分でなく納得できないが、消費者の不安があれば調べるべきだ」と述べた。
◇生産者「早く収束を」
県内の茶どころの一つ、日高市の茶葉農家の浅野与市さん(71)は「製茶は飲むもの。量も多くはないので安全だと思う。検査をするならどうぞというだけ。それで安全ならばいい」と、淡々と受けとめる。
一方、同市のある生産農家は「検査は仕方ないと思うが、農家は生茶葉が安全だと言われたから生産を続けている」としたうえで、「消費者は数値が出ると心配する。さらに荒茶などを調べるのは農家としては不本意。早く問題が収束してほしい」と困惑気味だ。
狭山市には1日に数本、「お茶は安全なのか」という問い合わせの電話があるという。同市農業振興課は「今のところ、『安全』と答えるしかない。検査するなら粛々とやるだけです」と話している。
東日本大震災:県、週内にも「製茶」検査 知事「消費者の安心のため」 /埼玉
県は13日、生茶葉を乾燥させてふるいにかけるなどして出荷状態にした「製茶」に含まれる放射性物質の検査を今週中にも始めると発表した。上田清司知事は定例会見で「消費者の安心のために検査を進めていきたい」と説明した。
検査は▽所沢▽入間▽狭山▽飯能▽日高▽鶴ケ島の6市にある、57の茶商(卸問屋)のうち10カ所からサンプルを抽出して実施する。
また、生茶葉を蒸して乾燥させた半製品「荒茶」の検査は、「二番茶」の収穫が県内で始まる今月下旬から実施する。
「製茶」「荒茶」は、生茶葉や野菜などと同じ1キログラム当たり500ベクレルの暫定規制値が適用される。製茶、荒茶は生茶葉より重量当たりの放射性物質が濃縮されるため、県は暫定規制値に基づく検査を見送ってきた。
上田知事は「暫定規制値ではなく(国の)原子力安全委員会で本当の規制値を決めてもらいたい」と語った。【大谷津統一】
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毎日新聞 2011年6月14日 地方版
【静岡】
藁科地区の製茶検査、県が公表先送り きょう知事が説明
2011年6月14日
静岡市葵区の藁科地区の1工場で出荷した「一番茶」の製茶から、国の暫定規制値を上回る放射性セシウムが検出されたのを受け、地区内の10工場で放射性物質検査をしていた静岡県は13日、検査結果が出たのにもかかわらず、公表を先送りした。
広報責任者の土屋優行・県知事戦略局長は13日夜、記者団に対し「14日の知事定例会見で結果についての考え方や対応を知事が発表する」と語り、公表見送りの理由は説明しなかった。
県担当者が厚生労働省横浜検疫所(横浜市)に各工場の製茶サンプルを持ち込んで、13日午後には、県に検査結果が報告された。同省の担当者は「数値は把握しているが、検査主体の静岡県が発表しないため、発表できない」と説明した。
県、結果公表先送り 藁科10工場の製茶検査(6/14 08:04)
静岡市葵区藁科地区の一番茶の製茶から 国の暫定規制値を上回る放射性セシウムが検出された問題で、県は13日、同日に予定していた藁科地区10工場分の放射性物質検査の結果公表を先送りした。 県は13日夜、検査機関から結果の連絡を受けているが、県の担当者は「14日午後に行う川勝平太知事の定例会見で発表する」との説明を繰り返した。
公表を遅らせる理由について、県は「どういう数字であるかや考え方、今後の対応も含めて、あす発表する」とだけ説明した。サンプル収集した工場に対しては、「個別に連絡する」という。
県は同問題を受け、10日から藁科地区約100工場を対象に、一番茶について追加の製茶検査を開始。今回の発表が第1回目となる予定だった。県はこれまで「結果が分かり次第、早急に発表する」などとしていた。
厚生労働省は「静岡県に対して、速やかな結果の公表を求めている」としている。
県の対応について、業界関係者からは不満の声が相次いだ。サンプルを提供した市内の茶工場は、「地元のJAを通して『今夜(13日夜)は県から結果の公表はない』と連絡が入った。良い結果ではなかったのでは」と不安を募らせる。
静岡茶市場(静岡市葵区)の関係者は「二番茶の取引にも影響があるので、結果に注目していたのに」と困惑気味。同市葵区の茶の流通業者も「(公表が)明日になっても結果は同じ。遅らせる理由が分からない」と疑問を呈した。
茶工場単位で出荷制限 「静岡方式」容認姿勢 厚労相
細川律夫厚生労働相は13日、本県が茶の放射性物質検査で国の暫定規制値を超えた場合に生産地ごとではなく、茶工場単位での出荷制限を求めていることに関 し「そういう方法でいいと思う」と述べ、「静岡方式」の容認に前向きな姿勢を示した。茶の放射性物質検査をめぐる要望のため厚労省に細川厚労相を訪ねた牧 野聖修衆院議員(静岡1区)が明らかにした。
牧野氏によると、細川厚労相は茶を含む食品の新たな規制値について7 月中に公表する考えを明らかにしたほか、出荷制限や自粛を要請する事態になった場合に生産者に加えて茶商、小売業者にも損害賠償することや、風評被害を賠 償の対象とすることについても検討していく考えを示したという。また、鹿野道彦農林水産相は農水省を訪問した牧野氏らに対し「(福島第1原発事故で)迷惑 の掛かった風評被害などには賠償という形でしっかりと対処していきたい」と述べた。
県東京事務所の杉田勇三所長、静岡市東京事務所の西ケ谷隆司所長らも同席した。
放射能被害対策委設置へ 県茶業会議所
静岡市葵区藁科地区の製茶から国の暫定規制値を超える放射性物質が検出された問題で、県茶業会議所は13日、放射能被害対策委員会(仮称)を設置する方針 を固めた。28日に開かれる理事会で正式決定する。関係者の情報共有や不安を払拭(ふっしょく)し、風評被害の拡大防止などを図る。
委員は未定だが、10人程度を予定する。経営面での影響が懸念される生産、流通の関係者をはじめ、放射能や法律の専門家にも参加を要請する。国や県に対する風評被害対策などの要望を関係者から取りまとめ、損害賠償、返品回収について情報収集や対応策の検討を行う。
14日に設置されるJA静岡中央会の対策本部とも、必要に応じて連携する。福井靖之専務は「本県茶業が今後、どのような展開になるのか不透明。生産、流通などでつくる横断的な組織として、幅広く対応していく」と話した。
茶の「安全宣言」を巡る動き
(静岡県)

お茶の検査をめぐり、川勝知事は事実上の安全宣言を行い、10日厚生労働大臣に「製茶の安全宣言」を求める要請書を送った。安全の根拠は、厚 生労働省の要請で行った県内19産地の製茶の調査結果が規制値を下回ったこと。自主検査と県の再検査で規制値を上回った藁科地区の製茶は含まれていない。 藁科地区について、県は1つの工場への出荷自粛と約100工場の「製茶」の検査を続けている。厚生労働省は、11日、ホームページに県の検査結果を掲載し たが、「製茶の安全宣言」には触れなかった。一方、静岡市の田辺市長は13日、厚生労働省を訪れ、「製茶」ではなく「飲用茶」の安全宣言を求める要請書を 提出した。不安の日々を送る藁科地区の茶業関係者は県が検査を行う一方で自主検査で安全を確認する動きが見られる。「安全」という言葉を巡って様々な解釈 が出てきている中、狭間で揺れる茶業関係者は、問題の一日も早い収束を願い、安心できる環境を待ち続けている。
[ 6/13 19:50 静岡第一テレビ]
高さ1メートルでも測定スタート 放射線量
甲府市富士見の県衛生環境研究所で実施している大気中の放射線量測定について、県は13日、地上約17メートルの地点にあるモニタリングポストに 加え、住民の生活圏により近い地上1メートルの高さでも測定を始めた。この日はモニタリングポストの数値を上回ったが、県の担当者は「現状では誤差の範 囲」と説明している。
東京電力福島第一原発の事故を受け、県は3月15日から、研究所の屋上にあるモニタリングポストの測定値を1日3回公表してきた。ただ、設置場所が地上約17メートルの高さのため、「生活空間に近い高さで測定してほしい」という要望が県に寄せられていた。
低位置での測定は建物や地上からの影響を受けやすくなるため、県は測定場所を変える方針はなかったが、今月8日、文部科学省が地上1メートルでの測定を依頼してきたため、地点を増やした。
放射線量は研究所敷地内で毎日午前10時から、30秒間の測定を5回して、平均値で示される。13日は1時間あたり0・050マイクロシーベルトで、モニタリングポストの測定値(同0・043〜0・044マイクロシーベルト)を上回った。
ただ、1時間継続した測定値の平均が出るモニタリングポストの数値に比べて瞬間的な数値が出やすいこともあり、「単純に比較していいのかは、まだわからない」(県大気水質保全課)という。
◆大気中の放射線量◆
◇13日
モニタリングポスト(地上約17メートル地点)=毎時0・043〜0・044▽地上1メートル地点=毎時0・050
(甲府市内、県調べ、単位はマイクロシーベルト)
各市町独自に放射線測定へ・住民の不安解消、数値は公表
2011.6.14(松伏町ほか)
吉川市と松伏町では、6月から住民の安全の確保と不安の解消を図ることを目的に、吉川市内の全7小学校と松伏町内の全5小中学校をはじめ、保育所や児童 館など主要公共施設の計23か所(吉川12、松伏11)で、毎週放射線量の簡易測定を始めた。市と町が吉川松伏消防組合(相川勘造消防長)の所有する簡易 測定器を使用し行うもの。 松伏町は7日、第1回目の放射線量測定値を公表した。11か所で測定し、測定最大値は0・26マイクロシーベルト毎時(老人福祉センター)、測定最小値 は0・07マイクロシーベルト毎時(町立第一保育所園庭)だった。検出放射線はガンマ線で、携帯用簡易型測定器で測定したため、あくまでも参考値となる。 初回の測定時に決定した測定点において毎回(週1回)測定する。 越谷市は市民から放射線に関して多くの要望が寄せられているのを受けて、6月から学校、公園、保育所の空間放射線量の測定を行う。同市では、測定機器の 購入を予定しているが、現在メーカーの生産が追いつかず、機器の調達に3か月程度かかるため、その間は専門業者に委託して測定を行う。 |
南部町が放射線量を独自測定 保育園・小中学校
2011年06月14日
鳥取県南部町の坂本昭文町長は13日の町議会本会議で、町独自に町内の保育園の園庭と小中学校のグラウンドで放射線量を定期的に測定し、数値を公表する方針を示した。
板井隆議員の質問に答えた。
坂本町長は取材に対し「福島第1原発事故などの影響が実際にあるというわけではないが、住民は放射能に漠然とした不安を感じており、諸外国の影響などで知らない間に放射線の影響を受けていたということがないよう、特に子どもたちの関連施設で行うことにした」と話した。
町は、6月定例議会に提案した本年度一般会計補正予算案に可搬式測定器の購入費30万円を計上している。通常の生活でも自然界の放射線を受けているため数値がゼロになることはないが、同じ地点を追跡調査し、異常がないかを数値の変化で捉えるのが目的だという。
予算案が議会で可決され、測定器を購入し次第、調査を開始する予定。
金色の昆虫「ジンガサハムシ」見つかる 大山町
2011年06月14日
鳥取県の大山町内で体の一部が金色の昆虫「ジンガサハムシ」が見つかり、同町大山の鳥取県立大山自然歴史館で飼育されている。関係者は「新たなパワースポットに」と、地元の観光振興などに結び付くのではと期待を寄せている。
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見つかったジンガサハムシ |
今月3日に大山町小竹の陣構茶生産組合の茶畑で摘み取った茶葉の中に体長約5ミリの金色に光る虫がいるのを組合員の平沢朝子さん(53)が発見、同館に持ち込んだ。平沢さんは8日にも茶畑の草刈りをしていてもう1匹見つけたという。
平沢さんから送られた写真を確認した自然観察指導員の桐原真希さんによると、主食のヒルガオ類が生えている場所に生息していて特に珍しいわけではないが、金色に光る個性的な外見が初めて見る人を驚かせるという。
平沢さんは「見るだけで幸せになれそうな金ぴかの虫を目当てに多くの方に大山に足を運んでもらえれば」と話している。
身の回りの放射線量、自治体の独自調査広がる
2011年6月13日8時8分
東京電力福島第一原発の事故を受け、各地の自治体が独自に放射線量を測定する動きが広がっている。
東京都内では、住民から生活に身近な場所でも測定してほしいなどとの要望が相次いだ。これを受け、これまでの測定地点に加え、都は約100カ所で地表と地上1メートル地点で測定することを決めた。区市町村の希望に応じて測定地点を決める。
神奈川県では、相模原市や伊勢原市が独自の測定を開始。相模原市は幼稚園や保育園、小中学校など計9カ所で月2回実施する。千葉県でも、県内36市のうち20以上の市が独自調査を実施、または予定している。
埼玉県の上田清司知事は1日、現在さいたま市内の地上18メートルで測定しているのを、地上1メートルの高さでも行う方針を明らかにした。同県内では、熊谷市が市内98カ所で独自に測定し、結果を発表している。
知事、原発再起動不同意を改めて説明
| 日本記者クラブで会見し、停止中の原発の再起動をめぐる問題などについて語る西川知事=東京都千代田区 |
西川一誠知事は13日、東京の日本記者クラブで記者会見をした。全国最多の原発立地県の知事として、定期検査で停止中の原発の再起動に同意できない理由を改めて説明した。
西川知事は会見の冒頭、「福島第一原発の事故後にエネルギー源の多元化が必要と申し上げてきたが、原発はまだ重要なエネルギー源だと考え ている」と前置きした。一方で、国の対応を「事故の教訓からより安全で信頼できる原子力政策の方向を示すべきだが、まだ不十分で不安がある」と批判した。
そのうえで、7日に政府が国際原子力機関(IAEA)に提出した報告書について、報告書は立地自治体に向けた解決策を示していない▽緊急 の対策と中長期的な対策との区分が不明で実施時期も示されていない▽地震や高経年化(老朽化)が事故に与えた影響が明らかになっていない▽停止を要請した 浜岡原発以外の原発を安全と判断した根拠が示されていない——、などと指摘した。
質疑では、事業者や国への姿勢を問う質問が相次いだ。
関西電力の節電要請について問われた西川知事は、「原発の安全の確保が関西の安全にもつながる。節電要請と再起動の同意の判断は直接つながらない」と説 明した。海江田万里・経産相らが早期の再起動を目指す意向を示したことについては、「安全対策についての自治体への回答はまだなく、ボールは国にある」と 指摘。「基準に沿って安全が確認されない限り、原発は地域住民、国民の安全のためにも動かせない」と強調した。(笹川翔平)
【福井】
知事、原発の必要性あらためて強調 安全確保を最優先
2011年6月14日
西川一誠知事は13日の日本記者クラブでの会見で、「日本のエネルギー源として重要」と原子力の必要性をあらためて強調。原発の安全性や信頼性の向上を図る原子力政策を進める姿勢を鮮明にした。
福島第1原発事故で脱原発の声が高まっているが、西川知事は「原子力に過度に依存しない多角化は必要だが、代替エネルギーの問題もあり、一朝一夕には解決できない」と指摘。「原発の安全確保を最優先に厳正、慎重に取り組まなければならない」と述べた。
一方、福島の事故をめぐる政府の対応を「遅い」と批判。「事故現場が収束しないことや体制に課題が多い。事故の知見を分かったものから順次、他の原発の安全対策に反映させようという姿勢もみられない」と不満をあらわにした。
「電力の供給地と消費地の相互理解」も課題に挙げ、「福井は40年前から一瞬たりとも途絶えることなく、関西地域に電気を供給してきた。最近のさまざまな発言や行動を見ると、そのことが十分に理解されていないと感じる」と述べた。 (平井一敏)
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静岡茶セシウム検出―有機・無農薬栽培は数値高め?
2011/6/13 11:44
静岡市葵区藁科地区の「本山茶」から基準値超えのセシウム60 件が検出された。ネット通販業者の放射能自主検査をきっかけに判明したという。
問題の茶は、無農薬栽培でつくられたこだわりのお茶。番組の取材によれば、この茶の生産者は「人の口に入るものは安全にしたい」「農薬を使っ て水を汚し、下流の人たちに迷惑をかけたくない」との思いで、むずかしいとされる茶の無農薬栽培に熱心に取り組んできたのだという
いまのところ、同地区の本山茶で基準値を超えたのは、この生産者のお茶だけだ。ただし県のこれまでの検査で、同地区は周囲の産地より高めの数値が出ていたという。
無機カリウム肥料制限が裏目
それにしても、原発から400kmも離れた静岡市で、なぜこれほどの放射能が? 放射能の専門家、大谷浩樹・首都大学東京准教授によれば、地理条件と有機栽培が影響している可能性がある。
土地が標高の高い斜面にあるため、飛んできた放射性物質が堆積しやすい。また日照時間が長く、光合成が盛んだが、そのための放射能入りの水をたくさん吸い上げてしまったのではないかという。
また、有機・無農薬栽培では、無機肥料のカリウムを制限するが、それで作物がカリウム不足になった場合、カリウムと似た性質を持つセシウム60 件を代わりに取り込んでしまった可能性があるという。
牧草自粛、一部で解除 セシウム測定結果
県内の牧草から基準値を超える放射性セシウムが検出された問題で、県は11日、5回目の測定結果を発表した。乳用牛などへの使用や放牧の自粛を求めている自治体のうち10市町について、今回基準値を下回ったとして要請を解除した。
解除したのは大崎、色麻、加美、涌谷、美里、登米、南三陸、名取、岩沼、亘理の各市町。栗原、気仙沼の2市では、今回も基準値を超えた。
愛知の海、放射性物質なし 県が独自検査
2011年6月13日 12時18分
愛知県は13日、伊勢湾、三河湾の沖合5カ所と県内22カ所の海水浴場で海水を検査した結果、放射性物質のヨウ素とセシウムは検出されなかったと発表した。
福島第1原発事故で放射性物質に汚染された水が海に流されたことを受け、県は5月末から、独自に検査していた。沖合5カ所については今後も月に1回、検査を続ける方針。
(共同)
福島・大熊町で微量のキュリウム 第1原発敷地外で初
2011年6月13日 13時11分
文部科学省は13日、福島第1原発から約2〜3キロの福島県大熊町で採取した土壌から、放射性物質のキュリウムを微量検出したと発表した。原発敷 地内では検出されているが敷地外では初めて。文科省は「事故により外部に放出された。内部被ばくに注意が必要な核種だ」と説明した。
今回のキュリウムは原子炉の運転に伴ってプルトニウムからできたとみられる。大熊町の2地点で4月29日と5月1日に採取した土壌から検出。一方、土壌からアメリシウムも微量検出したが、文科省は「検出量が少なく、過去の大気圏内核実験によるもの」としている。
(共同)
愛知の海水浴場、放射能は「不検出」
2011年6月13日 11時53分
愛知県は13日、県内の全海水浴場22カ所で海水中の放射性物質を測定した結果、すべての地点で検出されなかったと発表した。
測定は5月30日〜6月8日に、伊勢湾と三河湾沖合の5地点と、本年度開設される新舞子など22海水浴場で実施。すべての地点で、海水1キログラムあたりの放射線量が1ベクレル以下で「不検出」にあたる数値だった。
会見した大村秀章知事は「安心して海水浴を楽しんでいただきたい」と話した。原子力安全委員会が定めた飲食物制限に関する暫定規制値は、飲料水1キログラムあたりで、放射性ヨウ素が300ベクレル、放射性セシウムが200ベクレル。
(中日新聞)
「放射能から子を守りたい」母の願いに立ち上がった大学教授
2011.06.12 07:00
6月7日、東京都庁記者クラブで行われた記者会見。NPO『NO!放射能「江東こども守る会」』代表の石川綾子さん(33)と神戸大学大学院山内知也教授がこう説明し始めた。
「東京都江東区のグラウンドから1kg当たり2300ベクレルものセシウム22 件が検出されました。これは福島県内の小学校の校庭に匹敵する汚染レベルです。またこの場所では、0.25マイクロシーベルト/h以上の放射線量も計測されています」
子供が毎日のように野球やサッカーを楽しむグラウンドで計測された高い放射線量。単純計算だが、0.25マイクロシーベルトは1年間常に外にいた場合、外部被曝だけで年間2.19ミリシーベルトにも達する数値だ。
文科省は5月27日、福島県内の学校で子供が1年間に浴びる放射線量について、年間1ミリシーベルト以下を目指すことを示したが、前出のグラウンド周辺はその1ミリシーベルトを超える放射能高濃度エリアということになる。
独自に調査を行い、その衝撃の結果を発表した石川さんは、4才、3才、1才の3人の娘をもつ主婦。震災以前は、放射能の知識もほとんどなかったという。
「中学校の修学旅行でJCOのある茨城県の東海村に行ったくらいで、それっきり。放射能とか原発とか全然詳しくなかったんです。でも、5月中旬の新聞で、東京の亀戸でかなり高濃度の放射性セシウム22 件が検出されたという記事を見て、いま住んでいる所は大丈夫なのか知りたくなり、行動に移したんです」(石川さん)
夫がインターネットで検索して、放射線計測学を専門にする山内教授に連絡を取った。山内教授は快く承諾してくれたので、長女と次女の通う幼稚園に 掛け合い、園内の放射線量についても調べることにした。しかし、調査をする直前に、幼稚園からは「その話は進めないでくれ」と断りがはいってしまったとい う。
子供たちを守るためには自分たちが動かなければと、石川さんたちはそれを機に『NO!放射能「江東こども守る会」』を設立。同じような考えを持ったママ友らがあっという間に31人も集まった。
同会が依頼する形で、山内教授らが、5月21、22、25日に江東区内の11エリアで地表や大気の調査を行った。
「山内教授とアシスタントの先生、それと会のメンバー約9人で公園や公道、神社などを回りました。いずれも測定器の針が振れて高い数値が出たのですが、東部スラッジプラントの周辺でより高い数値が出たんです」(石川さん)
スラッジプラントとは、下水の処理過程から発生する汚泥(スラッジ)を処理する施設。下水道から出る汚泥を濃縮・焼却し、砂を生成。その砂をセメ ントや建築資材などに再利用している。都内には水道局管理の下にスラッジプラントが2か所、他にも汚泥の焼却施設が10か所存在する。このうち、江東区内 で稼働している東部スラッジプラント周辺で高い放射線量が計測されたというわけだ。冒頭の会見で報告されたグラウンドはまさに東部スラッジプラントの目と 鼻の先だった。
※女性セブン2011年6月23日号
放射線濃度なぜ違う?文科省測定と自治体の独自調査
首都圏でも局地的に放射線濃度の高い場所があるが、この「ホットスポット」はどうして、どういうところで起こるのか。
文部科学省が測定しているモニタリングポストの今月12日(2011年6月)の1時間当たり放射線量は、水戸市0.095マイクロシーベルト100+ 件、さいたま市0.05マイクロシーベルト、東京・新宿0.059マイクロシーベルト、千葉・市原0.044マイクロシーベルトと低い数値を示していた。
ところが、各自治体が独自で測定したところ、近隣の東京の足立では0.22マイクロシーベルト(6月10日)、葛飾0.31マイクロシーベルト(5月25日)、千葉・柏では0.54マイクロシーベルト(5月31日)と高かった。
とくに、柏市は市内3か所の地表50cmのところで測定、最大0.54マイクロシーベルト100+ 件を記録した。これは市原市内の12倍以上に当たるという。
雨で集まってくる「ホットスポット」
なぜこうも違うのか。日大放射線防護学の野口邦和専任講師は次のように説明する。

「放射性ヨウ素やセシウムは常温では固体で、空気中の粉塵に付着して風で運ばれる。雨が降れば、降ったところで落ちるのでそこがホットスポットという状態になる」
国の放射能検査だけでは正確ではないことが分かったのだが、司会のみのもんたが粗雑な国の検査体制に一言――。
「ところによってはホットスポットという言葉が使われる。これからの原子力エネルギーを考えるのも大事だが、今どういう事態に直面しているか分からないとダメですよ」
柏市の公園では、普段なら多い子どもたちの遊ぶ姿や散歩する人の姿が、いまはほとんど見られなくなっている。
福島第一原発3号機で9名の作業員が計画線量超
2011年06月13日 11:56 JST
会見する松本純一・東京電力本部長代理(撮影:林田力、2011年6月11日)
【PJニュース 2011年6月13日】福島第一原子力発電所3号機原子炉建屋内で2011年6月9日、9名の作業員の被ばく線量が計画線量を超過した。東京都千代田区内 幸町の東京電力本店で開催された6月11日11時からの定例記者会見で、松本純一・原子力・立地本部長代理が発表した。この問題は6月10日の会見でも発 表していたが、11日に詳細を説明した。
問題の作業は11時47分から12時14分にかけて原子炉建屋の1階南側及び西側で行われた。被曝した作業員の内訳は東京電力5名、協力企業4名である。 計画線量5ミリシーベルトのところ、被曝線量は5.88から7.96ミリシーベルトであった。作業場所には毎時100ミリシーベルトの場所もあった。
作業員の線量計は被曝線量が2ミリシーベルトになる度にアラームが鳴る仕組みになっている。被曝線量が4ミリシーベルトになった時点で、退避を始めたが、間にあわずに計画線量を越えて被曝した。但し、今回の被曝が直ちに健康に害を及ぼすものではないとした。
再発防止策としては素早い退避を徹底し、計画線量についても適切な値に見直す。今回は計画線量が低かったと考えている。但し、計画線量をオーバーしないことを優先させると計画線量を高めに設定しがちになる点には留意するとした。
この日の記者会見ではフランス・アレバ社の汚染水浄化装置や株主総会についても質疑応答がなされた。東京電力は高濃度汚染水の処理にフランス・アレバ社の装置を使用すると発表している。これについて、以下の質問がなされた。
第一に装置の設置場所である。安全性を考えれば装置は汚染水の処理に伴って放射能が再拡散しないように地下の遮蔽した環境に設置すべきではないかと質問された。しかし、松本氏は早期の設置及び稼働を重視したと回答した。
第二にアレバ社の企業姿勢である。アレバ社はフランス・コタンタン半島のラ・アーグ核燃料再処理施設で海中と大気中に放射性物質を排出し、再処理後の劣化 ウランをシベリアに投棄している。このような企業に任せるならば放射性物質の垂れ流しになるのではないか、東京電力の社会的責任を果たすものかと質した。
このアレバ社の問題はNHKで5月17日に「BS世界のドキュメンタリー 放射性廃棄物はどこへ 終わらない悪夢 後編」で放送されている。しかし、松本氏は上記の話を知らないと答えた上で、アレバ社の装置の性能に満足していると述べた。
第三に残渣の処理である。汚染水の浄化処理後に高濃度の放射性物質を含む汚泥が残る。これを残渣と称するが、松本氏は残渣の処理は今後の検討課題とした。
6月28日に開催される株主総会については中継の要望が出された。これに対して株主総会は会社と株主の問題として、中継するつもりはないとした。従業員株 主の「異議なし」発言による不当な議事進行がなされないことの担保として、改めて中継が要望されたが、株主の一人一人が判断する問題と答えた。
但し、報道陣には公開する。また、例年よりも多数の株主の出席が予想されるため、6000人を収容できる会場を用意している。もし会場の定員を超える株主が出席した場合、別室でモニター中継する予定とした。【了】
原発作業員の熱中症対策、冷房付き休憩所設置
東芝が設置した休憩所内部の様子(5月15日、東京電力提供)
本格的な夏の到来を前に東京電力福島第一原子力発電所では、作業員の熱中症対策などのために休憩所の設置が進んでいる。
これまで東電のほか、原子炉関連の作業を担う東芝、日立の各1か所の計8か所の休憩所が設置され、作業員の癒やしの場となっている。
ドーム形の東芝の休憩所は6棟あり、冷房がきいた部屋で作業員は、防護服を着たまま出入りし、マスクを外して横になることもできる。
東電は、熱中症対策として休憩所のほか、防護服の中に着る、保冷剤が入るクールベストのほか、ファンで風を顔に当てる全面マスク、首に巻く保冷剤などを配備している。
1時間ごとに作業員が休憩所で冷たい飲み物で水分補給できるが、これまで12人が熱中症にかかった。東電は、今月末までにさらに4か所休憩所を増やす予定だ。
(2011年6月13日12時06分 読売新聞)
フクシマは“宝の山”
教訓から何を学ぶか
日本に派遣された国際原子力機関(IAEA)の福島第1原子力発電所の事故調査団が6月1日、報告書を発表した。その内容に違和感を覚えたのは私だけだろうか。日本政府や東京電力、原子力安全・保安院の事故後の対応を、高く評価しているからだ。
今回の調査は、“フクシマ”の教訓を世界で共有することが目的で、最終報告書は6月下旬に発表される。暫定版が示す調査団が発見した事実や教訓は、日本を評価する3項目から始まる。
まず、調査団への情報提供が“極めてオープンだった”と評価。事故現場の対応も“模範的”で、“高度で専門的な後方支援体制に大いに支えられている”とある。住民避難など国民保護のための政府の対応も“見事に極めて良く組織立っている”と称賛する。
過酷な環境下で献身的に活動する現場への評価は理解できる。だが、政府や東電、保安院に対する国民の不信感は大きく、IAEAの高い評価との落差に戸惑う。
透けて見えるIAEAの苦しい立場
もちろん、安全強化のための課題も、続く8項目で挙げている。復旧への工程表は状況に応じて見直しが必要と指摘したほか、津波の想定が甘かったと断言。 原発設計者や電力会社は、自然災害に対して適切な評価・防衛策を講じ、定期的に最新の情報に基づいて見直すべきだと注文もつけた。災害への多重防護策の充 実や、規制当局の独立性の確保、複合災害への備え、通信機器など災害センターにおける設備の拡充、水素爆発のリスクを軽減するシステムの導入、そして、重 大事故を想定した初動体制の構築も求めている。
称賛と批判のバランスを重視したかのような内容からは、IAEAの苦しい立場が透けて見える。IAEA憲章には、「機関は、全世界における平和、保健及 び繁栄に対する原子力の貢献を促進し、増大するように努力しなければならない」とある。つまり、原発推進の使命を担う国際機関として、世界に広がる原発へ の不信感をいち早く払拭したいとの焦りがあるのだろう。
調査団長のマイク・ウェイトマン氏は英国の原子力規制局(ONR)のトップだ。来日前には、既に英国でフクシマの教訓をまとめた中間報告書を発表してい る。その報告書では、福島原発を襲った巨大な地震や津波が英国で起こる可能性は低いことや、英国で稼働中の原子炉は福島第1原発のBWR(沸騰水型軽水 炉)とは技術的に異なる点などを指摘。そのうえで「英国で原発を縮小する理由はない」と結論づけた。
一方で、同氏は「改善の探求は決して止まってはならない」とも強調。洪水など自然災害への備えの充実、外部電力喪失に備えた独立電源の長期確保など26項目の提案をした。
とはいえ、英国で進む原発建設計画に大きな変更を迫るものではない。中間報告を受け、政府も電力会社も、従来通り、原発建設計画を進めることを表明した。原発推進にお墨付きを与えるような内容に、原発反対派からは批判の声も上がった。
IAEAの暫定報告書は、「原発の安全性を高めるため、フクシマが生んだ類まれな機会を生かすことを世界の原子力コミュニティーに強く求める」と結んでいる。確かに、フクシマは教訓の宝庫だ。それが原発の安全性向上に生かされることに異論はない。
だが、エネルギー政策の根本的見直しが必要な日本としては、原発推進を前提に進む世界の議論には注意が必要だろう。逆のことは、ドイツなど反原発の立場 から発せられる議論に対しても当てはまる。日本としてフクシマの教訓から何を学ぶのか、主体的に公正な視点で判断していきたい。
日経ビジネス 2011年6月13日号91ページより
東日本大震災:堆肥散布、問題なし 福島大が放射線量計測、大気中より低い値 /福島
福島大(福島市)は、牛のフンや稲わらを使用して作られた堆肥(たいひ)表面の放射線量を計測した結果、周辺の大気中放射線量よりも低い値だったと発表した。今後、詳細な放射性物質濃度を分析するが、通常通り農地に散布しても問題はないという。
県産の原乳から放射性ヨウ素などが検出されており、水やエサを通じて体内に取り込まれた放射性物質が排せつ物で濃縮されることが心配されていた。牛は1頭で1日約50キロのフンを出すため、堆肥として利用できない場合、処分先が問題となる。
調査は本宮市の「白沢有機センター」で実施。1日約10トンのフンが運び込まれ、わらなどを混ぜて約2カ月かけて堆肥を製造している。発酵させる レーン上7カ所で計測したところ、周辺からの放射線の影響が強い、高さ1メートル地点で毎時1・10~1・44マイクロシーベルトだったが、堆肥から10 センチでは同0・62~0・80マイクロシーベルトにとどまった。
調査に当たった同大低炭素社会研究所の佐藤理夫(みちお)所長は「周辺の土壌の上で測った場合よりはるかに低く、堆肥に放射性物質はほとんど含まれていないのではないか。フンは毎日膨大な量が出るため、国で安全基準を作るのが望ましい」と話した。
今回の調査では、地形などによる放射線量の変化も調べるため、同施設の屋外11カ所も測定。平らなアスファルト上では毎時1・57~1・60マイ クロシーベルトだったが、傾斜がきつく水はけが良い場所は同1・25マイクロシーベルト、水たまりが乾いた跡で同2・50マイクロシーベルトだった。草の ない土の上で2・21マイクロシーベルト、ひざ丈の草がある場所で2・70マイクロシーベルトだった。【関雄輔】
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毎日新聞 2011年6月9日 地方版
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主要ニュース
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福島 22%の学校で表土除去へ
福島県が今月1日から行った放射線量の調査で、全体のおよそ22%に当たる372の小中学校や高校などで、1時間当たり1マイクロシーベルト以上の放射線が検出されたことが分かりました。各自治体では、校庭などの表面の土を取り除く作業を急ぐことにしています。
東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、文部科学省は、1時間当たり1マイクロシーベルトの放 射線量が検出された場合は、校庭などの表面の土を取り除く費用のほぼ全額を負担して各自治体に対応に当たってもらうことにしています。これを受けて、福島 県は今月1日から原発から半径20キロ圏内の警戒区域や計画的避難区域を除くすべての小中学校や高校、それに保育園など1700か所余りで測定を行いまし た。その結果、全体の22%にあたる372か所で1時間当たり1マイクロシーベルト以上が測定されたということです。放射線量が高かったのはいずれも福島 市で、大波小学校の3.1マイクロシーベルト、渡利中学校と南向台小学校の2.8マイクロシーベルト、それに東浜保育所の2.6マイクロシーベルトでし た。各自治体の中には、すでに校庭の表面の土を取り除く対応を行ったところもあり、まだの所についても作業を急ぐことにしています。
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身の回りの放射線量、自治体の独自調査広がる
2011年6月13日8時8分
東京電力福島第一原発の事故を受け、各地の自治体が独自に放射線量を測定する動きが広がっている。
東京都内では、住民から生活に身近な場所でも測定してほしいなどとの要望が相次いだ。これを受け、これまでの測定地点に加え、都は約100カ所で地表と地上1メートル地点で測定することを決めた。区市町村の希望に応じて測定地点を決める。
神奈川県では、相模原市や伊勢原市が独自の測定を開始。相模原市は幼稚園や保育園、小中学校など計9カ所で月2回実施する。千葉県でも、県内36市のうち20以上の市が独自調査を実施、または予定している。
埼玉県の上田清司知事は1日、現在さいたま市内の地上18メートルで測定しているのを、地上1メートルの高さでも行う方針を明らかにした。同県内では、熊谷市が市内98カ所で独自に測定し、結果を発表している。
原発事故、水道水安全性問題なし 厚労省検討会
福島第1原発事故で水道水から放射性物質が検出された問題で、安全確保策などを話し合う厚生労働省の検討会は13日、事故の状況に変化がない限り、今後安全性に問題が生じる恐れは少ないとする報告書を大筋でまとめた。厚労省のホームページで近く公表する。
ほぼすべての検査地点で4月以降は放射性物質が検出されていないことなどが理由。一方、梅雨や台風に伴う豪雨で、土壌表面に蓄積された放射性セシウムが河川に流れ出る危険性などを考慮し、少なくとも数カ月間は引き続き定期的な検査を続ける必要があるとした。
2011/06/13 12:47 【共同通信】
水道水「今後も安全」、セシウム除去可能 厚労省検討会
2011年6月13日11時37分
福島第一原発事故の影響で水道水からも放射性物質が検出された問題で、厚生労働省の検討会は13日、新たな大量放出がなければ、今後も摂取制限が必要になる可能性は低い、との見解をまとめた。
半減期が30年の放射性セシウムの影響が懸念されていたが、既存の浄水処理で除去可能とする実験結果などから、「安全宣言」を出した。
検討会がこの日まとめた中間報告では、半減期が8日の放射性ヨウ素は4月以降、水道水の検査でほとんど検出されていないことなどから、問題はないとした。
水道水から放射性物質の検出なし
2011年06月12日 09時11分配信
県は11日、県内で採水した水道水から放射性物質は検出されなかったと発表した。
9日と10日に19市町村の79検体と11日に福島市で1検体を調査した。
いずれも放射性ヨウ素、放射性セシウムは検出されなかった。
クライストチャーチ付近でM6.0=直前にも地震、6人負傷−ニュージーランド
【シドニー時事】米地質調査所(USGS)によると、ニュージーランド南島クライストチャーチ市付近で13日午後2時20分(日本時間同日午前11時20分)ごろ、マグニチュード(M)6.0の強い地震が発生した。その1時間20分前にはM5.2の地震が発生した。
震源はM5.2の地震が同市の東南東9キロで、震源の深さは11キロ。M6.0の地震は同市の北北東13キロで、震源の深さは9.6キロ。ニュージーランドからの報道によると、少なくとも6人が負傷し病院に運ばれたが、今のところ重傷者の情報はない。
同市は2月22日にM6.3の地震に見舞われ、倒壊したビルの中にいた日本人28人を含む計181人が死亡した。(2011/06/13-12:07)
NZ地震被災地でM6・0 6人負傷、一部建物が崩壊
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ニュージーランド・クライストチャーチ
【シドニー共同】米地質調査所(USGS)によると、2月に大規模地震に見舞われたニュージーランド南島クライストチャーチ市近くで13日午後2時20分(日本時間同午前11時20分)ごろ、マグニチュード(M)6・0の地震が起きた。
午後1時ごろにもM5・2の地震が発生。被害の詳細は不明だが、地元紙プレス(電子版)などは、一部の建物が崩壊し、落下物に当たるなどして6人が負傷したと伝えた。AP通信によると、2人が教会に一時閉じ込められたが、救出された。
M6・0の地震の震源は同市の北北東13キロ。震源の深さは約9・6キロ。液状化するなどの被害が出たため、一部の道路が通行止めとなった。
2011/06/13 12:38 【共同通信】
NZのクライストチャーチ近郊でM6.0の地震、被害も
2011.06.13 Mon posted at: 12:16 JST
(CNN) 米地質調査所(USGS)によると、ニュージーランド南島のクライストチャーチ近郊で13日、マグニチュード(M)5.2と(M)6.0の地震が相次いで発生した。
1回目の地震は震源がクライストチャーチの東南東約8キロ、震源の深さは約11キロ。2回目の震源は同市の北北東約13キロだったとみられる。
地元警察幹部がCNNに語ったところによると、1回目の地震で一部の建物が損壊し、数人が負傷したが命に別条はなかった。
今年2月には同じ地域でM6.3の地震があり、その影響で150人以上が死亡している。
クライストチャーチ:2月以来最大の余震-NZドル下落
6月13日(ブルームバーグ):ニュージーランド第2の都市、クライストチャーチは13日、180人強が死亡した2月の地震以来最大の余震に見舞われた。同国警察によると、最初の地震の後で市内で若干の被害が報告された。また、6人が病院に運ばれた。
ウェリントン時間午後1時(日本時間午前10時)時点で、NZドルは一時1NZドル=0.8124米ドルに下落。午後2時25分(同11時25分)現在は0.8135米ドル。
記事についての記者への問い合わせ先:Wellington Tracy Withers twithers@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:麗英二 Eiji Toshi etoshi@bloomberg.net
更新日時: 2011/06/13 12:17 JST

本当にこんなものを食べるの?
薬づけの輸入食品は大丈夫か?
マナメッセ2号(1992年5月1日発行)より抜粋
文/原プロジェクト
写真/小山 博孝
イラスト/大久保 礼子
お米の輸入自由化をめぐって、議論が白熱している
でもそのことによって輸入食品の全体像が見失われそうだ
もう一度、輸入食品の問題点について
じっくりと見つめたい
なにしろわが国の食糧事情は輸入食品なしには考えられない
そのことでさえあまり知られていないのでは?
ましてや輸入食品のほとんどが薬づけであることも
私たちは食べることをやめるわけにはいかない
だからこそ輸入食品を含めた食文化そのものを見つめる
未来のために

わが国の食料自給率
欧米各国が、食料の自給率を高めていくなかにあって、食料輸入大国のわが国は、自給率を下げつづけている。いわゆる和食と呼ばれるような料理でさえ、ほとんど外国の材料で成り立っている。(画像の説明「食料需給表」「農林水産物の貿易」から89年の数字)
輸入食品のずさんな管理
港ではまるで廃棄物のような扱い
輸入食品は、まず港へ荷上げされる。空輸もあるが、やはりコストの関係で、船便の方が圧倒的に多い。ところが、港では、その輸入食品の管理は実にずさんだ。風雨にさらされて何年経っているのかわからないものもある。
食べ物がなぜ野ざらしに・・・・・

(1)
横浜港ではこんなにたくさんの輸入山菜が野ざらしに…

(2)

(3)
日本の輸入農産物の約3分の1が荷上げされる横浜港。その横浜港では、たくさんの農産物が野積みされ、業者に引きとられるのを待っていた。
その状態は、右の写真に見るように惨憺たるもの。墓石となる原石の横に放置されていたり(1)、外側の木製の箱が朽ちて内側のビニール袋が露出しているも のもかなりある。(2のキュウリは、すでにカビている)。まるで廃棄物が捨てられているかのようだ。もちろんこれらは立派な商品で、食品メーカーが引き取 り、私たちの食卓を飾ることとなる。
港湾関係者の話では、1年程度の野積みはまだいい方で、中には数年にも及ぶものもあるという。どんなに長期間風雨にさらされたとしても、何のチェックも必要ではない。水際の検査で合格しているものが、こうして積まれているからだ。何か釈然としないものを感じる。
なぜこのような野積みの状態で何年も放置されているのだろうか。その要因は、なんといっても、輸入業者が食品メーカーではないという点である。商社が安い 時期を見はからって、大量に買いつけておいたものなのだ。食品メーカーに対し売却できなければ、いつまでも野積みになっているわけである。もちろん港には たくさんの倉庫がある。しかし、倉庫で保管するとなると、野積みの3倍ほどのコストがかかる。それならば、多少使えなくなる部分がでてもかまわないという ことだ。
また取材を通してかなり危険に思われたことは、いとも簡単に容器のフタが外せることだ(3)。この野積みされた野菜のところまでは、港湾関係者でなくとも 割合自由に入ることができる。つまり、誰かが何かを混入させようと思えば、楽にできてしまうのである。今までそういった問題は生じていないが、かなり怖い 話である。
隠され始めた野積み野菜

(5)

(6)
こうした輸入野積み野菜の話は、このところ各マスコミでも取り上げられ、また港 湾労働組合などによる港見学会も頻繁に行われるようになった。その結果として、野積みの場所が移動しつつある。野積み野菜隠しが行われているようだ。ビル の屋上(5)やビルの片隅(6)にひっそりと置かれているものが多くなった。
一方、野積み野菜に対する批判をかわす方法のひとつとして、テント倉庫も建てられた。とはいうものの、冷暖房装置もないため、ただ風雨を避けたということでしかない。夏などは、逆に温度が上昇し食品の保存にとって、野積みより劣悪な環境になるのではないだろうか。
さて、野積みにされていた野菜は、大半が塩漬けのもの。キュウリ、ナス、ショウガ、ラッキョウなどが中心で、ゼンマイやワラビ、筍といった山菜も多い。タイ、台湾、中国などの国名が、プリントされた容器が目につく。
食塩の殺菌力は、私たちが日常食物保存のために使用しているものである。しかし、1年以上経ってもその食品を腐らせないで保存できるかどうか、素朴な疑問 がわき起こる。おそらく強力な防腐剤が使われているのではないだろうか。それでも、一部腐敗しているものがあった。「山菜類は、かなり変色してしまったり もしているようですが、食品メーカーでは一度脱色してから着色して製品を作っているようですね」とは案内してくれた横浜港湾労組の人。
そういえば、山菜の漬物などでは、よく色落ちするものに出会うことがあるし、食堂でもショウガなど食べ放題なところもあるが、その理由が港にあったのだ。
野積み野菜はこうして生まれ変わる

(4)
港で野ざらしにされていた輸入食品が、足利市で“ふる里名産品”に早変わり

(7)
港で野積みされていた山菜は、往々にして山菜の国内産地へと運ばれ、ふる里名産 品に変身する。“そんな馬鹿な”と思われる読者もいるかもしれないが、論より証拠が右の写真(4)。本誌編集部が、栃木県足利市郊外において発見したもの だ。外の木箱はかなり黒ずんではいたもののMADE・IN・THAILANDや YOKOHAMAという文字は何とか読めた。中身はショウガ。そして近くの小さな工場の前には、洗浄中のショウガがあった(7)。
輸入食品がふる里名産品に化けてしまうことに対しては、どうも納得がいかないし、不当に思われる。ところが、公正取引委員会の定義では、“商品の内容に実質的変更をもたらす行為が行われた国”を原産国として、かまわないことになっているのだ。
例えば、米国などから輸入された玄ソバ(年間8万t弱輸入されている)が、長野でソバ粉にされ、製麺されれば、信州ソバと表示して何ら問題はないのである。横浜の倉庫から出庫される玄ソバは、ほとんど長野ナンバーのトラックに積み込まれるという。
その他、落花生は千葉へと運ばれるそうだ。
このように、私たちは、輸入食品とは知らずにたくさんの輸入食品を食べてしまっている。輸入食品がそれ自体で悪いというわけではない。ただ問題は、野積み 野菜を含め、安全性の上から多くの疑問が投げかけられている点にある。とりわけ、港で実際に検査されるものは、わずかに3〜4%。ほとんど書類審査だけで 私たちの食卓に上ってしまうのだ。残留農薬や有害な添加物等のチェックは、業者自らが行う自主検査にまかせられているので、検査の品物と実物とが異なる場 合もあるとか。不安がいっぱいだ。
後手に回るチェック機関
害がわかるのはいつも食べてしまってから
生鮮食糧品を含む全ての食品には、残留農薬や食品添加物に関する許容基準が食品衛生法で定められている。その基準値を超えたものが出回りさえしなければ、食べても安全だと言い切ることができるのだろうか。
知られていない残留農薬の実態

毎日チェックされる食品。ただし検査されるのは、市販されていたものだけ。(都立衛生研究所にて)

スーパーの生鮮食糧品売り場に行けば、色とりどりの野菜や果物が美しく並んでい る。それらの中に有害な農薬が残留したものがあるとしても、私たちはそのことを知らずに毎日の買い物を行っている。新鮮そうに見えるとか値段が安いといっ た基準で、おおかたの消費者は食糧品を選んでいく。果たしてそれでいいのであろうか。一部の消費者の中には、有機栽培野菜を生協から手に入れたり、農家と 直接ネットワークを結んで無農薬野菜を確保したりの自己防衛をしているが、そうした例はあくまで少数派に過ぎない。残留農薬農産物が身近にあるというこ と、そしてそれが人体にどのようなリスクを負わせているのかといった危険性に関する情報が多くの市民に届いているとは言いがたいのが現状である。
とはいえ、リスクが少しでもある食品はもう食べたくないと国民全員がたとえ思っても、今の日本の食糧事情では不可能であることも事実である。日本人が毎日 口にする食料をカロリーベースでみると、およそ51%が海外からの農畜産物や加工食品によってまかなわれている。日本人の胃袋は既に飽和状態にあるにもか かわらず、毎年食糧の輸入はまだ増加している。そして問題は、その海外からの輸入農産物に、ほぼ例外なく収穫後に保存・殺虫等を目的に多くの農薬が混入さ れていること。日本の台所事情はこうした残留農薬の可能性が強い食糧抜きにはもはや成り立たないのである。
許容基準内であれば本当に安全か

国によって残留農薬の許容基準は異なるが、基本的には研究や実験を経た後に人体 に悪影響がないとされた種類と量が決められている。しかし、過去の例を見ても分かるように、安全とされていた農薬や添加物が後になって危険性が認められ許 可を取り消されるケースがかなりある。殺虫剤として1950年に登録されたクロルデンは、発ガン性や中毒が認められ、68年に農薬登録を失効した。その後 もシロアリ駆除用に建築木材への塗布、敷地土壌への注入処理剤として多用されたが、86年化審法(注)により特定化学物質の指定を受け、すべての用途で製 造・販売・使用が禁止された。こうした例からも分かるように、非常に危険な化学物質が農産物に混入されていたとしても、私たちは知らずに食べてしまうこと になる。いわば、害が分かるのはいつも食べてしまってからであり、政府や研究機関に全幅の信頼を置いていいのかどうか不安が残ることは否めない。
こうした私たちの食糧環境を側面からサポートする公的研究機関がある。東京都立衛生研究所(新宿区百人町)は、さまざまな公衆衛生の分野で調査研究・試験 検査・研究指導を行い、都民の健康を守ることを目的に昭和24年に設立された。同研究所の生活科学部食品研究科では、環境指導センターと連携して、一般の 市場やスーパーなどの店頭に並ぶ農産物や食糧品を購入し、残留農薬の実態調査を行っている。1990年4月から91年3月にかけて行われた最新の調査結果 の一部が上の表で、私たちが日ごろ口にする野菜や果物にどれくらいの農薬が残留しているのかが明らかにされている。
同調査を手掛けた食品研究科の永山敏廣主任研究員によると、この調査は昭和57年度より始められたという。その理由として、近年の生鮮青果物輸入の急増 と、それらの安全性に対する懸念の声が高まってきたことを挙げている。過去の調査を含めて規定の基準値を超える数値が検出されたケースはほとんどなく、見 つかった場合はすぐに摘発されるシステムが作動するから監視体制にもすきはない。では、許容範囲内の残留農薬とはいえ、食べつづけることによって人体に悪 影響は出ないのか、との質問に対し、永山氏は「現在の研究水準から言うと、通常の食生活の範囲内であれば安全だと答えることができます。ただし、将来化学 や医学等が進歩して新しい事実が分かったとき、今の基準が変更されるという可能性はあります」と語る。通常の食生活の範囲内というのは、例えばレモンの皮 ばかり毎日相当量を摂取するといった例外的な行為を考えないという意味である。 残留農薬は、もちろんppmというごく微量な程度しか食品に付着あるいは浸透していない。大量に服用すれば即効性のある毒物でも、微量ならば一見何の影響 も受けないように見える。しかし、何十年という単位で毎日のようにとりつづけて果たして本当に安全なのかどうかは、分からない。私たちの子どもや孫の代に なって、初めて害が起こったとしてももう後戻りはできないのである。

(注)化審法〜化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律
ポストハーベスト
収穫後の農薬の百害と一利

写真提供・日本子孫基金
食糧輸入大国の弱点と農薬問題
ポストハーベストという言葉がここ数年新聞、雑誌など巷をにぎわしている。ポス トハーベスト農薬とは、収穫後つまり畑から刈り取られた後の農作物に、保存や殺菌、殺虫等のために混入される農薬や化学薬品のことを指す。なぜポストハー ベスト農薬がいま大きな問題になっているのか。それは、食糧輸入大国であるわが国に高レベルの残留農薬が検出される農作物が海外から大量に入ってきている という現状と、そして、日本でずっと禁止されてきたポストハーベスト農薬が今、海外からの圧力を受けて解禁されようとしている事実に対する危機感のためで ある。米の自由化問題にも関連するポストハーベスト農薬問題は、私たちが毎日食べる食糧に深くかかわる身近で重要なテーマと言えるだろう。
日本の食糧自給率が年々下がり、海外から輸入される農作物は増える一方であることは知っていても、その中に農薬がかなりの量で含まれているケースがあると いう実態はまだほとんど知られていない。輸入農作物におけるポストハーベスト農薬の実態は、いったいどうなっているのであろうか。この問題に詳しい日本子 孫基金事務局長であり食品評論家の小若順一氏に話を伺い、輸入される食料を取り巻く問題点に迫ってみよう。
「海外でポストハーベスト用に使用される農薬にはさまざまな種類がある。強力な毒性を持つダイオキシンを含む殺菌剤の2,4-Dや発ガン性の疑いが出てい るくん蒸剤の臭化メチルなど、発ガン性があるとされるものだけでもその数は70以上にも及ぶ」という。なぜこのような危険な薬品を私たちが口にする農産物 に使われなければならないのか、という疑問が浮かぶ。それは収穫された農作物の品質を保持するためである。はるか海を渡って私たちの食卓に並ぶまでの期 間、鮮度を保ち虫がつかぬように何らかの手を加えなければならない。果物や野菜は色が多少落ちただけでも、商品としての価値は著しく損なわれてしまう。そ の意味で、収穫された農作物にある程度化学的処理を施すことは必要なことと認めざるをえない。しかし、その方法と程度が問題であって、今の農薬づけになっ ている現状は、見栄えの良い農産物を手に入れることと引き換えにする人体のリスクを考えると、簡単に容認できる程度のものではない。
ではなぜ高濃度に汚染された農作物が日本に入ってくるのか。日本はポストハーベスト農薬を一部の例外を除いて食品衛生法で禁止している。現在厚生省はポス トハーベスト農薬を含めた新たな残留農薬基準案を作成した。このまま最終決定に至ればポストハーベスト農薬は解禁されることになるが、今までのところは法 律で認められていなかった。ところ以下に述べるからくりで、海外のポストハーベスト農薬づけ農産物が日本に入ってくるのである。
甘い検査体制とアメリカの許容基準


冷蔵庫の輸入イチゴ、3週間、1か月たっても写真のようにカビは発生しない。(写真・日本子孫基金)
〔出典〕CFR1988
〔注〕※印は、米国連邦研究会議が発ガン性を認めている農薬。
『ポストハーベスト農薬汚染』(家の光協会)より

輸入農作物への日本の対応がもともと甘く、ポストハーベスト農薬を見逃している うちに、年を追うごとに農産物の輸入が増加し、問題が大きくなりすぎて違反を違反として摘発することができなくなった、という背景がまずある。しかし日本 の基準を超えた残留農薬は水際でチェックされるから、高度に汚染された農産物は入ってこないはずである。例として、年間4500t余り輸入されているイチ ゴの検査体制を見てみよう。輸入先は95%がアメリカのカリフォルニアである。
日本でイチゴに設定されている規制農薬は下の表にある14農薬。これに対してアメリカが収穫後のイチゴに使用を許可している農薬は5種類で、日本でチェッ クしている14農薬と一つも重なっていない。キャプタンは発ガン性が認められている農薬であるが、このキャプタンがたとえ高濃度に残留していたとしても日 本の検査でひっかかることはないことになる。これはイチゴだけの例ではなく、じゃがいも、ニンジン、タマネギ、カボチャ、大豆などもまったく同様である。 言わば的外れの検査をして、問題なしとして輸入が認められている農産物は、量に換算すると全体の99・9%以上に上っている。また、こうした欠陥のある検 査費用が消費者の購入する価格に算入されているのである。
以上のような検査体制を経て日本に入った輸入イチゴには、驚くほど長持ちするものがある。市民団体である日本子孫基金が1988年の7月から8月にかけて 行った調査によると、冷蔵庫に入れた輸入イチゴは3週間たってもカビがまったく発生せず、1ヶ月たっても写真の通りの色つやを保っていた。このイチゴから は0・9ppmのキャプタンが検出されており、異常に長持ちしたのはこの殺菌剤・キャプタンのせいだと推察される。
ここでアメリカのポストハーベスト農薬に対する許容基準を調べてみると、日本と比べて非常に甘い点が問題となってくる。例えば、殺虫剤のレルダンの米への 許容基準はアメリカでは6ppm、日本の登録保留基準は0・1ppmで、けたが違う。登録保留基準とは国内産農産物をチェックする場合に適用される基準で あるから、輸入農産物の検査には用いられない。先にのべたからくりで、検査にひっかかることなく日本に入ってくる。日米の許容値に最も差があるのが、じゃ がいもの発芽防止剤クロルIPCで約1000倍。10倍以上違う農薬は7種類あり、それらが使用されている農作物は小麦、とうもろこし、さくらんぼ、セロ リ、レタス、柑橘類など30種に及んでいる。
こうした輸入農産物の実態を見ると、厚生省が作成した新しい残留農薬基準に歯止めを期待したいところだが、実際は海外の基準を追認する内容になっており、 各消費者団体も見直しを訴えている。農薬にたよらない新しい殺虫方法や保存法も各国で研究が進んでいるが、世界最高水準を保ってきた日本の食品衛生を守り 安心して食べられる環境を守ろうためにも、ポストハーベスト農薬はNO! という世論を消費者みんなで作り上げていくしかないのである。
日本と外国の規制の違い
安全よりも優先する経済の論理

ポストハーベスト農薬問題が表面化し、消費者団体などからのクレームもあり、厚生省では残留農薬を規制するための基準作りを始めていたが、91年末にその案が出された。はたして、この案で私たちの健康は守れるか?

91年12月9日、厚生省は34種の農薬の新しい残留基準案を決定した。この基 準は、従来からあった26種の農薬残留基準を変更したものであり、対象となる農産物も53種から130種類へと増やされ、形の上ではきっちりと法の網をか ぶせたことになる。例えば、以前は規制の対象となっていなかったポストハーベスト農薬もその規制対象となる。現在ポストハーベストとして使用許可されてい る農薬は、アメリカで27種(主なもの)、カナダで14種、オーストラリアで23種、イギリスで20種程度となっている。今まで日本では、ポストハーベス トを認めていなかったため、こうした農薬に対する残留基準がなかった。でもこれによって、しっかりと規制することが可能になったわけだ。
新しい基準では摂取量が増える矛盾

ところが、この新しい基準案は、後退だと主張する人たちがいる。
「残留基準の強化というのは、いきなり残留基準ゼロとまではいかなくとも、その数値を低くすることであって、決して高くするものであってはならないはず。 ところが、基準案の数値は、何の科学的な根拠も示さずに、ただFAO(国連食糧農業機関)・WHO(世界保健機関)合同委員会が設定し、どの国でも受け入 れられるという緩い勧告値をそのまま日本での残留基準として適用したものです。日本での個々の農産物摂取量など、食生活の違いは一切考慮されていません。 この基準がそのまま通ってしまえば、私たちは今まで以上に農薬を取り込むことになってしまいます。」(反農薬東京グループ)
つまり、今まで日本では認められていなかったポストハーベスト農薬が規制対象となるということは、国産品に対しても同様の適用がなされることになってしまうのだ。
現在この基準案は、GATT(関税と貿易に関する一般協定)加盟国に対し、内容が通告されており、3月末に来る返事を待っているところだ。その後は、食品衛生調査会常任委員会における審議を通してから答申されることとなる。
確かにこの基準案には首をかしげざるを得ない部分もあり、安全性というより農産物の輸入自由化への布石と受け取れる節もある。
それでも、やはり農産物の規制種目の拡大は評価してもいいのではないかと思われる。従来は規制対象となっていなかったコーヒー豆やホップなどもこの案には 加えられているし、“その他のいも類”というような形で、作物名が具体的に挙がっていない農産物も規制できるようになっている。
しかし、これとても手放しで喜ぶわけにはいかないらしい。検査する農薬の種類の拡大に加え、農作物の増加は、検査機関への負担を増す。検査費用の一部は農産物の価格へと反映され、農産物の全体的な価格アップが懸念されるからだ。
それでも、多少価格が高くても、子どもたちの健康のことを考えたら、安全な食物与えたいもの。その意味でもこの新しい基準の安全性について、再度考えてみたい。
根拠のあいまいな基準値の不思議

(出典)CFR1988。
(注)*印は、米国連邦研究会議が発ガン性を認めている農薬。
『ポストハーベスト農薬汚染』(家の光協会)より

上の表が、新しい残留農薬の基準案である。これを見ると、マラチオン(別名マラ ソン・園芸用としてもよく使われるので、なじみ深い殺虫剤のはず。『農薬毒性の事典・三省堂刊』によれば、「殺虫剤。防疫用薬剤。有機リン系薬剤で、主に 接触毒により殺虫性を示す」とある)では、米が0.1ppmなのに対し、小麦は8ppmと80倍になっている。フェニトロチオン(スミチオン)でも小麦 は、米の50倍という甘さだ。これらの基準値の根拠はどこにあるのだろうか。現行の農薬残留基準でもスミチオンに対する基準は、ほとんど0.2ppmだ。 また新しく設定された小麦粉、ソバでも1ppm。同じような果物でもみかんは、0.2ppmなのに対し、新しく定められたレモンやオレンジは2ppm。よ くこの数値を読めば読む程化学的根拠がないと思えてくる。「日本人の米の摂取量は、1日約200g、小麦は約86gです。摂取量で2.3倍の開きだけなの に、残留基準では50倍。これは、ポストハーベスト農薬を認めているFAO・WHOの合同委員会が穀類に対する勧告値(スミチオンは10ppm残留しても よいとしている)をそのまま基準値に持ってきてしまったためと考えられます」と反農薬東京グループ。
厚生省は、この新しい残留農薬基準設定の裏づけをどこに置いているのだろう。「日本人の食物摂取量と各種データを加味して(ここでいうデータは、メーカー や研究機関が行った既存のものだそうだ)農薬の一日摂取量を出し、基準値いっぱいに食べたとしても安全なように設定しています。また農産物や農薬を個々に 取り上げてうんぬんするのは、農薬の使用状況がいろいろな場所で異なるということを理解していないのでは・・・・・・」と強気の発言。そして、この基準案 ですべての農薬が網羅されているわけではないので、順次基準値を設定していきたいとのこと。
とは言うものの、私たちは、今までのようにポストハーベスト農薬は認めないという姿勢の方に共感をおぼえる。農薬をここまでは使っていいというような言い方より、農薬を減らす努力を考えてほしいものである。
ポストハーベストを水際でフォロー
日本についてから発ガン物質をかける

農産物と一緒にはいってきた害虫を殺虫するために、くん蒸という形で、農薬がかけられている。しかしその実態についてはなかなか知られていない。というより私たちに知られないように、ひそかに行われている。
強力な発ガン農薬が最近まで

農薬によっていたんでしまう果物も(写真・全国農村映画協会)
農薬の散布法にはさまざまなものがある。通常よく見かけるのは、噴霧法。他にも灌注法(土壌に薬剤を注入したあと、土で覆ったりして一定期間放置する)や空中散布、塗布法などがある。
そのなかで、よく港の倉庫などで行われるのがくん蒸法。これは、密閉した室内でガス状くん蒸剤やくん煙剤を充満させ一定期間放置しておくというものだ。
かつてアメリカでは、収穫後の農産物の貯蔵にあたり、二臭化エチレンという殺虫剤でくん蒸を行っていた。もちろん輸出農産物にも、相手国で害虫が発生しないように、かなり使われていた。
ところが、その二臭化エチレンの発ガン性が、74年アメリカの国立ガン研究所の動物実験によって明らかになったのだ。その後アメリカの環境保護庁が、84年には、二臭化エチレンの貯蔵穀物、穀物加工機への使用・販売を禁止、つづけて柑橘類への使用も禁止した。
なにしろこの二臭化エチレン、アメリカの発ガンリスクの推定では、1日8時間・週5日の割で45年間吸入した場合、1ppmの濃度では、なんと1000人 中300人前後が発ガンするという。日本の労働環境濃度規制値0.13ppmでは40〜80人の発ガンリスクだ。この二臭化エチレンがポストハーベストに 用いられなくなったのは88年のことだ。

新しいくん蒸剤にも発ガンの危険

臭化メチルによるくん蒸は、ガスマスクによる完全防御なしには行えない。
“それでもあなたは食べますか“
(ビデオ:全国農村映画協会/10,000円税込み。問合せ電話03-3208-5995)から。
とにかく、強力な発ガン農薬が使われなくなったことは歓迎すべきである。たとえ既に十分食べてしまったとしても、わが国の行政の対応が遅れたとしてもだ。その反省を生かすところに、私たちの生活の進歩があるのだろうから。
しかし、どうやらその反省が生かされていないようなのだ。前のページの図が輸入食品の市場へ流れるまでの防疫システム。この水際で、農産物に対するチェッ クが行われ、害虫などがいたとき、輸出国サイドでくん蒸が行われていない場合に、くん蒸が行われる。横浜港湾労働組合の調べでは、「輸入小麦の3割、トウ モロコシは8割、豆類は7割もがくん蒸されているんですよ。かなり問題のある臭化メチルでね」とのことだ。
二臭化エチレンに代わって、くん蒸剤の主流となった臭化メチル。この臭化メチルもアメリカEPA環境保護機関やオランダ政府では、“発ガン性の疑いがある”との研究報告が出されている。またドイツでも昔から農産物への使用は禁止されている。
この劇物に指定されている臭化メチルの毒性はかなり強く、中毒症状としては悪心、嘔吐、酩酊状態、めまい、頭痛、上気道の刺激、灼熱感、肺水腫、呼吸困 難、喀痰、チアノーゼ、眼球震盪、散瞳、四肢けいれん、麻痺、狂燥状態、ショックなど(『農薬毒性の事典』)がある。当然重症ならば死に至る。また常温で 気体の化合物であるので、くん蒸に当たっては、写真のようにガスマスク着用ということになる(本誌編集部では、このくん蒸風景をぜひ写真に撮りたいと努力 を重ねたが、撮れないままに発行日を迎えてしまった。くん蒸は、なぜか極秘裏に行われているようだ。問題がなければ、もっと堂々とやってほしいものであ る)。
こんな危険な農薬を食物に使用して問題はないのか。グルティン(植物性のタンパク質のひとつ)を破壊し、タンパク質と反応し、脂肪を変質されるという。つまり食物の品質をかなり悪化させてしまう。おいしい農産物をまずくしてしまうのだ。
こんな農薬なのに、臭化メチルの残留基準は決められていない(新しい基準案にも入れられなかった)。理由は、どうやら気化しやすい薬剤のため、農産物中に は残留しないと思われていたからだという。そんな非科学的なことが許されていいのだろうか。農水省食糧研究所の放射性炭素を用いた実験で、臭化メチルくん 蒸された大豆や玄米には、反応したメチル部分が4週間後にも残留していた。
臭化メチルの危険から身を守るためには、輸入食品をとらなければいいと考えるのは早計である。土壌くん蒸剤としても使われているからだ。そこからは、約5%が地上作物へと吸収される。
ということは、臭化メチルの使用そのものをやめるような方向性を追求しなければならないだろう。
チェルノブイリが招いた“放射能汚染”
『死の灰』を食べていませんか
1986年に起こったチェルノブイリ原発事故。たった1ヵ所の原発事故によって、全世界が震撼となった記憶も既に過去のかなたへと押しやられようとしている。それでもまだまだ、放射能汚染された食品は存在しているのだ。
放射能に安全基準はない

愛猫家には見るに耐えない写真だが、これが放射能禍の現実だ。
写真・オリオンプレス
チェルノブイリの事故の後、かなり高濃度な放射能に汚染された食品が輸入され、マスコミでも相当騒がれた。厚生省の決めた370ベクレルを超え、輸出港へ積み戻されたという話題も多く聞かれた。
事故から6年たった現在わが国では、あまり放射能汚染については語られなくなってしまった。
しかし、チェルノブイリ事故によってバラまかれた各種放射性元素は“ストロンチウム90”“セシウム137”“プロトニウム239”など。これらの元素 は、ベータ線やガンマ線を放射して別の元素に変わるのだが、その期間はマチマチ。よく放射性元素では“半減期”という言葉が使われる。これは放射能の強さ が半分になる期間のことだ。例えば“セシウム137”の半減期は30年。ということは、チェルノブイリによってまかれたものは、2016年に半減期を迎え るわけだ。ただ誤解してほしくないのは、次の30年で0になるわけではないという点だ。次の半減期でまた半分になる。要するに、“セシウム137”の場 合、60年後には4分の1になり、90年後が8分の1、120年後に16分の1と減っていくのだ。
この放射線の怖さは、まず目に見えない点。もちろん放射線に当たっても何も感じない。致死量より多い放射線を浴びてもその瞬間は何も感じないという。その後1〜2週間で確実な死が訪れるわけだが・・・・・・。
致死量に相当するほどの放射能汚染は、私たちの日常生活において、まず考えられない。問題は、発ガン性や催奇形性。これは、体の細胞が持っているガン遺伝 子に対する防御機能を破壊したり、DNAに作用したりするためだ。チェルノブイリの近くでは、現在でも奇形児や奇形の動物が生まれつづけているという。
では、わが国の放射能汚染に対するチェックは大丈夫なのだろうか。厚生省基準は370ベクレル(ここで、またベクレルという耳慣れない単位がでてきたが、 健康を守るためにもしっかりと理解しておきたい)。1ベクレルとは放射性原子が1秒間に1個の割合で別の原子に変わりつつあるときの放射能の強さの単位で ある。そのほかに、生物に対する影響を示すものとしてシーベルト(以前はレムという単位を用いていた。1シーベルトが100レム)がある。この370ベク レルというのは、どうして決められたのだろうか。港湾関係者の話によると、「どうも、370ベクレルというのは、一けた多いようですね。これは、ヨーロッ パでチェルノブイリ以降“最大でもこれくらい”としたものをそのまま持ってきてしまったからのようです。」
ということだ。しかし、360ベクレルなら安全ということはない。もっと言うならば、1ベクレル の放射能であっても被ばくには変わりないのだ。そのう え、放射能障害はすぐに現れない。食べてから数年後に発ガンしたとしても、その因果関係を証明することは不可能だ。
ではどうしたら、放射能から身を守ることができるのか。一応チェルノブイリに近い国の作物をとらないようにするのが精一杯な自衛手段と言われているが、原 産国表示は前述したようにアテにならないので、私たち個人の力では、放射能汚染を止めることはできないようだ。
もうひとつの疑惑“照射食品”

『寄生虫やばい菌を殺すため放射線を使用しました』という言葉と推進派が国際規格として認めさせようとしているロゴマークがプリントされているタイの照射生ハム。
アメリカでは、食品専用の照射工場が昨年フロリダに完成。92年1月25日、マイアミビーチで、「照射いちご」を販売するなど。照射食品企業は、市民権を 得るためか積極的に動き始めている。日本では照射ジャガイモ以外の照射食品の輸入は認めていない。しかし、近い将来お得意様になるのでは?
放射能汚染と類似しているが、“放射線照射食品”に対する危険性も声高に叫ばれ 始めている。“照射食品”というのは、ある食品の殺菌や農作物の発芽を止める目的でコバルト60やセシウム137から出る放射線を当てたもの。このアイデ アは、米軍がジャングルの奥地までハムや肉を腐らせないで運ぶために考えだしたものだという。第二次世界大戦中のことだ。
わが国では、1965年に科学技術庁の原子力局が“原子炉の多目的用法の開発”をうたって研究を開始。その品目として米、小麦、ジャガイモ、みかん、ウィ ンナーソーセージ、水産練り製品が選ばれ、1974年、北海道士幌町農業共同組合から照射ジャガイモが出荷され始めた。私たちの身の回りには、照射ジャガ イモがかなり出回っているはずなのだ。それというのも、右の写真のように、箱には記載義務があるが、そこから小袋に分けて販売する場合、照射食品であるこ とを表示しなくても良いからだ。
照射によって殺菌ができれば、危ない添加物や農薬を使う必要もないのでクリーンな食品のイメージがある。もちろん放射性物質とは異なり、放射性物質が食品に入ることもない。夢の技術のような印象を受ける。
「でも政府は、68年、軍隊への照射食品の許可をとり消したのです。それは、照射したベーコンやハムをネズミに与えたら繁殖力の低下、死亡率の増大、体重 の減少、赤血球および血色素の減少などが認められたからなんです。日本でも、ジャガイモにつづけて照射タマネギを許可する方向だったのですが、動物実験で 死亡率の増加、睾丸と卵巣の重量減、食べた親から生まれた子どもに奇形が出たりしたので、まだ許可になっていないのです」
と食品照射ネットワーク事務局。原因は、放射線の強いエネルギーによって、食品の中に新しい化学物質が生まれるためと考えられているが、詳しいことはまだ分かっていない。
加害者はだれ?
農薬の害は意外に身近!

四肢に先天的な障害を持った母親「モズ」
食品が危ないと言われてからだいぶ久しい。次々と発ガン物質も見つかり、本当に何を食べたらいいのか分からなくなってしまうかもしれない。ただ、私たちは食べさせられているだけでなく、危険をつくってもいるのでは!?
日本猿が私たちに教えてくれた

出典『奇形ザル』(汐文社刊)
出典『奇形ザル』(汐文社刊)
DDT、チクロ、AF2、過酸化水素など、かつて私たちが日常摂取したり、使っ ていたりした添加物や薬剤が発ガン性を持つということで禁止された。そのたびごとに、“もう十分に食べてしまった”と思うだけで、行政やメーカーに対して は割合、寛容である。それはなぜなのだろうか。公的なものに弱いとか他人に対して無関心であるといった国民性にその理由を求めてしまうことは簡単である。
でも本当のところは、高度情報化社会と言われながらもその情報があまり知らされていないという点にこそ答が存在している。
右の写真は、長野県・地獄谷の日本猿。“モズ”と名づけられたこの母親は、四肢に障害を持っている。先天性だ。こうした奇形の猿が全国の野猿公苑で異常な 出生を見たのが1970年ごろ。ちなみに地獄谷の場合、72年に生まれた13頭の赤ちゃんのうち、なんと6頭までが奇形だったという。他の公苑でも70年 代前半には、奇形猿の出生率が30%を超えるという報告が相次いだ。一部の公苑だけでなく全国レベルでの高率な出産は、餌づけ後に現れたという。おりしも 70年代前半というのは、60年代後半の高度成長のツケが表面化した時代。高度経済成長は、森林を開発の対象として、自然環境を次々と破壊し、野猿など野 生の動物に山を捨てさせてしまった。開発にあたっては、大量の除草剤や殺虫剤が散布された時代でもあった。
こうした時代背景のなか、研究者たちは全国の公苑で共通して与えられている餌や猿が毎日飲む水に含まれる物質を調査。残留農薬の催奇性を疑ったからだ。
結果として薬物を特定するに至ってないが、餌に関しては相関関係を見いだしている(右ページの表)。特に、大豆は、わが国で餌づけが始められたころから使 われ、餌づけ是非論によって餌の減量が始められたときもいち早くその対象になったのである。そして、現在もそうであるが、大豆は大半が輸入品であった。
奇形猿は、私たちがつくり出してしまったと言っても過言ではないだろう。この経験を生かさなければ、明日はわが身。
未来からの警告としての農薬禍
輸入レモンから2、4-Dが検出されて問題になったことがあった。この2、4- Dというのは除草剤。ベトナム戦争のとき、アメリカ軍が2,4、5-Tとの複合剤『オレンジ』剤として枯葉作戦に用いて有名になった農薬だ。その中に含ま れるダイオキシン類によって、二重胎児に代表される各種奇形児が生まれてしまったことは、マスコミでもセンセーショナルに報道された。“ベトちゃん・ドク ちゃん”が来日したこともあって、ダイオキシンの名前は、かなり知られたと思う。しかし、その毒性についてはあまり知られていない。発ガン性、生殖系障 害、催奇形性、免疫毒性などが判明している。
そんな猛毒を私たちは、とっていたのだ。“ベトちゃん・ドクちゃん”への同情心を持つことは否定できないが、その毒への追及をもっと考えてもいいのではな いだろうか。ベトナムで起こったことは、わが国でも起こりうるのだ。現に、東京都のある産婦人科の医院長は、「奇形児のデータは、プライバシーの問題も絡 むので公表できませんが、かなり当院でも増えているような気がしますね。多指の赤ちゃんなど生後すぐに余分な指をとってしまうからいいのです が・・・・・・」と語る。
ベトナム戦争は、もうだいぶ昔の話になってしまった。だが、私たちは、ベトナムの農薬禍を未来のこととして考えていかなければならないかのようだ。なにし ろわが国の農薬に関する規制はかなり甘いと思われるから。ダイオキシン類の中の2,3,7,8-四塩化ダイオキシンの1日の摂取許容量も、欧米では、1〜 10pg(ピコグラム、1兆分の1グラム)/kg体重なのに比べて、わが国では100pgとなっている。
私たちは、便利さと引き換えに、次々と化学物質を体内にとり入れている。そのおかげで、ガン患者も増え、アトピーなどのアレルギー疾患、原因のまったく分からない疾患も増加している。便利さより、健康からの視点で食を考えたい。

厚生省・人口動態統計より
子どもに蔓延するアトピー性皮膚炎


アトピー性疾患には各種タイプがあるが、身体のやわらかな部分(膝の裏や腋の下など)に出るのが典型的と言われていたが・・・・・・。早期の原因追及が望まれる
写真:昭和大学医学部
子ども特有の病気・アトピー性皮膚炎について語る、昭和大学医学 医学部小児科学教室助教授の有田昌彦先生。「食物アレルギーに対して神経質になりすぎるのも問題。お母さんがイライラしたり長期にわたって食生活に偏りが あると子どもの健全な発育に影響が出ます。食事は楽しく食べてください」

家庭用の殺虫剤等も、農薬の害をふり撒く!?
いまアトピー性皮膚炎は、子どものアレルギーの中でも最もポピュラーな病気の一 つとなっている。早いもので生後2〜3週間で発病し、灰色や赤味を帯びた皮膚の疾患と痒味を持つことが特徴であるが、乳児湿疹やじん麻疹などと厳格な区別 がつきにくいため、患者数や罹病率などはっきりしたデータはつかめていない。推定で0歳から15歳の子どものおよそ3〜20%がこの病気に冒されていると 言われている。発病はほとんどが乳幼児期で、治療によって5〜6歳までに症状は軽くなり、成人までにほぼ完治する。
アトピー性皮膚炎に詳しい昭和大学の有田昌彦助教授によると、ここ数年の印象としてアトピー患者は増加傾向にあるという。その要因の一つとして、大気汚染 や水質汚濁などの環境汚染の増加と、そして生活様式の変化を次のように説明する。まず米中心の食生活から高たんぱく質をとる欧米型の食生活に変ったこと。 昭和10年と現在を比較して、1人当たりの年間消費量が肉類は12倍、鶏卵は7倍、牛乳・乳製品は21倍に増えている(数字は農林水産省調べ)。そして、 ペットの増加やカーペットの普及によるダニの増加などの住居環境の変化。アトピー患者は2歳前後になるとダニに対する陽性反応を示し始めることが知られて いる。最後に、化学物質の増加。食品添加物や薬品添加物、農薬などがこれに当たる。
一般には食物に含まれる食品添加物や汚染物質がアトピーの原因だと言われているが、実はその点に関してはまだはっきりしていない。アレルギーであるかどう かさえ専門家の間で議論が分かれているほどで、アトピーが汚染された食物によるものとは特定できていないのが実情だ。しかし、最近では一部のアトピー性皮 膚炎に食物(特に卵、牛乳)が絡んでいるものがあるという点で、肯定的な意見が大勢を占めるようになってきている。いずれにせよ、体にとって有害な因子が アトピーの原因になっていることは間違いない。危険な食物をできる限り避けるのが、原因不明のアトピー性皮膚炎から子どもを守る方策の一つなのである。
農産物を食べなくとも農薬汚染?!
輸入食品の危険性が分かったので、国産無農薬野菜だけを食べることにしても、私たちの体に農薬は入りこんできてしまう。農薬(あるいは類似化学物質)は、農薬とは無縁の生活を送る人の周囲にもあふれている。
「家庭用のスプレーの殺虫剤がありますね。その殺虫成分は、農業用のものとまったく同じです。かつては有機塩素系のものが使われていましたが、現在では“ピレスロイド系”“有機リン系”“カーバメート系”がほとんどです」
ということで、反農薬東京グループで、その説明をうけた。
- ピレスロイド系
ピレスロイドは、除虫菊の子房に含まれている殺虫成分・ピレトリンに類似した物質を科学的に合成したもの。一般に温血動物には低毒性・安全だと言われている。人体中毒症状としては、悪心、嘔吐、下痢、頭痛など。よく用いられるアレスリンは変異原性がある。 - 有機リン系
農業、園芸用だけでなく、害虫駆除に広く使われる。スミチオン、マラソン、DDVPなどがこの系に含まれる。変異原性、催奇形性が、広く認められる。有機リン中毒患者の3分の1は、家庭内での使用回数が多い人だという報告もある。 - カーバメート系
この系の薬剤の多くは、代謝過程でニトロソ体になって変異原性を示す。長期微量被ばくによって、自律神経系や視神経系の障害を起こす。 殺虫剤のほかにも殺菌剤として各種農薬は使われている。
そして、衣料・繊維製品にも農薬(および類似物)が使用されている。例えば抗菌 (殺菌)加工した靴下などには、TBZ(レモンの防かび剤に使用されている)、イルガサンDP-300(工業用殺菌剤)などが含有されている。 このように、私たちの生活は食品だけでなく生活全体が薬品づけになっている。したがって、生活全般からこれらの薬品を排除するための努力が要求されてい る。便利だからと言って、安易に殺虫剤に頼る生活を変えていきたいものである。
新たな健康障害『MCSシンドローム』!
大気汚染としてシックビル症候群(室内複合汚染)が問題になっているが、さ らに新しい健康障害として、“MCSシンドローム(複合化学物質過敏反応症候群)”が話題になっている。これは、ごく微量の化学物質に対して生理的な反応 が出てしまうことだという。 一般的な症状は、呼吸器系の異常、眼の異常、頭痛、疲労倦怠感、精神不安定、物忘れ、皮膚障害、筋肉・関節痛、泌尿器系異常、心臓血管異常など。こういっ た症状が現れる原因は非常に多岐にわたる。食品添加物や残留農薬はもとより、排ガス、合成洗剤、芳香剤、たばこ、ガスストーブの匂いなどに反応してしまう 人がいるかと思えば、コピーやレーザープリンタからの匂いに症状を訴える人もいる。起因物質の多くは、揮発性の有機化合物との指摘もあるが、それらは日常 生活の中で無数にあり、また複雑に絡みあっているので原因は簡単にはみつからない。米国だけで数百万との予測も。
農薬から身を守る
こうして食べれば少しは違う

農薬汚染の実態を知って、その恐ろしさに震え上がっている方もいるはず、でもあまり神経質になるとストレスがたまり、かえって健康に良くありません。できる範囲で上手に自己防衛する方法を実践しましょう。
皮のあるものは皮をむく




皮には農薬が付着あるいは浸透しています。野菜だけでなく果物、特にレモンも皮をむいてから使いましょう。
結球野菜は外葉をはがして捨てる
キャベツやレタスなどの結球野菜は、表面により多く残る農薬を避けるために、一番外側の1〜2枚をはがして捨てます。
肉は筋と脂肪を取り除く
農薬づけの飼料で育った牛や豚の場合、汚染物質は肉の筋や脂肪にたまります。
レバーは血抜き、水洗い、湯通しを
解毒器官であるレバーには飼料中の農薬等が溜まりやすいので下処理は念入りに。何回か水を替えながら30〜40分くらい水洗いを。
生産者がわかるものを選ぶを
今私たちの手に入る食品のほとんどは、生産者が不明です。生産者のわかるものは責任の所在が明白な分、安心できます。
表示をよく見る
店頭で輸入農作物などに添加農薬を表示してある場合があります。OPPやTBZなど表示あるものは避けた方が無難です。
ぬか床は毎年取り替える
ぬかの成分が野菜に浸透し有害物質を追い出すかわりに、ぬか床にそれらがたまっていきます。野菜についたぬかもよく洗って。
バナナはつけ根を切り落とす
バナナで農薬が一番たまりやすいのがつけ根の部分。つけ根から3cmほど切り落とした残りを食べましょう。
旬でない農作物は避ける
今が旬でない野菜や果物は、農薬の危険性がより高くなります。できることなら避けたほうが無難です。
流水でよく水洗いする
農薬を落とす基本はよく洗うこと。手でこすりながら流水で洗い流します。葉ものは最初にため水洗いをしてから。
関連リンク
雑誌マナメッセは発刊当時の記事を掲載しているため、内容が現状に則さない部分もあります。記事テーマについて最新の状況を知るためには、以下の関連リンクをご覧下さい。
- 農薬工業会農薬の安全性に関して様々な知識を身に付けることができます。
- 指定添加物(規則別表一)のJECFAによる安全性評価FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)が食品添加物の安全性を評価した表です。
- JECFA安全性評価−既存添加物FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)が既存添加物の安全性を評価した表です
【埼玉】
県内各地で放射線量測定
2011年6月14日
◆さいたま市・上尾市 校庭など定期的に
さいたま市の清水勇人市長は十三日、県が来月から放射線量の測定を行う市内六カ所のほかに、今月中にも市立保育園・学校の校庭計二十カ所(各区二カ所)で定期的に大気中の放射線量を測定する方針を示した。
同日の市議会本会議の代表質問に答弁した。影響の長期化をにらみ、第二段階として「全市立学校・保育所でも順次、測定を行う」と述べた。
上尾市も同日、市内五十六カ所で来週中にも測定を開始すると発表。同市は三日から試験的に職員による簡易測定を行っていたが、業者に委託し、正式に実施することにした。地表面と地表五十センチ(中学校は百センチ)の二カ所で測定する。
両市とも今後、市立学校や市民プールについても調査する方針。いずれも結果はホームページで公表する。 (前田朋子)
◆きょうから八潮市 簡易測定器を無料貸し出し
身近な場所の放射線量を知りたいとの要望が多いことから、八潮市は、市で保有する放射線量の簡易測定器1台を市民に無料で貸し出すことを決め、14日から実施する。
貸与期間は、平日の1日限定。午前9時から午後4時まで使用し、返却する。対象は市民、または市内に勤務している者。希望者は、市環境リサイクル課に電話で予約する。問い合わせは、同課=電048(996)2111(代表)=へ。 (大沢令)
◆加須市・羽生市も
福島第一原発事故を受け、加須市は市内の四小中学校の校庭で大気中の放射線量の測定を開始した。一日二回、地表五十センチで測り、一〜十三日の測 定値は毎時〇・〇五一〜〇・〇九一マイクロシーベルトで推移している。同市は各地点で地表面の測定も月一回実施。今後、土壌中も測定する予定。
羽生市も週一回、市内の小学校など四カ所の地表五十センチで測定を始め、九日は毎時〇・〇八三〜〇・〇八六マイクロシーベルトだった。
いずれも国際放射線防護委員会(ICRP)が定める年間基準一ミリシーベルトを下回っている。両市は市のホームページで測定値を公表している。 (増田紗苗)
空間放射線量 全市町村で
東京電力・福島第一原子力発電所の事故以降、県民の放射線に対する不安が消えていないとして、県は14日から、県内全市町村で空間放射線量の測定 を始める。13日に県庁で開かれた、市町村職員対象の説明会で明らかにした。毎月2回、あらかじめ設定した場所で測定し、結果を県のホームページなどで公 表する。
県がこの日示した「県空間放射線量モニタリング計画案」などによると、測定は、1自治体につき、県が1か所、各自治体が少なくとも3か所の計4か 所以上で実施する。測定地点は今後、県と自治体で話し合い決定するが、県では、県民の関心が高い学校内の敷地などを候補のひとつとして例示している。公表 時は、地名や名称を明記する。
ただし、開始時期については、県は「14日から」としたものの、市町村は測定器の保有状況がまちまちなことなどから、「準備が整い次第」とした。 県では「全国的に測定器が不足している状況で、秋以降まで入手が難しい自治体もある」としており、県保有の測定器を貸し出すなどして対応したい考えだ。
今回の計画実施に絡み、県は市町村が測定器を購入する際の補助制度を創設。県で購入した測定器の費用63万円を上限に、半額(最大31万5000 円)を補助する。県によると、福島第一原発の事故後、県民からは「身近な場所で調べて欲しい」などの問い合わせが続いている。このため、県広域支援対策本 部は「全市町村で測定を行うことで、県民の不安を和らげたい」などとしている。
(2011年6月14日 読売新聞)
【各地の放射線量】(6月13日)関東で上昇目立つ 東北はほぼ横ばい
≪福島原発事故・各地の放射線量-日別一覧≫こちらをクリック
東北、関東各都県で12日午前9時から13日午前9時に観測された最大放射線量は11~12日に比べ関東で上昇が目立った。文部科学省の集計によ ると、茨城が毎時0・103マイクロシーベルト、栃木が0・065マイクロシーベルトに上昇した。東北はほぼ横ばいで、岩手は0・024マイクロシーベル ト、山形は0・047マイクロシーベルト、福島は1・600マイクロシーベルトだった。
福島第1原発の北西約30キロの福島県浪江町で12日午前9時45分に18・2マイクロシーベルトを観測した。
(共同通信)
2011/06/13 20:16
各地の放射線量 ほぼ横ばい
13日、これまでに各都道府県が観測した屋外の放射線量は、ほとんどの地点で、ほぼ横ばいの状態が続いています。
13日午前0時から午後3時までに観測された1時間当たりの値です。▽福島県内では▽福島市で、午 前10時などに1.38マイクロシーベルト、▽郡山市では、午前8時などに1.36マイクロシーベルトでした。また▽白河市では、午前10時に0.58マ イクロシーベルト、▽南相馬市では、午後2時に0.5マイクロシーベルト、▽いわき市では、午前5時などに0.23マイクロシーベルトと、いずれも通常よ りやや高い放射線量を観測しました。▽宮城県内では、▽仙台市で、午後1時に0.071マイクロシーベルトと通常よりやや高い数値を観測しました。▽茨城 県内では▽北茨城市で、午前3時40分などに0.187マイクロシーベルト、▽水戸市で、午前6時などに0.104マイクロシーベルト、▽千葉県では、市 原市で午前4時に0.049マイクロシーベルト、▽神奈川県では、川崎市で、午前5時などに0.074マイクロシーベルトと、いずれも通常よりやや高い放 射線量が観測されていますが、ほとんどの地点で、ほぼ横ばいの状態が続いています。このほか青森市、秋田市、盛岡市、山形市、前橋市、宇都宮市、さいたま 市、東京・新宿区、新潟市、甲府市、長野市では、通常より高い放射線量は観測されていません。
学校関係全施設が国の放射線量基準値下回る
県と政府の原子力災害現地対策本部は12日、県内の幼稚園や保育園、学校などで行った空気中の放射 線量調査結果を公表。全ての施設が平均値で国の利用制限基準値の1時間当たり3.8マイクロシーベルトを下回った。文部科学省が表土除去費用の補助対象と している1時間当たり1マイクロシーベルトを超えたのは、本宮高(本宮市)だけだった。
同日に調査した施設の平均値は最大が2.1マイクロシーベルト、最小が0.21マイクロシーベルト。県などは1日から10日までの県内の約1700施設で調査を実施した。
(2011年6月13日 福島民友ニュース)
横浜市の小学校校庭で放射線測定
2011.6.13 23:35
横浜市中区の市立山元小学校の校庭で、放射線量を測定する市消防局の職員
横浜市は13日、市内の小学校の校庭で初めて放射線量の測定を実施した。中区の山元小学校 では午後2時から、市消防局の職員が放射線測定器を使い、地面から50センチの高さで放射線量を測定。この日は同校を含む18校で実施され、検出された数 値は全て国の基準を下回った。
今月は小中学校と保育所の計108カ所の校庭での測定を予定。原発事故に伴う市民の不安を解消するため、市は「今月から当面の間、定期的に測定を行う」としている。
「40年超原発」の安全基準を
知事、再開へ改めて国に要求
「原発の再起動にあたっては安全が第一」と強調する西川知事(東京・内幸町の日本記者クラブで)
西川知事は13日、東京・内幸町の日本記者クラブで記者会見して「原発が安全だという確証を得られない限り、再起動は認められない」と話し、国が 福島第一原発事故を踏まえ、地元が納得できる原発の安全基準を示さなければ、定期検査中の原発の運転再開を認めない考えを改めて強調した。
西川知事は「福島原発の一部は運転開始から40年超」と指摘。「これが事故に影響を与えたかどうかを国が明らかにし、それを踏まえた原発の安全基準を示すべきだ」と強調した。会見は報道機関など約230社が加盟する同クラブの主催。このほかの主な発言内容は次の通り。
【エネルギー政策】
原子力は日本のエネルギー源として重要だが、今後は過度の依存を避けるべきだ。新エネルギーの可能性や、石炭や石油の無駄のない使い方を考えるなど、国が早く方向性を示さなければならない。
【関電の節電要請】
原発の安全対策と(関西電力が要請した)節電は別問題で、県が直接関与する立場にはない。しかし、企業が電力供給を心配するのでは、日本の将来はない。原発の安全を確保し電力供給できるよう、国が立地自治体を説得するのが大事だ。
【国土軸】
太平洋側の震災の確率が高く、(東海道新幹線や東名・名神高速を中心とした)今の国土軸では災害に弱い。北陸新幹線の整備など、日本海側の国土軸の形成を考えるべき。
(2011年6月14日 読売新聞)
福井知事、改めて原発再起動認めず「安全の確証持てぬ」
2011年6月13日21時20分
全国最多の原発15基(1基は解体中)を持つ福井県の西川一誠知事が13日、東京都千代田区の日本記者クラブで会見した。定期検査で停止中の原発について、「現状ではなお安全の確証が持てない」として、再起動には同意できないとの考えを改めて強調した。
西川知事は7日に政府が国際原子力機関(IAEA)に提出した報告書を、「短期的な対策と中長期的な対策の区分けが明確でなく、スケジュールも示されて いない」と批判。「できるだけ早く安全に電力供給がなされるよう政府が全力を挙げて基準を作り、立地地域に説明することが必要だ」と述べ、地震や高経年化 (老朽化)が事故に及ぼした影響を踏まえた安全対策基準を、国が早急に示すべきだとの考えを示した。(笹川翔平)
屋外プール、放射能を検査 千葉県・県教委、海水浴場も
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| 放射能検査のためプールの水を採取する県教委の職員=千葉市中央区の県立千葉工業高校 |
千葉県教委は13日、福島第一原発の事故を受けて、県立高校など16校の屋外プールで放射能検査を始めた。17日に結果を公表する。
検査対象は高校15校、特別支援学校1校。指定市の千葉市のほか、県内五つの地域にある教育事務所ごとに振り分けた。各校とも事故後に水を張り替えたか張り替えている最中で、すでに部活動などでプールを使用しているという。
県立千葉工業高校(千葉市中央区)ではプールの隅と中心部の計3カ所で、それぞれ深さ約20センチ付近から計2リットル分を採水した。県薬剤師会検査センターで採取した水を検査する。
県は14日から、県内18カ所の海水浴場で放射能検査を始める。海水浴場で県の検査は初めて。17日にも検査結果を公表する。
県教委 プールの放射線検査
小中高校50校で実施へ
プールの水を採取する市の担当者ら(13日、仙台市太白区の富沢中で)=今泉遼撮影
県教委は13日、県内の公立小中高校約50校の屋外プールで、放射線量に関する水質検査を行うと発表した。仙台市では同日から、市内の小中学校5 校で検査を始めた。福島第一原子力発電所の事故による子どもへの影響を心配する保護者に配慮した取り組み。今後1か月ごとに検査し、結果を県のホームペー ジなどで公表する予定だ。
検査を行うのは、小中学校では仙台市内10校、仙台市以外の市町村で各1校程度、県立高校5校、特別支援学校2校の計約50校。採取したプールの水は、東北大学で分析する。
対象となるのは、県立高校が伊具、白石、大河原商の各高校と仙台二華、古川黎明(れいめい)の各中高一貫校の計5校。小中学校は各市町村教委が1校選ぶが、南三陸町や亘理町などでは、断水などの影響でプールが使えない地域もある。
13日から始まった仙台市の検査では、プールの水を満水にする時期が早かった学校を各区で1校ずつ選んだ。今後、検査対象を増やすことを検討する。
5月9日にプールを満水にした同市太白区の富沢中では、市担当者がプールの水2リットルを専用のペットボトルに採取した。同市は検査結果が判明するまで、市内195の小中学校などでプールの使用を見合わせているが、検査結果次第では、使用を再開する。
(2011年6月14日 読売新聞)
屋外プール50校調査へ 放射線量不安受け 宮城県教委
2011.6.14 01:53
県教委は13日、屋外プールの水に含まれる放射線量について、県内の市町村立学校や県立高校など50校でサンプル調査を実施すると発表した。
東京電力福島第1原発事故の長期化で、父母からの問い合わせが多いことを受け、東北大学の協力で初めて実施することになった。
県内34の市町村教育委員会が小中学校から各1校、仙台市教委が10校、県教委が県立高校4校と特別支援学校2校をそれぞれ選んで、16、17、23、24日の4日間に分けて調査する予定。
屋外プールについて、文部科学省から安全基準や使用制限などの通知はない。県教委はサンプル調査の結果を順次、ホームページなどで公表、1カ月単位で計3回のサンプル調査を予定している。
プールの放射線量検査へ 宮城県、50小中高校など
2011.6.13 17:32
宮城県教育委員会は13日、県内50の小中高校や特別支援学校の屋外プールで、既に張った水をサンプルとして採取し放射線量を検査すると発表した。16日から順次実施し、1週間後をめどに結果を県のホームページに公表する。
保護者からの問い合わせが相次いだことや、文部科学省がプール使用の可否を自治体で判断する際の基準を示す方針を決めたことによる措置。仮に基準を超えた場合は、文科省の指針に沿って対応するとしている。
県内の小中高校などはすべてプールに水道水を使用。県のモニタリング調査で基準値を超える結果が出ていないため、県教委は検査結果が出る前のプールの使用自粛は求めない考えだ。
屋外プールで放射能測定=市内の小中学校で−仙台
福島第1原発の事故を受け、仙台市は13日、夏のプール開きを前に、市内5カ所の小、中学校の屋外プールで、放射能測定をするためのサンプルの水を採取した。東北大が検査し、1週間程度で結果が出る予定。安全が確認されれば、プールの利用を始める。
宮城県内では仙台市を含め、50校程度の小、中、高校や特別支援学校の屋外プールの水を検査する。(2011/06/13-16:40)
ファイル:原発の安全指針、今月中に見直し着手
内閣府原子力安全委員会の班目春樹委員長は13日、原発の安全設計審査指針など各種指針について、「抜本的な見直しが必要。できるところからどん どん見直していく」と述べ、今月中にも見直し作業に着手する方針を示した。安全委の下部組織である専門部会で議論したうえで指針を改定する考えだ。
毎日新聞 2011年6月14日 東京朝刊
- 原発指針:月内にも見直し着手…原子力安全委員長
- 福島第1原発:津波に備え不足 班目委員長「まさに人災」
- 福島第1原発:班目氏「私は何だったのか」 海水注水問題
- 復興特別委:谷垣氏、追及甘く 菅首相反論に二の矢放てず
- 福島第1原発:海水注入中断問題 調整不足で政府守勢
原子力安全委、月内に安全指針改定に着手
- 2011/6/13 23:56
原子力安全委員会は6月中に原子力発電所などの安全審査指針や耐震設計、防災指針などの見直しに着手する。班目春樹委員長が13日の記者 会見で明らかにした。東京電力福島第1原発事故を受け、現行指針で「考慮しなくてよい」としている「長時間の全電源喪失」への対応策を取ることなどを明記 する。
原子力安全委員会の原子力安全基準・指針専門部会や防災部会の下に、近く指針改定のための委員会を設置する。
政府は7日の福井・敦賀市議会、9日の佐賀県議会に経済産業省原子力安全・保安院の幹部を送り込み、国・電力会社の安全対策を説明した。だ が、地元の不安を払拭するには至っておらず、新たな安全基準の作成を急ぐことにした。電力需要が高まる夏場が近づいているため、海江田万里経産相が直接、 説明に行くことも検討している。
原発安全指針見直し 今月にも
東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、原子力安全委員会は、原発の安全対策を決める国の指針に適切でない部分があるとして、安全設計や防災対策などに関わる指針について、今月中にも見直しを始める考えを明らかにしました。
これは、13日に開かれた原子力安全委員会の定例会後の記者会見で、班目春樹委員長が明らかにしま した。この中で班目委員長は「地震や津波の問題だけでなく、安全設計に関する指針や防災の指針も適切でない部分があり、明らかに見直さなければならない」 と述べたうえで「抜本的な見直しになるが、何年もかかっては意味がない。できるところから直していきたい」と述べ、今月中にも見直し作業を始める考えを明 らかにしました。原子力安全委員会は、今後、それぞれの指針ごとに専門家が参加した小委員会を開き、議論を始める計画で、まず、事故の原因となった「電源 喪失」について、今ある「長時間、すべての電源が失われる事態は想定しなくてよい」としていた安全設計の指針を見直すことにしています。また、避難などの 対象になっていた「原発から半径10キロ以内」という防災指針の範囲は、今回の事故で大きく想定を超えたことから見直すほか、これまでは「最新の知見を反 映する」とだけ書かれていた津波の想定についても適切な表現に見直すことにしています。
指針改定、月内にも着手=「抜本的に見直す」−原子力安全委
福島第1原発事故で、国の原子力安全委員会の班目春樹委員長は13日、定例会議後の記者会見で、同委が定めている原子力施設の安全上の各指針について、「今月中には見直しに着手したい」と述べ、近く改定作業に入ることを明らかにした。
改定の対象は原子力施設を建設する際の安全設計審査指針や耐震設計審査指針のほか、事故発生時の医療体制や必要な機器の整備など防災指針も含まれる。今後、専門家を加えた小委員会を設置して、改定の中身を議論する。
現在の安全指針には、「長期間にわたる全交流電源喪失は、修復が期待できるので考慮する必要はない」など、今回の事故の実態にそぐわない記述がある。班目 委員長は「抜本的に見直さねばならないが、何年もかかっては意味がない。明らかにおかしい所はすぐに直したい」と語った。(2011/06 /13-17:17)
最新ニュース
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原子力安全委員長「事故は人災」責任認める
< 2011年6月13日 21:59 >
福島第一原子力発電所の事故から約3か月が経過した。原子力安全の監視役である原子力安全委員会の班目春樹委員長がNNNの単独インタビューに応じ、「事故は人災だった」と述べ、今回の事故に対する原子力安全委員会の責任を初めて明確に認めた。
班目委員長「私にとっての3月11日は何であったかというとですね、ある意味で自分の甘さを思い知らされた日なんですよ。頭をぶん殴られた気持ちでしたね」
また、津波による電源喪失などを想定していなかった原発の安全指針の見直しについては、「そんなに切迫しているものではないと思っていた」と述べ、指針の改定が間に合わなかったことを含め、福島第一原発の事故に対する原子力安全委員会の責任を初めて明確に認めた。
班目委員長「(Q原子力安全委の責任もあるか)あります。この事故は防げたのではないかという意味では『人災』だと思います。決して防げない事故ではないと思っているんですね」
事故後の対応については「私なりに懸命にやった。非力だったことは認めますが、懸命にやってきた」と述べ、事故の拡大について直接の責任はないとの認識を示した。また、今後はテロ対策や核不拡散なども含め、原子力の規制や監督を一元的に担う組織が必要だと強調した。
一方、13日の原子力安全委員会で班目委員長は、安全指針の見直しについて、津波や耐震設計、防災など分野別に専門部会を設置して、今月中にも改定作業を始める方針を明らかにした。
原発安全指針、月内見直し着手 電源喪失非考慮「明らかに間違い」と委員長
2011.6.13 19:33
原子力安全委員会の班目(まだらめ)春樹委員長は13日、福島第1原発事故を受け、6月中 に原発の安全設計審査指針、耐震設計審査指針、防災指針の見直し作業に着手する方針を明らかにした。有識者からなる小委員会を設置し、議論を開始する。同 日開かれた安全委定例会後の記者会見で語った。
班目委員長は5月19日の記者会見で、安全設計審査指針が「長期間にわたる全電源喪失を考 慮する必要はない」と規定していることについて、「明らかに間違い。(安全対策に)穴があいていたことが分かってしまった」などと言及。各種指針を見直す 意向を表明していたが、具体的な着手時期は明かしていなかった。
見直しの内容について、班目委員長は「暫定的な指針を示す気はなく、抜本的にやる」とした。
また、今後のスケジュールについては、「何年もかかっては仕方がない。政府の事故調査・検証委員会の原因究明を待たず、できるところから随時見直して、継続的にやっていく」との考え方を示した。
電力会社は、安全委が決める各種指針に基づいて原発を設計、建設し、指針が定める各種の基準を満たす必要がある。
原発北西で高い線量…放射性雲と雨で地表に
東京電力福島第一原子力発電所の事故で、福島県飯舘村など原発から北西方向の地域で放射線量が高くなっているのは、3月15日に高濃度の放射性物質が同地域を通過した時間帯と降雨の時間帯が重なったためとする解析結果を、日本原子力研究開発機構がまとめた。
同機構原子力基礎工学研究部門の永井晴康・環境動態研究グループリーダーらは、同原発2号機格納容器下部にある圧力抑制室の破損で、放射性物質が大量に放出されたとみられる3月15日から翌16日にかけての拡散状況をコンピューターで再現した。
それによると、放射性物質が上空を煙のような形で流れる「放射性プルーム(放射性雲)」は、15日午前中には原発から南〜南西方向に動いていた が、風向きの変化で徐々に北西側に向かうようになった。同日夕方には南下してきた雨雲と重なり、放射性雲に含まれる放射性物質が降雨によって降下して地表 面に沈着したとみられる。
(2011年6月14日00時45分 読売新聞)
原子力研究開発機構、放射性物質の広がり再現 風雨で遠方に
- 2011/6/13 20:58
日本原子力研究開発機構は13日、コンピューターを使ったシミュレーションで、東京電力福島第1原子力発電所から放射性物質が広がり地表 に沈着した様子を再現した。上昇気流などで上空に達した放射性物質が風によって運ばれ、雨雲に取り込まれて雨とともに落下する過程を計算。飯舘村など原発 から遠い場所でも局所的に放射線量が高い観測結果とよく一致した。
福島第1原発3号機で水素爆発が起きた翌日で、特に大量の放射性物質が放出されたとされる3月15~16日の状況を計算した。それによると15日午前、放射性物質を含む「放射性雲」は南から南西方向に流れた。
午後には風向きの変化を受けて西から北西方向に流れを変えた。午後3~6時に南下してきた雨雲と重なり、原発から45キロメートル離れた飯舘村などに放射性物質を集中して落下させた。
永井晴康・環境動態研究グループリーダーは「放射性物質が重力で落ちる場合は発生源に近いほど量が多いが、雨として降ると上空に舞い上がっ たものまで落ち、量が増える」と説明する。計算にはSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)を高機能化し、広域の拡散を計算できる 「WSPEEDI」を使った。
放射性物質、雨で沈着 原子力機構が解析
2011年6月13日 20時58分
福島第1原発の事故に伴い、福島県飯舘村など原発の北西や、郡山市など西側の地域で特に空間線量が上がったのは、3月15〜16日の放射性物質の流れと降雨がこの地域で重なり、地表に沈着したためとの解析結果を、日本原子力研究開発機構が13日発表した。
同機構環境動態研究グループリーダーの永井晴康さんらは「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)」より広い範囲の解析が可能なシ ステムを利用。2号機で爆発音がするなど大量の放射性物質が放出したとみられる3月15〜16日の地表への沈着の様子などを、当時の気象データから計算し た。放射性物質の流れは15日午後2〜3時には原発の西側で、同日夕方以降は北西で降雨と重なったとみられる。
(共同)
福島原発、汚染水浄化システムの試運転開始
- 2011/6/14 8:05
福島第1原発での作業で東京電力は14日未明、放射性物質を高濃度に含む汚染水を浄化するシステムの一部の試運転を始めたと発表した。システムの本格稼働にはさらに数日かかる予定。
第1原発では、原子炉に注入した水が漏れるなどして汚染水が増え続けている。集中廃棄物処理施設などに移送して外にあふれ出るのを防いでいるが、施設の容量は残り少なくなっている。
試運転を始めたのは、米キュリオン社の技術協力によるセシウム吸着塔。浄化システムにはほかに、薬剤でセシウムやストロンチウムを凝縮、沈殿させる仏アレバ社の除染装置などがある。
システムが本格稼働すれば、高濃度汚染水を1日1200トン処理できる。東電は当初、10日に試運転を開始する計画だったが、配管から水漏れが見つかり延期していた。
東電は浄化した水を原子炉に戻して燃料を冷やす「循環注水冷却」の確立も目指している。〔共同〕
汚染水浄化の試運転開始 福島第1原発
2011年6月14日 08時55分
| 高濃度汚染水の浄化システム配管(東京電力提供) |
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福島第1原発での作業で東京電力は14日未明、放射性物質を高濃度に含む汚染水を浄化するシステムの一部の試運転を始めたと発表した。システムの本格稼働にはさらに数日かかる予定。
第1原発では、原子炉に注入した水が漏れるなどして汚染水が増え続けている。集中廃棄物処理施設などに移送して外にあふれ出るのを防いでいるが、施設の容量は残り少なくなっている。
試運転を始めたのは、米キュリオン社の技術協力によるセシウム吸着塔。浄化システムにはほかに、薬剤でセシウムやストロンチウムを凝縮、沈殿させる仏アレバ社の除染装置などがある。
システムが本格稼働すれば、高濃度汚染水を1日1200トン処理できる。東電は当初、10日に試運転を開始する計画だったが、配管から水漏れが見つかり延期していた。
東電は浄化した水を原子炉に戻して燃料を冷やす「循環注水冷却」の確立も目指している。
(共同)
ワクチン同時接種:2カ月の乳児死亡 再開後初報告--熊本
熊本市は13日、市内の医療機関でヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチンを今月3日に同時接種した生後2カ月の男児が、翌4日に死亡したと発表した。市によると、4月の接種再開後の死亡報告は全国で初めて。接種と死亡との因果関係は現時点では不明という。
市によると、男児に基礎疾患はなかった。解剖の結果、死因は乳幼児突然死症候群の疑いが強いという。
ヒブワクチンは細菌性髄膜炎などを予防する働きを持つが、他のワクチンとの同時接種後に死亡する乳幼児の報告が相次いだため、厚生労働省が3月に 接種を一時見合わせた。同省が7件の死亡例を検証したところ明確な因果関係が認められず、ワクチンの安全性に問題はないとして4月から接種再開を認めてい た。【澤本麻里子】
毎日新聞 2011年6月14日 東京朝刊
2011年06月14日
イタリア、反原発派が圧勝 9割超「再開にノー」
【ローマ共同】原発再開の是非を問い、12、13の両日行われたイタリアの国民投票は13日午後3時(日本時間 同10時)から即日開票された。3月の福島第1原発事故後、原発をめぐる国民投票が行われるのは世界で初めて。ANSA通信などは内務省の暫定集計とし て、投票率が約57%となり投票が成立したとした上で、反原発票が94・4%に達したと伝えた。
原発再開を進めていたベルルスコーニ首相は13日、記者会見で「イタリアは原発にさよならを言わなければならないだろう」と述べ、事実上の敗北宣言を行った。
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13日、ローマで、原発再開の是非などを問うイタリアの国民投票に投票する男性(ロイター=共同)
政府が原発賠償法案を閣議決定、法案審議の行方は不透明
2011年 06月 14日 09:31 JST
[東京 14日 ロイター] 政府は14日の閣議で、東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)福島第1原子力発電所事故の損害賠償支援を行うための「原子力損害賠償支援機構法案」を閣議決定した。
東電による賠償を「迅速かつ適切」に進めるため、東電を含む電力会社が負担金を拠出して新たな機構を設立。公的資金の投入には、東電と機 構が「特別事業計画」を作成し、主務大臣の認定を義務づける規定も盛り込んだ。閣議の後の会見で、海江田万里経済産業省は「できるだけ早く国会に法案を提 出し、成立させたい」と述べたものの、菅直人首相の退陣時期も絡んで政局が流動化しており、法案審議の行方は不透明になっている。
政府は、閣議決定を受けて法案提出のタイミングを探るが、菅首相の退陣時期をめぐる与野党間の綱引きが激化している中で、取り扱いは流動的だ。22日の今国会の会期末まで1週間あまり。特例公債法案など重要法案の成立メドが依然として立たない状況のなか、国会に提出しても廃案に追い込まれる可能性も否定できない。
海江田経産相は会見で、支援を受ける東電は今後、適正な価格で資産売却を進め、スリム化をして、賠償負担をできるだけ電気料金に転嫁させ ないよう求めた。原子力発電については、引き続き基幹電力の1つであることには変わらないとの考えを示した。一部で東電が来年度から電気料金を16%値上 げするとの報道については「あり得ない」と否定した。
賠償支援機構法案は、今回の原発事故を受け、1)被害者への迅速かつ適切な賠償、2)福島原発の安定化と事故処理に関係する事業などへの悪影響回避、3)電力の安定供給──を確保することが狙い。
5月13日に決定した賠償スキームに沿った内容で、損害賠償の支払いに対応する支援組織として、東電を含む電力会社が負担して新たな機構を設立する。機構には「運営委員会」を設置し、同委員会が東電への資金援助や機構の業務運営に関する議決などを行う。
東電が機構から資金援助を必要とする場合は、運営委員会の議決を経て、資金の交付や株式の引き受け、融資、社債の購入などを行う。機構は必要な資金を政府保証債の発行や、金融機関からの借り入れで調達できる。
賠償に公的資金を投入する場合には、機構と東電が「特別事業計画」を作成し、主務大臣の認定を得る必要がある。特別事業計画には、1)損 害賠償額の見通し、2)賠償の方策、3)資金援助の内容と額、4)経営合理化策、5)ステークホルダー(関係者)の協力の要請、6)経営責任の明確化── を明記。主務大臣の認定を経て、政府が機構に交付した国債を現金化し、東電に資金を提供する。機構は事業者からの負担金で、国債の償還額に達するまで、国 庫納付を行う仕組みになっている。
また、法案には、法律施行後の適当な時期に、1)損害賠償の実施の状況、2)電力の安定供給など事業運営の状況、3)経済金融情勢その他の事業──などについて検討し、「所要の措置を講ずる」ことを盛り込んでいる。
「支援機構法案」を閣議決定=福島原発事故の賠償枠組み−政府
政府は14日の閣議で、東京電力福島第1原発事故の賠償を支援する「原子力損害賠償支援機構法 案」を決定した。原発事故による巨額賠償に対応するため同機構を新設し、原発を運営する9電力会社などに負担金の拠出を義務付ける。機構には原子力や経済 などの専門家らからなる「運営委員会」を設置し、東電への資金援助など重要事項を議決することになる。
政府は同法案の今国会成立を目指しているが、政局混迷で先行きは不透明だ。法案成立が遅れると、数兆円ともされる賠償負担にあえぐ東電の経営問題に直結する可能性もある。
法案によると、機構は融資や株式、社債の引き受けなどを通じて東電に資金援助できるほか、交付国債の発行を政府に求めることができる。(2011/06/14-09:04)
政府、原発の損害賠償支援法案を閣議決定
- 2011/6/14 8:38
政府は14日朝、福島第1原子力発電所事故を巡る東京電力の被害者への損害賠償(補償)を支援する法案を閣議決定した。経済産業相が所 管・監督する「原子力損害賠償支援機構」を設置し、中立性を確保するために有識者で構成する運営委員会を設ける。法案は今の国会に提出するが、菅直人首相 の退陣問題と絡んで22日の会期末までの成立は不透明だ。
機構には将来起こり得る事故に備える互助的な役割を持たせて、原発を保有する各電力会社に対して負担金の拠出を義務付ける。運営委は電力各 社が拠出する負担金の規模、事故を起こした電力会社の賠償を支援するための資金援助や資本注入などについて決める。〔日経QUICKニュース〕
放射性ストロンチウム 地下水から検出
2011年6月13日 夕刊
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福島第一原発の事故で東京電力は十二日、1、2号機周辺の地下水から内部被ばくの被害が心配される放射性ストロンチウムを検出したと発表した。これまで施設内外の土壌からは見つかっていた。地下水からは初めて。
地下水は五月十八日に採取した。濃度は2号機が高く、ストロンチウム90は一ミリリットル当たり六・三ベクレル(一リットル当たり六三〇〇ベクレル)、同89が同一九ベクレル(同一九〇〇〇ベクレル)。1号機は微量だった。
東電は「事故で放出されたストロンチウムが雨水によって地下水へ流れ込んだ」と説明。建屋地下にたまった高濃度の放射性物質を含む汚染水からは漏出していないとしている。
一方、四月と五月に高濃度汚染水が流れ込んだ原発近くの海の三カ所で五月十六日に採取した海水からは、法令で定める濃度限度を超えるストロンチウムが検出された。
最高値は3号機取水口前に設置した拡散防止用のスクリーン内で、同90が一リットル当たり七三〇〇ベクレルと法令で定める濃度限度の二百四十倍。同89が二四〇〇〇ベクレルで、濃度限度の八十倍だった。
東電は十三日午前、海水を浄化するシステムを同日から本格稼働させると発表した。
海水から基準超えるストロンチウム、初検出-地下水からも
福島第一原子力発電所の周辺の海水から、基準値を超える放射性ストロンチウムが初めて検出された。東京電力が12日発表した。
放射性ストロンチウムは、1-4号機の取水口付近、2号機および3号機のシルトフェンス内で採取された海水から検出された。半減期が約29年と長いストロンチウム90は、それぞれ基準値の53倍、170倍、240倍含まれていた。
また地下水からも、放射性ストロンチウムが検出された。1号機および2号機の建屋周辺にあるサブドレンから採取された地下水で、ストロンチウム90がそれぞれ基準値の0.7倍、210倍含まれていたことがわかった。
ストロンチウム90は、水や食品を通じて体内に入り込む。カルシウムに似た性質を持ち、骨や歯に蓄積されやすいことから、骨のがんや白血病の原因になると言われている。
東日本大震災:アメリシウムとキュリウム検出--福島・大熊町の土壌
文部科学省は13日、東京電力福島第1原発の20キロ圏内にある福島県大熊町の2カ所の土壌から、放射性物質のキュリウムを検出したと発表した。 うち1カ所ではアメリシウムも検出された。同省の調査でこれらの物質が検出されたのは初めて。いずれも人体に吸収されにくい。土壌は4月下旬~5月上旬に 採取された。【木村健二】
毎日新聞 2011年6月14日 東京朝刊
土壌からキュリウム検出 福島第一から2〜3キロ地点
2011年6月14日0時58分
文部科学省は13日、福島第一原発から2〜3キロの大熊町夫沢の土壌から、ごく微量の放射性物質キュリウム242(半減期163日)とアメリシウム241(同432年)が検出されたと発表した。
土壌は4月29日〜5月1日に10キロ圏内の大熊町、双葉町の4カ所で採取した。そのうち、第一原発から西南西約2キロと約3キロの夫沢地区の2カ所 で、1キロあたり各0.032ベクレル、0.0093ベクレルが検出された。アメリシウムは3キロ地点で0.028ベクレル検出された。ほかの2カ所から は出なかった。
大熊町から新たな放射性物質=キュリウムなど、微量検出−文科省
文部科学省は13日、福島第1原発から2〜3キロ程度離れた福島県大熊町の2地点から、放射性物質キュリウムを検出したと発表した。同省の調査で検出されたのは初めて。いずれも微量だが、同省は「体内に取り込まれると、内部被ばくの可能性があり注意が必要」としている。
半減期が約162日と短いため、同原発から放出されたと考えられるという。
検出されたのは、いずれも原発から西南西に2〜3キロ程度の大熊町夫沢。約2キロの地点で5月1日に採取された土壌から1キロ当たり0.032ベクレル、 約3キロ地点で4月29日に採取された土壌から同0.0093ベクレル検出した。同地点からは、別の放射性物質アメリシウムも同0.028ベクレル検出さ れたが、同省は「微量で、(外国が行った)過去の核実験に由来しているとみられる」としている。(2011/06/13-22:52)
福島・大熊町でキュリウム検出 原発敷地外で初
- 2011/6/13 23:23
文部科学省は13日、福島第1原子力発電所から約2~3キロの福島県大熊町で採取した土壌から、放射性物質のキュリウムを微量検出したと 発表した。原発敷地内では検出されているが敷地外では初めて。文科省は「事故により外部に放出された。内部被曝(ひばく)に注意が必要な核種だ」と説明し た。
今回のキュリウムは原子炉の運転に伴ってプルトニウムからできたとみられる。大熊町の2地点で4月29日と5月1日に採取した土壌から検出。一方、土壌からアメリシウムも微量検出したが、文科省は「検出量が少なく、過去の大気圏内核実験によるもの」としている。〔共同〕
2011年6月14日(火)
県 内公共下水道の処理施設の汚泥などから放射性物質が検出された問題で、県は13日、9市・組合の処理施設9カ所を対象に行った2回目の検査で、水戸市浄化 センターの2080ベクレル(1キロ当たり)を最高に、各施設の脱水汚泥などから、いずれもセシウムが検出されたと発表した。
検査を行ったのは、水戸市(同浄化センター)、日立市(池の川処理場)、北茨城市、ひたちなか市、守谷市、日立・高萩広域下水道組合、取手地方広域下水道組合の各処理施設の脱水汚泥と、筑西市の脱水汚泥とコンポスト(脱水汚泥をたい肥化)、結城市のコンポスト。
セシウムの値は、脱水汚泥が、水戸市の1キロ当たり2080ベクレルを最高に同290〜1520ベクレル、コンポストが同10・5ベクレル(筑西市)、同980ベクレル(結城市)。ヨウ素の値は、脱水汚泥とコンポストで不検出〜同86ベクレルだった。
下水汚泥などから放射性物質が検出されて以降、県流域下水道の処理施設8カ所では、施設外への搬出を取りやめ保管を続けている。
千葉など通常400倍のセシウム 筑波大が土壌汚染調査
2011年6月14日 09時19分
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福島第1原発事故で筑波大は、福島県と首都圏東部の土壌汚染地図を独自に作製した。原発から200キロ近く離れた茨城県や千葉県の一部の土壌か ら、通常の400倍にあたる1平方メートルあたり約4万ベクレルの放射性セシウム137が検出された。健康に影響がないレベルだが、放射能汚染が広範な地 域に及んでいることが裏付けられた。
4万ベクレルは、国が定める「放射線管理区域」の基準と同程度。筑波大の計算によると、コメの作付けが制限される濃度上限の40分の1程度で、健康には影響がないという。
調査対象は、福島県北部から千葉県北部にかけての南北220キロ、東西130キロ。東京都の一部も含まれる。筑波大アイソトープ総合センターの末木啓介准 教授(核・放射化学)らが3月下旬から5月初旬、国道沿いの空き地など約110カ所で土壌を採取した。放射能がある程度拡散した3月29日時点に合わせ放 射能の数値を換算、汚染状況を示した。実測データをもとに広範囲の状況を示した汚染地図は初めて。
半減期30年のセシウム137を見る と、茨城県南部や千葉県北西部の一帯が比較的高く、福島県いわき市と変わらないレベルになっている。茨城県取手市と千葉県流山市では1平方メートルあたり 4万ベクレルを検出した。千葉県や茨城県では3月21日に雨が降っており、上空のセシウムが雨で地表に沈降し、集中したらしい。
原発から福島県北西部に向かって高濃度の汚染が広がる傾向は、文部科学省の調査と一致している。茨城県北部、西部から栃木県東部と埼玉県東部にかけては濃度が低かった。
末木准教授は「首都圏でも土壌汚染の濃淡が局所的にできている。比較的濃い地域でも普段の生活は問題ないレベルだが、全容を把握するにはより広範な調査が必要だ」と話している。
【放射線管理区域】放射線被ばくの恐れがあり、適正な被ばく管理が必要とされる区域。原子炉建屋や病院のコンピューター断層撮影(CT)の検査室など。放 射線障害防止法や医療法などによって定められる。放射性物質による汚染密度1平方メートルあたり4万ベクレル(アルファ線を放出しない物質の場合)−など が設定基準。
(中日新聞)
佐賀・唐津で松葉から放射性セシウム 県「福島の影響」
2011年6月14日1時50分
佐賀県は13日、同県唐津市内で採取した松葉から微量の放射性物質を検出したと発表した。同県は、約1100キロ離れた東京電力福島第一原発事故の影響と考えられると説明している。
県環境センターによると、検出されたのは放射性セシウム134が1キログラム当たり0.20ベクレル、137が同0.25ベクレル。松葉は食用ではないが、野菜類の放射性セシウムの摂取制限値に比べると、1千分の1以下で、人体への影響は無いという。
荒茶検査で足柄茶農家に危機感 県は週内にも方針決定
出荷ゼロなら販路消える恐れ
摘み取り直前だった新茶の芽(南足柄市内の茶畑で)
今年の「足柄茶」は出荷できるのか。政府が今月2日、放射性セシウムについて、生茶葉と同じ暫定規制値(1キロ・グラム当たり500ベクレル) を、生茶葉を乾燥させた荒茶にも適用すると発表して以来、県内の茶生産農家は危機感を募らせている。荒茶では、セシウムの含有量が生茶葉の5倍程度になる とされるためだ。関係者は「何とか出荷し、足柄茶ブランドを絶やしたくない」と話している。(岡田知嗣、住友堅一)
県農協茶業センター(山北町)は、5月9〜12日に行われた生茶葉の検査で、規制値未満だった秦野市や山北町、松田町など6市町で収穫された一番茶の荒茶約60トンを保管しており、7月20日に改めて販売を開始する予定だ。
ただ、荒茶で検査を行った場合、大半が規制値を超え、出荷制限の対象になる恐れがある。この6市町の生茶葉は、1キロ・グラム当たり92〜440ベクレルのセシウムが検出されており、単純に5倍すると、460〜2200ベクレルになるためだ。
だが、お茶として飲む場合は、セシウムが45分の1〜30分の1に薄まるとされ、黒岩知事は荒茶に生茶葉と同じ規制値を適用することに一貫して反 対。新基準が示されるまでは荒茶検査を実施しないとしている。ただ、消費者団体や茶生産農家の一部には、荒茶での検査を求める声もあり、県はそうした意見 を聞きながら、今週中にも対応を最終決定する方針だ。
6月20日頃からは、二番茶の収穫が始まるが、生茶葉で規制値を超えていた小田原市など4市町村では、7割の農家がすでに今年の収穫をあきらめ、 茶葉のほぼ全量を刈り取る「深刈り」を始めている。こうした動きについて、県の担当者は「規制値を超えれば賠償請求の物証になる。早々と二番茶を諦めて刈 り捨てないでほしい」と話す。
一方、県内第2位の茶生産量を誇る秦野市の場合、生茶葉(一番茶)の検査でのセシウムの含有量が1キロ・グラム当たり92ベクレルだったため、二 番茶の荒茶でも規制値を下回ることが期待できる。出荷を期待する一方で、「二番茶で、規制値をわずかに下回っても消費者は受け入れてくれないのでは」(同 市内の農家)という不安もあるという。
県茶業振興協議会の湯川裕司会長(山北町長)は「今年の足柄茶出荷がゼロになったら、お茶市場から足柄茶が消える。これまでの納品先は契約相手を 他の茶産地に替え、来年安全な足柄茶を収穫しても、販路が閉ざされている恐れがある。今年分の補償を得られても、二次被害がどうなることか」と危惧してい る。
(2011年6月14日 読売新聞)
【埼玉】
放射性物質 今週中にも「製茶」検査 入間など6市10カ所で採取
2011年6月14日
茶葉の放射性物質の検査について、上田清司知事は十三日の定例会見で、販売前の「製茶」は今週中に、加工段階の「荒茶」は二番茶の出そろう今月下 旬から実施する方針を示した。国の暫定規制値(一キログラム当たり五〇〇ベクレル)を超えれば出荷制限の対象となるが、上田知事は「規制値を超えても飲用 茶としては問題ないことを知ってほしい」と訴えた。
知事が検査実施の条件としていた厚生労働相名の正式要請が十日に届き、正式に実施を決めた。製茶については入間、所沢、狭山、飯能、日高、鶴ケ島の六市の計十カ所でサンプルを採取する。
知事は「厚労相の言葉を借りれば『茶葉を食べたりする人もいるから、念を入れて調べてください』という。私の常識の範囲内ではありえない」と不満も述べ、「原子力安全委員会には、暫定でない数値を決めていただきたい」と注文した。 (前田朋子)
浄化水、海へ放出も
2011年6月14日 朝刊
福島第一原発の事故で、東京電力は十三日、1〜4号機の高濃度の放射能汚染水を浄化した水を、将来的に海へ放出することも検討していると明らかにした。具体的な時期や方法は未定で、放出の際には「関係省庁、地元自治体に事前に説明する」と説明している。
東電は福島第二原発でも、津波の浸水で原子炉建屋などにたまった低濃度汚染水約三千トンの海洋放出を計画しており、水産庁や地元自治体が「緊急性があるのか疑問だ」と反発。放出の時期や量によっては再び批判を浴びる可能性もある。
現在の浄化計画では、最大約二十五万トンの汚染水を浄化プラントに通し、油を分離してセシウムを特殊な鉱物などで吸着し、塩分を除いて淡水化。処理した水は原発敷地内の仮設タンクに保管する。タンクは既に一万三千トン分を用意し、今後も毎月約二万トン分を整備していく。
処理水について東電の松本純一原子力・立地本部長代理は十三日の会見で「(タンク保管を)永久に続けるわけにもいかない。いずれかの段階で海洋放出はあると思う」と述べた。
原発では通常運転時も、法令で定められた濃度限度以下なら、機器の洗浄水や作業着を洗濯した水などの放出が認められている。セシウムでは一立方セ ンチメートル当たり〇・〇六〜〇・〇九ベクレル。汚染水の濃度は同一〇〇万ベクレル程度だが、東電は技術的には濃度限度以下までの浄化が可能とみている。
ただ、年間の放出総量は原発ごとに管理目標値が定められている。福島第一原発では四月に判明した2号機取水口付近からの高濃度汚染水漏れで、既に今年中に放出可能な総量を超えている。
汚染水をめぐっては、東電は四月初めにも、福島第一の高濃度汚染水の保管場所を確保するため、別施設の汚染水一万トン超を海に流した。
宇都宮の処理汚泥からセシウム
県は13日、県が管理する下水道資源化工場(宇都宮市茂原町)で5月31日に採取した溶融スラグから1キロ・グラムあたり2万8000ベクレルの 放射性セシウムが検出されたと発表した。溶融スラグは汚泥を高熱処理したもので、建設資材として利用されるが、放射性物質に関する基準値はない。同工場の 溶融スラグは現在、敷地内の貯留施設で保管されている。
(2011年6月14日 読売新聞)
原発放射性物質で知事「プール授業は安全」
福島第一原発から漏れた放射性物質のプールへの影響を心配する声が保護者から出ていることについて、吉村知事は13日の記者会見で、「これまでの空間放射線量や水道水、プール水の検査結果などを総合的に判断し、プール授業は安全に実施できると考えている」と述べた。
県は、5月27日に置賜地方の小学校2校の清掃前プール水、6月3日に山形市と米沢市の小学校1校ずつの新しく入れたプール水を、それぞれ採取し 放射性物質を測定。5月27日採取分の1校の水から、放射性セシウムが1リットルあたり1・51ベクレル検出されたが、飲料水の暫定基準(1キロ・グラム あたり200ベクレル)を大きく下回った。それ以外では、放射性物質は検出されなかった。
これを受け、県健康福祉部は「ほとんどのプールで水道水を使っているが、水道水は週1回、各水源ごとに監視しているので、その結果を見れば安全ということがわかっていただけると思う」とした。
一部の学校では、井戸水など水道水ではない水をプール水として使用しているといい、こうした学校については、別途検査を行う予定。また、プールを使用し始めてしばらくたった7月下旬には、再度数か所で放射性物質検査を行う方針。
(2011年6月14日 読売新聞)
新たに6人、被ばく上限超え=初期の放射線防護に不備−福島第1原発作業員・東電
福島第1原発事故で、東京電力は13日、新たに男性社員6人が、緊急時の特例として厚生労働省が引き上げた被ばく量の限度250ミリシーベルトを超えた可能性が高いと発表した。同社は厚労省に報告した。これまでは2人の上限超えが判明していた。
東電の松本純一原子力・立地本部長代理は「事故直後は中央制御室も停電し、モニタリングも不十分だった。マスク着用の指示も徹底されていなかったようで、今後調査する必要がある」と述べ、事故当初の放射線防護対策の不備を認めた。
東電によると、6人の被ばく量はいずれも暫定値で、最も高かった人は内部被ばく466ミリシーベルトを含む計497.6ミリシーベルト、一番少ない人で計 264.7ミリシーベルト。うち1人は、既に甲状腺から895ベクレルの放射性ヨウ素131が検出されたと発表されていた3、4号機の50代の当直長。
全員が事故当初から同原発におり、当直長以外は20代が2人、30代が3人。5人のうち4人はコンプレッサーの設置や計器復旧などの作業に当たった保全員で、残る1人は作業現場付近の放射線量を調べる保安員だった。(2011/06/13-23:53)
東日本大震災:要介護者、避難準備区域に330人 立ち入り自粛対象、施設・病院不足
東京電力福島第1原発事故で、国が要介護者など自力避難が困難な人は立ち入らないよう求めている緊急時避難準備区域内に、少なくとも約330人の 要介護者がいることが毎日新聞のまとめで分かった。避難生活の厳しさや家庭の事情などで区域内に戻る人が増えているため。区域内は入院や施設への入所も制 限され、緊急時の受け皿が不足しており、「このままでは救える命も救えなくなる」と制限見直しを求める声が上がっている。
各自治体などによると、区域内の要介護者は6月上旬現在、南相馬市約230人▽田村市約90人▽川内村2人▽広野町2人。自衛隊の4月13日の調査では南相馬市だけで寝たきりの人が54人いた。
南相馬市では在宅の要介護者増加に伴い、区域内の七つの居宅介護支援事業所が訪問介護サービスを再開。市社会福祉協議会の利用者も、4月末の約30人から5月末には約80人に急増した。
年間累積放射線量が20ミリシーベルトを超えると予測され、計画的避難区域に指定された飯舘村では、避難が困難な人に配慮して特別養護老人ホーム の運営が認められている。だが、南相馬市の中心部は同線量が10ミリシーベルト以下とされながら、介護施設の入所を認めていない。ある事業所職員は「『万 が一のことがあっても入院できない』と説明しても、本人や家族の都合で戻る人が多い」と話す。
患者の入院制限への危機感も高まる。市内の緊急時避難準備区域で入院が認められているのは2病院の計10床で、4日以上入院が必要な患者は区域外 に転院させている。人工透析も緊急時の避難が困難として行われていない。市内の小野田病院に通院していた透析患者80人は12都県にばらばらに避難を強い られている。
同病院の小野田善光理事長は「生きていくのに不可欠な医療が認められないのは異常」と話す。市内3病院は国に入院制限解除を求める署名活動を始め、2週間で4000人以上の賛同が集まった。
市長寿福祉課は「戻ってくるなと言うべきか、戻ってきて暮らせるよう支援を進めるべきか。国とお年寄りのどちらを向いて仕事をすべきか分からな い」。政府の原子力災害対策本部は「立ち入り自粛には強制力はないが、原発事故は収束しておらず、要介護者や子供は区域から出るよう、お願いしたい」とし ている。【池田知広、神保圭作、青島顕】
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毎日新聞 2011年6月14日 東京朝刊
「県対応後手」「頼りない」 福島県議会で批判噴出
福島県議会は13日、東日本大震災復旧復興特別委を開き、佐藤雄平知事ら執行部側との質疑を行った。震災や福島第1原発事故への対応で「国に働き掛ける」などと繰り返し、独自の対策を打ち出そうとしない県に議員から批判が相次いだ。
最大会派・自民党の渡辺義信議員は「国や東京電力を主語にし、市町村に仕事を任せているようでは、県が傷付かないようにしているのではないかと、勘繰ってしまう」と県の姿勢に怒りを爆発させた。
国の財政支援の対象にならない毎時1マイクロシーベルト以下の学校の表土除去費用について、県は「設置者が希望する場合には国が財政措置を行うべきだと要 望する」などと回答。渡辺議員は「県民からすると、もどかしく頼りない。あまりにも(県独自の)考えがない」と批判した。
同じ自民党の桜田葉子議員は「県が戦う姿勢を示さず、国の施策を待っていたら、子どもがいなくなり県がなくなる」と子どもの年間被ばく量低減の具体策を迫った。佐藤知事の答弁は「しっかり受け止め、あらゆる選択肢を駆使する」。
県への苦言は、民主党などでつくる第2会派の県民連合からも噴出。本田朋議員は放射線対策をめぐり「市町村が県を信用していない。表土除去や線量計配布など独自の取り組みを始めているのに、県は後手に回っている」と厳しく指摘。
県民連合の佐藤政隆議員は原発事故対策に追われ、復旧・復興の取り組みが遅れているとして「メッセージを発信することが大切。知事の姿が見えない」と奮起 を促した。佐藤知事は「原発事故が収束しないため、岩手、宮城と違い、なかなか復興ビジョンまで考えられなかった」と話した。
2011年06月14日火曜日
念のためにロスの放射線値を調べてきたぞ! / サンタモニカ&コンベンションセンター&ダウンタウン 2011/6/14

先日、飛行機内での放射線値についての記事をお伝えした。最高値では4.19マイクロシーベルト毎時を記録、離陸前の約42倍の放射線値だったことを確認した。ちなみに羽田~ロサンゼルスまでの累計被ばく量は27.0マイクロシーベルト。
では、米ロサンゼルスの放射線値はどのくらいなのだろうか? 一応、念の為に調べてきたぞ!
使用したガイガーカウンターは、当編集部が愛用している『DP802i』。当編集部の記者が福島の取材時にも使用したガイガーカウンターで、放射線量が高いとちゃんと反応して測定できるものである。
まずは米ロサンゼルスのダウンタウン地区。部屋の中と屋外で調べたところ、共に0.10~0.11くらいを記録。当編集部が東京で測定した数値とほぼ同等であった。
次はE3の会場でもあった「ロサンゼルス・コンベンションセンター」。測定値は0.08。東京の数値とほぼ同等である。なお、この会場のすぐ隣には NBAの試合などが開催される「ステイプルズ・センター」もあり、ここはマイケル・ジャクソンの葬儀が行なわれた場所としても有名である。
最後はロサンゼルス西部に位置するサンタモニカのビーチである。青い海、そしてサラサラの白い砂。放射線とは無縁に思えるこの地の値は……0.10~0.11。またしても東京と同等の値である。
以上の結果からも分かるように、アメリカに行く際は放射線値を気にすることはまったく無い。何も心配せずに観光しても良いだろう。
写真:ロケットニュース24
▼ロスのダウンタウンの放射線値は……

▼0.08~0.11くらい。

▼E3会場やステイプルズ・センター周辺は……

▼やはり0.08~0.11くらい。

▼サンタモニカのビーチでは……

▼0.10。

▼特に問題はなさそうだ!

東電 被ばく限度巡る対応が問題に
東京電力は、福島第一原子力発電所で事故対応に当たった作業員6人が、新たに緊急時の限度を超えて被ばくした疑いがあることを13日、明らかにしました。限度を超えた人はさらに増える可能性もあり、東京電力の対応の甘さなどが、改めて厳しく問われることになります。
福島第一原発では、男性運転員2人の全身の被ばく量が、緊急時の限度とされる250ミリシーベルト を大きく超える600ミリシーベルト以上だったことが明らかになり、東京電力は、事故対応に当たった3726人のうち、内部被ばくの検査を受けた2367 人を調べました。その結果、新たに、20代から50代の男性6人が、緊急時の限度を超えている疑いがあることがわかりました。6人の暫定の被ばく量は、 497.6ミリシーベルトから264.7ミリシーベルトで、4人は保守作業を担当し、1人は原発の中央制御室の運転員、そしてもう1人は放射線の管理を担 当していました。福島第一原発では事故の翌日の3月12日に中央制御室の放射線量が上がってきたことからマスクの着用が指示されましたが、停電で放射性物 質の濃度を調べる装置が動かず、実際にはマスクを外して飲食をする人がいるなど、指示が徹底されていなかったということです。また放射性ヨウ素の体内への 蓄積を防ぐためにヨウ素剤について、被ばくした人が服用していたかどうか確認できていないということです。今回の調査で20ミリシーベルトを超えた450 人については、茨城県東海村にある専門の機関で精密な検査を受けるほか、調査が終わっていない1359人については、今月中に評価を終えるとしていて、限 度超えがさらに増える可能性もあるということです。このため、当時の状況認識の甘さや、調査に長時間かかっていることなどで、東京電力の対応の甘さが、改 めて厳しく問われることになります。
福島第1原発:要介護者など避難準備区域に330人
緊急時避難準備区域の範囲
東京電力福島第1原発事故で、国が要介護者など自力避難が困難な人は立ち入らないよう求めている緊急時避難準備区域内に、少なくとも約330人の 要介護者がいることが毎日新聞のまとめで分かった。避難生活の厳しさや家庭の事情などで区域内に戻る人が増えているため。区域内は入院や施設への入所も制 限され、緊急時の受け皿が不足しており、「このままでは救える命も救えなくなる」と制限見直しを求める声が上がっている。
各自治体などによると、区域内の要介護者は6月上旬現在、南相馬市約230人▽田村市約90人▽川内村2人▽広野町2人。自衛隊の4月13日の調査では南相馬市だけで寝たきりの人が54人いた。
南相馬市では在宅の要介護者増加に伴い、区域内の七つの居宅介護支援事業所が訪問介護サービスを再開。市社会福祉協議会の利用者も、4月末の約30人から5月末には約80人に急増した。
年間累積放射線量が20ミリシーベルトを超えると予測され、計画的避難区域に指定された飯舘村では、避難が困難な人に配慮して特別養護老人ホーム の運営が認められている。だが、南相馬市の中心部は同線量が10ミリシーベルト以下とされながら、介護施設の入所を認めていない。ある事業所職員は「『万 が一のことがあっても入院できない』と説明しても、本人や家族の都合で戻る人が多い」と話す。
患者の入院制限への危機感も高まる。市内の緊急時避難準備区域で入院が認められているのは2病院の計10床で、4日以上入院が必要な患者は区域外 に転院させている。人工透析も緊急時の避難が困難として行われていない。市内の小野田病院に通院していた透析患者80人は12都県にばらばらに避難を強い られている。
同病院の小野田善光理事長は「生きていくのに不可欠な医療が認められないのは異常」と話す。市内3病院は国に入院制限解除を求める署名活動を始め、2週間で4000人以上の賛同が集まった。
市長寿福祉課は「戻ってくるなと言うべきか、戻ってきて暮らせるよう支援を進めるべきか。国とお年寄りのどちらを向いて仕事をすべきか分からな い」。政府の原子力災害対策本部は「立ち入り自粛には強制力はないが、原発事故は収束しておらず、要介護者や子供は区域から出るよう、お願いしたい」とし ている。

緊急時避難準備区域内でデイサービスに通う桜田力さん。住み慣れた町に戻り、再びリハビリに励む=福島県南相馬市原町区で2011年6月10日、池田知広撮影
◇生きるため地元に戻るしかない
「やっぱり地元はいい」。自宅が津波で流された南相馬市の桜田力さん(60)はしみじみと言う。脳梗塞(こうそく)の影響で半身にまひが残る。津 波が襲ってきた時は自宅2階から、流される知人を見ているしかなかった。県外に避難し、思い出しては眠れない日が続いた。親戚を頼って地元に戻り、震災前 から利用していた施設のデイサービスに通い始めると、落ち着きを取り戻してきた。
桜田さんが通う施設の加藤トミ子理事長によると、4月以降、訪問介護をしていた寝たきりの90代女性2人が脱水症状や肺炎を起こし救急搬送され た。いずれも南相馬市内では入院できないため、他市へ搬送。加藤理事長は「このままでは、利用者が倒れた時に守ってあげられない。今の避難区域指定は、東 京の人が頭の中で考えたものだ」と画一的な線引きを疑問視する。
原発から約50キロ離れた二本松市の避難所には、南相馬市の透析患者5人が身を寄せ、避難所近くの病院で透析を受けている。県は今月末をめどに避 難所を閉鎖する方針。腎臓がんの手術後間もない樋口峰雄さん(62)は、旅館の2次避難所に申し込んだが、そこも1カ月程度と言われ、自宅に戻るしかない という。地元の病院が透析を再開しなければ、自分で運転して今の通院先まで週3回、往復3時間以上かけて通わざるを得ない。
一方、原発の30キロ圏外で入院制限のない同市鹿島区の鹿島厚生病院は、他院で入院できない患者を受け入れ、全80床が今月中にも満床になるとい う。受診者は震災前と同様に1日平均約180人。同院は「これ以上患者が増えれば、処置が遅れる恐れがある。国は入院患者らの緊急時の避難が心配ならば、 自衛隊を常駐させて運び出せばいい」と話す。
相馬地方広域消防本部警防課の担当者は「高齢者や重い持病のある人がさらに区域内に戻れば、救急搬送が増えるだろう。入院患者の受け入れを緩和してもらえなければ、搬送中に死者が出かねない」と訴えている。【池田知広、神保圭作、青島顕】
毎日新聞 2011年6月14日 2時30分
福島第1原発事故 住民自身の手で放射性物質を取り除く試みが始動しました。
福島市では、福島第1原子力発電所の事故による高い放射線量が、子どもの健康に及ぼす影響に懸念が強まっています。
住民自身の手によって、子どもの生活圏から放射性物質を取り除く「除染」を行う試みが始動しました。
福島第1原発からおよそ60kmの福島市には、高い放射線量のホットスポットが存在する。
明らかにしたのは、研究者と地元市民による放射能除染・回復プロジェクトのメンバーだった。
3週間前の調査では、平常時の560倍にあたる放射線量、28マイクロシーベルトを記録した通学路で、新たな現象が起きていた。
95.58、99.50、100.93などと、測定器が示す数値に緊張感が高まる中、152.76マイクロシーベルトの表示も出た。
名古屋大学環境学研究科の高野雅夫准教授は、「相当高いですよね、これね。なんて言いますか、あまり居たくないですね、ここに。そんなレベルです」と語った。
避難区域外の通学路に存在する平常時の3,000倍を超える放射線量。
原発から飛散した放射性物質が、雨などで流されて集まり、局部的に濃縮された可能性があるという。
京都精華大学人文科学部の細川弘明教授は、「ほっといて改善するっていうことは、まったく期待できないので、少なくとも子どもが普通に暮らす環境で、この状態を放置するということは考えられない」と語った。
通 学路のホットスポットについて、5月26日、文科省の坪井 裕審議官は、「町全体とか通学路全体が高いということではないと思いますので、たぶん局所的だと思いますが、それはちょっと実測値を見ながら、またどう いった形でそれを除くことができるかは、測定のあとで考えていかなければいけない問題かと思います」と話した。
文科省は、通学路の被ばく対策に腰が重い。
こうした中、京都精華大学人文科学部の山田国廣教授らは、住民が自らできる放射性物質の除染テストを開始した。
京都精華大学人文科学部の山田国廣教授は、「まず草を刈りましょう」と語った。
現在、確認されている放射性物質は、セシウム134と137。
除染作業はすなわち草刈りだが、高規格マスクにゴム手袋、ゴーグルなどを装着して、内部被ばくを防止する必要がある。
除染前に152.76を示した数値は、除染後は5.69と劇的に下がった。
京都精華大学人文科学部の細川弘明教授は、「草の葉っぱにセシウムが積もっていた状態だと思われますので、草を取ったのが一番、効いていますね」と語った。
アスファルトに付着した土は、粘着テープで除去し、除染の仕上げはとろりとした透明の液体だった。
実は100円ショップでも販売されている洗濯のりで、「山田式除染」の最大のポイントだという。
京都精華大学人文科学部の山田国廣教授は、「(ポイントは)水でも流さないというか、全部こういうテープではがして、最後、はがし液(PVA洗濯のり)を塗って、乾燥してからはがします。それで完了です」と語った。
一般に除染で広く採用されているのが、高圧洗浄水で流す方法だが、水で洗い流すことで放射能汚染を拡大させていると、山田教授は指摘する。
京都精華大学人文科学部の山田国廣教授は、「固めて取るか、とにかくフィルム、(洗濯のりで)膜を作って取るかということをしないと、結局、まあ言えば汚染の押しつけ合いになるというか」と語った。
除染作業は、誰でも入手できる材料や道具で可能という。
次は住宅の除染に、持ち主の男性も参加して取りかかった。
住宅の放射線量が高いポイントは、軒下や雨どいなど、雨水が集中する場所だった。
計測してみると、10マイクロシーベルトを超えて、計測不能となってしまった。
住宅敷地の中にあるホットスポットを8cm掘り下げて、汚染されていない土をかぶせると、0.451、0.454と、数値が下がった。
しかし、汚染された土を除去しても、放射線量が高い部分があった。
雨水をためておくタンクとパイプ周りで3.122マイクロシーベルト、そして庭の土や草木、敷石でも放射線量が高い値を示した。
2.425マイクロシーベルトは、思い出の詰まったブルーベリーの木の周辺だった。
これを伐採して、表面およそ5cmの土を入れ替えたところ、0.418マイクロシーベルトに下がった。
一方、今回の除染テストで課題も見つかった。
放射性物質を固めてはがすはずの洗濯のりが、雨の影響を受けて思うように固まらなかった。
京都精華大学人文科学部の山田国廣教授は、「ほとんど取れてない。乾燥しないとだめ」と話した。
さらに問題なのは、除去した放射性物質の行き先だった。
今回、家の裏側を掘り込み、汚染された土などを一時的に保管したが、引受先は未定となっている。
1年半前、この家を新築した吉川寛之さんは、被ばくを避けて、妻が2人の子どもを連れ、他県に避難していた。
吉川寛之さんは「学校に行くまでとか、福島市の中でみんなこう、全体的にそういう(除染する)ふうになっていかないと、子どもたちはやっぱり帰って来られないですね」と話した。
今回のテストをもとに、山田教授らは、近く地域住民が実施できる除染マニュアルを作成、提案していくという。
(06/14 00:39)
新宿アルタ前広場に2万人〜脱原発訴え全国同時アクション
投稿者: ourplanet 投稿日時: 月, 06/13/2011 – 08:26
福島第1原発事故の発生から3ヶ月となった6月11日、全国各地で、100以上の脱原発アクションが行なわれた。
午後6時、東京・新宿駅東口のアルタ前の広場には、各地でアクションを終えた人々が約2万人(主催者発表)集まり、マイクアピールや、ライブパフォーマン スなどが行い、稼働中の原発の停止や、児童の許容被曝量20ミリシーベルト/年の完全撤回、原子力発電から自然エネルギー発電への政策転換など訴えた。
また、ステージの上だけでなく、広場の様々な場所で、福島県や原発労働者の置かれた現状、東京での放射線の不安などを訴える人々の姿が見られた。
昼間、芝公園のデモに参加してから駆けつけた川崎から来た女性は、「政府は事故が収束していると言うが、どんどんひどい状況になっていると分かっている。2度とこういうことを起こさないということを、政府ははっきりさせて欲しい」と訴えた。
また、原発の危険性を訴えるアニメ「源八おじさんとタマ」の作者の源八さんは、「多くの人は、原発は安全であるということと、原発は必要であるということを信じさせられて来た。そうじゃないということを言わなければならない」と、アニメをつくった理由について話した。
素人の乱の山下陽光さんは、各地でアクションを終えた人々が集まったことに関して、「ネット上で嫌だと言っても、関係ない人には伝わらない。こうやって集まれば、全然興味のない人にも知らせられる。今回2万人集まったので、脱原発について大きな動きになる」と話した。
二重基準?に混乱拡大
2011年06月13日11時09分

大気中の放射線量を測定する千葉県職員=9日、栄町の公園
福島第1原発の事故後、千葉県内でも多くの自治体が大気中の放射線量の独自測定に乗り出しているが、国が福島県を対象に示した基準値をめぐり県民不安が 拡大、自治体も対応に苦慮している。国が新たに“目標値”を掲げたことで「二重基準では」との批判、測定結果を一時公表しないなど、大震災から3カ月を経 た現在も混乱は収まる気配が見られない。
政府は福島県内の学校で校庭を使用する放射線量基準を暫定的に年間20ミリシーベルト以下としたが、「数値が高すぎる」との批判を受け新たに「1ミリシーベルトを目指す」と打ち出した。
だが、県が5月末に東葛6市で実施した放射線量の測定では、年間線量を1時間当たりに換算する一定の計算式に当てはめた場合に1ミリシーベルトを超過する測定地点が15カ所もあった。
県市長会会長でもある野田市の根本崇市長は今月6日、文科省に質問書を提出。市民や学校生活の安全性や、屋外活動を1日8時間とする計算式の問題点などをただした。
根本市長は取材に「何を判断基準に行動すればいいか示されていない。1ミリシーベルトは福島県民だけの問題ではないはず」とし、市議会での答弁に向け早急な回答を求めている。
東葛6市は「東葛地区放射線量対策協議会」を立ち上げ、統一基準を設けて測定を継続していくことを決めた。
成田市の小泉一成市長も8日の記者会見で「20ミリか1ミリか。基準をどこに置いたらいいのかはっきりしてほしい」と注文。「住民も判断しかねている」と不安を代弁する。
2011年06月09日(木)16時38分
伊達市、子ども8千人に線量計
独自に健康管理
福島県伊達市の児童らに配布されるものと同タイプのバッジ型線量計 
福 5月に、福島県が学校などに配布した簡易型線量 島県伊達市は9日、福島第1原発事故で放射線に対する住民の不安が高まっているとして、市内の小中学校と幼稚園、保育園に通う児童、生徒、園児約8千人全員に線量計を配布し、市が独自に健康管理すると発表した。
伊達市は、計画的避難が進む同県飯舘村に隣接。市内の一部に放射線量の高い「ホットスポット」と呼ばれる地区があり、子供を持つ親を中心に健康不安が高まっている。
市によると配布対象は小中学生約6千人と園児約2千人。
菅首相が岩手・釜石市へ…被災者に励まされる
岩手県釜石市を訪れ、被害状況の説明を受ける菅首相(中央)=高橋美帆撮影
菅首相は11日、東日本大震災の発生から3か月を迎えたのに合わせ、津波などで大きな被害を受けた岩手県釜石市を訪問した。
首相の被災地視察は、2日の退陣表明後は初めて。同市の魚市場を訪れた際、漁業関係者から「辞めないで頑張ってください。ここに来る時間があるなら、早く予算を付けてください」と迫られた首相は、「必ず付けます」と応じた。
また、同市内のボランティアセンターでは、同行していた辻元清美首相補佐官に勧められ、被災者に向けた寄せ書きに「決然と生きる 菅直人」とメッセージを書き込んだ。
政府・与党内からも早期退陣を迫られるなど「四面楚歌」の首相だが、その後に訪れた避難所では、被災者から「いつもテレビで見て応援してるから」「頑張って」と励まされると、しみじみと「ありがとうございます」と繰り返していた。
(2011年6月11日20時09分 読売新聞)
原発にフィルター設置義務を ベントの放射性物質低減で
原発の緊急時に原子炉格納容器から蒸気を外部に放出する「ベント」について、経済産業省原子力安全・保安院が、蒸気から放射性物質を除去するフィルターの設置を義務付ける検討を始めたことが11日までの保安院への取材で分かった。
国内の沸騰水型原発ではベント配管にフィルターは付いておらず、東京電力福島第1原発事故では、放射性物質が広 く拡散した。保安院は「深刻な事故を想定していなかったからで、問題だった」と認めた。高圧蒸気に耐えるフィルターは大掛かりでコストがかかり、技術的に も難しいが、東電は「必要性を検討する」(松本純一原子力・立地本部長代理)としている。
2011/06/11 18:25 【共同通信】
伊で「原発再開」是非めぐる国民投票実施へ
2011.6.11 18:45
【パリ=山口昌子】原子力発電所を全廃したイタリアで12、13日、原発再開の是非を問う国民投票が実施される。3月の福島第1原発事故を受け反原発の声が高まっており、復活反対が多数を占めそうだ。欧州ではドイツ、スイスがすでに原発廃止を決めている。
イタリアは1986年の旧ソ連時代のチェルノブイリ原発事故後の87年に国民投票で原発廃止を決め、90年までに全4基の原発を順次、閉鎖した。
しかし、イタリアは電力総需要の約15%を、隣国フランスなどからの輸入に頼るため、ベルルスコーニ政権が原発再開を表明。今回の国民投票で原発再開を目指していた。
ところが福島の事故で、世論は原発廃止に傾斜。政府は原発復活の道が断たれるのを避けようと、再開計画の無期限凍結を表明して国民投票の中止を画策したが、最高裁は予定通り実施するのが妥当と判断した。
国民投票で否決されると再開は事実上、不可能に。ただし成立には投票率が50%を超えることが必要。
イタリア、原発再開で国民投票 投票率5割超え焦点

ローマの在イタリア日本大使館近くで反原発のデモを行う参加者ら(共同)=4月26日
【ローマ共同】イタリアで12、13日の2日間、原発再開の是非を問う国民投票が実施される。3月の福島第1原 発事故を受けて反原発世論が高まっており、反対票が過半数となるのは確実な情勢。国民投票成立の条件である、50%を超える投票率が達成されるかどうかが 焦点となっている。
福島の事故後に原発の国民投票が行われるのは世界で初めてとみられる。反対派が勝利すれば、欧州など他国の原子力政策への影響は必至。投票は13日午後3時(日本時間同午後10時)に締め切られ即日開票される。結果判明は同日深夜以降の見通し。
2011/06/11 15:46 【共同通信】
伊 あす原発国民投票 「福島」後世界初 反対派優勢か
2011年6月11日 朝刊
【ローマ=清水俊郎、佐藤康夫】原子力発電が一九八七年に全廃されたイタリアで十二、十三の両日、原発再開の是非を問う国民投票が実施される。十 一日に発生から三カ月を迎える福島第一原発事故の後、原発の是非を正式に世論に問うのは世界で初めてで、事故の影響が注目される。
地元紙は原発反対派の優勢を報じているが、投票率が50%以下だと投票自体が無効になる。イタリアでは、一九九五年以降に実施された省庁廃止の是 非などすべての国民投票が投票率がふるわず無効になっている。さらに既に夏の休暇で街を離れた人もいるため、投票率が50%を超えるかは微妙な情勢との観 測が強い。
原発反対派はローマなどで連日集会を開き、投票参加を訴えている。一方、推進派は投票を棄権して無効に持ち込む構えだ。
同国では、八六年の旧ソ連・チェルノブイリ原発事故後の国民投票で原発が全廃。投票率は65%だった。
ベルルスコーニ政権はエネルギー自給率を高めようと原発再開を打ち出し、フランスから技術提供を受けて二〇一三年にも四基の建設を始める計画だっ た。が、福島第一原発事故後に「心理的な影響が大きすぎる」として、原発再開凍結を打ち出し、国民投票の回避を狙った。ただ「一年後にエネルギー戦略を見 直す」などと再開に向けた含みも残していたため、最高裁が今月、投票実施を命じた。
主要ニュース
伊で国民投票前に反原発集会
イタリアで、原子力発電所の是非を問う国民投票が12日から始まるのを前に、原発に反対する団体がイタリア各地で集会を開き、国民の意思で原発と完全に決別しようと訴えました。
イタリアはチェルノブイリ原発の事故を受けて、21年前にすべての原発を停止しましたが、ベルルス コーニ政権が政策を転換して原発の新規建設を打ち出したことから、今回の国民投票はその是非を問うものです。投票を2日後に控え、首都ローマでは、中心部 のポポロ広場に原発に反対する人たちが数千人が集まり、「原発計画の停止に一票を入れよう」と訴えていました。集会に参加した人は「技術が進んだ日本でさ え十分に管理できないのだからイタリアもそうなるおそれがある」とか、「国民に直接意見を聞くことは正しいことで、国民投票は議会選挙より重要だと思う」 などと話していました。福島第一原子力発電所の事故を受け、ヨーロッパではドイツやスイスが脱原発の方針を決めていますが、国民投票で原発の是非が問われ るのはイタリアが初めてです。国民投票は有権者の過半数が参加すれば成立することになっており、反原発の機運が高まるなか、イタリア国民がどのような選択 をするのか注目されます。
中部電節電で土日学童保育 愛知県豊田、岡崎市

全面停止の中部電力浜岡原発
中部電力浜岡原発の全面停止に伴う節電対策で自動車関連企業が土、日曜に操業するため、愛知県豊田市と岡崎市は10日、従業員らの子どもらを対象に、放課後や休日に小学1~3年生の児童を預かる学童保育を7~9月限定で拡大すると発表した。
トヨタ自動車のお膝元、豊田市ではこれまで平日と祝日に小学校など約50施設で学童保育を実施。最近のアンケートで利用希望があったとして、土日は8施設で実施する。
三菱自動車名古屋製作所のある岡崎市も、平日と土曜に34施設で実施している学童保育を、日曜も5施設で実施する。約100人の利用を見込む。
2011/06/10 18:18 【共同通信】
関電:節電要請 原発立地自治体「国は安全対策を」「節電には協力」 /福井
関西電力が10日発表した真夏の電力のピーク需要を抑えるための節電要請。県内は敦賀市以東は北陸電力、美浜町以西は関電が電力を供給している。節電を求められる原発立地自治体からは、定期検査中の原発の再起動に向け、国が早期に安全対策を示すよう求める声が上がった。
高浜町の野瀬豊町長は、「節電要請を出されたことは原発立地自治体としても誠に残念だ。一日も早く定検中の原発の再起動ができるよう国の対応を望 む」とコメント。同町総務課の担当者は「原発の安全対策について、国がいつごろ、どのように対応するか全体像を示してくれれば良かったが、何もなかった」 と不満を口にした。
美浜町企画政策課は「IAEA(国際原子力機関)に提出した報告書の内容はある程度評価できるが、まだ国の安全対策は不十分だという認識はある。節電には協力する」と語った。
節電要請について小浜市の機械メーカー職員は「我々も節電への対応を検討する。だが、原発の地元という立場から言えば、県内から送る電気のほとんどを使う関西の大都市が節電に取り組んだ方が効果が大きいのでは」と疑問を口にした。
一方、県内世帯の約9割は敦賀市以東で、北陸電力が送電している。北陸電によると、夏場の最大電力需要は526万キロワットだが、日本電子力発電 敦賀原発2号機(敦賀市)がトラブルで停止して受電できないことなどにより、供給力は497万キロワットにとどまる。火力や水力発電所の検査時期を遅らせ て供給力を調整するが、「今後、節電をお願いする可能性はある」としている。【松野和生、安藤大介、柳楽未来】
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毎日新聞 2011年6月11日 地方版
修理終え次第試運転へ=汚染水処理のセシウム吸着塔-水位上昇、移送でしのぐ
福島第1原発事故で、東京電力は11日午後、新設した高濃度放射能汚染水の処理システムのうち、配管接続部で微量の水漏れが見つかったセシウム吸着塔の修理を急いだ。同日深夜にも修理を終え、最初は低濃度の汚染水を使ってすぐに試運転を始める。
米キュリオン社の技術協力で設置された同吸着塔と、フランス・アレバ社の技術による沈殿処理式除染装置の試運転はそれぞれ2日ずつかかり、16日に総合処理試験を実施。順調なら同日か17日に本格運転に入れる見込み。
一方、3号機タービン建屋地下にたまっている汚染水の水位が上昇し、あと9日程度で地下水に漏れ出す恐れが生じたため、東電は11日、集中廃棄物処理施設のプロセス主建屋に汚染水の移送を始めた。
1~4号機と同施設にある汚染水は10万5100トンと推定されるが、移送先を追加で確保しており、今月下旬までは地下水や海に漏れ出す恐れはないという。(2011/06/11-20:44)
行政ファイル:広島市で微量の放射性物質検出 /広島
県は10日、南区の県立総合技術研究所保健環境センターで実施した降下物測定で、極めて微量のセシウム134とセシウム137を検出したと発表し た。福島第1原発事故の影響という。水盤(直径80センチ)に降下物を採集して濃縮処理などを行う方法で、採集期間は4月1日~5月2日。セシウム134 を1平方キロメートルあたり3.9メガベクレル、セシウム137を同3.7メガベクレル検出した。年間被ばく線量に換算すると約0.0015ミリシーベル トで、自然放射線以外の年間被ばく限度量1ミリシーベルトに比べて低く、健康影響は無視できる値という。広島大の東広島キャンパスでも3月下旬~4月の測 定で、ごく微量のセシウムを検出した。
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毎日新聞 2011年6月11日 地方版
’11/6/11
微量セシウム検出 広島
広島県は10日、県保健環境センター(広島市南区)で4~5月に採取した雨やちりなどの降下物から、放射性物質のセシウム134とセシウム137 を検出したと発表した。ごく微量で健康に影響はないとする。通常は検出されておらず、センターは福島第1原発事故の影響とみている。
4月1日~5月2日の31日分の降下物を測定した。検出した2種類の放射性物質による被曝(ひばく)線量を年間換算すると計0・0015ミリシーベルト。一般人の年間被曝線量限度(1ミリシーベルト)の約670分の1程度となる。
2回目もセシウム検出
2011年06月10日14時48分
千葉県水道局は9日、ちば野菊の里浄水場(松戸市)など県内5浄水場で今月1日に採取した汚泥から最大で1キログラム当たり5210ベクレルの放射性セ シウムが検出されたと発表した。5月中旬に続き2回目の検出。汚泥に関する国の基準は示されていないが、引き続きリサイクル業者などへの搬出を中止する方 針。
水道水からは4月16日以降、放射性物質は検出されておらず、同局は「安心して飲用できる」としている。
東日本大震災:炭化製品からセシウム検出--東御の下水汚泥 /長野
東御市の川西保健衛生組合は10日、下水道終末処理で脱水汚泥を乾燥させた炭化製品から各1キログラム当たり放射性物質のセシウム134を540 ベクレル、セシウム137を683ベクレル検出したと発表した。5月26日に検体を採取し、茨城県の検査機関で測定した。炭化製品は土壌改良材として販売 している。【藤澤正和】
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毎日新聞 2011年6月11日 地方版
横浜市泉消防署:放射性セシウム、11年前に紛失 /神奈川
横浜市消防局は10日、泉消防署の出張所で00年、放射線測定器の感度チェックに使う密封された微量の放射性セシウムを紛失していたと発表した。放射線量は50センチの距離で毎時0・11マイクロシーベルトで、同署は「手で持っても影響はない」としている。
セシウムはコイン状の容器に入っており、測定器とセットで00年4月にいずみ野消防出張所(泉区和泉町)に配備された。半年後、隊員が紛失に気付いたが放置された。東京電力福島第1原発の事故を受けた備品調査で8日、紛失が発覚した。
測定器を使用したことはなく、点検などの際に室内で紛失したとみられるという。【杉埜水脈】
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毎日新聞 2011年6月11日 地方版
震災ファイル:県管理の下水処理場から最高360ベクレルの放射性物質 /群馬
県は9日、県が管理する下水処理場の汚泥検査で、1キロ当たり360~104ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。採取日は3日。今 回は汚泥がほとんどたまらなかった平塚水質浄化センター(伊勢崎市)を除く5処理場で実施し、最高値は沼田市の奥利根水質浄化センター(前回700ベクレ ル)で検出した。
毎日新聞 2011年6月11日 地方版
放射性物質の拡散予測、新たに公表漏れ615件
経済産業省原子力安全・保安院は11日、東京電力福島第一原子力発電所の事故に関して、放射性物質の拡散予測を行う国のシステム「SPEEDI(スピーディ)」の未公開データが、新たに615件見つかったと発表した。
保安院が4月9、10日に計算したもの。その約1か月前の震災直後、1、3号機で原子炉格納容器内の蒸気を大気中に放 出した「ベント」の条件を変えたり、ベントとは別に格納容器から蒸気が漏れ出したりした事態を想定して、蒸気に含まれる放射性物質の拡散を推定したとい う。国際原子力機関(IAEA)へ提出した報告書作成の参考資料になったといい、近くホームページで公開する。
(2011年6月11日21時54分 読売新聞)
2号機建屋に換気装置…放射線10分の1目指す
東京電力は11日午後、福島原子力発電所の2号機原子炉建屋の放射線量を低下させるため、換気装置の運転を始めた。
配管を通じて、建屋内の空気を取り込み、放射性物質をフィルターで取り除く。
東電は、換気装置を3日間運転して建屋内の放射性物質を現在の10分の1以下にした後、二重扉を開放して現在100%近い建屋内の湿度を下げたいとしている。
また、東電は、高濃度汚染水を処理する装置で見つかったポンプを制御するコンピュータープログラムミスと、配管接続部分の水漏れ48か所の修理について、12日未明までかかるとの見通しを明らかにした。
その後、汚染水処理装置の各機能ごとに試験運転を行い、15日に装置全体を稼働させる総合試験を行う。そのため、本格運転開始は当初予定の15日から17日にずれ込む可能性もある。
(2011年6月11日22時48分 読売新聞)
吹き飛んだ壁、折れ曲がる冷却配管…4号機建屋
4号機の原子炉建屋4階南側、コンクリートの鉄骨がむき出しで空が見える=東京電力撮影
東京電力は11日、福島第一原子力発電所4号機の原子炉建屋4階の写真を公開した。
同社社員が10日午後に入って撮影した。水素爆発で壁が吹き飛び、コンクリートの鉄骨がむき出しになっているほか、直径約12センチの金属製配管が折れ曲がっている。
東電によると、配管は使用済み核燃料一時貯蔵プールの循環冷却装置の一部。変形による破損が考えられるため、このままでは使えないという。東電 は、既存の循環冷却装置が機能して順調に温度を下げることができた2号機のプールのようには行かないと見て、他の冷却方法を検討している。
(2011年6月11日21時17分 読売新聞)
吹き飛んだ壁、焦げた機器 4号機の写真公開
2011.6.11 22:38
機器類が黒く焦げて内部がむき出しになり、床ががれきなどで覆われた福島第1原発4号機原子炉建屋の4階=10日(東京電力提供)
東京電力は11日、福島第1原発4号機の原子炉建屋内部の写真を公開した。水素が原因とみられる爆発で外壁が吹き飛んで大きな穴が開いた状況や、黒く焦げた機器類などの様子が映し出されている。
使用済み燃料プールに、循環冷却システムを設置するための事前調査を行った10日に撮影。建屋4階の南側では、崩れ落ちたがれきで床が覆われ、機器類の内部がむき出しになるなど、被害の大きさが分かる。
冷却システムの配管も大きく曲がっており、同社は「プールの冷却にどう活用するか、今後の検討課題だ」としている。
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4号機プール、代替冷却難航か=配管の曲がり見つかる-福島第1
福島第1原発事故で、4号機原子炉建屋内の使用済み燃料プールに代替循環冷却装置を設置する際、接続先として検討していた配管が3月の水素爆発の影響で曲がっていることが分かった。東京電力が11日、社員らが10日に内部調査を行った際に撮影した写真を公表した。
1~4号機の同プールでは、2号機で5月31日に代替循環冷却装置が稼働。1、3号機も今月中の稼働を目指す。しかし、4号機は配管を修理するか、別の接 続ルートにするかの調査で時間がかかるため、7月になる見通し。1、3号機のプールへは現在、内部配管を使って注水しているが、4号機はまだコンクリート ポンプ車で放水を続けている。
4号機のプールは4~5階にあり、4階にはさまざまな配管や機器がある。水素爆発で壁に大きな穴が開き、代替循環 冷却装置を接続するはずの「残留熱除去系」配管が曲がってぶら下がっていた。発電機の周波数を制御する大型機械も大破して黒くなっており、内部にあった大 量の油が水素爆発後に燃えたのではないかという。(2011/06/11-21:40)
4号機循環冷却用の配管が変形
2011.6.11 19:52
東京電力福島第1原発。手前から1号機、2号機、3号機、4号機=4月26日(防衛省提供)
東京電力福島第1原発事故で東電は11日、4号機の燃料貯蔵プールを循環冷却するために使用する予定だった配管が折れ曲がっていたと発表した。10日に4階部分を調査した際に見つかった。水素爆発によるものとみられる。
東電はこのまま使用できるかを今後調べるとしているが、変形した部分を切り取って別の配管に取り換える工事や、別の注水ルートを検討する可能性もあるとしている。
高濃度汚泥、法整備へ 最終処分にらみ政府検討
2011年6月12日 02時04分
福島第1原発の事故で、高濃度汚染水の浄化に伴って発生する超高濃度の汚泥などについて、現在は法的な位置づけがなく最終処分もできないため、政府は原子炉等規制法の改正も視野に、法的整備をする検討を始めた。
東京電力が近く稼働させる浄化システムでは、放射性セシウムなどを吸着・沈殿した汚泥が約2千立方メートル発生する。放射性物質の濃度は汚染水の100倍程度になる見込みだ。
このほかにも、鉱物ゼオライトを詰めたセシウム吸着塔(高さ2・3メートル)も1日1、2本が廃棄物として出る。
現在の法規制では、使用済み核燃料をガラスに溶かし込んだ「高レベル廃棄物」と、廃炉過程で出るがれきや防護服などの「低レベル廃棄物」があるが、いずれも通常運転で生じる廃棄物を想定。汚泥などはまったく想定していない。
当面は緊急避難的にタンクに入れ、コンクリート壁や土で囲って放射能を遮断し、原発敷地内で保管するが、高レベルの廃棄物が法的な位置づけもないまま置かれた状態では、周辺住民の理解も得られない。政府は法的枠組みの検討が不可避と判断した。
今後、原子炉等規制法や施行令、政令の中でどう位置づけるか法令面からの検討とともに、ガラスやアスファルトを使った従来の固化などで汚泥処理が可能かどうかなど、最終処分をにらんだ技術的な側面からも検討する。
(中日新聞)
2011年6月9日、東京電力は経済産業省原子力安全・保安院に福島第一原発の高濃度放射線性汚染水処理工程の概要を報告。この報告を受け同院より「東京電力株式会社福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の処理設備及び貯蔵設備等の設置について(指示)」が提示された。このやり取りの中で、高濃度放射性汚染水処理工程で生成される1億ベクレル/立方センチの「高濃度放射性廃棄物」は、一時的に敷地内に保管する計画は示されているものの、最終処分までの道筋は、この報告書には記載されていないことが判明した。

image from東京電力
現在、政府では自治体の放射性物質で汚染された下水汚泥の最終処理に関する基準を提示できないでいる。このた め、多くので自治体の下水汚泥リサイクルが停止し、下水汚泥がたまる一方となっている。今後、放射線汚染水の処理が進んだ場合、これと同様の問題を福島第 一原発は抱えていくことになる可能性がある。ただし、その問題は比較にならない規模であるが。
6月15日から開始される高濃度放射性汚染水の処理は1日1200立方メートルのペースで実施される予定である。これによって生成される「高濃度放射性廃棄物」は、年間で2000立方メートルと予測されている。この保管場所としては、敷地内に専用施設を建設する計画となる。
この「高濃度放射性廃棄物」は、高濃度放射性汚染水を浄化し濃縮したものであるので、当然のことながら、処理される高濃度放射線汚染水よりも更に高濃度の放射性物質を含むことになる。その濃度は、1億ベクレル/立方センチに達する。そして、その最終処理方法の具体策な「対策」なんら決定していない。


image from東京電力
平時の放射性廃棄物は、本格稼働していない青森県六ケ所村の六ヶ所再処理工場の高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターで処理されている。同処理工場では2006年から2008年の再処理実績が425トンである。
福島第一原発の放射性汚染水の浄化によって生成される「高濃度放射性廃棄物」については日本には過去にノウハウがない。つまり、最終処分の方法については、研究開発から進めなければいけないというレベルということである。
福島第一原発事故-放射性汚染水除去装置の本格試運転が延期、原因は十数か所の水漏れ (17:49)
- 小田原市長、各省庁に放射性物質の基準値見直し求める (06月10日 14時51分 更新)
- 今度は福島第二原発で放射線汚染水溜まる-東京電力が3000トンの放出案提示 (06月09日 07時43分 更新)
被災地の災害廃棄物、京都府内の7市町「処理に協力」
| 押し寄せた津波でがれきの集積地と化した海沿いの住宅地=4月24日、福島県いわき市、下地毅撮影 |
東日本大震災から11日で3カ月。被災地には、なお大量の災害廃棄物が残る。国が処理の協力を呼びかけ、京都府内では京都市や舞鶴市など5市2町が受け入れに前向きな姿勢を示す。市民の間には、復興支援への理解と放射性物質への不安が入り交じる。
環境省の推計では、震災で出た建材や家具、家電製品などの災害廃棄物は岩手、宮城、福島3県で約2500万トン。阪神大震災の時の約1.7倍に及ぶ。国 は2013年度末までに最終処分する方針で、全国の自治体に協力を要請。これまでに約520の市町村・広域組合が受け入れを前提に回答したという。
京都府内では京都市、舞鶴市、福知山市、亀岡市、伊根町、船井郡衛生管理組合(南丹市、京丹波町)が表明。同組合は「ダイオキシン問題で焼却施設が使えなくなった時、周辺自治体に支援してもらった。今度は協力する立場」と言う。
「行政は情報をきちんと開示してほしい」。京都市の焼却施設「東北部クリーンセンター」(左京区)の2キロ南に住む男性(70)は不安を募らせる。「復 興支援には協力していくべきだ。ただ、放射性物質が広範囲に飛散する中で、廃棄物の焼却によって健康に影響が出ないか心配だ」
京都市は環境省に対し、1日あたり生ごみ185トン、家具類15トン、年間では最大5万トンの受け入れが可能と答えた。市環境政策局の担当者は「大規模な処理施設をもつ政令指定市が協力しなければ、処理は追いつかない」と話す。
ただ、地元以外の廃棄物を受け入れるには、処理施設周辺の住民の合意が必要だ。市には今月9日までに市民から約490件の意見が寄せられ、大半が放射性 物質への懸念の声という。市はホームページに「放射性物質に汚染されている恐れのある災害廃棄物は当面の間、移動、処分を行わない」とする国の方針を示 し、対応に追われている。
一方、国への回答を見合わせた乙訓環境衛生組合(向日市、長岡京市、大山崎町)。「そもそも国は搬入方法や量を示さない。住民の理解を得ようにも説明の材料がない」と戸惑う。
亀岡市には先月、環境問題などに取り組む市民団体「亀岡夢咲くネット」のメンバーが訪れ、放射性物質に汚染された廃棄物は受け入れないよう要望。応対し た湯浅敬三副市長は「廃棄物の受け入れを決めたわけではない。放射性物質の扱いは国が判断するだろう」と述べるにとどまった。
団体代表の村山起久子さん(51)は「がれきに含まれる放射性物質は微量でも、大量に燃やせばちりとなって大気に広がる。復興支援では、支援する側の安全確保も欠かせない」と話している。(堀田浩一)
東日本大震災:災害廃棄物の扱い、県が初の説明会--全市町村対象 /福島
放射性物質に汚染されたがれきなど災害廃棄物の処理について、県は10日、郡山市で、全市町村を対象に初めて説明会を開いた。庭草の処分は、汚染の可能性があっても量が少ないため、生活ゴミとして捨てるなどの見解が示された。
説明会には約100人が出席。環境省廃棄物・リサイクル対策部の坂川勉企画課長は、汚染がれきについて、排ガス処理設備のある既存の施設での焼却を認める方針を提示。焼却しても問題ない施設かどうかを判断するため、各自治体に、焼却施設の設備報告を要請した。
出席者からは、側溝の泥の扱いや、警戒区域内の廃棄物の処理方針についての質問が出たが、同省はいずれも検討中として明言を避けた。【大場あい】
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毎日新聞 2011年6月11日 地方版
中部電力:原子力損害賠償支援機構への負担免除を要請
原子力発電所の将来の事故に備えて国と電力業界が設立準備を進める「原子力損害賠償支援機構」について、中部電力が浜岡原発(静岡県御前崎 市)3~5号機の運転が再開されるまでの2~3年間、負担金を免除するよう政府に要請していることが11日分かった。政府の求めで全原子炉を停止したた め、同社には運転中の原発がなく、分担金支出には株主などの理解が得られないと判断した。
賠償機構は、東京電力の特別負担金などを除き、沖縄を除く電力大手8社と日本原子力発電が計2000億円程度を発電量に応じて支出する方向で調整している。
中部電は、浜岡3~5号機(合計出力約360万キロワット)の運転を前提にした負担額を年200億円強と見込んでいたが「全原子炉停止で業績の大幅悪化が避けられない以上、分担は難しい」(同社首脳)との声が社内で強まっている。【丸山進、工藤昭久】
毎日新聞 2011年6月12日 2時30分
支援機構法案の要旨
2011年6月11日 19時40分
原子力損害賠償支援機構法案の要旨は次の通り。
一、原子力損害賠償の適切な実施を確保、電気の安定供給、原子炉の運転などの事業の円滑な運営を図ることが目的。
一、原子力損害賠償支援機構を設立、原子力事業者が機構に負担金を納付する。負担割合などは経済産業省令で定める。
一、事業者は要賠償額が賠償措置額を超えると見込まれる場合、機構に支援を申し込める。
一、機構は資金交付、株式引き受け、資金貸し付け、社債の取得、債務の保証などを行って、事業者を支援する。
一、機構に運営委員会を置き、資金援助および負担金の額などの議決を行う。
一、機構は支援申し込みを行った事業者と共同で損害賠償実施などの特別事業計画を作成、経産相の認定を受ける。
一、政府は機構が必要とする資金確保のため国債を発行、機構に交付できる。
一、支援を受ける事業者の機構への負担金には特別負担金を加算する。
一、著しく大規模な損害発生で電気の安定供給、原子炉の運転など事業運営に支障を来し、国民生活に重大な支障を生ずる恐れがあると認められる場合、政府は機構に必要な資金を交付できる。
原発賠償支援法案、機構が社債・株式取得可能に
東京電力福島第一原子力発電所事故を巡る東電による賠償を支援するため、政府が策定した「原子力損害賠償支援機構法案」の全容が10日明らかになった。
新設する機構が東電に資金援助するため、東電発行の社債や株式を取得できることを明記する。東電が賠償を続けるための資金調達を支え、信用不安の払拭も図る。
機構は原発事故全般に備えて設置し、今回の福島原発事故の賠償にも適用する。電力会社の賠償額が巨額になった場合、機構は資金の交付や金融機関による電力会社向け融資を保証するほか直接融資もする。
機構には電力会社が負担金を拠出し、納付しない場合はその電力会社の原子炉の運転を禁止する。政府は機構が必要に応じて換金できる交付国債を発行 する。また、機構は東電への資金援助額や電力会社の負担金を決めるため、原子力や金融・法律の専門家で構成する運営委員会を設置。運営委は東電が作成する 「特別事業計画」に盛り込まれる経営合理化策や経営責任を精査する。経済産業相が資産評価をしたうえで、閣議で事業計画を認め、資金援助する。
(2011年6月11日09時06分 読売新聞)
原発事故賠償支援の機構設立へ 他電力に負担義務付け
東京電力福島第1原発事故を契機に、電力会社の損害賠償を支援する「原子力損害賠償支援機構」を設ける法案の全 容が11日、明らかになった。電力の安定供給などを理由に、事故を起こした電力会社を存続させながら賠償金を確保するのが特徴で、原発を持つほかの電力会 社にも負担を義務付ける。将来の事故も含めた法案だが、当面は東電支援が最大の目的となる。
14日に閣議決定し、今国会に提出し成立を目指すが、自民党は独自の法案を準備しているほか民主党内にも異論が残っており、成立の見通しは厳しい。
新設する機構は経済産業省が所管。
2011/06/11 19:54 【共同通信】
住宅にも放射線調査 福島・伊達市の485世帯で開始
2011年6月11日22時10分
【動画】住宅にも放射線調査 福島・伊達市

宅地の放射線量を測定する調査員ら=11日午前9時46分、福島県伊達市、山本裕之撮影

宅地の放射線量を測定する調査員ら=11日午前9時47分、福島県伊達市、山本裕之撮影
東京電力福島第一原発の事故で、「計画的避難区域」指定の基準となる年間積算放射線量(20ミリシーベルト)を超える恐れが出ている福島県伊達市で、政府と県は11日、住宅などを対象に放射線量の測定を始めた。政府は、測定結果をふまえ、避難をどうするか判断する。
伊達市霊山町の石田地区と小国地区、月舘町の相葭(あいよし)地区の計485世帯が対象。地区内の主要道路でも100メートルおきに160地点で測定する。数値はその場で住民に伝え、14日以降に全体の結果を公表する。
この日は朝から、約30人の調査員が15班に分かれて住宅を訪問。住民の同意を得て、各戸の玄関先と庭で、それぞれ地上50センチと1メートルの放射線量を測った。
新芽野菜と特定=大腸菌の感染源-ドイツ
【ベルリン時事】ドイツ北部を中心に腸管出血性大腸菌O(オー)104の感染が拡大している問題で、同国保健当局は11日、ニーダーザクセン州の農場で生産されたモヤシなどの新芽野菜を感染源と特定した。同当局はこの農場を閉鎖した。
欧州連合(EU)欧州委員会のダリ委員(保健・消費者保護担当)は「今回の危機を教訓として警戒態勢を強化する」との声明を発表した。(2011/06/12-01:15)
大腸菌感染源の特定、遺伝子解析で前進-ドイツ
- 2011年 6月 9日 11:27 JST
2つの科学者チームが行った遺伝子解析によると、欧州で大流行している病原性大腸菌は、2001年に初めてドイツ・ミュンスターで発見された菌が進化し毒性が強まった型であるとみられる。
この菌の由来を特定すれば、感染源や拡大経路がわかる可能性がある。遺伝的比較をすることで、菌の毒性をこれほど強めた生物学的メカニズムの解明に役立ち、将来の診断検査や効果的な治療薬の手がかりが得られるかもしれない。
Reuters
大腸菌(独ブランウンシュバイクのヘルムホルツ感染研究センターで撮影)
遺伝子分析に参加したミュンスター大学病院のアレクサンデル・メルマン医師は「これまで分かっていることはすべて、菌が進化した型であることを示している」と述べた。「まったく未知の型だったら、闘うのもずっと大変だろう」という。
メルマン氏のグループのほか、BGI(旧名:北京ゲノミクス研究所)とハンブルク・エッペンドルフ大学病院も01年と11年の菌の遺伝物質を比較した。その結果、両方の菌は生存に不可欠な遺伝子7種類、毒性遺伝子/適応遺伝子12種類が同じだった。
01年の型の感染例は世界で5例もない。科学者は、その自然宿主(牛など、新種の大腸菌が発生しうるところ)を特定できなかった。しかし、遺伝子解析から、この菌と他の菌種が遺伝物質を交換し、何らかの大きな変化が起こったであろうことがうかがえるという。
11年の菌は、ペニシリン、ストレプトマイシン、スルホンアミドなど8種類の抗生物質に対する耐性があることが判明した。BGIによるとこれは、この菌が急速な進化により「過去10年で遺伝子を獲得」し、多くの抗生物質に対して免疫をつけたためとみられる。
ドイツでは、8日にさらに3人が死亡した。これまでのところ、少なくとも26人が死亡し、少なくとも13カ国で2700人以上が感染している。元をたど ると、ほぼすべてのケースがドイツに行き着く。同国の公衆衛生当局は大流行の背後にある食物を特定できていない。調査では引き続き、感染源の可能性として モヤシ農園も注目されている。
ドイツの地方当局は8日、ザクセン・アンハルト州マグデブルクのキュウリのくずから病原性大腸菌「O(オー)104」が見つかったと報告した。同国内の 野菜からO104が検出されたのはこれが初めて。報道によると、5月19日にある家族で何人かの具合が悪くなり、そのうち一人によるとこの一家がキュウリ を食べていたことがわかった。
当局がこの家族のゴミ箱を調べたところ、O104が検出された。ただ、2週間たっていたため、菌がいつ、どのようにゴミに混ざったのかはわかっていない。当局は、一家の具合が悪くなった後に、菌がキュウリに移った可能性も排除できずにいる。
ザクセン・アンハルト州の衛生当局の広報担当者によると、汚染したキュウリの発見は、菌の発生源特定には役立ちそうにない。マグデブルクで感染したのはこの一家だけで、この一家から感染源をたどることはできなかった。
一家は、ハンブルクなどもっと状況が深刻な他の地域とは関係がない。当局は、キッチンの表面部分や一家が買い物していたスーパーの検体を検査したが、O104は検出されなかった。
家族のうち父親は軽症で、母親と娘は入院した。母親は退院したが、10代後半の娘は合併症を起こし今も入院中だ。連邦保健省系のロベルト・コッホ研究所によると、今回ザクセン・アンハルト州で報告されている大腸菌感染は28例のみ。
同州当局者はこの情報とサンプルを連邦政府に送った。政府はキュウリのゴミから見つかったO104と人間から見つかったO104が厳密に同じかどうか検査する。
ハンブルクの保健当局は当初スペイン産キュウリが発生源だとしていたが、後になってこのキュウリで検出されたのは違う型の菌だと判明した。マグデブルク で感染した一家のゴミ箱から見つかったキュウリの産地はまだわかっていない。ロベルト・コッホ研究所は、トマトやレタスのほかキュウリが感染源である可能 性を捨てていない。
記者: Gautam Naik and Laura Stevens
関西電力:原発撤退などを株主が提案へ 29日の総会で
関西電力が29日に大阪市内で開催予定の定時株主総会に、株主124人が原子力発電からの撤退を求める議案を提出した。別の株主36人も建設から 30年以上たつ高経年化炉の廃炉を念頭に自然エネルギーへの転換を求める議案を提出した。関電が株主招集通知で明らかにした。関電の取締役会は反対を表明 している。
原発撤退の株主提案は、東京電力福島第1原発事故で放射性物質が放出されたことを受け、「放射能の処理ができない原発はやめる」よう、定款の変更 を求めた。撤退まで役員報酬を支給しないことやプルサーマル計画の凍結など計7議案を提案している。取締役会は「今後も、原子力を中心とした最適な電源構 成を構築し、持続可能な低炭素社会の実現を目指す」として、反対している。
一方、自然エネルギーへの転換を求める株主提案は、「原子力発電から自然エネルギー発電への転換を宣言する」よう定款変更を求含む10議案を提案。これについても、取締役会は反対している。【横山三加子】
毎日新聞 2011年6月12日 2時30分
警視庁:東電の株主総会に警官150人派遣、機動隊も-騒動やテロ防止(2)
6月10日(ブルームバーグ):警視庁は今月下旬に開催される東京電力の 株主総会で厳重な警戒にあたるため、警察官150人を配置する。機動隊も派遣する。福島第一原子力発電所の放射能漏れ事故を受けて株主、福島県などの住民 や圧力団体による抗議行動など不測の事態も予想される。こうした中で事故やテロなどを未然に防ぎたい考えだ。
東電は28日午前10時からザ・プリンス・パークタワー東京(東京都港区)で定時株主総会開く。愛宕警察署の幹部によれば、当日は地下鉄の出入り口やホテル館内、周辺地域を警備するほか、警視庁からも機動隊を配備し、約7000人の株主の出席が予想される総会の安全確保を図る方針だ。
東日本大震災が起きた3月11日から約3カ月が経過した。この間東電株は91%下落、時価総額は3兆2000億円減少。原発事故などを受けて約5万人が避難を余儀なくされた。愛宕署によると、同署が企業の株主総会に配置するのは通常1社あたり5人程度。今回は極めて異例の対応となる。
資源・エネルギー会社や電力会社が設立母体となっている財団法人日本エネルギー経済研究所原子力グループの村上朋子グループリーダーは、東電の株主総会について、「荒れるだろう。議論することは山ほどあるので長くなりそうだ」と見通した。
株主提案に、東電は「反対」
東電の株主は 約74万7000人。定時総会には例年3000人-4000人程度の株主が参加するという。プリンス・パークタワーの森淳氏はブルームバーグ・ニュースの 取材に「当日、安全に受け入れるため東電、警察と打ち合わせを進めており、ホテル利用客や地域住民にも細心の注意を払う」などと述べた。
東電が送付した10日付の株主総会の招集通知によれば、402人の株主が定款の一部変更などの議案を提出した。原子力発電からの撤退を求める内容で「古い原子力発電所から順に停止・廃炉とする」ことや「原子力発電所の新設・増設は行わない」と明確化することを求めた。東電の取締役会はこれに「反対」するとしている。
エネルギー経済研の村上氏は「長期的に冷静に考えてどちらが得かといえば、原発は持っていた方が良い」と述べた。その上で、個人投資家は一時の感情でなく、冷静になって原発の必要性などを判断すべきだとの見方を示した。
東京電力の栗田隆史広報担当によれば、昨年の総会には3342人の株主が出席。終了までの所要時間は1999年が過去最長で3時間42分だった。また、警備については警察当局と協議しているとしたものの、具体的な対策についてはコメントを避けた。
記事に関する記者への問い合わせ先:日向 貴彦 in Tokyo at thyuga@bloomberg.net東京 稲島剛史 in Tokyo at tinajima@bloomberg.net
記事に関するエディターへの問い合わせ先:Chitra Somayaji in Hong Kong at csomayaji@bloomberg.netAlexander Kwiatkowski in Singapore akwiatkowsk2@bloomberg.net
更新日時: 2011/06/10 13:17 JST
東電に原発撤退を要求 株主402人が総会に提案
2011.6.10 13:18
東京電力の一部株主が、28日開催の定時株主総会で同社に対し原子力発電からの撤退を提案 することが10日、分かった。株主は20年にわたり原発の問題を指摘し提案してきたというが、否決され続けている。今回も東電取締役会は反対しているが、 福島第1原発事故の被害規模が大きく、議論は紛糾しそうだ。
株主総会の招集通知によると、株主402人が定款を変更して原子力発電からの撤退を明記するよう提案。古い原発から順に廃炉とすること、原発の新設、増設をしないことを求めている。
取締役会はこれに対し、「(原発の停止など)業務執行に関する内容を定款で定めることは適当でない」と指摘。業務執行は取締役会の決定で行うべきと主張している。今後の原発については、国の政策や地元の意見を踏まえて「検討してまいりたい」と判断を避けた。
東電副社長「廃炉費用、見通せぬ」 巨額負担、賠償支障も
2011.5.18 06:59 (1/2ページ)
東京電力は福島第1原子力発電所事故の収束に向けた工程表を見直したが、格納容器の損傷で 漏れ出し増え続ける汚染水の処理やメルトダウンを起こした原子炉の廃炉処理には巨額の費用が必要になる。いずれも未体験の難題で、金額のめどすらみえない のが実情だ。長期にわたって東電の経営を圧迫し、利益を出すことを前提とした被害者への損害賠償金の支払いに支障が出る懸念がある。
東電 の武藤栄副社長は17日の会見で、「廃炉にするまで、まだやらなければならないことが多く、全体でいくら費用がかかるか見通すことは難しい」と述べた。 20日に発表する平成23年3月期決算では1兆円近くの特別損失を計上し、赤字に転落するとみられているが、24年3月期以降も、損失の発生は避けられな い。
工程表に基づく復旧作業では、汚染水の浄化設備のほか、新たに取り付ける冷却装置や原子炉を覆うカバーの設置など大規模な工事が必要だ。建屋の爆発で飛散したがれきなど放射性廃棄物の処理にも多額の費用がかかる。
最大の難関が、原子炉の廃炉処理だ。通常の廃炉費用は数百億円程度とされる。東電は1基ごとに費用を積み立てているが、メルトダウンが起きた原発の廃炉にはとても対応できない。
1979年に同じようにメルトダウンを起こした米スリーマイル島原発2号機の場合、燃料の取り出しが終了したのは90年1月で、10年以上かかった。世界原子力協会(WNA)によると、原子炉の解体など廃炉にかかった費用は、9億7300万ドル(約788億円)に上る。
福島第1では、1基当たり1千億円規模に膨らむとの見方が多い。1号機だけでなく、2、3号機もメルトダウンの可能性が高いうえ、爆発で損傷した4号機に 加え、深刻な被害は受けていない5、6号機の廃炉を求める声が強く、総額が数千億円に膨らむ可能性がある。廃炉で生じる高レベル放射性廃棄物は30~50 年間、厳重に保管した上で地中深くの最終処分場に埋設する必要があり、その費用の捻出も迫られる。
損害賠償の枠組みでは、東電が毎年2千億円を拠出すると試算しているが、事故処理や廃炉費用で消し飛ぶ懸念は拭えない。
保育・児童クラブ:岡崎、豊田、みよし市、土・日に拡大 自動車業界操業で /愛知
自動車業界などの土日操業に伴い、土日の保育サービスなど子どもたちの居場所を提供する動きが広がっている。10日には自動車関連産業が集積する岡崎市、豊田市、みよし市で相次いで施策が発表された。【中村宰和、中島幸男】
◇岡崎市
岡崎市は7~9月の日曜保育を現行の1園から10園に拡大し、日曜に小学1~3年生を対象にした放課後児童クラブを児童育成センター5カ所で実施すると発表した。今回の措置で人件費など約2700万円の経費増になるという。
市・私立の53保育園で日曜の利用希望の意向を調査したところ、約600人が希望していた。地域バランスを考慮し、10園で日曜に午前8時~午後 5時半の保育を実施すると決めた。保育料は3歳未満が日額2000円、3歳以上1000円。午前7時からと午後7時までの延長保育は各500円増しにな る。
また、放課後や土曜に児童が利用する児童育成センターは、34カ所のうち5カ所で日曜午前8時~午後7時に開館する。現在利用している児童が対象で、特別料金は必要ない。市は計100人の利用を見込む。
◇豊田市
豊田市は、小学1~3年生を対象に実施している放課後児童クラブを7~9月の土日も開設すると発表した。
市内の8地区の小学校で午前7時半~午後6時半に実施する。1日1000円。開設の月により開設校が異なり、各月の定員は590~805人。通常、児童15人に指導員1人が対応するが、この期間中は通常とは異なる指導員、児童が参加するため10人に1人体制で臨む。
市が5月、1~3年生(1万2631人)の保護者に利用希望を調査し、614人の希望があった。
◇みよし市
みよし市も7~9月の保育拡大を決めた。日曜保育を現在の1園から3園に拡大する。公立2園は希望者全員を受け入れ、私立1園は同園の園児のみを 対象に定員を従来の5人前後から20人に拡大する。9園が実施している土曜保育は、現在は半日だけの園があるが、この3カ月は全園で午前7時半~午後6時 とする。小学1~4年の放課後児童クラブは従来の祝日に加えて土日にみどり、わかば両保育園で開設する。
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毎日新聞 2011年6月11日 地方版
苅田町:節電勤務対応で保育園と放課後児童ク、日曜も開所へ /福岡
平日の電力需要を抑制する狙いで、日本自動車工業会が平日業務の日曜への振り替えを推進していることを受け、苅田町は10日、振り替えを7~9月 に実施する企業の従業員を念頭に、町内の認可保育園と放課後児童クラブを日曜も開けて、影響を受ける家庭の子供を預かると発表した。
町の基幹産業である自動車工場などが今夏、平日業務を日曜に振り変える方針。町の調査では、これにより町内の認可保育園7園のうち5園の21人と、放課後児童クラブ6カ所のうち3カ所の13人の計34人について、日曜に保護者が不在になることが分かった。
このため、関係する保育園、放課後児童クラブは日曜も、対象の園児・児童を1日500円程度で預かることにした。【降旗英峰】
〔京築版〕
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毎日新聞 2011年6月11日 地方版
愛知県内、土日保育広がる 夏季の工場操業受け
自動車関連企業が土、日曜操業を決めたことを受け、愛知県内では西三河地方の自治体を中心に、7~9月の間、日曜保育や放課後児童クラブなどを拡充する準備が進んでいる。
■弁当避け簡易給食に
自動車関連企業の多い愛知県刈谷市と隣り合う同県東浦町は、トヨタ系の工場が多く立地する自治体の一つ。午前7時半~午後6時の日曜保育を、すでに土曜保育を受け入れている石浜西、緒川の両保育園で実施する。
町内からは約180人の利用希望が寄せられているといい、利用料は1日当たり2千円ほどに抑える。
また、夏の高温下で弁当を持参するのは衛生上の問題があるとして、パンなどの簡易給食を用意する。小学校1~3年生が対象の児童クラブも、日曜の午前8時~午後6時半、石浜西児童館で開く。
ほかに、豊田自動織機の工場が市内に3カ所ある大府市と、同じく夏場の土日操業を決めた日本ガイシの事業拠点を抱える同県半田市は2園で、同県東海、知多の両市は1園で日曜保育を実施する方針という。
■日進は土曜3園、日曜1園
西三河地方に隣接する尾張東部でも、7~9月に土日保育する市町がある。
日進市は土曜に中部、北部、東部の3園、日曜には中部保育園を開く。東郷町は諸輪、南部の2園で土曜の保育時間を延長し、日曜も開く。豊明、瀬戸、尾張旭市なども市民から要望を聴いて実施するかどうか検討するという。
■放課後クラブ 豊田市8カ所
トヨタ自動車のおひざ元、愛知県豊田市は、保護者が就労のため、留守家庭となる小学1~3年生を対象に、放課後児童クラブを7~9月に限り、新たに土日 も8カ所で開設することを決め、10日発表した。市の調査では、参加希望者数は3日時点で614人。申込書を発送し、13日から受け付けを始める。
同市では従来、放課後児童クラブを平日に52カ所(夏休みは53カ所)で開設し2千人弱(同約3千人)が登録し、8割程度が利用しているという。指導員 数は通常は約350人。夏休みは学生などの臨時職員も含め700人規模になり、これらの指導員で土日もやりくりする。このため、夏休み前の運営は特に指導 員の負担が大きくなりそう。
土日の平均参加児童数を約500人と見込み、指導員数も考慮して、月ごとに開催場所を変えながら毎月8カ所で開くことにした。月ごとの場所の変更は、親の送迎の負担や、開催場所が中心となる指導員の負担を分散させるためという。
児童も指導員も複数のクラブからの参加となるため、安全を考慮し、通常は児童15人に指導員1人の態勢を10人に1人とする。休業となる木金には親子で過ごすように呼びかける。
開設時間は午前7時半~午後6時半。負担金は1日千円。想定される経費は約2600万円という。
4市1町でも 日曜保育実施へ
企業節電対策受け夏季限定
自動車業界を中心とした企業が今夏の節電対策として、土、日曜の操業を予定していることを受け、県内4市1町が7~9月の期間限定で、保育所を日曜日に開く「日曜保育」の準備を進めていることが10日、県のまとめでわかった。
県子育て支援課によると、夏季限定で日曜保育を検討しているのは、静岡、藤枝、袋井、掛川の4市と小山町。県内では7市2町が通年で日曜保育を 行っており、磐田市は7~9月に土日保育を拡充させる方針を明らかにしている。藤枝市では、自動車関連事業所が集中している市南部を中心に、10日現在で 4人が日曜保育を希望しているという。今後、希望者は増える見込みで、市は子どもたちを一か所の保育所で預かる方向で準備を進めている。
また、放課後児童クラブについても、浜松、湖西、磐田、掛川、御殿場、裾野の6市が、7~9月に日曜日も開設する方針という。
(2011年6月11日 読売新聞)
園児、児童ダイハツの節電に合わせ
池田市は7~9月、日曜日と祝日に休日保育と学童保育を実施することを決めた。市内に本社があるダイハツ工業が節電対策としてこの3か月間、土、日曜日に工場を稼働させ、木、金曜日に休業日を振り替えると発表したのを受けた措置。
対象者は、節電対策で就業日を変更した企業で働いている世帯の園児と児童。市立呉服保育所(午前7時~午後7時)と市立神田小学校(午前8時30分~午後5時)で受け入れる。追加料金は不要。
(2011年6月11日 読売新聞)
節電対策の日曜勤務へ、保育所開けます!
広がる電力不足 原発再稼働で危機回避を
2011.6.12 02:51
関西電力が管内の全ての利用者を対象に、夏場の15%節電を要請すると発表した。定期検査を終えた同社の原子力発電所が再稼働できず、電力不足に陥るためだ。
同じ15%節電を求める東京電力や東北電力と違うのは要請に強制力がないことだが、九州電力も同じ事情から、節電要請の検討に入っている。このままでは電力不足が全国に波及し、深刻な危機を招きかねない。
再稼働できないのは、東京電力福島第1原発事故にともない、原発の安全性に疑念を抱く地元の了解が得られないからだが、菅直人首相が明確な根拠を示さない まま中部電力の浜岡原発を停止させたことも不信の原因になっている。首相は海江田万里経済産業相とともに自ら地元を説得して回り、電力危機を回避する責務 がある。
東電と東北電管内では、節電に応じない大口需要家に強制使用制限を発動することもあり、自動車や電機大手では当初予定された25%削減に踏み込む企業もある。
こうした東日本の電力不足に対応して、関電管内に生産拠点を移した企業も多く、関電の節電要請による経済活動への影響は避けられない。大阪府の橋下徹知事は「根拠のない15%節電には協力しない」と反発している。
今後さらに深刻化しそうなのが原発の再稼働問題である。
原発は13カ月連続運転し、その後、3カ月程度の検査に入るルールが定められている。全国には関電保有の11基を含めて54基の原発があるが、このうち計35基が現時点で運転を停止している。
この中には、東日本大震災で停止したままの福島第1や首相要請で停止した浜岡なども含まれるが、検査を終えながら地元了解が得られず再稼働できないままになっている原発も少なくない。
原発の再稼働に地元の同意は法律上は必要ないが、電力会社は地元市町村や県と安全協定を結んでおり、実質的に地元が関与している。地元との協議を電力会社に丸投げしてきた国の責任は重い。
現状の「検査ルール」でいけば、来夏までに国内すべての原発が止まる。原発は日本の電力需要の約3割を賄っており、全面停止となった場合の日本経済への影響は計り知れない。震災復興にブレーキをかけ、国際的な産業競争力を失いかねぬ事態は、何としても回避すべきだ。
関電:15%節電要請 電力不足の連鎖警戒 猛暑想定し需要上方修正
関西電力は10日、夏の電力不足に備え、7月1日~9月22日の平日午前9時~午後8時、企業や家庭に昨夏のピーク需要に比べ15%程度の節電を 要請すると発表した。これまで東京電力などに余剰電力を送る電力融通をしていたが、要請期間中はやめることも表明した。東電福島第1原発事故を受け、関電 管内でも定期検査中の原発の運転再開が見通せないため。東日本大震災後に生産などの「西日本シフト」を進めてきた企業には困惑が広がっている。【野原大 輔、谷多由、竹地広憲】
「電力不足で西日本の経済が落ち込めば、震災の復興、日本経済に大きな影響を与える」。海江田万里経済産業相は10日、関電管内の需給逼迫(ひっぱく)に強い懸念を示し、原発の立地自治体に、定検中原発の早期運転再開に理解を求めた。
関電は、福井県内に11基を保有。うち5基の営業運転を福井県が了承せず、再開は見通せない。さらに関電は今回、夏のピーク需要想定を、猛暑だった昨夏と同じ3138万キロワットに上方修正。供給力は2938万キロワットで、6・4%不足の見通しとなった。
関電の需給逼迫で、西日本の電力会社から103万キロワット分の電力融通をあてにしていた東電の供給計画も揺らぎ始めた。東電は当初、中部電力か らの融通を期待したが、浜岡原発停止で取りやめに。火力などで7月末に5520万キロワットの供給力を確保する見通しだが、ピーク需要6000万キロワッ トに及ばず、夏の電力使用制限などで何とか帳尻を合わせたばかり。ところが、関電からの融通も中止となり、東電は動揺を隠せない。夏場に東電から140万 キロワットの融通を受ける東北電力の需給に影響する懸念も出てきた。
全国で夏場の運転再開が見込まれた約15基の扱いは、いずれも宙に浮いている。中国電力を除けば、他社に融通する余裕はなく、「各社にドミノ的な電力不足が生じかねない」(関係筋)。
経産省幹部らは5月から、立地自治体を訪れ、再稼働への理解を求めた。今月9日には九州電力玄海原発の地元、佐賀県で説明。安全性を説明し運転再開を求めたが、県会議員から「安全を議論する場で再開を求めるとはバカにしている」などの批判が出た。
浜岡原発の停止と引き換えに、他の原発の運転継続をもくろんだ菅直人首相と海江田経産相。だが、自治体の懸念は強く、来夏までに国内の商業炉54基の全面停止になりかねないとの指摘も出ている。
◇西シフト見直し、企業は困惑
関電の節電要請で、大震災に伴う電力不足に備えて生産の西日本シフトを進めた企業に困惑が広がった。九州電力や北陸電力など夏場の供給力に不安が残る他社が追随する可能性もあり、各社は対策の検討を始めた。
「東電の節電の時に比べ、時間的な余裕がない」。半導体大手ルネサスエレクトロニクスの赤尾泰社長は10日、苦渋の表情を浮かべた。同社は茨城県の半導体工場が被災。震災や電力不足などのリスク分散を目的に、滋賀県の工場に製造ラインを新設すると決めたところだった。
工場には、停止すると再稼働に時間がかかる設備もあるが、関電の節電要請で滋賀県の電力供給も不安定になれば、生産計画が揺らぎかねない。東電管 内の夏の電力使用制限の場合は被災から4カ月程度の時間があったが、関電の節電までは1カ月もない。赤尾社長は「特例措置などを検討してほしいのだが」と 頭を抱える。
アサヒビールは兵庫県西宮市と大阪府吹田市の工場で生産量の27%をまかなう。西宮工場は8月末に閉鎖予定だったが、震災後に閉鎖の1年先送りを 決定。被災した福島工場(福島県本宮市)の再開が9月以降にずれ込み、夏場は西宮など福島を除く8工場のフル稼働で対応する。だが節電要請で、見通しが一 気に不透明になった。
関西の電機大手は主力工場への影響が懸念される。シャープは、液晶パネルを生産する主力工場が堺市にあり、「半導体や液晶パネルなど24時間稼働 の工場は除外してもらいたい」。パナソニックは兵庫県・尼崎工場でプラズマテレビのパネルを生産。4月以降、全国の工場で休日や夜間への勤務シフトを検討 しており、節電につなげる。
関西経済連合会の森詳介会長(関電会長)は10日、経産省で海江田経産相と会談。「一日も早く(原発を)稼働し、節電要請を取り消せる状況になってほしい」と述べた。
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◇電力大手各社の夏の需給対策
東北電力・東京電力 一律15%の節電を要請。大口需要家は強制的に使用制限
中部電力 火力発電の再稼働などで十分な供給力を確保
関西電力 企業や家庭に15%の節電を要請
北陸電力 火力や水力の夏の定期検査を遅らせるなどして供給力を確保へ
四国電力 他社の自家発電からの受電などで十分な供給力の確保を検討
九州電力 8月上旬までの火力燃料確保にめど。節電要請の有無は6月末以降に判断
◇関電の需給逼迫への企業の対応
パナソニック プラズマテレビ工場などで、休日や夜間への勤務シフトを検討
ルネサスエレクトロニクス 再稼働に時間がかかるクリーンルームなどに特例扱いを期待
シャープ 24時間稼働工場に特例扱いを期待
毎日新聞 2011年6月11日 東京朝刊
- 関電:「家庭も15%節電を」 他社への電力融通中止
- 関西電力:企業や家庭も「15%節電」正式要請
- 関西電力:大企業などに15%節電要請へ…猛暑対策
- 高温注意情報:猛暑日前日に呼びかけ…気象庁、7月から
- 中国電力:盛夏時148万KW余力…東電・中部電に融通へ
偕楽園で梅の実落とし 水戸の梅は「安全」
2011.6.11 16:19
袋詰めにされた偕楽園の梅 =10日、水戸市の偕楽園公園センター(西川博明撮影)
梅の名所、偕楽園(水戸市)で、恒例の「梅の実落とし」があり、落とされた青梅は、臨時職員らが良い状態の物を選別し、袋詰めした。作業現場には甘酸っぱい香りが広がった。
袋詰めされた青梅約6トンは11、12日、同園芝前門(しばさきもん)前で1袋(1・5キロ)300円で販売される。仕分け作業をした女性は「梅酒などに使うと良いのでは」と話していた。
震災で被災した同園は開催中だった「水戸の梅まつり」が中止。福島第1原発事故の影響で福島県の梅から暫定基準値を超える放射性物質が検出されているが、同園や弘道館の梅は県が今月2日に調査し、「基準値を下回り、問題ない」としている。
- 「南高梅」収穫始まる 台風も枝には実がいっぱい 和歌山・みなべ
- 後楽園で初夏の風物詩 梅の収穫はじまる 岡山
- 【東日本大震災】水戸の偕楽園、梅満開も再開できず 被害大きく復旧めど立たず
- きょう下市町で「梅まつり」 奈良
- 水戸の梅まつり 偕楽園や弘道館に彩り
4号機プール 循環冷却不透明に
東京電力福島第一原子力発電所の4号機では、使用済み燃料プールで循環型の冷却システムを構築するのに必要な配管が爆発で損傷したため、再検討を迫られていて、来月中の稼働を目指すとしていた計画は先行きが不透明となっています。
福島第一原発4号機の使用済み燃料プールでは、水温が80度以上と高い状態が続いていて、特殊車両 による注水では十分に冷却できないことから、東京電力は、2号機と同じように、プールの水を冷やしてから戻す循環型の冷却システムの構築を目指していま す。ところが、10日、プールのある原子炉建屋の4階に事故後初めて作業員が入ったところ、爆発で壁に大きな穴が開き、その近くでは冷却システムの構築に 必要な配管がねじ曲がっていることが分かりました。また、機器や設備が軒並み壊れて、床にはがれきがひどく散乱し、現場周辺での作業が容易ではない状況も 明らかになったということです。損傷を受けた配管を直すのはかなりの困難が予想されるほか、ほかに使える配管があるのかどうかも今のところ分かっておら ず、東京電力は冷却システムの構築に向けた再検討を迫られていて、来月中にシステムの稼働を目指すとしていた計画は先行きが不透明となっています。
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福島第1原発:汚染水処理のプログラムに不具合
2011年6月11日 20時11分 更新:6月12日 0時39分
福島第1原発の汚染水処理施設の様子。枠の中にセシウム吸着装置がある=2011年6月3日、東京電力提供
東京電力は11日、福島第1原発にたまっている高濃度の放射能汚染水を処理するためのコンピュータープログラムに不具合が見つかったと発表した。水漏れが見つかった配管の修理も急いでいる。汚染水の本格浄化は15日を目指していたが、17~18日にずれ込む見通しだ。
不具合が見つかったのは、放射性セシウムを吸着する装置(米キュリオン社製)に汚染水をくみ上げるポンプの作動プログラム。また、水漏れが見つ かった場所は、疑い部分を含め配管の継ぎ目などで48カ所あり、東電はエポキシ樹脂で固め始めた。いずれも修復後、低濃度の汚染水を流す試運転を始める。
高濃度汚染水は、3号機で増加傾向にあり、貯留しているタービン建屋とトレンチ(立て坑)の上端まで約18センチのところまで水面が達している。1日あたり約2センチ上昇中で、あと9日ほどでいっぱいになるため、11日午後から集中廃棄物処理建屋への移送を再開した。
一方、2号機では原子炉建屋内の空気を浄化して作業環境を改善するため、放射性物質を吸着するフィルター付きの換気装置の運転を始めた。空気中の 放射性物質濃度の低下が確認されれば、二重扉を開放。99.9%という湿度を下げた後、作業員が建屋に入って原子炉水位計の調整や、水素爆発を防ぐための 窒素注入に着手する。
開放の際、微量の放射性物質を含む空気が外部に放出されるため、東電は事前に自治体に説明し、経済産業省原子力安全・保安院の了承を得る。【酒造唯、野田武、関雄輔】
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汚染水浄化装置、12日午前に試運転へ
< 2011年6月12日 1:12 >
福島第一原子力発電所では、増え続ける放射性物質を含む汚染水を浄化する作業が12日から試験的に始まる。事故発生から3か月になるが、想定外の事態も相次ぎ、事故収束の時期は目標より遅れることが予想される。
福島第一原発では、敷地内に汚染水が10万トン以上たまっていて、今も増え続けている。今後に行われる汚染水の浄化は、まず油分を取り除き、2種類の装置 でセシウムなどの放射性物質を取り除いた後、淡水にして原子炉の冷却に使う。ただ、これまでのテストで配管の一部から水漏れが見つかり、作業開始は遅れて いる。東京電力は、配管の補修作業を行っており、12日午前に試験運転を始める予定。
また、2号機と3号機の原子炉建屋内では、放射線量 が高く作業員が入れない状況が続いている。このため、2号機では、空気中の放射性物質を取り除く装置を設置し、11日から稼働させた。また、3号機では、 線量の高い部分が特定できる特殊なカメラを入れて内部の状況がどうなっているかを詳しく調べている。
一方で、設備に想定外の破損もあって作業は難航している。4号機では、使用済み燃料プールの冷却に使おうとしていた配管が折れ曲がっていたことがわかり、計画を見直すことになった。
相次ぐ想定外の事態に、東京電力が発表した事故収束までのスケジュールは遅れることが予想される。
福島第1原発事故 東京電力、汚染水浄化システムの修理急ぐ 本格稼働は16日以降に
福島第1原発で増え続ける高濃度の汚染水の処理問題で、東京電力は、水漏れが見つかった汚染水浄化システムの装置の修理を急いでいる。当初、6月15日に予定していた本格稼働は、16日以降にずれ込む見通し。
東京電力は、「最終的にはポンプを全台運転いたしまして、漏えいがないか確認が終わりましたら、アクティブ試験(試運転)の方に移行したい」と話した。
東京電力によると、セシウムの除去装置で起きた水漏れについて、配管接続部分など48カ所を樹脂で埋める修理を行っており、修理を終えたあと、12日朝から汚染水浄化システムの試運転を始めたいとしている。
試運転は、5日間程度かかる見通しで、東京電力は、システムの本格稼働は、当初予定していた15日から16日以降にずれ込むとの見方を示した。
一方、東京電力は、4号機原子炉建屋4階の写真を新たに公開した。
水素爆発により、建屋に穴が開いている様子が見て取れるほか、出力調整装置付近は、すすで黒くなっており、水素爆発後に起きた火災の出火元ではないかとみられている。
福島原発の汚染水浄化装置、水漏れで試運転延期
- 2011/6/10 22:26
東京電力は10日、福島第1原子力発電所で高濃度の放射性物質の汚染水を浄化する装置に、十数カ所の水漏れが見つかったと発表した。10日に予定していた試運転を延期した。修理して11日にも試運転する計画だが、15日に予定する本格稼働が遅れる可能性もある。
水漏れしたのは、放射性セシウムなどを吸着して取り除く米キュリオン社の装置。弁や配管接続部など十数カ所で水がにじんでいるのが見つかった。修理が終わり次第、2日間の試運転で性能を確かめる。
米社の装置とともに、セシウムやストロンチウムなどを沈殿させて取り除く仏アレバ社の除染装置も同様の試験を始める。浄化装置は1日に 1200トンの汚染水を処理でき、放射性物質の濃度を1000分の1~1万分の1に下げる。ただ装置の修理が遅れて本格稼働が6月末までずれ込むと、ター ビン建屋などにたまった汚染水が海へ漏れ出す恐れもある。
3号機原子炉建屋地下の階段下に水位5.8メートルの汚染水がたまっていたことも明らかになった。作業員が9日に建屋に入って目視で確認した。建屋内で計測した放射線量は最大で毎時100ミリシーベルト。今後、放射線量を下げる作業を実施する。
汚染水処理施設システムに不具合 福島第一原発
2011年6月11日22時12分
東京電力は11日、福島第一原発にたまっている高濃度の放射能汚染水の処理施設でコンピュータープログラムにミスが見つかったと発表した。施設で配管の 水漏れも見つかっていたが修理しているという。処理施設は15日の本格稼働を予定していたが、ずれ込むのは確実だという。
東電によると、不具合があったのは24台あるポンプの作動、停止を操作するコンピュータープログラム。12日未明までに修正する。
さらに、9日に十数カ所で見つかった放射能除去装置の配管のつなぎ目の水漏れを防ぐ樹脂を塗る作業をしている。東電では当初より少し遅れて16日か17 日の本格稼働を目指すとしている。東電原子力・立地本部の松本純一本部長代理は「稼働が遅れて汚染水の処理に困る状態にはならないと考えている」という。
2011年6月10日、福島第一原発では同日実施される予定であった放射性汚染水浄化装置の本格試運転が延期となった。原因は、弁や配管接続部など十数か所の水漏れを発見したためである。これにより6月15日に予定している本格稼働がずれ込む可能性が出てきている。

image from 東京電力
東京電力の発表では、15日には放射性汚染水浄化装置の本格稼働に入る予定である。しかし、この水漏れの対応に手間取ってしまうと、15日の本格稼働がずれ込み、それによって放射性汚染水が再び海に流出してしまう危険性がある。放射性汚染水の海洋流出は、関係省庁、地元漁協、周辺各国も厳しい目で見ており、とても許されるような状況ではない。
また、3号機の原子炉建屋内では確認されていなかった新たな放射性汚染水の6400トンの滞留が発見されている。この放射性汚染水周辺の空間放射線量は水面近くが1時間あたり51ミリシーベルト、最も高いところで同100ミリシーベルトになる。今後は放射線を遮蔽する作業に入るとしている。
更に、現場作業員2人が被ばく限度値の2.5倍となる600ミリシーベルト以上の被ばくをしていることも明らかとなった。この件については、厚生労働省が東京電力に対し是正勧告を出している。
作業の予定を遅らせれば、放射性汚染水は海に流れ出てしまう危険性がある。しかし、強引に作業の遅れを取り戻そうとすれば、それは現場の人たちの大きな負担となるであろう。現場ではまさに綱渡り状態となっているのではないだろうか。これから梅雨に入り、雨量も計算にいれる必要があるあはずだ。大量の降雨は、放射性汚染水の水量を増やすことになる。現状はかなり厳しいものとなっていると推測できる。
HAC欠航、10日間で78便 降下トラブル
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| 丘珠空港の到着案内板には「欠航」の文字が目立った=札幌市東区 |
奥尻島で4日、北海道エアシステム(HAC)のプロペラ機が地上約30メートルまで降下したトラブルは、機長の初歩的な操縦ミスが原因だった疑いが強 い。HACは6月、丘珠空港に拠点を一本化したばかり。再出発して早々に、安全管理のあり方が問われる事態になった。事故に加えて居眠り運転まで明らかに なったJR北海道に続き、交通機関への信頼が揺らいでいる。
HACによると、今回のトラブルにより、すでに9日に7便、10日に8便が欠航していた。さらに4日の操縦ミスの状況が明らかになったことで当該機のエ ンジンを取り外して点検・整備する事態に。ただでさえ予備機のない3機態勢なのに、残る2機でしのぐしかなくなった。このため11~18日に丘珠―釧路、 丘珠―函館、函館―奥尻など計63便が欠航する。
11~18日の欠航便を予約していた利用者は10日時点で計964人に上り、HACは電話による欠航と振り替え便の案内などを始めた。キャンセルや払い戻しの方法などについての問い合わせも相次いでいる。
丘珠空港では出発案内板に「欠航」の文字が並び、利用者からは相次ぐトラブルと欠航にあきれと怒りの声が漏れた。
札幌市中央区の会社役員の男性(61)は「鉄道だけではなく、今度は飛行機でですか」とあきれた。丘珠発着便は新千歳発着便に比べて便利なため、頻繁に出張などで利用している。
男性は「今回のトラブルも大事故につながりかねない。パイロットの気の緩みだとしたら大問題。たくさんの命を預かっているということを、会社側も肝に銘じてほしい」と話した。
出張から函館市に戻る会社員佐藤珠理さん(43)は、HACの欠航が相次いでいることに憤りを感じるという。「遅れてもいいから飛んでほしいのに、欠航になってばかり。航空運賃も決して安くはない。欠航しないで安全に飛んでほしい」と注文を付けた。
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御用学者の大谷浩樹の大罪 (6/28日本茶業中央会の宣伝パンフ)
「お茶を粉末にして飲むなど、お茶そのものを全量摂取する場合は、次のようになります。
<1日に飲用茶1リットル飲む場合、放射性物質のお茶への浸出量は80分の1(★)になるものとし、放射性セシウムの経口摂取した場合の実効線量係数は0.013とします。>」
(例)1kgあたり500Bqのお茶を粉末にして、一日5回1年間飲んだ場合
(粉末にして飲む場合の茶量は通常、1杯当たり1g以下)
①1回分に含まれるセシウムは
500Bq×0.013μSv×0.001=0.0065μSv
②1日に5回飲むと
0.0065μSv×5回=0.0325μSv
③1年間毎日5回飲んだら
0.0325μSv×365日=11.8625μSv/年
④mSvに換算すると
11.8625μSv/年=0.0118625mSv (正: 0.949msv)
(勝手に荒茶1.04μsvを、粉にしただけで1/80★に線量を薄めている。科学者がこんな大嘘を広言しているとは?裏に一体どういう事情があるのだろうか?)