ストロンチウム汚染 strontium 90 part 116-2

y

外資系保険のガン保険売り止めの真相

更新日:2011年08月29日

外資系保険会社はガン保険の募集を減らすためにCMをしていない、という芸能人のふとしたツイート。しかもその理由が「全国的に子供が被ばくしているのではないか」という衝撃的なモノ。外資系保険会社の中で、どのような情報が飛び交い、どこまで本当なのだろうか。

日本法人の役員が日本脱出

きっかけはお笑いタレント、ほっしゃんさんの以下のつぶやきからだった。
「生命保険会社に勤める知人が、『最近、ガン保険のCMがなくなったと思わへん?』と。理由を訊いたら、外資系には共通の資料が回って来て、原発事故後 のガンの発症率が上がったので売り止めがかかってると。特に0~6歳の子供達の被爆が指摘されてて、北海道~関西圏が汚染地域として指定されてると」(原 文ママ)

ほっしゃんさんは8万人以上のフォロワーを持ち、この発言は即座に100人がリツイート。もし、このツイートのすべてが本当であれば、相当に汚染が拡がっていることになり、国民を不安に陥れることになる。

外資系金融業界もそうだが、保険業界でも3月11日の東日本大震災の直後に浮足立ったことはあったようだ。それを象徴するような出来事があったという。事情を知る関係者は次のように話す。

「某外資系保険会社の日本の役員が地震の直後に、突然会社を辞めて香港に逃げたと聞きました。社員たちは役員が辞めたということで、ビックリして訳がわからなくなったそうです。理由は、原発事故による放射能汚染みたいです」

当然ながら、この出来事は業界内部で瞬く間に拡がって、社員を不安がらせた。

コストカットでCMを手控えただけ?

香港

日本で3月と言えば年度末にあたり、また新年度への移行時期で、役員が離れるということは考えられない。現場は当然浮足立ったが、火消しのために「社員対 象の放射性物質に関しての研修が行われたそうです」(前出の関係者)という。外資系保険会社がいかに、原発事故に対してナーバスになっていたかがわかる。 ちなみに、新入社員にも原発事故の研修を行った社もあるそうだ。

ただテレビCM出稿が激減しているという件に関しては「震災後はどこの企業もテレビCMを手控えたからでしょうし、よりシビアに経費カットを目指すと広告費ということになりますよね」と国内保険大手の中堅社員は話す。

そこでツイート中で最も問題となるのが、ガンの発症率が上がっているために売り止めしているという点だろう。もしも、本当であれば衝撃的だ。国内大手中 堅社員は「あくまで想定上、計算した可能性はありますが、そこまで化学的な裏付けを保険会社が持つことはできないのでは」と否定した。

震災後に相当にナーバスになっていた様子は伝わってきた。しかし、ツイッター発言を裏付けるだけのものはないようだ。震災後からどの企業もテレビCMの出稿を見直していることから、こうした話につながった可能性はある。

原発周辺住民は「ヨウ素剤飲むべきだった」 識者が指摘

2011年8月27日21時8分

 東京電力福島第一原発の事故で周辺住民が飛散した放射性ヨウ素を空中や食品から体内に取り込むことによる甲状腺の被曝(ひばく)は、健康被害を予防する安定ヨウ素剤を飲むべきレベルだった可能性があることが、27日、埼玉県で開かれた放射線事故医療研究会で指摘された。

今回、政府は原発周辺住民にヨウ素剤の服用を指示しなかった。しかし研究会では、原子力安全委員会の助言組織メンバー、鈴木元・国際医療福祉大クリニッ ク院長が「当時の周辺住民の外部被曝の検査結果などを振り返ると、安定ヨウ素剤を最低1回は飲むべきだった」と指摘した。

3月17、18日に福島県で実施された住民の外部被曝検査の数値から内部被曝による甲状腺への影響を計算すると、少なくとも4割が安定ヨウ素剤を飲む基準を超えていた恐れがあるという。

放射性ヨウ素は甲状腺に集まりやすく、甲状腺被曝では放射性ヨウ素の中では比較的、寿命が長い放射性ヨウ素131(半減期約8日)だけが考慮されていた が、広島大原爆放射線医科学研究所の細井義夫教授は「半減期が2時間と短いヨウ素132も考慮が必要」と指摘。理化学研究所などが3月16日に原発30キ ロ圏外の大気を分析した結果、放射性物質の7割以上が放射性ヨウ素132や、約3日で放射性ヨウ素132に変わる放射性物質だったという。(大岩ゆり)

帰宅まで20年超も=年200ミリシーベルト地域、除染で短縮―政府試算

2011年8月28日17時6分

政府は28日までに、東京電力福島第1原発の放射能漏れ事故に関し、年間の推定被ばく線量が200ミリシーベルトの地域は、20年を超えて居住が困難と の試算をまとめた。100ミリシーベルトの地域では帰宅が可能になるまで約10年かかるとしている。政府は、試算で示した期間をできるだけ短縮するため、 除染活動を本格化させる方針。

政府試算は27日に福島市で開かれた国と福島県の「原子力災害復興再生協議会」の初会合で、細野豪志原発事故担当相が説明した。初会合には菅直人首相も 出席し、放射線量が極めて高い地域は長期間、居住が困難になる可能性があると説明し、こうした事態を招いたことを謝罪した。

[時事通信社]

福島の小学生4人が帰郷

2011年08月28日 14時24分

 チェルノブイリ原発事故汚染地域の子供たちの保養運動を続けてきた関係者が7月から受 け入れてきた福島県の小学生4人(うち1人は茨城県に避難中)が、約1カ月の保養を終えて28日午前、とかち帯広空港から帰郷した。4人は体重が2〜5キ ロも増えて身長も伸び、「心も体も軽くなった」と元気になった。里親の一人で、チェルノブイリの子供たちの内部被ばく調査を続けている安藤御史医師(上士 幌町)は「成長期の子供は放射性物質による汚染地区から離れて1カ月以上の保養を続けることが必要」として今後も冬休み、春休みの受け入れ活動を展開す る。

体重も増えて元気いっぱい、保養を終えた小学生たち(前列左から伊藤君、佐藤君、今井君、藤橋君)と里親関係者、右端が安藤医師

外遊びのびのび 元気もらった
十勝で保養「心と体軽く」
熱気球や乗馬体験 「家族の一員」に

東京電力福島第1原発の事故で放射性物質が放出された福島県から、伊藤君(郡山市)藤橋君(同)、佐藤輝君(いわき市)、今井君(同市から茨城県東海村 に避難中)の4人が7月23日に来勝、安藤さんと時田ちず子さん(幕別町)、沖中栄子さん(芽室町)の3家庭が里親になった。

4人はそば打ちや熱気球、昆虫採集、ザリガニ捕り、乗馬など安全な十勝で外遊びを楽しみ、体重は伊藤君と藤橋君が5キロ、佐藤君と今井君が2キロ増え。 身長も伊藤君で3センチなど一気に伸びた。原発事故の後、体調不良で体重が減っていた子供もいたが「汚染地区から離れると頭痛や疲れやすさがなくなり、体 が軽くなる」(安藤さん)という。

十勝での夏休みで一番楽しかったことは「(羊毛手芸の)フェルトニードル」(伊藤君)、「乗馬」(今井君)、「熱気球」(藤橋君と佐藤君)で、4人はそ ろって「冬にまた十勝に来たい。スキーをやりたい」と話した。里親たちはチェルノブイリの保養運動を4〜18年間続けてきた経験があり、「言葉が通じて楽 だった」と家族の一員として迎えることができた。

安藤さんは「チェルノブイリの子供たちのデータでは、1カ月の保養で体内残留放射能はほぼ半減する。長期間の保養を重ねるために、十勝での里親確保など を進めたい」と協力者を募っている。問い合わせは安藤さん(01564-2-5678、はげあん診療所)へ。(横田光俊)

ドキュメンタリー映画:原発事故の怖さ、課題を考える--来月上映 /和歌山

 ◇議論呼び掛け

福島第1原発事故を受け、県内でも放射性廃棄物の処理や原発建設計画を扱った原発関連のドキュメンタリー映画の上映が相次いで予定されている。主催者は「原発の問題が脚光を浴びている今、さまざまな課題があることを知って議論につなげてほしい」と呼び掛けている。

映画「100000年後の安全」(マイケル・マドセン監督、09年)は、フィンランドでの高レベル放射性廃棄物の最終埋蔵処分場の建設を巡るド キュメンタリー。放射能の影響が消えるとされる10万年後まで管理する計画の安全性を問いかける。上映会は9月9日午後6時半から、和歌山市北出島1の県 勤労福祉会館。主催する県平和フォーラムの藤原慎一郎事務局長は「放射性廃棄物の問題は国内であまり議論になっていない。福島の問題とは違う観点から原発 を考えてほしい」と話している。

「祝(ほうり)の島」(纐纈(はなぶさ)あや監督、10年)は、山口県上関町祝島の対岸に建設が予定される中国電力上関原発を巡るドキュメンタ リー映画で、28年間に渡って建設反対を続ける島民に2年間密着したという。上映会は9月24日午後1時半と同6時から、同市小人町のあいあいセンター。 主催の市民団体「小鳥の会」の島村真美さんは「原発への単純な賛成・反対だけでなく、原発を通して人間の営みを見てもらえたら」と話す。【岸本桂司】

毎日新聞 2011年8月28日 地方版

サマーフォーラム:毎日新聞編集委員ら、原発被害などで講演--豊中市教組 /大阪

 豊中市教職員組合が主催するサマーフォーラムが27日、豊中市内のホテルで開かれた。教職員ら約150人が参加。原発やアスベストの報道を手掛ける毎日新聞の大島秀利編集委員らが講演した。

大島編集委員は「福島原発とこどもたちの健康被害」と題して講演した。原発の基本的構造を説明し、「福島の子どもたちやご両親は、故郷にとどまる か逃げるかの『酷な選択』を迫られている」と指摘。「放射能汚染による健康被害が(数十年先に)出るかもしれないが、引っ越しや不安を感じるだけでも大き な被害だ」と述べた。【平川哲也】

毎日新聞 2011年8月28日 地方版

和食人気“健在”食品メーカー海外に売り込み再開 「ブラジルで好まれる日本酒は超辛口。お宅の商品は?」。商談会では海外の仕入れ担当者(バイヤー)から次々と質問が飛んだ=神戸市内のホテル

「ブラジルで好まれる日本酒は超辛口。お宅の商品は?」。商談会では海外の仕入れ担当者(バイヤー)から次々と質問が飛んだ=神戸市内のホテル

兵庫県内をはじめ関西の食品メーカーが、海外への売り込みを再開させている。福島第1原発事故を受けて、世界各国で日本産食品の輸入規制が今も続 くが、一部で緩和の動きが出てきたほか、日本食の需要が急回復している国もある。アジアを中心に日本食人気が庶民にも広がる中、各社は海外に活路を求めよ うと懸命だ。(小林由佳)

8月上旬、神戸市内で「食品輸出大商談会」が開かれた。主催はジェトロ神戸。清酒の櫻正宗(神戸市東灘区)や乾麺類製造の東亜食品工業(姫路市)など、主に県内の約20社が参加し、米国やブラジルなど4カ国の輸入業者7社との商談に臨んだ。

輸出を検討中という洋菓子のフーケ(神戸市須磨区)は、タイの業者に贈答用の焼き菓子をアピール。担当者は「予想以上に価格や包装デザインに厳しいが、アジア市場の勢いを感じた。今後も海外向けの営業を続ける」と話した。

「6月以降は自粛ムードが収まり、売り上げは前年実績を上回る」とは、マレーシアで現地スーパーに日本食材を卸す輸入大手フォーカル・マーケティング社の 担当者、デスモンド・シアー氏(37)。目新しい商品を求める顧客が増えているといい、「マレーシア政府は日本産品の輸入規制を徐々に緩めている。今のう ちに商談を進めたい」と笑顔を見せた。

□  □

東日本大震災が起きたのは、日本政府が「安心、安全、高品質」を看板に食品の輸出促進に取り組み始めた直後だった。

2010年の農林水産品と加工食品の輸出額は、前年比11%増の4920億円。主力はサケやホタテなどの水産物で、輸出先の74%はアジア。中でも東南アジア向けが急伸していた。

原発事故後、40以上の国や地域が検査強化や輸入停止などの規制に乗り出し、今年4、5月の輸出額は前年同月を15~17%割り込んだ。ただ、6月にはマイナス幅が2%台に縮まった。

農林水産省国際部は「回復基調に転じるかは予断を許さない」と厳しくみる。一方、「海外で日本食品から放射100+ 件性物質が検出された例はほとんどなく、イメージは改善しつつある」(ジェトロ大阪)との声も聞く。

□  □

放射100+ 件能汚染への不安を払拭(ふっしょく)しようと、自治体も動き出した。兵庫県はジェトロ神戸の商談会に先立って、県産野菜や水産物に対する放射100+ 件線検査について輸入業者に説明し、安全性をPRした。

関西国際空港も7月下旬に初の「食輸出セミナー」を開催するなど力を入れる。10月にはバンコクの百貨店で関西食品フェアを開く予定だ。「販路開拓を後押 しして貨物の増加につなげたい」と同空港航空営業部。輸出環境は依然厳しいが、アジアの日本食人気に陰りがみえないことに、各社は意を強くしている。

(2011/08/28 12:46

日本行きロシア人観光客数 回復の傾向

28.08.2011, 05:28

Photo: EPA
印刷する 知り合いにメールで教える ブログに書く

今年春の桜のシーズンに、多くのロシア人観光客は日本行きを取りやめた。その理由は、言うまで もなく、放射能汚染に対する恐れからだった。 ロシア人観光客のほとんどは、東京・京都・大阪・奈良・鎌倉・横浜といった福島第一原発事故の影響を直接受 けていない場所を訪れるので、あまり関係はないのだが、それでも旅行のキャンセルが続発した。観光客が減ったのは日本ばかりではない。韓国や中国への旅行 客もこの春は、その数を減らした。

しかし、幸いな事に、時が経過し状況が正常化するにつれて、この秋に向けて再び、日本にロシア人観光客が戻りつつある。 秋、特に気候の良い9月から11月までの時期、とりわけ「紅葉の季節」は、ロシア人の間で春の桜のシーズンと並び人気が高い。

日本を訪れるロシア人観光客の大部分は、地理的に近い極東地域の人々だ。 彼らにとって、車や電化製品などで日本は非常に身近で、ロシア欧州部に比べ、 ずっと多くの情報が入ってくる。  VOR記者は、サハリンの旅行会社「サンライズ・ツアー」のマネージャー、アンナ・シチェピナさんにマイクを向けた―

「日本旅行に 再び客足が戻る助けになっているのは、何といっても、日本特有の完璧なサービス、おいしい食事、日本人の親切さ、温泉人気といった要素です。 日本行きの 許可が出てすぐ、日本旅行の安全性をロシアの人々に説得するため、わが社の支配人本人が線量計を持って日本に行ってきました。 その事が、日本に心配なく ロシア人観光客を再び送る自信となっています。 現在、日本行きの旅行者の数は、事実上70%まで回復しました。 わが社には、日本が大好きで何度も行きたいという多くのクライアントがいます。 そもそ もサハリンにとって、これは、優先的方向性といえるものです。

日本では現在、テーマ・ツーリズムが大変発展しています。 北海道や本州では、非常にたくさんのお祭りが催されており、それらをロシア人観光客はとても気 に入っています。もちろん、相撲観戦や茶道の体験ツアー、歌舞伎の観劇も人気があります。 そして秋の紅葉も、ロシア人にとっては大変魅力的なもので す。」

今のと ころ、日本を訪れる外国人観光客の中でロシア人が占める割合は、まだわずかに過ぎない。しかし日本政府は、自国に観光客を再び呼び込むために多くの前代未 聞とも言える措置をとった。ホテル代は値下がりしたし、航空券の割引もある。 そして日本人の親切さとすばらしいサービス精神は、決して変わるものではな い。それゆえ、シチェピナさんが言うように、日本を訪れるロシア人観光客の数は、近く以前のレベルに戻るに違いない。

又日本の地方当局もそれを促すような努力を続けている。  先日サハリン州と北海道は、観光面でこれまでより積極的に協力し、両国の関連会社の間の直接的な連絡ネットワークを確立することで合意した。 現在、サハリンを訪れる観光客の何と90%が日本人である。

ここで又サハリンの旅行会社「サンライズ・ツアー」のマネージャー、アンナ・シチェピナさんの話をご紹介したい―

「わが社の活動は、まさに日本人観光客の受け入れから始まりました。常に日本からのお客様は多かったです。 今年日本からのツーリストは、ご存知のような 理由から大きく減りました。 現在私たちは、エコ・ツアーのような若い日本人の皆さんが気に入ってくれるような新しい観光コースを開拓中です。 またユジ ノサハリンスクから25キロの地点に、ロシア帝国時代の村のような外見を持つユニークな総合観光施設が建設されています。 多くの日本人は、ロシアの歴史 に興味を持っていますから、ここに泊まり、帝政ロシアの村の生活を疑似体験するのも面白いでしょう。

この他、日本の若者達にとって大変人気のあるツアーに『ダーチャ体験ツアー』があります。 大都市に住んでいる日本人にとって、大自然の中にある小さなセ カンドハウスでの休暇は、エキゾチックで癒されるのでしょう。 一方ロシア人にとって、日本人男性が嬉々としてまきを割ったり、日本女性が自分から進んで、井戸から水を汲んでいる姿は、まさに東洋の謎と映ります。」

民主党代表選 脱原発の工程を明確に(8月28日)

福島第1原発の事故を踏まえ、国のエネルギー政策をどう見直すか-。

菅直人首相の後継を決める民主党代表選の重要な争点の一つだ。

きのうの立候補者の共同記者会見では代替エネルギーを育てながら、原発依存度を引き下げていく方向でほぼ一致した。電力不足の懸念が広がる中、停止中の原発は安全を確認して動かす意見もあった。

だが福島第1原発の周辺地域は、放射100+ 件能汚染が深刻である。放射100+ 件性物質に不安を抱く国民世論もくみ取れば、原子力に頼らない社会の実現を急ぐべきだ。

政府のエネルギー・環境会議は年末から国民的な論議を呼びかけたうえで、来年夏に新たなエネルギー戦略を決める。次期政権は原子力政策の歴史的な転換の責務を担う。

同会議の中間報告では菅首相の打ち出した「脱原発」というよりも、継続利用に力点を置く「減原発」にとどまった。代表選の候補もこの路線を踏襲しているようだ。

ただ全国の世論調査では菅首相の脱原発方針に7割の人が賛成している。原発依存度を下げるというのであれば、各候補には目標と手順など具体的な工程表を示し、国民の信任を得るよう努めてもらいたい。

短い選挙戦を経て選ばれる新首相には、エネルギーや原発関連の課題が次々と待ち受ける。

まず原発の再稼働問題では安全性の確認をどう進めるか。

柏崎刈羽原発を抱える新潟県の泉田裕彦知事は菅首相が打ち出したストレステスト(耐性評価)について「気休めにすぎない」として、実施しても再稼働を認めない考えだ。

第1原発の事故原因の究明を急ぎ、その教訓を生かした安全対策を既存原発にできるだけ早く施すべきだ。事故が再び起きれば周辺に甚大な放射100+ 件能汚染をもたらす。そうした緊張感を持って臨んでほしい。

成立した再生エネルギー特別措置法は、自然エネルギーから出る電力の買い取り制度が盛り込まれた。脱原発への土台となるだろう。

法案は民主、自民、公明3党で修正されたが肝心の買い取り価格などは先送りした。普及を加速させるための制度設計があらためて必要だ。

新興国を含め、太陽光や風力など自然エネルギーの導入が進む世界の潮流から日本は取り残されている。

地方での民間投資を促し、雇用拡大に結びつける視点が大事だ。普及させるには電力10社体制の見直しや発電と送電の分離などの論議も避けては通れまい。

各候補は当面の課題とともに、脱原発や省エネなど日本社会の将来ビジョンを示すことも欠かせない。

「子どもに線量計を」放射能に不安の声相次ぐ 那須塩原で知事と市民の対話集会

(8月28日)

県民と福田富一知事が直接対話する「とちぎ元気フォーラム」が27日、那須塩原市 の西那須野公民館で開かれ、子どもへの線量計配布や積極的な除染対策を求める声など、市民からの質問や要望の大半は放射能問題に集中した。福田知事は、県 産肉牛の出荷停止問題について「震災当時は稲わらの取り扱いに関し国の通達がなく、しっかり指導できる状況になかった。国にも県にも責任があり、おわびを 申し上げなければならない」と陳謝した。

フォーラムには市民約70人のほか栗川仁同市長や地元県議らが出席した。

市民からは「放射能対策を県境で分けないで」と、子どもへの線量計配布など福島県同様の対策を求める声が上がり、知事は「国の条件では栃木が福島 と同じ扱いを受けられるかは分からない。ただ国や県の線量測定結果をトータルにとらえ、線量が高い場所をどう(対処)するか市町と協議する」と応じた。

また、農畜産物の安全確保については「微量の放射線が検出された場合にすべて出荷停止しては、県内農畜産業が壊滅してしまう。国の基準内であれば出荷し、健康被害を最大限に考えた上で今後もしっかり検査を続ける」とした。

一方、同市赤田地区の産業廃棄物中間処理施設建設の許可について慎重な判断を求める声も多かった。知事は「産廃施設の過度の集中を防ぐには根本的には法改正が必要。国に要望を続けており、難しい問題だが皆さんと思いは同じ」と理解を求めた。

居住禁止長期化「納得できぬ」 福島、首相に不信感

東京電力福島第一原発事故に苦しむ福島県で、菅直人首相が二つの「通告」をした。原発周辺の一部地域では長期間、居住が難しいという見通し。そして、放 射能に汚染された廃棄物の中間貯蔵施設を県内に置くこと。退陣直前の首相の口から示された方針に、住民や自治体には不信と困惑が広がった。

 第一原発から約2.5キロ、福島県双葉町細谷地区の山本安夫さん(60)は26日、妻の秀子さん(61)と一時帰宅したばかりだ。田畑や自宅周辺は草が 伸び放題だったが、「できるなら戻ってきたい」と改めて思った。その翌日の菅首相の発言。安夫さんは「ひょっとして(また住める)と思っていたのに。希望 を打ち砕かれた」と話した。

双葉町で生まれ育ち、昨年9月に定年退職した。自宅を改築したばかりで、趣味の農業を続けるはずだった。「あすあさって辞める人に『住めない』と言われても、納得できない」

同県大熊町の小林末子さん(73)の自宅も第一原発から3キロ圏内。9月1日に一時帰宅する予定だ。「帰れないなら3回は行きたい。もうあそこで暮らす のは無理ね」と淡々と話した。気になるのはこれからの生活のこと。どこに住むのか、土地や家は国が買い取ってくれるのか。今は同県郡山市の賃貸住宅で娘と 住むが、「誰も知っている人がいなくてさみしい。大熊の人とまた一緒に暮らせるようにしてほしい」。

2011年8月28日5時33分

時代の風:放射能とケガレ=精神科医・斎藤環

 ◇キヨメでは癒やされぬ

岩手県陸前高田市の高田松原と言えば、かつては「日本百景」にも選ばれた美しい海岸だ。私も子供時代に、何度か遊んだことがある。

その見事な松並木が、東日本大震災の津波でなぎ倒された。この松を巡って繰り広げられた一連のドタバタは、いまだ記憶に新しい。岩手出身の私にとっては、あの美しい松たちがこうむった悲哀を、とても人ごとに思えなかった。

経緯をかいつまんで振り返ってみよう。

今年6月、大分市の美術家の発案で、高田松原の松で作った薪に犠牲者の名前などを書き、京都市の「五山送り火」で燃やすという計画が立てられた。 しかし市民から被ばくを恐れる声が相次いだため、計画は中止となった。集められた薪から放射性物質は検出されなかったにもかかわらず、である。

ところが今度は京都市などに「風評被害を助長する」などの2000件以上もの抗議が殺到した。そこで、もう一度新たに薪を取り寄せたところ、今度は薪の表皮から放射性セシウムが検出されてしまった。

これで計画は再度中止となり、門川大作・京都市長は記者会見で謝罪した。陸前高田の戸羽太市長は、「もっと慎重にやっていただきたかった」と京都市に対して苦言を呈している。

事件はさまざまな反響を呼んだ。もっとも多かったのは京都市の対応に対する批判だ。ただし、この一事をもって京都市民を排他的であるとか差別的であるとか断ずることは、同じ過ちを繰り返すことになる。

ただ、被災地の側に立つ者として、中止の判断を下した人々には一言言っておきたい。被災地の「こころ」にかかわるものには、善意を発揮した「責 任」が生ずる。覚悟と根気なしに「こころ」にかかわるべきではない。後腐れのない善意を発揮したい人たち向けには、「義援金」という方法がある。

すでに指摘されているように、この一連の経緯からは、いまや「放射能」が一種の「ケガレ」として受けとめられていることがよくわかる。

放射能が測定されていないにもかかわらず、不安を訴える人々がいたこと。送り火をおこなう僧侶たち以上に、一般市民が過敏な反応を示したこと。こ れらの点にも、「ケガレ」の問題がみてとれる。日本神話起源の「ケガレ」感覚は、仏教以上に、われわれの日常生活に深く根を下ろしているからだ。

もっとも、震災直後からその兆候はあった。“フクシマ”差別である。タクシーの乗車拒否、ホテルでの宿泊拒否、福島からの転校生へのいじめ、等々の問題である。

放射能が「ケガレ」と思われているもうひとつの根拠として、どうやら「キヨメ」が有効とみなされているらしい、ということもある。確かに清拭(せ いしき)や洗浄は有効なのだが、なぜか「うがい薬」や「消毒液」の飲用が有効というデマが流布したことがあった。ほかにも便乗商法としては「放射能分解 水」「米のとぎ汁乳酸菌」などが販売されているらしい。水や「液体」が頻用されるあたりにも、典型的なキヨメの発想が見て取れる。

ケガレ-キヨメの発想は、われわれの日常にも深く浸透している。「お祓(はら)い」の儀式から「お清め」の作法、エンガチョ遊びや直(じか)ばし のタブーなどがそうだ。汚職議員が「みそぎ」で復活したりするのも、われわれが恨みは「水に流す」という作法を普段から身につけているからだ。

ケガレの思想そのものの起源は、イザナミとイザナギの神話にさかのぼるとされる。国造りの後、火の神を産んで死んだイザナミを取り戻すべく、イザ ナギは黄泉(よみ)の国へ赴く。そこでイザナギは妻との約束を破って、ウジのわいた彼女の体を見てしまう。怒ったイザナミはイザナギを追うが、イザナギは なんとか逃げ切り、水で体を清める。

イザナギが体を清めるのは、黄泉の国に入り、腐った妻の体を見たからだ。このときケガレとは、ほとんど実体のない象徴的なしるしでしかない。ケガ レの感染は、見たり、ふれたり、そばにいたりするだけで起こる。また、だからこそお清めも、儀礼的に完了するのだ。そこには何も実質的な変化は起きていな い。ケガレのしるしとは、単なる空虚である。

だからこそ、放射能を「ケガレ」ととらえてはいけない。なぜか。

差別を助長するから? それだけではない。物理量が測定できる放射性物質まで、実体なき空虚と扱ってしまいかねないからだ。不可視で不吉な放射能 を「ケガレ」に読み替えたくなる気持ちはわかる。しかしその姿勢は、放射能までも、あたかも勝手に発生した自然現象であるかのような理解をうながしてしま う。本来「ケガレ」とはそうしたものなのだから。

人間の罪や責任を、まるで自然現象のようにとらえる感性は、つらい経験を受け流すうえでは役にたつ。しかし「原発」は決して「ケガレ」ではない。その「罪」と「怒り」とは、キヨメではなく「補償」と「対策」によって癒やされるほかはないのだ。=毎週日曜日に掲載

毎日新聞 2011年8月28日 東京朝刊

「周囲の支えで再出発」

被災者、古民家で雑貨店 東近江

客と会話を弾ませる紺野さん(右から3番目)と次女の紫音さん(左から2番目)(東近江市乙女浜町で)

福島県南相馬市で東日本大震災に被災した後、東近江市に移り住んだ紺野奈緒子さん(55)が25日、故郷で経営していた雑貨店「仮庵(かりい お)」を、同市乙女浜町の古民家で再開した。紺野さんは「被災者として周囲の人々が温かく支えて下さったからこそ再出発することができた。お客さんが安ら げる店にしたい」と誓っている。

紺野さんは南相馬市で被災。同市内の店や自宅が倒壊することはなかったが、福島第一原発から約24キロに位置し、放射能への不安から、間もなく、つてのあった京都市に転居した。4月下旬、南相馬市の自宅と店は「緊急時避難準備区域」に指定され、生活の糧を得ていくには「関西で店を再開するしかない」と決意した。

故郷に似たのどかな風景を求めて5月、東近江市へ。住まい用の一軒家と、店に使える古民家を借りた。

店舗の再開は、事前に読売新聞で報道され、この日は開店間もなくから大勢の客が訪れた。陶器や和装小物、ベビー用品などを扱うが、秋田杉の曲げわっぱや、桜の樹皮を使った「樺細工(かばざいく)」の茶筒など、東北の工芸品を並べたコーナーもある。

店舗の縁側には座布団とちゃぶ台を置き、コーヒーやケーキを飲食しながら、おしゃべりを楽しむこともできる。店は紺野さんと娘の紫音さん(24)で切り盛りする。

来店した近江八幡市の主婦(64)は「東北の工芸品が好きだけど関西で買い求められるところは少ないのでうれしい」と喜んでいた。

紺野さんは「京都では生活物資や当座の避難場所を支援してもらい、滋賀では、地元の人たちが古民家の掃除や修理を親身になって手伝って下さった」と感謝の言葉を述べると同時に、「店を、東北から関西に避難してきた人たちと交流し、励まし合う場にもしたい」と話す。

営業は午前10時~午後7時(月、火、水は要予約)。問い合わせは同店(0748・45・0499)。

(2011年8月28日  読売新聞)

重い映画だった=「チェルノブイリ・ハート」鑑賞―菅首相

2011年8月28日0時6分

菅直人首相は27日夜、都内の映画館で短編ドキュメンタリー映画「チェルノブイリ・ハート」を鑑賞した。映画は、旧ソ連原発事故の放射能汚染で、新生児 が心臓疾患の障害を持つなど、周辺住民の健康被害の実態を描いた作品。見終わった首相は「なかなか重い映画だったね」と記者団に語った。

首相はこの日、福島市を訪れ、福島第1原発事故により、長期間、居住が困難になる地域もあると陳謝してきたばかり。映画を見て、改めて原発事故の重大さを痛感したようだ。

[時事通信社]

福島知事「困惑」連発 菅首相との会談

2011.8.27 23:44
菅直人首相の福島県内に中間処理施設を作りたいとの発言に驚きと怒りをこらえる表情を見せる佐藤雄平・福島県知事=8月27日午後、福島市の福島県庁(矢島康弘撮影)クリックして拡大する菅直人首相の福島県内に中間処理施設を作りたいとの発言に驚きと怒りをこらえる表情を見せる佐藤雄平・福島県知事=8月27日午後、福島市の福島県庁(矢島康弘撮影)

 「突然の話で困惑している」「困惑しているっちゅうことだよ、突然で」…。福島県を訪れた菅直人首相から、汚染がれきや土壌の中間貯蔵施設の県内設置を示された佐藤雄平知事。会談後、知事は記者団に語気を強め「困惑」を連発した。

退陣間際の首相による突然の表明に、東京電力福島第1原発がある大熊町の渡辺利綱町長は「まだ立地町に話はない」とした上で「具体的な話があれば、対応を検討しないといけない」と冷静に受け止めた。

首相と知事との会談で、高放射線量地域は長期間帰宅が困難になる可能性があるとの見解も示された。

「戻って生活できるようになるまで、ある程度時間はかかると思っていたが…」と双葉町から福島市内のアパートに避難した鈴木美千代さん(38)。「私たちにどうしろというのか。生活の保障はどうなるのか」と憤った。

このニュースの写真

菅直人首相の福島県内に中間処理施設を作りたいとの発言に驚きと怒りをこらえる表情を見せる佐藤雄平・福島県知事=8月27日午後、福島市の福島県庁(矢島康弘撮影)
佐藤雄平・福島県知事らに謝罪する菅直人首相(右)。奥は細野豪志・原発事故担当相=8月27日午後、福島市の福島県庁(矢島康弘撮影)

福島原発4号機の爆発、3号機からの水素逆流が原因か
東電が発表

2011/8/27 19:56

 東京電力は27日、福島第1原子力発電所の4号機の水素爆発について、3号機の格納容器の排気(ベント)の際に排気用配管を通じて水素が 逆流して起きた可能性が高いと発表した。3、4号機の排気用配管の合流地点から、4号機の原子炉建屋に向かって、放射線量が下がる傾向が確認できたからだ という。

 東電は4号機の排気用配管にある「放射能除去フィルター」の放射線量を25日に測定した。3号機の配管との合流地点に近い場所の線量は毎時 6.7ミリシーベルトだったのに対し、合流地点から遠く、4号機の原子炉建屋に近い場所では同0.1ミリシーベルトだった。普通は排気の入り口部分の線量 が上がるため、逆流した可能性が高いという。

 ただ、原子炉建屋が水素爆発した1号機では同じ構造の配管の排気の合流部分で毎時5シーベルト以上と極めて高い線量が計測されている。4号機の測定値が低い理由については、今後検討する。

 3月11日の東日本大震災時、4号機は定期検査中で原子炉の中には核燃料がなかった。当初は使用済み核燃料プールの燃料棒が過熱・溶融し、 水素爆発したとみられていた。東電は、その後、燃料棒に大きな損傷が確認できなかったことから、3号機からの水素の逆流が原因ではないかと説明していた。

今さら?!…菅首相「放射能、考え方そのものが理解できない」

2011.8.27 21:03
第1回原子力災害の福島復興再生協議会で細野豪志・原発担当相と話し込む菅直人首相(左)=8月27日午後、福島市のホテルサンルートプラザ福島(矢島康弘撮影)クリックして拡大する第1回原子力災害の福島復興再生協議会で細野豪志・原発担当相と話し込む菅直人首相(左)=8月27日午後、福島市のホテルサンルートプラザ福島(矢島康弘撮影)

菅直人首相は27日、東京電力福島第1原発事故の復興策を地元自治体と協議する福島復興再 生協議会に出席し、放射能問題について「改めて専門家の話を何度も聞き、いろいろなものを検討しているが、本当に放射能についての考え方そのものが、なか なか理解できない」と述べた。

首相は事故発生以降、海江田万里経済産業相と原発の再稼働問題などで意見対立を起こしてきたが、放射能に対する自身の知識が不十分な状況で部下である海江田氏の提案を信用せず拒否してきたことが浮き彫りになった。

首相は「政治家が政治的に判断する前に、専門家のみなさんが国民に分かるような説明をしてもらえないだろうかと何度もお願いしている」とも語った。

「私は原発専門家」迷走5カ月 関係者、消えぬ怒りと恨み節

もんじゅ:放射性ガス・トリチウム、濃度測定装置が停止 /福井

 日本原子力研究開発機構は26日、運転停止中の高速増殖原型炉「もんじゅ」(敦賀市)で、管理区域内にある放射性ガスのトリチウムの濃度を測定する装置が34分間止まるトラブルがあったと発表した。外部への放射能漏れなどはないという。

原子力機構によると、装置は3台あり、12時間交代で1台ずつ使う。19日午前11時20分ごろ、停止中の1台の温度計を点検しようとしたところ、作業員が誤って運転中の1台の温度計を点検したため、停止したという。【柳楽未来】

毎日新聞 2011年8月27日 地方版

福島の早場米、29日に初出荷=郡山の「瑞穂黄金」

  • 2011年 8月 28日  18:10 JST

 福島県産の早場米が29日、初出荷される。同日の出荷は、郡山市の旧喜久田村で収穫された「瑞穂黄金(みずほこがね)」。玄米を検査した結果、放射性セシウムが検出されなかったためで、県は26日に出荷を解禁していた。

県は、二本松市の旧大平村と本宮市の旧和木沢村の早場米についても暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を大幅に下回ったり、検出されなかったりしたため出荷を認めている。

[時事通信社]

福島県産焼き肉に列 「脂が乗っておいしい」富山で安心PR

2011.8.28 16:11
福島県産牛の焼き肉を受け取る買い物客ら=28日午前、富山市クリックして拡大する福島県産牛の焼き肉を受け取る買い物客ら=28日午前、富山市

 放射性セシウムの汚染問題で牛肉に不安が高まっていることを受け、富山県の業者らがつくる食肉団体は28日、富山市総曲輪の繁華街で福島県産牛の焼き肉を買い物客らに無料で振る舞い、安全性をPRした。

日本穀物検定協会(東京)が検査し安全と認められた福島県産牛のサーロインなどで、富山県産と合わせ、約3千人分が提供された。東日本大震災で富山県に避難している住民も招待された。

鉄板に並んだ肉から香ばしいにおいが漂うと、子供連れの買い物客らが列をつくった。孫と訪れた岐阜県高山市の女性(53)は「しっかり検査された肉なら抵抗なく食べられる。脂が乗っておいしい」と話し、熱々の肉を頬張っていた。

福島の中学生が修学旅行でモモの安全PR、30日に山下公園/横浜

2011年8月28日

福島の中学生が修学旅行でモモの安全PR、30日に山下公園/横浜

2011年8月28日

モモの安全性をPRするパンフレットを作成する福島市立平野中学校の3年生(同校提供)

モモの安全性をPRするパンフレットを作成する福島市立平野中学校の3年生(同校提供)

原発事故の風評被害で売り上げが落ち込んだ名産のモモをPRしようと、福島市立平野中学校(同市飯坂町平野)の3年生が30日、修学旅行で訪れる横浜・山下公園でキャンペーンを行う。手作りののぼり旗やパンフレットで安全性を訴え、朝取りのモモを無料で配布する。

同校のある平野地区は、果樹地帯で観光果樹園が盛ん。例年は首都圏からも多くの観光客が訪れるというが、ことしは福島第1原発事故の影響で、モモ狩りに訪れる観光客は例年の1割、予約注文も3割と大幅に減少しているという。

福島県の検査では、平野地区産のモモから検出された放射性セシウムは最高でも1キログラム当たり64ベクレル。国の暫定基準値(500ベクレル)を下回 る。「風評被害だ」と感じた3年生は、「自分たちを育ててくれた地域の人たちが苦しんでいる。応援したい」と2泊3日の修学旅行で訪問する横浜で、モモの キャンペーンを企画した。名付けて「福島は負けない~食べてくなんしょ福島の桃」。

夏休み中の登校日の26日には、横浜で配布するパンフレットやメッセージカードを作成。修学旅行実行委員会の佐藤希委員長(14)は「福島のモモは安全だと、自分たちの言葉で伝えたい」と話す。

30日午後5時半から山下公園(横浜市中区山下町)で、3年生約70人が手作りののぼり旗や横断幕を掲げて地元の特産品をPRする。当日の朝収穫した今が旬の品種「川中島白桃」150袋(各2個入り)を、福島県知事と福島市長の「安全宣言」と一緒に無料で配布する。

焼却灰のセシウム3万ベクレル 本県のごみ施設

環境省は27日、東北や関東地方など16都県の一般ごみ焼却施設のばいじんや焼却灰の調査で、7都県の施設から1キログラム当たり8千ベクレルを 超える放射性セシウムが検出されたとの結果をまとめた。検出濃度が高かったのは、福島県の最高9万5300ベクレル、千葉県の同7万800ベクレル、本県 の同3万ベクレルなど。

8千ベクレル超の焼却灰の埋め立て方法は、同省の有識者検討会で議論が続いており、当面一時保管が必要となる。同省は、焼却灰などに含まれる放射 性セシウム濃度が一定基準を超えるか、超える恐れのある焼却施設などで定期的なモニタリングの実施を決め、近く都道府県に通知する。

(2011/08/28)

古河など玄米、セシウム不検出 本調査終了で出荷開始へ 茨城

2011.8.28 13:23

 茨城県は古河、龍ケ崎、常総、つくばみらい各市と八千代町の計45カ所で、収穫された玄米 を調査し、全地点で放射性セシウム134、同137とも検出されなかったと発表した。5市町では、本調査で全ての検査結果が判明し安全性が確認されたため コメの出荷、販売が開始される。

調査地点は、古河市(19~25日採取)8カ所▽龍ケ崎市(24、25日)7カ所▽常総市(17~25日)15カ所▽つくばみらい市(24日)10カ所▽八千代町(25日)5カ所。

東日本大震災:福島産3頭肉牛、販売16店を発表 /新潟

 県は27日、国の暫定規制値(1キロあたり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出され、県内での流通が25日に新たに判明した福島県産肉牛3頭の肉に関して、流通先の16店舗を発表した。

県生活衛生課によると、該当する肉は今年4~5月、新潟市や長岡市のスーパーなど16店舗で販売された。いずれも焼き肉用や切り落とし肉として販 売されていた。同課によると、これまでに暫定規制値を超えた福島県産肉牛9頭分が県内に流通していたことが判明している。【塚本恒】

毎日新聞 2011年8月28日 地方版

東日本大震災:十日町で県測定 飛散セシウムが濃縮? 南魚沼でも調査開始 /新潟

 十日町市の保育施設2カ所の汚泥などから1キロあたり最大2万7000ベクレルの放射性セシウムが検出された問題で、県は27日、現地測定などの 結果、福島第1原発事故で飛散した放射性物質が降下し濃縮された可能性が高いと発表した。同市や隣接する南魚沼市では、他にも放射性物質が集積した場所が あるとみて、調査を開始した。

県によると、今年3月15日の全国各地の放射線量を比較した研究資料などから、群馬県上空を経由して放射性物質が十日町市や南魚沼市に降下した可 能性が高いことが判明。また現地測定の結果、屋根やプールなど広い面積に降り積もった放射性物質が1カ所に集積され、濃度が高まったことも分かった。

県では、同様に降下物が集積された場所がある可能性が高いとして、測定機器を十日町市や南魚沼市に貸し出して既に調査を開始。また空間放射線量を測定するため、28日から走行中に放射線量を測定できるモニタリングカーで十日町市などを巡回する。【塚本恒】

毎日新聞 2011年8月28日 地方版

放射線の影響学ぶ 中京の講習会に320人

印刷用画面を開く

放射能と食の安全安心について専門家が解説した講習会(京都市中京区・京都商工会議所)
放射能と食の安全安心について専門家が解説した講習会(京都市中京区・京都商工会議所)

 福島第1原発事故により、放射線や食品に含まれる放射性物質への不安が高まっていることを受け、京都市は27日、専門家を招いた講習会を中京区の京都商工会議所で開いた。集まった市民320人に、健康に影響を及ぼす放射線量などについて説明した。

■専門家「生活普通に」

放射線の人体への影響を研究する独立行政法人「放射線医学総合研究所」の吉田聡さんは、国際放射線防護委員会(ICRP)や内閣府食品安全委員会が指標と する生涯の累積被ばく線量100ミリシーベルトを「100ミリシーベルトで発がんリスクが0・5%上がるが、日本人ががんで死亡する割合はもともと30% ある」と説明。厳しく設定された数値との見方を示した。

食安委の事務局担当者は、牛肉から検出された放射性物質セシウム137について「体内に取り込まれても、排せつにより、10~30歳の場合は70日で半減する」と説明した。

2人は、食品への不安を訴える会場の質問に対して「京都ではこれまで通りの生活で構わない」と答えた。また、放射性物質を検査する京都市の担当者は、3月のミズナ、7月の牛肉の2検体以外に、食品ごとに定めた暫定基準値を超えた例はないとの検査結果を説明した。

【 2011年08月28日 11時01分

【静岡】

福島の土壌や農地の再生願う 牧之原市民らヒマワリ植栽

2011年8月28日

NPO会員から植え付け方法を学びながらヒマワリを植える子どもたち=牧之原市西萩間で

写真

 福島第一原発事故で汚染された福島県内の農地や土壌の再生に協力しようと、牧之原市のNPO法人「すけっと。まきのはら」の会員らが27日、同市西萩間の市道沿いの花壇にヒマワリの苗を植えた。 (伊藤一樹)

 福島県内の有志が全国に協力を呼び掛けて実施している「福島ひまわり里親プロジェクト」の一環。賛同者はプロジェクト事務局から種を購入し、栽 培。増やした種を送り返して、農地再生に活用する取り組みだ。ヒマワリは放射性物質セシウムの吸収力が高いとされ、大震災や原発事故からの復興のシンボル ともされている。

 福島県に知り合いがいる会員が、プロジェクトの存在を聞いて参加を決定。地元と福島の両ライオンズクラブを通じて2400粒の種を購入後、8月初めにポットに種をまき、約10センチに成長した苗を植えた。

 植え付けには会員のほか、榛南ライオンズクラブ員や一般市民ら約20人が参加。約95平方メートルの花壇にロープで線を引き、手分けして植え付けていった。順調に育てば11月上旬ごろに種を取り出せる予定。

 同NPO法人の原勝男副理事長(66)は「福島の状況は決して人ごとではない。今回は時期が遅すぎたが来年も参加したい。ぜひとも農地を復活させてほしい」と福島県に熱いエールを送っていた。

日本の福島原発事故のセシウム放出量は原爆168個分

2011年8月28日15時10分

 日本の経済産業省原子力安全・保安院は26日、福島第1原発1--3号機から事故後に放出されたセシウム137の量は広島原爆の168個分に相当すると発表した。セシウム137の半減期は約30年なので、長期的影響が懸念されるとしている。

このほかヨウ素131(半減期約8日)は16万テラベクレルで広島原爆の2.5個分、ストロンチウム90は140テラベクレルで広島原爆の2.4個分としている。ストロンチウムは人体に入ると骨に蓄積される。

保安院は細野豪志原発担当相の名で衆院科学技術・イノベーション推進特別委員会に今月中に提出する資料で「原爆との単純な比較は合理的でない」とも指 摘。保安院の森山善範原子力災害対策監は「一瞬で核分裂し、衝撃波をもたらす原爆と、原発事故後の放射性物質漏れは状況が大きく異なる」と指摘する。

市川のコメからセシウム

本調査で初 出荷問題なし

2011年08月28日10時00分

 千葉県は27日、市川市で収穫したコメの放射性物質検査(本調査)の結果、玄米1キログラム当たり46ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表し た。国の暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を大幅に下回っており、県は「食べても問題のない数値。安全性は確認された」として、同市のコメ の出荷・販売自粛を解除した。

県安全農業推進課によると、微量のセシウムが検出されたのは、市川市大野町地区で今月24日に採取した「コシヒカリ」。同市内の水稲作付面積は約3ヘクタールで、検査が行われたのは同地区1地点だけ。

【千葉】

千葉など6市 コメ出荷OK

2011年8月28日

 県は二十七日、コメの放射性物質の本検査(収穫後)で、千葉、野田、成田、銚子、旭の五市で放射性セシウムは検出されなかったと発表した。市川市 では微量(一キログラム当たり四六ベクレル)の放射性セシウムを検出したが、暫定規制値(同五〇〇ベクレル)を大幅に下回っており、六市の出荷自粛要請を 解除した。

 県内でコメの出荷、販売ができるのは計四十二市町村になった。

【千葉】

論議呼ぶ被災松奉納 成田山新勝寺の「柴灯大護摩供」

2011年8月28日

燃え上がる壇に護摩木を投げ入れる僧侶=2009年5月、成田市の成田山新勝寺で(同寺提供)

写真

 成田市の成田山新勝寺で9月25日に行われる「柴灯(さいとう)大護摩供(おおごまく)」で、津波で流された岩手県陸前高田市の景勝地「高田松 原」の松の木が使われる計画が論議を呼んでいる。寺は東日本大震災の犠牲者の供養と復興を祈願するため、受け入れを決めた。ただ、賛否双方の立場から強い 調子で意見が多数寄せられ、対応に神経を使っている。 (小沢伸介)

 松を奉納するのは陸前高田市気仙町の金剛寺。一六八〇年代に新勝寺の不動明王を遷座して以降、「気仙成田山」と呼ばれるなど古くから縁が深い。

 震災後には新勝寺の関係者が金剛寺に出向き、苦難に勝つ意味を込めた「勝御守(かちおんまもり)」三百個を被災者に渡すなどの交流を通じ、奉納の話が浮上した。

 松は表皮をはがし、長さ九十センチ、太さが一辺四・五センチの角材に現地で加工し、壇木として燃やす。実際に持ち込まれる量は二十~三十本だ。

 ところが、計画が明らかになった八月中旬から、寺には「放射性物質の汚染が疑われ、燃やせばまき散らす可能性があるのになぜ、あえてやるのか」と強硬な反対意見が押し寄せた。その数は百件を超えた。

 だが、時間とともに賛成の声が高まり、最近は「家を失い、身内を亡くし、大変な状況で暮らす被災者の気持ちをくみ取ってほしい」などと熱烈な後押しが増す。これまで寄せられた電話、ファクス、手紙の賛否は半々になっているという。

 こんな騒ぎになったのは、京都市の伝統行事「五山送り火」で、まきにする予定だった高田松原の松の表皮から放射性セシウムが検出され、使用を取りやめた経緯がある。

 新勝寺企画課の担当者は「たまたま京都の件の直後に出た話で、使わなかったまきをそのまま成田に持ってくるという誤解もあり、過剰に反応されてしまった」と話す。

 週明けには、新勝寺の職員が岩手まで奉納される松を取りに行くが、反対意見に配慮し、ただちに放射性物質の検査に出す。担当者は「高い数値が出た場合は燃やさず祭壇で供養させてもらう。ただ、基準がないので判断が難しく、どうなるかまだ分からない」と話す。

 一方、新勝寺かいわいの反応は好意的だ。表参道で土産物店を営む女性は「何で大騒ぎするのか分からない。燃やすのは正味一時間程度だし、私は全然 気にしていない」。飲食店の女性従業員は「被災地を支援したい気持ちでいっぱいで、大いに結構なこと。門前町では『成田山ならきっとやるわよね』と期待し ているくらい」と話した。

◆京都では対応二転三転

 高田松原の松をめぐっては、京都の伝統行事「五山の送り火」での使用で対応が二転三転した。

 京都では当初、送り火の「大文字」で燃やされるはずだったが、放射性物質の汚染を不安視する市民の声を受け、いったんは取りやめを決めた。

 しかし、今度は京都府や京都市に「被災地を差別する行為」といった抗議が殺到し、一転して受け入れを表明した。

 その後取り寄せた松のまきの表皮部分から放射性セシウムが検出されたため、最終的に使用を断念した。

 <柴灯大護摩供> 山伏の修行の一つで、成田山新勝寺では毎年5月と9月に行う。僧侶や修験者が壇に護摩木をくべて燃やしながら、願い事の成就を 祈る。壇は上から見て六角形か八角形になるよう壇木を配置し、高さ約1・5メートルまで組み上げる。その上から杉の葉で覆い、しめ縄を巻いて完成する。壇 の火があらかた落ちた後、灰の上を素足で歩く「火渡り行」をする。

福島原発事故、住民帰宅まで20年 政府が試算

 細野豪志原発事故担当相は27日、福島第1原発事故で放射性物質に汚染された地 域のうち、年間の積算被ばく線量が150ミリシーベルトと推測される地域では、線量が低下して避難住民が帰宅できるまで、20年程度かかる可能性があると の政府の試算結果を明らかにした。福島市で開かれた「福島復興再生協議会」で説明した。
政府は、除染などを行わないと仮定し、帰宅の目安となる 「年20ミリシーベルト以下」になるまでの期間を求めた。セシウム137、134の時間経過による減衰や、風雨で地表面から消えることを評価した結果、帰 宅までの期間は、年間100ミリシーベルトの地域は10年程度、50ミリシーベルトの地域は4年程度となる。
政府が26日に公表した除染の基本方針では、今後2年間で、線量を自然現象で40%、除染で10~20%低減する目標を盛り込んでいる。50ミリシーベルト以下の試算結果を示したが、高線量の場所の試算は明らかにしていなかった。
細野氏は「150ミリシーベルトの場所では、何もしなければ(避難した住民の帰宅までに)20年かかる。除染によってどれだけ前倒しできるか。大変な挑戦だが、やり切らないといけない」と強調した。
その一方で細野氏は「長期間、帰宅が難しい人が出る現実も直視しなければいけない。住宅や仕事の問題を抱えることになり、長期的な対策として、新たな立法措置が必要になる」との考えを示した。

2011年08月28日日曜日

医療

Dr.中川のがんの時代を暮らす:/6 偉大なる宇宙

 東京電力福島第1原発の事故では、「想定外」とされる1000年に1度の巨大津波が大きな被害をもたらしました。しかし、46億年の地球の歴史には、それこそ想定を大幅に上回る「大事件」がたくさんありました。

たとえば、巨大隕石(いんせき)の衝突によって海の水がすべて蒸発してしまったこと(全海洋蒸発)も、地球全体が凍りついたこと(全球凍結)もあ りました。そのたびに、生命は絶滅の危機に直面してきました。私たちは、あくまでも自然の一部であり、自然を完全に支配することなど不可能なのです。

インターネットや電子メールで情報を瞬時にやりとりし、クローン動物も作り出す現代文明をもってしても、放射性物質のセシウム137の半減期(約 30年)を短くすることはできません。ウラン238の半減期は約45億年と、地球の年齢とほぼ同じですから、人間の時間感覚など全く通用しません。この宇 宙は人間を超越した存在です。豊かな自然の中で、一神教的な宗教にあまり頼らず生きてきた日本人にとっても、宇宙は「神」に似た存在だと言えるでしょう。 そして、そのような放射性物質の性質が、多数の有害物質の中でも、とりわけ特別視される背景かもしれません。

私たちの体の7割近くは水でできています。水の分子は、水素と酸素でできていますが、水素原子は、137億年前の宇宙誕生の直後にできたもので す。酸素原子や炭素原子は、星の内部で「核融合」によってできました。甲状腺ホルモンの材料として人体に不可欠なヨウ素は、巨大な星が「超新星爆発」とい う大爆発を起こして一生を終えるときにできたものです。

夜空のどこかの星の死によって、宇宙空間にまき散らされた元素が、いまの私たちの命を支えています。そして私たちの死によって、体を構成していた元素は再び宇宙に帰り、新しい星の一部になります。私たちの命は宇宙の一部と言ってもよいのです。

今、都会が消費するエネルギーを地方の原発でまかなう仕組みが問い直されてもいます。私たちを産み落とし、そして帰っていく「宇宙」をコントロー ルできると過信したことがそもそもの問題だったのかもしれません。(中川恵一・東京大付属病院准教授、緩和ケア診療部長)=Dr.中川へ質問をお寄せくだ さい

毎日新聞 2011年8月28日 東京朝刊

セシウム含んだ雨水が濃縮

十日町の保育施設 県が調査結果発表

十日町市の保育園の雨水槽の泥などから高濃度の放射性セシウムが検出された問題で県は27日、東京電力福島第一原子力発電所の事故で放出されたセシウムが雨で運ばれ、雨水槽に集まったことで濃縮されたなどとする調査結果を発表した。

同市春日の白梅保育園では、雨水槽にたまった泥から、1キロ・グラム当たり1万8900ベクレルのセシウムが検出されていた。園の屋根に降った雨や雪に含まれるセシウムが、雨どいを伝って雨水槽に集まり、約300倍に濃縮されたのが原因だという。

同市辰甲の愛宕幼稚園では、土砂・草葉集積場から同2万7000ベクレルが検出。7月に、プールにたまっていた泥や葉を集積場に集めていたことが分かった。葉などに付いたセシウムが約310倍に濃縮されたとみられる。

県は、十日町市と南魚沼市に、教育施設の雨水槽などの放射線量を測定するよう要請した。高い線量が検出された場合は、密封するよう求めた。両市は福島第一原発の事故直後、比較的高い線量が検出されている。

県原子力安全対策課は、「現在の空間線量が高いわけではない。安心してほしい」と話している。

(2011年8月28日  読売新聞)

カツオの放射性物質検査 愛媛県、来月から実施

2011.8.28 03:19

 東京電力福島第1原子力発電所の事故を受け、愛媛県は愛南漁協(愛南町)で水揚げされるカツオを対象に、9月から放射性物質の測定検査を行うと発表した。

県水産課によると、県内では年間1200~1300トンのカツオが水揚げされる。検査は9~11月は月2回、12~3月は月1回、県水産研究センターが実 施し、抽出されたサンプルから放射性セシウムの値などを調べる。セシウムについては、1キロあたり250ベクレルが検出されれば精密検査を行い、出荷の可 否を判断するという。

また、県は水産局内に水産物放射性物質検査対策班を新設したことを明らかにし、今後、同班が県産水産物の安全性を確認する。

放射性物質:7都県で焼却灰から暫定基準超えセシウム

2011年8月27日 20時58分

環境省は27日、東北、関東地方など16都県を対象に廃棄物焼却施設で出た焼却灰を調べた結果、7都県42施設で、埋め立て可能な暫定基準(1キ ロ当たり8000ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたと発表した。東京電力福島第1原発事故による汚染が広範囲に広がっていることが改めて示さ れた。

同省は福島県に限り、同10万ベクレルまでは埋め立てを許容する方針を既に提示しており、福島県以外にもこの方針を拡大する考えだ。

調査は、東京都内の焼却施設で6月、暫定基準を超える放射性セシウムが検出されたことから、青森県を除く東北5県、関東・甲信越地方と静岡県の計16都県に対して同省が要請していた。

その結果、焼却灰のうち、焼却炉内に残った「主灰」からは、福島県内の7施設で放射性セシウムが暫定基準を超えた。フィルターなど集じん設備から 回収した「飛灰」からは、岩手2▽福島16▽茨城10▽栃木3▽群馬2▽千葉8▽東京1--の各施設で暫定基準を超えた。最も高い数値は、福島市内の焼却 場で検出された9万5300ベクレルだった。

同省は、各地の焼却場で処分できない汚染灰の一時保管所が満杯に近づいている事態を重視。27日開かれた、がれき処理に関する安全性検討会では 「廃棄物処理を進め、身近な環境から放射性物質を取り除くことが重要」として、8000ベクレル以下の焼却灰は従来通り埋め立て処分を急ぐ一方、8000 ベクレル超~10万ベクレルの焼却灰についても福島県同様、適切に処分することが必要との意見で一致した。

試算では、焼却灰中の放射性セシウムが1キロ当たり10万ベクレルまでの場合、埋め立て場所の周辺住民の被ばく量は、作業中でも一般人の年間線量限度(1ミリシーベルト)を下回り、埋め立て後は100分の1以下になるという。

ただし、雨水に溶け出して地下水を汚染しないよう、焼却灰をセメントで固めるなどの処理が必要。また、埋め立て後の放射線量モニタリングや跡地利用の制限などの対策も欠かせないとしている。【江口一】

福島 解除受け肉牛の出荷再開

福島 解除受け肉牛の出荷再開

8月28日 19時3分 動画あり

肉牛から国の暫定基準値を超える放射性セシウムが検出された問題を受けて、およそ1か月半にわたって出荷できなくなっていた、福島県産の肉牛が、28日、出荷停止の解除後初めて、農家から出荷されました。

政府は今月25日、肉牛の餌の管理などの態勢が整ったとして、宮城県に続いて、福島、岩手、栃木の 3県についても出荷停止を解除し、これを受けて、福島県内のJAに所属する肉牛農家では、28日、出荷停止の解除後初めて、食肉処理場への牛の出荷を再開 しました。このうち、浅川町でおよそ60頭の肉牛を育てている岡部喜市郎さん(63)は、すでに出荷の適齢期を過ぎた8頭のうち、体重およそ700キロの 雄牛1頭を出荷しました。出荷の遅れで太りすぎて死なないよう、餌を減らしていたため、この牛は体重が100キロ以上落ちていました。さらに、ビタミン不 足で目が見えなくなっていたため、岡部さんがトラックに乗せようとしても、牛は怖がって動かず、妻の和子さん、孫の駿太郎くんと、3人がかりで牛を引っ 張って、およそ20分かけてトラックに乗せました。岡部さんは2か月近く現金収入がなく、経営をやりくりする預金通帳の残高は、ふだんの300万円ほどか ら65万円余りに減りました。今月の餌代およそ80万円を払うことができず、生活費を捻出するのも苦しい状態だということです。岡部さんは「久々に出荷で きてほっとしたが、果たして値がつくのか、県内の畜産は大丈夫なのか、不安のほうが大きいです。今後、もうけが出ない状態が続くなら、肉牛農家をやめるこ とも考えています。国や県には、検査態勢をしっかり作って、われわれ農家を支援してほしい」と話していました。福島県内では、28日と29日で34頭の肉 牛が食肉処理されたあと、30日に放射性物質の検査が行われ、安全が確認された牛肉が市場に出荷されます。

福島に環境省が支所設置へ がれき処理や除染推進

2011.8.28 18:00

 環境省は28日までに、福島県内に放射性物質による汚染に対応するため「東北地方環境事務 所福島支所」を新設する方針を決めた。汚染が著しい地域の廃棄物処理や除染を国が行うことなどを定める特別措置法が成立、来年1月に全面施行されることを 受けた対応。同月から業務を開始、数十人規模の職員が常駐する見通しだ。

東京電力福島第1原発の警戒区域など、県内の放射性物質による汚染廃棄物の処理や除染推進を担う現地事務所との位置付け。本省と分担し、現地調査や、廃棄物処理業務の入札・発注、県内自治体の支援などに当たる。本年度の第3次補正予算案に必要な経費を盛り込む。

江田五月環境相は、環境省職員を福島県内に常駐させる方針を既に示している。

NYにハリケーン接近 強風で原発が自動停止(08/28 17:42)

10人が死亡するなど、アメリカでハリケーンが猛威を振るっています。190年ぶりにニューヨークを直撃する恐れがあります。

(山野孝之記者報告)
今回のハリケーン「アイリーン」では、すでに10人が亡くなっています。特徴的なのは風です。街路樹よりもはるかに大きな木が住宅の横に立っていることが アメリカでは多いのですが、こういった木が折れて住宅に当たり、中にいた人などが亡くなりました。こういった形で6人が亡くなっています。風の影響もあっ て、停電被害も広がっています。200万世帯以上で停電しています。さらに、メリーランド州の原発では、この風で外壁の一部が変圧器に当たって1号機が自 動停止しています。電力会社側によりますと、安全に停止しているということです。ハリケーンは、あと4時間ほどでニューヨークに再接近します。問題はコー スで、マンハッタンの西側を通った場合、反時計回りの風向きと川の流れがバッティングして浸水被害が大きく広がる可能性があります。こうした場合、世界の 金融の中心であるニューヨークが数日間にわたって都市機能がまひしてしまう可能性も懸念されています。そういった場合、その影響はアメリカ一国にとどまら なくなる可能性もあります。

燃料費増、対応に苦慮=料金値上げも選択肢―電力各社

2011年08月28日

原油や液化天然ガス(LNG)など火力発電に使う燃料費が高騰している中、電力各社は対応に苦慮している。2011年4〜6月期は全10社で燃料 費が前年同期より増加し、東京電力など4社が営業赤字を計上した。原発の稼働率が低下する一方で、火力発電の比率が高まっているため、燃料費高騰の影響は 一段と大きくなる。各社は経費削減で対応する構えだが、電気料金値上げも選択肢として浮上している。

定期検査などで停止している原発は、 地元自治体などの反対で再稼働できない状況が続いている。新たに検査入りする原発もあることから、来年4月には全て停止する見通しだ。電力を全て火力発電 で代替した場合、化石燃料の輸入が3.6兆円増加するとの試算もあり、収益構造の一段の悪化は避けられない。

電気料金については、燃料市況の上昇を自動的に反映する燃料費調整制度が設けられており、東電などは9月分まで7カ月連続で値上げすることが決まっている。ただ、原発停止を受けた費用構造の変化を反映した値上げとなれば、政府の認可を必要とする。

福島原発事故の賠償を支援するためにつくられた「原子力損害賠償支援機構」に支払う各社の負担金も悩みの種。料金算定の元となる原価に織り込めるが、電気料金が賠償金に使われることに対する国民の反発は強く、値上げの申請は難しい情勢だ。

東電は、賠償金捻出に向けた経費削減策を盛り込んだ特別事業計画を9月末までにまとめる方針。現時点では「料金改定に言及できる段階にない」(広報部)と の立場だ。10%台の値上げを検討していると一部で報じられたが、ホームページ上で「こうした事実はない」と否定した。(了)

[時事通信社]

首都圏にホットスポットができるのはなぜ? 風・雨と密接な関係、定期観測が必要

2011.8.28 18:00 (1/3ページ)

 「東京電力の福島第1原発事故に絡み、首都圏でも『ホットスポット』があると聞きますが、 どのような場所で放射線量が高くなるのですか。また、ホットスポットからさらに周囲に放射線が拡大して飛び火することもあるのでしょうか」=東京都江戸川 区の会社員、生野浩さん(38)

柏の側溝で「DANGEROUS」

ホットスポットとは、周囲に比べて高い放射線量が計測される地点のことをいう。原発から距離がある場所にもかかわらず、なぜ首都圏の一部地域だけに突如、 高い数値が出るのか。ガイガーカウンター(線量計)を携え、ホットスポットとして注目を集めている千葉県柏市を訪れた。

東京大のキャンパ スや千葉大の研究センターが近隣にあるつくばエクスプレスの柏の葉キャンパス駅で降り、さっそくタクシー乗り場の地上1メートル付近で計測してみる。計測 値は、0・4から0・5(以下、単位は毎時マイクロシーベルト)と、高い数値ではあるが、健康に影響が出るような問題となるレベルではない。

念のため、比較として、電気街・JR秋葉原駅前で同様に地上1メートル付近で調べたところ、0・1から0・2を表していたから、柏市の放射線数値の高さが分かる。

柏の葉キャンパス駅から歩いて約20分、市民の憩いの場所である柏の葉公園へ行ってみた。猛暑のため、子供たちが遊ぶ姿はなかったが、滑り台の下で計測すると、高いところで0・35、ベンチ付近では0・57とこちらも問題視するほどではない。

しかし、公園の入り口の側溝を計ると、画面は1・048を表示。別の線量計では、1を超えると表示に「DANGEROUS(危険)」と出ることか ら安全の目安を超えている。さらに、近隣の駐車場の地表面付近に線量計をかざしてみると、数値がぐんぐん上がっていき、この日最高の1・474の数値を示 した。

首都圏付近ではほかに、千葉県の松戸と流山、埼玉県の三郷がホットスポットとして指摘され、各市では市民の不安の声に押されて対策に追われている。

柏市では、主婦ら約200人が子供たちを守る会を発足、約1万人分の署名を集めて市に提出した。同市では8月19日、計4人の職員を専従に、放射線対策室を新たに設置し、情報の集約に努めている。

染谷誠一室長は「夏休みが終わるまでに、子供たちが活動する学校などの場所の除染をしっかり進めていきたい」と気を引き締める。

風に流され降雨で積もる

なぜ、このようなホットスポットが生まれるのか。

日本原子力研究開発機構の永井晴康・環境動態研究グループリーダーは7月、米国・バージニア州の国際会議で、福島第1原発から各地に放射性物質が広がる過程を原子力の専門家らを対象に発表した。

永井氏は計算シミュレーションにより、3月に原発から大量に放出された放射性物質が風に運ばれて雨雲とぶつかり、たまたまその地域に雨とともに降り注ぎ ホットスポットを形成したと分析。「放射性物質がどのように広がったかは世界的に関心を集めており、日本としては情報を発信していかなければならない」と 強調している。

群馬大の早川由紀夫教授(火山学)も、火山灰の拡散メカニズムを基礎に、原発から漏れた放射性物質の広がりを示した地図を作成。早川教授も「そこに放射能物質が大量に降り積もった」と風と降雨との関係性を説明する。

地図によると、柏市など首都圏に流れ込む放射性物質は陸地からではなく、太平洋から海沿いに南下し、水戸市から南西へ、最終的には東京湾へ流れ込む形になっている。

問題は、放射性物質がホットスポットから周囲に漏れ出ることがあるか、ということだ。

早川教授は広い範囲内で「放射性物質が漏れることはない」と断言するが、永井氏は「表層に積もった放射性物質が、雨で洗い流される可能性がある」と指摘。狭い範囲内では、屋根に降り注いだ放射性物質が、側溝に流れ込み周囲に拡散する恐れもあるという。

各自治体はホットスポットの除染を続けているため、周囲に拡散したとしても放射線レベルがこれ以上上昇することはないとみられるが、市民らの不安を解消するため定期的な観測は今後も必要となるだろう。(天野健作)

福島に環境省が支所設置へ がれき処理や除染推進

環境省は28日までに、福島県内に放射性物質による汚染に対応するため「東北地方環境事務所福島支所」を新設す る方針を決めた。汚染が著しい地域の廃棄物処理や除染を国が行うことなどを定める特別措置法が成立、来年1月に全面施行されることを受けた対応。同月から 業務を開始、数十人規模の職員が常駐する見通しだ。

東京電力福島第1原発の警戒区域など、県内の放射性物質による汚染廃棄物の処理や除染推進を担う現地事務所との位置付け。本省と分担し、現地調査や、廃棄物処理業務の入札・発注、県内自治体の支援などに当たる。本年度の第3次補正予算案に必要な経費を盛り込む。

2011/08/28 18:10   【共同通信】

警戒区域内で不審火か 浪江、停電中の住宅全焼
27日午前7時55分ごろ、東京電力福島第1原発事故に伴う警戒区域内にある浪江町、漁師菊地安夫 さん(47)方が燃えているのを、近くでがれき処理をしていた作業員が発見、パトロール中の警察官に通報した。木造2階建て住宅約220平方メートルを全 焼したが、けが人はなかった。双葉署は火の気がないことから不審火の可能性もあるとみて調べている。
現場は請戸海岸から約500メートルの場所。1階部分は津波により損壊状態になっており、電気は通っていなかった。
菊地さんは埼玉県に避難しており、家人は少なくとも26日から27日にかけて、一時帰宅をしていないという。
(2011年8月28日 福島民友ニュース)

原発事故賠償で弁護士会が説明会 仙台、記録ノート配布

東京電力福島第1原発事故による損害や風評被害が広がっていることから、仙台弁護士会は28日、仙台市内で損害賠償請求に関する無料説明会を開いた。約20人が参加した。

賠償範囲を示す国の中間指針や、国が東電の代わりに賠償金の一部を立て替える「原子力事故被害緊急措置法」などについて説明。仙台弁護士会が作成した「東日本大震災・記録ノート」を配布し、賠償請求に備えて損害を記録するよう呼び掛けた。

中谷聡弁護士は、中間指針のうち買い控えなどの風評被害について、宮城県の農林水産物の多くが賠償対象となっていないとして「福島県の隣県なのに大きな問題」と指摘。

2011/08/28 17:50   【共同通信】

富山と福島の牛肉 無料試食会
動画を再生

 富山と福島の牛肉 無料試食会

(2011年08月28日 16時56分)

富山県産と福島県産の牛肉の無料試食会が富山市のグランドプラザで開かれました。

用意されたのは、富山県産と福島県産の牛肉のロースとヒレあわせて3000食分です。

集団食中毒事件や原発事故による牛肉離れに歯止めをかけたいと、富山と福島の生産者や食肉卸業者でつくる団体が開いたものです。

この試食会、当初は用意した肉がなくなった時点で終了の予定でしたが、あまりの人気ぶりに主催者は急きょ追加の肉を用意したということです。

上関原発の中止訴え集会 被爆地からキャラバン隊も

 上関原発計画に反対しデモ行進する参加者=28日午後、山口県上関町

中国電力が上関原発計画を進める山口県上関町で28日、計画に反対する集会が開かれた。被爆地から脱原発をアピールしようと、広島、長崎を出発したキャラバン隊も到着。参加者は「上関原発反対」と声を張り上げた。

集会は地元市民団体などが主催。福島県平和フォーラム代表の竹中柳一さん(60)は「原発事故によって、かけがえのない未来を喪失する事態に追い込まれている」と福島の現状を報告した。

キャラバン隊は原水爆禁止日本国民会議(原水禁)が主催。16日に長崎市の爆心地公園を出発、佐賀県や福岡県で集会やデモ行進をし、上関原発反対を訴えた。

2011/08/28 16:44   【共同通信】

放射線検査機を自主導入

市が半額250万円補助へ 農畜産物でJA富里市

2011年08月28日16時15分[県東エリア]

 JA富里市(富里市農協)は、福島第1原発事故に伴う農畜産物への放射性物質の影響を自主調査するため、食品の放射性物質の検査機器を導入する。導入費の半額250万円を富里市が補助する方針で、31日開会の定例富里市議会に提出する補正予算案に盛り込む。

市やJA富里市によると、県などのサンプル調査よりも細かな対象の品目を調べたり、時間の短縮を図ることで、農業が盛んな同市の農畜産物に対する安全と安心を確保する狙い。

市の説明では、検査機器1台をJA富里市の施設内に導入。「簡易検査用」だが、重さ約150キロの本格的なタイプで購入費は360万円程度。

【原発】東京電力が電気料金10%超の値上げ検討(08/28 15:55)

東京電力が、電気料金について、10%を超える値上げを検討していることが明らかになりました。原発事故の影響で収支が悪化しているのが理由です。

東京電力は、福島第一原発事故の影響で停止している原子力発電を補うため、火力発電の比重を高めていますが、火力発電の燃料費の負担が重く、経営を圧迫し ています。このため、リストラを進めながら、10%を超える大幅な値上げを検討しています。今回の値上げは政府の認可が必要な「本格改定」で、申請すれば 31年ぶりになり、早ければ来年春ごろに実施される可能性があります。ただ、震災や原発事故で厳しい環境にある家庭や企業の負担がさらに増え、また、ほか の電力会社も追随する可能性があることから、そのまま認可されるかどうか不透明です。

東電、10%超の値上げ検討…政府は慎重姿勢

2011.08.28

 東京電力が電気料金の10%超の値上げを検討していることが28日、明らかになった。福島第1原発事故の影響で代替の火力発電への依存度が高まっ ており、燃料費の大幅な増加により電力事業の収支が悪化していることが主な要因。値上げは政府の認可が必要な本格改定で、東電は10月にも申請し、来春の 実現を視野に入れている。申請をすれば31年ぶりになる。

ただ値上げは、東日本大震災や原発事故の影響で厳しさを増す企業経営や家庭生活には一層の負担となるため、政府は慎重な姿勢を示している。東電は人件費や燃料費の原価を抜本的に見直すことで理解を求める。

検討中の値上げは、原油や液化天然ガス(LNG)の価格変動を自動的に毎月反映できる「燃料費調整制度」による値上げとは異なり、公聴会などを経て経済産業省の認可が必要。今年9月の標準家庭の電気料金は月6776円で、仮に15%値上げすると約1千円の負担増となる。

原発再稼働遅れ綱渡り/四国 今後の電力需給

2011/08/28 09:35

福島第1原発の事故を受け、電力の安定供給に不安が広がっている。電力各社が定期検査中の原発の再稼働を見 送っているためで、四国電力も7月10日を予定していた伊方3号機の再稼働を延期した。8月は民間企業からの買電や火力・水力発電の有効活用で賄っている が、伊方原発では9月4日に1号機、来年1月には2号機が定検に入る予定だ。四電は電源の43%が原子力。電力各社の中で3番目に依存度が高く、原発の再 稼働にめどがたたない状況が長期化した場合、供給力不足が問題化する。今後の電力需給の見通しを探った。
【→参照記事】

【9月(伊方1、3号機定検)/最大需要514万キロワット、供給力532万キロワット、供給予備率3・5%】

伊方3号機が停止状態のまま、1号機も定検入りする可能性が高い。供給予備率は、8~10%が安定供給の目安とされるが、3・5%にまで落ち込む。

暑さが和らいで冷房需要が落ち着く下旬までの対策が急務のため、民間企業からの買電の継続や、阿南火力発電所3号機(出力45万キロワット)で9月3日 から予定している定検入りを延期する検討に入った。猛暑だった昨年は9月3日に574万キロワットの需要を記録しており、今後の気温次第でさらなる供給力 の積み上げも必要となる。

【来年1月(伊方1~3号機が定検)/最大需要520万キロワット、供給力503万キロワット、供給予備率▲3・3%】

全ての原発が停止したまま暖房需要が高まる時期を迎える緊急事態。この場合は、老朽化のため長期停止中の阿南火力発電所2号機(出力22万キロワット)の再稼働をはじめ、民間や他電力会社からの買電など、あらゆる手を打つ必要性が出てくる。

国の試算では、阿南2号機を含めて火力・水力がフル稼働した場合でも、供給力は503万キロワットにとどまる。需要を抑えるため、数値目標を設定した上での節電要請も視野に入る。

除染に2200億円投入 復興再生協、賠償特別法も検討
 「原子力災害からの福島復興再生協議会」では、国が約2200億円の予算を投入し県内の除染を進める方針を示したほか、原子力損害賠償に関する特別法制定や拠点施設整備の実現に向けて協議することを申し合わせた。
除染対策推進では、国側が原発周辺地域の避難者の帰還、風評被害払拭(ふっしょく)などに向け、今年度二次補正予算の予備費を活用し、重点的に線量低減に取り組むことを決めたことを報告した。
損害賠償に関する特別法制定、自治体の財源対策、環境浄化の研究や再生可能エネルギーの研究など各種拠点施設の整備、政府系研究機関や国際機関の本県誘致といった県から提案された4項目についても、実現に向けて協議会で内容を検討していく。
今後、内堀雅雄副知事と国、参加自治体、団体の担当者でつくる協議会幹事会を9月上旬に開き、県、市町村、各団体から寄せられた要望を基に協議内容や次回開催日程を決める。必要に応じて専門分野ごとの検討部会を設け、各種案件について個別に協議していく。
協議会の構成メンバー16人は次の通り。▽政府=平野達男復興担当相、細野豪志原発事故担当相、片山善博総務相、福山哲郎官房副長官、松下忠洋内閣府原子力被災者生活支援チーム事務局長、吉田 泉東日本大震災復興対策本部福島現地対策本部長、田嶋要原子力災害現地対策本部長▽県=佐藤雄平知事、佐藤憲保県議会議長、瀬戸孝則福島市長、浅和定次大 玉村長、遠藤勝也富岡町長、井戸川克隆双葉町長、菅野典雄飯舘村長、瀬谷俊雄県商工会議所連合会長、庄條徳一JA福島五連会長
(2011/08/28 09:53)

愛媛

民主党代表選:告示 県関係4議員「未定」 /愛媛

 27日に告示された民主党代表選(29日投開票)。同党としては史上最多の5候補乱立で“本命”が見えない中、投票権を持つ県関係の民主党国会議 員4人は「まだ決めていない」と菅直人首相の後継レースの行方は混とんとしている。4議員からは、争点のマニフェストや増税についての意見とともに、「ま ずは党内をまとめて」と、支持率低迷の一因となった党内抗争の終止符を求める声も上がった。【中村敦茂】

永江孝子衆院議員(比例四国)は投票先は未定とし、「復興だけでなく経済など日本の立て直しが必要。マニフェスト検証の説明を国民に尽くし、国民 の声も真摯(しんし)に受け止められる人に託したい」と話した。また「大事な時期の代表選が数合わせに見られ、党員らが参加できないのも残念」と国会議員 のみの投票となったことを悔やんだ。「皆さんの声をしっかり聴きたい」と、28日には事務所に支持者らを招き、共に討論会を見る。

白石洋一衆院議員(愛媛3区)も態度未定だが「党内が割れているようでは、野党に協力を求めてもうまくいかない。まずは党内を一つにまとめてくれ ること。それがすべての始まりだ」と語った。また「原発事故の収束や理念を大切にしながらマニフェストを修正することも大切」とした。大連立については 「震災対応にはスピードが必要。相手のあることだが大連立なり中連立なり、期限付きであれば目指していい」と述べた。

高橋英行衆院議員(比例四国)は、出馬を見送った樽床伸二元党国対委員長のグループに所属。「(樽床氏の不出馬で)判断材料が変わってきている。 挙党一致を実現できる方がふさわしいが、最終局面まで判断はつかない」と話した。地元に伊方原発を抱える立場から「脱原発の流れになっていくと思うが、国 の政策に協力してきた地元には新しい産業など倍返しぐらいのケアが必要。次の代表にもそのように話をしていく」と述べた。

友近聡朗参院議員(愛媛選挙区)は小沢一郎元代表に近い立場で、26日夜に元代表が海江田万里経済産業相支持を呼びかけた小沢グループ会合にも出 席。しかし「とりあえず皆さんの主張を聴かないと」と態度を留保し、「まず中長期的な日本のビジョンを示して、『そのためにこの政策が、この増税が必要』 と語ってほしい」と話した。争点の一つの増税については「社会保障と、復興とで分けて考えるべきだ。復興には増税より国債がいい」と述べた。

毎日新聞 2011年8月28日 地方版

民主党代表選:県民の声 財政の立て直し/クリーンな政治/脱原発 /福井

 27日告示され、5人が届け出た民主党代表選について、候補者の顔触れや期待することについて県民の声を聞いた。

福井市照手、金融機関勤務、土屋克之さん(39)は、前原誠司前外相の名前を挙げて「誠実な感じがする」と期待した。「前回衆院選ではマニフェストで人気取りをしたが、財政の立て直しにしっかり取り組んでほしい」と注文を付けた。

買い物途中の同市毛矢、主婦、中村泰子さん(68)は、「特に首相にしたい人はいないが、脱小沢(一郎・元代表)でクリーンな政治を」と話した。

美浜町の店員、南咲子さん(33)はテレビを見た感想として「国民の方を向くより内輪でもめている印象」と話した。また、脱原発については「経済や雇用の面などから簡単ではないと思う。慎重な議論を」と求めた。

敦賀市白銀町の無職、伊原義男さん(82)は、「原発は一つ間違えば大事故が起きるため、敦賀にもない方がいいと思う。原発を今後どうするのか、しっかりと議論してほしい」と期待した。【柳楽未来、御園生枝里】

毎日新聞 2011年8月28日 地方版

島根

民主党代表選:前原氏、海江田氏に人気「もっと政策論争を」--県内、街の声 /島根

 民主党の代表選が告示された27日、毎日新聞松江支局は一般の市民がどう見ているか話を聞いた。ふさわしいと思う人とその理由、「脱小沢路線」が焦点になっていることについて尋ねた。

「ふさわしい候補者は?」への回答で、最も多かったのは前原誠司前外相。「人柄が良さそう」(松江市の76歳女性)「代表や外相を務め、実績があ る。若さに期待したい」(出雲市の63歳男性)「5人の中では一番ぶれないように思える」(浜田市の63歳女性)など、若いながら経験を積んでいる点に期 待する声があった。

続いて海江田万里経済産業相。「経産相として原発問題に携わってきた」(松江市の67歳女性)「考え方がしっかりしている」(出雲市の60歳男性)など、経産相として原発問題に対応してきた経験を評価する人がいた。

ふさわしい候補者はいないという人も。「次々に首相が変わるのはおかしい。菅直人首相を全体で支えればよかった」(出雲市の68歳女性)「誰がやっても一緒」(隠岐の島町の46歳男性)といった指摘もあった。

小沢一郎元代表の処遇が論点となっていることについては、「国難の中、おかしい」(出雲市の60歳男性)「小沢さんや鳩山さん(由紀夫前首相)は なぜあんなにえらそうにしているのか」(浜田市の33歳男性)と批判的な見方が多かった。一方で、「どちらの路線がいいのか大いに議論してもらいたい」 と、政策論争にしていくべきだとの提案もあった。【まとめ・池内敬芳】

毎日新聞 2011年8月28日 地方版

さようなら原発1000万人アクション:県実行委、署名18万人目標 /熊本

 脱原発と自然エネルギーへの転換などを求める全国運動「さようなら原発1000万人アクション」県実行委の結成総会が26日夜、熊本市花畑町の市国際交流会館であった。

作家の大江健三郎さんらが呼びかけている1000万人を目標にした署名活動に賛同して、原水爆禁止県協議会などが中心となり発足した。集まった署名は、東京電力福島第1原発事故から丸1年を迎える来年3月11日に首相らに提出される。

県内の呼びかけ人として水俣病に詳しい原田正純医師や大学教授、弁護士ら8人が参加。県内人口の約1割にあたる18万人を目標に運動を展開する。

結成総会後、福島県教組書記長で福島市在住の角田政志さんが「福島原発事故の現地からの報告」と題して講演。「子どもたちを県外に避難させられればいいが、そんな簡単なことではない。線量が高いところを優先に下げる努力をしてもらいたい」と訴えた。【澤本麻里子】

毎日新聞 2011年8月28日 地方版

東電、10%台の値上げ検討

動画を他のプレイヤーで見る

東京電力が電気料金の10%台の値上げを検討していることが明らかになりました。

福島第一原発事故以降、火力発電の比重が高まったことから、燃料費の負担が大幅に増え、収益を圧迫しているためです。

仮に15%値上げすると、標準家庭で1か月あたり、およそ1000円程度の値上げとなります。

値上げには経済産業大臣の認可が必要ですが、政府は安易な値上げには慎重な姿勢を示しています。(28日13:24)

クローズアップ2011:民主代表選・共同会見 小沢元代表処遇で割れ

 ◆復興財源

 ◇馬淵氏ら3氏「建設国債で対応」

東日本大震災の復興財源調達のため政府が検討している10兆円超の臨時増税に関し、野田佳彦財務相は「将来世代に(負担を)先送りしないのが基本」と述べ、5~10年の臨時増税が必要だと強調した。

これに対し馬淵澄夫前国土交通相は「復興は複数の世代にまたがる社会資本の整備だ」として、60年償還の建設国債発行で対応すべきだと訴えた。現 職閣僚として、臨時増税方針を盛り込んだ「復興基本方針」取りまとめに関わった海江田氏、鹿野道彦農相も増税ではなく国債増発による対応を求めた。

ただ、復興基本法は、復興財源確保のために発行する復興債は通常の国債と別管理し、「償還の道筋を明らかにする」と規定している。12日に閣議決 定した「中期財政フレーム」も、復興事業費は一般歳出の別枠とした上で、12年度の国債発行額を44兆円以下に収めるとした。復興財源を建設国債で調達す れば政府方針を覆すことになり、野田氏は「ちゃぶ台返しの議論をやると与野党協議が進まない」と主張したが、海江田氏は「建設国債は(法律が必要な赤字国 債と違い)予算に書き込んで通せばいい」と反論した。

「税と社会保障の一体改革」にかかわる消費税増税に関しては、必要性はおおむね共有したが実施時期では意見が割れた。野田、鹿野両氏は経済の好転 を条件に年度内の関連法案整備を明言したが、海江田氏は「あと1年で(法案を)国会に出すことはない」と先送りを示唆。馬淵氏も「景気回復局面で行うこと はある」とし、デフレ脱却前の実施には慎重な構えで、前原氏は「議論する」と述べるにとどめた。

エネルギー政策では、原発依存度を段階的に引き下げる方向は各候補とも同じ。前原氏は「新たな原発は造らない」と、40年程度で脱原発を実現する 方針を表明した。海江田氏も「ストレステスト(安全評価)で高経年化との相関関係が出てくる」と述べ、老朽化した原発の廃炉に言及。鹿野氏は定期検査中の 原発の再稼働について「信頼される情報を開示して理解を求める」と述べた。

和歌山

講演会:原発事故の怖さ、課題を考える 樋口さん、下請け労働者の思い代弁 /和歌山

 ◇東京のフォトジャーナリスト・樋口さん

原子力発電所の下請け労働者の被ばく問題を約40年間取材してきた東京都在住のフォトジャーナリスト、樋口健二さん(74)の講演会が、和歌山市西汀丁の市勤労者総合センターで開かれ、約50人が出席した。

主催は市民団体「原発がこわい女たちの会」(松浦雅代世話人代表)。樋口さんは72年から、原発の下請け労働者を取材してきた。99年の茨城県東 海村JCO臨界事故では翌日から現場周辺で取材し、事故との因果関係は不明だが、5年後に再生不良性貧血と診断された。福島第1原発事故後は、報道機関な どから40件以上の取材を申し込まれたという。福島県行きは医師に止められたが、6月に訪れた。

講演会では、労働者が被ばくと病気との因果関係が認められないまま、白血病やがんで亡くなった実態を写真とともに報告。「原発のヘドロをかき出す 作業で、酸素ボンベを付け、被ばく線量限度を知らせるアラームが鳴りっぱなしのまま、ノルマが終わるまで働いた」との福井県敦賀原発の労働者の言葉を紹介 した。

福島第1原発で作業する労働者について、「今まで取材した労働者の二の舞い。10年、20年後には生き残れないだろう」と危惧(きぐ)し、「これ まで労働者の苦しみを伝えても何も変わらず、情けない思いをした。原発事故が起きた今回は違う。労働者の鎮魂の思いを込めて語り継いでいく」と述べた。

同市に帰省中の東京都の派遣社員、梅原有理子さん(31)は「放射線を浴びている労働者がいて電気が作られることを知り、ショックだった。原発の是非で揺れる今、自分たちのこととしてとらえなければと思った」と話した。【御園生枝里】

毎日新聞 2011年8月28日 地方版

東日本大震災:福島・二本松の親子ら、魚のつかみ取りを楽しむ--駒ケ根 /長野

 東京電力福島第1原発の事故で、屋外活動が制限されている福島県二本松市の親子ら38人が27日、駒ケ根市の「天竜ふるさと祭り」に訪れ、魚のつ かみ取りなどを楽しんだ。7月にあった駒ケ根市の夏祭り「KOMA夏」にも二本松市の子供たちが訪れており、震災と原発事故を機に友好都市のきずなを深め ている。

魚のつかみ取りは、天竜川支流の新宮川沿いにある同市中沢の「水辺の楽校」であった。子供たちは川をせきとめた池の中にジャブジャブ入り、銀色の背を翻しながら泳ぐ体長15センチ程のニジマスをつかみ取りにしていた。

訪問団長の斎藤賢一・二本松市議長は「片道6時間のバスの長旅を心配したが、子供たちは車中も喜々としていた。どれほど外で遊びたかったのか」と 感慨深そうに話した。幼稚園年長組の琴美ちゃん(5)を連れて参加した二本松市木幡、主婦、庄司敏子さん(36)は「娘は花火が一番の楽しみの様子。普段 は外で遊べないので、少しでも遊ばせることができれば」と話していた。【石川宏】

毎日新聞 2011年8月28日 地方版

新潟

東日本大震災:福島に足運んで フラガール、華麗な踊り 新潟で観光PR /新潟

 ◇新潟で7人、観光PR--きょうまで

東日本大震災とその余震で大きな被害を受け、現在も営業を休止している福島県いわき市の温泉レジャー施設「スパリゾートハワイアンズ」のダンス チーム「フラガール」7人が27日、観光PRのため、新潟市中央区万代の万代シティパークで公演を行った。メンバーは「多くの人に福島に足を運んでもらい たい」と華麗なハワイアンダンスを披露し、集まった市民からは大きな拍手がわいた。公演は無料で、28日も行われる。【塚本恒】

同施設は、1960年代に根幹産業だった炭鉱が閉山し、停滞した街の活性化にと開業。06年には映画「フラガール」の舞台にもなったが、震災で建物の壁が崩落するなど被害が出た。営業休止中だが、10月1日の再開を目指している。

メンバー28人のリーダーを務めるマルヒア由佳理さんは「福島第1原発の事故もあり、この先どうなってしまうのかと不安があった」と明かす。しか し今年5月、福島県内の避難所慰問をきっかけに全国巡業を始めた。同チームが巡業公演を行うのは、1965年に初代メンバーが行って以来。マルヒアさんは 「先輩たちも炭鉱の閉山で苦しい町を元気にしようと巡業を始めた。私たちも福島から元気を届けたい」と話す。ダンスを見た新潟市西区、サービス業、広野晃 子さん(41)は「大変な状況なのに、すばらしい笑顔で踊る姿に感動した」と話した。

巡業公演に合わせていわき市の物産展を行った社団法人「いわき観光まちづくりビューロー」によると、今年度のいわき市への観光客は、前年度比で 6~7割減と苦しい状況。特に修学旅行のキャンセルが相次いでいるという。同事務局の渡辺延博次長は「何とか我々も頑張っているんだと訴えたい」と話す。

28日は午前11時、午後0時半、2時から行われる。

毎日新聞 2011年8月28日 地方版

(上)3キロ圏内一時帰宅 お年寄り「今日で見納め」

2011.8.27 22:42 (1/3ページ)
一時帰宅でバスの中から町の風景をカメラにおさめる被災住民=26日午後、福島県大熊町(矢島康弘撮影)※防護服を着て撮影していますクリックして拡大する一時帰宅でバスの中から町の風景をカメラにおさめる被災住民=26日午後、福島県大熊町(矢島康弘撮影)※防護服を着て撮影しています

 「古里に戻りたい人々の思いが、一日も早く実現されなければならない」

福島市内で27日に開かれた「福島復興再生協議会」の冒頭で、佐藤雄平福島県知事は“古里”という言葉に力を入れた。

菅直人首相も協議会後、「古里に戻り、震災以前の生活に戻してほしいという強い要望をいただいた」と語った。

だが、前日に正式に辞任表明した首相の言葉は被災者には届かない。

そればかりか、政府はこの日、東京電力福島第1原発に近い、被曝(ひばく)線量が年200ミリシーベルトと推定される場所では、放っておけば、住民が帰宅できるまでに20年以上かかるとの試算結果を示した。

広大な山林の除染や汚染された住宅の取り壊しなど、解決に長期間を要す問題が山積しており、高齢者の間には「もう故郷へは戻れない」という諦めが広がりつつある。

原発から半径3キロ圏内の福島県双葉町の米倉卓未さん(21)は「仮に除染に10年以上必要としても、僕らはまだ故郷に帰る希望を持てる。しかしお年寄りはそうはいかない」と話す。

同町の遠藤重徳さん(51)も「80歳の父もうすうす感づいていると思うが、あえて私から『たぶんもう戻れない』という話題は出さない。先祖伝来の土地への愛着は、私の世代よりも断然強いから…」とおもんばかった。

「生まれてからずっと住んできた町。戻れるなら戻りたいが、もう見るのは今日で最後だと覚悟してる。見納めだ」

双葉町から群馬県に避難中の無職、遠藤文夫さん(76)は言葉を絞り出した。26日、原発から半径3キロ圏内の住民を対象とした初の一時帰宅が双葉町と大熊町で行われた。

5月から始まった一時帰宅は、8月25日までに9市町村の計3万2547人が参加してきた。しかし、26日は従来とはまったく違う様相を呈した。

家財の持ち出しをそこそこに故郷の風景を目に焼き付けようとたたずむ人、自宅に向かうバスの中でカメラを構える人、思い出の場所を訪れる人…。

その理由は、政府が22日に「放射線量が高い地域は、長期間にわたり帰宅制限を解除しない」という方針を示していたからだ。

遠藤さんの脳裏には、今も故郷の美しい風景が焼きついている。白い砂浜、真っ青な海…。しかし今の海岸はがれきが散乱し、砂浜も消えている。

「事件もないし、交通事故が1年に1件あるぐらい。いい町だった。今は人もばらばらだ」。諦めとやりきれなさ、どちらともとれない笑みが浮かんだ。

高齢者が故郷を離れざるを得ないという事態に、専門家は危機感を示す。

桜美林大学大学院の長田久雄教授=老年学=は「故郷を自分の一部とも感じている人が、そこから離れざるを得ないという事態に直面した場合には、心身ともに悪影響が出る恐れがある」と懸念する。

悪影響とは、生きる気力を失って鬱状態になる▽喪失感からアルコールに依存する▽気力の減退に伴って身体の抵抗力が下がる-ことなどだという。

長田教授は「故郷を離れざるを得ないとしても、それが天災によるものならある程度諦めもつく。しかし原発事故を人災と受け止める人にとっては耐え難い ショックや苦痛になる」と分析。その上で、「それぞれの人のその時々の状態に合わせ、細やかな支援のできる態勢を構築すべきだ。ショックを受けている人を 放置せず、医師や心理カウンセラーなどの専門家を活用していくことが求められる」と提言した。

多くの人々が故郷を捨てざるを得ない事態が、現実味を増しつつある。それぞれの「望郷」の姿を追った。

’11/8/28

女性が高齢者の生活向上議論

高齢社会をよくする女性の会の全国大会が27日、周南市の市文化会館で始まった。全国各地から約1300人が参加。「生涯元気は食・住・医の充実から」のテーマで28日まで意見を交換する。

樋口恵子理事長はあいさつで「東日本大震災や原発事故など未来に禍根を残す事態を前にして、一人一人の生き方や日本のあり方を見直さなければならない」と指摘。「震災もどっこい生き抜く未来を創る」の演題で基調講演し、被災地での高齢者支援の課題などを説明した。

シンポジウムでは「一人ひとりの食を考える」のテーマで高齢者の食事をめぐる問題について議論。28日は住まいや医療についてのシンポジウムを開く。

警戒区域 汚染された土壌 福島第1原発事故(上)/高線量地帯/諦め切れぬ帰郷の思い

福島第1原発2号機の建屋やクレーンが間近に見える3キロ圏内の地域。避難者が再び暮らせる日は、戻ってくるのだろうか=26日、福島県大熊町夫沢

福島第1原発事故によって、半径20キロ以内に設定された立ち入り禁止の「警戒区域」。政府は27日、放射 線量が高く、帰宅まで「20年程度かかる地域もある」との見通しを示した。住み慣れた土地で、かつての日常を取り戻すことはできるのか。住民を支える行政 は、本来の姿を取り戻せるのか。原発周辺に住んでいた人々は、困惑や不安を一層深めている。

一般限度の500倍
「できれば戻りたいけれど、もう絶望ですね」。女性(56)の声は消え入りそうになった。自宅は福島県大熊町小入野。文部科学省は今月19日、同地区の年間積算放射線量を508.1ミリシーベルト(推計値)と発表した。県内210地点で最も高い数値だった。
積算量は1日のうち屋外に8時間、木造家屋内に16時間滞在するとして推計する。年間被ばく線量の限度は一般人が1ミリシーベルト、原発事故時の放射線業務従事者でさえ250ミリシーベルト。508はその倍以上になる。
女性の自宅は福島第1原発から約4キロ。3月12日の避難時に残した飼い犬を保護しようと、立ち入り禁止の警戒区域に指定される前の4月2日、夫と2人で戻った。雨具を二重に着て、マスクとゴーグルを着けた。線量計は持っていなかった。
「高線量と言われても目に見えないので違いは何も分からない。でも不安だった。とにかく気持ち悪かった」。今は夫、娘、助け出した犬と共に神奈川県で生活する。
「住みやすい場所だった。町の中心部には車で5分。お店も結構あるし、温暖で緑も豊か。一生住むつもりだった」。30数年住んだ小入野を懐かしむのは、福 島県矢祭町に避難している主婦の佐藤栄子さん(64)。自宅は数十メートル先が原発から3キロ圏内で、508ミリシーベルトと推計された地点からも数百 メートルしか離れていない。
インフラも放置
佐藤さんが政府に望むのは具体的な見通しだ。「帰れない場所、帰れる場所をはっきり言ってほ しい。そうでないと、いつまでも『被災者』のまま。前に進めない」。小入野に戻るのは難しいと覚悟はしている。「せめて広野か楢葉に。やっぱり双葉郡に帰 りたい」。帰郷の夢を持ち続けている。
原発から20キロ以内の警戒区域に住んでいた人にとって、放射線量が比較的低い地域でも帰還は容易ではない。生活基盤となる道路、水道などのインフラ復旧は震災以降、ほとんど手付かず。住宅の傷みも想像以上だ。
南相馬市小高区飯崎の農業小林照雄さん(77)は今月20日、一時帰宅で約5カ月ぶりに自宅と農地を見たが、変わり果てた姿に「がっかりして涙が出た」と話す。
丹精込めた田や畑は2メートルほどに伸びた雑草で覆われていた。クモの巣だらけの室内には物が散乱し、歩くこともままならない。壁にはカビが生え、廊下には砂ぼこりが積もっていた。
「自宅までの道も陥没し、一時帰宅の時に乗ったバスは何度も止まりながら進んだ。道路を直すだけでも本当に大変だろう」と言う。
若者の流出懸念
楢葉町上繁岡の農業塩井淑樹さん(60)は警戒区域の早期指定解除を願いつつ、解除されても若者や子どもたちは帰らないのではないかと心配する。
「放射線量が事故以前の水準に戻らなければ、おびえて暮らすことになる。国は除染を進めると言うが、簡単にはいかないだろう。町は“姥(うば)捨山”のようになってしまうのではないか。年寄りしか戻らないのでは結局、町の機能は破綻してしまう」と語る。
一時帰宅して見た集落の惨状は、言葉で表現できないほどだった。「家は幽霊屋敷のよう。ライフラインをきちんと復旧しなければ生活できない」。今は機能を失っている福祉や医療環境の一からの再構築も不可欠だ。
警戒区域内は、原発事故発生直後から、惨状を丸ごと抱え込んだまま、時間が止まっているかのようだ。いつ本当に帰れるのか、もう帰れないのか。期待と諦めのはざまで、塩井さんは苦しんでいる。

2011年08月28日日曜日

群馬

震災ファイル:東電がJA群馬などに4回目の仮払金 /群馬

 東京電力福島第1原発事故による農産物の損害賠償で、JAグループ群馬などが設立した協議会に、東電から29日、4回目の仮払金約4374万円が 支払われる。7月29日に請求した出荷停止分と、3~4月の風評被害に対するもので、いずれも請求額の半額。9月上旬から生産者に配分される予定。東電か らの仮払金は4回で、計約19億274万円となる。

毎日新聞 2011年8月28日 地方版

東電、10%超値上げ検討 31年ぶり申請、燃料費増で

 東京・内幸町の東京電力本店

東京電力が電気料金の10%超の値上げを検討していることが28日、明らかになった。福島第1原発事故の影響で 代替の火力発電への依存度が高まっており、燃料費の大幅な増加により電力事業の収支が悪化していることが主な要因。値上げは政府の認可が必要な本格改定 で、東電は10月にも申請し、来春の実現を視野に入れている。申請をすれば31年ぶりになる。

ただ値上げは、東日本大震災や原発事故の影響で厳しさを増す企業経営や家庭生活には一層の負担となるため、政府は慎重な姿勢を示している。東電は人件費や燃料費の原価を抜本的に見直すことで理解を求める。

2011/08/28 17:19   【共同通信】
東電、10%超の料金値上げ検討   2011/8/28 11:48

東京電力が電気料金の10%超の値上げを検討していることが判明。福島第1原発事故の影響。

2011年8月28日 12:00

(19)「原発ゼロ」へ カナダ人の陶芸家 トレーシーさん

 東京電力福島第1原子力発電所の事故を受け、日本共産党は、「政府は、原発からの撤退を決断し、原発をゼロにする期限を決めたプログラムの策定を」と提唱、国民的運動を呼びかけています。原発問題、エネルギー政策についての府民各層の主張・提言をシリーズで紹介します。

奥上林を失わせない

大飯原発から10キロ圏内の綾部市奥上林地区に住んでいるので、「若狭原発で事故が起こったら、第2のふるさとを失ってしまう」と心配です。「舞鶴ピースプロジェクト」の村本さんの呼びかける脱原発のピース・パレードにも参加しました。
奥上林の自然や文化、環境の中で創作スタイルを育み、より豊かにするよう制作施設に財産のすべてを注いできました。よそで生活することなど考えられません。でも、原発事故が起これば、ここに住めなくなってしまうのです。
原発は安全ではないのに、「安全だ」とごまかし続けてきた電力会社、政府、マスコミに憤りを感じます。
関西電力は以前から、住民をだましてきました。地震が起こる度に私は、原発が大丈夫か不安になり、地元説明会などで質問したり、意見を述べてきました。関西電力は地震で原発事故は起こらないと訴え、子どもだましのような映像見せて安全をふりまいてきました。
福島原発事故後、関西電力に批判的だった私に対して近所の人たちの見方が変わってきたように思います。以前は、なかなか私の意見は理解してもらえません でしたが、最近は話を聞いてくれるようになってきました。原発をなくす波がきたように感じています。今こそ、みんなで声をあげていくときだと思います。(「週刊しんぶん京都民報」2011年8月14日付掲載)

「ふるさとへ恩返ししたい」双葉町の人たちに力をもらい決意 シンガーソングライター・えりのあさん

2011.8.28 12:00
ふるさとへの思いと今後の活動への意気込みを語るえりのあさん=栃木県大田原市クリックして拡大するふるさとへの思いと今後の活動への意気込みを語るえりのあさん=栃木県大田原市

 怖がってばかりでは何も始まらない

互いに手をとり抱きしめあおう

みんなで立ち上がろう

東日本震災直後、メッセージソング「手をとりあって」を作成した。「不安になっている人たちが一歩を踏み出せるように歌を通して力になりたい」と、チャリティーイベントなどで歌い続けている。

「でも、この時はふるさとのことは歌詞に入れたくなかった」と振り返る。福島県双葉町で生まれ、小学校3年生まで過ごした。東京電力福島第1原発から20キロ圏内にある“ふるさと”は、いまだに立ち入りが制限されたままだ。

震災直後、テレビ映像で目にした生まれ育った町の変わり果てた姿。「人が誰もいない町並みが目に浮かぶと辛くて、ふさぎ込んでしまった時期もあった」。しかし、そんな気持ちに変化をもたらしたのは双葉町の人たちとの再会だった。

5月10日、双葉町の井戸川克隆町長をはじめ町民の多くが避難していた埼玉県加須市の避難所を訪れ、炊き出しや歌の披露をした。遠く離れた見知らぬ場所で 避難生活を送る町の人たちは心身ともに疲れ切っているだろうと思っていた。だが苦難を笑顔で乗り越え、再スタートを切ろうとしている町民の姿があった。

「力になりたいという気持ちが、より一層強くなった。落ち込んでいちゃダメだと気合が入った」

それ以来、音楽で安らぎや勇気を与えることはもちろん、義援金を町の人たちに直接手渡すことを目標にして、全国各地でチャリティーイベントを開催し、ふるさとの声を発信してきた。

「今は栃木県にいるけれど、いろいろな形でふるさとに恩返しをしたい」

福島県などで大きな音楽イベントを開催したり、社会福祉士や介護福祉士の資格を生かして被災地の人たちの心のケアに取り組んだりすることも計画中という。

ふるさとや被災地の人たちがもっと元気を出せるようにと、「お祭りの歌(仮題)」をつくったばかり。子供からお年寄りまで一緒に大きな声で盛り上がれた ら、どんよりした気分も晴れるはず-。そんな思いから覚えやすい歌詞にした。早速、各地で行うイベントで披露していくつもりだ。

「やりたいことで頭の中がいっぱい。ふるさとの人たちが“普通の生活”を取り戻せるまで、自分なりに支援をしていきたい。これからも頑張っぺ」(奥田翔子)

〈えりのあ〉昭和58年、福島県双葉町生まれ。栃木県大田原市在住。国際医療福祉大在学中に音楽活動を始め、平成20年にデビュー。21年から栃木県の魅 力を県内外にPRする「とちぎ未来大使」。社会福祉士と介護福祉士の資格を持ち、介護福祉施設に勤務する傍ら講演やライブ活動を行っている。レディオベ リー(FM栃木)でレギュラー番組も担当。

このニュースの写真

福島市の避難所で4月、炊き出しを行ったえりのあさん
ふるさとへの思いと今後の活動への意気込みを語るえりのあさん=栃木県大田原市
福島県双葉町立双葉南小学校で、転校直前にクラスメートと撮った1枚。右端ではにかんだ笑顔をみせているのがえりのあさん(本人提供)
ふるさとへの思いと今後の活動への意気込みを語るえりのあさん=8月3日、栃木県大田原市美原

サンマ:大量水揚げ 今季最高の2100トン--道東4港 /北海道

 秋の味覚・サンマの棒受け網漁は27日、道東の4港に今季最高の計2100トンが水揚げされた。今季は漁場が例年より遠く不振が続いていただけに、水揚げの8割を占める根室市花咲港は活気に包まれた。

134隻(大型船36隻、小型船98隻)で約1700トンが水揚げされた花咲港では、漁船が午前7時前から次々に帰港。荷揚げ待ちの漁船が港内で長時間待機するほど。

今年のサンマは、不漁だった昨年ほどではないが、棒受け網漁が本格化してから半月近く過ぎても1000トン強を1回記録しただけで、出足の鈍さが目立つ。漁場は北方領土・色丹島から択捉島にかけてでやや遠く、花咲港に水揚げが集中している。

午前7時の競り値は高値で1キロ399円。庶民にとっては依然として高根の花だが、1匹200グラム前後の丸々と太った大ぶりの魚体が多く、秋風 も吹いて脂も乗り始めた。漁業者の一人(42)は「ようやく魚群が見え始めた。今年は原発の問題もあるので、漁場が三陸沖に南下する前までが勝負」と話し ていた。【本間浩昭】

毎日新聞 2011年8月28日 地方版

首相発言に県民“反発” 被災者感情を無視
「中間貯蔵施設は福島県にお願いせざるを得ない」。27日、佐藤雄平知事との会談で菅直人首相が突 然に要請した県内への放射性廃棄物中間貯蔵施設の設置。国は東京電力福島第1原発事故に伴い、放射性物質が付着したがれきや下水汚泥などの最終処分場の県 内設置を表明しており、市町村長は「中間貯蔵施設が最終処分場になる」との危惧を示す。原発事故被災者も国の情報伝達の在り方に不信、不満を募らせており 被災者感情を考慮しない国の対応に県民の反発は一層強まりそうだ。
「なんの話ですか、突然に」。菅首相の中間貯蔵施設の県内設置方針を問いただす佐藤知事の怒声が響いた。
退陣あいさつに来たと思っていた佐藤知事にとって、首相退陣を表明した菅首相の突然の方針表明は寝耳に水。会談後も記者団に対し「突然の話で困惑してい る」「困惑しているっちゅうことだよ、突然で」「ともかく困惑している」と語気を強め、「困惑」の言葉を連発した。
(2011年8月28日 福島民友ニュース)

東日本大震災:福島第1原発事故 賠償請求、弁護士がアドバイス--名古屋 /愛知

 ◇名古屋で説明会

福島第1原発事故の影響で名古屋市とその周辺に避難した人への賠償請求に関する説明会が27日、同市北区の市総合社会福祉会館であった。主に福島県から避難した約70人が参加し、弁護士の「賠償を求められるよう記録を残しておいて」などのアドバイスに耳を傾けた。

県弁護士会と県被災者支援センターが主催し、国や東京電力への賠償請求について説明した。

村瀬俊高弁護士らが、損害賠償についての法律や賠償金支払いまでの流れを説明した後、「今後、内部被ばくの問題が起きた時に備え、事故後にどこに いたか分かるよう日々の記録をノートにつけるべきだ」「東京電力に損害賠償を求める際に必要なので、損害を証明する書類をきちんと作って」と呼びかけた。

原発から9・7キロ地点の福島県浪江町の自宅から名古屋市中川区に避難している無職女性(47)は「言われた通りにレシートの整理などをしようと 思うが、国の方針が出ないとそれをいつ活用するのかも分からない。今後どうなるのだろう」と不安そうな表情で話していた。【山口知】

毎日新聞 2011年8月28日 地方版

福島原発事故、避難住民の帰宅 「20年以上困難」の見通しも

2011/8/28 11:59

福島復興再生協議会が2011年8月27日、福島市内で行われ、菅直人首相や佐藤雄平福島県知事らが参加した。福島第一原子力発電所事故からの復興を、国の責任で進めていくことで合意した。また、細野豪志原発100+ 件事 故担当相は、放射性物質で汚染された地域について、除染などを行わなかった場合、政府の目標とする年間20ミリシーベルト以下にするには、年間の被曝線量 が100ミリシーベルトと推定される地域では10年以上、150ミリシーベルトと推定される地域では20年以上かかると説明した。避難住民の帰宅が、長期 間にわたって困難になりそうだ。

【各地の放射線量】(8月28日)関東で低下目立つ

東北、関東各都県で27日午前9時から28日午前9時に観測された最大放射線量は、26~27日に比べ、関東で低下が目立った。文部科学省による と、茨城は毎時0・084マイクロシーベルト、栃木が0・056マイクロシーベルトにそれぞれ下がった。福島は1・210マイクロシーベルトで横ばいだっ た。 福島第1原発の北西約30キロの福島県浪江町で27日午前10時3分に15・9マイクロシーベルトを記録した。

(共同通信)

中間貯蔵施設「受け入れられない」 福島県大熊町長

 細野豪志原発担当相は28日、東京電力福島第一原発がある福島県大熊町の渡辺利綱町長と会談し、放射能で汚染された廃棄物の中間貯蔵施設を同県内に設け る方針について説明した。細野氏は施設の具体的な候補地は絞っていないと伝えたが、渡辺町長は「とても受け入れられない」と町内への設置を認めない考えを 示し、釘を刺したという。

細野氏は会談後、報道陣に「中間貯蔵の問題を乗り越えないと、除染が進まない状況に追い込まれている。政府としては前に進むしかない」と語った。また、「自治体、地域のみなさんの理解なくして政府が強引に物事を運ぶことは絶対にしない」と強調した。

会談で渡辺町長は細野氏に、原発周辺地域の除染や、住民の生活支援を優先するよう求めたという。町長は取材に「急に、思いつきのように言われたら、住民も納得できない。(政府には)順序だてて話をしてほしい」と語った。

2011年8月28日22時59分

東電、10%超値上げも=燃料費増で対応苦慮―電力各社

原油や液化天然ガス(LNG)など火力発電に使う燃料費が高騰している中、電力各社は対応に苦慮している。2011年4~6月期は全10社で燃料費が前 年同期より増加し、東京電力など4社が営業赤字を計上。原発の稼働率が低下する一方で、火力の比率が高まっているためコスト増に拍車をかけている。各社は 経費削減で対応する構えだが、料金値上げも選択肢として浮上。東電は10%超の値上げを視野に、政府の認可を必要とする本格的な料金改定を模索し始めた。

定期検査などで停止している原発は、地元自治体などの反対で再稼働できない状況が続いている。新たに検査入りする原発もあることから、来年4月には全て 停止する見通しだ。電力を全て火力発電で代替した場合、化石燃料の輸入が3.6兆円増加するとの試算もあり、収益構造の一段の悪化は避けられない。

電気料金については、燃料市況の上昇を自動的に反映する燃料費調整制度が設けられており、東電などは9月分まで7カ月連続で値上げすることが決まってい る。原発停止を受けた費用構造の変化を反映した値上げとなれば、政府認可を必要とし、東電の場合は1980年以来となる。

[時事通信社]

2011年8月28日21時6分

東電:10%超値上げも…料金改定検討 火力燃料費増補う

2011年8月28日 21時7分 更新:8月29日 1時37分

東京電力本店=東京都千代田区内幸町で、内田剛樹撮影

東京電力本店=東京都千代田区内幸町で、内田剛樹撮影

東京電力が電気料金の10%以上の値上げを検討していることが28日、分かった。政府の認可を必要とする本格的な改定で、値上げが申請されれば 31年ぶりになる。福島第1原子力発電所事故の影響で、原発から火力発電への代替が進み、燃料費が大幅に増加。電力事業の収支が悪化したため、値上げは避 けられないと判断した。しかし、大幅値上げをすれば消費者や産業界からの反発は必至で、政府も慎重姿勢を示している。

東電が検討しているのは、人件費や燃料原価などを見直して抜本的に料金体系を改める内容だ。原油や液化天然ガス(LNG)の価格変動を毎月、自動 的に反映させる「燃料費調整制度」による改定とは異なり、公聴会などを経て経済産業相の認可が必要となる。東電の試算によると、今年9月の標準家庭の電気 料金は月6776円。仮に15%値上げすると、月額約1000円の負担増になる。

ただ、値上げは家庭や産業界の負担増となり、東日本大震災の復興にも影響を与えかねず、政府はコスト増の安易な電気料金への転嫁は認めない姿勢を 示している。また、東京電力の資産査定や経費見直しを行う第三者委員会「経営・財務調査委員会」(委員長・下河辺和彦弁護士)が議論を進めている。東電は 同委員会が9月末にもまとめる最終報告を待って、10月にも申請し、来春の実現を視野に入れている。人件費圧縮や資産売却などリストラの徹底で理解を得た い考えだ。【野原大輔】

東電、10%台の値上げを検討

2011.08.28

東京電力が電気料金の値上げを検討している。

28日付日本経済新聞によると、福島第一原発事故以降、火力発電の比重が高まったことで、燃料コストが高まった結果、10%台の値上げを検討することになったという。

早ければ10月に政府に値上げを申請し、来春の改定を目指す。値上げの申請は31年ぶりとなる。15%の値上げなら月1000円程度の負担増になるという。

デフレ基調にある中での10%台の値上げは、家計に大きな負担を強いることになる。ここに消費税の増税などが重なれば、景気に与える影響は深刻だ。

また、火力発電への依存は、エネルギー自給率を大幅に低下させ、安全保障上も好ましくない。

原発の再稼動に向けた取り組みによって、値上げを回避することが求められる。(村)

放射性セシウム、14府県がコメ自主検査 安全性アピール

2011/8/29 0:42
日本経済新聞 電子版

 全国の自治体でコメに含まれる放射性セシウムを独自に検査する動きが広がっている。農林水産省は福島第1原子力発電所に近い東日本の17 都県に検査を求めているが、中部以西の富山や島根など14府県も自発的な検査に乗り出した。迅速な検査で地元産米の安全性をアピールし、本格的な収穫期を 前に消費者の不安を取り除く狙いだ。

 各都道府県に聞き取り調査を実施したところ、富山や島根、山口、高知など14府県が独自検査を予…

セシウム汚染:3県の肉牛出荷再開 価格下落を懸念

 政府による肉牛の出荷停止が解除された福島、岩手、栃木3県で28日、出荷が再開された。福島県では喜多方市など県内23戸の肥育農家が郡山市の食肉処理場に23頭を搬送。29日に解体処理後、順次放射性物質の検査を受け、安全を確認した後に流通する。

喜多方市の指定場所には市内の農家5戸から5頭が集められ、体重測定を終えた牛からトラックに積み込まれた。7月に出荷予定だった生後33カ月の牛をようやく出荷した中川幸谷さん(69)は「通常の競りにはならないだろう」と、価格下落を懸念していた。

一方、岩手県でも28日、50頭の肉牛が同県紫波町の食肉処理場に運ばれた。栃木県では県内約70戸の農家が1頭ずつ出荷した。

毎日新聞 2011年8月28日 21時44分

2号機微減 3号機未検出

8月28日 21時26分

東京電力福島第一原子力発電所周辺の海水の調査で、27日、2号機と3号機の取水口付近で採取した海水の放射性セシウムの濃度は、2号機では前の日をやや下回り、3号機では初めて未検出になりました。

福島第一原発周辺では、東京電力が、原発の取水口付近のほか沿岸や沖合で海水を採取し、放射性物質 の濃度を調べています。このうち、2号機の取水口付近で27日、採取した海水から検出された放射性物質は、1cc当たり▽セシウム134が国の基準の 1.3倍の0.077ベクレル、▽セシウム137が0.83倍の0.075ベクレルで、前の日をわずかに下回りました。この場所では、4月に、国の基準の 110万倍のセシウム137が検出されましたが、その後、減少し、最近は横ばい傾向が続いています。3号機の取水口付近では、セシウム134、セシウム 137ともに初めて検出されませんでした。このほか、沿岸と沖合の合わせて7か所で採取した海水から放射性物質は検出されませんでした。

肉牛出荷、40日ぶり再開=福島

2011年8月28日21時6分

放射性セシウム汚染問題による肉牛の出荷停止が解除された福島県で28日、畜産農家からの出荷が40日ぶりに再開された。と畜され、肉の検査で安全性が確認されれば31日にも東京に送られる。

28日に福島県食肉流通センター(郡山市)に運び込まれた肉牛は23頭。1頭を出荷した同県浅川町の生産者、岡部喜市郎さん(63)は「ひと安心だが、東京で売れるのか不安もある」と語るとともに、国や県は検査体制の充実と風評被害の防止に努力してほしいと訴えた。

[時事通信社]

市川のコメからセシウム

本調査で初 出荷問題なし

2011年08月28日10時00分

 千葉県は27日、市川市で収穫したコメの放射性物質検査(本調査)の結果、玄米1キログラム当たり46ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表し た。国の暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を大幅に下回っており、県は「食べても問題のない数値。安全性は確認された」として、同市のコメ の出荷・販売自粛を解除した。

県安全農業推進課によると、微量のセシウムが検出されたのは、市川市大野町地区で今月24日に採取した「コシヒカリ」。同市内の水稲作付面積は約3ヘクタールで、検査が行われたのは同地区1地点だけ。

岩手県産の肉牛 出荷制限解除後、初の出荷

< 2011年8月28日 19:52 >

28日、岩手県産の肉牛の出荷制限が解除されてから初めて、県内の農家から食肉処理場に牛が運び込まれた。

25日の出荷制限解除 以降初めて、奥州市や雫石町など県内16市町村の畜産農家50戸から1頭ずつが紫波町の食肉処理場「岩手畜産流通センター」に運び込まれた。県の計画によ ると、放射性セシウムに汚染された疑いのある稲わらを与えた牛については、全てを検査し、暫定規制値を下回れば市場に出荷するとしている。また、それ以外 の農家については、一戸あたり1頭を検査してから出荷するとしているが、今回の制限で、県内約3000頭の出荷が遅れているものとみられる。

今後は、29日の食肉処理、30日の検査を経て、31日以降に店頭に並ぶ予定。

野生キノコ、専門家「摂取は自重を」 放射線量、原発事故後のデータなく

(8月27日)

キノコ狩りの季節。県内で人気の高いチチタケ(チタケ)などが旬を迎えている。だ がことしは東京電力福島第1原発事故による放射能の影響が懸念され、二の足を踏んでいる人も多いだろう。キノコは全般的に放射性セシウムを濃縮しやすいと されている。ただキノコの種類や成育する場所によって受ける影響の度合いが大きく異なる上、野生キノコは事故後の測定データがまだない。専門家は「情報が そろうまで、野生キノコばかり食べるのは控えた方がいい」と慎重な対応を求めている。

「チタケを採りにいきたいが、食べても大丈夫か」

県には原発事故発生後、野生キノコの放射能の影響について問い合わせの電話が6件(23日現在)寄せられた。県は、放射性物質の測定で野生キノコ にまで手が回らないため、安全かどうかの判断を示していない。担当者は「福島県などの原木から栽培シイタケに放射性物質がどれくらい移行するか、国が調査 している。結果が出れば、野生キノコの目安になると思う」と話した。

「キノコと放射性セシウム」の関係性について、国内で広範囲に調査されたのは約20年前。野生キノコ中心に非食用キノコも含めた全国各地の124 種(284試料)を分析した放射線医学総合研究所(千葉市)の吉田聡放射線防護研究センター運営企画ユニット長によると、日本のキノコの放射性セシウム濃 度は、1950~60年代を中心に行われた大気核実験の影響が大きく、同じ場所に成育する植物に比べて明らかに高かったという。

分析によると放射性セシウムの濃度は、乾燥させたキノコで1キログラム当たり3ベクレル以下(検出限界以下)~1万6300ベクレルと試料によっ て大きく異なった。この数値を生のキノコに換算すると濃度は約10分の1になる。樹木などの根に共生するハツタケ、チタケといった菌根菌は、枯れ葉や枯れ 木を腐らせて栄養をとるシイタケなど腐生菌とくらべて濃度が高い傾向にあった。

ただ森林土壌中の放射性セシウムの分布は場所と深さによって非常に不均一で、菌糸の位置によって個体ごとの濃度が大きく左右される。吉田さんは 「(原発事故後)場所によっては野生キノコ中の濃度が上昇する可能性がある」と指摘。「情報がある程度そろうまでは、野生キノコばかり食べ続けるのは控え た方がよい」と助言した。

一方、県きのこ同好会は、山歩きは差し支えないとして28日、例年通り観察会を行う予定だ。同会長で宇都宮大農学部名誉教授の出井利長さん (78)は「会員間で、ことしは野生のキノコを食べるのは避けた方がよいとの意見も出た。データがないだけに、最後は各人の判断に任せたい」と苦しい胸の 内を話した。

福島の早場米、29日に初出荷=郡山の「瑞穂黄金」

福島県産の早場米が29日、初出荷される。同日の出荷は、郡山市の旧喜久田村で収穫された「瑞穂黄金(みずほこがね)」。玄米を検査した結果、放射性セシウムが検出されなかったためで、県は26日に出荷を解禁していた。

県は、二本松市の旧大平村と本宮市の旧和木沢村の早場米についても暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を大幅に下回ったり、検出されなかったりしたため出荷を認めている。

[時事通信社]

2011年8月28日18時6分

’11/8/29

被災7家族、三瓶で共同生活

東京の7家族18人が福島第1原発事故による放射能の影響を懸念して、大田市三瓶町で生活している。町出身の歌手梶谷美由紀さん(39)=東京都 港区=が友人に呼び掛け、市の仲介でテレビ新広島(広島市南区)の元保養所を無償で借りた。地元と交流も始まり、被災者や自主的に避難した人同士が憩える 場を目指す。

梶谷さんは7月、子ども3人と帰省。市に避難者が生活できる場所がないかを相談し、今月から元保養所「ログ三瓶」で暮らし始めた。一緒に住む東京都清瀬市、託児所経営田中純子さん(42)は「食べ物の放射能を気にしなくていいし、子どもが半袖で遊べる」と喜ぶ。

ログ三瓶は木造2階建て延べ359平方メートル。老朽化のため2010年3月に閉鎖。テレビ新広島は東日本大震災後、市に「避難した人のために活用してほしい」と申し出ていた。

地元自治会もコメや野菜を提供したり、地域を案内したりと7家族の生活を支える。梶谷さんは24日夜、福島県で子どもの疎開活動を進める市民団体「ハーメルンプロジェクト」の志田守さん(60)=同県郡山市=の講演会を開き、地元住民約40人を招いた。

【写真説明】地元住民と夕食をとって交流する梶谷さん(右から2人目)たち

最新ニュース

放射能対策など求め、市民総決起大会 福島

< 2011年8月28日 20:11 >

福島・二本松市で28日、福島第一原子力発電所事故の放射能対策などを求める市民総決起大会が開かれた。

この大会は、今後の復興に向けて市民が一つになろうと二本松市が開催した。農業や観光業、子供を持つ親などの代表らは、参加した約1000人の市民を前に被害状況を訴え、政府への提言を発表した。

酪農業代表・佐藤一之さん「本来買う必要のない草を今は外国から輸入している。毎日、酪農をやればやるほど赤字になる」

大会では、福島第一原発事故の早期の収束と補償体制の確立を求める決議文を採択し、国の原子力災害対策本部の関係者に要望書として手渡された。

お呼びかからず、首相は知人宅訪問や映画で「寂しい日々」

2011.8.28 20:00

 永田町の関心が民主党代表選に集まる中、菅直人首相は、その不人気ぶりがたたって、どの陣営からもお呼びがかからず、知人宅を訪れたり、映画を観賞するなど寂しい日々を送っている。

首相は28日は私邸に近い東京都三鷹市の知人宅を訪問。27日夜には東京・銀座の映画館で原発事故の被災者を追ったドキュメンタリー映画「チェルノブイ リ・ハート」を観賞した。「なかなか重い映画だったね」と神妙な表情をみせたが、民主党からは「今さら原発被害の映画を見ても…」とため息が漏れた。

食事の相手もすっかり変化した。26日夜は赤坂のすし店で辻元清美首相補佐官が相手。前夜の25日も赤坂の日本料理店で元衆院議員の高見裕一氏や保坂展人世田谷区長と会食するなど、気心の知れたリベラル系の“身内”ばかり。

最後の公務では、27日に福島市で開かれた東京電力福島第1原発事故の福島復興再生協議会に出席したものの、放射能について「専門家の話を何度も聞き検討しているが、考え方そのものがなかなか理解できない」と、空気の読めない発言を続けていた。

肉牛の出荷を再開 福島、岩手、栃木の3県

2011.8.28 19:37
出荷のためトラックに乗せられる牛=28日午前6時ごろ、栃木県大田原市クリックして拡大する出荷のためトラックに乗せられる牛=28日午前6時ごろ、栃木県大田原市

 政府による肉牛の出荷停止が解除された福島、岩手、栃木の3県で28日、出荷が再開され た。このうち福島県では喜多方市など県内の23戸の肥育農家が郡山市の食肉処理場に23頭の牛を搬送。牛は29日に解体処理後、順次、放射性物質の検査を 受け、安全を確認した後に流通する。

喜多方市の指定場所には28日、市内の農家5戸から牛5頭が集められ、体重測定を終えた牛からトラッ クに積み込まれた。7月26日出荷予定だった生後33カ月の牛をようやく出荷した中川幸谷さん(69)は「停止解除はうれしいが、通常の競りにはならない だろう」と、価格下落を懸念した。

一方、岩手県でも28日、50頭の肉牛が同県紫波町の食肉処理場に運ばれた。栃木県では、県内約70戸の農家が1戸当たり1頭ずつを出荷。農家からは「風評被害が心配だ」との不安の声が聞かれた。

このニュースの写真

出荷のためトラックに乗せられる牛=28日午前6時ごろ、栃木県大田原市
出荷前に体重測定を受ける肉牛=28日午後、福島県喜多方市

’11/8/29

ビキニ環礁、なお「実験場」 生活のにおい消え

青い海に20余りのサンゴ礁の島が連なるビキニ環礁。マーシャル諸島の首都マジュロから、空港があるエニュー島に降り、ボートに乗り約30分で環礁最大のビキニ島に到着した。

真っ白な砂浜が広がる約2・4平方キロメートルの細長い平たんな島。舗装されていない道を車で進むと、ヤシの木やタコノキがうっそうと生い茂っていた。かつての生活のにおいは消えている。

茂みの中には、核実験の観測施設がひっそりと残されていた。長年放置され荒れ果てた内部は、コンクリートの天井が剥がれ落ち、さびた鉄骨がむき出しだ。

島の中央部に入ると、ヤシの木が整然と植えられ、幹に「E1」「J2」の番号。米エネルギー省が、今も土壌に残る放射性物質の調査をしているためだ。定期的にヤシの実を採取してマジュロに運び分析するという。

「トマト」「ナス」「キュウリ」…。別の区域には小さな農場があり、英語で野菜の名称が書かれたプレートが立てられていた。島で取れるものは食用 禁止のはず。案内してくれたビキニ環礁自治体の関係者は「2~3カ月前に収穫して、米国立リバモア研究所に送ったばかり」と、核の研究機関の名前を挙げ た。

いまだに米国にとっては格好の実験場なのか。そんな疑念が消えない。

ビキニ島の住民は強制移住後、米国の1968年の「安全宣言」で帰島。だが流産や体調不良を訴える人が相次ぎ、再び離れた。ヤシの実などを食べたことによる内部被曝(ひばく)が疑われている。

放射線測定器で空気中の線量を測ると、毎時0・1~0・4マイクロシーベルト。記者が身に着けていた個人線量計は、2時間半の滞在でも0のままだった。

ビキニ島には、米エネルギー省や、マジュロにあるビキニ環礁自治体の関係者が数カ月交代で常駐。調査用の作物を育て、建物の保守点検をしている。 「今日の島の人口は6人」と関係者。同行したヒントン・ジョンソンさん(45)は父親がビキニ島出身。「美しい島なのに、まだ汚染されたままなんだ」とた め息をついた。(ビキニ環礁、共同=錦織信子)

【写真説明】放射性物質の調査・研究用にトマトなどの野菜を栽培している農場=27日、マーシャル諸島・ビキニ環礁のビキニ島(共同)

被災地から来たエース(5):野球続ける思い強く

2011年8月27日

被災地から来たエース(5):野球続ける思い強く

2011年8月27日

高校野球の思い出と将来について語る久保田投手=福島県南相馬市

高校野球の思い出と将来について語る久保田投手=福島県南相馬市

 福島の空は鉛色だった。大和南高校の久保田将光(3年)は夏休みを利用して、南相馬市の祖父母宅にやって来た。「この数値なら横浜辺りと変わらない」祖父の志賀正幸(70)が東京・秋葉原で6万円で購入したという放射線測定器をかざす。日常のそんなしぐさに久保田は、もう5カ月前の福島ではないことを実感する。いまは青森に単身赴任する久保田の父聡(46)は原発関連の下請け会社の営業マンだった。「原発でご飯を食べてきた。だから生活を一変させた事故に文句は言えないと家族でも話した」。母の博美(42)が視線を落とした。ローンを払い終えたばかりの自宅、仕事、甲子園の夢。失ったものは多い。でも得たものもあるはずだと、博美は思いたい。「大和南高校の父母の皆さんに飲み会に誘ってもらった。みんないい人で、将光もいい監督、チームメートに出会えたとあらためて感じた」実家の会社を切り盛りし、野球の応援以外は母親らしいことができなかった博美だが、いまは将光と大学1年生の長女千尋(20)と肩を寄せ合う1LDKのマンション生活をいとおしく思う。傍らでうなずく千尋がこぼした。「自分たちの力ではどうにもならないことばかり。何でもプラスに考えないと前に進めない」将光は高校を出て東京電力福島事務所に就職したいと考えてきた。地元では一番の高給取りだ。もっとも、下請けの立場で大企業の振る舞いを目の当たりにしてきた父は「消防士になれ」と反対していた。将光の携帯電話にメールが届く。

〈福島のお土産は1000円以上な〉

キャプテンの安田宙希(3年)だった。

〈それは無理〉

笑いながら返信した。

胸には双葉高校の仲間と最後の夏を迎えられなかった無念さ、万全の状態で投げられなかった悔いが残る。目を閉じれば新しい仲間、体を張ってボールを止め る2年生捕手の大音直也、足をつりながら打球を追ったショートの細井大輔(3年)の姿が浮かぶ。道はその先に開けていた。

「高校野球を全力でやり尽くすことだけを考えてきた。終わってみて、このまま野球をやめていいのだろうかと考えたら、大学で続けたい気持ちが強くなっていった」

「感謝」の文字が刺しゅうされた愛用のグラブは原発から3・5キロ、立ち入り禁止の母校の部室に置かれたままだ。新しくつくるグラブには「絆」と入れようと思っている。

=敬称略

〈おわり〉

2011年8月27日(土)
住宅や事業所の線量、来月から測定 常陸太田市
常陸太田市は9月から、市内の住宅や事業所などについて要望に応じ、大気中放射線量測定を始める。5日から申し込みを受け付け、職員が直接訪問して対応する。東京電力福島第1原発の事故を受け、市は新たに簡易測定器2台を導入。(1)居住者(2)事務所や事業所を有する個人や法人(3)家屋などの所有者-を対象に、無料で放射線量の測定を行う。職員が2班に分かれて住民宅へ出向き、主な生活空間の玄関や庭中央部で高さ50センチの大気中放射線量を測る。測定は2カ所以内。原則として申請者が立ち会い、その場で結果を知らせる。来年3月15日まで申し込み順に受け付け。測定日時の指定はできない。問い合わせは市商工観光課TEL0294(72)3111へ。

東日本大震災:東葛6市、東電回答に不満 放射線対策で費用請求 /千葉

 周辺自治体に比べて比較的放射線量が高い県北西部の東葛6市は26日、福島第1原発事故を起こした東京電力に放射線対策費用の負担を要求した。県内自治体からの東電への費用請求は初めて。

我孫子市の星野順一郎市長と5市(柏、松戸、野田、流山、鎌ケ谷)の副市長が東電東葛支社(柏市)を訪問。まず、星野市長が「6市の市民は原発の 被害者。線量が高く、不安はさらに拡大している」と強調。「原因者の東電が負担すべきだ。6市は立て替えて払っているだけという意識を持ってほしい」と話 した。

その後、6市は(1)市民が身の回りの放射線を図るための測定器の貸し出し業務の実施(2)焼却灰の保管場所の提供--などを求めたが、東電千葉 補償相談センターの善如寺彰所長は「測定器は東北で使っていて難しい」「社有地の処分を進めていて、簡単にはいかない」と答えた。

このため、流山市の石原重雄副市長が「ほとんどゼロ回答。市民を代表して来ている。子供の使いじゃない」と厳しい口調で追及。1カ月後の回答を求めたが、善如寺所長は「検討状況は報告したい」と話すにとどまった。

6市のうち流山市は、ごみ焼却灰の一時保管費約1億円や公園の土の入れ替えなど放射能低減費約2000万円などを独自に算定。「第1次分」として、約1億2642万円の早急な支払いを求めた。【早川健人、橋口正】

毎日新聞 2011年8月27日 地方版

放射線測定器購入へ 5台、300万円計上 西宮

 東京電力福島第1原発事故を受け、西宮市は26日、放射線量を測定する機器5台を購入する方針を明らかにした。9月補正予算案に300万円を計上。県の消費者行政活性化基金を活用する。

購入するのは、食品の放射線量を測定する簡易検査機器2台と、空気中の量を測る機器3台。簡易検査機器は1台を市保健所の検査室、1台を食肉センター内にある食肉衛生検査所に置く。

機器は全国的に需要が高まっているため、入荷は来年1月ごろになる見込みという。

検査対象について市保健所は「関東以北から入荷した食品についてモニタリング検査する予定」とするが、「具体的には、機器が届いた時点の状況に応じて決めたい」としている。

(金山成美)

(2011/08/27 10:30)

東日本大震災:全校に放射線測定器 横浜市が補正予算案 /神奈川

 ◇設置費などで19億円

横浜市は26日、全市立学校約500校に放射線測定器を設置するための費用8500万円などを盛り込んだ総額19億6200万円の今年度一般会計補正予算案を発表した。9月に始まる第3回定例会に提出する。

市によると、震災対策費が28事業16億8100万円で補正予算の大半を占めた。津波対策としては沿岸部の6区に海抜標示を設置するため2400万円を盛り込んだ。

また市営墓地の土地使用料を1平方メートルあたり8万3000円から14万5000円に引き上げる条例の一部改正案も提出する。現在の使用料は川崎市や相模原市など県内の他地域と比較しても大幅に低いという。【杉埜水脈】

毎日新聞 2011年8月27日 地方版

東日本大震災:下呂市、空気中測定器を購入へ--放射性物質測定 /岐阜

 下呂市は26日、空気中のセシウムなどの放射性物質を測定するためポータブル型の放射線測定器(2台)を購入することを明らかにした。市消防本部で毎日、測定するという。9月議会に購入費126万円を盛り込んだ補正予算案を提出する。

同様の測定は福島第1原発事故後、各地で行われている。県内では、文部科学省の委託で県が各務原市で放射線測定を行っているほか、県内9消防本部(10カ所)も行っている。下呂市は測定場所から離れていることから市民の不安を除こうと実施を決めた。【宮田正和】

毎日新聞 2011年8月27日 地方版

2011年8月27日(土)「しんぶん赤旗」

東電に除染費用要求

千葉・東葛6市「対応速やかに」


千葉県の松戸、野田、柏、流山、我孫子、鎌ケ谷の東葛6市は26日、東京電力東葛支社を訪れ、福島第1原発事故にともなう放射線量測定や低減対策などの費用を負担するよう緊急要求書を提出しました。

要求書は、身の回りの放射線量の測定を行いたいという市民が増え市に測定器の貸し出し要望が殺到、各市では放射能汚染対策などに多額の費用負担が 必要となっており、新たな環境汚染と考えるなら「汚染者負担の原則」が適用されると強調しています。その上で東電に、(1)市民が放射線量を測定できるよ う十分な性能の測定器を貸し出す業務を行い、市民から放射線量低減を求められた場合は費用負担などの対応をする(2)6市共同で委託実施した放射線量測定 の費用(約180万円)を負担する(3)各市の放射能汚染の対応に要した費用についての損害賠償請求に誠意をもって速やかに対応すること―を求めました。

流山市では25日に、放射能汚染対策費用約1億2642万円を東電に請求すると発表しています。

日本共産党千葉県委員会と6市の市議団は7月22日、東京電力に対し、自治体の放射能汚染対策費用の全面負担、市民への測定器の貸し出し、農産物への損害の全面賠償などを要請しています。

4町長選あす投票 加美・色麻・村田・川崎

 任期満了に伴う村田、川崎、色麻、加美の4町長選は28日投票が行われ、即日開 票される。4町全てで、無所属の現職、新人による一騎打ちが繰り広げられている。東日本大震災の復興対策などを軸に、最終盤の競り合いは激しさを増してい る。28日午後10時ごろまでには、4町長の顔触れが決まる見通しだ。

<村田>
村田町長選は、新人の元町議上田万作一氏(61)、再選を目指す現職佐藤英雄氏(54)=自民・みんなの党県支部推薦=が争う。ともに災害対策の公約を掲げて論戦を繰り広げる。
上田氏は「震災からの復興をスピード感を持って行う」と訴え、各行政区への放射線測定器の配布、学校プールの屋内化を公約に掲げた。副町長を廃止し、人件費を財源に充てると主張する。
佐藤氏は町全域での自主防災組織育成、非常時の水源確保、町内産農産物の放射線量測定などを公約に盛り込んだ。「細かく地域ごとに災害弱者を守る町づくりを行う」と呼び掛ける。
投票所は13カ所で、投票時間は午前7時~午後7時(北向地区は午後4時まで)。開票は午後8時から町民体育館で行う。町長選の大勢が判明するのは午後10時ごろ、町議選は午後11時半ごろになる見通し。

<川崎>
川崎町長選は、通算3期目を狙う現職佐藤昭光氏(63)=自民・公明・みんなの党県支部推薦=と、新人の元町議小山修作氏(54)の一騎打ち。産業振興に関する訴えが熱を帯びている。
佐藤氏は、釜房湖に水陸両用バスを誘致した実績を上げ「観光を起爆剤としたまちづくりを行い、観光客を呼び込む」と強調する。道の駅整備、国道286号改良整備の早期着手を掲げる。
小山氏は、若者が定住できるよう雇用の場を拡大する重要性を強調。「町役場には270人の職員がいるが1人も企業誘致専門職員がいない」と指摘し専門官を配置する考えを示している。
投票所は15カ所で、投票時間は午前7時~午後7時(笹谷、青根、本砂金は午後6時まで)。開票は町山村開発センターで午後8時に始まり、午後9時ごろに大勢が判明する見込み。

<色麻>
色麻町長選は、5選を狙う現職伊藤拓哉氏(72)、新人の元町議早坂利悦氏(62)が対決。4期16年の伊藤町政の評価や、教育・福祉政策をめぐり、激しい舌戦を展開している。
伊藤氏は「嫁に来たくなる町、安心して長生きできる町づくりを進めてきた」と実績を強調。小中一貫校や高齢者共同住宅などの整備により、教育や福祉の充実を図るとしている。
早坂氏は「これまでの流れを変え、町民の意向を町づくりに反映させる」と町政刷新を訴える。町長報酬5割削減や議員定数削減などの行財政改革や、学校給食無償化などを公約に掲げる。
投票は午前7時~午後7時、9カ所で行われる。開票は午後8時、町農村環境改善センターで開始する。午後9時すぎには大勢が判明する見通し。22日現在の有権者は6189人。

<加美>
加美町長選は、再選を目指す現職佐藤澄男氏(63)と、新人の介護施設代表猪股洋文氏(59)が競る。役場庁舎の移転先をめぐる町づくりの方向性を争点に、町を二分した激戦となっている。
佐藤氏は「効率良い行政の実現に向け、旧3町は合併した。時計の針を戻すことは町政に混乱を来す」と主張。機能集約した新庁舎を建設する矢越地区を中心に再開発し、企業誘致や定住促進を図るとしている。
猪股氏は「一極集中を変える。それぞれの地域が安心して豊かに暮らせるようにする」と訴え、矢越地区への移転凍結を公約。旧3町役場を中心とした3極自立型の町づくりや、教育・福祉などの充実を掲げる。
投票は午前7時~午後6時、22カ所で行われる。開票は午後7時、中新田体育館で始まり、午後8時半ごろには大勢が判明する見通し。22日現在の有権者は2万1722人。

◎町長選立候補者の略歴

【村田】
<上田万作一(うえだ・まさかず)>61 無新
農業(町議(1)、町総務課長)村田町、柴田農林高

<佐藤英雄(さとう・ひでお)>54 無現(1)
町長(町産業振興課副参事)村田町、角田高=(自)

【川崎】
<佐藤昭光(さとう・しょうこう)>63無現(2)
町長(読売新聞記者)川崎町、立大=(自)(公)

<小山修作(おやま・しゅうさく)>54無新
給油所所長(町議(2))川崎町、東北学院大

【色麻】
<伊藤拓哉(いとう・たくや)>72 無現(4)
町長(衆院議員秘書、町産業開発公社代表)色麻町、中大

<早坂利悦(はやさか・りえつ)62 無新
農業(町議(7))色麻町、小牛田農林高

【加美】
<佐藤澄男(さとう・すみお)>63 無現(1)
農業(町議(2)、小野田町議(4))加美町、小牛田農林高

<猪股洋文(いのまた・ひろぶみ)>59 無新
介護施設代表(県職員、会社員)加美町、米州立ユタ大

〔注〕略歴は氏名、年齢、党派、現元新別、当選回数、職業または肩書、経歴、出身地または本籍地、最終学歴

2011年08月27日土曜日

核の怖さ訴える映画 「カウントダウンZERO」

2011年8月29日 01:00 カテゴリー:九州 > 長崎

試写会を前に、田上富久長崎市長のメッセージを代読する中村明俊長崎原爆資料館長

核兵器の恐ろしさを伝える米ドキュメンタリー映画「カウントダウンZERO」が9月に全国で公開されるのを前に、配給元のパラマウント・ピクチャーズ・ジャパンは28日、長崎市平野町の長崎原爆資料館ホールで試写会を開いた。

試写会前に、事前に映画を鑑賞した田上富久市長の「映画を通して、核兵器による大量破壊のすさまじさや、放射線の恐怖について、理解を深めてほしい」というメッセージを中村明俊同館長が代読した。

映画は、ゴルバチョフ元ソ連大統領やカーター元米大統領などの各国首脳や、米中央情報局(CIA)元工作員などさまざまな証言を基に、世界に約2万3千個も存在するといわれる核兵器が、いかに世界を危険にさらしているかを伝える。

試写会に参加した長崎市三原2丁目の荒木厚子さん(69)は「恐ろしかった。核を保有することが、いかに危険を伴うかを思い知らされた」と話した。

=2011/08/29付 西日本新聞朝刊=

’11/8/29

核実験、半世紀後も爪痕 「負の遺産」ビキニ環礁


エメラルドグリーンに輝く海に、濃紺の大きな「クレーター」がぽっかりと口を開けていた。1940~50年代、米国が核実験を繰り返し、昨年、人 類の「負の遺産」として世界遺産に登録された太平洋・マーシャル諸島のビキニ環礁に、共同通信記者が27日、チャーター機で入った。

▽強制移住 帰れぬ住民

クレーターは54年3月1日、米国の水爆実験「ブラボー」で、海中のサンゴ礁が深くえぐり取られた爪痕だ。静岡県焼津市の漁船第五福竜丸が、この 時降り注いだ放射性物質「死の灰」を浴び、多くの住民も被曝(ひばく)。汚染のため住民は点在する遠い島々に強制的に移住させられ、半世紀以上たった今も 戻ることができない。

環礁では、米国が残留放射線の調査を続けている。「美しい豊かな島だった。完全に汚染が取り除かれれば、すぐにでも帰りたい」。一緒に島に降りた元住民はつぶやいた。(ビキニ環礁、共同=錦織信子)

【写真説明】1954年の水爆実験「ブラボー」でできたクレーター(中央入り江のような色の濃い部分)。サンゴ礁が深くえぐられている=27日、マーシャル諸島のビキニ環礁(共同

内外の被曝専門家集め、福島で9月会議 日本財団

2011/8/29 0:00

 日本財団は9月11、12日、福島県立医科大学(福島市)で国内外の放射線被曝(ひばく)の専門家を集めた会議「放射線と健康リスク~世 界の英知を結集して福島を考える」を開催する。福島県で始まった県民の健康調査のあり方や低線量の被曝と安全防護基準に関して提言をまとめる。

 会議には国際放射線防護委員会や国際原子力機関、世界保健機関などから約30人の専門家が参加する。

食品の放射線不安に意見交換会

食品の放射線不安に意見交換会

8月28日 23時2分 動画あり

放射性物質を含む食品を食べると健康にどのような影響があるのかなど、放射線への消費者の不安に直接、答えようという意見交換会を消費者庁が開きました。

横浜市で開かれた意見交換会には、主婦や食品を扱う事業者などおよそ300人が参加しました。会で はまず、消費者庁が事前に行ったアンケートを基に、疑問や不安が集中している事柄について、放射線医学総合研究所の明石真言理事が解説しました。この中 で、放射性物質を含む食品を食べたりすることのリスクについて、広島・長崎の被爆者への調査で、100ミリシーベルトの被ばくでがんによる死亡率が 0.5%増えるというデータがあるものの、それ以下の被ばく量では死亡率の増加は確認されていないなどと話しました。このあと、参加者からの質問に専門家 が答えるパネルディスカッションが行われ、「子どもに学校給食を食べさせたくないという親もいる。リスクをどう考えればいいのか」という質問に対し、原発 事故による消費者への影響について調査している、京都大学の新山陽子教授は、「個人の価値観にも関わる難しい問題なので、専門家の意見などを参考に対応を 考えるべきだ」などと答えていました。友人と参加した川崎市の主婦は、「放射性物質をどの程度、体内に取り込んだら悪影響が出るのかなど、ふだんから話し 合える場が身近にあれば」と話していました。

3号機から水素流入の痕跡 3月の4号機の爆発

福島第1原発4号機で3月15日に起きた水素爆発で、東京電力は28日までに、隣接する3号機の蒸気を逃がす「ベント」の際に4号機側に水素が流入したことを裏付ける痕跡を見つけたと発表した。

3号機と4号機の排気管は、共通の排気筒に入る手前で合流している。東電は、この合流地点から4号機の原子炉建 屋までの配管にあるフィルターの放射線量を今月25日に測定。合流地点に最も近い部分は毎時6・7ミリシーベルトと高かったが、4号機建屋に近づくにつれ て同0・5ミリシーベルト、同0・1ミリシーベルトと低くなっていた。

2011/08/28 20:48   【共同通信】

福島第一原子力発電所に謎の人物が出現! 日本国民「何かの警告かもしれない」

  • 2011年8月28日

福島第一原子力発電所をリアルタイムに映しだしている「ふくいちライブカメラ」は、インターネット経由で原発のようすを見ることができる映像システムだ。蒸気が出たり、大きく変化があると、リアルタイムでそのようすを知ることができる。

そんな「ふくいちライブカメラ」に、謎の人物が映しだされて物議を醸している。突如として真っ白な防護服を着用した人物が現れ、「ふくいちライブカメラ」に向かって指をさすなどの意味不明な行動をとったのである。

そのようすは「ふくいちライブカメラ」によって映され、リアルタイムで日本全国の国民に配信された。福島第一原子力発電所の周囲はもっとも放射線量が高いといわれている場所であり、そう簡単に一般人が入ることはできない。よって、この人物は作業員ではないかと言われている。それにしても、どうしてそんな行動をとったのか……?

この人物の行動に不気味さを感じた人も多くおり、インターネット上では「20分腕上げっぱなしでメモのようなものを見ながら何か喋ってる。どう考えてもおかしい」「画像に狂気を感じる」、「やっぱり何か警告するためにやってたのか?」、「見てる俺らになんか怒ってるんじゃね」、「単なるカメラテストじゃん」、「なんだこれ尋常じゃないな」などの声があがっている。

参照元: YouTube fuku1live.

■関連記事

(中)地域の絆、失いたくない 新たな交流「避難先で恩返し」

2011.8.28 22:06 (1/2ページ)
福島市の仮設住宅敷地で野菜などを育てる川原光義さん(右)と石田喜久子さん(小野田雄一撮影)クリックして拡大する福島市の仮設住宅敷地で野菜などを育てる川原光義さん(右)と石田喜久子さん(小野田雄一撮影)

 「帰宅制限の長期化で一番心配なのは、地域の絆が失われ、町の実体が徐々になくなっていくこと。特にこの町は役場ごと埼玉県に移り、残ったわれわれは町に見捨てられたような気持ちもあるから…」

東京電力福島第1原発が立地する福島県双葉町の元町議、川原光義さん(69)はそうつぶやき空を仰いだ。8月上旬に避難所から福島市内の仮設住宅に移り、1人で暮らしている。

「震災前の町では、『どこそこで犬の子が生まれた』など、大したことじゃなくても、みんなで話題を共有していた。地域の絆が濃密に残っていた」

しかし、その絆を原発事故が打ち砕いた。町役場と一緒に埼玉に避難した人、仮設に入居せず賃貸住宅で暮らす人、親類などを頼り県外に出た人…。地域ごとに 入居する仮設住宅でさえ、見知らぬ顔も多い。故郷に戻れるめどの立たない中、住民らは新たな地域コミュニティーを構築する必要に迫られている。

川原さんは今のところ、住民票を双葉町から移すつもりはない。

「故郷との繋がりを確認できる最後のものだから。でも、いずれそれも限界に来ると思う」

地域のコミュニティーを維持するために、行政側もさまざまな施策を講じている。

原発事故で避難した住民を対象に、住民票を移さなくても避難先の自治体で行政サービスを受けられる「原発避難者特例法」が今月12日に施行されたのはその 一例で、福島県も「絆づくり応援事業」を本格化させた。文字通り、避難者同士や避難先地域との「絆づくり」を進める職員の臨時雇用や、その拠点となる支援 センターを設置するのが事業の目的だ。

 これらの施策の背景には、避難の長期化が見込まれる中、他市町村への住民流出が止まらない ことがある。双葉町の震災前の住民数は7140人。しかし、6月末までに約400人が住民票を他市町村に移した。双葉町とともに福島第1原発を抱える大熊 町では、1万1500人のうち約500人が町を離れていった。

福島県では現在も5万人超が県外で避難生活を送る。県の担当者は「避難先で 元の地域の絆を維持することは困難。避難生活が長引けば、避難先での就労や就学が進み、地元市町村からの離脱がさらに加速する。地域の絆が失われれば、孤 独死の増加や行政サービスからの孤立化などの温床になる」と危機感を募らせる。

避難住民の中には、行政の支援に頼らず、自力で新たな絆を築き上げようとしている人々もいる。

自宅が原発から約3・1キロの距離にある双葉町の農業、石田喜久子さん(70)は、8月1日に入居した福島市内の仮設住宅の敷地の一角に小さな畑を作った。春菊、ブロッコリー、キャベツ、コマツナ…。市街地と仮設住宅をしきるフェンスには、アサガオなどを植えた。

「私は草花を育てるのが大好きですので…。ここを通る地域の方々に、きれいなお花をお見せできればいいと思って」と笑う。

仮設住宅周辺の住民らは、地域の夏祭りに石田さんらを招待してくれたり、畑でとれた果物や野菜を持ってきたりしてくれるという。

「見ず知らずの私たちを気遣っていただけることが本当にありがたい。小さな小さな畑ですが、野菜が育ったら、地域の方々にお分けしてお返ししたい」

石田さんは、まだ芽を出したばかりの野菜をいとおしそうに眺めながら、言葉に力を込めた。

汚泥は賠償は復興は 首長ら政府に憤り
 27日に開かれた、菅直人内閣の下では最初で最後の「原子力災害からの福島復興再生協議会」。被災地の首長、経済、農業団体のトップら本県側の出席者は除染の推進や、避難者の早期帰宅への支援を政府に強く求めた。
佐藤憲保県議会議長は「放射性物質の付着した廃棄物処理の道筋を早急に示してほしい。下水汚泥がたまる処理施設では、悪臭がひどくなる一方だ」と、廃棄 物処理の工程表を作成するよう迫った。細野豪志原発事故担当相は「本県に廃棄物の最終処分場を建設しない」と述べた上で、対応を急ぐ考えを強調した。
県市長会長の瀬戸孝則福島市長は「避難区域外で放射線量に不安を抱いて自主避難した場合、見舞金を出すべきだ」と主張した。市西部での避難住宅建設計画で、国が財政支援する法制度を整えるよう訴えた。
前県町村会長の浅和定次大玉村長は「損害賠償や地域復興は、その場しのぎにならないよう特別立法措置で永続的に続けるべきだ。被災者への損害賠償が遅す ぎる」と力を込めた。さらに、原発事故で、津波の危険性を示す研究資料があったにもかかわらず生かされなかったと憤った。
県原子力発電所所在町協議会長の遠藤勝也富岡町長も、津波について言及。「原発の耐震性について検証が行われたが、津波については一切議論されることがなかった。国の危機管理が脆弱(ぜいじゃく)だったことを露呈した。まさに天災ではなく人災だ」と苦言を呈した。
双葉地方町村会長の井戸川克隆双葉町長は住民の帰宅を取り上げ、「集中的かつ確かな工程表が必要。先が見えるようにしてほしい。子どもたちが住みたくなるような場所にするため、意見を聞くべき」と求めた。
全村が計画的避難区域に指定されている飯舘村の菅野典雄村長は「放射線対策や被災者支援のため、自治体に権限や財源などの裁量権を持たせてほしい」と強調した。
片山善博総務相は同村が求めてきた住民票を残したまま避難先で行政サービスが受けられる特例法の整備を進めていることを報告し、菅野村長の提案に理解をみせた。
県商工会議所連合会の瀬谷俊雄会長は復興に向けた特別立法の必要性を訴えた上で、「立派な法律を作っても資金がなければ意味がない。国の財政は難局にあることは分かっているが、数兆円規模の特例国債を発行し、本県の復興対策に充てるべき」と要望した。
JA福島中央会の庄條徳一会長は「どのように広大な農地の除染を進めるのか具体的に考えてほしい。これまで、放射線教育に力を入れてこなかったことが (農作物の)風評被害の拡大につながっている」と指摘した。これに対し菅首相は「分かりやすい説明をするよう、専門家に何度もお願いしている」と答えた。
(2011/08/28 09:54)

民主代表選:自治体の首長 次期政権の「原発」動向注視

 29日に投開票される民主党代表選では、「脱原発」を打ち上げた菅直人首相の後継者が決まる。定まらない国の方針に翻弄(ほんろう)されてきた原発を抱える自治体。新しいリーダーは今後のエネルギー政策をどう導くのか、首長らは注視している。

3号機が営業運転を再開したばかりの北海道電力泊原発が立地する北海道泊村の牧野浩臣村長は「原発への対応やエネルギー政策の指針が出されていな い中での代表選で、大変遺憾だ」としたうえで、「クリーンエネルギーへの転換は難しい問題だとは思うが、(脱原発を掲げた)菅首相の政策も進めてほしい」 と要望する。

その一方、唐突だった菅首相の脱原発に批判的な首長は多い。

国内最多の原発14基を抱える福井県。西川一誠知事は「脱原発などさまざまな発言があったが一貫性がなく、政治的な混乱や停滞を招いた」と批判。次の政権には「十分な反省に立ち、現実の問題に政府全体でスピード感を持ってしっかり取り組んでほしい」と求める。

四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)がある愛媛県の中村時広知事も手厳しい。「菅さんの『脱原発』は党内手続きを経たわけでもない個人メッセージ だった」と指摘。「次の首相はまず『脱原発』するのか、しないのかはっきりさせてほしい。道筋が示されれば、地方も良い悪いとか議論ができる。今はそれが ない」と注文する。

政府の姿勢に困惑するのは計画中の自治体も変わりない。中国電力上関原発計画を抱える山口県の二井関成知事は、6月議会で予定地の海水面埋め立て工事の免許延長を認めない方針を表明。「原発新設に関する国の新たな方針が示されるまで事実上凍結」との立場だ。

脱原発の政府方針は固まっておらず、上関原発を白紙とするかなど具体的判断も新首相に委ねられる。9月には上関町長選が予定されているため、代表選結果は町長選にも影響を与えそうだ。

原発は立地していないものの核燃料再処理工場などがある青森県六ケ所村。古川健治村長は「原子力と自然エネルギーがどういう組み合わせだとベストかを、代表選を機に議論してもらいたい」と、議論を尽くすよう求めている。

毎日新聞 2011年8月28日 22時01分(最終更新 8月28日 22時13分)

県産牛の出荷再開34頭検査へ 安堵と風評不安

体重検査を終え、食肉処理場に向かうため、JA職員に引かれる牛(28日午後、喜多方市塩川町で)=星野達哉撮影

県産牛の出荷停止の解除を受け、県内の畜産農家は28日、郡山市の食肉処理場への出荷を再開した。出荷停止の指示から1か月余り。農家は安堵(あんど)する一方で、「果たして消費者に受け入れられるのか」と複雑な表情も見せた。

この日、食肉処理場に運ばれたのは、会津や県中地方などの農家23戸の肉牛23頭。29日は農家11戸の11頭が運ばれる。34頭は29日に食肉処理され、翌30日に県農業総合センター(郡山市)で放射性物質検査を受け、同日中に結果が出る予定だ。

初回の検査を受ける34頭は、計画的避難区域や緊急時避難準備区域外で、放射性物質に汚染された稲わらを使っていない農家の肉牛。県が策定した出 荷管理計画では、国の暫定規制値(1キロ・グラムあたり500ベクレル)を下回れば当該牛の出荷が認められ、さらに50ベクレルを下回れば、その農家のほ かの牛も検査を受けずに3か月間出荷できる。両区域内や汚染わらを使用した農家は、全頭検査を行うことになっている。

喜多方市塩川町にあるJA会津いいでの施設では28日、管内の農家5戸が飼育する牛5頭が大型トラックに積まれ、食肉処理場に運ばれた。

同市内で肥育牛100頭を飼育する斎藤栄信さん(56)は「待ちに待った出荷停止の解除で、まずは一安心」と胸をなで下ろした。だが、「一度、放 射能が出てしまった福島県の牛というイメージが消費者についてしまい、安心して食べてくれるだろうか。30年以上牛を育ててきたが、最大の危機だ」と不安 を隠せない。

今回の牛は出荷適期が1か月以上過ぎて、餌を食べなくなってしまい、ピーク時から100キロも体重が減った。ほかにも出荷適期を過ぎた牛が数頭いるといい、斎藤さんは「やせた牛は一日中牛舎で横になっている。かわいそうで、一刻も早く出荷してやりたい」と話した。

(2011年8月29日  読売新聞)

出荷停止一部解除受け 県内肉牛農家が出荷再開

(8月29日)

写真をクリックすると拡大

福島第1原発事故による放射能汚染の影響で県産肉牛が出荷停止になっていた問題で、県内の農家 は25日の政府による出荷停止解除を受け、28日に肉牛出荷を再開した。県産肉牛の農家からの出荷再開は、今月2日の出荷停止指示以来26日ぶり。出荷さ れた肉牛は、29日にと畜され、検査で安全が確認できれば市場を通して流通する。

28日に農家から出荷された肉牛の予定頭数70頭。29日に県畜産公社、両毛食肉センター、那須地区食肉センターでと畜され、県県央、県県南の両家畜保健衛生所で放射性物質の検査が行われる。

JAなすのからは28日、肥育農家12戸から1頭ずつ12頭が出荷された。大田原市親園の磯泰雄さん(61)方からは生後31カ月の肉牛が出荷された。本来はお盆前に出荷する予定だったという。

磯さんは「出荷再開は当然のこと。ただ風評被害があり、牛肉の消費が伸びていない。市場での価格がどうなるのか心配だ」と話す。また検査体制も「県ごとではなく、国の責任で一律の全頭検査を行い、安全性を示すべき」と訴えていた。

【原発】出荷停止から6週間 福島県産の肉牛出荷(08/28 20:54)

出荷停止の指示が解除された福島県産の肉牛が、約6週間ぶりに出荷されました。

100頭の牛を飼育・斉藤栄信さん:「出荷できるということは、一歩前進ということで喜んではいるのだけど、まだ不安材料がいっぱいありますね」
28日、郡山市の食肉流通センターに出荷された牛は、放射性物質で汚染された稲わらを与えられていなかった肉牛23頭です。29日に解体処理され、その後の放射性物質の検査で国の基準を下回ったものだけが競りにかけられます。

【各地の放射線量】(8月28日)関東で低下目立つ

東北、関東各都県で27日午前9時から28日午前9時に観測された最大放射線量は、26~27日に比べ、関東で低下が目立った。文部科学省による と、茨城は毎時0・084マイクロシーベルト、栃木が0・056マイクロシーベルトにそれぞれ下がった。福島は1・210マイクロシーベルトで横ばいだっ た。 福島第1原発の北西約30キロの福島県浪江町で27日午前10時3分に15・9マイクロシーベルトを記録した。

(共同通信)

2011/08/28 17:16

国基準クリアでも除染 教育長「不安な線量なら」

福島第一原発の事故による学校施設の放射能汚染について、小野寺俊・県教育長は26日、夏休み中に県立学校全校の放射線量調査を実施した上で、「高い数値が出れば除染にも柔軟に対応したい」と述べた。

県教育庁は今月、県立高校101校、特別支援学校21校の2回目の放射線量調査を実施、既に35校で調査を終えた。6月の第1回調査は校庭の四隅 と中央部の計5地点で、特別支援学校は高さ50センチと1メートル、高校は同1メートルを測定し、平均値を出した。今回は放射性物質がたまりやすいとされ る雨どいや側溝なども対象。

調査済みの35校では、除染が必要な学校はなかったとしているが、小野寺教育長は「やや高い値も出ている。高い値が出れば除染しようと思ってい る」と述べた。除染は文部科学省が示した毎時1マイクロ・シーベルトが基準だが、「0・9マイクロ・シーベルトでも0・8マイクロ・シーベルトでも、不安 を感じる値なら柔軟に対応したい」と、基準値未満でも除染する考えを示した。

6月の調査では、特別支援学校は霞ヶ浦聾が最も高く毎時0・518マイクロ・シーベルト(高さ50センチ)、高校は竜ヶ崎南の毎時0・354マイクロ・シーベルト(同1メートル)だった。

一方、放射線量を独自に測定している県高等学校教職員組合は25日、霞ヶ浦聾、土浦養護、美浦養護、伊奈養護の特別支援学校4校の芝生を張り替えるよう県教育委員会に申し入れた。芝生地表面での値が毎時0・4~0・54マイクロ・シーベルトと比較的高かったとしている。

(2011年8月27日  読売新聞)

食肉処理場へ牛出荷再開

トラックに積まれて食肉処理場に牛が運ばれた(28日、紫波町の岩手畜産流通センターで)

県産牛の出荷停止が解除されたことを受け、食肉処理場への牛の出荷が28日、再開した。放射性物質検査を経て、早ければ31日に流通が始まる。ただ、牛肉は解体後に1週間程度熟成させる必要があるため、実際に小売店に並ぶのは9月上旬の見通しだ。

この日、県内唯一の食肉処理場「岩手畜産流通センター」(紫波町)には、県内各地から計50頭がトラックで搬入された。いずれも汚染された稲わらを食べていない牛で、1農家につき1頭が検査対象となる。

牛は29日に食肉処理され、30日に放射性物質を簡易検査する。検査の結果、放射性セシウムが1キロ・グラム当たり50ベクレル以下であれば、出荷可能になる。50~500ベクレルであれば、再検査する。同センターは今後、1日50頭ペースで出荷する。

牛4頭をトラックで運び入れた、軽米町の畜産農家細谷地涼太さん(23)は「ようやく出荷できる。品質には自信がある」と一安心。ただ、出荷に適した時期を迎えた牛が農場にまだ10頭ほど残るため、「早く普通に出荷したい」と話していた。

(2011年8月29日  読売新聞)

放射性セシウム、14府県がコメ自主検査 安全性アピール

2011/8/29 0:42
日本経済新聞 電子版

 全国の自治体でコメに含まれる放射性セシウムを独自に検査する動きが広がっている。農林水産省は福島第1原子力発電所に近い東日本の17 都県に検査を求めているが、中部以西の富山や島根など14府県も自発的な検査に乗り出した。迅速な検査で地元産米の安全性をアピールし、本格的な収穫期を 前に消費者の不安を取り除く狙いだ。

 各都道府県に聞き取り調査を実施したところ、富山や島根、山口、高知など14府県が独自検査を予…

オリーブ牛の味と安全性PR 高松で試食会

県などが売り込みに力を入れている「オリーブ牛」の試食会(県、JA香川県、県食肉事業協同組合連合会主催)が28日、高松市の高松丸亀町商店街で開かれた。

オリーブ牛は、オリーブを餌に加えて育てられた黒毛和牛で、軟らかい肉質と、さっぱりした後味が特徴。県内約30の畜産農家が生産し、4月に販売が始まった。試食会は、放射性セシウムに汚染された疑いのある稲わらを与えられた牛の肉の流通が明らかになったことを受け、県産牛の安全性PRを目的に実施した。

会場では、ロース肉を塩コショウで味付けして焼き、じゃがいもやパプリカなど県産野菜を添えて、買い物客らに約200食をふるまった。高松市高松 町、主婦河合由美さん(45)は「軟らかくて食べやすい。安全と聞いたので、これからは少し割高でも県産の牛肉を買おうと思う」と話していた。

(2011年8月29日  読売新聞

セシウム汚泥 処分方法いまだ無策

県内の浄水場で見つかった放射性セシウムを 含む汚泥。国が埋め立て可能とする汚染レベルでも、県は「安全性について周辺住民の理解が得られない」として、浄水場の敷地内などで保管を続けている。国 は最終的な処理方法を示さず、たまる一方の放射性汚泥は2万立方メートルを超えており、管理する関係者らの間でも不安が募っている。(播磨由紀子)

■行き場なく

新潟市秋葉区の満願寺浄水場。ここで6月、汚泥1キロ・グラム当たり最大1万7003ベクレルという高濃度の放射性セシウムが検出された。同市水道局は、たまった汚泥を1トン入り土のう157袋に詰め、防水シートにくるんで保管している。

最近の検査では、1107ベクレルと汚染レベルは下がっているが、土のうは1日1~2袋ずつ増えている。田村和之場長は「周辺環境への影響はないが、厳重に管理しなければならず、手間も金もかかる。早く処分先が決まってほしい」と話す。

一方、新潟市北区の笹山浄水場では、7月の新潟・福島豪雨の影響で通常の330倍の大量の汚泥が発生し、場内の保管場所が満杯になった。ほとんどが低濃度の放射性汚泥で、管理する県企業局は12日から、100ベクレル以下の汚泥を別の県有地に仮置きしている。

■処分場が拒否

国が6月に示した放射性汚泥に関する「当面の取り扱い基準」は、1キロ・グラム当たり10万~8000ベクレル超ならば、有害物質を埋め立てる管 理型処分場に仮置きでき、8000ベクレル以下は管理型処分場に埋め立て可能としている。製品段階で100ベクレル以下であれば、セメント材料などに再利 用できる。

県内で放射性汚泥が検出された浄水場は、県の調査などで16か所。このうち再利用している1か所を除く15の浄水場では、敷地内や県有地などで汚泥が保管されており、その量は読売新聞の調べで、少なくとも計約2万2000立方メートルに上る。

国の基準に照らせば、満願寺と1キロ・グラム当たり2万1000ベクレルの放射性セシウムが検出された新潟市の東港の2か所を除き、埋め立て可能な汚染レベルだ。しかし関係者によると、複数の自治体が管理型処分場に受け入れを打診したが、「地元住民と話し合う必要があり、難しい」と事実上拒否されたという。

県も「管理型処分場は放射性廃棄物の処理を想定していない」(廃棄物対策課)として、埋め立て処分を当面行わない方針だ。

■めど立たず

厚生労働省によると、放射性汚泥の埋め立て処分は、ほとんどの自治体で進んでいない。仮置きの場所については、県内の各浄水場や自治体によると、「当面は困らない」というが、このまま常態化すれば、管理面での負担増は避けられない。

いずれ不可欠となる最終処分場の確保について、泉田知事は「国が責任を持ってやるべき。セシウムの所有者は東京電力だ」として、県独自に行う考えはないことを強調している。

最終的な処理方法は国も検討中とするが、「いつまでに結論が出るか、見通しは立っていない」(経済産業省緊急時対応センター広報班)。自治体の不安解消に向けて、国は安全対策に万全を期した対処方針を早急に示すべきだ。

(2011年8月29日  読売新聞)

東京都、中小の技術開発支援-「安全・安心」テーマに

掲載日 2011年08月29日

東京都は「安全・安心」をテーマに都内中小企業が実施する技術や製品開発を支援する。都市課題の解決につながる技術開発を後押しする狙いで、開発テーマやロードマップを策定。これに基づき中小企業の技術や製品開発を促す。
2010年度の「環境」に続き、11年度は「安全・安心」をテーマ設定した。具体的には(1)非木造建築物の耐震化(2)体感治安の改善(3)高齢者の 安否確認(4)放射線、放射能対策―の4分野。技術開発に必要な経費を3分の2以内、最大2000万円まで助成するほか、事業化まで一貫して支援する。
また、今回は東日本大震災に伴い、「安全・安心」をテーマに被災地の中小企業と連携した技術や製品開発を助成対象とする。このため当初、8000万円を確保していた事業予算を11年度補正で4000万円積み増している。

日立の原子力事業、存在感じわり-カナダと小型原子炉開発

日立製作所の原子力事業が、じわじわと存在感を増している。25日(日本時間26日未明)にはカナダのサスカチュワン州政府との間で小型原子炉の共同開 発などに合意した。同じ沸騰水型原子炉(BWR)メーカーであるライバルの東芝が米ウエスチングハウス(WH)を買収して以降、日立は押され気味だった。 ただここに来て海外との協力関係を強化するなど、巻き返しを図っている。国内の原子力事業の将来が不透明な現状にあって、日立も海外に活路を求めなければ ならない情勢だ。(編集委員・加藤正史)

日立は東芝・WH勢に対抗するため、米ゼネラル・エレクトリック(GE)と原子力事業で戦略的提携を結んでいる。GEの実績と営業力を武器に米国市場で原発の新規受注を獲得する狙いだったが、現実には思うような実績が残せていない。

このため日立は米国以外へのアプローチを強めている。7月にはリトアニアから改良型沸騰水型原子炉(ABWR)新設で優先交渉権を獲得した。また日本勢の受注が決まっているベトナム向けでも、人材育成などを含めた広範な協力体制を構築した。

新たにカナダのサスカチュワン州政府と合意したのは、小型原子炉と燃料、それに放射線医療分野での研究開発に共同で取り組むもの。日立はもともと同州政 府とは石炭火力や天然ガス火力で協力関係にある。これを原子力分野に広げたもので日立とGEは総額1000万カナダドル(約7億8000万円)を投資す る。カナダは国内で原子力燃料のウランを産出する一方、比較的小型のカナダ型重水炉(CANDU炉)を国内外で展開している。日立が合意した小型原子炉は 直接のCANDU炉の後継ではないものの、研究が順調に進めば新たな市場獲得に結びつく可能性がある。

ライバルの東芝はひと足先にトルコ政府から原発を受注したものの、東京電力の福島第一原発の事故後の日本政府の対応が定まらず、正式契約が遅れている。日立の原子力事業も同様な難しさを抱えているが、出遅れを挽回するチャンスという面もある。

2011年8月29日5時1分

福島放射能除染 国は住民帰郷へ全力を

2011年8月29日

 福島第一原発事故で広がった放射能汚染を取り除く国の方針がやっと決まった。事故の収束と併せ、除染の成否は住民の帰郷を左右する重要なカギになる。国は責任を自覚して全力を挙げてほしい。

 「除染でどこまで放射線量が下がるのか。本当に人が住めるようになるのか」「防護服を着て住むわけにはいかない。家の周りをもっと除染してほしい」

 先だって原発周辺三キロ圏内の故郷を久しぶりに訪ねた住民たちは、切実な思いを口にした。国はその不安や焦りに誠実に応えなくてはならない。

 予想されたとはいえ、福島県内の汚染はかなり深刻だ。二十キロ圏内の警戒区域には、一年間に浴びる放射線量が避難の目安である二〇ミリシーベルトを超えると推定される地点が多く確かめられた。五〇〇ミリシーベルトに達した場所さえある。

 国によれば、二〇ミリシーベルトを上回る地域は国が除染に当たる。それ以下の地域は地元の市町村や住民の手を借りる。広範囲に及ぶ大掛かりな取り組みになる。膨大な人手と時間がかかるのは必至だ。

 国と地元が役割分担するにしても、除染作業が効果を上げるよう国が責任を負うべきだ。技術提供や人材養成、専門家派遣などの手厚い支援が欠かせない。除染の進み具合をにらみつつ住民の帰還の工程表をつくることも大切だ。

 国の試算だと、年間の被ばく線量が二〇〇ミリシーベルトとみられる場所では、除染をしないと住民が帰宅できるまでに二十年以上かかる恐れがあるという。二十七日に福島県入りした菅直人首相は、除染しても避難が長引く地域が残るとして陳謝した。

 国は汚染の激しい一部地域への立ち入り禁止措置の継続をすでに決めている。帰還の難しい住民の土地の借り上げや住宅の提供を検討している。

 だが、事故収束と除染作業への全力投球が先ではないか。警戒区域の見直しは、原子炉を冷温停止させて放射能の封じ込めに成功してからの段取りになっているはずだ。人生設計に苦悩を深める住民への配慮が足りない。

 一番気掛かりなのは、除染作業で出る汚染された土壌やがれきの扱いだ。肝心の処分先が決まっておらず、除染作業や住民の帰還に支障を来しかねない。

 国は廃棄物を一時的に保管しておく施設を地元に設けたい考えだ。福島県は最終的には運び出すよう強く求めている。最終処分場探しを急がなければならない。

日立GEなど、カナダ州政府と共同で原子力技術研究

2011/08/29

サスカチュワン州政府との間で共同研究開発の覚書を締結した

日立製作所と米ゼネラル・エレクトリック(GE)の原子力合弁会社である日立GEニュークリア・エナジーなど3社は26 日、カナダのサスカチュワン州政府と、小型原子炉など原子力技術の共同研究開発を行うことで合意したと発表した。小型炉は今後5年間の研究期間で商用化の めどをつけ、2023~25年の運転開始を目指す。

また、あわせて日立製作所と同州政府は、放射線医療分野の共同研究開発で覚書を締結。2つの合意内容に対し、州政府側と日立グループ側がそれぞれ500万カナダドル(約3億9千万円)を投資する予定としている。

原子力技術の共同研究で州政府と合意したのは、日立GEと米国側の合弁会社のGE日立ニュークリア・エナジーのほか、 GEと日立、東芝が出資する核燃料製造会社グローバル・ニュークリア・フュエル・アメリカ(GNF―A)の3社。小型炉のほか、ウラン回収技術や原子力の 安全性向上に取り組む。

同州は世界最大のウラン生産地だが、原子力発電所は設置されていない。また、日立とは二酸化炭素回収・貯留(CCS)や再生可能エネルギー、スマートグリッド(次世代送配電網)などの分野で以前から協力関係にある。 (本紙4面より)

経産省、放射線測定費の助成を延長-11月末までコンテナも

掲載日 2011年08月29日

経済産業省は工業製品を輸出する際に企業が自主的に実施する放射線量測定費用の補助を11月末まで延長する方 針を固めた。また、船積み前のコンテナの測定費用も補助対象に加える。事業は当初9月17日までの予定だったが、日本発の工業製品が諸外国で放射線量を理 由に輸入制限される動きが続いていることから、継続して風評被害対策に取り組む。
期間が延長される「貿易円滑化補助事業」は、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、6月中旬に開始した。2011年度補正予算で6億7000万 円を計上。民間の13検査機関に費用を補助する形で、中小企業の検査費用の9割、大企業については5割を国が負担している。企業は測定結果を証明書として 取引相手国に示している。
事業期間の延長に加え、港湾のコンテナターミナル内で荷主企業が海運会社からの依頼に応じて実施するコンテナそのものの放射線量測定費用も工業製品と同様に補助する。

ハリケーン、ニューヨーク市を通過-少なくとも15人死亡

  • 2011年 8月 29日  7:39 JST

 ノースカロライナ州からニュージャージー州に至る米東部沿岸を北上したハリケーン「アイリーン」は28日朝、勢力を弱めてトロピカルストーム(熱帯低気圧)となり、ニューヨーク市に上陸。これまでに少なくとも15人が死亡、数百万世帯が停電に見舞われた。
全米ハリケーンセンター(NHC)によれば、アイリーンは28日未明の段階で風速毎時75マイル(秒速約33.5メートル)だったが、同日午前9時まで に同65マイル(約29メートル)に弱まった。中心はニューヨーク市上空を通過し、毎時26マイル(約42キロ)で北東に進んでいる。

Peter Pereira/The Standard Times/Associated PressChris Swimm retrieved planks washed away from a friend’s deck Sunday at Wilbur’s Point in Fairhaven, Mass., as the storm moved north.

アイリーンはハリケーンからトロピカルストームに勢力を弱めたものの、洪水や停電をもたらしたほか、木々をなぎ倒した。AP通信によれば、気象予報官 は、アイリーンは依然として巨大で勢力も強く、中心から半径300マイル(約482キロ)の範囲では強い風が吹いていると語った。

ニューヨーク市のブルームバーグ市長は、洪水の恐れの最も大きい低海抜地域に対する強制的な避難命令を28日午後3時に解除したと発表した。しかし同市長は市民に対し、避難命令の出ていた地区に戻る際には倒れた木々や垂れ下がった送電線に十分警戒するよう訴えた。
アイリーンの最も勢力の大きい部分が東部沿岸の大半を通過したのを受けて、ナポリターノ国土安全保障長官は、連邦政府当局が各州とともに被害の推計をま とめ始めたと述べた。しかし、同長官は、アイリーンの中心が通過したとはいえ、針路にある地域の住民は引き続き警戒を怠らないよう呼び掛けた。
連邦政府当局によれば、原子力発電所は大きな被害を免れた。しかし飛んできたがれきで、メリーランド州の原発設備が被害を受け、原子炉1基が運転停止を余儀なくされた。

記者: Michael Howard Saul and Robbie Whelan and Lisa Fleisher

更新2011年08月29日 01:03米国東部時間

ハリケーンで原発運転停止 米東部、危険性なしと説明


米メディアによると、メリーランド州にあるカルバートクリフス原発1号機が27日夜、ハリケーン「アイリーン」による強風の影響で運転を自動停止した。

運営会社によると、安全性は維持されており、周辺住民や従業員への危険性はないという。

東岸では、23日にマグニチュード(M)5.8の地震が発生した際にも、バージニア州のノースアナ原発で停電が発生し原子炉2基が運転を自動停止した。(共同)

k