ストロンチウム汚染 strontium 90 part 5

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福島原発1、2号機で停電 原子炉への注水は継続

 自衛隊ヘリから撮影した福島第1原発。(手前から)1号機、2号機、3号機、4号機=4月26日(防衛省提供)

 8日午後2時20分ごろ、東京電力福島第1原発1、2号機で停電が発生、中央制御室の照明が消えた。放射線を監 視する一部のモニタリングポストからのデータを伝えるシステムが停止したほか、1号機の原子炉格納容器に窒素を供給する装置の圧力が高まる影響が出て手動 で停止。東電が原因を調査している。

東電によると、1、2号機とも、原子炉を冷却するための注水は続いている。ただ計器類による監視機能に影響があるかは不明で、確認を進めている。

東電によると、午後2時半ごろ、1、2号機の中央制御室などにつながる電源盤が止まっているのが見つかった。

2011/06/08 16:45   【共同通信】

中央制御室で停電=モニタリング機器も−福島第1

 東京電力は8日、福島第1原発1、2号機の中央制御室の照明が同日午後2時20分ごろ停電で消えたと発表した。電源トラブルとみて調べている。
 東電によると、放射線量のモニタリング機器2台も同50分ごろ、データの伝送が止まっているのを確認した。東電は1号機に注入している窒素の供給装置を停止させた。原子炉の注水に支障はないという。(2011/06/08-16:10

1号機中央制御室で停電、窒素注入も中断

東京電力は8日、福島第一原子力発電所1号機の中央制御室で停電が発生したと発表した。


 停電が起きたのは同日午後2時20分。水素爆発防止のため、1号機で実施している窒素の注入も、午後2時57分にストップしており、同社で原因を調べている。

2011681644分  読売新聞)

都下水処理施設内で高放射線量…避難区域に匹敵

東京都大田区の下水処理施設内の空気中から、毎時約2・7マイクロ・シーベルトの放射線量が検出されていたことが、都の調査で分かった。

計画的避難区域の福島県飯舘村の放射線量と同程度で、文部科学省によると、都内でこれほどの放射線量が検出されたのは初めて。放射性物質を含む汚 泥の影響とみられるが、都は「検出場所は屋内。敷地の境界では問題なく、誤解を招く恐れがある」とし、調査結果を公表していなかった。

都によると、この施設は都下水道局の「南部スラッジプラント」で、都内2か所の下水処理場で発生した汚泥を集めて焼却し、灰を東京湾に埋め立てる などしている。都の5月の調査では、この施設の焼却灰から1キロ・グラム当たり1万540ベクレルの放射性セシウムを検出していた。

2011681433分  読売新聞)

東電の放射線データ公表漏れ、合計1382件

東京電力は8日、福島第一原子力発電所内の放射線観測データで公表漏れがあった問題の経緯について、調査結果を発表した。

東電によると、3月11〜21日にデータを記録しながら未公表だったものは、1382件。そのうち、混乱のためファクス送受信の確認が取れず、本 店にデータが届かなかったものが351件、当初は10分間隔で公表していたため、対象外となった2分間隔のデータが526件だった。

また、本店広報の判断で公表されなかったものは401件で、その大半は柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)から3月12日に派遣された測定車のデータ だった。東電は「これまでなかったデータが説明なく突然送られてきたため、扱いが分からなかった」と説明している。公表されていないことに社員が気付き、 同13日午前9時のデータからホームページに掲載した。

2011681335分  読売新聞)

第二原発の低濃度汚染水、浄化後に海へ放出検討

東京電力は8日、福島第二原子力発電所の原子炉建屋などの地下階にたまった低濃度汚染水約3000トンについて、浄化処理をした後、海へ放出する方針で、関係省庁や地元自治体と相談を始めたことを明らかにした。

同原発では、津波で流れ込んだ海水に、配管類のさびなどから出たとみられる放射性物質のコバルト60や、約10キロ北の福島第一原発から飛来した と考えられるセシウム137、134などが混ざった汚染水がたまっている。汚染濃度は、海への放出が認められている濃度限界の10〜30倍程度。

東電は汚染水を敷地内のタンクに貯蔵しており、水質浄化装置で濃度限界未満まで除染してから海へ放出する計画だが、水産庁などが難色を示しているという。

2011681328分  読売新聞)

細野首相補佐官、訪米へ…原発事故で意見交換

【ワシントン=中島健太郎】東京電力福島第一原子力発電所事故に関し、細野豪志首相補佐官が9、10の両日にワシントンを訪れ、米政府高官と意見交換することがわかった。

日米関係筋が8日、明らかにした。

細野氏は訪米中、ホルドレン大統領補佐官(科学技術担当)、原子力規制委員会(NRC)のヤツコ委員長、ナイズ国務副長官らとの会談を調整してい る。日本政府が7日に国際原子力機関(IAEA)に提出した原発事故に関する調査報告書の内容を詳しく説明するほか、引き続き事故対応への協力と理解を求 める。

細野氏は訪米後、英国、フランスも訪問する予定。

2011681505分  読売新聞)

原発事故で一日2百km移動する福島の高校教諭

授業のため、約100キロ離れた小野高に車で向かう小山教諭(1日)

東京電力福島第一原発事故の影響で、福島県内のいくつかの学校を間借りして授業を行う「サテライト方式」の県立高校の教員たちが、日に200キロ以上移動するなど、自家用車での長距離運転に苦慮している。

各校は県教育委員会に教員の増員を要請しているが、具体的な改善の見通しは立っていない。

「今日はもう学校にいません。何かあればほかの先生にね」。1日朝のホームルーム。県立高(会津坂下町)の教室で、県立双葉翔陽高(大熊町)の小山智加江教諭(31)が担任する3年生に呼びかけた。

小山教諭は週2日、約100キロ離れた県立小野高(小野町)にいる生徒たちに家庭科を教えている。職員室に戻り、教材をまとめて愛車に乗り込む。 30分ほど走り、コンビニで一休み。「長距離運転は慣れないし、眠くなる。路面が凍結する冬までこの状況が続いたら……」。不安そうな表情で再びハンドル を握る。

福島第一原発から約4キロの距離にある双葉翔陽高は5月から、坂下高、小野高など県内各地の4高校の教室で授業を行っている。原発事故前、浪江町 に住む小山教諭の通勤時間は約20分だったが、会津地方の下郷町の実家に避難した今、小野高で授業がある日は計約240キロを運転する。

小野高で授業を終えたのは午後3時10分。坂下高に戻るには時間が足りず、帰りのホームルームは同僚が代理する。「3年生は進路などで大切な時 期。避難先の旅館から通う生徒もいるので、極力、坂下高校にいたいのですが」。午後5時半、小野高から約100キロ離れた実家へ車を走らせた。また2時間 の長距離運転だ。

同校では、教員25人のうち13人が校舎間を移動して授業を行っている。授業の様子などを見るために自ら4校舎を行き来する小野寺典子校長(59)は「被災した教員もおり、慣れない土地での移動は負担も大きい。兼務は解消したい」と語る。

福島県教委学校経営支援課によると、サテライト方式の9高校のうち、複数校舎で授業を行う教員は9校で計107人。教員の負担の大きさを懸念した多くの学校から増員が要請されているという。

同課は「原発事故の収束が見えず、サテライト方式がいつ終わるか未定。文部科学省に教員の増員を認めてもらえるように調整中」としている。(矢子奈穂)

サテライト方式=福島第一原発から半径30キロ圏内の県立高が、県内各地に避難した生徒が通えるよう、衛星(サテライト)のように数か所の学校に間借りして授業を行う方式。5月に始まり、6月2日現在で県立9校の生徒計1796人が22高校の空き教室などで授業を受けている。

2011681125分  読売新聞)

福島原発1、2号機で停電 原子炉への注水は継続

2011681645

 自衛隊ヘリから撮影した福島第1原発。(手前から)1号機、2号機、3号機、4号機=4月26日(防衛省提供)

8日午後2時20分ごろ、東京電力福島第1原発1、2号機で停電が発生、中央制御室の照明が消えた。放射線を監視する一部のモニタリングポストか らのデータを伝えるシステムが停止したほか、1号機の原子炉格納容器に窒素を供給する装置の圧力が高まる影響が出て手動で停止。東電が原因を調査してい る。

東電によると、1、2号機とも、原子炉を冷却するための注水は続いている。ただ計器類による監視機能に影響があるかは不明で、確認を進めている。

東電によると、午後2時半ごろ、1、2号機の中央制御室などにつながる電源盤が止まっているのが見つかった。

(共同)

放射線データ未公表、作業の混乱など原因 東電が調査

2011/6/8 13:14

 東京電力は8日、福島第1原子力発電所の敷地境界などで3月7日から同21日までに測定した放射線量のデータの一部が未公表だった問題についての調査結果を公表した。

地震発生直後の混乱で、福島第1原発から東電本社にデータが届かなかったほか、受け取ったデータについて、本社広報部での取り扱い方が明確でなく公表を見送ったのが主な原因だという。

未公表分のデータは5月21日に公表しており、東電では原因を調べていた。記者会見した松本純一原子力・立地本部長代理は「不十分な点が あったことは皆様におわびする。原子力安全・保安院や原子力災害対策特別措置法に基づく通報では、ほぼすべてのデータを送っている」と述べた。

放射線量測定、避難区域外の福島・伊達市も全域で 不安解消

2011/6/8 1:59

 福島第1原発事故をめぐる福島県内の避難区域外に位置する伊達市は7日、市内全域で放射線量の測定を始めた。伊達市は計画的避難が進む飯 舘村に隣接。年間の積算放射線量が20ミリシーベルトを上回る恐れがある「ホットスポット」と呼ばれる場所が3カ所ある。全域での測定について市は「住民 の不安解消のため」としている。

福島県内のホットスポットについては、政府が避難区域への追加も含めた対応を検討しており、1112日に伊達市でモニタリング調査する予定。

市災害対策本部によると、これまでは十数カ所で放射線量を定点観測してきたが、市民から「もっと多くの場所で測定してほしい」との要望が殺到。7日はホットスポットの一つ、同市霊山町石田地区などで測定した。今後、測定地点を200300カ所に増やす。

市は避難を希望する該当地区の住民が、市内の別の場所に移住できるよう対応を進めているほか、全小中学校の校庭の表土を取り除く方針。民家の表土除去も検討している。〔共同〕

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東電 放射線量データ未公表の理由を発表

< 20116815:43 >

「東京電力」は、福島第一原子力発電所の周辺で事故直後に計測した放射線量などのデータで未公表のものがあったことについて、調査結果をまとめた。

公表していなかったのは、3月11日から25日までの放射線量などのデータ約1400件。東京電力は先月28日にデータを公表したが、時間がかかった理由を調査し、8日に発表した。

それによると、データが抜けていたことに気がつくのが遅れた他、東日本大震災当初の混乱で関係資料の受け渡しが十分行われなかったという。さらに、膨大なデータのほとんどが手書きだったことから、データベースと整合させる確認作業が全て手作業となったためだとしている。

2分おきに計測した放射線量を公表~東電

< 20115292:16 >

「東京電力」は28日、福島第一原子力発電所の周辺で事故直後に2分おきに計測した放射線量などの記録を新たに公表した。

それによると、1号機で原子炉格納容器内の蒸気の放出が行われた後の3月12日午後3時半頃、大気中の放射線量が2分間で一時的に8倍に跳ね上がった場所があることがわかった。

東京電力は、これまで10分間隔の記録しか公表していなかったが、今回の公表で事故直後の放射線量の推移がより詳しくわかった。

震災直後の放射線量 東電が一部公開せず

< 201152720:24 >

細野首相補佐官は27日午後、東日本大震災の直後の福島第一原子力発電所周辺の放射線量のデータで「東京電力」が公開していないものがあったことを明らかにした。

これまで10分ごとの値を示したデータは公表されていたが、2分ごとの詳細なデータが別にあったという。細野補佐官は東京電力に対して、まだ公開していない情報について調査し、報告するよう指示した。

東電データ未公表「調査報告を」~枝野長官

< 201152721:23 >

東日本大震災の直後の福島第一原子力発電所周辺の放射線量のデータで「東京電力」が公開していないものがあったことを受け、枝野官房長官は27日、東京電力に対して、直ちに調査報告するよう強く求めた。

枝野長官「こういったことが次々と出てきている状況の中では、これで全てであるという前提で対応することはとてもできない。まだある可能性は十分あるとい うことのもとで、東京電力においても、努力をしていただかなければいけないと思いますし、私どももそういった目でさらに求めて参りたいと思っています」

また、枝野長官は「こうしたことが繰り返され、事故そのものと同じくらい、日本の原子力行政全体に深刻な事態だ。東京電力との関係では大変怒っている」と述べた。

東電「混乱しデータ放置」 原発事故直後の非公表を釈明

2011681322

東京電力は8日、福島第一原子力発電所の事故発生直後のモニタリングデータを公開していなかったことについて、調査結果を公表した。当時、記録のやりとりは手渡しやファクスで、混乱・人手不足により未送信や受信に気づかずに放置していたことがあったため、とした。

東電によると、未公表だったのは3月11〜25日の敷地内のモニタリングデータ。発電所から本店に送られ、ホームページで公表する。2分ごとに計測され ていたデータを、通常ホームページでは10分おきに公表していたが、明確な基準がなく、10分間隔でよいと考え公表しなかったことも原因の一つだったとい う。

太平洋の放射能汚染調査、IAEAが支援 技術や資金

2011672046

国際原子力機関(IAEA、本部ウィーン)は、東京電力福島第一原発の事故で太平洋などに流出した放射性物質の状況を分析するため、関係国の共同調査を技術や資金面で支援する。7日の定例理事会で承認された。

共同調査には、日本やオーストラリア、中国、韓国など、アジア・太平洋地域の約20のIAEA加盟国が参加。各国が自国海域で測定した放射性物質の濃度などの情報をIAEAを通じて共有し、全体の汚染状況や健康被害などをデータベース化する。

期間は今年7月から4年間。必要な資金約105万ユーロ(約1億2千万円)は、米国など加盟国の拠出金で賄う。IAEA非加盟で、独力での調査が難しい太平洋の島国などにも広く参加を呼びかける。(ウィーン=玉川透)

福島第1原発事故 文科省、空間放射線量モニタリング結果など一部未公表だったとして公表

文部科学省は、福島第1原発の事故直後の316日〜4月上旬に福島県が行っていた空間放射線量のモニタリング結果などの一部に未公表のものがあったとして、データを公表した。
文科省によると、316日〜44日に福島県が行った空間線量のモニタリング結果と、16日・17日の環境試料の測定結果、また文科省が3月中に行った土壌モニタリングの結果などの一部に未公表のものがあったという。
文科省は、316日以降、原子力災害対策本部から役割分担が変更になったことで、体制が不十分になり、公表データの漏れにつながったとみていて、「今後はこのようなことがないよう、管理しているデータはすべて公表することを徹底する」としている。

(06/08 03:28)

サーベイメータによる空間放射線量率の調査地点と測定値
(2008年度 年間平均値)

(単位:nGy/時)
都道府県名 調査地点 測定値(平均値)
北海道 札幌市北区 75
青森県 青森市 57
岩手県 盛岡市 62
宮城県 仙台市宮城野区 66
秋田県 秋田市 78
山形県 山形市 85
福島県 双葉郡大熊町 81
茨城県 水戸市 63
栃木県 宇都宮市 55
群馬県 前橋市 65
埼玉県 さいたま市桜区 65
千葉県 市原市 59
東京都 新宿区, 八丈支庁八丈町 60, 40
神奈川県 茅ヶ崎市, 横須賀市 57, 58
足柄下郡箱根町 49
新潟県 新潟市西区 86
富山県 射水市 95
石川県 金沢市 93
福井県 福井市 84
山梨県 甲府市 79
長野県 長野市 77
岐阜県 各務原市 98
静岡県 御前崎市 87
愛知県 名古屋市北区 97
三重県 四日市市 85
滋賀県 大津市 100
京都府 京都市伏見区 80
大阪府 大阪市中央区, 大阪市東成区 86, 110
泉南郡熊取町, 泉南郡熊取町* 81, 110
泉南郡熊取町* 95
兵庫県 神戸市兵庫区 100
奈良県 大和郡山市 66
和歌山県 和歌山市, 有田市 96, 81
海南市, 海南市* 82, 99
御坊市, 御坊市* 99, 97
田辺市, 田辺市* 93, 96
新宮市, 新宮市* 130, 110
有田郡広川町, 日高郡由良町 96, 100
西牟婁郡白浜町, 西牟婁郡すさみ町 96, 89
東牟婁郡那智勝浦町, 東牟婁郡北山村 110, 100
東牟婁郡串本町 74
鳥取県 倉吉市 130
島根県 松江市 90
岡山県 岡山市 92
広島県 広島市南区 110
山口県 山口市 130
徳島県 徳島市 78
香川県 高松市 71
愛媛県 松山市 120
高知県 高知市 59
福岡県 福岡市早良区 75
佐賀県 佐賀市 81
長崎県 大村市 65
熊本県 合志市 60
大分県 大分市 96
宮崎県 西諸県郡高原町 48
鹿児島県 鹿児島市 75
沖縄県 うるま市, 那覇市 57, 95
*複数の試料採取地点があることを示す。
日本の環境放射能と放射線

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解説
この図は、日本各地の雨水・ちり中に含まれるSr-90が1km2あ たり1ヶ月間に降下した量について、1974年度から2008年度までの変化を表しています。1981年以降大気圏内核実験が停止されたため、Sr-90 の月間降下量は減少していました。しかし、1986年にチェルノブイリ原子力発電所事故の影響により一時的に増加しました。現在、Sr-90の月間降下量 は1970年代の1/20程度のレベルです。
解説
この図は、日本各地の雨水・ちり中に含まれるCs-137が1km2あ たり1ヶ月間に降下した量について、1974年度から2008年度までの変化を表しています。1981年以降大気圏内核実験が停止されたため、Cs- 137の月間降下量は減少していました。しかし、1986年にチェルノブイリ原子力発電所事故の影響により一時的に増加しました。現在、Cs-137の月 間降下量は1970年代の1/20程度のレベルです。
解説
この図は、日本各地の海水魚1kgあたりに含まれるSr-90の量について、1974年度から2008年度までの変化を表しています。Sr-90濃度はゆるやかに減少しています。現在、海水魚中のSr-90濃度は1970年代の1/2程度のレベルです。
解説
この図は、日本各地の海水魚1kgあたりに含まれるCs-137の量について、1974年度から2008年度までの変化を表しています。Cs-137濃度はゆるやかに減少しています。現在、海水魚中のCs-137濃度は1970年代の1/2程度のレベルです。
解説
この図は、日本各地の大気1m3あたりに含まれる大気浮遊 じん中のSr-90の量について、1974年度から2008年度までの変化を表しています。1981年以降大気圏内核実験が停止されたため、Sr-90濃 度は減少していました。しかし、1986年にチェルノブイリ原子力発電所事故の影響により一時的に増加しました。現在、大気浮遊じん中のSr-90濃度は 1970年代の1/20程度のレベルです。
解説
この図は、日本各地の大気1m3あたりに含まれる大気浮遊 じん中のCs-137の量について、1974年度から2008年度までの変化を表しています。1981年以降大気圏内核実験が停止されたため、Cs- 137濃度は減少していました。しかし、1986年にチェルノブイリ原子力発電所事故の影響により一時的に増加しました。現在、大気浮遊じん中のCs- 137濃度は1970年代の1/20程度のレベルです。
解説
この図は、日本各地の精米1kgあたりに含まれるSr-90の量について、1974年度から2008年度までの変化を表しています。Sr-90濃度はゆるやかに減少しています。現在、精米中のSr-90濃度は1970年代の1/3程度のレベルです。
解説
この図は、日本各地の精米1kgあたりに含まれるCs-137の量について、1974年度から2008年度までの変化を表しています。Cs-137濃度はゆるやかに減少しています。現在、精米中のCs-137濃度は1970年代の1/3程度のレベルです。
解説
この図は、日本各地の茶葉(製茶)1kgあたりに含まれるSr-90の量について、1974年度から2008年度までの変化を表しています。Sr-90濃度はゆるやかに減少しています。現在、茶葉中のSr-90濃度は1970年代の1/10程度のレベルです。
解説
この図は、日本各地の茶葉(製茶)1kgあたりに含まれるCs-137の量につい て、1974年度から2008年度までの変化を表しています。Cs-137濃度はゆるやかに減少していましたが、1986年にチェルノブイリ原子力発電所 事故の影響により一時的に増加しました。現在、茶葉中のCs-137濃度は1970年代の1/10程度のレベルです。
解説
この図は、日本各地の牛乳1リットルあたりに含まれるSr-90の量について、1974年度から2008年度までの変化を表しています。Sr-90濃度はゆるやかに減少しています。現在、牛乳中のSr-90濃度は1970年代の1/3程度のレベルです。
解説
この図は、日本各地の牛乳1リットルあたりに含まれるCs-137の量について、 1974年度から2008年度までの変化を表しています。Cs-137濃度はゆるやかに減少していましたが、1986年にチェルノブイリ原子力発電所事故 の影響により一時的に増加しました。現在、牛乳中のCs-137濃度は1970年代の1/5程度のレベルです。
解説
この図は、日本各地の水道水など1リットルあたりに含まれるSr-90の量について、1974年度から2008年度までの変化を表しています。現在、水道水などのSr-90濃度は1970年代の1/3程度のレベルです。

解説
この図は、日本各地の水道水など1リットルあたりに含まれるCs-137の量につ いて、1974年度から2008年度までの変化を表しています。1986年にチェルノブイリ原子力発電所事故の影響により一時的に増加しました。現在、水 道水などのCs-137濃度は1970年代の1/3程度のレベルです。

解説
この図は、日本各地の海底土(海底土を乾燥したもの)1kgあたりに含まれる Cs-137の量について、1974年度から2008年度までの変化を表しています。海底土中のCs-137濃度は、海底土を構成している物質によって大 きく変化します。現在、海底土中のCs-137濃度は1970年代の1/2程度のレベルです。
解説
この図は、日本各地の海底土(海底土を乾燥したもの)1kgあたりに含まれる Sr-90の量について、1974年度から2008年度までの変化を表しています。Sr-90が検出される海底土の数が減少しており、現在、海底土中の Sr-90濃度は1970年代の1/2程度のレベルです。

解説 この図は、日本各地の海水1リットルあたりに含まれるCs-137の量について、 1974年度から2008年度までの変化を表しています。Cs-137濃度はゆるやかに減少していましたが、1986年にチェルノブイリ原子力発電所事故 の影響により一時的に増加しました。現在、海水中のCs-137濃度は1970年代の1/2程度のレベルです。

解説
この図は、日本各地の海水1リットルあたりに含まれるSr-90の量について、1974年度から2008年度までの変化を表しています。Sr-90濃度はゆるやかに減少しています。現在、海水中のSr-90濃度は1970年代の1/3のレベルです。

土壌(5〜20cm)中のSr-90の調査地点と測定値(2008年度 年間平均値)

(単位:Bq/kg)
都道府県名 調査地点 測定値(平均値)
北海道 江別市 2.5
青森県 五所川原市, 青森市 0.70, 2.1
岩手県 岩手郡滝沢村 6.3
宮城県 大崎市 1.2
秋田県 秋田市 4.8
山形県 山形市 1.1
福島県 福島市 2.7
茨城県 那珂郡東海村 6.6
栃木県 日光市 2.4
群馬県 前橋市 0.32
埼玉県 さいたま市桜区 0.75
千葉県 市原市 0.21
東京都 新宿区 0.35
神奈川県 横須賀市 2.1
新潟県 柏崎市 0.43
富山県 射水市 0.35
石川県 金沢市 3.8
福井県 福井市 検出されず
山梨県 北杜市 4.9
長野県 長野市 5.0
岐阜県 岐阜市 0.60
静岡県 富士宮市 1.9
愛知県 田原市 検出されず
三重県 三重郡菰野町 検出されず
滋賀県 野洲市 検出されず
京都府 京都市伏見区 0.43
大阪府 大阪市中央区 0.50
兵庫県 加西市 検出されず
奈良県 橿原市 0.73
和歌山県 新宮市 0.19
鳥取県 倉吉市 検出されず
島根県 大田市 2.2
岡山県 久米郡美咲町 0.43
広島県 広島市東区 1.1
山口県 萩市 0.96
徳島県 板野郡上板町 0.65
香川県 坂出市 1.4
愛媛県 松山市 0.71
高知県 高知市 2.3
福岡県 福岡市早良区 3.3
佐賀県 佐賀市 検出されず
長崎県 佐世保市 1.4
熊本県 阿蘇郡西原村 2.8
大分県 竹田市 1.3
宮崎県 宮崎市 0.60
鹿児島県 指宿市 検出されず
沖縄県 うるま市, 那覇市 検出されず, 0.59

土壌(0〜5cm)中のCs-137の調査地点と測定値(2008年度 年間平均値)

(単位:Bq/kg)
都道府県名 調査地点 測定値(平均値)
北海道 江別市 17
青森県 五所川原市, 青森市 3.4, 4.5
岩手県 岩手郡滝沢村 34
宮城県 大崎市 3.2
秋田県 秋田市 22
山形県 山形市 16
福島県 福島市 17
茨城県 那珂郡東海村 49
栃木県 日光市 31
群馬県 前橋市 0.37
埼玉県 さいたま市桜区 4.6
千葉県 市原市 1.1
東京都 新宿区 2.1
神奈川県 横須賀市 3.3
新潟県 柏崎市 3.8
富山県 射水市 1.6
石川県 金沢市 25
福井県 福井市 3.5
山梨県 北杜市 29
長野県 長野市 60
岐阜県 岐阜市 3.2
静岡県 富士宮市 20
愛知県 田原市 1.6
三重県 三重郡菰野町 1.3
滋賀県 野洲市 12
京都府 京都市伏見区 2.5
大阪府 大阪市中央区 1.5
兵庫県 加西市 0.47
奈良県 橿原市 3.8
和歌山県 新宮市 1.3
鳥取県 倉吉市 検出されず
島根県 大田市 17
岡山県 久米郡美咲町 2.0
広島県 広島市東区 2.5
山口県 萩市 3.4
徳島県 板野郡上板町 2.6
香川県 坂出市 14
愛媛県 松山市 22
高知県 高知市 7.8
福岡県 福岡市早良区 9.7
佐賀県 佐賀市 0.99
長崎県 佐世保市 11
熊本県 阿蘇郡西原村 42
大分県 竹田市 55
宮崎県 宮崎市 1.9
鹿児島県 指宿市 0.80
沖縄県 うるま市, 那覇市 0.60, 3.6

船橋の砂場から0・69マイクロシーベルトの放射線量検出

2011.6.6 20:09

 千葉県船橋市は6日、同市小室町の市立保育園の砂場で1時間当たり0・69マイクロシーベ ルトの放射線量が測定されたと発表した。測定は4日午後2時すぎに行われ、園庭の土の上での測定結果は0・24~0・27マイクロシーベルトだった。市は この保育園で継続測定を検討している。

市は3、4日の2日間かけて小学校5校、保育園4園、公園2カ所の計11施設で測定。それぞれ庭の土の上から1センチ、50センチ、1メートル、砂場の上から1センチで空間放射線量を調べた。

11施設の庭での放射線量は0・16~0・38マイクロシーベルト。砂場では3保育園で0・40マイクロシーベルトを上回った。しかし、文部科学省が学校 施設の利用判断の暫定的な目安としている3・8マイクロシーベルトや、放射線低減策を実施する指標とされる1マイクロシーベルトは下回っているという。

厚木市22か所測定放射線量基準以下

厚木市は4日、市内の小中学校の校庭など22か所で初めて測定した放射線量の結果を発表した。

測定は3、4日に実施され、地表から高さ50センチでは毎時0・05〜0・14マイクロ・シーベルト、1メートルでは同0・06〜0・13マイク ロ・シーベルトだった。測定値を年換算した場合、いずれも国の基準値「年間1ミリ・シーベルト以下」を下回った。詳しくは、市のホームページで見ることが できる。市は2週間に1回の割合で測定を続けるとしている。

(2011年6月5日  読売新聞)

一関放射線量、盛岡の10倍

県、6日測定冷静な対応呼びかけ

県は7日、一関市竹山町の県合同庁舎で6日に測定した放射線量が毎時0・21マイクロ・シーベルトだったと発表した。県が盛岡市内で毎日測定して いる数値の約10倍に相当する。年間線量に換算すると1・1ミリ・シーベルトとなる。国が「望ましい」とする外部被爆の放射線量は「年間1ミリ・シーベル ト以下」だが、県は、「基準は自然放射線を差し引いた値。今回の測定値から自然放射線を除けば、1ミリ・シーベルトを大きく下回る」と説明し、冷静な対応 を呼びかけている。

県によると、通常の盛岡での測定は、地上14・7メートルの県環境保健研究センター屋上で実施するが、持ち運び可能な測定機が使えるようになったため、同センターに加え、福島の原発に近い県南部でも初めて測定した。

原発事故で飛来したセシウムなどの核分裂生成物についても調べるため地表付近で測定した結果、一関市の県合同庁舎敷地では、地上1メートルで毎時0・19マイクロ・シーベルト、同50センチで同0・21マイクロ・シーベルトと高い数値だった。

盛岡の同センター敷地での測定でも、地上1メートルでは同0・05マイクロ・シーベルト、同50センチでは同0・06マイクロ・シーベルトとなり、通常の測定値を大きく上回った。

県環境保全課によると、自然放射線量の世界平均は年0・87ミリ・シーベルトで、単純にこの数値を一関市の年間放射線量から引けば年0・23ミリ・シーベルトになり、目標とする年1ミリ・シーベルトを下回るとしている。

県民の不安払拭のため、県は9日に大船渡、釜石、奥州などを回り、県内各地で同様の測定を続け、結果を公表していく方針だ。

◇盛岡は平常値内

県によると、盛岡市の県環境保健研究センター屋上で測定した6日午前9時から24時間の放射線量平均は、毎時0・023マイクロ・シーベルトで平 常値の範囲内だった。同市内で5〜6日に採取した降下物と水道水、6日に平泉町で採取した水道水から核分裂生成物は検出されなかった。

(2011年6月8日  読売新聞)

一関で放射線量測定を初実施 指標大幅に下回る


県は7日、一関市の一関地区合同庁舎で6日に地上付近の放射線量を測定した結果、1時間当たり最大0・21マイクロシーベルトで、文科省と厚労省の安全指標である同3・8マイクロシーベルトを大幅に下回ったと発表した。

地上50センチの高さで1時間当たり0・21マイクロシーベルト、1メートルでは同0・19マイクロシーベルトを記録した。県の放射線量測定はこ れまで盛岡市の県環境保健研究センターだけで行ってきた。滝沢村の牧草から基準を超す放射性物質が検出されたことなどを受け、県内では福島第1原発に近い 一関市で同原発事故後初めて測定した。

今後、県内各地で1日4地点程度を選び継続的に測定する予定。

盛岡の放射線量は平常値 6〜7日測定

県は7日、盛岡市の県環境保健研究センターで測定した6〜7日の放射線量は平均で1時間当たり0・023マイクロシーベルトだったと発表した。2007〜09年度の平均値と同程度で、健康に影響のある値ではないという。

同市と平泉町で6日に採取した水道水と、同センターで5〜6日に採取した降下物から放射性物質は検出されなかった。

(2011/06/08)

産地別に標本回収開始

2011年06月07日

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お茶の放射性物質検査をめぐる国の決定を受け、一番茶の製茶検査を決めた県は6日、検査のためのサンプル回収を始めた。7日には国の機関で検査が 始まる。一番茶の検査が終わるには1〜2週間程度かかる見通し。二番茶については、生茶葉とともに乾燥した「荒茶」の検査を始める予定だ。

■規制値超は再検査

県は、一番茶の製茶検査の第1段階として、県内を19産地に分けて、それぞれの産地ごとにサンプル検査を行う。

6日には「島田茶」「菊川茶」など8産地のサンプルを回収。7日に横浜検疫所輸入食品・検疫検査センターで検査が始まる。残る11産地も9日から同センターでサンプル検査を行う。

検査の結果、放射性セシウムが1キロ当たり500ベクレルの基準値以下の産地は、結果を公表し、検査は終わる。

一方、基準値を超える放射性セシウムが検出された場合は、県がその産地の出荷自粛を要請。産地内を旧市町村単位程度の地区で分けて再検査する。この第2段階でも規制値を超えた地区は、地区内のすべての茶工場を検査する。

その結果、基準値を超えた場合、県は茶商に対してその工場から出荷された製茶の回収を要請。国は出荷制限を指示することになる。県は、第1段階であれば今週中には終わるものの、最終段階の工場別まで検査が進むと、終わるまでには2週間程度かかるとみている。

茶の放射性物質の検査をめぐっては国が2日、生茶葉だけでなく、荒茶も検査対象とすることを決めた。県は「一番茶の荒茶はほとんど製茶に なっている」として、荒茶の検査は二番茶から対象とし、一番茶は製茶で検査することを決めた。出荷が始まったばかりの二番茶についても今週中には、同様な やり方で検査に入りたいという。

一方、県は6日、飲料茶のように口にする段階での新たな規制値の設定や、規制基準を超えた場合の市町村単位の出荷制限ではなく、工場単位の制限にするよう原子力災害対策本部などに申し入れた。

■風評被害予防に自主検査を要請/県茶商工業協同組合

茶葉の放射性物質検査を巡って、業界団体も対応に追われている。

県内の茶問屋などからなる県茶商工業協同組合(斎藤松太郎理事長・組合員422)は4日、地区代表者会議を開いた。各問屋に対し、自主的に製茶の放射性物質検査をするよう要請した。茶の安全性を積極的に打ち出し、風評被害を未然に防ぎたいという。

同組合によると、検査はあくまで自主的なもので県による検査の補助的な位置づけ。実施方法や時期について特に指定していない。

藤田文敏専務理事は「放射線量の有無だけを調べるような簡単な検査では意味がないので、厚生労働省登録の検査機関で検査をするように推奨している。できる業者から早急に実施して、安全、安心の確保のために個々の店で責任を持ってもらいたい」とした。

民間の分析センターに依頼した場合の費用は各問屋の負担となる。藤田専務理事は「中小の問屋にとっては費用も問題。事業計画を見直して補助金のようなものを考える必要もあるかもしれない」としている。

【静岡】

県8産地の一番茶規制内 県が製茶の放射性物質検査結果を公表

2011年6月8日

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 19産地を対象に「一番茶」の製茶の放射性物質検査を実施している静岡県は7日、8産地で採取した製茶から、いずれも放射性セシウムが検出された が、国の暫定規制値(1キログラム当たり500ベクレル)を下回った、とする結果を公表した。放射性ヨウ素は検出されなかった。県は、残る11産地の製茶 の検査結果を9日に公表する予定。「二番茶」の荒茶も同じ19産地を対象に、今週中にも検査が始まる。

 厚生労働省横浜検疫所(横浜市)で7日、8産地の製茶サンプルの検査が行われ、1キログラム当たりのセシウム検出量は、「金谷茶」(島田市)の385ベクレルが最多だった。最も少なかったのは、「掛川茶」(掛川市)の146ベクレルだった。

 県庁で7日夕、記者会見した県経済産業部の瀧昇悟理事は「ひとまず安心した。残りも早く調査したい」と語った。川勝平太知事は「健康への影響を心配するレベルではなく、問題ない」とのコメントを発表した。

 残りの一番茶の製茶検査で、規制値を超える産地が出た場合、県は当該産地に出荷自粛を要請した上で、地区別の検査を進める。規制値を超えた地区については、さらに全茶工場を調べ、生産工場を特定。国に対し、この工場に出荷制限を指示するよう求める。

 一方、規制値を下回った地区、茶工場については順次、出荷自粛要請を解除する。規制値を上回った場合、一番茶の一連の検査は来週中にも終わる見込み。二番茶の荒茶も、同様の方式で検査が進められる。

福島の土壌から微量ストロンチウム 水溶性の放射性物質

2011年4月12日23時16分

 文部科学省は12日、福島県で採取した土壌と葉物野菜からストロンチウム89と90を検出したと発表した。福島第一原発から放出されたとみられるが、半 減期が約29年のストロンチウム90はセシウム137に比べ約1千分の1以下の量だった。今回の原発事故でストロンチウムの検出は初めて。

発表によると、土壌のサンプルは3月16、17日に浪江町で2点、飯舘村で1点が採取され、分析された。この結果、ストロンチウム90は最大で土壌1キ ロあたり32ベクレルだった。半減期が約50日のストロンチウム89は最大で260ベクレル。同時に分析されたセシウム137は1キロ当たり5万1千ベク レルで、ストロンチウム90の値は、この0.06%の量だった。

測定に1〜4週間かかるため発表が遅れていた。

農業環境技術研究所によると、1960年代の核実験などの影響で、通常でもストロンチウム90は土壌1キロあたり平均1.2ベクレル程度、検出されるという。

葉物野菜は3月19日、大玉村や本宮市などで採取された4点が分析された。ストロンチウム90は最大で1キロあたり5.9ベクレル検出された。これもセシウム137に比べて、0.007%の量だった。いずれも食品の扱いではなく、洗わずに試料として分析された。

国内では飲食物に関するストロンチウムの基準はない。ただし、原発事故ではストロンチウム90が放出されることは想定されており、セシウム137の基準は、ストロンチウム90が10%含まれる前提で算定されている。

米国の食品基準はストロンチウム90で1キロあたり160ベクレル、欧州連合(EU)は1キロあたり750ベクレル。今回はいずれの基準も大きく下回っている。

ストロンチウム90は、化学的性質がカルシウムと似ていて水に溶けやすく、人体では骨にたまる傾向がある。土壌では深い場所まで届き、植物に吸収されやすい。海に放出されると、魚の骨などに取り込まれ蓄積する可能性がある。

チェルノブイリ原発事故ではセシウム137の10分の1程度のストロンチウム90が放出された。

この結果について、農業環境技術研究所の谷山一郎研究コーディネータは「今回の数値はかなり低い。農作物に吸収される割合はセシウムより高いが、この程度の値なら、問題ないだろう」と話している。

原発事故中間まとめ(3) 原発が壊れていった時

先回、通報が早かったら多くの人が被曝を減らすことが出来たのにということを書きました。

でも、実際には運転主任も発電所長も公設消防には連絡せず、おそらくは本社に連絡をとり、本社もまた「自分たちは日本人だ」ということには思い至らず、

「自分たちは東電社員だ。日本人に迷惑をかけてもかまわないが、東電を痛めることだけはできない」

と判断したのでしょう。

民主主義と言い、「民主党」という名前の政党が政権を取っているのですが、まだまだ日本は国民が主人ではないようです。

・・・

ところで、3月11日夕刻、原子炉を循環することができないと判ったとき、発電所幹部はどのように考えたでしょうか?

原子炉というのは厚さ約15センチほどの頑丈な鉄の塊で覆われ、その回りを「格納容器」というこれも頑丈な容器に囲まれていました。

だから、水が漏れたりしても大丈夫なのですが、唯一、「高圧ガス」が漏れるとどうしようもなかったのです。

普通なら、ガスのないところから高圧ガスが発生することはないのですが、液体や固体が分解してガスがでると高圧になることがあります。

良く知っているように、水は分子量が18ですから、18グラム(約18cc)で1モルになります。コップの10分の1ほどの量の水ですが、これが分解して「水素ガス」がでますと、温度が低くても22.4リットルにもなります.

22400÷18=約1200

つまり、水が分解して水素を出すと、その体積は1200倍にもなるということを意味しています.

ただ、ガスは圧力が上がると体積も小さくなりますので、圧力が12倍になると、体積も100倍ぐらいになります。

いずれにしても、水が分解して水素になると急激に圧力があがり、体積も増えるので、原子炉内には閉じ込めておくことは出来ません。

原子炉内で発生した水素が放射性物質で汚れていなかったら、それを屋根の上に放出してしまえば良いのですが、それとともに放射性物質を出すので、おいそれと出すことも出来ません。

普通は水素が発生したら、それを逃がす装置もあるのですから、何しろ地震が来たので、どれもこれも壊れているのです.

・・・・・・・・・

装置の安全性を考えるというのは実に難しいもので、素人が少し考えたぐらいでは安全性を判断することは出来ません。

たとえば、原子炉の圧力が上がってくると、それを逃がす必要がありますが、放射性物質を処理しなければ外へは出せません。

ま た、電源が喪失したときに「ベント」(普通は単にガスなどを外に出す出口のようなものを指しますが、放射性物質が含まれているので、単純ではありません が)を自動的に閉めた方が良いのか、それとも手動か、手動と言っても放射線が強いので、実際には人間が近づけないか・・・など多くの場合があります.

今回の場合はベントは自動的に「閉」だったようですが、これもなかなか難しい面があります。

・・・・・・・・・

ここで書きたかったのは次のことです。

電源が喪失して冷却が出来なくなり、水素が発生しだしたとき、このような原発の構造を知っている人は、瞬時になにができるのか、何が起こるのかが判るのですが、他人には判断出来ないということです。

ここでいう原発の専門家も含んでいます.政治家、評論家、一般の人はなおさら判りません。

専門家も判らないのは、ある一つのバルブがどこにあるか、それが手動なのか自動なのかなどによって、局面はまったく変わるからです.

結果から見ると、電源喪失から水素爆発まで一直線だったのですが、これが本当にどういう内容を持っていたのか、今後の研究で明らかになっていくでしょう.

私たちの知るべきことは、

「今の原発は安全性が不十分だ」

という事実をそのまま受け止めることと思います.

(平成23年6月5日 午前8時 執筆)

武田邦彦

科学者の日記110605 今、もっとも重要なこと

原発事故から2ヶ月半、今、もっとも重要なことは「日本人の被曝量を少しでも減らす」ということだ。

それは「被曝量に比例してガンが発生する」という「コンセンサス」があるからで、それが「医学的に判明したこと」ではなく、「医学的にハッキリしないので、医学者が中心となってコンセンサスを得たもの」だからである。

最近、「それはコンセンサスであって、医学的に明らかになっていない」という逆の説明が良く行われる.それが日本政府に利用されて、「子供でも20ミリ(本当は内部被曝を入れると50ミリ相当)まで大丈夫」という言質を与えることになった。

放射線関係の医学者や関係者に自制を促すとともに、コンセンサスに基づいて、今、もっとも重要なことを確認しておきたい。

・・・・・・・・・

確認すると、国際的なコンセンサスは法律になっていて、放射線の被曝については、

1)   1年に1ミリ以下なら安全(全ての放射線関係の国内法)、

2)   1年に10マイクロ以下のものなら「汚染されていない」とできる(クリアランス・レベルの法律)、

3)   栄養十分、休養十分、健康管理下なら1年5.2ミリまでOK(管理区域の法律)、

ということだ。

すべて「シーベルト」が判る必要がある。

ということは、少なくとも宮城から神奈川まで、できれば日本全体で「個人が被曝を計算できる」体制にしないと、せっかく「コンセンサス」や「法律」を決めても、実行することができない。

シーベルトもしくはベクレルを表示すべきものは、

1)   高さ0.5メートルの空間線量

2)   地面の表面線量(呼吸による内部被曝計算)

3)   水道の汚染物質濃度

4)   食材の汚染物質濃度

1)と2)はマップ(ホットアトムマップ)を作れば、全ての人が簡単に計算できる。

3)と4)はヨウ素、セシウム、ストロンチウムが表示される必要があり、プルトニウムは一部、明らかになれば良い。

実施するのはこの4つだけで、かつ「法律を遵守する」という意味で、この4つを表示することは政府、自治体にとって最低の義務である.

つまり、日本の法律では「被曝量に合わせて、全ての事をする」と決まっている.だから、極めて単純で「被曝量を計算するために必要なデータは全て提供される必要がある」ということで、それにこそ税金を使うべきである.

・・・・・・・・・

私は各県知事が生産者側(短期的視野での)に立って「測定を拒否」したり、1年20ミリシーベルトなどといういい加減な基準を作るのに熱心であるのは間違いで、「正確な測定値を早く示す」ことに全力を挙げるべきであることは法治国家の政府として最低の義務である.

「素直で誠実」な政府と自治体を求める!!

(平成23年6月5日 午前9時 執筆)

武田邦彦

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「安全病」患者リスト・・・子供を被曝させたい人たち

これまで長く原子力関係の仕事をしてきましたが、その時に

「被曝はいい加減でよい」

などという専門家は一人もおられませんでした。

厳密に定められた法律を守らないとこっぴどく言われたものです。

でも、福島原発事故が起こるとせきを切ったように「安全病」が専門家のあいだに急激に感染し始めたのです.

安全病とは、

「危険でも安全と平気で言う」

という新しい精神病で、病気は官房長官、経産省の原子力安全・保安院あたりから出たようです.

今では、「安全病」患者が、専門家はもちろん、今まで放射線についての知識がなかった人にまで拡大しています.

今日も、あるテレビを見ていたら、「年間、数ミリシーベルトですから、健康に問題はありません」と言っている大学の先生がおられ、テレビもその人を「専門家」として紹介していました。

1年1ミリシーベルトは「全員の合意」として「被曝限度」とされ、「国際勧告」と「国内の法律」で定められているのに、どういうことでしょうか?

自分の趣味だけで、人の命を左右することを言うのですから、大変なことです。

やはり深刻な精神病としか思えません.

・・・・・・・・・

すでに感染した人のリストを示します。感染は「国に近いか、お金をもらっている」、「子供達より自分のことが大切」などの人に抵抗力が無いようです。

【「安全病」患者リストと主たる症状】

1)   自治体のお役人・・市民の問い合わせに対して法律を勉強せずに「安全です」という奇妙な症状を示している、

2)   校長先生・・保護者の問い合わせに対して「文部大臣が」と答えている。文部大臣より法律や決まりが大切、

3)   放射線医療関係者・・講演会などで1年100ミリまで大丈夫と奇妙な言う症状を示している。1年1ミリを決めて、今までそれを守るように言ってきた人なので、かなり重症、

4)   大学の先生・・かけ算、足し算をせず、空間からの線量率だけで、食事も何もしないということを盛んに言っている.新しいことを言いたいという潜在的な欲求が症状を示している、研究費の獲得も感染の原因になっている、

5)   NHK・・受診料を強制的にとっているので、他の報道機関と全く違う.未だに法律には触れない特殊な症状、受診料は国民からとっているが、予算の承認は国会だから、国会に顔が向いているのが感染の原因と推定される、

6)   朝日新聞・・これまで一貫して「危険病」といっても良いぐらい放射線については厳しかったのに、普通の原発の漏れの20億倍になると、突然「安全病」に感染した、3月12日に福島の記者を待避させたとの情報もあり、疑似感染の可能性もある、

7)   政府・・感染の発症点。隠匿体質と国民を人間と思っていない潜在的な考えが病気を生んだと考えられる、

8)   大人・・大人は郷土や土に愛着があって汚染された土地を離れられない。それはよくよく理解できるが、だからということで子供を道連れにする症状。子供は新しい土地で元気に生きることができる、

9)   知事・・県内の生産者が票田なのか、汚染された農作物を子供に食べさせて被曝させることに熱心、

10)              市長・・汚染された瓦礫を汚染されていない地域に持ち込み、汚染を拡げることに熱心、

早く、このような人たちを治療か、隔離しなければ感染が拡がり、国民の健康に大きな影響を与えるでしょう。

治療薬はただ一つ「良心」です。

・・・・・・・・・

このような安全病の患者さんが多い中で、むしろ本来なら感染しやすい人が感染していません。

その筆頭が「被災地の方」です。

・・・農家の苦しみ・・・

福島近辺の農家の方の多くが、汚染された食材を提供したくないという強い意志を持っておられます.

たとえば牛乳を生産している方で、原発事故以来、決して汚染された牛乳を出荷しないと言う決意で生産を中止している人もおられます.

でも、自治体が「汚染された牛乳でもよいじゃないか」と言って、測定すらしてくれません。「安全病」に感染していない役人に変わらないと苦しみが続きます.

・・・保護者・・・

ある地域で消防団と保護者が一緒に溝などの清掃をしました。

素晴らしい結果で、放射線量は3ミリ台から1ミリ台に激減しました。

それぞれの人が仕事で忙しい中、東電が「汚いものを片付けに来ない」という苦情も言わずに黙々と子供達のために行動を起こしています.

・・・・・・・・・

本来、政府ができるだけ早く、福島全県の除染を国家を上げてやれば、大きな成果を上げるのは間違いありません.

どうしてもやらない場合、私たちは投票という形で力を発揮しなければ感染は止まらないでしょう.

(平成23年6月5日 午後11時 執筆)

武田邦彦

放射性物質の減衰予想グラフ 放射性物質の構成比であり絶対量でないので注意 途中から増えるのは先に存在する生成物の崩壊により生まれれると思われる。 http://blog.sizen-kankyo.net/blog/%E5%8E%9F%E7%99%BA%E6%A0%B8%E5%88%86%E8%A3%82%E7%94%9F%E6%88%90%E7%89%A9%E7%94%9F%E6%88%90%E7%8E%874.jpg 2.2 使用する核燃料による分類 a.天然ウラン(235U、0.7%):熱中性子炉で減速材は重水、ベリリウム、黒鉛に限られる。 b.低濃縮ウラン(235U、5%以下):減速材に軽水を用いることができ、また、核分裂生成物の吸収に抗して燃料の寿命を延ばせるので多くの動力炉で採用されている。 c.中濃縮ウラン(235U、520%):炉心を小さくできるので、それを目的とする場合に用いられる。 d.高濃縮ウラン(235U、20%以上):高速炉もしくはそれに近い目的の炉に用いられる。 e.プルトニウム:主にPuの核分裂による炉。核燃料中のPuの割合を富化度という。 f.ウラン233親物質をトリウム(Th)とする炉。規模の大きなものはまだない。 ウラン235の核分裂による主な核分裂生成物 生成物収率半減期特記 セシウム133 6.79% 安定 一部は中性子捕獲により半減期約2年のセシウム134になる ヨウ素135 6.33% 6.57h 崩壊で生成する キセノン135は原子炉でもっとも主要な毒物質で10-50%が中性子獲得によりキセノン136になり、残りは半減期9.14hでセシウム135になる。 ジルコニウム93 6.30% 1.53My セシウム137 6.09% 30.17y テクネチウム99 6.05% 211ky ストロンチウム90 5.75% 28.9y ヨウ素131 2.83% 8.02d プロメチウム147 2.27% 2.62y サマリウム149 1.09% 安定 主要な毒物質のひとつ ヨウ素129 0.66% 15.7My

2010年7月16日金曜日

トリウム原子力発電の問題点

トリウム原子力発電の可能性を探るため、前回までの記事で、ウラン235を用いた原子力発電のバックエンド問題を扱ってきました。そこで浮上してきたのは 『核反応を起こせば、どう加工しようとも核廃棄物は半永久的になくならない』 という事実です。そして、廃棄物問題において、トリウムを用いた原発の利点として主張されてきたことは、 ①ウランと異なりプルトニウムが発生しない。 ②燃料として濃縮しないので放射性廃棄物が圧倒的に少ない。 ということでした。これらが果たしてそうなのか、具体的に検討していきましょう。

☆☆☆プルトニウムがでないから安全であるというトリウム推進論者の主張は詭弁ではないだろうか ☆トリウム発電ではプルトニウムはでないが他の核分裂生成物は発生する こ れまでウラン235を用いた原発では、核兵器への転用が容易であることや体内で内部被曝をしガンになる恐れがあるため、プルトニウムが発生すること自体 が最大の問題であると取り上げられてきました。しかし、それ以外にも核分裂生成物は発生し、似たような毒性を持っています。つまり、プルトニウムのとい う言葉は原発の危険性を主張するための象徴言語に過ぎなかったといえます。 ☆問題は放射性廃棄物がどのぐらい発生するのかということ 他 の核分裂生成物が発生するにもかかわらず、プルトニウムがでないからといって危険性がないというのは詭弁です。ちなみに故高木仁三郎氏の「プルトニウ ムの恐怖」ではプルトニウム以外の広範な危険性を論じています。つまり、問題は放射性廃棄物がどのぐらい発生するのかということです。 ☆☆☆ウランとトリウムではどんな放射性廃棄物がどのくらいでるのか それでは、ウラン235を用いた軽水炉とトリウム熔融塩炉の核廃棄物の発生量を比較していきましょう。 ☆ウランはほとんどが未反応物であり、トリウムはほとんどが核分裂生成物となる 下図は、以前、このシリーズのはじめにUPしたウランとトリウムの天然資源から核反応後までの成分構成を比較したものです。 『次代を担う、エネルギー・資源』トリウム原子力発電3  核化学反応におけるウランとトリウムの比較 http://blog.sizen-kankyo.net/blog/2010/02/000684.html 参照 図のⅠ欄は核反応する物質が天然に存在する段階。Ⅱ欄はⅠを加工して核燃料とした段階。Ⅲ欄は核反応後の物質の構成比をそれぞれ示しています。 ウ ランの場合、天然ウランの中で核分裂可能なものは0.7%のウラン235です。それを3%に「濃縮」することで核燃料として使えるようになります。そのた め、天然ウランの中の不要なウラン238を取り出し廃棄することとなります。更に炉の中で核反応を起こさない97%のウラン238はその2%分がプルト ニウムに変化しますが、残り95%は、未反応のまま廃棄されることとなります。 トリウムの場合は、そのままでは核燃料とならないので、中性 子を注入する「核スポレーション」という前処理を行ってウラン233に88%が変換します。このため「濃縮過程」が必要ありません。核反応を起こすのは このウラン233の88%×89%=78.3%で、これが核分裂生成物に変化します。残り88%×11%=9.7%はウランの同位体である放射崩壊物とな ります。 %E3%82%A6%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0%E6%A0%B8%E5%8F%8D%E5%BF%9C4.jpgウラン、トリウム共通して下記の特徴があります。

原子力発電所の中で核燃料を反応させた後は、さまざまな放射性廃棄物が生成されます。ここで、質量がエネルギーに変わるのはほんのわずかですから、物質の殆どが放射性廃棄物として残ると考えていいでしょう。その中でも、図中の濃いブルーの部分がエネルギーに変わる核反応を起こします。それは、物質変化を伴う反応で多数の放射性物質になります。このなかには、『毒性が強い』『遮蔽が困難』など、人間にとって危険な元素に変わってしまったものもたくさんあります。

☆核反応する物質だけで比較する必要がある 炉や核物質の違いで核反応しない不純物を含めた核燃料での比較では、核分裂生成物などの正確な比較ができません。実際、ウラン燃料ではその95%も反応し ない不純物があり、トリウム燃料では12%が反応しない不純物となります。したがって、炉のなかで核反応を起こす物質のみの比較をすることが必要です。上 図の濃いブルーで示した比較対照部分となります。 ☆核反応を起こす物質のみでウランとトリウムを比較するとトリウムは核分裂生成物はウランの1.3倍となる 下 図も以前UPしたものに手を加え、上記の理由からウランとトリウムで核反応をしない分を除いた対照部分を同じ質量とした場合で生成量の比較をしました。ウ ランはウラン238の95%を除いた残り5%を100kgとし、トリウムはトリウム232の12%を除いた88%を100kgとした比較です。プルトニ ウム以外の核分裂生成物に焦点をあてると、ウラン:トリウムの核分裂生成物の生成比は68:88.95≒1:1.3となります。「同質量ならばウランより もトリウムのほうがの高レベル放射性廃棄物が多い。」ということです。これが高レベル放射性廃棄物としてガラス固化体となるのです。 %E5%8E%9F%E7%99%BA%E6%A0%B8%E5%88%86%E8%A3%82%E7%94%9F%E6%88%90%E7%89%A9%E7%94%9F%E6%88%90%E7%8E%874.jpg 表について補足しますと、前提として、ウランは固体燃料の軽水炉の運転実績から計算し、トリウムは古川和男氏によるトリウム熔融塩炉の推定値を元に計算しています。 『次代を担う、エネルギー・資源』トリウム原子力発電3  核化学反応におけるウランとトリウムの比較 http://blog.sizen-kankyo.net/blog/2010/02/000684.html 参照 元素種別と放射線について、核反応をした物質を2種類に分けています。放射崩壊物とは、核分裂はしていないものの原子炉内で発生した中性子を吸収して別の 元素に変化した不安定な物質です。安定した元素になるまで放射能を発生させ続けます。次に、核分裂生成物とは、核反応によってウランやトリウムなどの元素 が分裂してできた物質です。同じように放射能を発生させて安定した物質となります。  ☆☆☆トリウム発電も核反応を起こせば放射性廃棄物が発生し、半永久的になくならない。これまでのことから、炉の違いや核物質が違っていても核反応を起こせば放射性廃棄物が必然として発生し、半永久的になくならないという事実がわかりました。前回の記事を改めて引用します。

放射性廃棄物は、無害化するまでの途方もない期間、人間の暮らす空間から隔離しておかなければなりません。放射性廃棄物が増えて蓄積されるということは、、「隔離された閉塞空間」が地球上に増え続けるこ とに他なりません。それは同時に、その様な閉塞空間で核のゴミを管理する人間を増やすことを意味します。その様な息苦しい管理社会で、社会の活力が生み出 されることはありません。つまり、効率だけを考えて原子力発電を続ければ、確かに目先のエネルギーを得ることはできますが、それと引き換えに、、急速に閉塞空間が増えていき、社会活力の衰弱が進行していくのです。

次代を担うエネルギー・資源 トリウム原子力発電11 ~地球の物質循環から切り離された廃棄物の増量→蓄積の危機~ http://blog.sizen-kankyo.net/blog/2010/07/000750.html 結局 トリウム溶融塩炉も核廃棄物問題はウランと同じことであるといえます。

「だいたい私は再臨界は危険だと思っていません。熱的に見たら崩壊熱(1)とか化学反応による熱のほうがずっと大きく、そもそも原子力というものは臨界になるものです。再臨界=大変なこと、という認識はなしに『再臨界の可能性はゼロではありません』と申し上げた」 「再臨界している可能性は、どの炉もあると思います。だけど実際には、崩壊熱がすごいんですね。これを冷やさないといけない。ジルコニウムという被覆管(2)と水とが反応した科学発熱も相当なものです。それに比べたら再臨界したからといって、ちょっと中性子が出てくるだけで、熱的には微々たるものです。 皆さんは再臨界すると核爆発を起こすと想像されるみたいですが、軽水炉のシステムではきれいに燃料棒が並び、その間に水がある状態で初めて臨界に 達する。これに対して核爆弾はウラン235を濃縮し、九十数パーセントにして、それを固める。核爆発と再臨界とはまったく違うものなんです。再臨界が起 こったかどうかは、学問的には面白いと思いますよ」 「もう笑い話だからどうでもいいんですけど、細野補佐官も『再臨界の可能性』と『再臨界の危険性』という言葉が、どれだけ違うか、どうもあまりよくお分かりになっていなかったみたいですね」

〝目隠しして車を運転〟

東京大学工学部附属原子力工学研究施設の教授を務めた班目氏の見解は、正しいのだろうか。本誌には放言に聞こえる。元「バブコック日立」社員として福島第一原発の設計に携わったサイエンスライターの田中三彦氏は、こう指摘する。 「班目さんの発言で唯一、正しいのは、核爆発と再臨界は違うという一点です。制御棒が溶けているから、再臨界が始まればコントロールできず、再臨界 によって再び発生した水素が圧力容器から格納容器に流出して大爆発を引き起こしかねないのです。班目さんは、正常な原子炉の中で起きている臨界と、アクシ デントによる再臨界が同じであるかのように表現し、専門知識のない記者を煙に巻いているとしか思えません」 班目氏の物の言い方は、「原発存続」を前提とする政府と東電が、311以降、国民に向けて繰り返してきた「事態の過小評価」と重なる。本誌は、 爆発事故発生直後から「メルトダウン(炉心溶融)」という単語を使って、あり得る危険性について指摘してきたが、1号機の炉心の大半が溶融した=メルトダ ウンが起きていたことを、東電が初めて認めたのが515日。続けて24日に「23号機でも核燃料の大半が融け落ちて、原子炉の底に溜まっている」と公 表した。事故から2ヵ月以上経ってようやくである(次ページの一覧表参照)。 元東芝で原子炉格納容器の設計に関わってきた後藤政志氏は、523日の参院行政監視委員会に参考人として出席した。その後藤氏が、政府・東電の姿勢を〝後出しジャンケン〟と厳しく断じる。 「最初の東電の発表では、『燃料棒は一部露出しているが、だいたい水が入っているからメルトダウンが起こっているはずがない。一部、燃料が損傷して いるかもしれない』という表現だったと記憶しています。あの時、燃料棒が長時間にわたって露出しているということは、相当な損傷があると私は考えました。 (1)核分裂で生じた核分裂生成物などの核種は、放射線を出して別の原子核に変わるが、この放射性崩壊に伴って発生する熱 (2)核燃料となるウランなどのペレットを密封するための金属製の管 注水しても圧力容器内の水位に変化(上昇)が見られなかったので、水位計がおかしいか、容器に穴が開いているか、その両方を疑ったのです。今に なって東電がメルトダウンを認めたということは、これまでは何も分からないまま闇雲に水を入れて冷却していたということです。目隠しして車を運転していた ことになりますね」 放射性物質を含む蒸気を外部に放出して、原子炉格納容器の圧力を下げる「ベント」の判断について、東京電力は522日になって初めて「爆発の 13時間前には、運転手順書にあるベントを行う圧力近くまで達していた」と発表した(実際にベントを行ったのは爆発の5時間半前)本誌が入手した仏「アレバ」の資料。原子力最大手の同社が、根拠もなく「東電のベント方法」を書いたとは思えないが これから提示する疑惑は、ベントの「時間について」ではなく、「方法について」である。それを認めれば原発を稼働させる電力会社が、素人同然の判断で水素爆発を引き起こし、広く放射性物質をまき散らした事実が確定する。 本誌が入手したのは、世界最大規模の原子力企業「アレバ」()が、4月に米国で行った、招待者だけが参加できる限定的な報告会で配られた資料である(右写真)。アレバの資料を、前出の田中三彦氏に読み解いてもらった。 「水素爆発がオペレーションフロア(3)で起きたことは判明していますが、この資料には〈ベントした放射性物質を含んだ水蒸気をオペレーションフロアに向けて吐き出した〉とあります。東電は、水蒸気をフィルターにかけて煙突から外に出した旨の説明をしていたはず。 私も驚いて、間接的に東電に確認してもらうと、『何かの間違いです』との回答でした。しかし、原子力の専門家集団であるアレバが、間違いなくそう書いている。資料のとおり、312日午後2時半に建屋内でベントを行い、336分に爆発したとすると、辻褄は合うんです」

彼らにとっての「名誉」

また、マサチューセッツ工科大学(MIT)で原子力工学を研究する学生らによる“MIT Nuclear Science and Engineering”と題されたブログにも、爆発に至る〈確証はないが有力な説明〉との断り付きで、興味深い見解が記載されている(以下は意訳)。 〈蒸気の放出路として、格納容器の上側、建屋内の空間に通じるパイプが選ばれた。この時、水素ガスと蒸気が建屋の上部で空気と混ざった。この段階で は水素と空気中の酸素は大量の蒸気と混合しているため爆発しない。だが、建屋上部は天候の影響で格納容器より温度が低い。蒸気は水へと凝縮し、水素と空気 の混合物の濃度が増していった。この状態がある程度続いた後、何らかの発火要因(設備のスパークなど)で爆発が起きた。これが13号機で起きたのではな いか〉 アレバとMITの学生の指摘どおりだとすれば、「酸素がたくさんあるオペレーションフロアに向けて水素を吐き出すのだから、水素爆発が起きるのは当然。素人同然のレベル」(田中氏)だという。 田中氏の仮説は、オペレーションフロアから煙突に向かう排気管があるため、いったんオペレーションフロアに蒸気を流した、②燃料棒の一部が露出する程度に水位が減っているのは分かっていたが、それほど水素は発生していないと甘く見た―というものだ。 「アレバが書いたことが正しく、『あまりに幼稚なことをやってしまった』と、東電が隠している可能性は捨て切れません」 東京電力広報部は「当社のベントは、格納容器内の気体を排気筒までつながるベントラインを通じて外に放出する行為なので、建屋内に蒸気を放出した事実はない。アレバ、MITの見解についてはコメントする立場にない」と回答した。 本誌が自宅前で話を聞く前、班目氏は新聞・テレビの記者を前に、オフレコを条件にこんな発言をしていた。 「(原子力安全・)保安院が自分たちに都合の良い情報を細野氏に吹き込んでいるのだろう。自分たちの初動のミスを隠すために、私をスケープゴートに しようとしている。私たちも、首相官邸も、東電もメルトダウンを認めているのに、保安院だけはっきりしない。裁判にしてでも、学者としての名誉を守るため に戦う」 彼らにとっての〝名誉〟とは何だろう。緊急事態でも国民にあり得べき可能性を説かない学者の慎重さだろうか。たとえ危険をまき散らしても、〝お家 大事〟と組織を守る忠誠心だろうか。確実に歴史に刻むべきなのは、政府・東電・御用学者の知識と力が、国民の生命を守る方向にまったく働かなかった 事実である。 (3)原子炉建屋の上部の階

想定される「最悪の事態」とはどんな事態なのか

万が一、冷却に失敗したら

20110414日(木) 週刊現代

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雨の日は外を歩けなくなる

原発事故沈静化の切り札となる冷却機能の回復が、地震から3週間経っても実現しないなど、誰が想像しただろう。レベル7の大事故・チェルノブイリ原発では発生から10日後、レベル5のスリーマイル島原発事故では16時間後に冷却がスタートした。 いまや世界的に有名になった「フクシマ」では、それらよりはるかに長い時間がかかっている。その間、肝心の炉心がずっと不安定なまま放置され、放射線が漏出しつづけている。 いったい事態は、どこまで進行するのか。そして、「最悪」の場合、どういった事態が起こることが考えられるのか。 京都大学原子炉実験所助教の小出裕章氏は、現状を「きわめて深刻な事態」だと分析する。 「東京電力の勝俣恒久会長は、330日の会見で今後の見通しを問われ、何も答えられませんでしたが、それは事実彼らにも見通しがつかないからです。いま現場では、破滅的状況に至るのをなんとか回避している、という状態でしょう。 止める、冷やす、閉じ込めるという3段階のプロセスのうち、すでに冷やすのが2週間続いて現在に至っています。私はこの事故の発生時、1週間で閉 じ込めることが可能だと思っていました。しかしその後、専門家にとって『想定外』のことが次々に起こっています。仮にこのまま冷やし続けても温度が下がら なかった場合、破滅的な事態が起きてしまう可能性がある。いま、測定されている放射線量の10倍から20倍が放出されるでしょう」 関東近辺に雨が降った322~23日には、東京でも01マイクロシーベルト前後の放射線が測定され、水道水中の放射性ヨウ素が「乳児に飲ませることを避けたほうが良い」レベルまで上昇した。  仮にこれが20倍になれば、東京では大人も雨の日は外出を避け、水道水はいっさい飲めないようになるだろう。風呂に入るのも、神経を使わなければいけないかもしれない。 福島第一原発には6つの原子炉があるが、それぞれに抱えている問題は違う。 とくに、地震発生時運転中だった1~3号機は、それぞれに深刻な事態を迎えている。 2号機は圧力容器に直接繋がる圧力抑制室が損傷した可能性が高く、3号機は超高温の爆発の結果、大量の放射線が放出した。 しかし、2号機、3号機は爆発後炉内の温度、圧力とも低いレベルで収まっている。 現在原子炉内の温度・圧力が高いのは、皮肉なことに圧力容器が健全性を保っていると思われる1号機。 炉のなかで熱の逃げ場がないために圧力が上がり、温度も一時400度以上と設計限界を超えた。慌てて炉内に水を注入、いったん温度を下げることに成功したが、その後も329度まで急上昇するなど、コントロールに四苦八苦している。

チャイナシンドローム

元東芝の原子炉格納容器設計者・後藤政志氏は、29日の講演で聴衆から「最悪の事態はどのようなものと想定されますか」と質問を受け、「いまのところ可能性は低いと思いますが・・・」と前置きしながら以下のように回答した。 「すでに炉心はかなり溶融(メルトダウン)していると思いますが、さらにこれが進んで圧力容器の底に落ち、熱い核燃料の塊ができて、それが圧力容器を突き破り、底に抜けた場合です。 そこに少量でも水があれば、大きな〝爆発的事象〟が起こる可能性がある。可能性は低いですけれどもね。そうなれば、チェルノブイリのように大規模 に放射性物質を噴き上げるかもしれない。いわゆるチャイナシンドローム(地球の裏側まで届くような深刻な放射線被害)と言われるような現象ですね」 後藤氏は質疑応答で簡単に触れただけだったが、チェルノブイリ事故では500km以上離れた場所で放射能汚染が検出されている。 チェルノブイリ以上のエネルギー量を持つ福島第一原発で核燃料が爆発、噴出すれば、名古屋、函館の先まで放射線が届く計算になる。日本だけでな く、風に乗って中国、アメリカ、太平洋全域まで放射線が降り注ぐだろう。生態系もメチャクチャになる。国際社会が躍起になって福島第一原発を抑えこもうと するのも、このシナリオが頭にあるためだ。 後藤氏と同じくかつて東芝に勤務し、原子炉の安全性研究に携わっていた奈良林直・北海道大学大学院教授は、途中までの進展は後藤氏同様の見解だが、結論では意見を異にしている。 「今回のようなシビア・アクシデントで欧米諸国が心配していたのは、炉内が冷やしきれなくなって圧力容器の底が融点に達して溶け、核燃料ごとドンと 下に落ちるというメルトダウンです。しかし、今回の場合はすでに4000tもの水を外部から入れているわけですから、圧力容器の外側にある格納容器にはか なりの水が溜まっていると考えられる。 2号機、3号機は圧力容器底部の、制御棒を差し入れる管の溶接部分などの比較的弱い部分が損傷して、すでに核燃料が漏れてぽたぽた落ちている状態 だと見ています。これが少量ずつ下に落ち、底にある水のなかでジュッと冷やされて固まっている。だから2号機、3号機は炉内の圧力や温度が上がらないで済 んでいるのではないでしょうか。いわば、炉の損傷が結果的に弁の役目をして、ベント(圧力を逃がすこと)してくれたんだと思うんです。 おそらく、すでに燃料の半分以上が漏れ出して下の水の部分に溜まっていると考えています。 1号機は、まだ燃料が漏れないで炉のなかにあるのでしょう。これは冷やし続けるほかない」 一方、日立関連会社のエンジニアとして福島第一原発4号機の設計にかかわった田中三彦氏も、同様の事態を想定するが、漏れ出す核燃料の量が問題だ、と指摘する。 「いちばん心配されることは、圧力容器の底が抜けて、燃料と制御棒が下に落ちることです。圧力容器の底には140本くらいの制御棒が刺さっています が、その溶接部分はこれだけの高温を想定していませんから、比較的弱い。そこが溶けてしまうと、下に燃料が漏れてしまうわけです。 燃料が下に落ちたときに、格納容器には水が溜まっているだろうから、そのときにどんなことが起こるかは落ちた燃料の量と、温度による。すでに燃料 を覆っていたジルコニウム合金という被覆は溶けていると思われますから、水素が出る可能性は低い。可能性として考えられるのは、水蒸気爆発です。熱いもの が大量に水に落ちれば、水蒸気爆発が起こるかもしれません。逆に少量であれば、焼け火箸を水に突っ込むように、ジュッとなって温度が下がる」 田中氏は、さらにその先のストーリーを案ずる。 「一ヵ所でも炉に損傷があれば、最終的に炉のなかのものは全部溶け出します。メルトダウンが延々続くことになる。それに格納容器のコンクリートが耐 えられるのか、正直分からない。少量ずつであれば水のなかでマグマのように固まって溶岩のようになってくれるかもしれないが、冷え切らずにコンクリートを 突き破るところまでいくかもしれない。どうなるかは、現段階で誰にも分からないんじゃないですか」

格納容器が破壊される

アメリカの原子力エンジニアで、スリーマイル島原発事故の復旧を手がけた会社の副社長も務めたアーノルド・ガンダーソン氏は、「格納容器には水が残っていないのではないか」と言う。 「格納容器の外にあるトレンチ(作業溝)で、放射線を含んだ水が大量に見つかっています。つまり、格納容器内には水がないということでしょう。 原子炉の圧力容器の底の防水シールドあたりに損傷があれば、その隙間から燃料が漏れてくることが考えられます」 ガンダーソン氏は、スリーマイル島原発事故で傷ついた炉心を調べたときの経験に照らし合わせ、こう語る。 「スリーマイル島で事故を起こした原子炉の燃料棒は、ひどく破壊されていました。炉内に水がなく、空焚きの状態が10時間から12時間続いただけ で、炉心はメルトダウンしていた。しかもスリーマイルでは、燃料棒は事故の3ヵ月前に入れられたばかりで、発生していた崩壊熱はとても少なかった。 一方福島の場合、事故が起こる4年前から運転が続いていたことを考えると、燃料棒はより高い崩壊熱を持っていた可能性が高いし、数日間にもわたって冷却もされなかった。炉心のダメージは大変なものだと思います。 スリーマイルでは炉心の3分の1が溶融していましたが、福島の場合、70~80%が溶融していてもおかしくない。その場合、溶けた核燃料が圧力容 器の底にたまり、防水シールドにダメージを与え、核燃料が圧力容器の外に漏れるかもしれない。また、海水を入れたために、熱と塩によって格納容器が腐食し ていることも考えられます。最悪の場合、漏れた燃料が水蒸気を生み出し、水蒸気爆発を起こして、格納容器を破壊するでしょう。格納容器が破壊されれば、い まよりももっと大量の放射線が放出されます」 ガンダーソン氏は水蒸気爆発が格納容器まで破壊する可能性があると見る。 炉内に注入される水は海水から真水に置き換えられたが、それも大きな効果はないという。 「真水を注入していますが、これは現状の悪化を抑えることはできるかもしれませんが、好転させることは難しい。第一、放射線の放出を食い止めるには、どうしたらいいか見当がつきません。ただ、水を注ぎ続けるしかない。 こういうことを言うのは悲しいですが、鎮圧には何ヵ月という単位ではなく、何年もかかるでしょう。その間、水を注ぎ続けるしかない。それで燃料 プールを冷却できますから。ただ、それだけではもちろん十分ではない。だからといって、どんな手立てをとったらいいのか私には分からないです」(ガンダー ソン氏)

居住不可能になる地域

燃料の温度が下がり、放出する放射線量が下がるまで数年の間、冷却に成功したとして、原発の周囲の地域はどうなるのか。ガンダーソン氏の見立ては、残酷だ。 「今後どのくらいの放射線が放出されるかわかりませんが、最悪の場合、チェルノブイリに近くなるほど悪化する可能性もある。福島原発の周囲80km圏内が、居住不可能になるでしょう」  半径80kmといえば、福島県の半分以上が含まれる。 もはや行政区としての福島県が今後維持できるのかどうかも、難しいという事態になりかねない。 しかもこれは、格納容器を破断するような「大爆発」を避けることに成功した場合の想定である。田中氏らが指摘するような水蒸気爆発が起これば、被害はもっと広範囲に及ぶ。 地震発生当時、福島第一で働いていたエンジニア・田所信也氏(=仮名、52)は、「中性子線が観測されたという報道にぞっとした」という。 「中性子線があるということは、(重金属の)コバルト60が外部に漏れているということでしょう。2号機か3号機かわからないが、圧力容器の一部が 欠損して、内部の核燃料が漏れている可能性が高い。圧力容器の格納機能が落ちているんです。当然、東電はそれをわかっていたと思う」 田所氏は314日の3号機の爆発の瞬間、原発近くにいた。 「原発関連施設にいたのですが、原発のほうからドン! という大きな音がしたので、車に乗ってともかく原発に向かいました。途中、作業員や住民たち が逃げてきたので車に乗せ、関連施設まで送りました。施設内にある機械でサーベイ(放射線計測)すると、何人かはすでに被曝していたので、服を着替えさせ た。そのときの線量は20ミリシーベルトでした。 枝野官房長官が、400ミリシーベルトという数値を公表したときに、これはどうにもならない、と悟りました。一度自宅に荷物を取りに帰りたいのですが、もう車には乗れません。壊れたのではなく、あのときに放射能で汚れてしまったからです」 すでに原発周辺は、人の住める地域ではなくなりつつあるということではないだろうか—。 冷却系の復旧遅れ、3号機にあるプルトニウム、高濃度放射線を含んだ水たまりなど、現在の福島第一原発は、チェルノブイリでもスリーマイルでも人類が経験しなかった悪条件がそろっている。 「最悪の事態」を避けるため、今日も多くの専門家、作業員らが持てる能力のすべてを傾けて奮闘を続けている。祈るほかない。

「東京脱出」が現実になる日

福島第一原発メルトダウン3発の衝撃!

20110527日(金) フライデー

1号機タービン建屋地下に入った作業員が指し示すフェンスには、津波が浸水した跡が生々しく残っている〔PHOTO〕東京電力提供  250km以上離れた神奈川でセシウムが! 無残にも失敗した水棺作戦は作業を阻む汚染水を増やしただけだった もはや福島第一原発には、「棺」すらないのか。事故発生から2ヵ月、東京電力は津波発生直後に1号機が「メルトダウン(炉心溶融)」を起こしていた事実をついに認め、2~3号機についても炉心が溶け出している可能性を示唆した。 「メルトダウンはしていない」 幾度もそう繰り返してきた発表を自ら覆した東電は、これまで着々と進めてきた「水棺」作業を断念した。いまだ熱を発し続ける原子炉を冷やすため、 原子炉格納容器の上部まで水を満たすべく注水を続けてきたが、圧力容器の破損による水漏れで約1ヵ月経っても圧力容器の下底部にわずかにしか水がたまって いないことが判明したからだ。これは単なる作業工程の躓(つまず)きに留まらず、新たに汚染水を増やすというジレンマを生んでいる。 内閣府・原子力委員会専門委員の青山繁晴氏が言う。 「注水に費やした水が放射性物質に高濃度で汚染され、構内に約10tもたまっています。この汚染水と、同じく高い放射線量の瓦礫が現場の作業を阻 んでいます。原子力の平和利用(原子力発電)が始まって60年ほど経ちますが、このような事態を人類が経験したことはありません。これは原発大国であるフ ランスの『アレバ社』やアメリカにとってももちろん同じことなので、彼らの動きは鈍い。海外に頼るより、中小企業を含めた日本の技術を結集することが急務 です」 水素爆発で建屋が吹き飛んだとみられる4号機にも注水が続く。瓦礫撤去後、冷却システムの復旧を目指す〔PHOTO〕東京電力提供 元東芝の原子炉格納容器設計者で、柏崎刈羽原発や浜岡原発、女川原発の設計に携わった工学博士の後藤政志氏は、「圧力容器が破損している以上、循環システムは奏効しない」と語る。 「汚染水が漏れ続け、圧力容器や格納容器の水位や破損状況すら正確に把握できていない状況で冷却水を循環させるという議論をしてもナンセンスです。 1号機では溶けた核燃料や構造材である『溶融デブリ』が圧力容器を貫通して格納容器に落ちている可能性が高く、周囲に水がない状態で新たに水と接触すると 水蒸気爆発を起こす危険性もある。 炉内の温度が急激に高まっていない現段階では、溶融デブリは幸運にも水に浸かっていると考えられますが、それも『温度計が正しければ』という仮定が外れません」 元京都大学原子炉実験所講師・小林圭二氏も水蒸気爆発を「今後起こりうる事態」と認めながら、溶融デブリが巨大化していく危険性を指摘する。危惧 されているのはMOX燃料を使用し、最も高い放射性物質を放出する3号機に他ならない。426日には1104℃だった圧力容器下部の温度は59日に は1543℃に上昇し、一進一退を繰り返している。 「3号機の温度が上がったのは、圧力容器の中でバラバラに溶け出していた燃料が底に落ちて合体して塊になり、高温になっていることが原因だと疑われます」

亀戸のセシウムは300倍超に

圧力容器や格納容器から漏れ出す放射性物質と、構内に溜まっている汚染水は、目に見えない雨となり風となり日本列島に降り注いでいる。多くの国民に衝撃を与えたのが、神奈川県の足柄茶から放射性セシウムが検出されたというニュースだった。 511日、遥か250km離れた福島第一原発から関東平野を越えて、足柄市の生葉から暫定基準値(1kg当たり500ベクレル)を超える1kg 当たり570ベクレルを検出、13日には小田原市や清川村でも軒並み基準値を超え、同県6市町村に広がっている。通常は距離が遠いほど放射性物質は少なく なるが、福島方面から流れてきた風が箱根や丹沢など付近の標高の高い山々にあたり、吹きだまったり雨になって放射性物質が降り注いだ可能性が指摘されてい る。日本大学歯学部専任講師(放射線防護学)の野口邦和氏が言う。 「冷却」「放射性物質抑制」「除染・モニタリング」に「余震」対策と「環境改善」も加えた東電の会見(17)PHOTO〕船元康子 福島第一原発が自縄自縛(じじょうじばく)に陥っているにもかかわらず、東京電力は7月までに原子炉を安定的に冷やし、5~8ヵ月以内に事故を収束させるという目標に固執する。 517日に発表した収束工程表の改訂版では、タービン建屋や原子炉建屋にたまった水を原子炉に戻して冷やす「循環注水冷却」を新たに採用したが、同時に、「うまく行くかは未知数」と認めている。 3号機の循環水システムは、放射性物質の飛散防止のために特殊な液体が散布され、緑色に染まっている〔PHOTO〕東京電力提供 「セシウムは人体に入ると、骨や脂肪を除く全身にほぼ均等に広がり、晩発性障害で将来的にがんを引き起こす危険性がある。また、放射性物質は一概に距離と比較して薄まるわけではなく、チェルノブイリでもホットスポット的に遠距離でも検出値が高い地域がありました」 出荷直前に安全性を強調しようとした検査で予想外の結果が出た生産農家の心中は察するに余りある。そして神奈川で検出された基準値を超えるセシウ ムは、1300万人が暮らす首都・東京への放射能汚染の懸念をより強くさせるものだ。その深刻さを計る上で近畿大学・環境解析学教授の山崎秀夫氏の研究 データは興味深い。 山崎氏は東京や埼玉、千葉や茨城、福島の土壌中(地下1cm)1kg当たりのセシウム濃度を実測。東京の数値が茨城や千葉、埼玉で観測した結果より総じて高いという結果が出たのだ。 「首都圏の土壌が汚染されているというのは事実ですが、なぜ東京で比較的高い数値が出たのかは研究の段階です。 いずれも国の定める5000ベクレル以下の数値ではありますが、福島第一原発が爆発する前はどの地点でもほぼ1kg当たり10ベクレル程度の低い数値でしたので、江東区亀戸の3201という数字を見ればいかに異常な状況かが分かります。 セシウムは大気中に舞っている土の粒子や粉塵とともに風に乗って飛散したのでしょう。土壌に吸着すると、雨が降ったくらいでは流されずに強く沈着 します。土砂降りで泥そのものが流されない限り、いつまでも(セシウム137の半減期は約30)そこに留まるのです」(山崎氏)  目に見えない放射性物質には、距離という尺度は必ずしも通用しないのだ。日本環境学会元会長の畑明郎氏は、「15歳以下の子供や妊婦にとっては」と前置きした上で、次のように断言する。 「福島から100km以上離れた東京の新宿区や東村山市の土壌からも放射性セシウムが検出され、3月には幼児の基準値を超える放射性ヨウ素が浄水場 から検出されました。東京はすでに安住できる土地とは言い難いのです。また、福島第一原発から1000km圏内は、大なり小なり汚染されています。510日には、京都の日本海側にある舞鶴市の椎茸からも微量の放射性ヨウ素が検出されている。収束が見えない以上、汚染が全国にさらに拡大して行くことを危 惧しています」 欧州放射線リスク委員会(ECRR)のクリス・バスビー教授は、事故発生当初から「東京から避難したほうがよい」と警鐘を鳴らしていた。 「ECRRのリスクモデルを元に計算すると、フクシマから200km圏内で今後50年間に約40万人の人が、がんに冒されるだろう。東京にも晩発性障害で相当数の患者が出ると考えている」 自分や家族の安全を考えた時、首都・東京を去るという選択すら現実感を持って迫ってくるのだ。

この被曝があと1年続いても安全と言えるのか

水と空気と土がやられて、海と川、魚と野菜が汚された

20110418日(月) 週刊現代

汚染水が漏れ出た2号機取水口付近の亀裂(東京電力提供)  都の水質検査には放射性物質「不検出」のカラクリがあった!  フクシマ発の放射能汚染は空から、海から軽々と国境を越えていく。諸外国の怒り、日本の焦りを嘲笑うかのように汚染物質を吐き出し続ける原子炉。もはやこの世界に安全な場所など、ないのだろうか。

50km圏内は避難すべきだ」

連続する「想定外」の事態。後手後手に回る対応。そして、暴走する原発に立ち向かうのは、十分な装備もない「決死隊」。竹槍で戦闘機を倒そうとす るような行為を英雄視し、美談に仕立てるメディアは、大本営発表を垂れ流し続けた歴史を繰り返している。その背後には無為無策で、自らは戦場に赴くことさ えなかった指揮官たちがいる。ただ、かの大戦とは決定的に異なることがある。まったく目に見えない放射能という敵は、人類が自ら作り出した化け物なのだ 。 連日のようにアメリカのニュース専門チャンネルCNNに登場して、福島第一原発の状況や放射能汚染の実態について解説している原発エンジニアのアーノルド・ガンダーセン氏。スリーマイル島原発事故の復旧を手掛けた経験もある同氏の警告は衝撃的だ。 「フクシマから漏れ出した放射性ヨウ素131は、カリフォルニアまで飛んできています。カリフォルニア大学バークレー校の調査でそれがはっきりしま した。地上に落ちたヨウ素131は濃度が低くても、それが牧草に吸収され、さらにその牧草を牛が食べ・・・というルートで牛乳に濃縮されて検出されたので す。カリフォルニアではしばらく牛乳を飲まないほうがいいでしょう。アメリカにまで放射性物質が飛んできている以上、中国や韓国に飛んでいる可能性は十分 にあります。 私は前から、日本政府が避難圏を拡大するように言い続けていますが、残念ながらいまだに聞き入れられない。しかし、政府はいま起きていることを正 直に認めて、少なくとも原発から50km圏内の人はすべて避難させたほうがいいと思います。今、現地の風は主に海の方向に流れていますが、この風が内陸に 向かえば、とても深刻な汚染が起きてしまうと心配しています」 煙を上げる福島第一原発3号機。アクシデントが起きるたび作業は中断(東京電力提供) ガンダーセン氏が懸念するように、韓国では46日、原子力安全技術院が国内12ヵ所の測定所すべてで放射性ヨウ素が検出されたことを発表。これ で43日以降、4日連続で放射性物質が検出されたことになる。中国でも18の省や地域でヨウ素やセシウムといった放射性物質が検出され、専門家が人民日 報などで「微量で健康に影響はないが、心配なら雨に濡れないように」とコメントを出す事態になっている。 ガンダーセン氏は巨大原発企業ウェスティングハウス社の元執行役員でもある すでに放射能汚染は国境を越えた。そして、いまも水や空気、土に放射性物質がバラ撒かれ続けている。それが現実だ。 だが、日本政府や原発ムラの人々からは、そういう危機感は伝わってこない。それとも、あえて現実を見ないようにしているのか。 原子力安全委員会は、これまで1ミリシーベルトだった一般人の年間被曝限度量を、放射線量の高い地域の住民に限り、20ミリシーベルトに引き上げるかどうか検討を始めている。その理由は呆れるようなものだった。 「きっかけは、福島県浪江町の原発から30km圏外の地点で、323日から43日の大気中の放射線量積算値が10ミリシーベルトを超えたことで した。10ミリシーベルトというのは、屋内退避の目安となる数値に当たります。原子力安全委員会は『放射線量は減っているので、退避する必要はない』とい う見解を出しましたが、その一方で、被曝の実態に合わせて被曝限度量を20倍に引き上げようとしているのです」(全国紙科学部記者) これからも放射性物質が漏れ続けるのは確実なのだから、長期的危険性を考えて、年間被曝限度量を引き下げるというのなら、まだ理解できる。しかし、人間の放射能への耐性が変わらないのに数字のほうを操作するのは、本末転倒も甚だしい。  41日に浪江町に入り、原発から20km圏内の様子を取材したフォトジャーナリストの佐藤文則氏が現地の様子を証言する。 「人の姿を見かけることはほとんどなく、津波直後の姿が手つかずのまま残っている状況です。遺体の捜索もまったく進んでいません。たまに見かける車 は、原発の処理に向かう人の車で、彼らは車の中でも防護服を着たままです。たまたま荷物を取りに戻ってきたらしき住民はマスク姿で、それを注意する自衛隊 員も自治体職員の姿もない。ゴーストタウンと化した商店街では、置き去りにされた犬たちが餌を探し、牛が通りを歩いていました」 福島第一原発からの放射能漏れを止めるには、まだまだ長い時間を必要とする。つい先日まで電源装置さえ回復すれば、故障箇所がわかり、炉心を冷や すための冷却水を循環させられると言っていたのに、実際にはその作業が始まった途端に大量の放射能汚染水が見つかり、それが2号機から海に漏れていること も判明した。 冷却のためには注水しかないが、注水すれば放射能汚染水が漏れる。素人でも理解できるようなジレンマを抱え、漏れ続ける汚染水を止めるために登場 したのがおがくずや新聞紙。流出元を調べるべく、汚染水に色を付けようと入浴剤まで登場するに至って、一度暴走しはじめた「化け物」を止めるのに、人類は 極めて原始的な手段しか持ち得ていないことが明らかになった。 細野豪志首相補佐官は、放射能漏れを防ぐまでに「少なくとも数ヵ月」という見解を示したが、多くの専門家は最低でもあと1年くらいは同じような状態が続く可能性が高いと指摘している。

原発推進派が「極めて深刻」と

それでも、いまだ「安全」を繰り返す政府や原子力安全委員会に対し、原発を推進していた人々からも怒りの声が上がっている。 〈はじめに、原子力の平和利用を先頭だって進めて来た者として、今回の事故を極めて遺憾に思うと同時に国民に深く陳謝いたします〉 そんな書き出しで始まる一通の緊急建言書がある。41日に発表されたこの建言書の起草者は16人。松浦祥次郎、佐藤一男両氏の元原子力安全委員 長を筆頭に、いずれもこれまで原発推進の立場で研究・開発に関わってきた研究者たちだ。彼らの危惧がストレートに伝わってくるので、少し長くなるが、建言 書を抜粋する。 〈私達は、事故の発生当初から速やかな事故の終息を願いつつ、事故の推移を固唾を呑んで見守ってきた。しかし、事態は次々と悪化し、今日に至るも事故を終息させる見通しが得られていない状況である。() 特に懸念されることは、溶融炉心が時間とともに、圧力容器を溶かし、格納容器に移り、さらに格納容器の放射能の閉じ込め機能を破壊することや、圧 力容器内で生成された大量の水素ガスの火災・爆発による格納容器の破壊などによる広範で深刻な放射能汚染の可能性を排除できないことである。() 福島原発事故は極めて深刻な状況にある。更なる大量の放射能放出があれば避難地域にとどまらず、さらに広範な地域での生活が困難になることも予測され、一東京電力だけの事故でなく、既に国家的な事件というべき事態に直面している〉 建言書は、この後、日本が持つ専門的知識や経験を結集して、国を挙げて対応する態勢を作るよう政府に求めている。  建言書の起草者の一人、元原子力安全委員会委員長代理の住田健二・大阪大学名誉教授が語る。 「我々が出した建言書を、政府もメディアもほとんど黙殺しました。なぜ、これまで原発は安全だと言ってきた我々を責めないのか。自分たちは原発は安 全で、あったほうがいいと信じてやってきた。しかし、誤りもあれば結果責任もある。科学者の責任として、そこはちゃんと認めないとならない。 現在の現場の状況を見ていると、ともかく初めて出くわした事態を前に、決死隊が出てきて、まるで特攻のようです。私にもどうすればいいかわからな い。ただ、正確なデータが示されれば、私のような年寄り(住田氏は80)でも何か役に立てるかも知れない。そう思うと黙ってはいられなかったのです」 ここで、放射能汚染が現在どこまで進行しているか、具体的に見ていこう。まずは水への影響だ。 「福島第一原発の事故がスリーマイル島原発やチェルノブイリ原発の事故と大きく異なるのは、海の汚染が大規模になりかねないことです。スリーマイル もチェルノブイリも原発があったのは内陸部でした。しかし、日本の原発は福島第一に限らず、すべて外海に面している。しかも、日本の周囲には親潮、黒潮な どが日本列島をぐるりと一回りしているから、海に流した汚染水は海流に乗って日本列島のあちこちに拡散してしまう」(元慶應大学物理学教室助教授・藤田祐 幸氏) すでに茨城県沖で獲れたコウナゴ(イカナゴ)からは高濃度の放射性ヨウ素やセシウムが見つかっている。今後はコウナゴのような小さい魚を餌にする 大きな魚にも汚染が広がり、食物連鎖の過程で、放射性物質の濃度が高まっていく。アメリカ・ロサンゼルスのビジネスマンによれば、普段は健康食として人気 が高い寿司バーは早くもガラガラ。マグロやカツオなどの大型魚は、日本沿岸の小魚を餌にして回遊してくるので、アメリカ西海岸での漁業にもダメージがある と懸念されているという。

動揺するからと数値を隠す

しかも、これまで垂れ流してきた汚染水に加え、44日からは建屋内などに溜まっていた基準値の1~1億倍という汚染水を移すスペースを作るた めに、11500tに及ぶ低濃度汚染水(基準値の100倍程度)を海に流した。これには韓国やロシアから非難の声が上がっており、海洋汚染防止のため、 不法投棄などについて定めたロンドン条約違反という指摘もある。 1993年、ロシアが過去30年にわたって日本海に放射性廃棄物を投棄していたことが発覚した。もちろん、ロンドン条約違反である。これに対し、 日本側は強硬に抗議を繰り返したが、いまや立場は完全に逆転してしまった。炉心を冷やすために注水作業を続けるしかない以上、汚染水を再び海に流す事態も 十分に考えられる。 「原子力安全・保安院は一貫して『海は広く、放射性物質が拡散するから問題ない』と言っていますが、投棄した汚染水にしても、正確な汚染濃度や、ど んな放射性物質が含まれているかを公表していません。それで安全だと言われても判断のしようがない」(日本大学専任講師・野口邦和氏) 放射性物質には、よく知られるようになったヨウ素やセシウムの他にも様々な種類(核種)がある。核種によって、体内に取り込んだ場合、どこに溜ま りやすいかも異なる。たとえば、ストロンチウム90は骨に、セシウムは筋肉に溜まりやすい。より大きな魚に汚染が拡大したとき、骨を食べなければよいの か、それとも身を食べるのもダメなのかを判断するには、どんな核種が漏れたかも重要になる。  また、水については海や川が汚れ、魚などが汚染されるのとは別に、直接的に人間が摂取する影響も考えなければならない。東京都では323日に暫 定基準値を超える放射性物質が検出されたとして、乳児への摂取制限を決めたが、翌日には解除。それ以降は基準値を下回ったとし、最近の測定結果には「不検 出」の文字が続く。 しかし、そこにはカラクリがあった。都庁関係者が言う。 「都は東京都立産業技術研究センターに都内3ヵ所の浄水場の水質調査を依頼しています。その際、水については1㎏あたり20ベクレル以下の場合に は、放射性物質が検出されても『不検出』として報告するよう指示が出されました。理由は都民に動揺を与えないため、というものです」 本誌が東京都立産業技術研究センターに確認したところ、検出する機械が1台しかなく、長時間の検査ができないので微量の場合は誤差も考えて「不検 出」としていると回答。なお、空気の汚染についても都は、1m3あたり01ベクレル以下は「ND(ノーデータ=不検出)」として公表していない。 この空気の汚染について、原子力安全委員会が、福島県浪江町で放射線量積算値が高くても、線量そのものが減少傾向にあるから大丈夫だと言っている のは前述した通りだ。だが、放射性物質は一度漏れ出したら、空気中を漂い、長期にわたって拡散していく。福島、茨城、栃木、群馬、千葉(一部)の各県でほ うれん草などの出荷制限が行われているのも、こうした野菜が空気中の放射性物質を取り込んでしまったからに他ならない。 「野菜が放射性物質を取り込む経路は大きく二つあります。ひとつはガス状の放射性物質を葉の気孔から内部に取り込むケース。もう一つは粒子状のもの が直接、葉に付着するケースです。後者の場合は、よく洗えばある程度、放射性物質を取り除くことができます。しかし、気孔から内部に入ったものについて は、洗っても簡単には取り除けません」(環境総合研究所・青山貞一所長)

鉄の味がする

各地の空気中の放射線量については、下の図に示した。一時期に比べ減っているとはいえ、放射性物質が漏れ続けている以上、風向きや雨の影響で一気に数値が上がる可能性は高い。 特に雨に打たれた空気中の放射性物質は、地表に降り注ぐ。海に落ちれば海流に乗って拡散し、大地に落ちれば地中にまで潜っていく。地下水が汚染される可能性もある。 日本環境学会前会長で、大阪市立大学大学院元教授の畑明郎氏が語る。 「水も空気も土も、人間が生きていくうえで必要なものです。それらがすべて放射能で汚染されてしまった。その段階になって、あわてて暫定基準値を作って、それより上か下かとやっているのが現在の状況です。 土壌には放射性物質がどんどん降り重なっていっています。いちばん放射性物質が溜まりやすいのは地表から2~5cmの範囲で、この範囲なら野菜で も根菜類は大丈夫だと思われます。しかし、雨が降り続くと放射性物質が地中に染みこんでいき、根菜類にも被害が及ぶ。環境全体に影響を与える放射能汚染 は、生態系そのものを変えてしまう危険性を持っています。そういうことを考えれば、安全だなんて言えるはずがありません」  日本国内では野菜や魚の出荷制限と、それに関連する風評被害が問題になっているが、海外では残念ながら、日本の食品はすべて安全ではないと見られている。 いくら政府が不当な禁輸措置を取らないよう求めても、無駄だった。日本に比べて衛生的とは言い難いインドですら、45日になって日本からの全食品の輸入を3ヵ月間停止することを決めた。 それを大げさだと非難することはできない。広島・長崎の原爆、スリーマイル島原発事故、チェルノブイリ原発事故でも、低線量被曝によりその後、がんなどの健康被害が出たという疫学調査の結果もある。 少しでもリスクがあれば、わざわざ輸入してまで日本の食品を購入したくないと考えるのは当然だ。 現在のような放射能垂れ流しが1年も続けば、漏れ出す放射能の総量は天文学的なものになることは間違いない。オーストリアの気象地球力学中央研究 所は、326日、福島第一原発から吐き出された放射性物質はチェルノブイリ原発事故をすでに超えているという予測を発表した。それによると福島第一原発 の一日平均の放射性物質排出量は、ヨウ素13110(兆の1万倍)ベクレル、セシウム1375000~5京ベクレルと見積もっている。 あくまで大雑把な試算だが、すでにチェルノブイリを超えているのに、場合によってはさらに1年も放射性物質が出続ける可能性があるということが、いかに尋常ならざる事態であるかは想像がつくだろう。 これがどんな影響を及ぼすのか、冒頭に登場したガンダーセン氏の話を最後に紹介しておく。 「チェルノブイリ事故の後、いまだにドイツでは猪を食べられません。土壌にたくさんのセシウムが落ち、それが猪の餌となるキノコに吸収されたからです。牛にしても、セシウムに汚染された牧草を食べていたら、その肉を食べてはいけない。 放射能汚染の影響は、人間ではがんの増加などに表れますが、他にも様々な調査があります。たとえばチェルノブイリ事故から25年にわたって鳥の調 査をした結果、脳が10%も小さくなっていたという報告もある。スリーマイル事故でも、双頭の牛が生まれたり、動物の奇形が数多く報告されています。放射 能は遺伝子レベルで影響を与えるから、こんなことが起こってしまうのです。 私は、フクシマの近くに住んでいる人たちに確認したいことがあります。スリーマイルのとき、口の中で鉄のような味を感じた人が非常に多かった。 チェルノブイリでも同じようなことを言う人がたくさんいた。フクシマについての報道をチェックする限り、いまはまだそうした証言はないようですが、フクシ マ近くの人たちは、そんな鉄のような味を感じたことはないでしょうか」 安全だ、安全だと言っている間にも、放射性物質はどんどん放出され、自然界に蓄積されていく。もちろん、体内にも溜まっていく。 そう、この瞬間にも。

福島の土壌にどれだけ放射性物質が広がったのか

原発事故でどうなる?福島の農業(前篇)

2011.04.25Mon) 漆原 次郎  福島県の「浜通り」には、厳しい風土の中で幾多の災厄を乗り越えて、コメの収穫を守り続けてきた歴史がある。その農業は現代になり、多種多様な野菜や果物の収穫という形で発展を遂げてきた。

 歴史ある浜通りの農業に、今、未曾有の危機が訪れている。放射性物質という、まったく体験しなかった見えない物質が、田畑の土に降り注いでいる。放射性物質と土壌の関係を見続けてきた研究者の目に、今の状況はどのように映っているのだろうか。

災厄のたびに立ち上がってきた「浜通り」の農業

福島県には、西から順に「会津」「中通り」「浜通り」と呼ばれる地域がある。南北に連なる奥羽山地、それに阿武隈山地を境に、各地域で風土が大きく異なるため、3つの地域に分けてこう呼ぶのだ。 浜通りでは、江戸時代、相馬中村藩の下で農民たちが稲作に励んでいた。だが、この地域は夏場、太平洋岸に「やませ」と呼ばれる冷たい風が吹きやすく、会津や中通りに比べて収穫は不安定になりやすい。 相馬中村藩の農民たちが過去に経験した厄災が、次のように語り継がれている。 第3代藩主・相馬忠胤の時代、藩内の石高は10万石を超えていた。ところが、1755(宝暦5)年に冷害が起き、凶作被害は46000石にもなり、「施粥」と呼ばれる粥の施しを受けた人は23994人。 追いうちをかけるように、その後も冷害が繰り返される。17811789年の天明年間には「天明の大飢饉」として知られる冷害が浜通りを襲った。特に天明3年には、浅間山大噴火の影響による冷害がひどく、餓死者は天明4年半ばまでで8500人に達したとされている。 減った相馬藩の人口を回復させるため、他国からの移民を募ろうと、こんな歌が作られ、歌われた。 「相馬相馬と木萱(きかや)もなびく なびく木萱に花が咲く おれと行かねか相馬の浜に・・・」(「相馬二遍返し」) 幾度とない憂き目に遭いつつも、浜通りの農民たちはその度に立ち上がり、農業を守り続けてきた。

 明治以降になると、稲作のみならず、野菜や果物栽培も広がっていく。昭和40年代には、地力低下や病害虫発生を防ぐために異なる作物を順番に作る 「輪作」の工夫もなされるようになった。大麦、トマト、タマネギ、稲、あるいは、大麦、葉タバコ、キュウリ、イチゴ、稲と順に作っていくのだ。

 「ふくしまの農林水産物」というパンフレットがある。福島県が作ったもので、ページをめくると「産地マップ」が載っている。浜通りの農産物は実に豊富だ。南相馬市は麦、春菊。双葉町は春菊、ホウレンソウ。大熊町はキウイフルーツ、梨。川内村はサヤインゲン。楢葉町はトマト。葛尾村はシイタケ。他にも海産物や牧牛などが紹介されている。

植物の放射性物質吸収に2つの経路

危機を乗り越えて農業を守り続けてきた浜通りの農家たちが、今、新たな別の危機に直面している。それは、過去に経験してきた冷害とはまったく異なる。 放射性物質による農作物汚染という人災だ。 福島第一原発の放射性物質漏れ事故以降、半径20キロ圏内の住民は避難、2030キロ圏内の住民は屋内退避の指示が出され、事実上、農業の放棄を余儀なくされた。 さらに、周辺地域の農作物についても、連日のように、国による出荷制限の指示が相次いだ。417日時点で、福島県の農作物で出荷制限の対象と なっているのは、ホウレンソウ、カキナ、春菊、チンゲンサイ、サンチュ、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、カブなど。413日には、福島県の一部 地域で栽培される原木シイタケも、出荷制限の対象に追加された。 なぜ、農作物が出荷制限になったのか。 主な理由は、福島第一原発から放出された放射性物質が、風や雨によリ農作物の葉の表面などに付着し、吸収されたからだ。これは「葉面吸収」とも呼ばれる。 だが、農作物への放射性物質の取り込まれ方は、葉面吸収だけではない。稲、野菜、果物などの農作物を含むほぼすべての植物は大地に根を張ってい る。土から水分を吸収して、成長の糧とするためだ。この土が、放射性物質で汚染されているとしたら、植物は水分の吸収を通じて放射性物質を取り込むことに なる。この経路による放射性物質の吸収は「経根吸収」と呼ばれている。

 農作物に放射性物質が取り込まれるのは、葉面吸収と経根吸収の両方があるわけだ。

問題になるのは半減期が長い放射性セシウム

「本当に考えてもみなかった事故です。チェルノブイリの事故はあったが、日本で放射性物質による広範囲な汚染をどうするかといった問題への対処法は今まで考えられていませんでした」 千葉市稲毛区にある放射線医学総合研究所で、同研究所研究基盤センター長の内田滋夫氏が取材に応じてくれた。内田氏はこれまで、環境における放射性物質などの分析を専門にしてきた。特に土壌から農作物への放射性物質の移行のメカニズム解明が研究のテーマだ。 放射線医学総合研究所研究基盤センター長の内田滋夫氏 今回の事故を受け、福島県からの依頼で、放射性物質の農産物に対する影響に関するアドバイザーを引き受けている。放射性物質による土壌汚染の度合いを調べる方法や、過去に調べた経根吸収のデータなどを福島県側に伝えている。 放射線を放つ能力を持つ物質は「放射性物質」と呼ばれる。福島第一原発から地上に放出されている放射性物質は主に3つ。「ヨウ素131」「セシウ ム134」「セシウム137」だ。放射性物質は他にも様々あるが、この3つは他の放射性物質と比べて、低い温度で飛散しやすい。そのため、空気に乗って散 らばりやすいのだ。 放射性物質は、自分自身を崩壊させながら放射線を発し続ける。崩壊して半分になるまでの時間が「半減期」だ。 ヨウ素131の半減期は約8日と比較的短い。収穫までの時間が1カ月ほどの葉もの野菜などでは「少し注意する必要があるかもしれない」が、「80 日経てば1000だった量がおよそ1になる計算。収穫までの期間が長い穀類などは、ヨウ素についてはほぼ心配はない」(内田氏)。 より問題になるのは、セシウム134やセシウム137だ。 セシウム134やセシウム137がヨウ素131に比べて問題なのは、半減期が長いため長期間土壌中に滞留するからだ。それぞれの半減期は約2年と約30年。自然に崩壊して放射能がなくなっていくのを待つには長すぎる年数と言える。

コメの作付けを制限する基準は1キロの土に「5000ベクレル」

 福島県は46日、県内の田畑70地点の土壌を調べた。 その結果、飯舘村、川俣町、二本松市、本宮市、大玉村、伊達市月舘町、郡山市日和田町で、高濃度のセシウム134137が検出された。乾いた土1キログラムあたりの最大値で、セシウム1347308ベクレル。セシウム1377723ベクレルと記録された。 この最大値について、内田氏は「かなり大きな数字だと思う」と話した。土壌中の放射性物質の濃度に対する安全基準はこれまでなかったが、政府は専 門家からの意見を聴き、48日、コメの作付け制限を指示する値を発表した。「土壌1キログラムあたり放射性セシウムが5000ベクレルを超す」場合は、 作付けが制限されることになる。 次いで、412日に行われた2回調査では、飯舘村の1地域でセシウム13414176ベクレル、セシウム13714725ベクレル、浪江町の1地域で同じく14103ベクレル、14854ベクレルを記録するなどしている。1度目の調査よりも最大値は高まったことになる。 計測地点には、避難指示や屋内退避指示が出されている原発周辺地域の町村は含まれていないが、土壌中のセシウム134137などの濃度が高いことが考えられる。今後、詳細な計測が必要となる。

「これまでの研究で蓄積したデータはある」

この土壌に対する放射性セシウム濃度の基準値は、コメを作る水田を対象に定められたものだ。コメのみに土壌の基準を作った理由を、鹿野道彦農林水 産大臣は「コメは主食であり、きちんとした考え方を出さなければならない」としており、他の作物については「収穫時に判断する」と述べている。 セシウム137の半減期は30年。同じ土壌を使い続けていれば、30年経ってもセシウム137の経根吸収の量は半分にしかならないことになる。 浜通りをはじめとする放射性物質の影響を受けた地域の農業は今後どうなるのか。内田氏は「事故そのものの収束への見通しが立たないので、考えにくいところです」と言う。 一方で、「これまでの研究で、放射性セシウムの土壌中での動きやすさや、コメ・小麦がどれだけ吸収するかといったデータの蓄積はある。応用の範囲外になる部分もありますが、そのあたりの知識をどう生かしていくかということだと思います」とも話す。 放射性物質の影響で農作物の作付け、収穫、出荷ができないという事態は、日本の農業にとっては初めて直面する事態だ。未曾有の危機に対処するため、今、求められるのは、科学の知の結集にほかならない。 (後篇に続く)

福島の土壌はこうすれば生き返る

原発事故でどうなる?福島の農業(後篇)

2011.04.28Thu) 漆原 次郎  福島第一原発周辺の地域の農家は、事故以前の農業を取り戻すことができるのか。重要になってくるのが、放射性物質が多く降り注いだ地域の土壌汚染への対処だ。

 前篇では、放射線医学総合研究所の内田滋夫氏に、今回、原発から飛散した放射性物質の種類や特徴、さらに農作物への影響などを聞いた。半減期が約30年と長いセシウム137などは、土壌から農作物に取り込まれる経根吸収がこれからの問題となる。  では、汚染した土壌を今後、どのように元の状態に戻していけばよいのか。福島の農業復活に科学技術の知見が求められている。

相馬中村藩の農業を救った二宮尊徳

浜通りと呼ばれる福島県の沿岸地域は、江戸時代、相馬中村藩の領域だった。この土地の農民たちが、1755(宝暦5)年の「奥羽冷害」、17821787年にかけての「天明の大飢饉」など、数々の難局に直面してきたのは前篇で紹介したとおりだ。 天明の飢饉ののち、相馬中村藩の農業を救った人物がいる。かの二宮尊徳だ。当時、すでに「二宮仕法」と呼ばれる営農法を確立し名を馳せていた尊徳 は、相馬中村藩の藩士・富田高慶から「わが藩にて、荒廃復興のため二宮仕法をご伝授いただきたい」と再三にわたり懇願を受けた。 弟子入りまでした高慶の意を感じた尊徳は、ついに相馬中村藩復興への指導を始めた。相馬中村藩で「御仕法」と言われた営農法の取り組みは、10カ年で3期も続く長いものとなった(3期目は戊辰戦争により7年で終了)。 尊徳が取り入れた手法は、当時の最新理論の数々を駆使したものだった。農民に馬を支給して施肥と耕耘を行わせたり、用水を整えたり、荒れ地を開拓したり、あらゆる手段で相馬中村藩の復興を進めたという。 時間はかかったが、成果は確実に見られた。第1期で明らかな回復が見られ、第2期では豊作だった年と同じ117000俵まで達したという。相馬中村藩の中心地にあたる福島県相馬市には、尊徳像や尊徳の墓、尊徳の木像が安置された地蔵堂などがある。

 二宮仕法が行われた時代から150年。浜通りの農業は福島第一原子力発電所の放射性物質漏れという危機的状況に直面している。風や雨により降り注ぐ放射性物質は、農作物の葉に直接付くだけでなく、田畑の土壌から根を経由して農作物に吸収される。

 現代の科学技術は、危機に直面する農家たちに手を差し伸べることができるだろうか。

放射性物質と水田の粘土は「相性」がいい

48日、政府はイネの作付け制限の基準値として、土壌1キロ中の放射性セシウムの濃度「5000ベクレル超」を定めている。これは、収穫するコ メの暫定基準値である1キロあたり500ベクレルの10倍だ。つまり、「土壌に含まれる放射性セシウムの1割がコメに移る」という計算から求められたもの だ。 では、放射性物質はどのように土壌の中にたまるのか。 放射線医学総合研究所研究基盤センター(千葉市稲毛区)の内田滋夫センター長ら研究班は、福島第一原発の事故が起きる以前より、放射性物質がどのように土壌中でふるまうか研究してきた。 2007年には、「放射性セシウムの水田土壌への収着挙動における粘土鉱物の影響」という論文を発表している。その内容を内田氏に解説してもらった。 「放射性セシウムは粘土鉱物に取り込まれやすいことが分かっています。2つの相性がいいと言いますか、粘土が放射性セシウムを取り込んで、なかなか離さないのです」 粘土が放射性セシウムを捕まえて離さないため、農作物の根から放射性セシウムが吸収される率は、他の多くの放射性物質に比べて少なくなる。 研究班は、粘土のうち「イライト」と呼ばれる鉱物がとりわけ放射性セシウムを掴んで離さないことを、この論文で発表した。共同著者の放射線防護研 究センター廃棄物技術開発研究チーム・田上恵子氏は、「セシウムのイオンの大きさは、イライトの層にはまって抜けづらいと考えられます」と、付け加える。

セシウムとヨウ素は土壌への浸透度合いが異なる

 今回の原発事故と同レベルの重大な原発事故は、過去にもあった。19864月、ソ連(現ウクライナ)で起きたチェルノブイリ原発事故だ。福島第一原発事故と同じ、国際原子力事象評価尺度「レベル7」の失敗から得られた成果も生かさなければならない。 ここで前提として、福島第一原発事故とチェルノブイリ原発事故の違いを述べておかなければならない。チェルノブイリ原発事故では、原子炉火災の上昇気流によってセシウム137などの放射性物質が上空高くまで上昇した。これにより世界の広範囲に放射性物質が拡散した。 一方、福島第一原発から放出された放射性物質は、原子炉格納容器の気圧を下げるためのベント開放の際に放出されたものが多い。「チェルノブイリの時よりも放射性物質が低く飛散するために、地形に影響されやすいという違いがある」と、田上氏は話す。 チェルノブイリ原発事故を受けての土壌調査については、農業環境技術研究所(茨城県つくば市)が行っており、2005年に「原子力施設事故等に伴う農作物・土壌の緊急放射能調査」という論文にまとめられている。 報告された成果の1つが、ヨウ素131、セシウム134、セシウム137が、どれだけ深く土壌に入り込むかのデータだ。 研究チームは同研究所内の小麦畑の土壌を調査した。「セシウム134、セシウム137は表層1センチ以内に留まったのに対し、ヨウ素1317.5センチまで浸透した」と報告している。 ヨウ素131は半減期が8日と短いものの土壌深くまで浸透する。一方で放射性セシウムは半減期がセシウム137で約30年と長いが、土壌のごく表層に留まることが分かる。

進歩したモニタリング技術で汚染を測定

内田氏は、環境モニタリングを強化する必要性を強調する。環境モニタリングとは、環境(土壌や大気、水など)の状態を監視・追跡するための調査のことだ。「環境モニタリングの数値をきちんと出して、政府がそれに基づいた指示を出すことが大切です」

 まず、長い期間にわたってモニタリングを継続することが重要となる。「仮に、原発からの放射性物質の放出が止まったとしても、セシウム137の半減期の長さを考えて、長い間、挙動を追っていく必要があります」 頻度や観測地点を増やすことも、強化すべき点となる。46日と12日に福島県が計測した地点は、それぞれ70カ所と54カ所。今後は、現状の観測地点箇所は維持しながらも、特に濃度の高かった地点をさらにきめ細かに調査するなどの方法が重要となるだろう。 そもそも、セシウム131やセシウム137といった放射性物質は、汚染原因物質の中でも比較的測りやすい。「放射性物質は危険という印象があると 思います。しかし、農作物に金属物質がいくら含まれているか分析する方が難しい。粉末状や液体状にせず、そのまま測定器にサンプルを置いてすぐに測れるの が、これら放射性物質の特徴です」(内田氏)。 また、放射性物質の濃度のモニタリングは、計測技術の発達によって以前よりも高い精度で容易に行えるようになっている。 ゲルマニウム半導体検出器で計測されたヨウ素131I-131)やセシウム137Cs-137)、セシウム134Cs-134)などの放射性物質。放射性医学総合研究所の敷地内で採取した環境試料を測定したもの。 放射性物質の濃度測定では、かつて「NaIシンチレーション検出器」と呼ばれる装置が主に使われてきた。これは、ヨウ化ナトリウムの結晶が放射線 を受けて発する蛍光の強さから放射線量を検出するもの。だが、「分解能が弱く、例えば、検出されたヨウ素131とセシウム137の定量が難しい」(田上 氏)。 放射性物質の種類を判別しづらいという問題を解決したのが、「ゲルマニウム半導体検出器」という装置だ。福島県での土壌モニタリング調査でも使われている装置で、放射線医学総合研究所内にも設置されている(写真)。 この装置では、採取した土や野菜などのサンプルを容器に入れ、放射線を遮蔽する鉛の重い扉を閉めて計測する。放射線がゲルマニウムの半導体を通過 する時、マイナスの電子とプラスの正孔に分かれるので、これを利用して放射性物質が出したエネルギーの量を求め、そこから放射線量を測る。  「分解能の精度は、以前の装置よりはるかに良くなっている」と田上氏は話す。測定技術の進歩が、今回の重大事故での対応に生かされたのである。

汚染した土を取り除き入れ替える

放射性物質で汚染された土壌をどう処理し、どう農業再生への道筋をつけていくか。今後の大きな課題だ。 過去の事例で参考になるのは、やはりチェルノブイリ原発事故での対応だ。 チェルノブイリ原発事故では、集団農場(コルホーズ)の畑に対して「ラディカル処理」と呼ばれる総合的な土壌処理がなされた。 表層の汚染を薄めるため土を掘り起こす、植物中の放射性物質を薄めるため追いまきをする、同じく放射性物質を薄めるために成長を促す化学肥料を与える、といった方法が取られ、一定の効果を得たとされている。 内田氏は、過去の土壌汚染の修復法の蓄積という点で、「日本には、重金属で汚染された耕作地の修復について研究開発してきた歴史があります。そうした手法も検討しつつ、最適な方法を選んでいくことになるでしょう」と話す。 内田氏が手に取って見せてくれたのは『日本土壌の有害金属汚染』(浅見輝男著)という本。ここに「カドミウム汚染水田土壌の修復」という章がある。示されているのは「排土客土法」と「上乗せ客土法」などといった手法だ。 <排土客土法とは汚染土壌を除去し、非汚染土壌を客土する方法であり、上乗せ客土法とは汚染土をそのままにして、汚染土の上に非汚染土を客土する方法である。また、これら2法の変形として、埋込客土や土層反転などもある。> 今回の放射性物質の土壌処理の仕方について、内田氏は「一概に言えないが、最も簡単なのは汚染された土を取り去って、入れ替えるという方法ではないでしょうか。最大でも表層から5センチまで入れ替えれば9割以上の汚染は除去できると思います」と話す。

 だが、この方法には大きな課題が残される。処理した土や農作物をどのように処分するかだ。

 「汚染された農作物を焼いてしまうと、再び大気中に飛んでいってしまうので避けたい。農作物に放射性物質が濃縮していることになるので、土に戻すのも土壌汚染につながるのでやめた方がよい」(内田氏) 汚染物の処分にも長年にわたる管理が必要だ。汚染物質処理に詳しい専門家は、「チェルノブイリ原発事故で汚染した瓦礫が大量に発生した時、穴を掘って埋めたものの、どこがその穴だったか分からなくなったことがあった」という失敗例を示す。 土壌処理には一貫した管理法が必要ということだ。内田氏は、統一的な方針を作ることが何より重要と指摘する。 「科学的な問題ではありませんが、情報交換をして統一した方法を提示しなければ、農家の人たちが困ってしまいます。県ごとに対応が異なる場合も見受けられます。大切なことは、国と県で統一された方法を提示することです」

農業復活へ、今こそ「知」の結集を

今から約150年前、相馬藩の農業を復活させたのは、二宮尊徳という1人の天才だった。農地荒廃という問題に対して、当時の最新の科学的手法や農業的手法を駆使して、農民たちに復興という希望を灯した。 150年後の今、福島で起きている問題に、二宮尊徳のような超人は現れていない。将来への道を照らし出すリーダーがいないとも取れるし、今回の事故が人智をはるかに超えたものだとも取れる。 2回にわたって、放射性セシウムの土壌へのとどまりかたのデータ、チェルノブイリ原発事故での土壌処理で得られた知見、環境モニタリング技術の進化、そして、土壌処理の方法の可能性などを見てきた。 これらの研究成果は、各々の研究者が個別の目的のために進めてきたものだ。 科学にも解明されている点と、解明されていない点がある。さらに、科学的データを持ち出すだけでは解決できない問題がこれからいくつも起きるだろ う。それ以前に、いまだ解決されていない原発制御をしなければならない。今回の記事では触れなかったが、風評被害というもう1つの問題とも相対さなければ ならない。 浜通りで農業をしていた人々が、過去の日々を取り戻すにはいくつもの困難を超えなければならないだろう。 解決のために科学ができることは研究成果の結集だ。散らばっていた知のピースを集め、大きな問題に対処すべき時が来ている。

職あれば食あり

【第11回】 201162日 曲沼美恵 [ライター]

引退後も「早食いのクセ」が抜けない!? 元CAのランチにつまった究極のプロ意識

「母親になり、生きる目的が180度変わりました」と元大手航空会社客室乗務員の原田久美さん(仮名、40歳)は言う。

「どんな風に変わったのでしょうか?」 「会社員時代は仕事が一番。今はとにかく、健康が一番ですから」 現役でフライトをしていた頃は、月に811日はホテル泊まり。自宅に帰るとぐったりで、食事も外食で済ませてしまうことが多かった。 毎朝、家族全員で飲む、にんじんとりんごのミックスジュース。右は愛用のジューサー 4年前に娘を出産してからは、野菜は無農薬・有機栽培の直販サービスを利用するようになり、「健康にいいから」とドクダミ茶を毎日1リットルは飲み、平日は毎朝、にんじんとりんごをジューサーにかけて、家族みんなで飲んでいる。 理由はいたってシンプルである。 「子どものために長生きしなくちゃ、と思うようになりましたから」

バブル真っ只中に航空会社へ入社ブランドのバックや財布はCA必携だった

バブル経済――。ある人はそれを否定し、ある人はうらやましがる。しかし、その渦中に青春時代を過ごした世代にとって、それはただ単に「懐かしがる」ものである。 原田さんが短大を卒業し某大手航空会社に入社したのは1991年のこと。「どんな仕事をしたいか」よりも企業名で会社を選んでいた。 「ほんとに何も考えてなかったんですよね。先輩が入れたんだから、わたしも入れるだろうくらいの軽い気持ちで受けてしまって」 「制服に憧れたとかは?」 「それもぜんぜん」 「だけど、やってみたら性には合っていた?」 「それはありますね。ほかの仕事をした訳ではないのでわかりませんが、接客をしているうちに、これが自分のやりたいこと・したいことなんだなと思うようにはなりました」

 短大の同級生はみな、当時一般職を大量採用していた金融・保険会社へと難なく就職した。就職活動に苦労したのは、あえて四年制大学を選んだ同級生の女子だった。

「あの頃は派手だったと思いますよー。ブランドもののバッグや財布を持っていないCA(客室乗務員)はいなかったでしょう。海外旅行ですか?わたしはそれほど好きな方ではありませんでしたが、それでも会社のチケットを利用して、年に2回は行っていました」 出産をきっかけに退社した後は、人材開発部に勤務した経験を活かし、夫が経営する会社で教育事業部を立ち上げ、CA志望の学生を対象に就活セミナーを開いたり、企業の新人研修を請け負ったりしている。 営業活動をすることもなく、ほとんどが口コミ。基本的には子育て中心の、マイペースな仕事である。

「ドジでノロマなカメ」でおなじみ『スチュワーデス物語』に感じる時代の流れ

客室乗務員と聞くと、反射的に思い浮かぶテレビドラマがある。1983年放送開始の『スチュワーデス物語』だ。 気になったので、TBSチャンネルの公式ホームページでどんな物語だったのか、を改めて確かめた。 原作は深田祐介氏。主演の教官役は風間杜夫氏で、デビュー2年目の堀ちえみさんが相手役だ。 「みどころ」によると、物語は某航空会社のスチュワーデス試験に合格した訓練生と教官の美しい「ラブストーリー」であり、現代っ子ギャルが初志を貫徹するまでの「サクセスストーリー」でもあると同時に、航空会社の内幕を見せる異色の「ドキュメンタリー」でもある。 当時中学生だった筆者はそんな制作者の深い意図を読み取れずはずもなく、ただひたすら主人公・松本千秋の「ドジでノロマなカメ」っぷりに驚嘆し、ハラハラしていた。 ドラマの「あらすじ」にはこうも書いてある。 「松本千秋(堀ちえみ)は一人娘で、亡き父はジャンボ機のパイロットだった。義理の父にうとまれて、さみしい少女時代を送る千秋の願いは、石にかじ りついてもスチュワーデスになることだった。高校は二流で性格も内気な彼女だが、一度決心したらどこまでもやり抜く芯の強さで、スチュワーデス試験の難関 を突破した」

 今読むと、なかなか味わい深い「あらすじ」だ。「さみしい少女時代」や「石にかじりついても」という部分が妙に時代がかっていて、どこか昭和を思わせる。

 驚いたのは、松本千秋の年齢が19歳に設定されていたことである。となると、1983年の時点では、高卒のスチュワーデスを主人公にしたドラマが違和感なく成立していたことにもなる。時代はそれほど急速に、しかも劇的に変わったのだ。

「モノを配る=サービス」だったバブル期そのなかで身につけた“あ・うん”の接客術

「あの頃はほんと、バブルでした」と原田さんは振り返る。あの頃、サービスと言えばひたすらモノを配ることだった。 「お客様を飛行機の中へ迎えるとまず、布のおしぼりを配ります。回収したら、次は軽食かお菓子、さらにはドリンク。飲み終わったコップを回収して、次は機内販売へ。着陸30分前には、気圧で耳が痛くならにようキャンディも配っていましたね」 ジャンボジェット機は連日のように満員。客室乗務員を当時、スチュワーデスではなく「スッチー」と呼ぶ人も多かった。 原田さんによると、客室乗務員の仕事はおもに3つある。 「緊急保安要員とサービス要員、そしてセールス要員。このうち特徴的なのは、緊急保安要員を兼ねていることだと思います」 一般的な接客との違いは、サービスする空間が地上を離れた空の上であることだという。 「クルーはみな火災消火や心肺蘇生の訓練を受けます。定期的に訓練し直しますから、ベテランであっても最終テストに合格しないと、翌日からフライトできません」 ホテルなら客の目的は宿泊か宴会、レストランなら食事と決まっている。しかし、飛行機に乗るのは目的地へ向かう移動のためであり、サービスを受けるためではない。したがって、客が何をして欲しいかは基本的にはサービスをする側の想像力に委ねられている。 「まずは服装。お仕事のための出張か単なる旅行かは、だいたいこれで見分けがつきます。ただし、その日のお客様の感情までは読めないですよね」と原田さんが解説を始める。 「それは、どうすればわかるんですか?」

「わかりません。考えるんです」

「考える?」 「態度や表情、話し方などを注意深く観察して、この人は飛行機に乗る前にすごく嫌なことがあったのかなあとか、これから商談に向かうので緊張しているのかなとか、恋人に会いにいく途中かしら、とか。あれこれ想像しながら、それに合ったサービスを試してみる訳です」 「それって、かなり難しくないですか?」 「もちろん。失敗して怒られたり、怒鳴られたりすることもあります。だけど、失敗を恐れて何も試さなかったら、うまくいくこともない訳ですし」 たしかに。何もサービスしなくて良いのであれば、客室乗務員の存在意義そのものが問われかねない事態である。 「うまくいったという感触は、どこでわかるんですか?」 「それは、いわゆる『あ・うんの呼吸』みたいなものでわかります」 具体的には、こういうことだ。 「最初は『おはようございます』と挨拶しても無視されていたのが、そのうちに通路を歩いていると目が合うようになって、コップを下げたり、新聞を 持っていくと『ありがとう』と言ってもらえたり……。飛行機を降りるときに目が合って挨拶できただけでも、『伝わったな』と感じます。ほかの誰にもわから ない、わたしとお客様の間だけで通じる感覚ですから、基本的には自己満足の世界ですけれど」

母性的に発展した日本のサービス業怒られても、黙って笑顔で耐える「母親」たち

「あ・うん」の呼吸はいわゆる「おもてなし」にも通じ、その行き着く先はたいてい「母親のようなサービス」になる。 母は常に子どもを気遣い、よかれと思ってあれこれ世話をする。いつも元気で明るく優しいが、決してふざけたりはしない。怒られても、理不尽でも、黙って笑顔で耐えるのがニッポンの母である。 母は子どもを危険から守ろうとし、平等に扱う。したがって、日本では支払う料金によって客をあからさまにえり好みしたり、サービスに差をつけたりするのは、あまり好まれない。

 母は子どもの気持ちを「わかって」あたりまえなのであり、わがままを許してくれる存在でもある。ゆえに、客はサービスされてもいちいち「ありがとう」とは言わないし、時にはそのおせっかいをうとましくさえ感じる。

「おもてなし」とはそもそも、日常的で庶民的なものである。わざわざ高級旅館に行かなくても、一般家庭に呼ばれた時でさえ「おもてなし」を受けるこ とはできる。これに対し、欧米の「サービス」は、選ばれし者だけが受けることができる高級なものだと期待されている。ソムリエもコンシェルジュも執事も、 基本は一般大衆ではなく、上流階級を相手にしている。 世界的にも希な大衆消費社会を実現した日本では、高級なはずの「サービス」を「母なるもの」に近づけることによって、より安価で身近なものにすることに成功した。半面、そのプロフェッショナリズムは論理的には説明しにくく、欧米社会では評価されにくい弱点を持っている。 日本における臨床心理学者の草分けとして知られる故・河合隼雄氏は、その著書『中空構造日本の深層』で日本は母性優位ではなく、母性と父性のバラ ンスの上に成り立っている社会だと指摘した。その分析を産業構造にあてはめて考えるならば、日本の製造業は父性的に発展し、サービス業は母性的に発展した と考えられる。 すなわち、母性的な日本のサービス業は、欧米よりもアジアで受け入れられる可能性が高い。

現役時の食事時間はわずか10分!元CAが直せない早食いのクセ

職業は人間を磨くと同時にクセづける。18年間航空会社に勤めた原田さんには、今も抜けないあるクセがある。 「たとえば、おともだちとお食事に行きますよね」と原田さんが言う。 「気がつくと、いつもわたしだけペースが早いのです」 つまりは早食いだ。 客室乗務員時代、食事をとるのは次のフライトまでのインターバルと決まっていた。その間、クルーは次のフライトの準備をしながら食事を済ませる。 食べる時間はせいぜい10分程度しかない。客室乗務員たちはそのわずかな時間を利用して、会社から支給されたお弁当を口の中へとかき込むのである。 恐ろしいことに、そのクセは人材開発部に異動しても、会社を辞めても抜けなかった。

「夫や娘と食べていても、わたしだけが早く食べ終わっちゃう。仕方がないから自分の分を片付けてお鍋や食器もすっかり洗って、さてデザートの用意ができたな、という頃に振り向くと、ようやく2人が食べ終わっているという感じです」

原田さんが作ったおむすび。米は発芽玄米と発芽胚芽米をブレンドしたものを使う。仕事の途中で食べる場合、海苔は歯につくので付けないようにしている 就職活動真っ盛りのある日、CA志望の学生たちが集まるセミナーをたずね、その日、原田さんが持参したランチを撮影させてもらった。 包んだハンカチの中には、海苔なしのシンプルなおむすびが2つ、並んでいた。 「海苔は歯につくので、CAの頃から巻かないようにしています。ちなみに、お米は発芽玄米と発芽胚芽米をブレンドして炊いたものです」 味気なく見えるおむすびの向こうに、元客室乗務員らしいプロ根性が垣間見える。

就活セミナー講師になった今も「母親のようなサービス」を忘れない

バブルはとうの昔にはじけ、少子・高齢化が色濃くなった日本では、慢性的な就職氷河期を迎えている。 気がつけば、「石にかじりついても」な生き方はすっかり影を潜め、その代わりに、どこに飛ばされても、何に踏みつけられても、たくましく地面に根を張るたんぽぽのごとき生き方が求められる時代になった。 深夜、娘を寝かしつけると、原田さんはそっと起きて学生たちのエントリーシートを添削する。 「誤字・脱字のないように」「できるだけ印象が良くなりますように」そして、「担当者の目に留まりますように」と願いながら。 その姿はやはり、子を想う「母親」である。

食は、どうなる。

【第4回】 201161日 足立直樹

食と流通~輸入食材に依存することの問題点

 今回の原稿は、出張先のタイで書いています。おいしいタイ料理やトロピカルフルーツを存分に食べることが出来ることが楽しみなのですが、 それだけであれば、日本にいても同じことかもしれません。日本でも、今やタイ料理店はけっして珍しくありませんし、スーパーの店頭には世界中の果物が並ん でいます。

 いや、タイに行ってこそ本場の味が楽しめるし、その場の空気、雰囲気を含めたおいしさがあるのだとか、取れたての新鮮な食材にはかなわないとか、それはいずれも正しい指摘ではあるのですが、居ながらにして世界中の食べ物を楽しむことができるのが、今の私たちの生活です。 それだけではありません。日本の伝統的な料理、食材なのに、その原料を今や海外からの輸入に頼っているという場合もあります。例えば大豆は、醤油 や納豆、味噌、豆腐などの原料となり、和食のもっとも基本的な素材と言ってもいいと思いますが、今やその95%は輸入された大豆です。日本で必要とされる だけの大豆を日本の畑では作りきれないという事情もありますが、やはり最大の原因は、海外で作って輸入した方が安いからでしょう。 食事をする、さらには食べ物を手に入れるということは、私たちの生活のもっとも基本です。したがって、ついこの間までは、食べ物は自分たちで作っ たり、あるいは自分の住んでいる場所のごく近所から集められていました。ところがこのわずか数十年の間に、私たちは海外の珍しい食べ物や、日本ではその時 期には取れない食べ物、あるいは日本産のものよりずっと安い価格の食べ物を普通に口にするようになりました。 しかしそんな状態が、果たして今後いつまで続くのでしょうか。私たちが海外の食料に依存することができるのは、輸送手段の発達と、その安い費用に 支えられています。今後石油価格が大幅に高騰すれば、世界中の安いところから食料を買ってくるというこれまでのやり方は通用しなくなってしまいます。

 それに、もし石油の価格が高騰しないとしても、食料を輸送するために大量のエネルギーを使用し二酸化炭素を排出することが、果たして「正しい」方法なのか、という疑問も投げかけられています。

 皆さんは「フードマイレージ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。これは、輸入される食料の重量に輸送距離(マイレージ)を掛けたもので す。同じ量を輸入しても、遠くから輸入するほど、フードマイレージは大きくなり、それだけ環境に負荷を与えていることを意味します。 この考え方は1990年代にイギリスのNGOによって提唱されたものですが、これを日本に当てはめてみると、国民一人あたりの値が 7,093tkm(単位:トンキロメートル/人)となります。これはアメリカの1,051tkmの約7倍、同じ島国のイギリスの3,195tkmと比べて も2倍以上にも及び、世界の先進国のなかでも突出していることがわかりました(2001年調べ  農林水産政策研究所『農林水産政策研究No.5』よ り)。食料輸入量が多い上に、輸送距離が長いことがその原因です。 フードマイレージで食料の環境負荷や、海外から輸入される食品の問題をすべて把握できるわけではありませんが、もし同じものを食べるのであれば フードマイレージが小さいものを選ぶようにすれば、海外、それも遠くの外国に極端に依存した現状を是正していけるだけでなく、石油価格が高騰したときにも 影響を受けにくい体制づくりにもつながります。つまり、フードマイレージを小さくするように心掛けることは、私たち個人ができる環境問題への対策であるだ けでなく、食料安全保障という観点からも有効だと言えます。 それでは、どうやってフードマイレージを測るかです。たとえば有機野菜の宅配サービスを行っている大地の会では、フードマイレージ・キャンペーン(http://www.food-mileage.com/)を行っていて、Web上で自分が食べる食材のフードマイレージを計算することができます。私たちが毎日口にする食べものがどこから来ているのか、そしてそれが環境に与えている負荷はどのぐらいなのか、一度じっくり調べてみるといいかもしれません。

今年の夏は食中毒にご用心

節電、停電で細菌が増殖?

2011.06.03Fri) 白田 茜  焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」で生肉を食べた客が感染した集団食中毒事件。516日時点で患者数は165人に達し、うち22人が重症、4人が死亡という被害状況だ。

 毎年のように繰り返される食中毒事件。しかも、今年の夏は電力不足による節電で、食中毒が起こりやすいと懸念されている。そこで、4月に起きた「焼肉酒家えびす」での食中毒事件を振り返るとともに、夏に向けて家庭と事業者が衛生面で注意すべき点を考えてみたい。

罰則のなかった衛生基準

「焼肉酒家えびす」での食中毒の原因は、生の牛肉を使ったユッケから検出された腸管出血性大腸菌O111(オーいちいちいち)だった。 客に提供されたのは、生食用ではなく加熱用の生肉だった。しかも、厚生労働省の衛生基準では、生肉の場合、肉の表面についている細菌を取り除く「トリミング」作業を求めていたが、食肉処理業者もえびすもこの作業を行っていなかった。 厚生労働省のこの衛生基準は1998年に策定された「生食用食肉等の安全性確保について」に記されている。この通知は、90年代後半に起きたO157(オーいちごなな)による集団食中毒事件を受けて作られたものだ。 しかし、指針の基準に反しても罰則はなく、実際に生食に使われる肉は、ほとんどが「加熱用」だった。 例えば、東京都福祉保健局によると、2008年度に、この衛生基準を満たした「生食用」肉が出荷されたのは馬の肉・レバーのみ。牛肉は、国内のと 畜場から生食用として出荷された実績はない。一部生食用として輸入されている牛肉はあるが、その量はごく少ないものと考えられる。また、鶏肉には生食用の 衛生基準がない。

 今回の集団食中毒事件を受け、厚生労働省は55日、生食用食肉を扱う施設に対して「緊急監視」を行うことを発表した。

 各都道府県などに対し、生食用食肉を取り扱う飲食店や食肉販売業者への監視を行い、衛生基準を満たさない業者は「生食用食肉の取扱いを中止」する指導を行うよう求めるものだ。 さらに、厚生労働省は同日、生食用の肉について食品衛生法に基づく罰則付きの衛生基準を新たに設ける方針を立てた。今後、客観的にリスク評価を行う役割を担う食品安全委員会に諮問する予定だ。 新たな基準では、流通業者や飲食店が基準に満たない肉を提供した場合に、廃棄・回収することができるようにする。

懸念される夏の食中毒

「焼肉酒家えびす」での食中毒事件が起きたのは4月。これから夏にかけて細菌が増殖し、食中毒が発生しやすい時期に入る。 夏場の食中毒について、政府は広報オンラインで「ご注意ください! お肉の生食・加熱不足による食中毒」と呼びかけている。 これによると、夏に注意を要するのが、鶏肉や牛肉などに付着する「カンピロバクター」や「腸管出血性大腸菌O157」などの細菌による食中毒だ。細菌による食中毒が5月から9月にかけての夏季に多く発生するのは、細菌が高温多湿を好み、増殖が活発になるためだ。 近年、増えているカンピロバクターやO157による食中毒は、鶏肉の刺身やユッケなどのように肉を生で食べたり、加熱が不十分な肉料理を食べたりすることによって発生している。

  また、手やまな板を通して細菌が付着した野菜などを生で食べたり、細菌で汚染された飲料水を飲んだりして、食中毒が発生しているケースもある。

 カンピロバクターやO157は、家畜の腸にいる細菌なので、肉に付着する菌をゼロにすることは非常に困難だ。ただ、これらの細菌は熱に弱いため、十分加熱して食べれば、食中毒にはならない。

摂氏2030度で菌は急速に増殖する

食中毒というと夏に多いイメージがある。実際、夏場に発生件数が多くなるのは確かだが、実は1年を通じて発生している。 食中毒を引き起こす原因は大きく分けて、「細菌」「ウイルス」「自然毒」などがある。 細菌性食中毒は、サルモネラ、腸炎ビブリオ、病原大腸菌、カンピロバクターなどの「感染型」と、セレウス菌、黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌などの「毒素系」に分類される。ウイルス性食中毒は、貝類に見られるノロウイルスなどのこと。自然毒はふぐ、毒キノコなどだ。 食中毒の分類(出典:社団法人日本食品衛生協会『わかりやすい細菌性・ウイルス性食中毒』)拡大画像表示 このように、食中毒には様々な病原菌があるが、原因と予防法を知っていれば食中毒を避けることができる。病原菌別の予防法も整理されている。

 様々な病原菌が並ぶ中で、着目すべきは「菌が増殖する温度」だ。一般的に、どの菌も、摂氏4度(以下、温度はすべて摂氏)以下の温度を保っていれ ば菌は増殖しにくくなる。逆に、2030度に温度が上がると、菌は急速に増殖する。食中毒を防ぐには、温度管理が重要なことが分かる。

食中毒の予防法(参考:渡邉常和『よく分かる食品事故防止』を参考に作成)拡大画像表示 表にある食中毒について、夏場に発生しやすい「腸炎ビブリオ」と、あとで見るように、大規模な食中毒事件を起こした前例のある「黄色ブドウ球菌」の予防法を例に挙げてみよう。 腸炎ビブリオは、刺身などに付着し増殖する。特に夏場は海水の温度が上がるので急激に増加する。海水中に生息している菌なので、水道水で洗い流せ ば予防することができる。また、熱に弱いので65度で1分間以上加熱すれば死滅する。さらに、温度管理は10度以下(魚介類は04度のチルド室)であれ ば菌の増殖を防ぐことができる。 黄色ブドウ球菌は、自然界に広く分布し、ヒトの傷口や鼻、喉にも存在する。おにぎりなどの加工食品、弁当、調理パンや菓子類に付着する。 食中毒の予防のためには、調理器具の洗浄・殺菌、手指に傷があれば調理しないこと、それに、きちんと手を洗うことが大事だ。黄色ブドウ球菌は比較的熱に強く、死滅させるには60度で30分間煮沸する必要があると言われている。

 黄色ブドウ球菌が増殖するとエンテロトキシンという毒素を産生する。これは熱に強く、100度で30分間煮沸しても死滅しないので、菌が増殖する環境をつくらないことが大切になる。   森田氏は、「日本では過去に、停電によって大きな食中毒事件が起きたことがあります。2000年に発生した雪印乳業の事件です」と述べる。

 東京大学大学院工学系研究科の中尾政之教授が発表している「雪印乳業の乳製品による集団食中毒事件」を参考に、ことの経緯を振り返ってみたい。 この食中毒事件は、原料を製造していた北海道の雪印乳業大樹工場において、停電で製造ラインが止まり、適切な対応ができずに黄色ブドウ球菌が増殖、乳材料に毒素が発生したことが原因だった。 この乳材料は本来廃棄処分されるべきだったが、そのまま製造に回され、毒素が残ったまま脱脂粉乳となった。 そして、大阪工場でこの脱脂粉乳から乳製品が製造・出荷され、食中毒が発生した。製品の自主回収も遅れ、食中毒の被害が関西一円に拡大。報告されただけでも14780名に食中毒の症状が現れた。 北海道大樹工場での停電時間は1114時の3時間だった。通常なら数分間で終わるクリーム分離工程で、細菌が増殖しやすい2030度の温度で 脱脂乳が約4時間放置されたことになる。さらに、余った脱脂乳を溜めておく回収乳タンクでも、9時間以上冷却されずに放置された。 このような状況が重なって、黄色ブドウ球菌が増殖し、それにより毒素のエンテロトキシンA型が大量に発生したのである。 製造所は、なぜ脱脂乳を製造に回したのだろうか。 製造現場では、停電によってパイプ内に滞留した原料を殺菌装置にかけ、黄色ブドウ球菌を死滅させることで「安全」と判断。脱脂粉乳を製造した。 だが、本来であれば、パイプ内に溜まった原料は廃棄すべきだった。廃棄していれば、このような大規模な食中毒事件に発展しなかったかもしれない。 森田氏は、事業者が最低限するべきこととして「飲食店、食品製造所などは停電でも冷蔵庫内温度を記録することができるバッテリー式の自記記録計を設置し、庫内温度が上昇していないかを確認する」ことを提案している。 自記録装置を設置し、細菌が増殖しやすい温度まで上がっていなかったか、確認を継続して行う。さらに、工場の製造工程や冷蔵庫の温度が一度上がったという記録が確認されれば、再び冷却されていても廃棄するという対応が必要になるだろう。

停電のあとの冷蔵庫の食品は要注意

今年は節電で家庭の冷蔵庫の温度が上昇することが懸念される。加えて、企業の節電によって、食品加工の作業場や運搬中の温度も上昇し、食中毒のリスクが高まることも心配される。 東京家政大学家政学部の森田幸雄准教授は、サイエンス・メディア・センターを通じて、「大規模停電や節電に伴う食中毒の危険性」について次のようにコメントしている。 「食中毒予防の3原則は、病原体を『つけない』『増やさない』『殺す(加熱する)』。今年は節電の影響で『増やさない』の原則が崩れる恐れがある」 「増やさない」ためには、上記で見た通り、冷凍庫・冷蔵庫を用いて食品を低温で保持しておかなければならない。森田准教授は、「食品の温度が上昇 すると、食品に付着している病原大腸菌や黄色ブドウ球菌などの細菌が増殖し、その食品を食べて細菌性食中毒が発生する危険性が増えます。また、食中毒細菌 でなくても、普通の細菌も増え、食品が腐敗することもあります」と、食品の温度が上がることの危険性を述べている。 今年の夏は、節電に加え、大規模停電が起きる可能性もあり、食品の温度が上がりやすい環境にある。私たちは何に注意すればいいのか。 とりわけ気をつけたいのは、一度、温度が上がった食品だ。森田氏は「冷蔵品等は、食品の流通途中で温度が上昇しても、再び冷やせば、途中で温度が上昇した食品か分からなくなってしまうことあります」と注意を促している。 これは家庭でも同じこと。森田氏は「停電があったか否かをよく確認し、自宅の冷蔵庫の温度が上がっている可能性を考慮に入れて、冷蔵庫内の食品を 食べて下さい。冷蔵庫内の温度が上がっていったら、たとえ消費期限内でも食べられなくなることも考えられるので、安全性に不安があるなら廃棄をして下さ い」とコメントしている。 計画停電が実施されることが前もって分かっている場合は、保冷剤や氷などで停電中に冷蔵庫内の温度が上がらないようにすることを心がけたい。

一度温度が上がった食品は廃棄を

一方、食品製造業などの事業者は、停電時に特別な配慮が必要になる。

出荷制限の野菜を販売 福島のJAがスーパーに納品

06/07 18:41) 福島県二本松市のJAみちのく安達は7日、福島第1原発事故の影響で出荷と摂取が制限されている同県本宮市産のカリフラワー18個を誤って郡山市のスーパー「イオン郡山フェスタ店」に出荷し、すべて消費者に販売されたと発表した。 JAみちのく安達によると、出荷制限を認識していなかった本宮市の個人農家がJAに納品。JAは6月1日と4日に9個ずつ出荷した。 イオン郡山フェスタ店は、JAから直接納品された農産物を扱うコーナーに陳列、完売した。

イオンとJA、出荷制限カリフラワーを販売

JAみちのく安達(福島県二本松市)と大手スーパー「イオン」は7日、福島第一原発事故で摂取・出荷制限されている福島県本宮市産のカリフラワー18株を「イオン郡山フェスタ店」(郡山市)で販売したことを明らかにした。 発表によると、同JAが店内に設けたコーナーに今月1日と4日に各9株を出荷。1日に7株、2日に2株、4日に9株が 売れた。JAの集荷場に持ち込んだ農家には出荷制限の認識がなく、集荷担当の臨時職員が本宮市産は制限が解除されていると勘違いし、イオンの担当者も制限 品目を見誤ったという。 県によると、カリフラワーは3月23日に県内全域で出荷制限され、5月11日までに県南、いわき、県中、会津の各地区で順次解除されたが、本宮市 など県北地区では制限が続いている。同市産のカリフラワーからは同30日以降、放射性セシウムは検出されず、県は、販売された18株について「安全性は高 い」としている。 (2011672157分  読売新聞) 出荷が規制されているカリフラワーを福島県内のJAが出荷 郡山市内のスーパーで販売 放射性物質の影響で出荷が規制されているカリフラワーを、福島県内のJAが出荷し、郡山市内のスーパーで販売していたことがわかった。「JAみちのく安達」は、会見で「心からおわび申し上げたい」と謝罪した。放射性物質の影響で出荷が規制されているカリフラワーが販売されていたのは、郡山市日和田町にある「イオン郡山フェスタ店」。この店では、地元の農産物を扱うコーナーを設けているが、61日から4日にかけて、放射性物質の影響で出荷が規制されているエリアで生産されたカリフラワー18個を販売したという。店では、店頭から撤去するとともに、返品に応じている。出荷したJAみちのく安達は、出荷場でのチェックミスとしている。 (06/07 17:18 福島テレビ)

出荷・摂取制限の野菜販売 福島のJAがスーパーに納品

2011671932分 福島県二本松市のJAみちのく安達は7日、暫定基準値を超える放射性物質が検出されたため出荷と摂取が制限されている同県本宮市産のカリフラワー18個を、6月1日と4日に誤って郡山市のスーパー「イオン郡山フェスタ店」に出荷したと発表した。 同店はすべて販売済みで、購入した人は食べないようホームページや店頭で呼び掛けている。現時点でJAや同店に健康被害の報告はないという。県によると、本宮市など県北地域のカリフラワーは5月の2回の調査で基準値を下回り、近く制限解除される見通し。 JAによると、出荷制限を認識していなかった本宮市の個人農家が納品。JAの担当者は、5月に制限が解除された地域に本宮市も含まれると勘違いし、6月1日と4日に9個ずつ出荷した。6日になって気づき、県と同店に報告した。 斎藤道雄組合長は「取り返しのつかないことをしてしまい、おわび申し上げる。購入者には誠意を持って対応したい」と話した。 (共同)

出荷制限の野菜を販売 福島のJAがスーパーに納品

 福島県二本松市のJAみちのく安達は7日、福島第1原発事故の影響で出荷と摂取が制限されている同県本宮市産のカリフラワー18個を誤って郡山市のスーパー「イオン郡山フェスタ店」に出荷し、すべて消費者に販売されたと発表した。 JAみちのく安達によると、出荷制限を認識していなかった本宮市の個人農家がJAに納品。JAは6月1日と4日に9個ずつ出荷した。 イオン郡山フェスタ店は、JAから直接納品された農産物を扱うコーナーに陳列、完売した。

2011/06/07 18:29   【共同通信

【原発】母乳から微量の放射性物質 厚労省調査(06/08 05:50)

厚生労働省の研究班は、福島県に住む女性7人の母乳から微量の放射性セシウムが検出されたと発表しました。

研究班は、先月18日から今月3日にかけて、福島県周辺の7つの県と高知県に住む授乳中の女性108人の母乳について調査しました。その結果、福島県の7 人の母乳から1キログラムあたり1.9から13.1ベクレルの放射性セシウムが検出されました。牛乳の規制値の200ベクレルを大きく下回っています。ほ かの人からは検出されませんでした。研究班は国の指定する避難区域に立ち入らず、普段通りの生活をすれば母体、乳児ともに健康上の影響はないとしていま す。

【原発】東京で保護者らが独自に放射線調査(06/08 02:03)

東京・江東区の保護者らが放射能汚染から子供たちを守ろうと地元の公園などを調査した結果、通常より高い線量が検出されたと発表しました。

石川綾子代表:「子供たちに被ばくを我慢しろでは納得いかない」
  江東区の保護者団体「江東こども守る会」は、地元の公園や神社など9地点を調査しました。その結果、都の下水汚泥処理施設の周辺で、1時間あたり0.2マ イクロシーベルトの放射線が検出されたということです。団体によりますと、この値は年間の積算で国際機関が定める許容量の2倍近くになるとしていて、汚泥 処理の過程で漏れ続けている可能性があるとして、東京都などに改善するよう求めました。東京都下水道局は「必要な措置があれば講じたい」としています。

東日本大震災:放射線量データ、文科省公表遅れ

 文部科学省は7日、東京電力福島第1原発から半径20キロ以遠の環境放射線量モニタリングデータのうち、3月16日~4月4日分などが未公表だっ たとして追加公表した。5月末から今月にかけて東電などが未公表データを公表したことを受け、同省も過去のデータを精査したところ存在が判明した。

データは福島県が測定したもの。3月16日以降、同県にある国の原子力災害現地対策本部に代わって文科省が一括公表する体制に変わったが、担当者 は福島県が公表していると思いこんでいた。国や県がすでに公表している別のデータと比べて特別高い数値はないという。【野田武】

毎日新聞 201168日 東京朝刊

津波避難ビル:名古屋市が耐震103棟を指定

 名古屋市は7日、沿岸地域の市営住宅や小中学校など103棟を「津波避難ビル」に指定した。計3万5000人が避難できるという。東日本大震災を受け、津波発生時の避難態勢を見直した。民間施設にも協力を求め、指定先を増やす。

名古屋市は、これまで大規模な津波被害を想定せず、津波避難ビルを指定していなかった。103棟はいずれも4階建て以上で耐震基準を満たしている。

内閣府によると、津波避難ビルは10年3月末現在、全国に約1800カ所ある。愛知県内では武豊町も津波避難ビル指定を検討している。

【福島祥】

毎日新聞 201168日 209

文科省が放射線量測定地を公開 わずか1日で方針変更

2011.6.7 20:31

文部科学省は7日、大学などの協力で測定・発表している空間放射線量について、測定場所を公開した。産経新聞の指摘を受けて、わずか1日で明らかにした形だ。

東京都内の測定場所は文京区本郷の東京大、目黒区大岡山の東京工業大、港区港南の東京海洋大、府中市晴見町の東京農工大、八王子市椚田町の東京工業高専。

理由について同省は「外部からの問い合わせが多く、場所によって放射線量が異なることから、関係箇所の了解を得て公開すべきだ判断した」と説明している。

文科省、放射線量データの一部を公表せず

< 20116723:28 >

文科省が、福島県内で測定された放射線量などのデータの一部を公表していなかったことがわかった。

文科省は、福島第一原子力発電 所事故の直後から福島県内で放射線量などのモニタリングを行い、3月16日以降は福島県や「東京電力」などが測定したデータも集約した上で公表してきた。 しかし、このうち3月16日から4月4日までに福島県が測定した県内の放射線量のデータ約1800件を公表していなかったことを7日に明らかにし、「あっ てはならないことで、大変申し訳ない」と謝罪した。公表漏れの原因については「福島県がすでに公表していると思いこんでいたため、確認を怠った」と説明し ている。

今回、新たに公表されたデータはこれまでのモニタリングデータとほぼ同じ傾向を示しており、文科省は「公表漏れによって政府の対 応や住民の避難などに影響を与えることはなかった」と説明している。今後はチェック体制を確立し、速やかに正確なデータを公表していきたいとしている。

文科省、放射線データの一部未公表「発表と思いこみ」

2011672246

文部科学省は7日、3月〜4月に福島県で実施した放射線の測定結果などで未公表のデータがあったと発表した。公表したと勘違いしていたという。東京電力 が先月27日、放射線の測定結果で未公表分があったと発表したことを受け、原子力災害現地対策本部でも公表漏れがないか確認した結果、発覚したという。

未公表分は、福島県が測定車で測定した3月16日から4月4日までの大気中の放射線量、文科省が3月22日に採取した土壌の測定結果など。測定車の測定 結果は、4月4日に文科省の担当者が未公表に気づき、5日以降は公表しているが、過去の分は公表していなかった。文科省の担当者は「県が発表しているとい う思いこみもあった。情報公開の徹底を図りたい」としている。

島根原発:3号機の運転開始延期…津波対策で変更 中国電

建設中の島根原発3号機=松江市で、本社機から小松雄介撮影

建設中の島根原発3号機=松江市で、本社機から小松雄介撮影

中国電力(本社・広島市)は31日、松江市で建設中の島根原発3号機(改良沸騰水型、出力137.3万キロワット)について、来年3月だった営業 運転開始予定を延期すると発表した。開始時期は未定。福島第1原発事故を受けた津波対策などのためで、国内で建設中の原発が東日本大震災の影響で運転開始 予定を変更したのは初めて。

原発事故を受け、島根原発は1、2号機について建物の浸水対策や外部電源の確保、防波壁建設などの津波対策を決定。しかし、3号機について中国電 の綿貫孝彦・島根原子力本部広報部長は「津波対策を決めなければならない」とし、対策が未定であることを延期理由に挙げた。また、制御棒を炉心から出し入 れするための装置(CRD)がうまく動かない不具合が昨年11月に判明しており、分解点検していたメーカーの茨城県内の工場が震災の影響で操業を一時停止 したうえ、不具合の原因が完全に究明されていないことも影響したという。

島根原発3号機は05年に着工し、今年4月時点で工事進捗(しんちょく)率93.6%。今年12月の営業運転開始を予定していたが、CRDの不具合の影響で営業運転開始を来年3月に延期しており、延期は2回目となる。【曽根田和久】

毎日新聞 201161日 1149分(最終更新 61日 1215分)

東日本大震災:「玄海、川内とも安全」 九電津波試算、根拠示さず 専門家「検証できぬ」

九州電力は31日、玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)近海の断層群が動いてマグニチュード(M)8・1の地震が起きた場合を想定した津波の高さの 試算結果を公表した。それによると、津波の高さは海抜4・9メートル程度で、原発敷地(海抜11メートル)より低く、原発事故は起きないと結論づけた。

これまで単独の断層が動いた場合のみだった試算を、東日本大震災による福島第1原発事故を受け、改めて断層の連動を想定した。九電はこのデータな どを根拠に再起動が遅れている玄海原発2、3号機の運転再開に対する地元理解を得る考え。しかし、試算の前提とした地震の大きさなどの根拠が明らかにされ ておらず、事態が打開できるかどうかは不透明な状況だ。

試算では、玄海原発から約80キロ離れた対馬南西沖断層群(長さ37・9キロ)と宇久島北西沖断層群(同34・2キロ)が同時に動いた場合を新た に想定。これに伴い、これまで両断層群が単独で動くことを前提としていた地震の強さ(M7・4~7・5)をM8・1に引き上げた。津波の高さも、2・1 メートルから2倍以上の4・9メートルとされたが、九電は原発の安全性には問題がないとした。

このほか、九州近海にあるプレート境界の深い溝「南海トラフ」沿いにM9の地震が起きたケースも試算した。この場合、玄海原発には最大1・6メー トル程度、川内原発(鹿児島県薩摩川内市)には最大2・5メートル程度の津波が来る可能性があると指摘しつつも、「敷地の高さより低いので事故は起きな い」と結論づけた。

九電は同日、「玄海・川内両原発の敷地内とその周辺には活断層がない」との報告書もまとめ、経済産業省原子力安全・保安院に提出した。【太田圭介】

《解説》

九州電力が31日、津波による原発への影響を示した新たな試算は、M8~9級の巨大地震でも玄海、川内両原発の安全性は保たれるとした。しかしそ の根拠や算出方法の詳しい説明はなく、「あくまで社内の試算」(九電)に過ぎない。九電は2~3日の佐賀県議会特別委員会で試算結果を基に安全性をアピー ルする考えだが、専門家から「検証のしようがない」と批判も上がっており、理解が得られるかは不透明だ。

九電の試算は、(1)東海、東南海、南海地震が連動(2)南海、日向灘地震が連動(3)対馬南方の二つの海底断層が連動--の3ケースを想定。こ のうち、M9の地震を想定した(1)と(2)は政府モデルから津波の高さを算出したと言うが、計算方法を明らかにせず、M8・1を想定した(3)も「仮の 試算で根拠はない」。国や有識者ら第三者に検証を委ねる予定もないという。

佐賀県議会は、(3)のような玄海原発付近で、東日本大震災と同じM9の地震が起きた場合の安全性を求めているが、九電は「原発付近でM9を想定するのは非科学的。とんでもない設定が安心につながるとは思えない」と主張する。

一方、福島第1原発の事故原因は未解明の段階。専門家からは、直下型地震を引き起こす未知の断層が埋もれている可能性が指摘されているが、試算ではこうした点を考慮しておらず、(1)と(2)のプレート型地震が連動する可能性にも触れていない。

清水洋・九大地震火山観測研究センター長(地震学)は「これでは検証のしようがない。見直しには外部の専門家を入れ、その結果もオープンにすべきだ。その方が九電にとっても住民や自治体の理解を得やすいはずだ」と疑問を呈した。【阿部周一】

201161

玄海原発再開、7月同意伝達へ 町が安全強化条件に

 佐賀県玄海町の岸本英雄町長は7日、定期検査で停止中の九州電力玄海原 発2、3号機について、九電に安全対策強化などの条件を提示した上で、7月初旬までに運転再開への同意を伝える方針を明らかにした。東京電力福島第1原発 の事故後、原発が立地する自治体が再稼働を容認するのは初。
 法的には、定期検査からの原発の再稼働に地元自治体や議会の了解手続きの定めはない。ただ、九電は県と町の「地元同意」を再開の前提としており、今後は慎重姿勢を示している古川康県知事の意向が鍵となる。

九州電力玄海原発。手前左側が3号機、奥右側が2号機=2009年5月、佐賀県玄海町

20110608日水曜日

佐賀・玄海原発

気象庁:3火山を活火山に追加

 気象庁は7日、北海道の天頂山(てんちょうざん、標高1046メートル)、雄阿寒岳(おあかんだけ、1370メートル)、風不死岳(ふっぷしだ け、1102メートル)の3火山を活火山に加えると発表した。風不死岳は既に活火山の樽前山(1041メートル)と近いことから、一つの火山とみなす。こ れにより、監視が必要な国内の活火山は108から110に増える。同日開かれた火山噴火予知連絡会(会長・藤井敏嗣東京大名誉教授)で決まった。

毎日新聞 201167日 2324

ミッフィー模倣訴訟が和解 サンリオ、共同で寄付が条件

 作家ディック・ブルーナ氏が生んだ有名なウサギのキャラクター「ミッフィー」(左)と、サンリオの「キャシー」

 サンリオは7日、有名なウサギのキャラクター「ミッフィー」を模倣し著作権を侵害したとして、ミッフィーの生みの親であるオランダ人作家側から起こされていた訴訟について、アムステルダムの裁判所で和解が成立したと発表した。

 「訴訟継続でかかる費用を、東日本大震災の復旧・復興のために寄付すべきだという結論に至った」としており、サンリオと作家側の企業が共同で15万ユーロ(約1750万円)を義援金として寄付する。

 訴えていたのはミッフィーの生みの親である作家ディック・ブルーナ氏の著作権を管理するオランダ企業メルシス。

(共同通信社)(’11/06/07

「訴訟継続より震災復興へ寄付を」…「ミッフィー」と「キャシー」の訴訟、和解へ

コラム2011/06/08() 08:14

【サンリオ <8136> 】と絵本作家・グラフィック・デザイナー、ディック・ブルーナの知的所有権を管理するメルシスは201167日、【「キャシーはミッフィーにあまりにも似ている」オランダの裁判所、サンリオに製品生産・販売停止命令】な どでお伝えしている、キャラクタの「ミッフィー」と「キャシー」に関する両社間の係争に関し和解合意したと発表した。今件合意について両社は、東日本大地 震とその震災の状況に鑑み「訴訟を行うことにより費やす両社の諸費用をむしろ日本の復旧・復興のために寄付すべきである」との結論に至ったと説明している (【発表リリース】)。

2010112日、オランダのアムステルダム地方裁判所は人気キャラクター「ハローキティ」の友達として描かれたサンリオの「キャシー」 が、ディック・ブルーナが創作したオランダの著名な商標・キャラクターである「ミッフィー」に関する著作権と商標権を侵害しているとの理由で差し止め仮処 分命令を下した。これに対しサンリオは「権利侵害はしていない」との異議申し立てを行った。さらにメルシスが本案訴訟、サンリオが「ミッフィー」の商標権 取り消し訴訟を提起し、これらの訴訟は継続の状況となっていた。

ところがこの係争のさなか、今般の東日本大地震とその震災が発生。サンリオ、メルシス、ディック・ブルーナは犠牲者に対し深く哀悼の意を表する とともに、このような情況を鑑み、「訴訟を行うことにより費やす両社の諸費用をむしろ日本の復旧・復興のために寄付すべきである」という結論に至った。そ してそのような考えからメルシスとサンリオは、今件につき和解することを決定した。

なお、サンリオは自らの意思により、既に、200911月以降、キャラクター「キャシー」を新たに企画される製品(ライセンス製品を含む)に 使用していない。さらにメルシスとサンリオはお互いのキャラクターを相互に尊重する立場を堅持すると共に、係争中のすべての訴訟を取り下げる。そしてメル シスとサンリオは共同で15万ユーロ(約1750万円)を東日本大震災への義援金として寄付を行う。

同リリースの最後には同社サイトのフッター部分にイラストと共に「世界中がみんな”なかよく”」というコピーが躍る。今件では図らずしもそのコピーが実践されたことになるといえよう。(情報提供:Garbagenews.com)

【関連記事・情報】

福島第一 厚労省立ち入り検査

201168日 朝刊

福島第一原発で作業していた東京電力の社員二人が、厚生労働省が定めた被ばく線量の限度の二五〇ミリシーベルトを超えた問題で、同省は七日、労働安全衛生法に基づき同原発を立ち入り検査した。違反があれば東電に対して是正勧告も検討する。

作業員らの健康管理に当たる同省・対策推進室の四人が検査に入り、中央制御室での作業環境やマスクの着用、安定ヨウ素剤服用の状況などを調べた。

同省によると、二人は同原発の三十代と四十代の男性運転員で、三月十一日から3、4号機の操作や中央制御室からのデータ回収をしていた。二人の被 ばく線量はそれぞれ二八四〜六五四ミリシーベルトと二八九〜六五九ミリシーベルト。二人は同省の聴取に、翌十二日の1号機の爆発時に「マスクをつけていた か記憶が定かでない」と話している。

二人と同時期に中央制御室などで同様の作業をしていたのは、ほかに約百三十人。被ばく線量を測定した結果、うち三人は内部被ばくだけで一〇〇ミリシーベルトを超えており、同省は同原発での労働環境の調査を進める。

厚労省が福島原発立ち入り調査 作業員の線量超過問題
 主要/201106071814
 被ばくした社員2人がデータを取る作業をしていた福島第1原発3号機の中央制御室=3月22日(東京電力提供)福島第1原発事故の作業に当たった東京電力社員2人が被ばく線量限度の250ミリシーベルトを超えた問題で、厚生労働省は7日、原発内で立ち入り調査した。労働安全衛生法に違反する事実が確認されれば、東電への是正勧告も検討する。調査は、作業員の健康管理などに当たる厚労省の「対策推進室」の担当者4人が、防護服とマスクを着けて約2時間半、実施した。社員2人がいた中央制御室などでの作業状況や線量管理について、聞き取りをした。社員2人はこれまでの聴取に対し、「中央制御室内では12日の1号機爆発時にマスクを着けていたか記憶が定かではない」などと話している。

海水浴場の安全確認へ 県、海開き控え 放射性物質など調査

201168

砂浜表面の放射線量を測定する県職員ら=ひたちなか市の阿字ケ浦海水浴場で

海開きを来月に控え、県は七日、県内十七の海水浴場を対象に、海水の放射性物質の調査と砂浜での放射線量の測定を始めた。福島第一原発事故を受 け、安全性を確認するため。今月中に二回と七月下旬に一回行い、結果はいずれもホームページなどで公表する。一回目の結果は今月中旬に出る見込み。 (北 爪三記)

測定は、ひたちなか市の阿字ケ浦海水浴場からスタート。海水の調査では、水深約一〜一・五メートル付近で、表層と下層の海水を採取し、放射性ヨウ素と放射性セシウムの数値を県環境放射線監視センターで検査する。

砂浜の放射線量測定では、砂浜表面と高さ五十センチ、同一メートルの三種類をサーベイメーターで測定した。各海水浴場とも約百メートル四方の中で五地点を測り、平均値を発表する。

同海水浴場は昨年、二十九万人が来場。今年は、砂浜の整地や護岸の補修などのため、約一週間遅い七月二十二日の海開きを予定している。調査に立ち 合った同市の小室誠司観光振興課長は「心配なのは風評被害。海に入っても大丈夫か、という不安をぬぐい去ってもらうため(検査結果の)数字を安心の裏付け としてほしい」と話していた。

しかし、海水には野菜や飲料水のような放射性物質の国の規制値はなく、枝野幸男官房長官が七日、海水浴場の安全性について国の指針を定める意向を 明らかにした。県環境対策課の担当者は「検査結果は(原子炉等規制法の)排水基準を一つの目安にしようと考えていたが、国が早く指針を出してくれるならあ りがたい」と話した。

県内計十八カ所の海水浴場のうち、北茨城市の磯原二ツ島海水浴場は、海水浴客の安全を確保できないとして、市が開場しないことを決めている。

水質調査結果公表先送り

枝野官房長官が7日、海水浴場の水質調査に放射線量の基準を設ける意向を示したことを受け、県は8日に予定していた海水浴場の水質調査結果の公表を先送りすることを決めた。県環境管理課は発表時期について「未定」としている。

同課によると、水質検査は〈1〉ふん便性大腸菌群数〈2〉油膜の有無〈3〉有機物の量を示す「化学的酸素要求量」(COD)〈4〉透明度——の4項目で実施。国の指針に基づき、毎年、海開き前に公表してきた。

放射線量の基準を新たに設けるのは、東京電力の福島第一原子力発電所の事故を受けた対応。しかし、国は具体的な調査手法や基準を示さないため、県は8日に予定していた公表を急きょ見合わせることにした。水質調査結果は1974年から発表してきたが、延期は初めてという。

県内の海開きは、日南市の栄松海水浴場が最も早く、25日を予定している。県環境管理課は「宮崎は海のレジャーが盛んなこともり、水質調査の影響 は大きい。国の基準設定を待って調査し直すか、予定していた内容で発表するか未定だが、公表自体をやめることも含め、海開き前に対応を決めたい」としてい る。

201168日  読売新聞)

荒茶検査 受け入れへ 知事「厚労相名で正式要請を」

201168

茶葉の放射性物質の検査について、上田清司知事は七日の定例会見で、加工段階の「荒茶」も対象とする方針を明らかにした。知事は「厚生労働相名で 正式な(要請)文書をいただいた段階で直ちに検査する」とし、生茶葉と同じ出荷制限の基準が適用された経緯の報告を条件とした。 (杉本慶一)

厚労省は二日、荒茶の検査実施を埼玉などの関係都県に文書で要請したが、科学的根拠の説明はなかった。上田知事は「なぜこうなったかの書面を(各都県に)送るのが当たり前。あまりにも稚拙だ」と批判し、荒茶については別の基準値を設けるべきだと主張した。

ただ、「消費者保護のために国が要請するという以上、一定程度は受け止める」と述べ、検査拒否はしない考えを示した。

県によると、県内産の茶葉の昨年の収穫量は三千三百九十トンで、都道府県別で十三位。入間、狭山、所沢の三市が狭山茶の主要産地で、茶農家のほとんどは生産から加工、販売までを手掛ける。今月下旬からは二番茶の収穫が始まるという。

19日の一般開放中止 前橋市の下水処理場 放射性物質検出で

201168

前橋市は七日、下水処理場の前橋水質浄化センター(同市六供町)で十九日に予定していた恒例の一般開放を中止にすると発表した。福島第一原発事故の影響とみられる放射性物質が下水汚泥などから検出されているため。

一般開放は一九八九年から続いているが、中止は初めて。この時期は敷地内に約五百本あるアジサイが見ごろを迎え、子ども向けなどのイベントも開き、昨年は親子連れや写真愛好家ら七百人弱が訪れた。

しかし、事故後は放射性物質を含む下水汚泥などを保管。空間放射線量も国の基準を超える恐れがあり、敷地内に立ち入り制限区域を設けている。

市下水道施設課は「アジサイのある場所は制限区域とは異なり、健康上問題はないが、無理をしてまで開放するべきではないと判断した」と説明している。 (菅原洋)

東日本大震災:汚泥から放射性物質 黒磯水処理センター、50トンを保管 /栃木

那須塩原市は6日、同市の黒磯水処理センターで採取した脱水汚泥から1キログラム当たり最高352ベクレルの放射性ヨウ素と、同1万8120ベク レルの放射性セシウムを検出したと発表した。約50トンの汚泥をセンター内に保管した。今後の措置は関係機関と協議して対応を決める方針。国の原子力災害 対策本部が「保管が望ましい」としている数値(1キログラム当たり10万ベクレル)は下回っている。

福島第1原発事故による放射線濃度測定で福島県内の下水処理場の汚泥から高濃度の物質が検出されたのに伴い、同市では先月10、17、23日の計3回サンプリングし、脱水して検査した。塩原水処理センターは数値が低いため、3度目の測定はしなかったという。【柴田光二】

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毎日新聞 201167日 地方版

東日本大震災:母乳から放射性物質検出 「影響ない値」--厚労省調査

 原発事故の母乳への影響を探る厚生労働省研究班は7日、母乳中の放射性物質の調査結果を発表した。8県の108人を調べ、福島県在住の7人から微 量の放射性セシウムを検出したが、主任研究者の欅田(くぬぎた)尚樹・国立保健医療科学院生活環境研究部長は「非常に低いレベルで影響はない」としてい る。

調査は福島県と周辺の宮城、山形、茨城、栃木、群馬、千葉の各県と、比較のため原発事故の影響がないとみられる高知県の女性を対象に実施。福島県内の21人中、いわき市などの7人から最大1キロ当たり1・9~13・1ベクレルの放射性セシウムを検出した。【石川隆宣】

毎日新聞 201168日 東京朝刊

福島の7人、母乳からセシウム=21人調査、他県は非検出−厚労省

 母乳から放射性物質が検出された問題で、厚生労働省研究班(代表・欅田尚樹国立保健医療科学院生活環境研究部長)は7日、福島県に住む21人のうち7人から微量の放射性セシウムが検出されたと発表した。
  放射性セシウムが検出されたのは、相馬、いわき、福島、二本松4市の女性で、数値は母乳1キロ当たり1.9〜13.1ベクレル。研究班は「ごく微量で、長 期にわたり授乳しても全く問題ない」としている。郡山、白河、会津若松3市の女性からは検出されなかった。(2011/06/07-23:37

7人の母乳から微量の放射性セシウム…福島

厚生労働省の研究班は7日、東京電力福島第一原発の事故を受け、福島、宮城など8県で実施した母乳に含まれる放射性物質の検査結果を発表した。

授乳中の母親108人のうち、福島県内の7人から微量の放射性セシウムを検出した。研究班では、「大気や食品中の放射性物質の影響と考えられるが、母体、乳児とも長期的な影響も心配がない量。普段通りの生活をしてほしい」としている。

調査は、5月18日〜6月3日に福島、宮城、山形、茨城、栃木、群馬、千葉、高知の8県、108人から提供された母乳を調べた。事故の影響を調べるため、原発から離れた高知県も対象に含めた。

その結果、福島県相馬市、福島市、いわき市、二本松市の7人から母乳1キロ・グラム当たり1・9〜13・1ベクレルの同セシウムが検出された。同 ヨウ素は検出されなかった。母乳には暫定規制値がないが、厚労省は、飲料水の規制値を参考に、同セシウムは1キロ・グラム当たり200ベクレルを安全性の 目安としており、これを大きく下回った。

2011672042分  読売新聞

原発、設計から見直し…政府のIAEA報告

政府は7日、東京電力福島第一原子力発電所事故に関する調査報告書を、国際原子力機関(IAEA)に提出した。

報告書では今回の事故を教訓とした28項目の安全強化策を打ち出し、その中には、原子炉の空冷装置導入や使用済み燃料プールの設置場所の再検討な ど、原発の設計や構造に抜本的な見直しを迫る内容も含まれている。これを受けて経済産業省原子力安全・保安院は同日、水素爆発防止策や放射線測定器の確保 など当面実施すべき緊急対策を、各電力会社に指示した。今後、全国約50基の原発の運転も大きな影響を受ける可能性がある。

報告書は「原子力事業者(東電)も国も、新しい情報に敏感に反応し、安全性向上に真剣に取り組んできたか省みなければならない」と、従来の安全対策に安住してきた姿勢を厳しく指摘した。電力会社、国、自治体が取り組むべき計28項目の安全強化策を打ち出した。

電力会社が実施する対策としては、津波想定を全面的に再検討し、非常用電源を多重化する。発電機や配電盤の水没を防ぐ水密扉なども増設。原子炉と 使用済み燃料プールの冷却では、緊急注水用タンクの大型化や耐震化を進め、冷却水の注入ができなくなった際の空冷装置も開発する。原子炉建屋の爆発を防ぐ 水素除去手段も拡充する。

2011680132分  読売新聞)

透明性高い原発検査を…ASEM会合声明

【ブダペスト=石田浩之】ブダペストで開かれていたアジア欧州会議(ASEM)外相会合は7日、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、全世界の原子力発電所に対して包括的で透明性の高い安全検査を実施する必要性を明記した議長声明を採択して閉幕した。

松本外相は「災害の経験を世界と共有し、防災分野でも主導的な役割を果たす」と述べ、事故の情報開示を徹底して国際社会と共有する考えを表明した。

声明ではこのほか、今回の原発事故を受けた輸入規制に関し、「十分な科学的根拠に基づく対応の重要性」を指摘した。

2011680011分  読売新聞)

IAEA、アジア太平洋地域の海洋汚染監視へ

【ウィーン=末続哲也】国際原子力機関(IAEA)の定例理事会は7日、福島第一原発事故で放射性物質が海に流出したことを受けて、アジア太平洋地域の海洋の放射性物質による汚染状況を監視する国際プロジェクトの実施を決めた。

計画では、IAEAと同地域各国が連携、各国の海洋調査データの共有化を図り、海洋監視に役立てる。希望する国には、調査能力向上のための技術支 援も行う。日本政府も文部科学省などの海洋調査データを提供し、協力する。実施期間は4年間。予算は約105万ユーロ(約1億2300万円)。7月から実 施する。計画は、中国、韓国など同地域の17か国が提案していた。

2011680051分  読売新聞)

33か国、原発安全策探る…OECD閣僚級会議

【パリ=三井美奈】福島第一原発の事故を教訓に原発安全策を探るため、エネルギー関係の閣僚や高官による国際会議が7日、経済協力開発機構(OECD)本部で開かれた。

主要8か国(G8)議長国のフランスが主催。主要20か国・地域(G20)とOECD原子力機関の加盟国中、原発保有国と原発建設の意欲を示す各国の中から、米欧や日韓、ロシア、インド、トルコなど33か国が参加した。中国は代表を送らなかった。

議長総括では、先月末に仏ドービルで開かれたG8首脳会議宣言を踏まえ、原子力の安全強化に向けた〈1〉国際的な枠組み作り〈2〉各国間の連携強化——などを提唱。原発の安全性検査や、専門家が第三者の立場で行う調査実施の重要性が強調された。

2011680032分  読売新聞)

核燃料、圧力容器貫通の可能性…政府が報告へ

東京電力福島第一原子力発電所の事故について、政府が国際原子力機関(IAEA)に提出する報告書の全容が7日明らかになった。

報告書は、破損した1〜3号機の原子炉圧力容器の底部から溶融した核燃料が漏れ出し、格納容器内に堆積している可能性を指摘した。

格納容器まで溶けた核燃料が落下する現象は「メルトスルー」(原子炉貫通)と呼ばれ、「メルトダウン」(炉心溶融)を上回る最悪の事象。これまで 圧力容器底部で、制御棒の貫通部などが破損し、高濃度の放射性物質を含む汚染水が漏出したことは明らかになっていたが、政府が公式にメルトスルーの可能性 を認めたのは初めて。

また報告書は、原子力安全規制の行政組織が縦割りで、国民の安全を確保する責任が不明確だったと認め、原子力安全・保安院を経済産業省から独立させ、原子力安全委員会なども含めて、体制を抜本的に見直す方針なども打ち出した。

2011671430分  読売新聞)

水素爆発で破損の4号機建屋、耐震工事を本格化

東京電力は7日、水素爆発で外壁が大きく破損した4号機原子炉建屋の耐震性を強化する工事に本格的に着手した。

7月末までに、満水時の重量が2000トンを超える使用済み核燃料一時貯蔵プールを下から支える壁を完成させる。

プールは同建屋の3〜5階部分にあり、直下の2階部分に、高さ8メートル、厚さ1〜6メートルの鉄筋コンクリート壁を作って支える。この日は20 センチ角、長さ2メートルの鋼材120本を搬入し、ボルトでつなぎ合わせ支柱を作る作業を開始した。コンクリートは65度を超えると劣化が進むが、4号機 のプールの水温は現在、80度を超えている。東電は壁が完成後、プールの水を循環させて冷却する装置の設置に取りかかる。

2011672003分  読売新聞)

相続放棄「3か月」迫る…被災者、借金も自動で

東日本大震災から3か月となるのを前に、被災地で「遺産相続を放棄すべきか否か」という被災者からの法律相談が相次いでいる。

亡くなった親族に借金があった場合、3か月以内に相続放棄の手続きをしないと、借金も相続してしまうからだ。被災の混乱で資産状況を把握できないケースも多く、弁護士らは、判断に迷ったら「期限延長」を申し立てるよう呼びかけている。

津波で兄を失い、避難中に父親も亡くした宮城県南三陸町の50代の女性は、相続放棄の期限が迫っていると知り、6日に同町で開かれた無料法律相談会を訪れた。

父と兄が経営していた会社は借金があるらしいが、津波で会社も書類も流され、取引相手もわからない。高橋善由記弁護士(39)は「最終的に相続放棄になると思うが、まずはどこに債務を負っているかを調べなければ」と、期限延長の申し立てを勧めた。

2011670303分  読売新聞)

県内一番茶、規制値以下 8産地の放射性物質検査(6/ 8 08:40)

 一番茶の製茶を対象にした放射性物質検 査で、県は7日、志太榛原など8産地の検査結果について、いずれも国の暫定規制値(1キログラム当たり500ベクレル)を下回ったと発表した。川勝平太知 事は「健康への影響を心配するレベルではなく、問題はないことを確認した。引き続き、残り産地も調査を実施する」とコメントした。
  放射性セシウムは、8産地すべてで検出された。数値が最も高かったのは金谷の385ベクレル、最も低かったのは掛川の146ベクレル。そのほか藤枝305 ベクレル、島田311ベクレル、川根350ベクレル、牧之原272ベクレル、菊川184ベクレル、磐田194ベクレルだった。放射性ヨウ素は全産地で検出 されなかった。
 県東部など残る11産地は、8日までにサンプル収集を完了し、早ければ9日に検査結果を発表する。一部産地で収穫が始まっている二番茶の荒茶検査については、「風評被害が出ないようにしたい」として週内の実施を目指す考えを示した。
 8産地の検査結果を受け、県経済産業部の滝昇悟理事は「まだ検査は終わっていないが、ひとまず安心した。流通に混乱や支障を来したり、数字だけが独り歩きしたりしないように対応したい」と話した。

静岡「製茶」8産地で放射性物質の規制値下回る

2011/6/8 0:35

静岡県は7日、県内の主要な産地8カ所で生産された一番茶のうち、販売前の「製茶」の放射性物質検査の結果を発表した。すべての地点でセ シウムが検出されたが、いずれも国が定めた1キログラム当たり500ベクレルの暫定規制値を下回った。残りの11産地の検査結果は、9日以降に発表する予 定だ。

発表したのは県中部と西部の産地の茶についての検査結果。卸売業者を通じて製品を集め、厚生労働省の横浜検疫所に調査を委託した。最も数値が高かったのは旧金谷町(島田市)の「金谷茶」の385ベクレルで、掛川市の「掛川茶」の146ベクレルが最も低かった。

県では「健康への影響を心配するレベルではなく、問題はないことを確認した」(茶業農産課)としている。

静岡の「製茶」は基準値以下 放射性物質検査で

 静岡県は7日、県内の主要な産地8カ所で生産された一番茶のうち、販売前の「製茶」について放射性セシウムの検査を実施した結果、いずれも国の暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を下回ったと発表した。放射性ヨウ素も検出されなかった。

政府が茶葉の放射性物質の検査対象に、荒茶や製茶を含める方針を出したことを受け、県は6日に検体を採取し、国の機関に検査を委託していた。残り11産地の一番茶でも、今週中に製茶の検査を行う。

県によると、検査は荒茶をさらに加工した製茶で実施。セシウムは8カ所すべてで検出されたが、最も多かった「金谷茶」(同県島田市)で1キログラム当たり385ベクレルだった。

2011/06/07 19:23   【共同通信】

鳥取東西部計5カ所で放射線を定点観測へ

 鳥取県の 平井伸治知事が7日の6月定例県議会本会議で、空気中の放射線量の定点測定を、来週にも県内5地点で始めることを明らかにした。携帯用線量計で週1回、放 射性物質のヨウ素やセシウムから出るガンマ線を測る。中国電力島根原発(松江市鹿島町)の事故を念頭に置いた対応で「平時の観測が、万一の時の基礎データ になる」と意義を説いた。

【詳しくは本紙紙面をご覧ください】

(’11/06/07

水質判定、放射性物質も対象に 政府指針

 記者会見に臨む枝野官房長官=7日午前、首相官邸

 枝野幸男官房長官は7日午前の記者会見で、福島第1原発事故を受け、海や河川、湖沼の水浴場について環境省が設ける水質判定基準に、放射性物質の有無を導入する方向で検討していることを明らかにした。

現行の水質判定基準は、ふん便性大腸菌群数や油膜の有無、化学的酸素要求量(COD)などが対象項目で、放射性物質の有無は対象外。

枝野氏は、自治体が独自で放射性物質濃度の調査をしていることを踏まえ「自治体の判断では困難が多いと思う。原子力安全委員会の意見を聞いて国としての指針を示す必要がある」と強調した。

2011/06/07 11:37   【共同通信】

福島1~3号機「溶融貫通」 IAEAに政府報告書

 原子力災害対策本部の会合であいさつする菅首相。右は海江田経産相=7日夜、首相官邸

 福島第1原発事故で政府の原子力災害対策本部は7日、1~3号機で燃料が原子炉圧力容器の底に溶け落ち、一部は 容器に開いた穴から外側の格納容器に落下して堆積する「メルトスルー(溶融貫通)」が起きた可能性も考えられるとした国際原子力機関(IAEA)への報告 書をまとめた。

原発の安全規制を担う原子力安全・保安院を経済産業省から独立させ、安全対策などの費用を明示した上で原発の在り方を国民的に議論する必要性も指摘。IAEAに送付し、今月下旬にウィーンで開かれる閣僚級会合で説明する。

菅直人首相は対策本部会議で「国際社会に徹底した透明性を持って伝えることが、信頼を取り戻す上で重要だ」とした。

2011/06/07 22:15   【共同通信】

原子力安全対策検証委、9分野13人で構成(2011/06/07 09:09

青森県内に立地する原子力施設の安全性を県独自に検証する「県原子力安全対策検証委員会」について、三村申吾知事は6日の定例会見で、「徹底した検証を 期待している」と述べた上で、「(施設稼働再開を)総合的に判断する上で重要な役割を担う」と述べ、検証結果を重視する考えをあらためて強調した。
 検証委は地震や建築工学、原子力防災など9分野の専門家計13人で構成。基本的には、施設の安全対策に関して、国の評価の妥当性を検証する。
 構成委員は表の通り。(敬称略)
 ▽津波 今村文彦(東北大学大学院教授)片田敏孝(群馬大学大学院教授・広域首都圏防災研究センター長)
 ▽地震 片岡俊一(弘前大学大学院准教授)釜江克宏(京都大学原子炉実験所付属安全原子力システム研究センター教授)
 ▽建築工学 滝田貢(八戸工業大学大学院教授)
 ▽リスクマネジメント 谷口武俊(電力中央研究所研究参事)
 ▽原子力防災 本間俊充(原子力機構安全研究センター副センター長)
 ▽原子炉工学 山口彰(大阪大学大学院教授)杉山憲一郎(北海道大学大学院教授)
 ▽放射線 神田玲子(放射線医学総合研究所放射線防護研究センター上席研究員)
 ▽核燃料サイクル 田中知(東京大学大学院教授)出光一哉(九州大学大学院教授)
 ▽マスコミ 柴田鉄治(科学ジャーナリスト・元朝日新聞論説委員)

汚染水海洋放出に水産庁反対 放射性物質含む水3千トン

 東京電力福島第2原発。(左から)4号機、3号機、2号機、1号機=2008年10月

 東日本大震災の津波の影響で、福島第2原発の建屋にたまった微量の放射性物質を含む水約3千トンを、東京電力が海に放出することを計画。これに水産庁が漁業への風評被害などを理由に反対し、計画が宙に浮いていることが8日、関係者の話で分かった。

東電は「放射性物質を検出できなくなるまで除去した上で放出を考えている」と理解を求めているが、水産庁は容認せず、解決策は見いだせていない。長期化すると塩分によるタンクの腐食なども懸念され、細野首相補佐官が調整に乗り出す案も浮上している。

問題となっているのは、原子炉建屋など放射線管理区域にたまった約3千トン。

2011/06/08 09:01   【共同通信】

県内全域土壌調査始まる 文科省、月内に2200地点

 文部科学省は6日、福島県の土壌の放射性物質の蓄積状況を示す地図作製に向け、県内の土壌調査を開始した。
 全国の大学などの協力を得て計80人の調査チームを編成し、初日は福島市や二本松市などで土壌を採取した。1地点当たり5カ所の土を取り、容器に入れて持ち帰った。
 福島第一原発から80キロ圏内は2キロ四方で1地点、80キロ圏外は10キロ四方で1地点を調べる。今月中に約2200地点の土を採取して分析し放射性物質の濃度分布を地図に示す。空間線量率も測定して地図にする計画で8月の公開を目指す。

【写真】福島市で土壌を採取する文科省の調査チーム

(2011/06/07 09:26)

【放射線の情報】

1都4県で前日比減少

 文部科学省によると、六日午前九時から七日午前九時までの関東地方の放射線量測定装置「モニタリングポスト」の一時間当たりの最大測定値は群馬(前橋)、千葉(市原)を除く一都四県で前日より減少した。

 震災前の最大平常値と比べると、茨城(水戸)など二県の値が上回った。他都県は平常値の範囲内。

 福島県によると、七日午後六時現在の一時間当たりの暫定測定値は福島市〇・〇〇一三四ミリシーベルト、飯舘村〇・〇〇二八三ミリシーベルトだった。

◇放射能の知識や情報を知るホームページ

◆放射線医学総合研究所 ※汚染を防ぐ方法など
http://www.nirs.go.jp/index.shtml

◆緊急被ばく医療研究センター ※被ばくの種類や緊急被ばく医療など
http://www.nirs.go.jp/hibaku/qa/index.htm

◆文科省環境防災Nネット ※各地のモニタリングデータなど
http://www.bousai.ne.jp/vis/

平塚市が58教育施設の放射線を測定、文科省の屋外活動制限値を下回る/神奈川

201167

 平塚市は6日、市立保育園、幼稚園、小中学校の58施設で独自に放射線を測定した結果を公表した。最大値は0・11マイクロシーベルト(1時間当たり)だったが、いずれの地点も文部科学省が示している屋外活動の制限値3・8マイクロシーベルト(同)を大きく下回った。

測定は1日、3日、4日に各教育施設のグラウンドで実施。表面から50センチと1メートルの高さで測ったが、地域差や高さによる違いは見られなかったという。

保育園や小中学校などで放射線量測定開始/大和・綾瀬市

201161

放射線量を測定する大和市職員ら=同市鶴間、市立若葉保育園

放射線量を測定する大和市職員ら=同市鶴間、市立若葉保育園

 福島第1原発事故を受け、大和、綾瀬の両市が保育園や小中学校などでの放射線量測定を始めた。放射線の影響を受けやすい子どもたちの健康に配慮した措置で、いずれも人体に影響を及ぼす数値は出ていないが、当面、測定を続けるという。

大和市は、1日午後、市生活環境保全課の職員らが、国から貸与された測定器で、市立若葉保育園(同市鶴間)や引地台公園(同市柳橋)など計5カ所で測定 し、1時間当たり0・07~0・11マイクロシーベルトを検出した。今後、市は2週間に1回程度の頻度で測定し、ホームページなどで結果を公表する予定。

また、綾瀬市は、5月25日から30日まで市立小中学校や保育園など24カ所で測定し、0・05~0・19マイクロシーベルトを検出。このうち、0・ 19マイクロシーベルトに達した小中学校それぞれ1校で31日に再度測定した結果、0・09~0・12マイクロシーベルトに低下していたという。同市は今 後、県が厚木市内で行っている測定値が高まった場合など状況によって、市独自で測定を実施する方針。

横浜市が独自に放射線量の測定開始へ、大気や給食材料など/神奈川

201161

 福島第1原発事故による放射性物質の影響が懸念されていることを受け、横浜市は1日、小中学校や保育園、公園の地表近くの大気や、小学校の給食材料の放射線量を測定し公表すると発表した。

大気測定は、地表から50センチまたは1メートル地点で、空気中のガンマ線を測定する。毎月、各区ごとに小中学校4カ所、保育園2カ所、公園は市内2カ 所を対象にする。計測機器は新たに購入するが、調達までの間は消防局のサーベイメーターを活用する。必要に応じて、土壌も測定できるよう機器の整備を進め る。

小学校の給食については、献立に使う野菜などの青果物を一日一つずつサンプル調査する。県外産の野菜を対象にするという。こちらも新たに機器を購入するが、それまでの間は民間業者に測定を委託する。

この日の会見で林文子市長は、流通している食材は出荷前に検査され安全確認されていることなどに触れ「基本的には安全だと考えているが、市民の不安を払 拭(ふっしょく)できればと」と測定実施の理由を説明した。いずれの測定結果もその都度、市のホームページで公表するという。

福島原発の事故以降、放射線に関して市民からの声が約430件、5月末までに市に寄せられている。市内の放射線量については、これまでも大気や水道水を計測し公表している。

郡山・酒蓋公園の利用制限解除 2週連続基準値下回る

市が設置した利用制限解除を知らせる看板=6日午後、郡山市・酒蓋公園

県は6日、福島第1原発事故の影響で利用制限が続いている郡山市の酒蓋公園の空間放射線量測定結果を発表。測定した公園内5地点全てで、1時間当たりの 空間放射線量3.8マイクロシーベルトの暫定基準値を下回った。県は公園を管理する同市に利用制限の解除を要請、同市は4月24日から続いている利用制限 を解除した。
 同公園は先週に続き基準を下回り、解除の基準を満たしていた。解除されたことで、半径20キロの警戒区域などを除く県内全公園が利用可能となった。
 調査は3日に実施。同公園内四隅と中央の5地点の平均値は3.1〜3.2マイクロシーベルトで、最小値は2.2マイクロシーベルト、最大値は3.5マイクロシーベルトだった。
 調査は、国が出した学校校庭などの利用基準に沿って県が行っている。
(2011年6月7日 福島民友・地震関連ニュース)

盛岡は平常値 56日の放射線量

県は6日、盛岡市の県環境保健研究センターで測定した5〜6日の放射線量は平均で1時間当たり0・023マイクロシーベルトだったと発表した。2007〜09年度の平均値と同程度で、健康に影響のある値ではないという。

同市で5日に採取した水道水と、同センターで4〜5日に採取した降下物から放射性物質は検出されなかった。

(2011/06/07)

201167()

校庭の放射線量「問題のない値」 熊谷市内

 熊谷市は6日、市内すべての小中学校、幼稚園、保育所の校庭で測定した放射線量を発表した。全体で1時間あたり0・05〜0・19マイクロシーベルトで、「問題のない値」という。

測定は6月1日から3日にかけて98カ所で実施された。校庭や園庭の地表付近と地上50センチ(中学校では地上1メートル)を測定したところ、すべての地 点で、文部科学省が校舎・校庭の利用判断として暫定的に示した目安(同3・8マイクロシーベルト)を大幅に下回った。同市では2週間に1回を目安に測定を 継続していく。

【放射線監視情報】7日11

 新潟県などが設置しているモニタリングポストの数値は以下の通り。
(単位はマイクロシーベルト/時)

■新潟市西区 0.053
長岡市   0.046
阿賀町   0.057
南魚沼市  0.049
新発田市  0.057
上越市   0.042
柏崎市   0.042
刈羽村   0.037

【数値の見方】
・数値は1時間あたりの値(マイクロシーベルト/時)です。測定はナノグレイ/時の単位で行っていますが、1グレイを1シーベルトとして換算しています。
・単位の「マイクロ」は、100万分の1を意味します。
・例えば1マイクロシーベルトは、胃のエックス線集団検診(1回0.6ミリシーベルト)の600分の1の量です。
・既設の柏崎刈羽原子力発電所周辺におけるモニタリングポストの通常の測定範囲は0.0160.16マイクロシーベルト/時程度ですが、測定地域によって、通常の測定値に若干の違いがあります。
・測定結果の大部分は、大地に含まれる自然放射性物質からの放射線量など自然由来によるもので、地点によっても異なります。雨の中にも自然放射性物質が含まれるため、雨が降ると一時的に放射線量が上昇することがあります。

新潟日報201167

糸魚川市が津波に備え海抜表示設置

公共施設67カ所に

 糸魚川市は6日までに、甚大な津波被害をもたらした東日本大震災を受け、海岸付近に立つ学校や公民館を含む公共施設67カ所の入り口に、各所在地の海抜 表示を設置した。海岸付近に市街地が集中し、津波発生時は速やかな避難が求められることから、普段から市民に海抜を把握してもらう。

同様の表示は、海岸線を持つ県内12市町村のうち村上市が以前から避難所に指定した5カ所に設置し、本年度中の増設を予定しているが大震災後、実際に設けたのは糸魚川市が初めて。他には聖籠町などが設置する方向で検討している。

新潟日報201167

高畠産アスパラ、放射性物質検出せず

20110607日 19:14

 県は7日、高畠町で採取した露地栽培のアスパラガスの放射性物質検査を行い、放射性ヨウ素、放射性セシウムともに検出しなかったと発表した。

阿武隈川水系、秋元湖と流域のヤマメ出荷停止

政府の原子力災害対策本部は6日、県内の阿武隈川全水系と、秋元湖とこの流域の湖沼・河川のヤマメについて、県に出荷停止を指示した。県はすでに関係漁協を通じて出荷自粛を求めているが、同日、あらためて出荷停止を求めた。
 県によると、河川法に基づく阿武隈川の県内分は本・支流合わせて147、総延長は約1391キロ。中通り地域のほとんどの河川が該当するという。
 白河、福島、伊達の3市で捕れたヤマメが1キロ当たり500ベクレルの暫定基準値を超える放射性セシウムを検出。政府は、中通り地方の南北に位置する地 域で基準値を超過している点を考慮、中通りを縦断する同河川本・支流全域で規制した。
 秋元湖とその流域は、桧原湖と小野川湖、両湖に流入する河川と長瀬川。
(2011年6月7日 福島民友ニュース)

空間、土壌調査開始 放射性物質マップ作成へ

文部科学省は6日、東京電力福島第1原発事故による放射性物質の分布マップ作成に向け、空気中の放射線量と、土壌の放射性物質の濃度の調査を開始した。14日まで、県全域と隣県など計約2200カ所で放射線量などを調査する。
 調査は、空気中の放射線量をモニタリング車で実施するほか、土壌調査を1班2〜3人による30班体制で、同原発から80キロ圏内を2キロ四方、80キロ 以遠は10キロ四方に区分けし、土壌を採取する計画。これらのデータを地図に落として分布状況を記したマップを作成、8月初旬に公表する予定。
 福島市南部の地域では6日、金沢大放射化学の専門チームが8カ所で調査。このうち同市飯野町の飯野地区体育館では、土壌を採取したほか、土壌や空間の放射線量を測定した。
(2011年6月7日 福島民友ニュース)

【Q&A/海岸林で津波対策】衝撃吸収し被害軽減 林野庁、複数の案検討

 林野庁は東日本大震災からの復興に向けた町づくりで、津波被害の軽減に海岸林を活用する方針です。海岸林の再生に向けた有識者会議を設置し、高さ10~20メートルの人工の丘を整備してクロマツを植えるなど、複数の案を検討しています。

Q 大津波で海岸林が流されたり倒されたりしました。海岸林を復活させて大丈夫ですか。

A 海岸林はもともと高潮や塩害、飛砂の防止など、津波対策とは別の目的で整備されおり、津波を完全に防ぐものではありません。確かに、震源に近 い地域を襲った津波の破壊力はすさまじく、仙台平野や岩手県陸前高田市の「高田松原」など、多くの海岸林が根こそぎ流失しました。しかし、震源からある程 度離れた青森県や茨城県では、防潮堤を乗り越えてきた津波が海岸林にぶつかった際に、衝撃が吸収されたり、漂流した車や船舶、がれきが住宅地に入り込むの を止めたりする効果がみられました。

Q 効果を持たせるために必要な条件は。

A 海岸から100メートル以上の奥行きがあれば、津波の衝撃を吸収する効果を発揮できるという専門家の指摘があります。海岸の木が流されても陸側の木が受け止められるからです。丘の造成と組み合わせることで、ある程度の高さの津波には耐えられると考えられています。

Q 防潮堤だけで防げないのですか。

A コンクリートの防潮堤は、津波が乗り越えたり倒壊しない限り大きな効果を発揮します。しかし、防潮堤を乗り越えた津波の場合、裏側の地面を削 る「洗掘」が生じると、倒壊や決壊の可能性が高まります。また、コンクリートの耐用年数は50~60年といわれ、定期的に造り直さなければなりません。高 さ20メートル以上の防潮堤を建設するとなれば莫大(ばくだい)な費用がかかり、景観上の問題も生じます。

Q 海岸林や人工丘のメリットは。

A 海岸林は定期的に老木の植え替えなどの手入れを行うことで半永久的に使えます。津波対策以外にも、本来の目的である濃霧発生の防止や、塩害か ら農作物などを守るなどの役割を果たします。人工の丘は傾斜を緩やかにすれば、洗掘の発生は抑えられます。海岸林と防潮堤の組み合わせ、さらに避難訓練を 徹底するなどのソフト対策とのセット化も検討されています。

Q 課題は。

A 津波被害の大きかった三陸沿岸はリアス式海岸で平野部が狭く、十分な奥行きを確保できない地区があります。自治体が策定する復興計画との整合性も求められます。人工の丘を造成するのに必要な膨大な土砂をどう確保するかも課題です。

(共同通信)

2011/06/07 14:50

東日本大震災:福島第1原発事故 海水の放射線基準設定--官房長官表明

 ◇遊泳可能か、川や湖も

枝野幸男官房長官は7日午前の記者会見で、福島第1原発事故を受けて、海や河川、湖沼での遊泳が可能かどうか、国として放射線量の基準値を定める 考えを示した。枝野氏は「それぞれの自治体が自らの判断でということは困難も多いので、国としての指針を示す必要がある」と述べた。

飲料水の摂取制限は放射性ヨウ素が1キロ当たり300ベクレル、放射性セシウムが200ベクレルだが、海水などの放射線量に関する基準はない。夏の行楽シーズンを控え、枝野氏は「専門家に分析してもらいたい」と表明した。【影山哲也】

毎日新聞 201167日 東京夕刊

いわきのタケノコ、解除へ 3週連続基準値下回る

2011672121

原子力災害対策特別措置法に基づき出荷停止となっている福島県いわき市のタケノコについて、県は7日、モニタリングで検出された放射性物質が3週連続で暫定基準値を下回ったとして、近く政府に停止解除を要請すると発表した。

いわき市のタケノコは5月6日に放射性セシウムを1キログラム当たり1130ベクレル検出、政府が3日後に出荷停止を指示した。

同22日以降のモニタリングでは基準値を下回り、6月2日に市内3地点で採取したタケノコは1キログラム当たりセシウムが137〜330ベクレルと基準値の500ベクレルを下回った。

県産タケノコは現在、いわき市も含め11市町村に出荷停止の指示が出ている。

(共同)

震災ファイル:北毛地域の牧草の放射性セシウム、許容値下回る /群馬

県は6日、北毛地域3地点の牧草から検出された放射性セシウムが、いずれも暫定許容値(1キロ当たり300ベクレル)を下回ったと発表した。採取 日は5月31日。北毛地域は同17日に採取した初検査に続き、2週連続で許容値を下回った。検出値は長野原町110ベクレル(前回150ベクレル)▽沼田 市20ベクレル(同10ベクレル)▽みなかみ町150ベクレル(同250ベクレル)。県は今後も隔週で検査を続ける。

【関連記事】

毎日新聞 201167日 地方版

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原発 緊急情報(58) これから:セシウムを防ぐ日常生活

(ちょっと、注意)

テレビなどでは盛んに東電の工程表のことで専門家が議論していますが、不必要とまでは言いませんが、「原発オタク」のようなもので、今、もっとも必要なこと・・・国民を被ばくから守る・・・という議論にならないように話題を避けているように感じられます.

大切なのは福島県などの小学校の校庭の放射線をテレビに出して、「児童は大丈夫か」と呼びかける方が重要です.

つまり、あまり原発に注意を向けず、身の回りに注意する時期です.

・・・・・・・・・

(本題)

福島原発が爆発して1ヶ月。身の回りに降ってきたのはヨウ素とセシウムです。ストロンチウムとプルトニウムは今回のように「ゆっくり(チェルノブイリに比べて)」と原発上空に上がる時にはあまり大気にはでなかったと考えられます。

(ストロンチウムの問題は海の底です)

ヨウ素は半減期が8日ですから、すでにかなり少なくなっています。最初の段階で子供が接していなければ被ばくを避ける事ができたという時期になりました。

(この意味で、放射性物質は「早め早めの情報」が大切です)

これからはセシウムです。連休明けの新生活に向けて、セシウム対策を取っておくべき時期です.簡単に言えば、連休後はセシウムの放射線を防いでおけば、被ばくしても大半の放射線の影響を受けることがなくなります.

・・・・・・・・・防ぎ方・・・・・・

1)   

まずは身の回り、家の前の道路などを水で拭いたり、流したりする(セシウムそのものを除いておく)、

2)   

体調を整え、運動をして、新陳代謝を盛んにする
(体のセシウムをカリウムに)、

3)   

カリウムの多い食品を取る
(セシウムを追い出す)。

・・・・・・・・・

血圧が高い人は「カリウム」というものを聞いたことがあると思います.食塩を取り過ぎると高血圧になり、カリウムを多く含む食品を取ると血圧が下がるという話です.

セシウムというのはカリウムに似ています.原発からは粒で飛んできますが、今はやや水に溶けやすいものになっていると思います。

また、セシウムの放射線が半分になるのは30年ですが(物理学的半減期)、身の回りを洗ったり、庭の土の表面を薄く取ったり、できるだけこまめにすればそれだけ量が少なくなります.

このようにしてセシウムの半減期を実質的に減らすことができます。やり方次第ですが、市町村でもみんなが心を合わせて掃除をしたり土をのければ1年ぐらいで半分になることもできるでしょう。

私は「環境学的半減期」と言います。

それに加えて体内に入ったセシウムを「追い出す」こともできると言われています。学問的な証明は完全ではないのですが、セシウムが体の中に入ると100日ぐらいで排泄されます(体内半減期).

さらに早く排泄するためには、

1.   

健康を保ち、やや室内で軽い運動をし、お風呂に入る
(極端にならないように)、

2.   

新陳代謝を盛んにして、カリウムの代わりに「うっかり」体が取り込んだセシウムを入れ替える、

3.   

(やや危険な方法だが)放射性物質を含んでいないセシウムが多い食品を食べる。

・・・・・・・・・

呼吸するときに口から入ったセシウムは、筋肉やその他の場所に行って、カリウムに置き換わります.そして、100日ぐらいで体内からでますが、その日にちを少なくすればそれだけ被ばくが減ります。

(また、新たにセシウムを取り込まない事も大切です)

そこで、まずは元気で代謝を盛んにして体のなかのセシウムを減らします。次に、豆類(大豆など。外国産が多く安全)や海草類(北海道、四国、九州、日本海側、外国産)などのカリウムの多い食品を食べると、置き換わります.

それから、これは私が考えた「やや危険な方法」ですが、ズバリ、セシウム(絶対に放射性物質を含まないセシウムだけということが判っている場合)を含む食材を取ることで、これは甲状腺ガンを防ぐために飲む安定ヨウ素剤と同じことです。

「セシウム錠剤」と言うのを服用する方法もあると思いますが、これはお医者さんのご指導がいります。

・・・・・・・・・

セシウム本来の半減期は30年ですが、このように被ばくしない工夫をしたときの半減期は、次の式で計算します.

1/(半減期)=1/(30年)+1/(環境半減期)+1/(体内半減期)

ややこしいので、例を計算してみます.

ケース1 室内を拭かず、玄関も拭かず、生活も気にしないばあい

(物理30年、環境15年、体内3年(継続取り込み))
体の半減期    2.3年

ケース2 室内、玄関などを洗い、生活も注意する場合
(物理30年、環境1年、体内30日)
体の半減期    28日

素晴らしい!! なにもしなければ2年あまり体の中にいて放射線を出し続けるセシウムを1ヶ月で綺麗にすることができると言うことになります.

現実は、計算通りに行かないかも知れません。まだセシウムが少しですが降ってきます.でも、身の回りを綺麗にしておいて、食材に注意すると、かなり下がっていることも確かです.

豆類も海藻も健康に良い食品ですから、無理なく体内のセシウムをカリウムに変えていくことができますし、血圧の高い人にはさらに素晴らしい!!

あまり極端にならないように徐々にやってください。

私は「これを飲めば大丈夫」というのはあまり当てにせず、

「水で洗う、できるだけ地面に近づかない、体の調子を整える、カリウムに富んだ食材を少し増やす」

というような普通の方法が好きです.

また、放射性物質の少ない北海道、関西、四国、九州などに旅行でもして(できる人ですが)、そこでしばらく体調を整え、カリウムに富んだ食材を選べば1ヶ月ぐらいで、これまでのダメージを取り返すこともできます。

さらに詳しい防御法など折を見て書いていきますが、「放射性物質を取り込んだから、もうダメだ」と考えずに積極的に防御しましょう.

【ニュースのコメント】

東電の社長が、国会で、

「津波の想定が甘かった。申し訳ない」

と発言しました。このことで多くの人は「東電はケシカラン!」言っていますが、私はまったく違います.

東電は私企業ですから、時に間違ったこと、悪いことをします。でも原子力は危険だからこそ、国に多くの役人がいて「監視」しているのです。

東電が「甘い津波予想」で原発の申請をしたとき、それをチェックするのは第一に保安院(経産省)、第二に安全委員会(内閣府)なのです。東電が甘いのは仕方が無いとしても、私たちの税金で監視している人は何もやっていないという事なのです。

そして、その人達(保安院)は謝りません。院長すら出てきません。チェックしなかったことを悪いとも思っていないのです.

私が東電に甘いとお叱りを受けています。

確かに東電も評判が悪いのですが、東電は私企業です。それに対してお役所は税金で私たちが監視を頼んでいるんです。だから、私はこの議論がハッキリしないとまた同じ事が起こるので、東電よりお役所を批判しています.

敵を誤ると、見当外れになりますので。

(平成23年4月20日 午前10時 執筆)

武田邦彦

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(C) 2007 武田邦彦 (中部大学) 引用はご自由にどうぞ

カリウムの多い食べ物
カリウムを多く含む食品. 野菜. 芋・豆類. 種実物. 藻類. 魚介類. その他.

カリウムを多く含む食品
カリウムは肉や野菜、魚など自然の食材の多くにまんべんなく含まれるミネラルです。


野菜

食品名 mg/100g 食品名 mg/100g
パセリ 1,000mg たけのこ(ゆで) 470mg
よもぎ 890mg たかな漬 450mg
とうがらし 760mg ふきのとう(ゆで) 440mg
のびる 590mg かぼちゃ(ゆで) 430mg
にんにく 530mg バジル 420mg
枝豆(ゆで) 490mg セロリー 410mg
ほうれんそう(ゆで) 490mg レタス 410mg
めキャベツ(ゆで) 480mg にら(ゆで) 400mg


芋・豆類

食品名 mg/100g 食品名 mg/100g
きな粉 1,900mg 山の芋 550mg
グリンピース(揚げ豆) 850mg いんげん豆(ゆで) 470mg
いかり豆 710mg さつまいも 470mg
納豆 660mg あずき(ゆで) 460mg
里芋 640mg じゃがいも 410mg
大豆(ゆで) 570mg


種実類

食品名 mg/100g 食品名 mg/100g
ピスタチオ 970mg ヘーゼルナッツ 610mg
ココナッツパウダー 820mg ぎんなん(ゆで) 580mg
らっかせい(いり) 770mg くるみ 540mg
ひまわりの種 750mg くり(ゆで) 460mg
アーモンド 740mg ごま(いり) 410mg


藻類

食品名 mg/100g 食品名 mg/100g
まこんぶ(素干し) 6,100mg 焼きのり 2,400mg
ほしひじき 4,400mg こんぶ(佃煮) 770mg
ほしのり 3,100mg あおのり 770mg
味付けのり 2,700mg わかめ 730mg


魚介類

食品名 mg/100g 食品名 mg/100g
するめ 1,100mg まだい 440mg
かつおぶし 940mg ひらめ 440mg
くさや 850mg ふぐ 430mg
かんぱち 490mg くるまえび 430mg
はも 450mg やまめ 420mg


その他

食品名 mg/100g 食品名 mg/100g
小麦胚芽 1,100mg 干し柿 670mg
ビーフジャーキー 760mg 鶏のササミ 420mg
干しぶどう 740mg 玉露(抽出液) 340mg

※五訂食品成分表より

関係者「まずは安心」/製茶検査

2011年06月08日

 島田市、牧之原市など県内の8産地の一番茶の製茶から国の基準を上回る放射性物質が検出されなかったことに7日、県産茶の関係者は胸をなで下ろした。一方、ほかの11産地の検査は9日以降にあり、関係者の心労は続く。

8産地の一番茶の製茶から検出された放射性セシウムはいずれも、国の基準の1キロ当たり500ベクレルを下回った。金谷茶(旧金谷町)で 385ベクレル▽川根茶(川根本町と旧川根町)で350ベクレル▽島田茶(旧金谷、旧川根の両町を除く島田市)で311ベクレル▽藤枝茶で305ベクレル ▽静岡牧之原茶で272ベクレル▽いわた茶で194ベクレル▽菊川茶で184ベクレル▽掛川茶で146ベクレルだった。

検査結果を朝日新聞の取材で知った県茶商工業協同組合の藤田文敏専務理事は「あー、よかった。まずは一安心」と喜びで声が上ずった。た だ、すぐ気を引き締め「検査はこれからも続く。組合員には自主検査も徹底してもらっている。県産のお茶が安心だと消費者のみなさんにご理解いただきたい」 と訴えた。

島田、藤枝の両市などを管轄する大井川農協の幹部も「ほっとした」。心配した農家や得意先からの問い合わせが相次いでいたという。「産地 によって数値に違いがあっても、すべてが基準以下ということが大切。製茶よりも、飲むお茶の方が、さらに安全性は高まる」と強調していた。

県内業者に不安と戸惑い 二番茶収穫 断念の懸念も

2011年6月8日

 県が荒茶の放射性物質の検査を実施する方針を示したことを受け、狭山茶の生産者からは「検査で消費者に安心してもらえればいいが…」と不安と戸惑いの声が聞かれた。茶業関係者によると、二番茶の収穫をあきらめる業者が出てくる懸念もあるという。

 「県が検査すると言うならば従うだけ。行政には消費者が安心して購入できるように、説明をきちんとしてもらいたい」。狭山市の販売業者は、政府に安全基準を明確にするよう訴えた。県茶業協会事務局の担当者は「検査をどうやってするのか、全く聞いていない」と話した。

 木下博入間市長は「荒茶をことさら取り上げる理由は分からないが、最も反発していた静岡県が検査するのだから、あるべき結論になったと感じる。安心できる数値が出ることを祈るしかない」と話した。 (鈴木賀津彦)

埼玉県内6校で検査実施へ プールの放射性物質 水上公園などでも

2011年6月8日

 県教育局は七日、県立高校と特別支援学校の計六校で、六月中旬にプールの水の放射性物質を検査すると発表した。プールの利用については放射性物質の基準はないが、水道水の暫定基準値を安全性の目安とする。

 対象校は未定だが、県内を東西南北の四地域に分けて各一校を選び、新たに張った水を検査。残る二校では、福島第一原発事故の発生以前から残っている水を検査する予定。

 また、県営のさいたま水上(上尾市)、しらこばと(越谷市)、川越(川越市)、加須はなさき(加須市)の各水上公園と、大宮公園水泳場(さいたま市大宮区)でも、六月下旬以降にプールの水の検査を実施する。 (杉本慶一)

2011年06月03日 16:17

本屋00

本好きの人は最新刊を待ちわびていることと思いますが、古い本にも古いなりの良さがありますよね。

古い書物を手にとりたくなるような、欧米ならではの雰囲気を持った本屋をご紹介します。

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1. Le Bal des Ardents
本屋01
フランス・リヨンにある本屋の入り口だそうです。本が2重3重に積みあがったアーチになっていて、通り抜けるのにドキドキしそう。
本屋02
興味津々の女の子。でも危ないから抜いちゃダメ。

2. Acqua Alta
本屋03
イタリア・ベネチア。およそ本屋とは思えない雑然とした陳列ですが、雰囲気ありますよね。

3. The Book Barn
本屋04
アメリカ・コネチカット州の本屋。
本屋05
物置や納屋のような建物になっています。

4. The Selexyz Bookstore
本屋12
オランダ・マーストリヒトの本屋。
本屋06
教会の中にあり、祭壇やコーヒーショップと一体になっています。

5. Brattle Book Shop
本屋07
アメリカ・ボストンの本屋。
本屋08
鉛筆の看板も個性的ですが、ビルとビルの間に本が陳列されています。

6. Derby Square Bookshop
本屋09
アメリカ・マサチューセッツ州にある本屋。外から見てもある程度想像つきますが……。
本屋10
かなり無茶な積みあがり方。下のほうの本を取り出そうとした日には、雪崩で遭難してしまいそう。

7. Borderlands Science Fiction Bookstore
本屋11
アメリカ・サンフランシスコにあるSF専門店。毛の無い品種の猫、スフィンクスがSFの雰囲気を演出しています。

8. Shakespeare & Co
本屋13
フランス・パリ。階段にまで本が置いてあり……。
本屋14
地下は隠れ家のような内装。これが本屋だなんて日本では考えられないですよね。

9. The Lello bookstore
本屋15
極めつけはポルトガル・ポルトのレロ書店。ゴシック・リヴァイヴァル建築のこの本屋は、なんと世界遺産に指定されています。

本屋16
2階へ続くこの豪奢な階段は「天国への階段」と呼ばれています。

本屋17
書店は1869年創立で、現在の建物は1906年に建てられました。2階ではコーヒーも飲めるそうです。


通販でたいていの本が買える便利な時代ですが、こういった雰囲気のあるお店で実際に手にとってみるのも、本の楽しみ方の一部ではないでしょうか。

L’album surprise des librairies


K

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