ストロンチウム汚染 strontium 90 part 82-1

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「フクシマの情報公開怠り住民被曝」 NYタイムズ報道

東京電力福島第一原発の事故をめぐり、米ニューヨーク・タイムズ紙は9日付紙面で、日本政府が緊急時迅速放射能影響予測(SPEEDI)のデータを事故 直後に公表することを怠ったために、福島県浪江町など原発周辺自治体の住民らが被曝(ひばく)している可能性が高いと伝えた。

 長文の記事は、菅政権との対立で4月に内閣官房参与を辞任した小佐古敏荘・東大大学院教授が、事故直後にSPEEDIのデータ公表を政府に進言したが、 避難コストがかさむことを恐れた政府が公表を避けたと指摘。「原発事故の規模や健康被害のリスクを過小評価しようとする政府に対し、社会の怒りが増大して いる」と論評した。

そのほか、原子炉のメルトダウンを裏付けるデータ公表の遅れや、校庭での放射性物質の基準値をめぐるぶれなども問題視した。(ニューヨーク=田中光)2011年8月10日1時45分

【原発】メルトダウン想定ビデオ 職員目に触れず(08/09 11:51)

原子炉の「メルトダウン」と「メルトスルー」を映像化したビデオを保安院をサポートする独立行政法人が2年以上前に作りました。しかし、現場の職員の目に触れないまま、福島第一原発の事故が起きました。

原子炉が冷却に失敗した場合、30分後には炉心が溶けます。1時間後には、燃料は圧力容器の底に到達。3時間後には圧力容器をも貫通して落下し、下のコンクリートを溶かして下に侵食していきます。一方、発生した放射性物質を含むガスは外部に放出されていきます。
社会技術システム安全研究所・田辺文也所長:「圧力容器壁の穴が開いたことも含めて、基本的に(福島第一は)これと違わない」
ビデオは国の防災担当者の教育用に作成され、実際に電力会社の職員が目にすることはなかったということです。

2011年07月25日
原子力防災専門官向資料として作成していた、炉心溶融のシミュレーション画像。
◆事故発生後、制御棒が完全に挿入され原子炉が停止した後、炉心を冷却する全ての注水に失敗するケースrosin.jpg注水が止まれば30分で燃料棒がメルトダウンし、3時間で圧力容器を貫通することを説明したビデオ。

このような事故が起きることを知っていながら「ただちに影響はない」などと言って国民をだまし、被曝に追いやった。

東日本大震災:宮城県産汚染肉牛を仕入れ--小樽の業者 /北海道

 肉牛の放射性セシウム汚染問題で小樽市は10日、市内の食肉処理業者「ニクシバ」(先月廃業)が国の暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を 超えた宮城県産牛を仕入れていたと発表した。同社が仕入れた牛肉と同じ個体識別番号の牛肉から、1キロ当たり618ベクレルのセシウムが検出されたとの連 絡が、東京都からあったという。仕入れた5・9キロは残っておらず、流通先などを調べている。【大場あい】

毎日新聞 2011年8月11日 地方版

県産牛2頭、基準超セシウム 堺市に出荷

岩手県内から国の暫定基準値を超える放射性セシウムを含む恐れのある稲わらを与えた牛が出荷された問題で、県は10日、堺市に出荷された牛肉2個体から、暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)を超えるセシウムが検出されたと発表した。

県によると、この牛肉は東京都の食肉処理場を経由して同市に出荷され、最大1340ベクレルを検出した。

ほかにも県外に出荷された10個体の流通先を確認したが、検査の結果、いずれも暫定基準値を下回った。

また、県は原乳の定期検査を県南の乳業工場など5カ所で行い、全ての施設で暫定基準値を下回った。

(2011/08/11)

セシウム134不検出/県内6月分、震災後初

2011/08/11 09:30

香川県は10日、香川県高松市朝日町の香川県環境保健研究センターで6月1日からの1カ月間に蓄積された粉じ んや雨など大気中の降下物から放射性セシウム134とヨウ素131を検出しなかったと発表した。福島第1原発事故後、セシウム134の不検出は初めて。半 減期が約8日間のヨウ素は2カ月連続で検出されなかった。

一方、セシウム137は1平方キロ当たり0・075メガベクレルを検出したが、前月(0・29メガベクレル)の4分の1程度まで減少しており、県は「7月分はすべての項目で不検出になるかもしれない」としている。

香川県内で新たに5頭が流通/汚染疑い牛

2011/08/11 09:48

放射性セシウムを含む稲わらを与えられた牛の肉が流通している問題で、県は10日、新たに5頭の肉がイオンリテール(千葉市)とフジ(松山市)の香川県内4店で販売されていたと発表した。

香川県によると、イオンリテールは、宮城県から出荷された1頭の肉8・7キロをイオン高松東店(高松市)で4月中旬に販売。フジは岩手県から出荷された4頭の肉計約10・6キロを3店で5月上旬~7月中旬に販売。いずれも完売し、購入者に返品を呼び掛けている。

また、香川県は、マルナカ(高松市)の県内10店で6~7月に販売していた福島県から出荷された1頭(発表済み)について、高松市内の卸売業者が保管し ていた肉を回収して放射線量を検査。1キロ当たり60ベクレルのセシウムを検出した。国の暫定基準値は同500ベクレル。

個体識別番号は香川県などのホームページで公表する。問い合わせは県生活衛生課〈087(832)3180〉、高松市保健所生活衛生課〈087(839)2865〉。

輸出用ナシの放射能検査実施

2011年08月11日

写真
ゲルマニウム半導体核種分析器でナシの放射能検査が行われた=湯梨浜町南谷の県衛生環境研究所

◆県衛生環境研究所

福島第一原発事故による風評被害を避けるため、県は10日、県衛生環境研究所(湯梨浜町)で香港、台湾への輸出用ナシの放射能検査をした。

鳥取市、倉吉市、大山町の果樹園からサンプルを採取。1玉の約4分の1を刻んでゲルマニウム半導体核種分析器に入れ、果実内の放射性ヨウ 素やセシウムの含有量を調べた=写真。結果は11日に公表される。今年度は8月末から9月にかけ、香港、台湾へ250トンのナシが輸出される予定。

国内向けのナシについては、8月下旬に県の園芸試験場(北栄町)で採取したサンプルを分析する。(西村圭史)

岐阜県、汚染疑い堆肥検査 来週にも高山と中津川の施設

2011年08月11日09:54

高山市と中津川市の農家が放射性セシウム100+ 件で汚染された恐れのある稲わらを与えるなどした肉用牛の排せつ物が原料の堆肥について、県は10日、来週中にセシウム検査を実施する方針を固めた。

対象は、自家施設や堆肥センターなど4施設(高山市3、中津川市1)に保管されている堆肥。各施設とも製造途中と出荷間際の製品の2検体を抽出し、県保健環境研究所(各務原市)で調べる。検査は15日にも始め19日までには終える予定。

検査の結果、堆肥を含む肥料の暫定許容値(1キロ当たり、400ベクレル)を超えた場合は処分が必要で、県が各施設に出荷や利用の停止を指導、販売済み分の回収も要請する。

【静岡】

餌汚染牛、県内98頭が流通 規制値超は7頭分

2011年8月11日

 静岡県は、福島第一原発事故で放射性セシウムに汚染された稲わらを与えられた牛肉の県内の流通状況をまとめた。静岡、浜松両政令市を含め県内で 98頭分の5709・43キログラムが流通し、このうち7頭分の138・3キログラムから、国の暫定規制値(1キログラム当たり500ベクレル)を超える 放射性セシウムが検出された。

 県衛生課によると、調査を開始した7月10日以降、汚染された稲わらを食べた疑いがある牛の肉は、富士宮市を含む福島、山形、岩手など14県の農 家から出荷され、南伊豆、河津、西伊豆、小山、長泉、吉田、森の7町を除く23市5町で販売・消費された。うち静岡市が53頭分1448・4キログラム、 浜松市は7頭分700・18キログラムだった。

 規制値を上回った7頭分の牛肉は、福島、岩手、宮城の農家から出荷され、静岡、沼津、牧之原、菊川、御前崎、伊豆、伊豆の国、焼津、富士、熱海の10市で販売・消費された。放射性セシウムの濃度は1キログラム当たり610~2100ベクレルだった。

 県は今後、毎週火曜日をめどに、1週間ごとの県内の流通状況を発表する。規制値を上回った牛肉の流通が判明した場合、直ちに公表する。

焼津港のカツオ、規制値下回る

 静岡県は10日、焼津漁港に水揚げされたカツオの放射性物質検査で、微量の放射性セシウムが検出されたが、国の暫定規制値(1キログラム当たり500ベクレル)を大幅に下回った、と発表した。県水産振興課の担当者は「摂取しても健康に影響はない」としている。

 同課によると、検査したのは北西太平洋上の2カ所の漁場で7月末に採取され、8月4日に水揚げされたカツオ。

 水産庁の方針に基づき、カツオ船の所属する漁業団体が漁場ごとに3尾ずつサンプルを採取し、横浜市の水産総合研究センター中央水産研究所で検査。

 その結果、日本から1860キロ離れた漁場で採取されたカツオから1キログラム当たり5・3ベクレルの放射性セシウムが検出されたが、規制値を大幅に下回った。2820キロ離れた漁場のカツオからは放射性物質は検出されなかった。

菊川と焼津のコメ、安全を確認

 静岡県は10日、国の通知に沿って実施した菊川、焼津両市の早場米「なつしずか」の玄米の放射性物質検査の結果を発表し、放射性ヨウ素、放射性セシウムとも検出されず、安全性を確認した。

 検査結果が出たのは、県が9日、菊川、焼津両市の農家からサンプルとして2キログラム採取した玄米。藤枝市の民間検査機関が検査した。県東部の早場米は、今月下旬に検査する予定。

また県は10日、独自に実施している農畜産物、水産物計36品目の放射性物質検査のうち、御殿場市の麦、伊豆、浜松両市のアユ、富士宮市のニジマ ス(養殖)の計3品目の検査結果を発表。放射性セシウムが1キログラム当たり、麦で11ベクレル、アユで5~15ベクレル検出されたが、国の暫定規制値 (1キログラム当たり500ベクレル)を下回った。ニジマスからは検出されなかった

2011/8/11 木曜日

青森県産牛の放射性物質検査、17日開始

  放射性セシウムに汚染された肉牛や稲わらが流通している問題を受け、県が実施の方針を示していた県産牛の放射性物質検査が、17日から六戸町の県産業技術センターで始まる方向であることが10日分かった。庁内の最終調整を経て11日にも正式に公表される。
県農林水産部のこれまでの発表では、第1段階として、県内でと畜される県産牛を1日当たり20頭抽出する形で検査を開始。その後に検査機器を増やし、第2段階として11月ごろからは1日当たりの検査頭数も84頭に増やす方針。
と畜場の稼働日数を年間250日程度(土・日曜日、祝日を除く)と見なすと、1日当たりのと畜頭数は84頭となるため、県は第2段階に入れば、県内でと畜される県産牛は全頭検査できるとみている。
第1段階では、県産農林水産物の放射性物質モニタリング調査で導入した検査機器の1台を使う。
津軽地方に比べ県南地方で畜産が盛んなため、検査機器は六戸町の県産業技術センターに設置する。既に県西北地域県民局から移動を終え、運用に向けて調整している段階という。
同部によると、県内でと畜される肉牛は年間約3万頭で、そのうち県産が約7割の約2万1000頭、県外産は約3割の約9000頭。また、東京都など県外でと畜される県産肉牛は約1万2000頭。

2011年8月11日(木)「しんぶん赤旗」

東日本大震災5カ月、8万7000人避難生活

生活再建支援いっそう切実


東日本大震災発生から11日で5カ月を迎えました。死者・行方不明者は計2万人以上に上っています。被災者の暮らしの場は仮設住宅へと移りつつあ りますが、いまなお全国各地で約8万7000人が避難生活を強いられています。さらに東京電力福島第1原発事故による放射能汚染被害が、福島県はもとより 岩手、宮城両県にも広がり、被災地に二重三重の苦しみとなってのしかかっています。それだけに生活再建・復興のための国の支援を求める声は、いっそう切実 です。


住まいの確保は、被災者の生活の基盤となる重要課題です。その中心となる仮設住宅は各県によると、岩手県は目標に近い1万3833戸が完成(10 日現在)。1万戸以上が入居済みです。宮城県は必要数2万2054戸のうち1万7276戸(3日現在)が完成。福島県は必要数1万4200戸で1万 2801戸(9日現在)ができています。

しかし、仮設住宅は、軒が短いなど設備が貧弱。設置場所も交通の便が悪い所が多く、買い物にも困る状況です。さらに避難所で受けていた食料支援も受けられなくなるケースが大半です。

岩手県山田町の仮設住宅に脳梗塞で体の不自由な妻と入居した男性(74)は「仮設敷地の砂利道は転びそうで危険だ。早く舗装して。生活も義援金では1年持つかどうか」と語ります。

避難所暮らしが続く被災者も3県で1万人以上にのぼります。

放射能汚染問題は被災地に追い打ちをかけています。内閣府によると福島県から県外に避難した人は4万8903人(7月28日現在)。その数は増える一方です。

同県では農水産業全般に出荷停止や風評被害が拡大。内陸部でも局地的に放射線量が高い地域があり、目に見えない放射能の広がりに、市民らは不安を抱えています。

岩手、宮城両県でも一部の肉牛や稲わらから国の暫定規制値を超える放射性セシウムが検出され出荷停止の事態となり、農民運動全国連合会などが、東 京電力に損害賠償を請求。日本共産党は、国や県に出荷停止解除のための安全管理体制の整備や補償などを求めています。 (森近茂樹)

コメ作況指数予想「やや良」 被災3県7月末

 コメ市況調査会社、米穀データバンクが10日発表した7月末時点での2011年 産のコメの作況指数予想は全国で「平年並み」の「101」だった。東日本大震災の被災地である岩手、宮城、福島県はいずれも「やや良」の「103」だが、 農地が被災して津波による塩害などで作付面積が減っており、予想収穫量は前年に比べて大幅に減少する見込み。
全国のコメは田植え後6月から7月中旬まで天候に恵まれ「全国的な生育はおおむね順調に推移」と強調。被災3県や茨城、千葉など東日本を中心に13府県が「やや良」となった。
東北では、秋田が「98」で「やや不良」となったが、山形は「102(やや良)」、青森は「101(平年並み)」。7月下旬に豪雨に見舞われた新潟の作況指数は「100(平年並み)」だった。
予想収穫量は820万トンで、農林水産省がまとめた需要量見通しを15万トン上回るため、「やや過剰」と予想している。
作況指数は、作付けできない農地を除外して計算するため、被災地でも指数に影響は出ない。ただ作付面積の減少で収穫量は、岩手が1万4800トン、宮城は1万5700トン、福島は8万2900トン減る、としている。
11年産米については福島第1原発事故に伴う放射性物質の影響が懸念されており、東日本14都県を中心に放射性セシウムの濃度検査が予定されている。

2011年08月11日木曜日

汚泥から2万ベクレル超 岩沼・玉崎浄水場

 宮城県は10日、市町村営水道の浄水場で発生した汚泥の放射性物質測定結果を発 表した。高舘(名取市)、玉崎(岩沼市)、保呂羽(登米市)の3浄水場で4日に採取。放射性セシウムは、玉崎で埋立処分を規制する国の基準値(1キログラ ム当たり8000ベクレル)を超える2万1124ベクレルが検出された。
地表や河川に落ちたセシウムが、浄水場内の処理過程で濃縮されたとみられる。5日に同浄水場で採取した水道水のセシウムは0.3ベクレルで国の基準値(300ベクレル)を下回っており、県は「安全性に問題はない」としている。
ほかの浄水場は2検体ずつ調べ、高舘が5049ベクレルと4073ベクレル、保呂羽が1141ベクレルと1354ベクレルだった。放射性ヨウ素は全て不検出だった。

2011年08月11日木曜日

放射能被ばく対策求めて…横浜市に要望書提出(08/11 08:55)

横浜市に住む子どもを持つ母親らが、市に対し、子どもたちの放射線被ばくを防ぐよう具体的な対策の実施を求めました。

母親らの代表:「とにかく子どもだけでいいんです、子どもが食べる物で間違いを犯したくない。(子どもが食べるもので)失敗をしたくない」
横浜市では、小学校127校で放射性セシウムに汚染された稲わらを食べた疑いのある牛の肉が給食で使われたことが明らかになっています。こうしたことを受 け、市内に住む母親ら19人が横浜市長宛てに給食の食材すべてについて検査などを求める要望書と4000人あまりの署名を提出しました。要望書では、給食 の食材についての検査だけではなく、公園や学校の土壌調査なども求めています。

8戸の稲わら 国の基準上回る
(秋田県)

震災後に県外の稲わらを購入した肉牛の飼育農家を対象に県が稲わらの再調査を行ったところ、8戸の農家の稲わらから国の基準を上回る放射性セ シウムが検出されました。今月、県内の農家が青森に出荷した牛1頭の肉から国の基準を上回る放射性セシウムが検出されました。牛に与えていた稲わらは宮城 県産で、先月県が行った調査に対し稲わらを販売した宮城県の業者は「原発事故の前に集めた稲わらだ」と説明したため、詳細に検査されませんでした。こうし たなか、国の基準を上回る牛肉が見つかったことから県では、震災後に県外の稲わらを購入した農家の再調査を行ったものです。

[ 8/10 19:13 秋田放送]

放射性稲わらを摂取した牛、新たに217頭 秋田県

2011.8.10 20:42
放射性物質を含む稲わらを肉用牛に与えていた問題で、秋田県は10日、再調査の結果、7戸 の稲わらから基準値(1キログラム当たり300ベクレル)を上回る放射性セシウムを検出、うち4戸から25頭がすでに出荷され、出荷していない4戸の 192頭を出荷自粛するよう指導した、と発表した。
7月に実施した肥育農家全190戸の調査では、県外から稲わらを買った農家が50戸あったが、稲わらの販売業者から「震災前に集めた」と言われて買ったという45戸については検査していなかった。
今回は、未検査45戸のうち放射線の高かった16戸から20サンプルを採取し検査。7戸の8サンプルから同9690~2160ベクレルの基準を超えるセシウムを検出した。
すでに出荷された25頭については販売経路の追跡調査をする。出荷自粛はすでに256頭に行われており、うち5頭は8月中旬にも出荷のため解体後、検査する予定。

セシウム基準値超え牛肉、さいたま市内8店舗で提供

2011.8.10 19:13
高濃度の放射性物質を含む稲わらを食べた肉牛が流通した問題で、さいたま市は10日、暫定 基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を超える同830ベクレルの放射性セシウムが検出された牛肉計28・7キログラムが、市内の焼肉店など8店舗 で提供されていたと発表した。
また、汚染疑いのある別の牛肉計7・3キログラムが、さいたま市北区の精肉店で販売されていたことも判明。在庫がないため、検査はできていない。

牛からセシウムも、餌の稲わらから不検出 栃木県那須町

2011年8月9日 00:00

餌はクリーンなのに、肉は汚染

放射性物質に汚染された稲わらを食べ、牛から放射性セシウムが検出されたニュースを先日からお伝えしている。

Image: DieselDemon

ところが、栃木県那須町で、汚染稲わらを食べていないにもかかわらず、肉用牛から、放射性セシウムが検出されたケースが発覚した。県が7日、とある繁殖農家で保管された稲わらを調べた結果だという。

全国で初めてのケースに困惑

県畜産振興課では、汚染稲わらを食べた以外に、肉から同セシウムが検出されるのは、全国でも初めてとコメントしているそうだ。今後、同課では、牧草や飲み水の調査を、また県は、汚染の経路や経緯を調査する意向を示している。

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規制値超えのセシウム肉、国が買い取り、焼却処分に決定

編集部 松田鞠

東日本大震災:県内牛汚染問題 宮城の稲わらから許容値超セシウム /富山

県内産の牛1頭から放射性セシウムが検出された問題で、県は9日、この牛が食べたとされる宮城県産の稲わらから国の暫定許容値(1キロあたり 300ベクレル)を超える放射性セシウム2万4300ベクレルを検出したと発表した。牛肉から検出されたセシウムは国の暫定規制値内だったが、市場に流通 させずに保管していた。富山県は国によるセシウムが検出された牛肉の買い取り対象にはなっていないが、買い上げるよう国に求めていく。【岩嶋悟】

毎日新聞 2011年8月10日 地方版

震災ファイル:牛のふんが入った堆肥、県が検査へ /群馬

県は9日、牛の排せつ物から作られた堆肥(たいひ)にも放射性セシウムが含まれている可能性があるとして、検査態勢が整い次第、放射性物質検査を 行うと発表した。対象は1キロ当たり300ベクレルを超える牧草を牛に与えた可能性がある農家約140戸など。牧草検査で同300ベクレル以下だった北毛 地域は検査対象から除く。暫定許容値(同400ベクレル)を下回れば出荷可能という。
毎日新聞 2011年8月10日 地方版

農林水産物の放射性物質の検査結果、安全を確認 静岡

2011.8.10 19:17
静岡県は10日、原子力災害対策本部の方針を受けて策定した県農畜産物の放射性物質検査の結果を発表した。玄米など4品目6検体のうち、一部に放射性セシウムが検出されたものの、暫定基準値を下回っており、安全が確認された。
検査結果が発表されたのは、7月末から今月9日までに採取された焼津市と菊川市の玄米、御殿場市の麦、伊豆市の狩野川のアユ、富士宮市のニジマス(養殖) など。すべての検査品目からは放射性ヨウ素は検出されなかった。このうち、アユの2検体から15~5ベクレル、麦から11ベクレルの放射性セシウムが検出 されたが、いずれも食品衛生法に基づく暫定基準値以下で安全が確認された。
一方、この日、海外まき網漁業協会と日本かつお・まぐろ漁業協同組合が今月4日に焼津漁港に水揚げされたカツオの放射性物質の検査結果を県を通じて発表した。
それによると、7月26日と同30日に北西太平洋で捕獲したカツオで、放射性ヨウ素は検出されなかった。30日に捕獲したカツオから放射性セシウムが5・3ベクレル検出されたが、暫定基準値以下で健康に影響がないことが確認された。

■ 消費者庁、放射性物質の検査機関を視察

原発事故を受けて、食品の放射性物質の検査を独自に実施する自治体が増える中、消費者庁は、検査態勢を強化するため、東京・小金井市などが運営する検査機関を視察しました。

小金井市では、チェルノブイリ原発事故の後に放射能測定器を購入し、独自に食品の検査を実施しています。

しかし、検査機器がある自治体はごくわずかで、民間の検査機関も処理能力を超えていることから、消費者庁では、10月をめどに自治体に対して検査機器の貸し出しを始める方針です。(10日18:17)

東日本大震災:園芸農家の堆肥からセシウム 県、栽培期前に注意喚起 /栃木

県は9日、県内の園芸農家の堆肥(たいひ)4点から、国の暫定許容値(1キロ当たり400ベクレル)を超える放射性セシウムを検出したと発表した。県は今後、園芸農家に対し「事故後に収集した有機物を材料にした堆肥は使わないように」と呼びかける。
秋の園芸作物の栽培シーズンを迎え、堆肥の使用可否を判断するため県内の園芸農家の堆肥66点を調査。その結果、原発事故後に収集した牛糞(ふ ん)などを使った20点のうち、4点で同542~945ベクレルを検出した。4点の材料は事故後に集めた稲わらを与えられた牛などの糞尿▽事故後に集めた 落ち葉や稲わらを材料としたものだった。
イチゴやトマトなど秋以降に植える園芸作物の栽培が始まりつつある。堆肥は知り合いの畜産農家から譲り受けたり、自家生産する場合も多いという。 県経営技術課は今後、調査結果を元に、農家に堆肥の製造方法を聞いた上で、利用可否の判断方法を通知するという。【泉谷由梨子】

毎日新聞 2011年8月10日 地方版

【栃木】
暫定規制値超のセシウム検出 園芸農家らの堆肥

2011年8月10日
県は九日、園芸農家らが使う堆肥の放射性物質調査の結果、福島第一原発事故後に収集された有機物を材料にした二十点中、四点から暫定規制値(一キログラム当たり四〇〇ベクレル)を超える放射性セシウムを検出したと発表した。
最大で規制値の二・三六倍。高濃度のセシウムを含むわらを与えられた家畜のふん尿などが堆肥の材料になっている可能性もあり、県は材料の来歴を確認し、安全なものを使用するよう指導していく。

’11/8/11
県産ナシからはセシウム出ず

広島県は10日、福島第1原発事故を受け、県内産の農畜水産物9品目の放射性物質検査を始めた。この日実施したナシのサンプル検査では放射性物質は検出されなかった。
県農業技術センター(東広島市)で栽培しているナシ5キロを県保健環境センター(広島市南区)で調べた結果、放射性セシウム134とセシウム137は含まれていなかった。果物の放射性セシウムの暫定基準値は1キロ当たり500ベクレル。

’11/8/10

広島など放射線汚染検査拡大

福島第1原発事故を受け、中国地方5県で農畜水産物の放射性物質検査をする動きが広がっている。広島県は9日、牛肉やコメなど9品目をサンプル調 査すると発表した。島根、鳥取両県は牛肉の全頭検査を決めた。県産品の風評被害の防止が狙いだ。一方、大気中の放射線量は極めて微量なため、山口、岡山両 県は「検討中」としている。

広島県は、コメ▽アスパラガス▽レモン▽ミカン▽ブドウ▽ナシ▽牛肉▽生乳▽カキ―の9品目でサンプル検査を近く始める。露地栽培の野菜、果物や 水産物を対象に選んだ。農業技術センター(東広島市)や水産海洋技術センター(呉市)など県立4施設で検体を採取し、県保健環境センター(広島市南区)で 精密検査する。

放射性セシウムを含んだ稲わらが一部の肉牛に与えられていた島根県。県食肉公社(大田市)で処理する牛肉の検査を3日から始めた。コメも今月中旬の早場米の収穫開始に合わせ、県内58カ所で玄米と稲わらをサンプル調査する方針でいる。

東日本大震災:セシウム汚染牛肉問題 県、農畜水産物の放射線検査へ  /広島

福島第1原発事故の後、牛肉から国の暫定基準値を超える放射性セシウムが検出されている問題を受けて、県は9日、県内産農畜水産物の放射性物質検 査を始めると発表した。対象は9品目で、米やアスパラガス、ナシ、ブドウ、牛乳は今月中旬からサンプル検査を始める。9月にはカキ、10月はミカンやレモ ン、牛肉の検査を開始する。「風評被害を防ぎ、安心確保と県産品のブランド維持のため」としており、結果は判明後、速やかに公表するという。【矢追健介】

毎日新聞 2011年8月10日 地方版

東日本大震災:セシウム汚染 農産物など異常なし 県、10品目簡易検査 /徳島

肉牛の放射性セシウム汚染問題を受け、県が実施していた農・水・畜産物計10品目への放射性物質の簡易検査で、県は9日、いずれも異常値は検出されなかったと発表した。
検査対象になったのは、県がブランド品目に指定する▽なると金時(サツマイモ)▽レンコン▽スダチ▽ナシ▽阿波尾鶏▽ハモ▽鳴門ワカメ▽ちりめん▽ナス--の9品目とコメ。農業研究所(石井町)で計35検体を調べた。【井上卓也】

毎日新聞 2011年8月10日 地方版

東日本大震災:千葉県産早場米、セシウム不検出

千葉県は9日、同県内で初めて実施されたコメの放射性物質の予備調査の結果、放射性ヨウ素、セシウムともに検出されなかったと発表した。4日に北東部の多古町内5カ所で、特産の早場米「ふさおとめ」の玄米を採取し検査していた。
同県は「8月下旬、収穫後のコメを対象にした本調査の結果が出るまで、同町内の出荷自粛は続ける」としている。【斎藤有香】
毎日新聞 2011年8月10日 東京朝刊

下水道汚泥、県内6カ所に分散保管へ セシウム汚染問題 5500トン分、来年6月まで

(8月10日 05:00)
県と県内23市町で構成する県下水道資源化推進協議会は9日、放射性物質を含む下水道汚泥の処理方針を決定した。これまで通り宇都宮市の県下水道資源化工 場で汚泥を焼却、高温処理して固形化した溶融スラグにして容積を30分の1に減らした上で、新たに県内6カ所の下水道処理場に総量5500トン分のスラグ の保管場所を確保する。これで2012年6月まで保管が可能となる。
県下水道資源化工場で製造したスラグからは、最大で1キログラム当たり2万9千ベクレルの放射性セシウム100+ 件が検出された。このため県は、国の指針に基づき同工場内の建屋にスラグを仮置きしていたが、今月半ばで保管場所が満杯となり汚泥処理ができなくなる恐れが出ていた。
放射性物質濃度の低い汚泥は、民間に処理を委託してセメントなどの原料にする。保管場所が足りなくなった場合は、新規6カ所の下水道処理場で保管場所を増設したり、6カ所以外の保管場所を追加する方針。
国の指針によると、1キログラムあたり8千ベクレル以上10万ベクレル以下の放射性物質を含む下水道汚泥は、下水道処理施設などに仮置き保管する か管理型処分場に埋め立て処分すると決められている。しかし県内には管理型処分場がないことから、県は国に対して処分場確保について広域的な調整をするよ う求めている。
新たに保管場所としたのは次の通り。
県県央浄化センター(上三川町)県鬼怒川上流浄化センター(日光市)県北那須浄化センター(大田原市)宇都宮市川田水再生センター、小山市小山水処理センター、那須塩原市黒磯水処理センター。

格納容器内は低濃度=空気中の放射性物質測定-福島第1

 福島第1原発事故で、東京電力は10日、2号機の原子炉格納容器内の空気に含まれる放射性物質濃度を測定したところ、セシウム134や137は1立方センチ当たり1ベクレル未満だったと発表した。
東電の松本純一原子力・立地本部長代理は「損傷した核燃料がある割には濃度が低い」とみているが、燃料の状態については判断できないとしている。
空気の測定は9日に3回実施。もともと接続されている酸素分析用の配管を利用して採取した空気を分析したところ、セシウム134は1立方センチ当たり0.82ベクレル、137は同0.96ベクレルだった。(2011/08/10-20:30)

東日本大震災:汚染牛肉7頭分、県内10市で販売--県流通状況まとめ /静岡

国の暫定許容値を超える放射性セシウムが検出された稲わらを食べた肉牛が流通している問題で県は9日、問題が発覚した直後の先月10日~今月8日 の県内の流通状況をまとめた。全35市町のうち28市町で問題の肉牛98頭分計約5709キロが販売され、うち7頭分計約138キロの牛肉から暫定規制値 (1キロあたり500ベクレル)を超える放射性セシウム(同610~2100ベクレル)が検出された。
この7頭分の牛肉は静岡▽牧之原▽菊川▽御前崎▽伊豆▽伊豆の国▽熱海▽沼津▽焼津▽富士--の10市の食肉販売店で5月上旬から6月中旬にかけ販売され、ほとんどが消費されたとみられる。
県が静岡、浜松両政令市を含む全市町の流通状況をまとめたのは初めて。【仲田力行】

毎日新聞 2011年8月10日 地方版

汚染疑い牛肉 98頭、5700キロ販売 県まとめ(8/10 08:38)

放射性セシウムに汚染された牛肉が全国に流通している問題で、県は9日、静岡、浜松両政令市を含む県全域で5日までに販売された牛肉の情報をまとめ、発表した。
汚染の疑いのある牛肉の販売は98頭分の5709・43キロで、販売店・飲食店の所在市町は23市5町に上った。内訳(一部に重複あり)は静岡市が53頭 分の1448・4キロ、浜松市が7頭分の700・18キロ、両政令市を除く県内は71頭分の3560・85キロだった。消費される前の肉を検査した結果、 国の暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を超えた肉は7頭分の138・3キロ(8日時点)。販売、提供先は10市だった。
これまで県と両政令市は個別に情報を発表してきた。だが、流通量が増加し、調査作業も長期化しているため県と両政令市で発表基準を統一し、週1回販売状況をまとめて公表する方式に改めた。流通した肉が暫定規制値を超えたことが判明した場合は直ちに公表する。
また、県は同日、富士宮市の肉牛農家が出荷した汚染疑いのある牛のうち、和歌山県と福岡県に流通した計5頭の検査結果が新たに判明し、いずれも規制値を下回ったと発表した。汚染された稲わらを与えた148頭のうち、計73頭の安全性が確認された。

汚染稲わら牛肉5751キロ流通
県内99頭23市5町に

放射性セシウムに汚染された稲わらを与えられ、県内で流通した牛肉は、99頭分5751キロに上ることが9日、県のまとめでわかった。
また、このうち7頭から国の暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を上回る放射性セシウムが検出され、138・3キロが静岡市など県内10市で消費または販売されている。
県衛生課によると、99頭分の牛肉は富士宮市の農家も含め9道県から出荷された。最終流通先は、南伊豆、河津、西伊豆、小山、長泉、吉田、森の7 町を除く23市5町。このうち、暫定規制値を超えた牛肉の最終流通先は、静岡、牧之原、菊川、御前崎、伊豆、伊豆の国、熱海、沼津、焼津、富士の10市に 上る。
99頭を出荷元別にみると、富士宮市の農家1戸の20頭分2499・4キロが最多で、福島県の26頭分1153・9キロ、岐阜県の12頭分 1063・2キロと続く。富士宮市の農家が出荷した肉牛は、県外も含め計148頭。このうち検査出来た73頭の放射性物質は規制値未満だった。
(2011年8月10日  読売新聞)

汚染疑い牛、県内流通の全容判明 静岡

2011.8.10 02:27
放射性物質に汚染された疑いのある牛肉が全国に流通した問題で、県は9日、検査を始めた7月10日から今月5日までの県内の販売状況をまとめ、98頭分(計約5709キロ)が23市5町に販売されたことが明らかになった。
独自に調査している静岡、浜松の2市を除く市町で85頭分(計約4994キロ)が流通。このうち返品などで流通しなかった14頭分を除く71頭分(計約3560キロ)が7町(南伊豆、河津、西伊豆、小山、長泉、吉田、森)以外の市町で販売された。
一方、33頭を検査したところ、6頭から国の定めた暫定基準値を超える放射性セシウムを検出。汚染したとみられる牛肉は静岡、牧之原、菊川、御前崎、伊豆、伊豆の国、沼津、焼津、富士、熱海の10市で販売された。

東日本大震災:汚染疑い牛肉を3スーパー販売--県発表 /鳥取

県くらしの安心推進課は8日、放射性セシウムに汚染された稲わらを食べた可能性のある2頭の牛の肉が、県内3店舗のスーパーで販売されていたと発表した。
牛は新潟県加茂市の農家から出荷されたもので、さいたま市の食肉処理場などを経て販売された。
販売したのはラ・ムー鳥取店▽同倉吉店▽同米子西店。6月24日~7月5日に、鳥取店では11・1キロ▽倉吉店では9・3キロ▽米子西店では9・4キロが、小間切れとして販売された。各店とも全て販売済みで、肉の放射線量は測定できていない。
同課によると、これまで新潟県産の牛の肉の放射線量は、国の暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を上回るものは確認されていないという。【遠藤浩二】
毎日新聞 2011年8月9日 地方版

放射性セシウム暫定規制値以下 県内流通の山形産牛肉

放射性セシウム100+ 件に汚染された稲わらを与えた可能性のある山形県産の肉用牛2頭分の牛肉が佐賀県内に流通した問題で、佐賀県は8日、山形県が調査した結果、いずれも国の暫定規制値(1キログラム当たり500ベクレル)を下回ったと発表した。

県に入った連絡では、佐賀県内で流通した2頭と同じ個体識別番号の牛肉を山形県が東京都健康安全研究センターで検査した。その結果、検出された放射性セシウム100+ 件は1キログラム当たり160ベクレルと290ベクレルだった。

これまでに判明した県内で流通した汚染疑いの牛肉は、福島県産9頭298キログラムと山形県産2頭24キログラム。福島県産の1頭を除く10頭が検査済みで、いずれも暫定規制値を下回った。
2011年08月08日更新

暫定基準値超え放射性セシウム検出の宮城産牛肉、横浜市内で販売/神奈川

2011年8月10日
横浜市保健所は10日、国の暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を超える放射性セシウム100+ 件が検出された牛の肉が市内で販売されていた、と発表した。

市保健所によると、1キログラム当たり1293ベクレル、830ベクレル、665ベクレル検出された宮城県産の牛の肉がそれぞれ市内で流通した。 1293ベクレルの肉は7月20日に0・4キログラム、830ベクレルの肉は5月15日から同26日にかけて計112・7キログラム、665ベクレルの肉 は7月15日から同18日にかけて25・5キログラムが市内の食肉店で販売されていた。

2・3号機取水口の濃度

8月10日 21時44分
東京電力福島第一原子力発電所周辺の海水の調査で、9日、2号機と3号機の取水口付近で採取された放射性セシウムの濃度は、前の日からわずかに上昇したものの、大きな変化はありませんでした。
福島第一原発周辺では、東京電力が原発の取水口付近のほか沿岸や沖合で海水を採取し、放射性物質の 濃度を調べています。このうち、2号機の取水口付近では海水1cc当たり、セシウム134が国の基準の18倍の1.1ベクレル、セシウム137が13倍の 1.2ベクレル検出され、前の日に比べて、いずれも濃度はわずかに上昇しています。この場所は、4月に国の基準の110万倍のセシウム137が検出された あと、減少傾向が続き、今月2日には0.48倍とこれまでで最も低くなっています。また、3号機の取水口付近では、セシウム134が国の基準の27倍の 1.6ベクレルと前の日に比べて、濃度がわずかに上がった一方、セシウム137は19倍の1.7ベクレルで横ばいとなっています。このほか、沿岸と沖合の 合わせて9か所の調査では、1か所で放射性セシウムが検出されましたが、国の基準値を下回りました。東京電力は「海水中の放射性物質の濃度はほぼ横ばいに なっている。濃度に変化がないか採取場所を増やすなどして今後も監視する」としています。

農地の放射能濃度測定、3回目も「作付け問題なし」/神奈川

2011年8月10日
県は10日、農地の土壌を対象に実施した放射能濃度の測定結果を公表した。3回目の今回も低濃度で、引き続き「作付けを制限する必要はない」としている。

県内7地点の田畑で7月25日に土を採取した。放射性セシウム100+ 件の濃度は、最高でも1キログラム当たり126ベクレルで、上限値(5千ベクレル)を大きく下回った。調査は3月から2カ月おきに実施している。

福島第1原発の汚染水処理、稼働率やや改善 3~9日

2011/8/10 21:21
東京電力は10日、福島第1原子力発電所の汚染水処理システムの直近1週間(3~9日)の稼働率が77%だったと発表した。前週に比べて 3ポイント改善したが、8月の当初目標としていた90%には届いていない。年内に原子炉建屋地下などにたまる汚染水をすべて処理するという計画は「少し遅 れる」(東電)とみている。
汚染水処理システムは4日に配管の切り替え工事を実施して「迂回路」をつくったことで、流量が大幅に回復した。ただ、7日に仏アレバ社製装置が約7時間半停止するなど、トラブルはなくなっておらず、稼働率は77%にとどまった。
稼働を始めた6月17日からの通算稼働率は66%。東電は8月16~17日に補助的に使う、東芝製の処理装置の試運転をする計画で、稼働率向上を目指す。
また、2号機の原子炉格納容器で実施した放射性物質の濃度測定結果も公表した。微量のセシウムのほか、クリプトンとキセノンも検出した。核燃料の損傷を裏付ける結果だが、濃度は当初想定していた数値より低いとしている。今後詳細な分析を実施する。

福井県、堆肥の放射能を検査 17都県生産の流通分

(2011年8月10日午後8時45分)
福井県は10日、東北や関東などの17都県で生産され県内で流通している堆肥や腐葉土について、ホームセンターや園芸店など販売業者の要請に応じて放射性セシウム100+ 件濃度の検査を行うと発表した。11日から実施する。国の暫定許容値を超える濃度を確認した場合は、販売業者名を公表して販売自粛を求める。

農林水産省は、放射性セシウム100+ 件に汚染された稲わらを食べた牛の肉が流通した問題を受け、8月8日までに17都県に堆肥と腐葉土の生産、流通の自粛を要請。セシウムの暫定許容値を1キログラム当たり400ベクレルとし、検査方法を定めて全都道府県に通知した。本県もその内容に基づき検査する。

検査対象は、牛ふんや雑草、稲わらなどを原料とした堆肥と腐葉土で、製造所の所在地や原料の生産地が17都県のもの。17都県は青森、岩手、宮城、秋田、 山形、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨、長野、静岡。県農林水産振興課によると、県内でも栃木、茨城県産などの堆肥、腐葉 土の流通が確認されているという。

検査はホームセンターや園芸店などの求めに応じて県職員が赴き、サーベイメーターで簡易検査を実施。通常の放射線量の2倍程度が検出された場合、県原子力環境監視センター福井分析管理室(福井市)で詳しく調べる。

肥料の販売を県に届け出ている業者は県内に332あり、検査の実施を文書で通知する。

消費者からの検査希望は受け付けない。培土と土壌改良資材に関しては国の検査方法は示されていないが、希望がある場合は対応する。

安愚楽牧場が再生法適用を申請 東電補償なければオーナーへの返還は1割程度?

2011/8/10 19:35

経営破たんの危機にあった安愚楽牧場が東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請し、2011年8月9日に保全命令を受けた。負債総額は3月時点で619億8705万円。

東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で、牛の放牧制限や牛肉から放射性セシウムが検出されたことで市場価格が下落し、急速に資金繰りが悪化した。牛の餌代など一部の取引先や、オーナー(出資者)への配当の支払いを止めていた。

バブル期は年10%の高利回り

「和牛オーナー」の出資金はどの程度戻るのか(写真はイメージ)
「和牛オーナー」の出資金はどの程度戻るのか(写真はイメージ)

経営破たんの引き金になったのは、オーナーによる資金流出が止まらなかったことにある。3月以降、ふだんの3~4倍の解約が殺到した一方で、新規のオーナー契約もままならなくなった。

企業情報の帝国データバンクによると、安愚楽牧場のオーナーは全国に約7万人。北海道から九州・沖縄までの全国40か所の直営牧場と、338か所の預託先牧場をもち、推定約15万頭の黒毛和牛を飼育している。国内の黒毛和牛の牧場としては最大規模だ。

繁殖牛のオーナーから出資を募り、生まれた仔牛の売却益を配当に充てる仕組みで、バブル期には年10%もの高利回りを叩き出していた。この3月までも、5~7%前後の利回りがあった。

11年3月期には食肉の売上増などで、1027億2394万円の売上高を達成。ただ、2010年に宮崎県で起きた口蹄疫問題では約1万5000頭の牛を殺処分。その補償金88億2330万円が売上高に含まれている。

とはいえ、安愚楽牧場の経営は「ビジネスモデル面で無理があったのではないか」との指摘がある。「もともと内部留保に乏しい」(帝国データバンク)とされ、牛肉の放射性セシウム汚染が問題になった7月もオーナーの新規募集や継続を呼びかけていた。

たとえば、100万円を1年間預けると、仔牛の売却益の4万円と5000円分の金券プレゼントで、実質年4.5%の利回りを保証するような内 容。さらには、放射性セシウム汚染の影響によって出荷額が低調になった場合には、「これまで積み立てていた基金から差額を補てんする」としていた。

オーナーの中には「この1年ほど高い利回りの募集が増えたようにも思う」との声もある。

東電の損害賠償に一縷の望み

オーナーの中には数千万~1億円を出資した高齢者も少なくない。しかし、経営破たんとなって、実際にどのくらいの資金が手元に戻ってくるのだ ろうか――。安愚楽牧場の場合、1990年代後半に問題化した他の和牛預託商法と異なり、和牛が「資産」として存在する。そのあたりに資金の「戻り」を期 待する向きもあるが、牛の買い戻し額は元本の1割程度ではないかという見方もある。多額の負債を考えると、大幅な元本割れになる可能性は高い。

また、一部メディアでは安愚楽牧場の幹部への取材として、「東電への損害賠償請求を考えている」と答えたことから、そこに「一縷の望み」を託しているようだ。

ちなみに、2001年に経営破たんした流通大手のマイカルの社債の場合、返還割合は約3割。2005年の住宅外壁塗装のペイントハウス転換社債のケースで約2割だった。

2011年8月10日(水)県内17海水浴場 砂浜の線量、基準下回る

海水の放射性物質「不検出」
県 は10日、海開きしている全17海水浴場で7月25日〜今月5日測定した海水の放射性物質濃度と砂浜の表面放射線量率を発表。海水は前回調査(6月29日 発表)同様いずれも「不検出」、砂浜は毎時0・15〜0.06マイクロシーベルトだった。環境省が6月示した指針値を下回っており、県環境対策課は「海水 浴に全く問題ない」とした。

調査は今回が最終となる3回目。海水は、海水浴客が最も多く遊泳する水深1〜1・5メートル付近の表層と下層を採取し放射性ヨウ素と同セシウムを分析。砂 浜は地表面、高さ50センチ、同1メートルで計測し、周辺の市役所・町役場での測定値(高さ1メートル)と比べ、同程度またはそれ以下だった。

がれきから放射性物質 岩手・陸前高田市

2011.8.10 13:30
岩手県は10日、東日本大震災で生じた陸前高田市のがれきから、1キログラム当たり 1480ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。県は埋め立てが可能とされる国の暫定基準値(1キログラム当たり8千ベクレル)を下回ってお り、通常通り焼却処理するとしている。
県は6月29日から7月13日、沿岸被災地のがれきを処理する際、陸前高田市、宮古市、野田村で、がれきに含まれる紙や繊維などを調べた。
最も高い1480ベクレルが検出されたのは7月12日に採取した陸前高田市の仮置き場に置いてある繊維。同じ場所のプラスチックから510ベクレル、わら からも177ベクレルが検出された。宮古市の木くずからは135ベクレル、野田村ではちりから33ベクレルが検出された。

日本マクドナルドが業績予想据え置き、節電で消費マイナス影響も

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関連トピックス

[東京 10日 ロイター] 日本マクドナルドホールディングス<2702.OS>は10日、2011年12月期の業績予想を据え置くと発 表した。連結営業利益予想は前年比3.8%増の292億円で、トムソン・ロイター・エスティメーツによる主要アナリスト4人の予測平均値300億円を 2.7%下回っている。

東日本大震災の影響で3月は落ち込んだものの、1―6月期の既存店売上高が0.6%増とプラスになるなど堅調を維持した。通期の既存店売上高目標の前年比1.0―3.0%増も変更していない。

1―6月期の連結売上高は前年同期比9.5%減の1481億円、営業利益は同0.3%増の146億円となった。戦略的閉店や直営店のフランチャイズ化の 影響で売上高は減収となっているものの、販売管理費の適正化や戦略的閉店による1店舗当たりの売上が増加などから、利益面では増益となっている。

営業利益の通期予想に対する進ちょく率は50.2%。前年同期の通期実績に対する割合は51.9%だった。

6月に一部商品の値上げを行ったが、下期の価格戦略について、原田永幸会長兼社長は会見で「現時点で、値上げ・値下げは全く考えていない」と述べた。

急速に進む円高が業績に与える影響について「為替ヘッジを相当しており、短期的な70円台の円高はそれほどプラスにはなっていない」と述べた。同社は5割強が国内調達、それ以外が海外からの調達だという。

同社が使用する牛肉はニュージーランド産、オーストラリア産100%であり、消費者への浸透も図ったことから、国産牛肉の一部から放射性セシウムが検出された「汚染牛問題」については「大きな影響はない」とした。

節電対応のため、自動車業界を中心に休日が変更になるなどしているが「明らかに週末のファミリー層の売上げがインパクトを受けている。週末に揃わない家 族が増えている。消費者行動にマイナスのインパクトになっていることは否定できない」と述べ、明確に悪影響が出ていると指摘。終業時間繰り上げの影響か ら、時間帯としては、夕食時間帯にマイナス影響が出ているという。こうした節電の消費者への影響は各所で出ており、どのように対応するかは「緊張感持っ て、今、議論している」とした。

(ロイターニュース 清水 律子)

石川県産コメの放射性物質調査 (10)

福島第一原発の事故を受け農作物へ放射性物質汚染が全国的に心配されています。石川県はすべての市と町を対象に今年収穫するコメの放射性物質の調査を始めました。野々市町の水田では収穫間近の「ハナエチゼン」30株が刈り取られました。農林水産省は、東北地方を中心とした17都県に対し、今年収穫されるコメの放射性物質の調査を要請しています。石川県は、対象エリアではないものの安全を証明するため、自主的に調査を決めました。採取したコメは玄米に加工してセシウム濃度を測定します。測定には、およそ1週間かかり、セシウム濃度が1キログラムあたり200ベクレルを超えた場合は再検査します。県では、19日までに19市町すべてで早生品種「ゆめみづほ」「ハナエチゼン」のサンプル米採取を終える予定で、コシヒカリなども、順次調査する予定です。 (13:52)

放射線対策で検出器など購入へ 郡山市

201108101413分配信

郡山市はゲルマニウム半導体検出器など5台の放射性物質検出器を購入し独自に検査を開始する。

地元農産物や食肉の検査に使用するなど、本格的に放射線対策を進める。

購入する検出器は、全ての放射性物質が分かるゲルマニウム式が市保健所に1台。

セシウムとヨウ素が分かるシンチレーション式は4台で、市農業センターと市総合地方卸売市場に各1台、市食肉衛生検査所に2台設置する。

また、県からゲルマニウム半導体検出器を1台借り水道水の放射線量を即日検査できる体制をつくる。

このほか郡山市は貸出用線量計を580台追加購入する。

主に、町内会やPTAなどによる除染活動に活用してもらう狙いで発注する。

入荷は早ければ今月末から順次進む予定で、9月から提供を始める方針。

ほっとするニュース:帆立バーガー? 岩手・奥州でグランプリ

限定24個の恋し浜帆立バーガーを買い求める市民ら=奥州市前沢区の牛の博物館前芝生広場で2011年8月9日、湯浅聖一撮影

限定24個の恋し浜帆立バーガーを買い求める市民ら=奥州市前沢区の牛の博物館前芝生広場で2011年8月9日、湯浅聖一撮影

県南や沿岸部のハンバーガーを集めた「ご当地バーガーグランプリ」(胆江地方農業振興協議会など主催)が9日、奥州市前沢区の牛の博物館前芝生広 場で開かれた。放射性セシウム汚染問題で揺れる県産牛肉の安全性PRと、東日本大震災の被災地復興支援が目的。市民らはお目当てのバーガーを購入すると、 おいしそうにほおばっていた。

出品されたのは、金が咲バーガー(金ケ崎町)▽モーモー母ちゃんバーガー(奥州市)▽恋し浜帆立バーガー(大船渡市)--など計7種類。各バー ガー1個500円で、食材費などを除いた売り上げが被災地への支援金に回される。中でも恋し浜帆立バーガーは数が少ないこともあり、テント前には長い行列 ができた。

県南広域振興局によると、県産牛肉の価格は震災前の1キロ3500円から現在は1100円に暴落しており、担当者は「イベント開催でこの苦難を乗り越えたい」と話した。【湯浅聖一】

2011810

南極:大震災の津波、棚氷を破壊…発生18時間後

欧州宇宙機関(ESA)の人工衛星がとらえた南極。東日本大震災で発生した津波で、棚氷だった部分(3月12日=左)が、4日後に氷山となって流出した=ESA提供

欧州宇宙機関(ESA)の人工衛星がとらえた南極。東日本大震災で発生した津波で、棚氷だった部分(3月12日=左)が、4日後に氷山となって流出した=ESA提供

東日本大震災の津波が約1万3600キロ離れた南極に到達し、棚氷を破壊してJR山手線内の面積に相当する巨大な氷山が現れたことを、米航空宇宙局(NASA)のチームが確認した。

3月11~16日にかけて、欧州宇宙機関(ESA)などの人工衛星で捉えた画像を解析した。

それによると、崩れたスルツバーガー棚氷に、地震発生から約18時間後の3月12日午前9時ごろ(日本時間)津波が到達した。高さは30センチ程 度だったが、連続して押し寄せたために棚氷を破壊する力が加わったらしい。氷山の大きさは最大で長さ9.5キロ、幅6.5キロ、厚さ80メートルという。

津波で、棚氷の破壊が確認されたのは初めてだが、チームは今後、地球温暖化の影響も精査していく。【八田浩輔】

毎日新聞 2011810日 1921分(最終更新 810日 2208分)

東日本大震災 津波は13,000km以上離れた南極にまで到達、氷の大地を削る

東日本大震災によって発生した津波は、南極にまで到達していた。
NASA(
アメリカ航空宇宙局)が公開した画像を見ると、南極の氷の一部がはがれて、だんだん離れていった。
これは、311日の東日本大震災によって発生した津波が、およそ18時間かけて南極に到着し、それにより、氷の大地が削られた様子をとらえたものだという。
削られた氷は、空から見ると、一番大きなもので面積が山手線の内側とほぼ同じ大きさ、およそ60平方kmもあるという。
日本から、13,000km以上離れた南極にまで到達した津波で削られた氷は、巨大な氷山となって、今も南極の海を漂っているという。

(08/10 17:44)

東北地方太平洋沖地震の影響で巨大な氷山が発生、NASA が発表

reoによる 201108101200分の掲載
山手線がすっぽり入る程度の部門より

地球 サイエンス NASA

ある Anonymous Coward 曰く、

東北地方太平洋沖地震で発生した津波の影響によって南極の棚氷の一部が崩壊、巨大な氷山が発生していたそうだ (NASA のニュース記事より)

NASA の記事では比較写真が掲載されているが、南極の「Sulzberger Ice Shelf」の一部がぽっきりと欠けて氷山となっている様子が分かる。また、発生した津波が伝搬して南極に届き、氷が砕けていく様子を解説した動画も用意 されている。南極から震源地までの距離は 8000 マイル (1 3,600 km) で、津波の伝搬には 18 時間かかったそうだ。また、氷山となった氷は 50 平方マイル (130 平方km) もの大きさらしい。

大震災の津波で巨大氷山…南極の棚氷割れ分離)

東日本大震災の津波で分離した氷山(欧州宇宙機関提供)

【ワシントン=山田哲朗】東日本大震災の津波で、1万3000キロ・メートル離れた南極の棚氷が割れ、巨大な氷山が生まれたことが米航空宇宙局(NASA)などの観測で分かった。

NASAの研究チームは地震発生直後から、巨大な津波が南極の棚氷にも影響する可能性があるとみて衛星画像を解析。地震発生から18時間で津波が ニュージーランド南側の南極に到達した後、46年以上にわたり安定していた場所で棚氷が割れ、最大で長さ約10キロ・メートル、幅6キロ・メートルの氷山 が分離して海に漂流し始めたことがわかった。

研究チームのダグラス・マッカイール・シカゴ大教授は「地震が、南極の氷山の分離という一見、無関係なことと関連していることを示す一例だ」としている。これまでも、研究者の間では津波と氷山の関係が疑われていたが、直接の証拠はなかった。

20118101032分  読売新聞)

東日本大震災で南極棚氷割れて新たな氷山 NASA観測

2011.08.10 Wed posted at: 09:53 JST

上の写真は3月12日撮影、下の写真は3月16日撮影 (C) EUROPEAN SPACE AGENCY/ ENVISAT

(CNN) 3月の東日本大震災で発生した津波によって南極の氷河の一部が崩れ、新たな氷山ができたことが、米航空宇宙局(NASA)の観測で明らかになった。

NASA によると、崩れたスルツバーガー棚氷に動きがあったのは46年ぶり。震源から1万3000キロも離れた南極に18時間かけて到達した津波の高さは30セン チほどだった。しかしそのエネルギーで切り離された部分は面積がマンハッタン島の約2倍、厚さが約80メートルの巨大な氷山となった。

氷山の誕生と津波の直接のつながりが明らかになったのは、これが初めてだという。従来は氷山の誕生が観測された後、さかのぼって原因を推定するしかなかった。

NASAの声明は、「この例によって、遠く離れた場所の一見無関係に見える出来事同士がいかに連動しているかが分かる」としている。

給食食材の全核種検査など求める、保護者ら市民グループが市に要望書/横浜

2011810

東京電力福島第1原発事故に伴う放射能100+ 汚染問題で、「横浜の子どもたちを放射能100+ から守る会」(安田とし子代表)は10日、給食食材の全核種検査などを求める要望書と約4500人分の署名を横浜市に提出した。

同会は市内の学校に通う子どもの保護者らで結成。要望書では、メンバーが自主的に行った鶴見区内の公園の土の放射性物質検査結果について「チェルノブイリの汚染区域と同等」と説明している。

その上で、「土壌に降り積もった放射性物質の呼吸による吸引や汚染された食品の摂取による内部被爆のため、健康に害を及ぼす可能性が否定できない」と指 摘。「内部被爆を過小評価せず、念を入れたきめ細かい対策が必要」として、給食で使う主要食材の全核種検査の実施や学校での1日1回の放射線量測定、校庭 などの土壌検査などを求めている。

「平和宣言」と「脱原発」

2011.08.10 21:00:14

「平和宣言」と「脱原発」

「たとえ長期間を要するとしても、より安全なエネルギーを基盤にする社会への転換を図るために、原子力にかわる再生可能エネルギーの開発を進めることが必要です」

これは、201189日の長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典で、長崎市長の田上富久さんが読み上げた「長崎平和宣言」のなかの一文である。

太平洋戦争末期の19458月に原子爆弾が投下され被爆地となった広島市では86日に、長崎市では89日に、それぞれ式典がおこなわれ、そこ で両市の市長が「平和宣言」を読み上げる。通常、「平和宣言」では核兵器や戦争をめぐる世界情勢などに触れた上で、核廃絶への決意が述べられる。

しかし、福島第1原子力発電所で事故が起きたことを受け、今年の「平和宣言」では両市ともに原爆のみならず原発について触れた異例の内容となってい る。そして、冒頭で引用したように、長崎の「平和宣言」には「原子力にかわる再生エネルギーの開発を進めることが必要」という明確な「脱原発」へのメッ セージが含まれている。

田上市長は、「被爆者を絶対につくらない、その道の行き着く先は原発ゼロだ」と述べる(朝日新聞、2011811日付)。私たちが福島での原発 事故を体験したのは、ほんの五ヶ月前のことである。事故への対応の過程を見ていて誰もが感じたことは、未曾有の事態に直面しあたふたする国家の情けない姿 であった。

事故の影響は根深く、いまだに収束のめどは立っていない。被ばくした一帯が再生・復興する日が来るのは数十年先だといわれている。放射能の恐ろしさ を現在進行形で目の当たりにしている今、長崎の「平和宣言」で触れられた「脱原発」の一文には、もはや核の平和利用などという悠長なことはいっていられな い、という強い意志を感じる。

一方、86日の「平和記念式典」で広島市長の松井一美さんが読み上げた「平和宣言」は、原発事故について触れているものの、長崎のように「脱原発」という姿勢を明確に打ちだしてはいない。「脱原発」と「原発維持」のバランスを考慮した、以下のような内容となっている。

「『核と人類は共存できない』との思いから脱原発を主張する人々、あるいは原子力管理の一層の厳格化とともに再生可能エネルギーの活用を訴える人々 がいます。日本政府は、このような現状を真摯に受け止め、国民の理解と信頼を得られるよう早急にエネルギー政策を見直し、具体的な対応策を講じていくべき です」

電力供給の問題上、いきなり原発を全廃するのは現実的な話ではない。しかし、政府や電力会社が使ってきた「核の平和利用」という言葉が虚言であるこ とを、原発事故によって私たちは知った。ならば、核の軍事利用による被害を受けた地が、核に平和利用などあり得ないことを示し、国としてのエネルギー政策 を「脱原発」の方向で進めていくべきだとい提言するのは当然かつ妥当なことだと筆者は考える。

放射能の恐ろしさをよく知っている長崎と広島。この夏、長崎からは「脱原発」のメッセージが発信され、広島からは「両論併記」的なメッセージが発信 された。とりわけ、この期におよんで広島が核の平和利用に関する「バランス」を重視したメッセージを発信した意図が知りたい。読者のみなさんは、この二つ の「平和宣言」をどのように読み解くのだろうか。

(谷川 茂)

和牛預託オーナー制度運営の「安愚楽牧場」、民事再生法の適用を申請

  • 2011-08-10 20:56:41

 肉牛飼育、和牛預託オーナー制度を運営する「安愚楽牧場」(栃木県)が、89日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けたことが、10日わかった。

帝国データバンクによると、放射能汚染による風評被害で牛肉価格が下落し、もともと内部留保に乏しく、風評被害もあり、オーナーからの解約が急増。7月 には、一部の取引先に対して支払いの延期を要請するなど、資金繰りが悪化していた。81日には、弁護士名で債権債務調査の通知書を発していた。負債額は 20113月末で約6198700万円。

帝国データバンクによると、同社は、1981年(昭和56年)12月に牧場経営を目的に設立。農業生産法人の資格も取得し、87年には東北支店並びに遠野牧場を開設した。

仔牛の生産から成牛飼育まで一貫した生産肥育体制をとり、北海道から九州・沖縄まで国内各地に直営牧場40ヵ所、生産委託牧場338ヵ所を擁し、飼育頭数約15万頭と推定国内シェア15%を誇る最大クラスの黒毛和牛の生産牧場に成長した。

個人オーナー向けに預託オーナー制度を展開し、オーナー数は約7万名に達し、和牛預託制度を採用する企業としては唯一の成功事例とされていた。20094月には有限会社から株式会社に改組するとともに、現商号に変更していた。

20104月に宮崎県児湯郡で口蹄疫が確認され、その後、約15000頭の殺処分、埋却処理が行われたことで、20113月期は出荷高こそ前期比 6.7%減となったものの、主力のオーナー契約売上高と食肉等の売上が増加したうえ、殺処分に対する補償金882330万円が入ったこともあって、年売 上高は約10272300万円を計上していた。

同社は、「十数万頭にも及ぶ和牛の存命を図りつつ、債権者の皆様への弁済(配当)を増やすため、『民事再生手続』を志向・選択した」と、10日、債権者に向けてコメントしている。

不明なお4700人以上 捜索続く

2011.8.10 20:53

東日本大震災は11日で発生から5カ月を迎える。これまでに1万5千人以上の死亡が確認されたが、4700人以上の行方が分かっていない。厳しい夏を迎えた被災地では、初盆を前に葬儀や鎮魂行事が相次いで行われている。

未曽有の災害に自衛隊と警察はこれまでに延べ約1100万人の規模で人員を派遣。部隊の縮小も進むが警察は現在も計1万1千人を派遣している。内閣府によると、避難者数は全国で8万7千人。仮設住宅も88%が完成した。

宮城県警は10日、沿岸部で行方不明者の集中捜索を実施。11日までの2日間、約1300人態勢で、石巻市の大川小学校周辺や、がれきの撤去が進まない気仙沼市の鹿折地区などを重点的に捜索する。

東京電力の福島第1原発事故は収束に向けた工程が進むが、放射性物質(放射能)による農林水産物への影響は拡大している。

20118101157分 更新

ミラ・ジョヴォヴィッチに続き、ジャッキー・チェンの来日も決定!

3.11の震災や原発事故による放射能汚染の影響などもあって、映画界では海外から来日するスターが激減している。そうした なか、1022日に開幕する第24回東京国際映画祭で、先日発表のあったミラ・ジョヴォヴィッチの来日に続き、ジャッキー・チェンも来日することがわ かった。

 ・震災後、初の大物来日は『トランスフォーマー』
[動画]『1911』予告編

ミラの来日は、出演作『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』が東京国際映画祭の公式オープニング作品に選ばれたことから実現。夫であり監督のポール・WS・アンダーソンと主演のローガン・ラーマンと一緒に来日する。

一方のジャッキーは、同映画祭にアジアからの特別オープニング作品として選ばれた『1911』を携えての来日。同作はジャッキー・チェン出演100作目にあたる記念作で、中華民国建国のきっかけとなった「辛亥革命」をベースにして歴史超大作だ。

 ジャッキーは今回、東京国際映画祭の特別オープニング作品に選ばれたことと来日について、以下のようなコメントを寄せている。

「私の100作目の映画が、復興へと歩み出した重要な年の特別オープニング作品に選ばれたことを光栄に思います。自らを犠牲にする英雄というの は、大きな災難が起こったときに現れるものです。ですから私は英雄を望みません。日本が災難に直面している今、少しでも私の映画が日本の皆さんの力になれ たらと願っています。日本でお会いするのを楽しみにしています」

『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』は1028日よりTOHOシネマズ スカラ座ほかにて全国公開。『1911』は115日より丸の内TOEIほかにて全国拡大公開となる。

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1911』に出演するジャッキー・チェン(C) 2011 JACKIE CHEN INTERNATIONAL CINEMA CULTURAL HOLDINGS LIMITED JACKIE & JJ PRODUCTIONS LIMITED All Rights Reserved.

「原発の被害想定策定を」市長会が申し入れ 静岡

2011.8.10 19:12

県市長会会長の鈴木尚・富士市長(左)が、浜岡原発の被害想定策定など3項目を県に申し入れた=10日午前、県庁

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県市長会会長の鈴木尚・富士市長(左)が、浜岡原発の被害想定策定など3項目を県に申し入れた=10日午前、県庁

静岡県市長会の鈴木尚会長(富士市長)は10日、県庁に大村慎一副知事を訪ね、東日本大震災と福島第1原発事故についての市長会としての要望を取りまとめ、県に緊急申し入れを行った。

申し入れ内容は、浜岡原発での事故発生時の被害想定と、対応マニュアルの策定▽放射線量測定方法の統一基準作りと、測定器使用方法の説明会の実施▽地域の実情に応じた土地利用の規制緩和-の3項目。

鈴木市長は「浜岡原発の被害想定や放射能測定については、指針がなく、市町ではどうすればいいのか分からない」と、各市の戸惑いを代弁。大村副知事は「い ずれも大変重要なのでで、検討したい。浜岡原発では、EPZ(防災重点地域)の見直しが必要で、国の動向を踏まえて行いたい。放射能測定では、機器使用方 法の説明会を実施したい」と、できる限り要望に応じる姿勢を示した。

鈴木市長は「特に浜岡原発の被害想定については、関係市町は早く示してほしいと思っているし、放射線の情報提供は細かく行ってほしい」と注文した。

■抗議で一転 被災地の松 送り火に

「放射能への不安」を理由に京都の「五山の送り火」で、被災地の松を燃やす計画を中止したことに批判が相次いだ問題で、京都市などは一転、岩手県から新たに薪を持ち込んで「送り火」で燃やすことを決めました。

来週16日に行われる「五山の送り火」では、大津波で流された岩手県陸前高田市の松で作った薪を焚くはずでした。

ところが「放射能への不安」がぬぐえないとして、主催する地元保存会が中止を決定。

被災者のメッセージが書かれた薪333本は8日、陸前高田市で焚かれました。

「残念デナリマセン」(京都市 門川大作市長・9日)
 (Q.京都の恥という声もあるが?)
 「おっしゃる通りです。私自身が恥ずかしいです」

しかし、この決定に対して9日までにおよそ1000件の抗議が寄せられたため、市や「京都五山送り火連合会」は急遽、陸前高田市から別の薪500本を持ち込んで「送り火」で焚くことを決めました。

「被災者の方々が元気になってもらいたい、そういう祈りを込めた、願いを込めた『五山の送り火』にしていきたい」(京都市 門川大作市長)

新たな薪は放射能検査をした上で、被災者ではなく京都市民や観光客に被災地への思いを書いてもらうということです。

一方、神戸からは東北の被災地へ「希望の灯り」が届けられることになりました。

阪神・淡路大震災の慰霊と復興の記念碑「希望の灯り」。

この灯りを通じて震災を語り継ぐ活動をしている団体に、東日本大震災の被災地からお盆の追悼行事のために火を分けてほしいとの要望が多数寄せられ、10日、ランタンに火が移されました。

「(阪神淡路から)17年たった今、元気でいる姿を(東北の)現地に届けたいなと思う」(「1.17のつどい」実行委員会 白木利周さん)

灯りは今後1週間かけて、岩手県や宮城県の被災地に届けられる予定です。
(08/10 19:03)

「原発下請け作業員の実態」

2011/08/09 放送

 地震と津波による「福島第1原発」の事故から11日で5か月が経ちます。原発で働く作業員なら誰でも持っている「放射線管理手帳」に、日々、被ばくした線量を事業主が記入していくことになっています。事故の跡この手帳の発行数が去年の3倍にもなったそうです。今回は、こうした危険な現場で日々復旧に汗を流す下請け作業員の実態に迫ります。


 原発作業員およそ1,000人が宿泊している福島県いわき市の温泉街。街は暗いうちから動き出し、朝5時ごろにはバスや車が現場へと出発していく。「協力会社」と呼ばれる下請の作業員たちだ。作業員らが「1F(いちえふ)」と呼ぶ「福島第1原発」。屋外では先週、人がほぼ確実に死亡する放射線量1万ミリシーベルトが計測された。未だ高い被曝リスクと隣り合わせの作業だが・・

 <原発作業員>
 「日給も安いし、保険も何も入ってないし」<原発作業員>
 「言い方は悪いけど、使い捨て」(Q.電力会社の存在っていうのは?)
 <原発作業員>
 「お殿様ですね。はっきり言って」多重の下請構造が続く原発労働の裾野で今、搾取の構図が見え隠れする。「福島第1原発」から南へ30キロ圏内に位置するいわき市。取材班は、ここで3人の作業員と出会った。

 3月11日に「福島第1原発」の建屋の地下にいた中村さん(仮名・61歳)。今もあの日のすさまじい体験が頭から離れることはない。<福島第1原発で作業 中村さん・仮名>
 「扉が全部開いちゃったから。それが、どんどんあたって。そんであと、ほこりで真っ白になっちゃった。若い子はわかんないからね。『親方、こんなとこで 死にたくない、死にたくない』ってすごい騒いでいた。そんでもねえ、階段をあがっていって、入り口がいっぱいでね。そこで、放管(放射能管理者)さんが出 口でひとりひとり(検査を)やっていたから、いつもどおり。そんで後ろのほうで、『こんなことしていたら、津波でやられてしまうぞ』と、最後は『わー』と みんな出ちゃった。1人ひとりサーベイ(検査)受けていたら、絶対、あの津波に飲み込まれてたぶん死んでいると思う」高台の事務所に避難した直後、発電所は津波に襲われた。下請けで働く電気技師の中村さんは、これまで全国7か所の原発を渡り歩いてきた。

 <中村さん・仮名>
 「『Jビレッジ』が見えるから。あの屋根がそうだ」この日、取材班は中村さんと原発の前線基地「Jビレッジ」へと向かった。

この先は原発20キロ圏内。

警察官の姿がものものしい。

 中村さんは、少し離れた場所で最初に事故現場に戻ったときの被ばくの恐怖を語ってくれた。

<中村さん・仮名>
 「ケガしたら内部被ばくだから。ガレキがうんとあるから、歩いていても足元を注意して歩かないと、鉄筋が立ってたりなんかしているから、そこブスとやったら、そっから内部被ばくだから。そういうのが一番怖かったね。仕事そのものより」

内部被ばくとは、口や傷口から体内に入った放射性物質が遺伝子などを傷つけ、やがてガンなどを発症させる要因となる。

こうした放射能への予防教育は、通常ならば数日かけて何度も行われることになっている。

しかし今回、素人同然の作業員が多くいたと国の専門官は指摘する。

<厚生労働省労働衛生課 安井省侍郎専門官>
 「(東京電力は)3月中については十分な(放射線)教育をする時間はなかったと。4月に入っても、せいぜい出来ても15分とか30分とかそういった程度の教育しかなかなか出来ていない。内部被ばくの危険性が十分に伝わっていないというのはあると思う」

末端の作業員は命を削って、対価をもらっていたことになる。

だが、その対価までもが途中でピンハネされる実態があるという。

<原発作業員>
 「当たり前だと思う。当たり前に普通にやられている」

<元暴力団関係者>
 「そいつら、もうけることばっかり言っている。3万抜けるとか、4万抜けるとか」

なぜこうしたピンハネが、まかり通っているのだろうか。


事故からまもなく5か月、未だに高い被爆リスクと背中合わせの作業が続く「福島第1原発」。

下請けで働く電気技師の中村さんは、4月に「福島第1原発」に戻り、仲間と危険手当の話になったときあることに気づいた。

<中村さん・仮名>
 「おいらは(危険手当を)もらっていて、同じ仕事してる他の会社の人ね、『いくらもらった』と言ったら(相手が)『いやあ、もらってねえ』って。こうなっちゃったんだ」

今は「福島第2原発」で働く別の下請け会社の作業員、原田さんも(仮名・63歳)日当や手当がピンはねされる実態についてこう証言する。

<原田さん・仮名>
 「当たり前だと思う。当たり前に普通にやられていることだと思う」

震災前のことだが、こんな体験も…

<原田さん・仮名>
 「そのときは(日当)2万2,000円から、1日もらったのが1万2,000円ですから、1万円抜かれていた」

なぜ、こうしたピンハネが横行するのだろうか。

背景には、電力会社に共通する多重の下請け構造がある。

「東京電力」を頂点とすると、そのすぐ下に電力御三家と呼ばれる3つの「子会社」と、ほぼ同格の扱いを受ける大手メーカーなどが、元請けとして存在する。そこから多数の下請け企業、末端には派遣会社などが連なっている。


現在の「福島第1原発」の元請けは22社。

1次から4次までの下請け、「協力会社」は、ざっと470数社にのぼる。

全国の原発作業員のうち、実に9割は電力会社の社員ではなくいわば下請けの人たちだ。

 たとえば、ある元請け企業は、事故直後からおよそ1か月間に限って、「特別危険手当」を支給すると決めたのだが・・・。

<3次下請けの 中村さん・仮名>
 「(最初の1か月)全面マスクかけて現場いった人は1日10万円という『危険手当』。ああいうふうに個人にくれるやつ、これははねちゃいけないやつ、はねちゃいけないだよね。それをはねるから辞めていっちゃう。もうやってらんねえって」

また、別の元請け会社では、こんな話が聞かれたという。

<2次下請けの 原田さん・仮名>
 「1次請けの社長さんに聞いたんですけど、『こういう状態で危険手当がなかったら、誰も来ないよ』と言うと『金が先かと、そういう会社とは一切取引しないよ。おつきあいしないよ』と言われたと」

こうして、作業員の手当がカットされていくようだ。

その一方で興味深いデータがある。

過去の総被ばく線量をみると、電力会社の社員より下請会社の作業員の被ばく量の方がはるかに多い。

賃金のピンハネに被ばくの危険。

こうした下請けへのしわ寄せ構造は、原発の「定期検査」の仕組みと深い関係にあった。

この日、福井県の「高浜原発」で13か月に1度の定期検査が始まった。

稼働中の原子炉は、1基あたり300~400人で運転しているが、定期検査となるとその数倍、1,000人以上が集中的に作業にあたる。

 原発関連の会社の元社長は、こう悩みを打ち明けた。

<原発関連会社の元社長>
 「(定期検査で)谷あいが出来てくる。忙しいときと、暇になったりと。ひとつの大きな悩みの種が谷あいを埋めることばかりだったでしたね。寝ても覚めても…」

定期検査には大勢の作業員が必要だが、検査が終わるととたんに仕事がなくなる。

 さらに、作業員の年間被ばく線量には上限があるため、会社にとっては入れ替えのきく非正規の作業員の方が都合がいいというわけだ。

元暴力団関係者のこの男性は、最近まで日雇い労働者を原発に送り込む仕事をしていた。

彼のもとには事故以来、福島への誘いが相次いでいるという。

<元暴力団関係者の親方>
 「きょうも朝から2回かかってきたわ、『5人ほどほりこんでくれ』って。そいつらは儲けることばっかり言っている。ひとりなんぼになるとか言って。3万ぬけるとか、4万ぬけるとか」

もしピンハネに抵抗すると…

<元暴力団関係者の親方>
 「(作業員が)いちゃもんつけたら、あべこべにいちゃもん言われる。『帰るか、帰るまえに死んで帰るか、どうする』と言われるぐらい言いよるよ、ヤクザからんだ会社やったら」

福島県いわき市の「ハローワーク」では事故以来、原発関連の求人が増えている。

しかし、いずれも賃金は安い。

<いわき市「ハローワーク平」 古生一郎所長>
 「日当8,000円もあるし6,500円~7,000円とか、賃金的条件は(震災前と)変わってないところが多い」

30代後半の加藤さん(仮名)は、原発関連の会社を数年前、解雇された。

だが、日当8,000円で再び4次下請けの会社に就職し、「福島第1原発」の仕事をしている。

<加藤さん・仮名>
 「仕事のないときに拾ってもらったので、仕方ないかなというのがある。仕事が本当にないので、この仕事を続けていくしかない」

ずっと雇用保険に入っておらず、健康保険証も持っていない。

東京電力によると、事故直後から4月末までに「福島第1原発」で働いた作業員のうち、184人の所在がわからないという。

身元がわからず、内部被ばくの検査もできていない。

こうした下請けの構造について東電は・・・

<東京電力の会見>
 「(契約先の)元請け企業が実際にどういった企業を使っているかについては、基本的に私どもとしては口出しする立場にはないので」

しかし国も、ずさんな作業員管理を問題視している。

<厚生労働省労働衛生課 安井省侍郎専門官>
 「それは本当に非常に問題で、我々としても初めて聞いたときは信じられなかったんですけど、そんないい加減な管理をしていたか、と。ただ実態としてそういうことをやっていたということですので、大変残念です」

最前線で働いてきた作業員たちは、今どこで何をしているのだろうか。

末端にしわ寄せがいく下請構造の中で、中村さんは仕事を続ける理由をこう語った。

<中村さん>
 「あの原子力、俺たち作ったほうだから。誰かがやらなきゃならねえとなったら、おいらみたいな
携わっているヤツがやるのが一番なんだよね、たぶん」

ただ、こうも付け加える。

<中村さん>
 「若い子には言うんだ。なるべく放射能のあるところでは仕事すんなよって。だけどね、仕事しなかったらお金になんねえ、お金がなかったら生活できねえからね」

日々「福島第1原発」の現場で働く大勢の下請け作業員たち。

彼らはきょうも生活のため、声を上げられないまま黙々と作業にあたっている。

全号機でベント準備 福島第2の状況公表

2011.8.10 17:31

東京電力は10日、東日本大震災直後の福島第2原発での対応状況を公表した。1~4号機す べてで、放射性物質を含む気体を外部へ放出して原子炉格納容器内部の圧力を下げる「ベント」作業を準備したが、第1原発と異なり外部電源が確保され、原子 炉の冷却が維持できたためベントを実施せずに済んでいた。

東電は、第2原発から回収した運転日誌や機器のデータ類、運転員の証言などを整理し、まとめた。外部電源4回線(うち1回線は点検で停止中)は、地震により2回線がダウンしたが、残された1回線により全号機の中央制御室では多くの計器類が機能した。

また、津波で冷却に必要な海水系ポンプが停止するなどしたものの、別の系統による代替冷却やポンプ復旧により、3月12~15日には、全号機で原子炉水の温度が100度未満となり、冷温停止状態に至った。

【日高】南相馬市の被災馬が無事到着

20118/10

 東日本大震災で被災した福島県南相馬市のサラブレッド9頭が9日、日高町豊郷の法理牧場に到着した。いずれも同市の伝統行事「相馬野馬追」で昨年まで使われた馬で市民の所有。来年5月末まで同牧場で過ごす。

9頭の中にはJRA重賞勝ちのメジロマイヤーやグラスワールドなどもいる。日高町と南相馬市が共に全国ホースサミット連絡協議会に加盟している縁で、日高町が被災馬の受け入れを表明していた。

前日に福島県内の家畜衛生保健所で、放射能被ばくの有無を確認するスクリーニング検査を受けた後、同市を出発した。到着後は道日高家畜保健衛生所と町職員らによりサーベイメーターで放射線量を測定したり、目視による着地検査を受けてから厩舎(きゅうしゃ)に誘導した。

苫小牧のダイトーホールでヒロシマ・ナガサキを語り継ぐ会が朗読劇上演

20118/10

 ヒロシマ・ナガサキを語り継ぐ会(舘﨑やよい代表)は9日、苫小牧市新開町のダイトーホールで朗読劇「あの夏を忘れない―1945・ヒロシマ・ナガサキ」を上演した。

同会は、原爆の悲劇を忘れてはならないと毎年8月、被爆者の詩や作文の朗読劇を上演している。今年は苫小牧東高校演劇部と同校合唱部も出演。若い世代に活動を伝えている。

ヒロシマ、ナガサキに加え、フクシマの被災者の詩も朗読。原爆や放射能のない平和な世界を訴えた。会場には約70人の市民が訪れ、被爆者の思いを代弁する朗読に耳を傾けていた。

ジャッキー・チェン「少しでも日本の力になれたら」 東京国際映画祭特別オープニング作品決定で来日予定!

20118101600

ジャッキー・チェン「少しでも日本の力になれたら」 東京国際映画祭特別オープニング作品決定で来日予定!

ジャッキー、来日お待ちしております! - (C) 2011 JACKIE CHEN INTERNATIONAL CINEMA CULTURAL HOLDINGS LIMITED JACKIE & JJ PRODUCTIONS LIMITED All Rights Reserved.

[シネマトゥデイ映画ニュース] ジャッキー・チェンの出演100本記念作品『1911』が10月に開催される第24回東京国際映画祭の特別オープニング作品に決定し、ジャッキーが来日を予定していることが明らかになった。

映画『1911』場面写真

映画『バイオハザード』シリーズのポール・WS・アンダーソン監督がメガホンを取り、ローガン・ラーマン、ミラ・ジョヴォヴィッチらが出演する 映画『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』が公式オープニング作品に決定している今年の東京国際映画祭。新たにアジアからの特別オープニング作 品として、ジャッキーの出演100本目にあたる記念すべき作品『1911』の出品が決まった。同映画祭で2作品がオープニング作品となるのは、1997年 の第10回以来14年ぶりで、2回目だ。

来日を予定しているジャッキーは、「わたしの100本目の映画が復興へと歩み出した重要な年の特別オープニング作品に選ばれたことを光栄に思いま す」と苦境に立たされた日本へ思いやりあふれる喜びのコメント。また「日本が災難に直面している今、少しでもわたしの映画が日本の皆さんの力になれたらと 願っています」とメッセージを送り、日本での“再会”を誓った。

今年は「信じよう。映画の力。」を合言葉に会期中、募金活動などを行い支援の輪を広げる「TIFF ARIGATOプロジェクト」を展開する同映画祭。放射能汚染で来日を避ける傾向にある中、ミラ・ジョヴォヴィッチらの来日も予定されており、海外スター の支援の思いが表れているのが特徴的だ。ジャッキーの来日も含めて実現すれば、日本にとって大きな力になることは間違いない。

1911』は、構想10年・総製作費30億円をかけ、ジャッキーが総監督を務めた歴史巨編。“中国革命の父”孫文の右腕・黄興にジャッキーがふんし、理想に燃える民衆たちが、新たなる中国を築き上げようと奮闘する姿を描く。(編集部・小松芙未)

24回東京国際映画祭は1022日から30日まで東京・六本木を中心に開催
映画『1911』は115日より丸の内TOEIほかにて全国公開

2011810日)

ミラ・ジョヴォヴィッチに続き、ジャッキー・チェンの来日も決定!

1911』に出演するジャッキー・チェン
(C) 2011 JACKIE CHEN INTERNATIONAL CINEMA CULTURAL HOLDINGS LIMITED JACKIE
& JJ PRODUCTIONS LIMITED All Rights Reserved.

『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』に出演するミラ・ジョヴォヴィッチ
(C) 2011 Constantin Film Produktion GmbH, NEF Productions, S.A.S., and New Legacy Film Ltd. All rights reserved.

 

[ムビコレNEWS]  3.11の震災や原発事故による放射能汚染の影響などもあって、映画界では海外から来日するスターが激減している。そうしたなか、1022日に開幕する 第24回東京国際映画祭で、先日発表のあったミラ・ジョヴォヴィッチの来日に続き、ジャッキー・チェンも来日することがわかった。

震災後、初の大物来日は『トランスフォーマー』
[動画]『1911』予告編

ミラの来日は、出演作『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』が東京国際映画祭の公式オープニング作品に選ばれたことから実現。夫であり監督のポール・WS・アンダーソンと主演のローガン・ラーマンと一緒に来日する。

一方のジャッキーは、同映画祭にアジアからの特別オープニング作品として選ばれた『1911』を携えての来日。同作はジャッキー・チェン出演100作目にあたる記念作で、中華民国建国のきっかけとなった「辛亥革命」をベースにして歴史超大作だ。

ジャッキーは今回、東京国際映画祭の特別オープニング作品に選ばれたことと来日について、以下のようなコメントを寄せている。

「私の100作目の映画が、復興へと歩み出した重要な年の特別オープニング作品に選ばれたことを光栄に思います。自らを犠牲にする英雄というのは、大きな 災難が起こったときに現れるものです。ですから私は英雄を望みません。日本が災難に直面している今、少しでも私の映画が日本の皆さんの力になれたらと願っ ています。日本でお会いするのを楽しみにしています」

『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』は1028日よりTOHOシネマズ スカラ座ほかにて全国公開。『1911』は115日より丸の内TOEIほかにて全国拡大公開となる。

11年産米、作況は平年並み=民間調査会社予想

 民間調査会社の米穀データバンク(本社東京)が10日発表した2011年産米の収穫予想(7月末現在)によると、作況指数(平年=100)の全国平均は101の「平年並み」となった。このまま100以上で確定すれば3年ぶり。
 5月下旬から6月前半の全国的な低温や日照不足で初期の生育は遅れたものの、その後の好天で回復、例年なら米価下落につながる結果となった。もっとも、今年は東京電力福島第1原発事故による放射能汚染の実態が現時点で判明しておらず、今後の価格動向には不透明感が漂う。
  都道府県別に見ると、岩手、宮城、福島、茨城、千葉など13府県が「やや良」。ただ、収穫量は、原発事故による作付け制限の影響などで福島が前年比8.2 万トン、震災被害で宮城は同1.5万トン、岩手も同1.4万トンのそれぞれ減少を見込む。一方、7月末に豪雨に襲われた新潟は「県全体で見た影響は軽微」 (同社幹部)で収穫量は同微増と予想。同県を含め、北海道、青森、滋賀など28都道府県が「平年並み」、秋田、鳥取、佐賀など5県が「やや不良」、「不 良」は沖縄のみ。(2011/08/10-19:33

核なき世界の実現へ尽くす

20110810

平和への誓いを読む被爆者代表の松尾久夫さん=長崎市松山町、福岡亜純撮影

○母と親族5人犠牲 松尾さん誓い

11・13 「死んだ人たちの声として聞いてほしい」

被爆者代表の松尾久夫さん(83)=長崎市=は、語ることのかなわない死者の声を代弁する思いで「平和への誓い」に臨んだ。

「昭和20年8月9日、私は17歳でした」。爆心地から1.2キロの三菱兵器大橋工場で被爆した。同僚と雑談をしていた時、突然閃光が走り、爆風に押されて地面にたたきつけられた。工場の屋根は吹き飛び、周囲の建物はすべてなぎ倒された。

その日の朝、「畑に行く」と言っていた母は、ついに見つからなかった。2番目の弟は側頭部に穴が開いて死んでいた。姉は防空壕で冷たくなっていたのを火葬した。すぐ下の弟とおいも見つけられないまま、親族5人を失った。

「無防備の、幾万の市民の尊い命を無差別に奪い去り、人道的に赦される行為ではありません」

誓いでは、福島の原発事故にも触れた。

「多くの人が放射能の恐怖にさらされています」

爆弾としてまき散らされるものも、事故で漏れてくるものも、放射線には違いない。安易に「脱原発」と言うのははばかられたが、電力の安定供給が原子力以外でできるのなら、原発のない世界を望みたいというのが被爆者としての本音だ。

私の残りの人生を核兵器と戦争のない世界の実現、そして、放射能に脅かされない平和な世界の実現に尽くす・・・。式典で、そう誓った。(遠藤雄司)

ノーモア ヒバクシャ

20110810

式典で合唱する被爆者歌う会「ひまわり」の中川美苗さん(中央)=長崎市松山町、福岡亜純撮影

長崎に原爆が投下されたあの日から、66年。朝からの雨は、11時2分までに晴れ間に変わった。被爆者が、遺族が、平和を愛する人たちが、それぞれの時刻、それぞれの場所で、核の被害が二度と起こらないよう祈った。

◆被爆者合唱団「ひまわり」中川さん 
  「一人じゃない」歌に込め

9・40 被爆者でつくる合唱団「ひまわり」の優しい歌声が式典前の会場に響いた。東日本大震災の被災者に贈る「ひとつになって」。

「震える胸で誓った 負けないで生きてゆく」
 「みんなひとつになって 苦しみの季節を乗り越えよう 今生きているいのちみんなで」

今年初めて歌った中川美苗さん(83)は「私たちも一緒よ」と、心の中で語りかけた。

17歳だった。学徒動員先の工場を抜けて、爆心地から約2.2キロ離れた女学校に教員免許状をもらいに行った。その30分後、原爆が落ちた。工場は爆心地から約1キロ。200人近い仲間が亡くなった。

「ごめんね、生き残って」。8月9日が来るたび、午前11時2分に目を閉じて同級生に謝ってきた。

あれから66年。いま、震災にあえぐ人たちが同級生らと重なる。だからこそ、歌を通して伝えたかった。「私の力ではどうしてあげることもできないけど、一人じゃない。大丈夫だよ」

午前10時35分。中川さんらの合唱「もう二度と」で式典は幕を開けた。

「もう二度と つくらないで わたしたち 被爆者を」

2004年に結成した合唱団。被爆地からの訴えとして、このうたを歌ってきた。だが今年、福島で起きた原発事故で放射能汚染が広がった。「わたしたちのようなヒバクシャを、もう二度とつくらないで」。中川さんは歌詞に込めた思いを、改めてかみしめた。(花房吾早子)

15年たっても続く廃止された原発の除染作業 ドイツ

  • 2011081015:08 発信地:ルブミン/ドイツ
  • 写真

ドイツ北東部グライフスヴァルト(Greifswald)近郊ルブミン(Lubmin)の旧原子力発電所。ノルト中間貯蔵施設(Zwischenlager Nord)なども敷地内にある(2011725日撮影)。(c)AFP/BARBARA SAX

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  • 15年たっても続く廃止された原発の除染作業 ドイツ
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810AFP3月に起きた東日本大震災による東京電力(TEPCO)福島第1原発事故を受け、2022年までに国内にある原子炉全17基の閉鎖を決定したドイツでは、1990年に廃止された旧東独の原発の処理が現在も続いている。「脱原発」がいかに時間のかかる作業であるかが分かる。

バルト海沿岸に位置するルブミン(Lubmin)の原発には、旧東ドイツに6基あった原子炉のうち5基があり、1990年に東西ドイツの統一を受けて送電を停止した時点で旧東独の電力の1割を供給していた。

この発電所にエンジニアとして勤務し、広報も担当していたマルリース・フィリップ(Marlies Philipp)氏によると「ロシアの技術を使った原子炉だが、チェルノブイリ(Chernobyl)とは違う型」だという。廃炉作業は1995年に始まった。

■これまでの除汚費用は4500億円

除染作業は現在も続いており、これまでにかかったコストは約41億ユーロ(約4500億円)に上る。これには解体作業のコストは含まれていない。フィリップス氏は「解体する資金はないんです」と説明する。

1989年にベルリンの壁が崩壊した時、この原発には5500人が雇用されていた。うち、定年の年齢には遠かった830人がこの原発で、廃炉処理と除染作業の職を得た。ここでの作業は2013年か2014年まで続く見込みだ。

作業を始めた時は「実践から学ぶ」状態だったが、経験を積んだことで、西側諸国の原発の廃炉作業を受託できるかもしれないとフィリップ氏は期待を寄せる。

ルブミンの除染現場を見学する際は、放射線検知器と防護服を身に着けることが義務付けられる。のぞき窓の付いたコンテナの内側から、従業員たちは超高圧水を放水したり、研磨剤を噴射したりして1部屋ずつ除染を行っていた。

■危険な作業だと常に意識

ひとつの作業チームを任されているウーヴェ・コップ(Uwe Kopp)氏はこう語る。「放射能がただ消えると思ってはいけない。放射性のちりは地面に残るので、これも除去しないといけない」

3重複写の伝票に記入してからでなければ、たった1個のリベットも外してはいけないことになっています」とフィリップ氏。「とにかく、危険な物質を扱っているということを常に意識させる仕組みになっている」とコップ氏。

作業員たちは放射能検査の他に金属探知機による検査も受ける。現場は監視カメラに囲まれ、監視犬を連れたガードマンが警備している。

除染された機械部品は箱にまとめられ、最終的な放射線検査をして、リサイクルか最終処分される。放射性廃棄物はコンテナなどの容器に詰められ、長期保存場所をどこにするか、政府の最終決定を待つ。

■「核の時代」の終焉がもたらす新たな方向

「核の時代」の終わりによって、ルブミンは新たな道を切り開かざるを得なかった。現在は成長分野である再生可能エネルギー、特に風力発電に取り組んでいる。

ロシアからバルト海を通ってドイツに天然ガスを送るパイプライン計画、ノルド・ストリーム(Nord Stream)は年内に送ガスを開始する見込みだが、この計画のパイプライン2本のうち1本はルブミンの近くを通っているため、原発廃止によるエネルギー供給の減少をある程度は埋め合わせるだろう。

原発は「経済的な理由と政治的な理由」で閉鎖されたと、フィリップ氏は語る。「私たちはこの原発を誇りに思っていました。西側諸国でわたしたちと同じ仕事をしている人たちも今、同じように感じているはずです」(c)AFP/Aurelia End

首都圏もチェルノブイリ並みに汚染されている

201189日 掲載

衝撃 1都4県土壌150カ所調査結果

福島原発の事故による放射能100+ 汚染が首都圏でもジワジワ進んでいる実態が分かった。市民団体「放射能防御プロジェクト」は8日、首都圏150カ所の「首都圏土壌調査」を公表。東京や埼玉でもチェルノブイリ並みの「汚染区域」があちこちで見つかった。
放射能100+ 防御プロジェクト」は放射性物質による食品汚染や健康被害を懸念する市民らが結成。5月中旬から約1カ月半かけて、東京や千葉、神奈川、埼玉などの土壌を採取し、民間の検査機関に放射性物質の含有量や分析を依頼。その結果を一覧にまとめた(記事末尾の表)。
 チェルノブイリ事故では、土壌の汚染状況に応じて4段階で居住区域などが制限された。最高レベルの「居住禁止区域」は、1平方メートル当たりの汚染濃度 が148万ベクレル以上で、住民は直ちに強制避難し、立ち入りを禁止された。2番目の「特別放射線管理区域」(55万5000ベクレル以上)は住民に移住 の義務が課せられ、農地利用を禁じられた。3番目の「高汚染区域」(18万5000ベクレル以上)は住民の移住の権利が認められ、4番目の「汚染区域」 (3万7000ベクレル以上)は不必要な被曝(ひばく)を防止するための措置が講じられた。
 この区分に調査結果を当てはめると、例えば東京・江戸川区臨海町や、千葉・松戸市の紙敷と松戸、茨城・取手市藤代はそれぞれ「高汚染区域」に相当。埼 玉・三郷市早稲田は、2番目の移住レベルに匹敵する値だ。他の地域でも「汚染区域」レベルの土壌が見つかっており、首都圏が広範囲にわたって「まだら模 様」に汚染されている実態が分かる。

<巣鴨に「居住禁止」級のホットスポットが…>

今回の調査では、「ホットスポット」も確認された。
 東京・豊島区巣鴨で採取された道路沿いの土砂から、1キログラム当たり6万超ベクレルという極めて高い値が検出されたのだ。仮に近隣の土壌が同程度に汚染されているとすれば、1平方メートル当たり401万ベクレルとなり、「居住禁止区域」レベルとなる。
 風の吹きだまりや、流れ込んだ雨水などの影響で放射性物質が局所的に集中したとみられるが、怖いのは、こうした「ホットスポット」に多くの住民が気付いていないことだ。結果公表の会見に同席した医師の土井里紗氏はこう言った。
「首都圏はチェルノブイリ事故のような汚染はない、とされてきたが、(調査結果は)それを否定するもの。降り積もった(高濃度汚染の)砂塵(さじん)が風などで吹き上がれば、皮膚や粘膜に吸着される可能性もあります」
 首都圏の汚染状況が徐々に明らかになってきたというのに、相変わらず遅い対応の国や自治体には呆れるばかりだ。


【放送】組織ジャーナリズムへの無理解 一人称語りで解決を探ろう

2011810

関東大震災(1923年)のとき、日本に放送メディアは存在しなかった。東日本大震災発生から5カ月、死者・行方不明者は2万人を超え、避難民は今なお 9万人を上回り、福島第一原子力発電所の事故を最終的に収束させるめどは依然として立っていない。放送史上最大のこの災害に放送局がどう取り組んだのか。 その評価は分かれている。

テレビ局の経営者は「NHKは持てる力のすべてを傾けて今回の震災報道にあたっている」(松本正之NHK会長会見、4月7日)、「ライフラインとしての 公共的使命を最優先すべきだという意味だが、視聴率よりも発生した事実を冷静沈着に報道することを優先するようにと指示をした」(早河洋テレビ朝日社長会 見、3月30日)という。

また、報道の現場でも「放射能が心配された時期も、帰りたいという記者はいなかった。しかも、誰も入ったことのないエリアがあって、行ってくれないかと いう話があったときでも、皆が競うように行ってくれました」(フジテレビ報道局・森安豊一氏、「アウラ」第204号)、「被災地の声を十分に拾い上げられ ずにいるのではないかという不安が常に頭の中にあるのだ。岩手の被災地でも、その被害の度合いは地域ごとに微妙に違う。だが、その全てを取材し放送するこ とは不可能だ」(IBC岩手放送報道部・眞下卓也氏、「調査情報」2011年7-8月号)。報道に対する責任感と、自らの限界への悩みの中で、誠実に仕事 をしていたことがうかがえる。

一方で、テレビ報道に対する強い批判がある。たとえば、テレビをはじめとする伝統的メディアは、福島原発の放射能を恐れて、被災者を置き去りにして、記 者を数十キロ圏から退避させた。被災者の役に立つ生活情報を提供してくれなかった。政府発表をそのまま伝えるだけで、放射性物質が流出していることの危険 性を伝えなかった―などだ。

テレビ報道に携わる人々の認識とそれを批判する人の間には、非常に大きなギャップがある。こうしたギャップが生じた一つの原因は、放送という組織ジャーナリズムに対する理解の不足だ。

個人のジャーナリストであれば、自らの責任において放射能のリスクを判断して、危険性のある地域に足を踏み入れることができる。しかし、組織としての報 道機関には、その内部に指示や命令の関係がある。放射能に関するリスクをどの程度侵して取材に行くべきなのか。命じる側に判断が迫られる。また、それを受 ける取材者にしても、自身が入れば、同僚にもその判断をベースとした指示が出されることを想定しなければならない。一定の線引きが組織としてなされるのは やむを得ないことでもあり、必然でもある。

被災者への生活情報の提供に関しては、日本全体にあまねく情報を送り届けることを使命とするNHKはもとより、全国ネットワークを形成している民放テレビにしても、被災地向けの情報発信と、全国向けの情報発信のはざまで悩むことになる。

また、いわゆる“発表ジャーナリズム”に対する批判にしても、隠蔽された情報への肉薄や批判的な視点が不足していた面があるにしても、政府発表それ自体 を伝達しないわけにはいかない。また、テレビがもつ影響力の大きさゆえに、独自の判断を加えることへのためらいもあっただろう。

●分業的コメントから脱し、テレビに一人称の語りを

もちろんテレビ報道に対する批判はそれぞれその根拠をもっているし、理解してもらえていない点があれば、放送局側が十分に説明する必要があったろう。その説明は放送番組における表現それ自体のなかでもっとできたのではないだろうか。

その意味で示唆的なのが、「報道の魂『3・11大震災 記者たちの眼差し』」(TBS、6月5日深夜2520分~2850分)だ。この番組は約20 本のドキュメンタリーがオムニバス形式で連なり、一つひとつのドキュメンタリーでJNN各局の一人の記者がどのように取材し報道したか、そのとき何に悩ん だかが語られる。そのこと自体が、制作の過程を視聴者に伝えることになっている。「私」が語られるこの番組では、記者と被災者との間につくられた人間関係 も見えてくる。

もう一つ、これも深夜の番組だが、倉澤治雄・日本テレビ解説委員がナビゲーターとして番組全体を進行した「NNNドキュメント’11『原発爆発 安全神話はなぜ崩れたか』」(日本テレビ、6月192450分~2545分)がある。彼の語りは、「報道の魂」のように一人称に終始するのではな く、「私」と「私たち」が混在していた。つまり、ここでの倉澤氏は、個人であると同時に取材チームをも代表していた。そのことが日本の原発の安全対策が不 十分であったことを告発するこの番組を支えていたように思う。

この二つの番組を見て感じたことは、大量の情報の伝達に追われたあまり、実際に取材した記者が「私」や「私たち」として登場する番組が少なかったのでは ないかということだ。視聴者が情報の価値を位置づけ、被災者とつながっていくためには、記者の実感や葛藤がもっと伝えられる必要がある。

日常のテレビ報道においても、キャスター、コメンテーターとの分業が進み、実際に取材した記者が登場するとしても極めて短い、定型化したといってもよいコメントである場合が多い。

放送ジャーナリズムにおいて組織と個人がどのように関係するべきなのかという大問題、また不偏不党という放送法上の縛りとの関係、一人ひとりの記者が個 人として語る力量を身につけること―など解決すべき課題は多い。しかし、テレビにおいて一人称の語りを増やしていく方向性を見出すことは、震災報道の反省 として欠かすことができないと考えている。(「ジャーナリズム」11年8月号掲載)

本橋春紀(もとはし・はるき)

放送団体勤務。1962年東京生まれ。成蹊大学卒。日本大学芸術学部放送学科非常勤講師も務める。共著に『メディアリテラシーの道具箱』(東京大学出版会)、『表現の自由状況から』(尚学社)。

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東日本大震災:がれき処理は長期化…11日で5カ月

 東日本大震災の発生から11日で5カ月。岩手、宮城両県では、がれきの撤去が本格化してきたものの、焼却など最終的な処分の完了までにはなお時間 がかかる。一方、仮設住宅を出た被災者の住まいの有力な選択肢となる災害公営住宅(復興住宅)については、着工の見通しが立った自治体は福島県相馬市だけ だ。被災者の生活環境回復へ向けた道のりは険しい。

 ◇仮置き場、「環境」不安視も

「小学校も中学校も近い。子供たちへの影響は検討したのか」。宮城県気仙沼市役所で8日、同市本吉町小泉地区の住民7人が市の担当者に迫った。同 地区は気仙沼市と南三陸町のがれきを粉砕・焼却処理する「2次仮置き場」の候補地。6月下旬にあった県の説明会に納得できず、改めて市に説明を求めた。

環境省によると、宮城県内のがれきは推定1584万トンに上る。県内計226カ所の「1次仮置き場」への搬入率はまだ約4割。それでも、南三陸町などの仮置き場では、敷地は飽和状態で、台風が直撃すれば海に流される危険すらある。

県は1次仮置き場のがれき処理のため、気仙沼▽石巻▽県東部▽亘理・名取の4ブロックで1カ所ずつ、50~80ヘクタールの大規模な2次仮置き場を設ける方針を打ち出した。6月中に建設場所を選び、プロポーザル方式(企画提案の評価)で処理業者を決める予定だった。

だが「石巻」や「県東部」は見通しが立ったものの、「気仙沼」は難航している。8日の市役所と市民の協議は2時間に及んだが、結論は出なかった。 住民の一人は「『処理しないと復興が遅れる』と言われるが、公害を受け入れるつもりはない」と語る。「亘理・名取」も地元市町の同意が得られず、ブロック 内4カ所に小規模な2次仮置き場を設置する方式に変更せざるを得なくなった。県は年末までに全ブロックの2次仮置き場に処理場を建設し、年度内に被災地の 全がれきを撤去、14年春に処理完了という青写真を掲げるが、先行きは不透明だ。

別の課題を抱える自治体もある。岩手県釜石市のがれきの推計量は、年間に処理する一般廃棄物の45倍の約76万トンに達する。仮置き場への搬入率 は32%と県内で最も低いが、理由は量の多さだけではない。鉄鋼業で発展し、鉄筋コンクリート造りの建物が多い同市では、浸水しても倒壊しなかった建物が 目立つ。ただ、使えなくなって解体する建物も多い。建物解体には所有者の意向確認が必要で、解体が本格化するのは9月以降になる。推計約76万トンのがれ きのうち約40万トンは、今後発生することになるという。こうした状況は宮城県石巻市や東松島市にも共通し、処理の長期化は必至だ。

一方、岩手県は14年3月までにがれき処理を完了するため、県外に受け入れ先を確保する方針だ。しかし、福島県外でも農畜産物から放射性物質が検 出されたため、受け入れ候補の自治体からは、がれきにも放射性物質が含まれているのではとの懸念が出ているという。県外に処理を委託予定の釜石市にも、処 理施設を持つ自治体から「うちに持ってくるのか」などと数件の問い合わせがあった。

県は陸前高田市など沿岸3市村のがれきの放射線量を測定。同市のがれきから1キロ当たり最高1480ベクレルの放射性セシウムが検出されたが、環 境省は「焼却などの処理に問題はない」との評価をまとめた。環境省は被災自治体と受け入れ先の仲介を進める構えだ。【宇多川はるか、宮崎隆】

 ◇用地難、遅れる復興住宅

県や市町村が整備し低額で賃貸する復興住宅は、仮設住宅を出た後の住まい確保に見通しが立たない被災者の頼みの綱。阪神大震災では2カ月後に建設が始まったが、今回は着工できていない。

国交省は今年度第1次補正予算に1万戸分の事業費など1116億円を盛り込んだ。岩手県は陸前高田市など沿岸6市町で整備を想定し、補正予算に 750戸分の設計・調査費約11億円を計上。13市町が建設意向を示した宮城県も、150戸分の設計費約9000万円を予算計上した。仙台市は別に約 2000戸を整備予定だ。だが、具体化していない。岩手県建築住宅課は「仮設住宅建設に忙殺され、用地探しを始めたばかり」。宮城県の担当者は「まちづく りの復興計画を作らないと進まない」と語る。

建設には、さらに大きなハードルが待ち受ける。被災を免れた高台は既に仮設住宅が建ち並び、用地確保は難しい。国が建設費の4分の3、用地取得造成費の4分の3を補助するが、4分の1でも自治体には重い負担だ。

福島県相馬市は「第1号」の建設を決めた。老朽化で取り壊し予定の市営住宅跡地に、一戸建て121戸と長屋型アパート4棟を建てる。対象は主に単 身高齢者や老老世帯。建設費約17億円を盛り込んだ補正予算が既に成立し、年度内の完成を目指す。ただ、同市では1000戸余りが全壊したが、ほかに建設 予定はない。市は「財政的に余裕がなく、入居状況を見て必要なら建設したい」としている。【樋岡徹也、神保圭作】

毎日新聞 2011810日 2322

福島市大波地区 小学校周辺で除染作業

< 201181022:18 >

比較的高い放射線量が局地的に計測されている福島市大波地区で、除染作業が行われている。

福島市大波地区の大波小学校周辺では、10日午前10時半から、市の委託を受けた業者約20人が除染作業を行った。

福島市大波地区は、すでに「特定避難勧奨地点」に指定された福島・伊達市の一部の地区に隣接している。大波地区で先月下旬、国と県が370地点で放射線量を調べたところ、最大で一時間当たり3マイクロシーベルトが計測された。

福島第一原子力発電所の事故から5か月が経過しての対応に、住民からは「遅い。今頃始まっても、もう体には入っているんだからしようがない」「どれだけ効果があるのかはっきりしない」といった声が上がっている。

10日は、大波小学校を中心に通学路約1.2キロと国道約4キロを除染し、放射線量を3割以上減らしたいとしている。作業は12日まで行い、福島市は除染の効果を調べることにしている。

小児がん拠点病院 整備すべき

810229

子どもが亡くなる病気で最も多い小児がんの医療体制について話し合う、国の専門委員会は、患者を集めて専門的な治療を行う「拠点病院」や、患者や家族の相談などに応じる「小児がんセンター」を整備すべきだという意見をまとめました。

この専門委員会は、来年から始まる国の新たながん対策の基本計画を作成するため、対策が遅れている 小児がんの医療態勢を話し合うもので、医師や患者家族などの専門委員ら8人が出席しました。小児がんは、子どもが亡くなる病気で最も多いにもかかわらず、 全国各地の医療機関で治療レベルに大きな差があると指摘されています。また、抗がん剤や放射線による治療の影響で、成長過程の子どもの体にさまざまな後遺 症が生じ、進学や就職が難しくなるケースも少なくありません。これについて、10日の専門委員会では、治療成績を向上させるために、患者を集めて専門的な 治療を行う小児がんの「拠点病院」を整備するとともに、患者や家族に治療に関する情報を提供したり治療後の相談に応じたりする専門の「小児がんセンター」 を設置すべきだという意見をまとめました。専門委員会は、この日まとめた意見を国のがん対策を話し合う協議会に提出し、がん対策の新たな基本計画に反映さ せるということです

小児がん専門委員会で意見を取りまとめた広島大学小児外科の檜山英三医師は「小児がん対策はこれまで国のがん対策から 抜け落ちてきたが、拠点病院の整備に向けて道筋が出来た意義は大きい。初期の治療を適切に行って、治療後も長期的に患者を診ていく医療体制を作っていきた い」と話しています。

米軍放射性物質普天間にも

810229

東日本大震災の被災地で支援活動を行ったアメリカ軍が、航空機などから原発事故による放射性物質を取り除いた際に出た廃棄物を、沖縄県の普天間基地にも保管していることが分かり、沖縄県は、保管の状況などの詳しい情報を提供するよう外務省に求めています。

東日本大震災の被災地で支援活動を行ったアメリカ軍は、航空機などが東京電力福島第一原子力発電所 から出たとみられる放射性物質の影響を受け、放射性物質を取り除くのに使った布など放射性物質の濃度の低い廃棄物を、長崎県のアメリカ海軍佐世保基地など に保管していることが分かっています。関係者によりますと、アメリカ軍が、こうした廃棄物を沖縄県宜野湾市にあるアメリカ海兵隊の普天間基地でも保管して いるということです。日本政府が現在、処理の基準や方針を検討しているということですが、外務省から10日報告を受けた沖縄県は、保管の状況など詳しい情 報を提供するよう求めています。これについて、沖縄に駐留するアメリカ海兵隊の報道官は、「われわれは日本政府が処分するまで適切に保管する。放射線レベ ルはごく微量で外部への影響もない」と話しています。

報告書案に「小児がん拠点病院」の整備など- 小児がん専門委

 国のがん対策推進協議会の「小児がん専門委員会」(委員長=原純一・大阪市立総合医療センター副院長)は810日に会合を開き、「小児がん拠点病院」 の整備や、小児がんに関する情報を一元的に発信する「小児がんセンター」(共に仮称)の設置などの考えを盛り込んだ報告書案を取りまとめた。最終的には、 原委員長や前委員長の檜山英三専門委員(広島大自然科学研究支援センター長)が、825日に開かれる同協議会で報告する方針だ。

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小児がん専門委員会は、がん対策推進協議会への報告書案を取りまとめた(810日、厚生労働省内)

小児がんについて報告書案では、化学療法や放射線療法への反応性が異なるほか、晩期合併症などへの対応が必要となるなど、成人がんとは異なる点が多いと 指摘。その上で、小児がんは成人がんと比べ発症者数が少ないため、専門施設に人材と医療技術を集中させて診療の質を高めるべきだとした。今後取り組むべき 課題としては、▽診療体制のあり方▽患者やその家族に対する支援▽情報の一元化―などを挙げた。

このうち、「診療体制のあり方」では、 小児がん拠点病院の整備や小児がんセンターの設置を提案。小児がん拠点病院については、小児に対する化学療法や放射線療法などの専門家による医療提供体制 の構築や、院内学級などの療育体制を整備すべきとした。この日の会合では、全国で数か所から数十か所の施設を整備すべきだと考えで一致した。
 また小児がんセンターは、拠点病院などの診療実績を集積し、それを基に治療法や副作用に関する情報などを一元的に発信する役割を担うとした。最終的には診療機能も備えて小児がんの領域を統括する施設を目指す。

このほか、小児がん登録の義務化や、小児に対する未承認薬、適応外薬の状況について分析し、対策を検討する場を新たに設けるなどの案が盛り込まれた。

檜山専門委員らがこの日の委員からの意見を踏まえて、報告書として正式に取りまとめ、次回の同協議会で提示する。今後は報告書案を基に、来年度から5年間の次期がん対策推進基本計画の策定に向けて同協議会で検討を進める。

2011081021:45 キャリアブレイン )

福島第1原発:子供が消えた夏…観光客激減、果物王国閑散

 東京電力福島第1原発事故が収束しない福島県は苦難の夏を迎えている。4万8903人(7月28日現在)が県外避難を余儀なくされ、少しでも被ば くを減らそうと夏休み中に「疎開」する子供も多く、公園などから子供の姿が消えた街も。特産のモモや観光も大打撃を受け、被害は拡大を続けている。

「行ってきます」。伊達市で8日、小中学生14人が笑顔でバスに乗り込み、愛知県に旅立った。同県の支援団体の招待で2週間、プール遊びや運動会などで過ごす。

伊達市には放射線量が高い「ホットスポット」がある。小学3年生の長女を参加させたデイサービス施設管理者、長正浩明さん(36)は「外で思う存 分遊ばせてストレスを発散させてやりたかった」。小学5年生と3年生の娘2人を参加させた女性(41)は「帰ってきてからが心配。簡単に転校もできない し」と顔を曇らせた。多数の団体が同様の支援を実施している。

震災から7月15日までに小中学生7672人が県外へ転校。夏休み中にはさらに1081人が続く。私立幼稚園からは約2000人が県外に移った。

県内には例年、修学旅行や合宿などの教育旅行で年間約8000団体延べ約70万人が訪れる。だが、県観光物産交流協会によると、今冬以降のキャンセルも相次ぎ、今年度は95%減になる見込みだ。2~3年後の予約も取り消され始めた。

山梨県に次ぎ全国2位の生産高を誇るモモは収穫の最盛期だが、風評被害に苦しんでいる。福島市観光農園協会(片平新一会長)によると、百貨店のお 中元カタログに掲載されず、贈答用の売り上げが大きく減少。販売店や観光果樹園が並ぶ同市の県道「フルーツライン」も客足はまばらだ。片平会長は盆休みの 客を昨年の1割程度と見る。果樹園を営む紺野淳さん(59)は「モモは熟れるのを待ってくれない。作り続けるだけ」と収穫を続けた。【山田奈緒、関雄輔】

毎日新聞 2011810日 2130

福島第1原発事故 東電、1号機使用済み燃料プールを安定的に冷却する装置の稼働発表

東京電力は10日、福島第1原発1号機の使用済み燃料プールを安定的に冷却する装置が稼働したと発表した。
福島第1原発では、2号機から4号機の使用済み燃料プールで、すでに循環冷却が行われているが、放射線量が高く、作業が遅れていた1号機の使用済み燃料プールに関しても、10日、循環冷却を始めた。
数日程度で、プールの温度は40度以下に下がる見通しだという。
一方、1号機の原子炉建屋では、放射性物質の拡散や雨水の流入を防ぐ建屋カバーの本格的な設置工事が、10日から始まった。
鉄骨部分を組み立てたのち、カバーで覆うことにしており、東京電力は、9月下旬に完成させたいとしている。

(08/10 21:18)

日本車から放射線=ロシア極東の港

 【モスクワ時事】ロシア極東地域の税関当局は10日、沿海地方スラビャンカ港に入港した船で、積み荷の日本車から高い放射線量が検知されたことを明らかにした。インタファクス通信が伝えた。
 船は舞鶴港(京都府舞鶴市)から着いた。税関当局によると、日本車の1台から最大で通常値を340倍上回る毎時17マイクロシーベルトの放射線が測定された。これらの車は日本に送り返されるという。(2011/08/10-20:36

原発緊急作業の被曝限度下げ検討 厚労省、事故前の値に

2011/8/10 20:10

 厚生労働省は10日、福島第1原子力発電所の事故の緊急作業に従事する労働者の被曝(ひばく)限度を現行の250ミリシーベルトから引き 下げる検討を始めた。5月中に新たに作業した人の被曝線量が50ミリシーベルト未満だったことから、事故前の100ミリシーベルトに戻す方向で調整する。

東京電力が同日報告した労働者の被曝線量によると、5月中に新たに緊急作業に従事した約3200人のうち、測定を終えた2721人の最高は 41.6ミリシーベルトで、平均では3.1ミリシーベルトにとどまっていた。3月中の作業者の最高は670.4ミリシーベルトに達するなど250ミリシー ベルト超は6人、100ミリシーベルト超でも計103人いた。

同省は「これまで100ミリシーベルトを超えていた人の多くは東電社員で重要な作業を担当している。被曝限度を引き下げても作業を続けられるように検討したい」としている。

同省は放射線業務に従事する労働者で事故などで緊急作業に従事する間は100ミリシーベルトを限度としているが、同原発の事故に限って緊急作業に従事する人が足りなくなる恐れがあり、250ミリシーベルトに引き上げていた。

イオン、コメの線量検査へ PB米の安全アピール

流通大手のイオンは自社グループで販売するコメについて、独自の放射線量検査に取り組む方針を9日明らかにした。2011年産米は政府が自治体に検査を求める方針だが、行政任せにせず、流通業者としても消費者に安全をアピールする必要があると判断した。

プライベートブランド(PB)「トップバリュ」で販売するコメが対象で、イオンは東北地方産の「あきたこまち」などを販売している。PBは契約栽培のた め、出荷時点での検査が可能だという。すでにカドミウム検査や残留農薬検査を実施しているが、これに放射線量検査も加える。

イオンはトップバリュブランドの牛肉の全頭検査に取り組んでおり、コメも全量を対象にするとみられる。「行政による検査だけでは消費者の不安がぬぐえない可能性がある」(幹部)という。

iPhoneと組み合わせて使う激安ガイガーカウンターが登場

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「身の回りの放射線量を計測したいのでガイガーカウンターが欲しいけど、高すぎて買えない……」と嘆いている人に朗報。iPhoneと組み合わせて使う、5000円以下のガイガーカウンターが登場したぞ。自作のキットだが、作り方はとても簡単だ。

「ポケットガイガーKIT」は、低価格なガイガーカウンターキットだ。
価格を少しでも抑えるため、自分で組み立てるキット方式となっているが、テープで加工してFRISKのケースに入れるだけなので、誰でも簡単に作ることが できる。iPhoneと接続すれば無料アプリによって近隣の空間線量を計測可能(単独では使用不能)。たったの3500円で、実用レベルのガイガーカウン ターが手に入るのだ。
このキットは非営利プロジェクト「radiation-watch.org」によるもの。興味のある人は購入しよう。

ポケットガイガーKIT for iPhone / 3500円で発売開始されました!

沿海地方に入港した日本船から高い放射線量

タグ: 極東, 放射能, 記事一覧, 日本関連, 社会・歴史, 国内

10.08.2011, 12:06

Photo: RIA Novosti

 

ロシア極東沿海地方南部のスラヴャンカ港の税関職員によれば、舞鶴から着いた「サンライズ」号の甲板で、かなり高い放射線量が測定された。

   10日極東関税局報道部が伝えたところでは「船倉の電離性放射線量は、かなり強いもので、船の上部デッキでさえ自然の放射線量を越える数値が記録された。」

 今年夏以降、スラヴャンカ港の検査所では、こうした例は初めてではなく、船で運ばれた日本車で、電離性放射線量の高いものが6台見つかっている。 そのうち2台は、ロシア国内への入国が認められたが、4台は日本へと戻された。

  ロシアでは福島での原発事故発生以後、沿海地方に到着する日本の船舶、日本から運ばれる貨物、入国者及びその荷物に対する、放射線量チェックが強化されている。

東北・関東の放射線量 10日

8101717

東北地方と関東地方各地で計測された屋外の放射線量です。文部科学省や各自治体によりますと、10 日午前8時から9時までに計測された放射線量は次のとおりです。福島県では、いずれも午前9時の時点で▽福島市で1.17マイクロシーベルト、▽郡山市で 0.94マイクロシーベルト、▽白河市で0.46マイクロシーベルト、▽南相馬市で0.44マイクロシーベルト、▽いわき市で、0.18マイクロシーベル トといずれも震災前に計測されていた通常の値よりやや高い放射線量を計測しました。▽仙台市では、0.064マイクロシーベルト、茨城県では、▽北茨城市 で0.174マイクロシーベルト、▽水戸市で0.086マイクロシーベルトといずれも通常よりやや高い放射線量が計測されましたが、ほとんどの地点でほぼ 横ばいの状態が続いています。このほか青森市、秋田市、盛岡市、山形市、宇都宮市、前橋市、さいたま市、千葉県市原市、東京・新宿区、神奈川県茅ヶ崎市で は、通常より高い放射線の量は計測されていません。

1号機、使用済み燃料プールの循環冷却開始

< 201181016:17 >

「東京電力」は10日、福島第一原子力発電所1号機の使用済み燃料プールを安定的に冷却する装置が稼働したと発表した。

福島第一原発では、すでに2号機から4号機までの使用済み燃料プールの循環冷却が行われているが、1号機は放射線量が高く、なかなか原子炉建屋の中に入れなかったため、作業が遅れていた。

1号機の使用済み燃料プールは、定期的に注水することで冷却していたため、水温はそれほど高くないとみられるが、10日昼頃に装置が稼働したことにより、使用済み燃料プールの温度は数日程度で40℃以下に下がる見込みだという。

これにより、福島第一原発の1号機から4号機まで全ての使用済み燃料プールが安定的に冷却され、工程表で来年1月までとした目標期限は大きく前倒しされることになる。

被災地美術館グッズ販売 釧路

08/10 15:00

東北地方の県立美術館のオリジナルグッズが並ぶ釧路芸術館のミュージアムショップ

東北地方の県立美術館のオリジナルグッズが並ぶ釧路芸術館のミュージアムショップ

【釧路】東日本大震災で建物が被災したり、展覧会がキャンセルになったりした東北地方の3県立美術館を支援しよう と、道立釧路芸術館は館内のミュージアムショップで三つの館のオリジナルグッズ販売を始めた。芸術館の職員が発案。ショップで販売を担う同館の「ボラン ティアの会SOA」が実現させた。(小坂洋右)

支援先は福島、宮城、岩手各県の県立美術館。岩手県立美術館(盛岡市)は本年度に予定していた企画展がすべて中止になる大打撃を受け、福島県立美術館(福島市)は4月26日に再開、宮城県美術館(仙台市)は7月5日にようやく全面再開を果たした。

ショップで扱うのは、3館が収蔵するカンディンスキーや岸田劉生などの作品ポストカードや作品をモチーフにしたバッグ、手ぬぐい、便せんなど約30種 類。ボランティアの会のメンバーは「売れれば3館の収入になるし、収益分も全国美術館会議の復興募金に寄付する」としている。

福島県立美術館からはお礼とともに「館内の放射線100+ 値は平常と変わらないので、外で遊べない子どもたちに企画展示室を開放して絵本を読んだり、絵を描いたりしてもらっている」といった近況も伝えられ、その文面なども展示して来館者に各館の苦闘ぶりを理解してもらっている。

販売は28日までの予定だが、延長も検討中。

【相次ぐ福島から県外への転校】苦渋の選択、迷う家庭も

 相次ぐ県外転校/健康に責任持つ体制整えよ(8月10日付)

子どもたちの県外への転校が相次いでいる。東京電力福島第1原発事故による放射線への不安が背景にあるとみられている。ふるさとの未来を担う子どもたちがこのまま減り続けていったらどうなるか。深刻な事態と言わざるを得ない。

流出に歯止めをかけるには、子育ての不安を少しでも解消できるようにすることだ。除染の徹底も求められるだろう。県民の健康にきちんと責任を持てるような体制を速やかに整えなければならない。

第1原発事故の発生以来、県内から県外の小中学校や高校に転校する事例はこれまでにも相次いでいた。この動きが夏休みを契機に加速している。県教委の調 べによると、夏休み期間中に県内から県外に転校を希望している小中高生は1130人に上っている。

夏休みになったら流出の動きが活発化することは予想されていたが、県教委の調査で実態が初めて明らかになったといえる。この数字は7月15日現在だ。2学期を迎えるまでにさらに増えることも予想される。

警戒区域や緊急時避難準備区域などに指定された避難区域からの転居に加え、避難区域にはなっていない地域からの自主避難も含まれている。放射線量が比較的高いとされる中通り地方での動きが目立っていると言われる。

親がわが子の健康を心配し、放射線から守ろうとするのは当然のことだ。「県内にこのままいたら、野外活動を制約せざるを得ない。通学するにしても気温が 高い季節でもマスクをかけさせることにはつらい」との声も聞かれる。放射線による健康への懸念は「孫」の世代まで見据えたものだ。

転校することで子どもは友達とも離れざるを得なくなる。親にとってはふびんに思うだろう。県内に踏みとどまれば親にとっては悩みながらの子育てとなり、転校は苦渋の選択となる。迷っている家庭も少なくないのではないか。

東日本大震災と第1原発事故前に比べると県の人口は推計で減少している。5月1日現在では、3月1日に比べて約1万8000人も減少した。特に14歳以 下の転出は前年同期に比べて2倍になっている。県民の間には将来についての不安が広がっていることを物語る。

放射線への不安を取り除くような手を打たなければ、福島の将来を子どもたちに託せなくなってしまう恐れもある。モニタリングを徹底しなければならない。恒久的な除染も急がれる。安全といえる確かな根拠を示していくことだ。

対策が遅れれば遅れるほど不安の連鎖が広がり、人口流出が進みかねない。一刻の猶予もならない。知恵を集め、総力を挙げて放射線対策に取り組まなければならない。

【各地の放射線量】(8月9日)各地で低下目立つ

東北、関東各都県で8日午前9時から9日午前9時に観測された最大放射線100+ 量は7~8日に比べ低下が目立った。文部科学省の集計によると、群馬が毎時0・032マイクロシーベルトに低下したほか、宮城が0・063マイクロシーベルト、東京も0・058マイクロシーベルトにそれぞれ下がった。福島は1・250マイクロシーベルトに上昇した。

福島第1原発の北西約30キロの福島県浪江町で8日午前10時9分に15・6マイクロシーベルトを観測した。

(共同通信)

汚染腐葉土を倉庫に移動
(秋田県)

■ 動画をみる

秋田市の小学校で通常レベルの範囲を超える空間放射線量の腐葉土が見つかった問題で、秋田市教育委員会は腐葉土を敷地内の倉庫に移動しまし た。秋田市の土崎南小学校では栃木県産の腐葉土が混ざった土置き場から今月2日、通常レベルの範囲を超える空間放射線量が測定されました。この土は校舎の 脇にブルーシートで覆った状態で保管されていましたが、秋田市教育委員会が学校の敷地内にあるカギのついた倉庫に土を移動させることにしたものです。この 土については保護者や地域住民から不安の声があがっています。秋田市教育委員会では泉小学校にある国の暫定規制値を超える放射性物質が検出された腐葉土に ついても、敷地内にあるカギのついた倉庫に移動しています。今後の対応について教育委員会では購入した店に返品したいと話しています。

[ 8/10 13:12 秋田放送]

東日本大震災:放射線量、生活圏内大部分で目安値を下回る--文科省調査

 文部科学省は9日、東京電力福島第1原発事故に伴う緊急時避難準備区域内の詳細な放射線計測結果を公表した。同区域の解除に向けた政府の行動計画 の一環。学校や病院、図書館などの公共施設周辺、住民の生活圏内の道路などを重点的に計測した結果、大部分は、屋外活動制限の目安の半分に当たる毎時1・ 9マイクロシーベルトを下回った。

一方、計画的避難区域に近い福島県南相馬市原町区馬場で最高毎時5・5マイクロシーベルト(地上50センチ)▽川内村下川内三つ石で同4・7マイ クロシーベルト(同)の宅地が見つかるなど、局所的に屋外活動制限の目安を上回る高い線量を示す場所もあった。これらの地域の一部は政府が今月3日、年間 被ばく量が20ミリシーベルトを超えるおそれがある「特定避難勧奨地点」に指定している。

原子力災害対策本部によると、緊急時避難準備区域に当たる南相馬市、田村市、川内村、広野町、楢葉町の5市町村は今後、インフラや医療機関、学校などの再開の道筋を示した「復旧計画」を策定。この中に放射線量が高い地点などの除染計画も盛り込まれる予定。

調査は7月9~28日に実施。公共施設の内部や周辺の地上50センチと1メートルの地点で放射線量を測ったほか、通学路など住民がよく利用する道路を車などで走りながら5秒おきに放射線量を記録した。

結果は文科省のウェブサイト(http://radioactivity.mext.go.jp/ja/monitoring_action_plan/)で詳細を見ることができる。【西川拓】

毎日新聞 2011810日 東京朝刊

福島第1、プール冷却装置が稼働

2011/8/10 12:59

 東京電力は10日午前、福島第1原子力発電所1号機の使用済み核燃料プールで代替冷却装置の稼働を始めたと発表した。早ければ数日でプー ルの水温をセ氏40度程度に下げられる見通し。2~4号機は同様の装置が動いており、東電は全号機のプールを安定した状態に持ち込めるとみている。

代替冷却装置はプールの水を循環させ、熱交換器で冷やしてプールに戻す。通常の冷却装置が故障し新たな装置を設置する工事を進めていたが、原子炉建屋内の放射線量が高く難航していた。

また、1号機では10日午前、原子炉建屋カバーの鉄骨の柱を組み上げる工事も開始した。今後、鉄骨の周囲にポリエステル製のカバーを張り、放射性物質の飛散や雨水の流入などを防ぐ。

「福島の新米食べてくれますか」稲刈り控える農家の問いかけ

0812() 教育/デジタル教育1 00:00 00:24

(C)NHK
CNHK

福島県須賀川市に住む農家の男性は、今年も例年通り田植えを行った。この地区で検出された放射線100+ 量は、国が設けた基準の半分以下。それでも秋にできる米には、ある程度の放射性物質が含まれる可能性がある。

「秋にできる私たちの米。国が『安全だ』と言った場合、みなさんはどうしますか?」

大阪府の40代女性は「専門家が安全と判断した基準の半分以下の数値なら自分が食べる分には抵抗ありません」という。対して愛知県の40代女 性は「今の暫定値で『大丈夫』と言われているから『食べても大丈夫』と言うのは違うと思う」と反論する。視聴者からの意見を交えながら、「食べてもらえる かわからない作物を育てなければならない」農家たちの現状を伝える。

相馬の玉野と東玉野で線量詳細調査開始

201108101046分配信

政府の原子力災害現地対策本部と県災害対策本部は9日、相馬市の玉野地区と東玉野地区で放射線量詳細調査を始めた。

10日まで計155地点を調査する。

県原子力センターの担当職員ら9班18人が調査している。

このうち相馬市玉野字副霊山の酪農家村松征吉さん(73)方には9日午前に調査員2人が訪れた。

玄関先と庭付近の2カ所において0・5メートル、1メートルの高さで計4回測定した。

暫定値で毎時0・89〜0・98マイクロシーベルトの結果となった。

村松さんは「思ったより数値が低くてまずはひと安心だ。

玉野に住み続けたいという住民は多く、行政には除染などを進めてほしい」と語った。

両本部は結果を基に市と協議し、特定避難勧奨地点の指定について判断する。

南相馬の中央図書館と博物館5カ月ぶり再開

201108100942分配信

震災や原発事故で閉館していた南相馬市原町区の市立中央図書館と市立博物館は9日、約5カ月ぶりに再オープンした。

両施設は運営に必要な人員が震災対応で不足していた。

市が臨時職員を雇用し、ボランティアの協力を得て再開の見通しが立った。

緊急時避難準備区域内にあり、放射線量の低減を図る除染作業を行った。

JR常磐線原ノ町駅近くにある図書館は震災時、乗客らの避難所になった。

棚から本が落ちたが、施設そのものに目立った被害はなかった。

安斎久司館長は「長い期間閉館し、申し訳ない。

多くの情報を届ける図書館の使命を果たしていきたい」と話した。

図書館は月曜日を除き、午前10時から午後5時まで開館。

博物館は月曜日休館で、午前9時から午後4時45分まで開く。

準備区域内に20ミリ超え可能性9カ所

201108100915分配信

内閣府と文部科学省は9日、7月に実施した緊急時避難準備区域の5市町村で実施した放射線量調査の結果を発表した。

避難の目安となる年間の積算線量20ミリシーベルトに達する可能性が高い毎時3・0マイクロシーベルト(高さ1メートル)を超えた宅地は田村市と川内村で計9カ所あった。

南相馬市と田村市の道路では毎時3・0マイクロシーベルト超の地点があった。

最高は南相馬市の道路の毎時4・2マイクロシーベルトだった。

政府は「区域内の線量は基本的に安全性が確認された」とする一方、住民の被ばく量をさらに減らすために8月中に除染すべき場所や方法などの基本方針をまとめる計画だ。

毎時3・0マイクロシーベルトを超えた地点を中心に除染を進める方針。

毎時3・0マイクロシーベルトを超えた宅地は、川内村の8カ所、田村市の1カ所だった。

全小学校に線量計設置 24時間自動計測し公開 高根沢町

(81005:00)

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 【高根沢】福島第1原発事故を受け、町は24時間無人で空間放射線100+ 量を自動計測するネットワーク型環境放射線モニタリングシステム「G-Sense(ジーセンス)」を町内の全6小学校に導入する。同システムを開発した計測技研(宝積寺)の設置工事が9日から始まった。

小学校で放射線100+ 量を常時観測・公開するシステムを導入したのは高根沢町が全国初という。観測した放射線100+ 量はパソコンやスマートフォンなどで閲覧することができる。工事は11日までに完了、同社は17日に西小学校で同システムを使って観測結果を閲覧する現地説明会を開催する。

同社は8月3~5日に全小学校で観測装置を設置するためのポールの取り付け工事を済ませている。9日は阿久津小と上高根沢小で装置の取り付け工事を行った。町によると、設置費用は6校で約270万円。

同社の担当者は「24時間リアルタイムで観測できる。万が一全員が避難しても放射線100+ 量の観測は可能。システムが学校や児童・保護者の安心につながれば」と話した。

上高根沢小の古口道子校長は「放射線100+ への不安が解消され大変ありがたい」と話していた。

福島第1原発:建屋カバー設置、本格工事始まる 1号機

福島第1原発に陸揚げされる1号機原子炉建屋カバーの鉄骨部材=2011年7月26日(東京電力提供)

福島第1原発に陸揚げされる1号機原子炉建屋カバーの鉄骨部材=2011年7月26日(東京電力提供)

東京電力は10日、福島第1原発1号機で放射性物質の拡散や雨水の流入を防ぐ建屋カバーの本格的な設置工事を始めた。放射性物質の飛散抑制は、今後の避難区域見直しの前提にもなる。

これまでに土台の整備や部品の搬入を進めてきた。10日からは重さ約30トンの鉄骨の柱をクレーンでつり上げ、建屋南東の角に設置する作業を開始。今後、鉄骨を組み上げ、外枠の周りに気密性の高いポリエステル製のシートを張る。

1号機周辺では、最大で毎時10シーベルト(1万ミリシーベルト)超と非常に高い放射線量が計測されているが、遠隔操作のクレーンを使うため、作業に支障はないという。

毎日新聞 2011810日 1211分(最終更新 810日 1211分)

伊達市が「五山送り火のまき」で抗議へ

201108101040分配信

伊達市は、京都市の伝統行事「五山送り火」で岩手県陸前高田市の松を燃やす計画が中止になった問題で抗議する方針を固めた。

9日、伊達市災害対策本部会議で仁志田昇司市長が述べた。

理由として、放射線はまきから検出されていないのに中止したことは、放射線問題に対して、理由のない恐怖や風評を拡大し、東北の復興は遠くなるなどを挙げている。

抗議文は大文字保存会や京都市に送付する考え。

1号機の建屋カバー、組み立て開始 福島第一原発

横付けされたクレーンを使い、建屋カバーの工事が始まった福島第一原発1号機(左)=東京電力のライブカメラより

東京電力は10日、爆発で屋根が吹き飛んだ福島第一原子力発電所1号機の原子炉建屋を覆うカバーの組み立てを始めた。放射性物質が漏れ出すのを抑えるのが目的だ。9月末の完成を目指す。

カバーは縦47メートル、横42メートル、高さ54メートル。長さ140メートルのアームを持つクレーンで、建屋南東からカバーを支える柱の組み立てを 始めた。ポリエステル繊維に燃えにくい樹脂を塗ったパネルを鉄骨の骨組みにはめ込む構造。被曝(ひばく)を避けるため、クレーンを遠隔操作して組み立て る。日本建築をヒントにねじやボルトを使わない方式を採用した。

1号機周辺の放射線量は毎時1~20ミリシーベルト。カバーには放射性物質を吸着するフィルター付き換気装置6台が取り付けられている。完成後は、毎時4万立方メートルの空気を浄化して入れ替えることになる。

2011810()

小中学校の線量低減へ表土除去実験 龍ケ崎市
分布図作製し対応へ


【写真説明】
重機やスコップを使って表土を取り除く市職員=龍ケ崎市立長戸小

福 島第1原発事故に伴い、龍ケ崎市は9日、同市半田町の同市立長戸小で、表土の除去による放射線量の低減効果を調べる実証実験を行った。同市が表土除去の調 査をするのは初めて。同市は市内19小、中学校を対象に「放射線量分布図」を作成し、基準値を上回る放射線量が検出された場合、その箇所の表土を重点的に 除去する方針。

実証実験が行われた長戸小は、先月29日の測定で校庭中央で地上50センチの空間放射線量が0383マイクロシーベルトを測定。最大で055マイク ロシーベルトを検出した箇所があった。その他の学校では01マイクロシーベルトから03マイクロシーベルト以下だった。同小での測定値が比較的 高かったことから、表土の除去によってどのくらい線量が下がるのかを実証することになった。

作業には中山一生市長ら幹部と施設管理事務所の職員ら延べ約60人が参加。校庭の土を厚さ23センチにわたって重機を利用してH鋼で削り取った。重機が入ることができない隅や遊具の下などはスコップを使って削った。

炎天下の作業に参加者は汗だくで、除去した土は土のう袋に入れ、校庭の一角に仮置きした。10日に校庭に土をかぶせて埋め戻す予定。一部の箇所で測定した ところ、地表面で0666マイクロシーベルトあった所が除去後は0263マイクロシーベルトまで下がった。市は市内19の小、中学校を対象に放射 線量の数値を示す分布図を作成し、市が示す基準値を上回る数値が出た所から重点的に表土などを除去していく方針。中山市長は「今回の結果を見ながら、効果 的な対策を講じていきたい。基準値については協議中だが、当初考えていたものより厳しくなると思う」と話した。

【NSREC 2011レポート】
放射線が弱くなると半導体チップの劣化が早まる

JW Marriott Resort & Spaのロビーに掲げられたNSRECの垂れ幕

会期:2011年7月26日~29日(現地時間)

会場:米国ネバダ州ラスベガス JW Marriott Resort & Spa

 プロセッサやメモリなどの半導体チップの放射線対策技術に関する世界最大の国際会議NSREC(Nuclear and Space Radiation Effects Conference)が米国ネバダ州ラスベガスで7月26日~29日に開催された。NSREC 2011レポートの最終回に当たる本レポートでは、これまで取り上げきれなかったトピックスをご紹介する。

●総ドーズ量(累積放射線量)とドーズ率(放射線の強さ)
NSREC 2011レポートの第2回では、放射線が半導体チップに与える影響を説明した。再掲すると、

(1)シングル・イベント効果(SEE:Single Event Effect)
(2)トータル・イオン・ドーズ(TID:Total Ionizing Dose)効果
(3)はじき損傷(DDD:Displacement Damage Dose)効果

の3種類がある。この中で(2)のTID効果は、荷電粒子あるいは電磁波を半導体チップが浴び続けることによる累積効果として現れる。浴び た放射線の総量を「総ドーズ量」と呼ぶ。TID効果によって半導体チップの性能は劣化する。たとえば最大動作周波数が低下する、トランジスタのリーク電流 が増加する、トランジスタのしきい電圧が変化する、メモリのデータ保持期間が短くなる、といった劣化によって、製品仕様を維持できなくなったり、何らかの 動作不良を起こしたりする。劣化が始まった段階の「総ドーズ量」で、半導体チップの放射線に対する強さを表現する。

ここで問題になるのは、単位時間当たりの放射線量である。具体的には1秒間当たりに浴びる放射線の線量だ。これを「ドーズ率」と呼ぶ。 ドーズ率が高ければ、短い時間で半導体チップの劣化が始まり、ドーズ量が低ければ、半導体チップの劣化が始まるまでには長い時間がかかる。

●システムの電源系に影響
ところが、弱い放射線、つまり低いドーズ率だと、高ドーズ率の放射線に比べると劣化が始まる総ドーズ量が低くなることがある。劣化が早ま る。この現象は「ELRDS(Enhanced Low Dose Rate Sensitivity)」と呼ばれており、バイポーラ・トランジスタで起こる。言い換えると、MOSFETではELRDSは起こらない。まとめると以下 のようになる。

CMOS技術で製造した半導体チップ:ELRDSは起こらない
バイポーラCMOS技術で製造した半導体チップ:バイポーラ回路でELRDSが起こる
バイポーラ技術で製造した半導体チップ:ELRDSが起こる

CMOSチップではELDRSが起こらないことから、PCやスマートフォン、メディアタブレットなどのシステムではELDRSは無関係な ように見えるかもしれないが、それは違う。なぜかというと、通常のシステムは電源系の半導体チップを搭載しており、バイポーラ技術は電源系の半導体チップ でごく普通に使われているからだ。それから高周波無線回路(携帯電話や無線LANなど)のフロントエンドにも、バイポーラ回路が使われていることがある。

留意すべきなのは、プロセッサやメモリなどを動かす電源電圧を決める半導体チップに、バイポーラ技術が使われていることである。たとえば プロセッサの電源電圧は、負荷の大小に応じてきめ細かく制御することが珍しくない。この電源電圧を制御する半導体チップや、基準となる電圧を発生する半導 体チップの製造技術に、バイポーラが使われている。

そこでバイポーラ技術で製造したこれらの半導体チップを販売している企業(そのほとんどはアナログICベンダーである)のいくつかは、低 ドーズ率の放射線(通常はガンマ線)を使ってテストを実施し、製品仕様を策定している。このときのドーズ率は10mrad(Si)/sである。

●業界基準よりもさらに弱い放射線を照射
それでは業界標準のドーズ率よりもさらに弱い放射線、具体的には10mrad(Si)/sよりも低いドーズ率の放射線を浴びたときには、 どうなるのだろうか。NSREC 2011では、この特性を具体的測定した結果が報告された(D. Chenほか、講演番号G-4)。発表者は、NASAやNational Semiconductor、Linear Technology、Texas Instruments、STMicroelectronics、Naval Research Laboratoryなどの共同研究チーム。この中でNational Semiconductor、Linear Technology、Texas Instruments、STMicroelectronicsはいずれも大手から中堅のアナログICベンダーである。これらのベンダーが市販している半 導体製品をテストし、評価した。

照射したのはコバルト60(Co60)を線源とするガンマ線で、ドーズ率は業界標準と同じ値(10mrad(Si)/s)、業界標準の半 分(5mrad(Si)/s)、業界標準の10分の1(1mrad(Si)/s)、業界標準の20分の1(0.5mrad(Si)/s)である。測定対象 の半導体チップは、通常の仕様の製品、耐放射線仕様の製品(RH(Radiation Hardness)品)、業界標準の低ドーズ率(10mrad(Si)/s)ではELRDSが起こらないとする製品(ELRDSフリー品)の3種類を用意 した。品種数では合計で21品種である。

●放射線が弱くなるほど不良発生の照射量が低下
測定結果はとても興味深いものだった。ドーズ率が低くなればなるほど、性能劣化が始まる総ドーズ量が低くなったのである。測定に利用した ドーズ率の範囲では、この傾向がみられた。すなわち、標準の20分の1(0.5mrad(Si)/s)のドーズ率のときに、劣化が始まる総ドーズ量が最も 低くなった。以下に発表内容から、代表的な測定結果をご紹介しよう。

Texas Instruments(TI)の電圧レギュレータIC(通常品)「TL750L05CDR」では、ドーズ率が10mrad(Si)/sのときには不良が 発生し始める総ドーズ量が60krad(Si)だった。これに対し、ドーズ率が20分の1(0.5mrad(Si)/s)を低くすると、不良が発生し始め る総ドーズ量は6分の1である10krad(Si)に大きく低下した。またドーズ率が小さくなるとともに、不良発生の総ドーズ量は低くなっていった。

不良が発生し始める総ドーズ量(縦軸)と、ドーズ率(横軸)の関係。Texas Instruments(TI)の電圧レギュレータIC「TL750L05CDR」の例(提供:NASAのD. Chen氏)

National Semiconductorの電圧レギュレータIC(低ドーズ率での耐放射線品)「LM117HRQMLV」は、10mrad(Si)/sのドーズ率で 100krad(Si)の総ドーズ量に耐えることを保証している。この製品では、リファレンス電圧出力の変化を測定した。放射線を照射すると、リファレン ス電圧が上昇する。ドーズ率を10mrad(Si)/sから下げると、より低い総ドーズ量でリファレンス電圧の上昇が始まった。

リ ファレンス電圧の変化(縦軸)と総ドーズ量(横軸)の関係。National Semiconductorの電圧レギュレータIC(耐放射線品)「LM117HRQMLV」の例。ドーズ率ごとに測定結果をプロットしてある。 「HDR」とあるのは高ドーズ率での測定結果(提供:NASAのD. Chen氏)

Texas Instruments(TI)の電圧レギュレータIC(通常品)「LM317KTTR」でも、出力電圧の変化を測定した。この製品では、放射線の照射に よって出力電圧が低下する。ドーズ率が1mrad(Si)/s以下になると、電圧の低下が始まる総ドーズ量が下がっていった。

出 力電圧の変化(縦軸)と総ドーズ量(横軸)の関係。Texas Instruments(TI)の電圧レギュレータIC(通常品)「LM317KTTR」の例。ドーズ率ごとに測定結果をプロットしてある。「HDR」と あるのは高ドーズ率での測定結果(提供:NASAのD. Chen氏)

このほか、National SemiconductorのオペアンプIC(低ドーズ率での耐放射線品)「LM158AJRQMLV」、Linear Technologyの高精度5V基準電圧源IC(高ドーズ率での耐放射線品)「RH1021」などでも同様の傾向を得た。

ELDRS の効果(EF:Enhancement Factor)(縦軸)とドーズ率(横軸)の関係。National SemiconductorのオペアンプIC「LM158AJRQMLV」、Linear Technologyの高精度5V基準電圧源IC「RH1021」、Linear Technologyの2.5V基準電圧源IC「RH1009」、Texas Instruments(TI)の電圧レギュレータIC「LM317KTTR」の測定結果をプロットした。赤い点線はEFが1.5の水準で、EFが1.5 以上を示す半導体チップは、ELDRSの特性を示すとみなされる(提供:NASAのD. Chen氏)

ELDRSがどのようにして発生するかのメカニズムは、詳しくは分かっていない。現在考えられているモデルは、高ドーズ率のときには酸化 膜中に広く分布した欠陥(正孔準位)が放射線の電荷をキャンセルするので、結果として劣化が始まる総ドーズ量が高くなるというものである。

なおここでご紹介した半導体製品が放射線に特に弱いというわけではない。念のため、お断りしておく。

次回のNSREC(NSREC 2012)は米国フロリダ州マイアミで2012年7月16日~20日に開催される。放射線が半導体チップに与える影響とそのメカニズムには、まだ理解がお よばない部分が少なくない。来年のNSRECでは、メカニズムの解明がさらに進むことを期待したい。

□NSREC 2011のホームページ(英文)
http://www.nsrec.com/
□関連記事
【2011年8月4日】【NSREC 2011レポート】放射線に対する半導体チップの強さを評価する
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/20110804_464984.html
【2011年7月29日】【NSREC 2011レポート】プロセッサやロジックなどを放射線に強くする
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/20110729_463761.html
【2010年5月7日】【IRPS 2010レポート】Intelなどが大規模ロジックのソフトエラー対策を公表
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/20100507_365746.html
【2009年5月1日】【IRPS 2009レポート】ソフトエラー編
~ソフトエラー対策が常識となる最先端チップ開発
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/20090501_167937.html

(2011年 8月 10日)

[Reported by 福田 昭]

放射線:検査で稲刈り--岐阜・県農業技術センターの試験水田 /岐阜

放射線検査用に刈り取られる試験水田の「あきたこまち」=岐阜市又丸の県農業技術センターで2011年8月9日、山盛均撮影

放射線検査用に刈り取られる試験水田の「あきたこまち」=岐阜市又丸の県農業技術センターで2011年8月9日、山盛均撮影

県産米の放射性物質をサンプル調査するための稲刈りが9日、岐阜市又丸の県農業技術センター試験水田で行われた。刈り取られたのは極早生(わせ)の「あきたこまち」。乾燥させた後、2キロを12日、各務原市の県保健環境研究所に持ち込み、放射線の有無を検査する。

同センター試験水田では約110平方メートルであきたこまちを栽培。この日は、約55平方メートルの約1000株のうち、5地点から20株ずつ計100株を刈り取った。

刈り取られた稲は、千歯(せんば)を使ってその場で脱穀され、恒温乾燥機にかけられた。約26%ある水分を15%まで落とした後、12日に放射性物質の検査に入る。

センターでの田植えは4月15日に行われ、作柄は、6月から7月にかけての高温のため生育が幾分早いという。

あきたこまちは県内では海津市近辺で多く栽培されている。センターでの刈り取りの適期は12日ごろだったが、生産者も検査に関心を寄せていることから、早めに刈り取って検査に回すことにした。【山盛均】

毎日新聞 2011年8月10日 地方版

東日本大震災:放射性物質、31市町村で玄米検査へ--県が実施 /群馬

◇8地点で予備調査も
県は9日、放射性物質によるコメの汚染状況を確認するため、コメを栽培していない4町村を除く31市町村計98地点で収穫された玄米を検査すると 発表した。5月以降に空間放射線量が毎時0・3マイクロシーベルト以上を観測したことがある4市町村(沼田、中之条、川場、みなかみ)については、収穫前 にも8地点で予備調査を実施し、2段階で安全性を判断する。
県によると、調査は早場米を栽培している板倉町を皮切りに今月中にも始める。国が示している「基本的な考え方」に基づき、予備調査で玄米から1キ ロ当たり200ベクレルを超える放射性物質が検出された区域と、予備調査の対象外だった区域で平成の大合併前の旧70市町村単位で検査を行い、同200ベ クレルを超えた場合は「重点調査区域」に指定。
重点調査区域では15ヘクタールにつき1地点の詳細な再検査を行い、暫定規制値(同500ベクレル)を超えた場合、昭和の合併前の旧200市町村単位に細分化して出荷制限を行う。重点調査区域に指定されなければ、例年通りに販売が可能になる。
予備調査の実施基準となる放射線量の数値などは国の「基本的な考え方」と一部異なるが、測定機器の性能や地域性などに応じて設定し、国とも調整済みという。【鳥井真平】

毎日新聞 2011年8月10日 地方版

長崎大:IAEAと被ばく医療分野など学術交流で調印 /長崎

長崎大と国際原子力機関(IAEA)は9日、被ばく医療分野などでの学術交流や人材育成での協力のための実務合意に調印した。
長崎大は09年からIAEAと研究者の交流を始め、今年は博士課程の大学院生がIAEA原子力科学応用局にインターンシップで研修している。今年4月に実務合意を締結する予定だったが、東日本大震災の影響で延期されていた。
この日、長崎大で調印式があり、片峰茂学長とレシー・キース・チェム・同局ヒューマンヘルス本部長が文書にサイン。今後は福島第1原発事故の放射線健康リスク管理活動に関しても、スタッフの交流や学術情報の交換などに取り組む。
調印式に出席した福島県立医科大の山下俊一副学長は「被ばく線量の計測と評価、事故後の住民との対話のための人材育成など専門分野で協力したい」と話した。片峰学長は「世界の英知を結集して福島を支援する仕組みができた」と評価した。
〔長崎版〕

毎日新聞 2011年8月10日 地方版

コメの放射線検査、岩手全県で実施

2011/8/10 11:36
岩手県は、コメの放射性物質検査を全県に拡大して行うことを決めた。達増拓也知事が8月9日開かれた県議会臨時会で明らかにした。
国の一律検査の対象県から外れたことを受けて県は4日、空間放射線100+ 件量が高い奥州市以南の4市町で収穫前の予備調査と収穫後の本調査を独自に行うとしていた。しかし、農家、消費者から不安の声が寄せられたため、より検査体制を強化することにした。
調査は予備調査と本調査の2回。予備調査は従来方針通り、県南の4市町だけで行うが、本調査は34全市町村で実施する。本調査で放射性物質が 1キロ当たり200ベクレルを超えた市町村は、地域を細分化して再度調査を行い、国が示す暫定基準値の500ベクレルを下回った地域に限り、出荷できるよ うにする。

東日本大震災:県放射線量調査 警戒区域除く県内観光地、基準値超え地点なし /福島

県は、温泉や名所旧跡、果樹園などの観光地・観光施設で行っていた大気中の放射線量調査結果を公表した。警戒区域を除く県内全域の226カ所で7 月15日~8月2日、駐車場や路上など通行量の多い数地点で地上1メートルと50センチを測定。学校での屋外活動を制限する基準値(毎時3・8マイクロ シーベルト)を超えた地点はなく、最高はあぶくま親水公園(福島市)の遊歩道入り口3・0マイクロシーベルトだった。
主な観光地とそれぞれの最高値は、花見山公園・駐車場(福島市)2・2マイクロシーベルト▽磐梯吾妻スカイライン・不動沢登山口(同)0・27マ イクロシーベルト▽安達太良山・表登山口(二本松市)0・45マイクロシーベルト▽南湖公園・第1、2駐車場(白河市)0・71マイクロシーベルト▽磐梯 山・裏磐梯登山口(北塩原村)0・37マイクロシーベルト▽雄国沼・雄子沢入り口(同)0・34マイクロシーベルト▽大内宿・第3駐車場(下郷町)0・ 12マイクロシーベルト▽鶴ケ城・表門前(会津若松市)0・20マイクロシーベルト▽尾瀬湿原・御池入り口(檜枝岐村)0・08マイクロシーベルト--な ど。温泉地は各旅館や駐車場ごとに測定し、1マイクロシーベルトを上回った地点はなかった。【関雄輔】

毎日新聞 2011年8月10日 地方版

東日本大震災:大田原の49校で放射線測定開始 初日は基準以下 /栃木

大田原市は9日、市内の全ての保育園、幼稚園、小・中学校計49カ所に測定機を配置し、校庭、園庭での放射線の測定を始めた。土、日曜と祝日を除き毎日測定し、市のホームページなどで公表する。
初日の結果は毎時0・14~0・62マイクロシーベルトで、国の基準値(同3・8マイクロシーベルト)を超えたところはなかった。測定位置は小学校までが地上50センチ、中学校が1メートルで、1分ごとに5回測り平均値を取る。【柴田光二】

毎日新聞 2011年8月10日 地方版
小学校2校2地点で5マイクロシーベルト超え 月内に除染作業 茨城・牛久
2011.8.10 11:02
茨城県牛久市は9日、市立小中学校などで7月28日~30日に実施した放射線量測定結果を発表した。小学校2校の2地点で1時間当たり5マイクロシーベルト以上の高い放射線が測定された。同市は今月中に除染作業を行う方針。
今回の測定は、同市が県内で初めて除染基準(同0・3マイクロシーベルト以下)を設定したことを受け、小中学校と幼稚園、保育所など23施設で実施した。各施設の校庭や園庭などで測定し、この日は、保育所を除く16施設計552地点の測定結果を発表した。
小学校の1地点で5・602マイクロシーベルト、別の小学校でも1地点で5・126マイクロシーベルトが測定されるなど232カ所で0・3マイクロシーベルトを超えた。
基準値を上回った地点では、夏休み中に保護者や建設業者らの協力を得て表土を削るなどの除染作業が行われる。

東日本大震災:チェルノブイリの恩返し ウクライナ駐日大使が線量計など寄贈 /福島

◇放射線サーベイメーターと個人累積線量計、現地対策本部に各1000個
旧ソ連時代にチェルノブイリ原発事故が起きたウクライナのニコラ・クリニチ駐日大使が9日、県庁にある国の原子力災害現地対策本部を訪れ、支援物 資として同国製の放射線サーベイメーターと個人累積線量計各1000個を寄贈した。飯舘村に各100個が送られるほか、残りも県内の自治体に配布される。
クリニチ氏は、現地対策本部長の田嶋要経済産業政務官と面会。「日本はチェルノブイリ原発事故で素早く助けに来てくれた。今回の被災でも組織的に 動き、勇敢さを見せてくれた」と称賛。同原発事故時に首都キエフで行われた除染の様子や、現在も居住が禁止されている原発周囲30キロ圏を除き、5年後に 避難者ほぼ全員が帰還したことなどを説明した。「(当時住んでいた)キエフは今でも東京より放射線量は高いが、私はこうして元気でいる」と強調した。
田嶋氏は「原発の最悪期は過ぎて、これからは地域の安心を確保する取り組みが重要。ウクライナ政府の動きを研究しており、県民が安心できるような対策をしていきたい」と語った。【関雄輔】

毎日新聞 2011年8月10日 地方版

米国務長官:訪米の被災生徒を激励 鉄人リプケン氏も同席

野球とソフトボールを通じた交流のため、東日本大震災の被災地から訪れた中高生らと面会したクリントン米国務長官(中央)と元大リーグ選手のカル・リプケン氏(右隣)=米国務省で2011年8月9日、古本陽荘撮影

野球とソフトボールを通じた交流のため、東日本大震災の被災地から訪れた中高生らと面会したクリントン米国務長官(中央)と元大リーグ選手のカル・リプケン氏(右隣)=米国務省で2011年8月9日、古本陽荘撮影

【ワシントン古本陽荘】クリントン米国務長官は9日、国務省で野球とソフトボールの交流のため訪問している東日本大震災の被災地の中高生ら16人を激励した。

クリントン長官は「米国民が日本を大好きな理由の一つは、日本人が野球が好きだから」と冗談交じりに語った後、「復興を目指す日本人に対し米国民 は強く支えていこうとの気持ちを持っている」と強調。さらに、女子サッカーのワールドカップで日本が優勝したことについて「粘り強さを目の当たりにした」 と指摘した。

元大リーグ選手で2632試合連続出場の世界記録を持つカル・リプケン氏も同席。交流特使として今年11月に来日し、被災地で野球指導にあたる予定という。

訪米したのは岩手、宮城、福島の3県から来た16人で、8~23日の予定で講習や野球観戦など国務省のプログラムに参加する。

福島県立双葉高校2年の西山樹さん(17)は「長官からは日本のことを(米国の生徒らに)教えてあげてほしいと言われた。緊張したが、来たかいがありました」と興奮気味に語った。

毎日新聞 2011年8月10日 10時31分(最終更新 8月10日 10時36分)

1000人以上が夏休み中に転校 福島の小中学生5%が県外へ

2011/8/10 10:56
原発事故による放射線100+ 件への不安などから、夏休み中に福島県から県外へ転校する公立小中学校の児童・生徒が1081人もいることが8月8日、福島県教委のまとめで分かった。
夏休み入り(7月15日)以降の県外転校予定者の内訳は、小学生が918人、中学生163人。約4分の3が放射線100+ 件への不安を挙げた。県内で転校する児童・生徒も755人いる。
原発事故から夏休みまでの間に、既に7672人が県外へ転校しており、これらをあわせると計8753人(小学生6628人、中学生2125人)。福島県内の全小中学生17万6653人(5月1日現在)の約5%が減った計算になる。
夏休み中に県外転校を予定している県立高校生は49人。

東日本大震災:航空機で放射線量測定 文科省と県、10日間かけ県内全域 /山形

福島第1原発事故を受け、文部科学省と県は9日、航空機を使って上空からの県内全域の放射性物質のモニタリング調査を始めた。地表1メートルの高さからの空間放射線量と地表面の放射性物質の蓄積状況を空中から測る。約10日間かけて測定し結果を公表する予定。
米エネルギー省から借りている航空機モニタリングシステムを県防災ヘリに搭載。日本原子力研究開発機構と原子力安全技術センターの職員がヘリに乗 り込み、高度150~300メートルから測定する。9日は、東根市の県消防防災航空隊のヘリポートから出発し、村山地方を飛行した。
文科省は既に原発から100~120キロ内でモニタリング調査を実施してきたが、県内の範囲内には米沢市や上山市などの一部しか含まれなかった。
県はこれまで約200地点での空間放射線量を測定。しかし畑や田んぼなど人がいない場所まで実施できず、全域を短期間で調べるために調査を同省に要請していた。【浅妻博之】

毎日新聞 2011年8月10日 地方版

補正予算など15件上程 県議会臨時会

(08/10)

県議会の臨時会が9日招集された。午後1時から開かれた本会議では、会期を11日までの3日間と決定。この後、知事から提出された2011年度一般会計補正予算(第5号)など15件が一括上程され、各常任委員会や災害対策特別委員会に付託された。

初日は、東日本大震災からの復旧・復興対策をはじめ、福島第1原発事故に伴う放射線対策などを盛り込んだ今年度一般会計補正予算に関し、各会派の代表など6人が質疑を行った。

このうち政府の指示による県産肉用牛の出荷制限に関し、達増拓也知事は「出荷制限の解除に向けて策定中の検査計画では、国が定める暫定許容値を超過した 稲わらを供与した農家の牛については全頭検査。それ以外の農家は最初に出荷する1頭を検査する全戸検査の方向で検討を進めている」と説明。その上で市場や 消費者に今後も安心を強く訴えていくため、検査体制を強化していく考えを示した。

また、出荷制限の解除に向けて県は現在、適切な飼料管理の徹底と牛肉の検査に基づく安全管理体制の確立を内容とする検査計画の策定に取り組んでおり、東大野潤一農林水産部長は「今週中の計画申請を目指して国と協議を進めている」と語った。

提出議案は次の通り。

◇2011年度補正予算

▽一般会計補正予算(第5号)▽県中小企業振興資金特別会計補正予算(第2号)

◇一般議案

▽2011年東北地方太平洋沖地震および津波により特に必要となった廃棄物の処理に関する事務の受託の協議に関する議決(※大船渡市、釜石市、久慈市、 洋野町、普代村分の5件)▽同東北地方太平洋沖地震および津波により特に必要となった廃棄物の処理に関する事務の受託の変更の協議に関する議決(※陸前高 田市、宮古市、大槌町、山田町、岩泉町、田野畑村、野田村分の7件)▽県東日本大震災津波復興計画の策定に関する議決

学校薬剤師会が放射線量測定に協力 横浜市

2011年08月10日
横浜市が市立小中学校で進める放射線量の測定について、市学校薬剤師会が民間の医療機関から測定器を借り受けて参加することになった。このため、11月までの予定だった作業期間が大幅に短縮し、9月中にもすべての測定を終える見通しという。
市は6月から、491の市立小中学校の校庭で放射線量測定を開始。消防局職員が1区あたり月に4学校ずつ、8月からは8校ずつに増やして作業していた。学校数が多い青葉区は11月までかかる予定だった。
保護者から「ペースが遅い」という声が相次ぐ中、港北区のゆうあいクリニックが院内で使う測定器(サーベイメーター)2台の無償貸与を、市立学校で411人が非常勤として働く市学校薬剤師会が測定作業への参加を申し出た。
研修で測定方法を学んだ薬剤師会のメンバーは、12日から3人1組になって学校で測定を始める。
459カ所の保育所では来年7月、288カ所の幼稚園では同11月まで測定作業がかかる予定で、市は「薬剤師会とも協議し、保育所や幼稚園も少しでも早く測定を終えたい」という。
(佐藤善一)

ショートメール:肩代わりできぬ不安 /静岡

「もし娘が10年後、がんになったら……。親のエゴで、ということになるのかもしれない……」。7日、静岡市内で開かれた原発の危険性を考えるシ ンポジウムでのことだ。赤いストライプのシャツを着て、軽快な口調で会場を沸かせていた福島県郡山市の弁護士、渡辺純さん(46)が突然、声を詰まらせ た。メモをとる手が止まった。
渡辺さんには小学6年の娘さんがいる。福島県内で放射線量が高い値を示し始めた3月下旬、娘さんを県外に避難させるか、させないか、高校教師の奥さんと相談した。
受け入れ先の問題などもあり、結果的に、これまで通り、家族一緒に暮らすと決めた。娘さんは今も、渡辺さんと共に郡山市内で暮らす。
5月にこの欄で「葛藤の正体」というタイトルで書いた。「原発の『容認』か『廃止』か--。一人でも多くの声を伝えながら、考え続けていきたい」と締めくくった。
福島第1原発の事故からもうすぐ5カ月。渡辺さんはこれから先も「もし娘ががんになったら……」という思いを抱えて生きていくのだろうか。誰が、どうして、こんな思いを人に強いることができるのか。怒りを感じた。
「原発事故さえ起きなければ--」。誰もがそう思っている。
その上で、わたしたちは「事故が起きなければいい」のか、「原発がなければいい」のか、いずれかの道を選んでいくことになるだろう。
渡辺さんが抱える不安を肩代わりできる人はいない。そうである以上、原発事故のリスクはゼロでなくてはならない。そう思った。【平林由梨】

毎日新聞 2011年8月10日 地方版

福島の子どもら無料で受け入れ

2011年08月10日
東日本大震災で被災し、現在も福島県で暮らす子どもたちに、夏休みの間だけでも、東京電力福島第一原発事故による放射線の影響の少ない新潟県で過 ごしてもらおうと、妙高市など県内の5市町村(9日現在)の旅館やホテルが受け入れる取り組みを始めている。関係者は「放射線の影響を気にせず、のびのび と外で遊んで」と呼びかけている。
県によると、県内の空間放射線量は、同原発事故前の柏崎市や新潟市で測定していた値とほぼ同じで、放射線の専門家らも「健康に影響のないレベルで落ち着いている」とみている。
県には、夏休み前の6~7月ごろから「夏休みだけでも避難できないか」といった福島県の住民からの問い合わせが相次いでいたという。県内 の多くの市町村は7月末までに避難所を閉鎖し、避難所での受け入れはできなくなっていたが、旅館などに協力を求め、一部で子どもや保護者を無料で受け入れ ることにした。
妙高市の妙高高原温泉郷旅館連合会の59軒のホテルや旅館、ペンションでは8月末まで、高校生以下の子どもと保護者を1週間を限度に無料で受け入れることにした。市観光協会は「宿題は福島の家で済ませて、新潟に来てほしい」と話している。
県によると、ほかに十日町市、燕市、出雲崎町、関川村でも温泉の旅館などで福島県内の子どもや保護者を受け入れている。いずれも基本的には宿泊費や食費は無料という。
利用の問い合わせ先は、県のホームページ(http://www.pref.niigata.lg.jp/bosai/1312495307001.html)で確認できる。(藤井裕介)

被爆者の声

2011年8月10日

六十六年前、広島市内で被爆した西本多美子さん(70)=金沢市在住=は東日本大震災で起きた福島第一原発事故での政府の対応に怒りをぶちまけた。
広島や長崎では多くの人が爆発後に被爆地に入り、放射性降下物(死の灰)などで内部被ばくしたとされる。「後から被爆地に入った人が次々とおかし くなっていった」と西本さん。国が医療費を負担する原爆症認定は、国がこれまで、被爆者の発症した病気と放射線との因果関係に厳しい基準を設けてきた。
「国が内部被ばくを過小評価した結果が福島事故での対応が後手になった」と西本さん。世界で唯一、被爆国としての過去を持つ日本。いまこそ被爆者の声に耳を傾ける時だと思う。 (山田祐一郎)

2011/8/10 水曜日
原子力防災策に着手/県

福島第1原発事故を受けて県は9日、専門家による県原子力防災対策検討委員会(委員長・片桐裕実日本原子力研究開発機構原子力緊急時支援・研修セ ンター長)を設置し、原子力災害に備えた地域防災計画の見直しに着手した。青森市内で開かれた初会合には防災対策や被ばく医療などの専門家が出席し、現状 の課題や検討の方向性について意見交換した。検討結果の取りまとめは2012年3月ごろとなる見通し。
同検討委は原子力防災対策、避難対策、被ばく医療、放射線など各分野の専門家8人で構成される。
佐々木郁夫副知事は福島の原発事故を踏まえ、「多くの人が避難生活を余儀なくされ、放射性物質の影響は予想外に拡大した」と指摘。地域防災計画については「防護区域の拡大や事態の長期化、広範囲の影響といった課題の見直しを早急に検討する必要がある」と述べた。
同検討委は想定する原子力災害のレベルを、福島の事故と同程度とする―という県の方針を了承。片桐委員長は意見交換の大まかな方向性として「幅広い意見によって検討すべき内容に抜け落ちがないか確認し、整理することが重要」と提案した。
委員からは、福島で放射線障害を予防する安定ヨウ素剤の配布時に混乱が起きたことを踏まえ、「実際の現場では配り方一つをとっても課題になる」(浅利靖弘大大学院医学研究科教授)と実効性のある内容とする必要性が指摘された。
また「モニタリング調査はデータベース化できるような進め方をしてほしい」(田上恵子放射線医学総合研究所放射線防護研究センター主任研究員)など、事態の長期化に対応する姿勢を求める意見もあった。
県の防災計画は国の防災指針に基づき、2003年に策定された。原子力災害に関しては、防災対策を重点的に実施すべき地域範囲(EPZ)について、核燃 料サイクル施設(六ケ所村)を中心とする半径5キロ以内、東北電力東通原発(東通村)を中心とする半径10キロ以内と、それぞれ定めている。しかし福島の 原発事故では半径20キロ圏内への立ち入りを制限したことなどから、国は現行の防災指針の修正に向けて動いており、原子力施設を有する本県も万一の事態に 対応できる準備を独自に整えようと、同検討委を設置した。
会合後に片桐委員長は報道陣に対し、「紙の上の計画ではなく実効性があるものでなければ意味がない。住民目線に立ち、検討課題の優先順位を決めて整理していきたい」と話した。

【滋賀】
全頭検査は11月から 牛と米、放射能汚染調査
2011年8月10日

嘉田由紀子知事は9日の記者会見で、近江牛と近江米の放射能汚染検査の概要を説明し「県産の食の安全宣言を出すことで、ブランドイメージを守りたい」と強調した。近江牛の全頭検査を11月から、近江米の検査は8月下旬から始める。
肉牛は、全頭検査に入る前の9月から、滋賀食肉センター(近江八幡市)に出荷された肉牛を一農家につき月1頭ずつ調べる「全戸検査」をする。近江牛以外の肉牛を飼育している農家も対象。センターに検査機器を整備するまで、民間検査機関に委託する。
全頭検査では初めに簡易検査をし、抽出した肉の一部に放射性セシウムが1キロ当たり250ベクレル以上含まれていないかを調べる。超過した牛肉は 県衛生科学センター(大津市)に持ち込み、精密検査する。国の規制値(1キロ当たり500ベクレル)以上含まれる場合は出荷制限をかけ、500ベクレル以 下でも農家に出荷自粛を要請する。
近江米の調査は県内の全19市町で実施する。各市町で最も早く収穫された主要品種の玄米3キロを1点のサンプルとし、衛生科学センターで調べる。
放射性セシウムの検出が1キログラムあたり200ベクレル以下であれば出荷。200ベクレルを超えた場合は該当する市町を「重点調査地区」とし、 出荷自粛を要請した上で、市町全域で15ヘクタール当たり1点のサンプルを採取し再調査する。1キログラム当たり500ベクレルを超えた場合は出荷を制限 し、500ベクレル以下であれば出荷を認める。
県によると、県内の大気中の放射線量は平常時と震災後では変化がない。高島市では今月23日に県内で最も早く早場米の出荷が予定されており、県は盆明けにも調査を実施する予定。 (中尾吟、滝田健司)
◆500キロ販売、新たに判明
県と大津市は9日、放射性セシウムに汚染された稲わらを食べた可能性のある牛の肉が、大津、草津、甲賀の各市にある食肉販売店4店舗で、計499・82キロが販売されていたと新たに発表した。
県と大津市によると、大津、草津、甲賀の各市内にあるマックスバリュ3店舗で、岐阜県産の牛3頭分の肉の1部が、4~7月にかけて計499・7キロが完売していた。
このほか、大津市内にある別の食肉販売店でも、5月上旬に入荷した静岡県産の牛肉0・12キロ分が、すべて販売された。
いずれの牛も東北産の汚染された稲わらを使用していた農家から出荷されたが、販売された牛肉には残品がなく、汚染されていたかどうかは不明。

日本一のアカガイ無事 名取・閖上漁港で生息確認調査

震災後、初めて水揚げされたアカガイ

東日本大震災の津波被害を受けた宮城県名取市の閖上漁港で9日、アカガイの生息 状況を確認する調査漁が行われた。「日本一のアカガイ」と称される閖上沖のアカガイの生息震災後、初めて水揚げされたアカガイ

が確認され、震災後初めて水揚げされた。成育も順調で、禁漁明け の9月以降、漁船が確保できた漁師から順次、漁を再開する方針だ。
調査漁は午前9時に開始。県漁協仙台支所から借りた底引き網漁船「第3大竜丸」(4.9トン)に、閖上支所の出雲浩行運営委員長(46)ら漁師5人が乗り込み、約4キロ先の沖合に向かった。
船尾に付けた金属製のかご状の漁具「マンガン」を海底に下ろし、漁を実施。途中、ごみが引っ掛かったため15分程度の漁だったものの、約5キロと震災前とほぼ同程度の水揚げを確保。1個当たり約130グラムと、大きさもまずまずだった。
閖上支所は津波で所属の漁船・釣り船約100隻が全て失われたが、現在、アカガイ漁の漁師17人のうち、数人が漁船購入のめどを付けたという。出雲運営委 員長は「アカガイが津波に流されず生息していたので、漁再開への希望が見えた。操業開始に向け準備を進めたい」と話した。
同支所は29日、アカガイの放射線量測定のため、再度、調査漁を実施する予定。

20110810日水曜日

2011810()「しんぶん赤旗」

核兵器禁止条約交渉開始求め 署名運動の大波を

原水爆禁止世界大会・長崎が閉会総会

「原発からの撤退」に連帯


長崎に原爆が投下されてから66年を迎えた9日、長崎市内で原水爆禁止2011年世界大会・長崎の閉会総会、市が主催する平和記念式典がおこなわ れました。世界大会の閉会総会には国内外から7800人が参加。青年・学生の参加が半数を超え、「核兵器全面禁止のアピール」国際署名の運動で、巨大な波 をつくりだすこと、「原発からの撤退」を求める運動との連帯をよびかける決議「長崎からのよびかけ」(全文)を採択しました。


(写真)核兵器も原発もいらないと決意を固めあい、全員でウィ・シャル・オーバーカムを合唱=9日、長崎市

「私たちの運動が国連を動かしている」―。原水爆禁止2011年世界大会・長崎の閉会総会でおこなわれた「被爆国からの決意」で、こう発言した熊 本原水協の中島絹子理事長。署名で訪問した自治体や各種団体の変化を報告し、秋の国連総会にむけて総力をあげて取り組むと表明しました。核兵器全面禁止条 約の交渉開始を求め、運動を発展させる決意が会場にみなぎりました。

「結婚、出産など人生のお祝いのとき、被爆者は苦しみ、不安に襲われる」と被爆の実相を証言した日本原水爆被害者団体協議会の木戸季市事務局次長。福島原発事故にふれて、核兵器と戦争、原発のない社会をと訴え、共感につつまれました。

青森、岩手、宮城、福島、茨城の代表団がいっせいに登壇し、東日本大震災からの復興にむけた思い、原発事故の被害者に対する補償と賠償を求める決 意を表明。アメリカ、ロシア、タヒチ、国際平和ビューロー、フィリピンの代表は、核実験などによる放射線被害の実態を告発、核兵器全面禁止にむけた運動の 発展を誓いました。アラブ連盟のモハメド・エゼルディン・アブデルモネイム軍縮・戦略問題特別顧問は、「広島、長崎は世界の平和運動の基礎だ」として、 「核兵器のない世界」をよびかけました。

長崎に原爆が投下された11時2分、犠牲者を追悼し、黙とうしました。

歌手のクミコさんが「INORI~祈り」を熱唱。参加者の感動をよびました。日本青年団協議会の山中ちあき会長が連帯あいさつをしました。

原水爆禁止日本協議会の安井正和事務局長は行動提起で、セルジオ・ドゥアルテ国連軍縮問題担当上級代表が、秋の国連総会に提出する国際署名を国連本部に展示すると語ったことを紹介し、「署名の大波を起こそう」とよびかけました。

高知県から参加した女性(24)は、「核兵器廃絶の思いは日本だけのものではない。地元に帰って署名運動を広げる」と語りました。

防災や高速道路 松江市重点要望

20110810

◆知事に15項目提出◆

松江市の松浦正敬市長は、来年度の重点要望をまとめ、溝口善兵衛知事に提出した。東日本大震災による福島第一原発の事故を受け、島根原発の安全対策を巡る国への要望や県の対応を中心に、高速道路の整備など15項目を挙げた。

具体的には、福島第一原発事故で20キロ圏に拡大された避難指示の根拠の説明を国に求めるよう要望したほか、避難用の道路や橋の耐震化、市内の放射線量を測定するモニタリングポストの増設などを求めている。

このほかの要望は、東出雲町との合併後のまちづくり計画で予定している都市計画道路や県道などの整備▽大橋川改修に関連して、松江大橋と 新大橋を架け替えるかどうか県の方向性の決定▽小中学校の教職員の人事権と財源を市へ移譲▽境港(鳥取県境港市)と定期貨客船の活用――などを挙げた。 (大久保直樹)

放射性物質濃度、コメを全34市町村で調査 岩手県

 岩手県の達増拓也知事は9日開かれた県議会臨時会で、9月中旬に始めることしのコメの放射性物質濃度の独自調査のうち、本調査を全34市町村を対象に行うことを明らかにした。
 県農産園芸課によると、調査は予備調査と本調査の2回。調査能力に限界があるため、県の機関のほか、国を通じて別の検査機関にも委託する。
 本調査で放射性物質がコメ1キログラム当たり200ベクレルを超えた市町村は、地域を15ヘクタールごとに細分化した上で再度調査を行い、国が示す暫定基準値の500ベクレルを下回った地域に限り、通常通り出荷する。
  収穫1週間前をめどに行う予備調査は、空気中の放射線量が平常時(毎時0.1マイクロシーベルト)を超えている市町村が対象。現在、奥州市、一関市、平泉 町、藤沢町の4市町あり、旧市町村単位の14カ所で放射線量を測定する。対象の市町村は、予備調査の値にかかわらず本調査でも14カ所で測定する。
 県農産園芸課は「安全なコメだけを出荷できるよう態勢を整えたい」と話している。

20110810日水曜日

810日のながさきニュース

長崎新聞

長崎大がIAEAと協定 人材育成や研究分野で

調印式で握手を交わす片峰学長(右)とチェム本部長=長崎市、長崎大

長崎大は9日、国際原子力機関(IAEA)と研究や人事交流などに関する協定を結んだ。福島第1原発事故を受け、福島県民の健康リスクについて放射線量評価などにも協力して取り組む。

協定によると、両者は今後▽教育、研究と健康プログラム▽教員、研究者、学生らの人事交流▽学術情報、資料の交換-の3分野で協力。2009年から研究者を相互に派遣するなど学術交流を続けていた。

IAEAは、日本国内ではほかに放射線医学総合研究所(千葉県)、放射線被曝(ひばく)者医療国際協力推進協議会(広島県)との間で、同様の協定を結んでいる。

長崎市文教町の長崎大で行われた調印式では、片峰茂学長とIAEAのレシー・キース・チェム原子力科学応用局ヒューマンヘルス本部長が合意文書にサイン し、握手を交わした。片峰学長は「六十数年にわたる長崎大の放射線医療分野の蓄積を世界に発信し、大学として1ステップアップできる」と意義を強調した。

会見に同席した福島県立医科大の山下俊一副学長は「福島県側からは、住民被ばくの低減と、専門家による人材育成の支援に期待したい」と述べた。

 

810日のながさきニュース

長崎新聞

いわき市の中学生が式典に参列「長崎の力強さ学び復興の力に」

被災地いわき市から復興への誓いを込め参列した中学生=長崎市、平和公園

会場に被爆者の歌声が響く。「もう二度とつくらないで、私たち被爆者を」-。込められたメッセージに涙があふれた。絶望から立ち上がり、今長崎の人たち は世界に向かって平和を訴えている。平和祈念式典に参列した福島県いわき市の中学3年生43人は、古里の未来を思った。「長崎の力強さを学び、復興につな げたい」

東日本大震災と福島第1原発事故で、幾重もの苦しみを抱える福島県。目に見えない放射線は今も県民の生活を脅かしている。

通学する久之浜中が原発から30キロ圏内にあり、他校で授業を受ける遠藤涼香さん(14)。「なぜ福島に原発があるんだろう」と一変した生活に戸惑っ た。瀬戸葵さん(15)が生徒会長を務める赤井中の“意見箱”。事故後は放射線に関する質問が相次いだ。「私たちも分からない。どうしたらいいの」。不安 ばかりが募った。

心の傷を抱えていた6月下旬。長崎、いわき両市の交流事業で長崎訪問が決まった。「放射線の知識を持って帰り、みんなに教えてあげたい」「原爆や平和について詳しく学びたい」。前に進むため、多くを吸収するつもりで7日に長崎へ来た。

66年前の惨禍から復興した街並みに驚いた。被爆者の思いを継ぎ、平和活動に励む同世代に力をもらった。式典中、さまざまな場面で聞こえた「福島」を勇気づける言葉。多くの人の支えを肌で感じた。

自宅の数百メートル手前で津波が止まり「奇跡的に助かった」という釣巻洋子さん(15)=植田東中=は笑顔で言った。「復興の原動力には“世界平和の思 い”があるように感じる。私たちも前を向いて、力を合わせていきたい」。被災地の未来を担う若い力が、被爆地長崎で輝き始めた。

 

1130人が県外転校希望 放射線への不安影響

東日本大震災の影響で、夏休み中に県内から県外に転校を希望する小中高生は7月15日現在の調査 で、1130人に上ることが8日、分かった。内訳は小学生が918人、中学生が163人、県立高校生が49人。放射線への不安が影響しているとみられ、県 教委は「1000人以上が新たに県外に転校するのは予想以上」としている。
 県教委によると、小中学生だけをみると、東京電力福島第1原発事故発生から7月15日までに計7672人が県外に転校した。県内の別の学校へ移るケース も含めると、転校したか夏休み中に転校を希望(高校生含む)している児童生徒数は1万4176人に上る。県外への転校理由は、警戒区域や緊急時避難準備区 域などに指定された地域から県外に転居するケースや、放射性物質への不安から自主避難するケースなどが考えられるとしている。
(2011年8月9日 福島民友ニュース)

コメ全市町村を検査 県、放射性物質で方針

県議会臨時会は9日招集され、午後1時から本会議を開いた。会期を11日までの3日間と決定。今秋収穫されるコメについて、達増知事は全市町村で 放射性物質検査を行う方針を明らかにした。県復興基本計画案、原発事故に伴う放射線対策費1億6千万円を含む総額305億1400万円の2011年度一般 会計補正予算案など15議案を提案した。

県が4日に発表したコメの検査方針では、空間放射線量が高い奥州市以南の4市町で収穫前の予備調査と、収穫後の本調査を行うこととしていた。

だが、農家や消費者の不安が高まっていることから、達増知事は「予備調査の対象市町村は最新の空間放射線量率の調査結果を反映させ、本調査では県内全ての市町村を対象とする」と説明した。

10日は災害対策特別委員会を開く。

(2011/08/10)

【群馬】

放射性物質 出荷前の玄米検査へ 畜産農家200戸の堆肥も

2011810

県は九日、県内の出荷前の玄米や、牛ふんを原料とした堆肥の放射性物質の検査を実施すると発表した。

玄米は、これまでの国や県の測定で空間放射線量率が平常範囲(毎時〇・一五マイクロシーベルト)を超えた沼田、中之条、川場、みなかみの四市町村の八地点で、収穫前の一坪(約三・三平方メートル)分の稲を調べる「予備調査」を行う。

収穫後の「本調査」は、県内三十一市町村で、平成の大合併前の旧市町村単位ごとに一~三地点で実施する。

両調査の結果、放射性セシウム濃度が、暫定規制値(一キログラム当たり五〇〇ベクレル)のおおむね半分を超えた市町村では、より狭い範囲で重点調査を行う。その結果、暫定規制値を超えた場合は、昭和の合併前の旧市町村ごとに出荷制限をかける。

県は調査結果が判明するまで、生産者に米の出荷の自粛を要請する。

牛ふんの堆肥については、中・西・東毛地域で、放射性セシウム濃度が、一キログラム当たり三〇〇ベクレルを超えた牧草をえさとして与えた可能性のある畜産農家など約二百戸で検査する。 (伊藤弘喜)

【茨城】

枯れ草から5.6マイクロシーベルト 牛久市 放射線量の測定結果

2011810

県内で初めて「毎時〇・三マイクロシーベルト」の放射線量基準値を設けた牛久市は九日、小中学校、保育所、公園など二十三施設で進めていた放射線量の測定結果を発表した。市はこの結果を受け、小中学校などで一斉除染をする。

小学校一校でプール脇の枯れ草から毎時五・六〇二マイクロシーベルトが測定されたほか、別の学校の校舎玄関奥では一・六五六マイクロシーベルトなど、体育館裏、側溝、雨どい、フェンス際など吹きだまりのような場所から比較的高い放射線量が測定された。

市の基準値をわずかに上回った学校や基準値以下にとどまる学校もあるなど市内で「ホットスポット」の濃淡が明らかになった。

市は保護者や建設業界の協力で、夏休み中に基準値を上回った場所の除染をする。二十日は保育所、幼稚園計八カ所で、二十七日は小中学校計十三カ所で表土を削るなどの一斉除染作業を行う。 (坂入基之)

エネ環境教育学会が全国大会 福島事故踏まえ意見交換

2011/08/10

パネルディスカッションでは専門家が再生可能エネルギーの経済性などについて話題を提供した

日本エネルギー環境教育学会の第6回全国大会が7~9日の3日間、甲府市の山梨大学を主会場に開かれた。「エネルギー環境教育 の役割と展望」をテーマとした同大会では約80件の発表が行われ、震災、原子力事故を踏まえたこれからの学習、指導のあり方などで意見が交わされた。特に 放射線教育などで、熱のこもった議論が見られた。また、同学会総会で静岡大学教授・同付属中学校長の熊野善介氏を会長に新任。熊野新会長はエネルギー・環 境が世界共通の問題であることを指摘し、海外学会との連携などに取り組む考えを示した。その一環として韓国の大学が福島の事故に関する報告を行った。 (本紙11面より)

【神奈川】

放射線量測定 学校薬剤師会が協力へ 横浜市立小中学校

2011810

福島第一原発の事故を受け、横浜市が市立小中学校の校庭で実施している空間放射線量の測定に、市学校薬剤師会が協力することになった。九日に開か れた市議会の健康福祉・病院経営委員会で、明らかになった。小中学校に保育園などを合わせた千二百を超える測定場所のうち、まだ約二割しか測定が終わって おらず、市教育委員会は「スピードアップにつながれば」と、期待感を示す。 (荒井六貴)

市教委によると、線量の測定は六月から開始。測定機が配備されている消防署の署員らが一カ月で一区につき、小中学校四校、保育園二園のペースで実施してきた。

このペースでいくと、小中学校全四百九十一校で終わるのは来年四月。七百四十六園ある保育園や幼稚園は、来年十一月までかかる計算になる。

測定済みの約二百二十カ所は最高で毎時〇・二マイクロシーベルト。健康に影響がないレベルとされるが、測定されていない学校の保護者からは不満の声が出ていた。

そのため、学校のプールや調理室の衛生管理の助言などを担当する市学校薬剤師会が、市教委に協力を申し出た。四百人を超える薬剤師が会員になって おり、測定の講習を受けた会員が今月から、医療機関から借りた二台の測定機を使って一日に十校程度を測定する計画だ。同会の担当者は「保護者の心配もある ので、市教委と調整し、なるべく早く実施したい」としている。

市も測定のペースを上げる方針で、同会と協力し、今秋にも小中学校の測定を終わらせたいとしている。市教委は「区によって学校数にばらつきがあり、測定の終了にも差が出ていたので、学校薬剤師会の協力で是正できれば」と期待した。

長崎原爆の日:「米国が率先して核廃絶を」--日本被団協顧問・山口仙二さん

「(米国は)許してほしいと思っているのだろうか」と語る山口さん=長崎県雲仙市で9日、柳瀬撮影

「(米国は)許してほしいと思っているのだろうか」と語る山口さん=長崎県雲仙市で9日、柳瀬撮影

 ◇政府代表が式典に初出席

「どんな気持ちで列席するのか知りたいのだよ。謝るのか、謝らないのか。許してほしいと思っているのか。それが知りたい」。長崎原爆で被爆し、長 く被爆者運動をけん引してきた日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)顧問の山口仙二さん(80)は、療養中の長崎県雲仙市のケアハウスでしみじみと 語った。かつて、米海軍艦長が平和公園に献花した花輪を踏みつけた“闘士”の面影は今はない。が、公使が米国政府代表として初めて長崎の平和祈念式典に出 席した9日、改めて核兵器廃絶に向けて米国が率先するよう、確かな口調で求めた。【下原知広、古賀亮至、柳瀬成一郎】

「ノーモア・ヒロシマ、ノーモア・ナガサキ、ノーモア・ウオー、ノーモア・ヒバクシャ」。山口さんは、82年の国連軍縮特別総会(米ニューヨー ク)で被爆者として初めて演説し、世界に報道された。県立長崎工業学校1年の時に爆心地から約1・1キロで被爆、顔や腕などをやけどしケロイドが残ってい た。米国の地で被爆直後の自らの写真を掲げ、世界に訴えた。

89年には核の搭載疑惑がある米海軍のミサイルフリゲート艦の艦長が平和公園で献花した花輪を踏みつけ、刑事告発されたこともあった。「あんときゃ、核兵器を載せとると思ったから、ほんとに怒ったよ」。原爆を落とし、核兵器を保有し続ける米国は“敵”だった。

今年で55年を迎えた長崎原爆被災者協議会の結成にも尽力し、長い間、被爆者運動の先頭に立ってきた。が、5年前から持病のぜんそくがひどくなり、足も弱って車椅子生活になった。白内障の影響で一時は失明の恐れもあったが、7月の手術は成功、表情は明るい。

体調が優れず、足が遠のいた平和祈念式典。犠牲者慰霊の場に米国代表が初参列した。「許せない気持ちは今もある。しかし、米国に原爆投下を正当化 する意見もある中、それでも参列したことは重く受け止めたほうがいい」と一定の理解を示す。ただ、今もなお、2万発超の核兵器が世界に残されている現状は 許せない。

「核兵器は、国が他の国との政治や外交で有利に話を運ぶための脅迫の道具に過ぎない。国を守れるというのは錯覚だ。核兵器が使われ放射線を浴びれ ば死ぬまで人を苦しめる。核兵器廃絶を掲げた米国が率先してなくす努力をしてほしい」。午前11時2分。車椅子に乗った山口さんはケアハウスでじっと目を 閉じ、祈った。

毎日新聞 2011810日 東京朝刊

東日本大震災:福島第1原発事故 避難準備区域解除へ 帰宅できる日いつ

 ◇除染など具体策まだ

東京電力福島第1原発から半径20~30キロ圏の「緊急時避難準備区域」の指定が9月にも解除されることが9日決まった。だが、除染やインフラ整 備の状況には地域差があり、政府の原子力災害対策本部も「住民帰還の時期は市町村ごとに大きく異なる」と認める。住民からは「我が家にはいつ帰れるのか」 「安全は確保されるのか」といった声が上がり、安心して戻るための課題は山積している。

「子供の健康に本当に影響がないのか。戻れるなら戻りたいが、安心できる材料がほしい」。福島県広野町から同県石川町に一家で避難した自営業、渡 辺政則さん(46)の不安は消えない。広野町にとどまる母ユワさん(74)も「学校や通学路の除染を進めないと、『戻ってこい』とは言えない」と話した。

独自の除染計画を策定し、8、9月を除染強化月間に設定した南相馬市は、今週から学校や博物館などの公共施設の本格的な除染を開始し、校庭の表土 を削ったり、高圧洗浄機を使って校舎の壁を水で洗浄するなどしている。中学3年の長女を福島市に避難させている会社役員の男性(50)は「学校の除染は始 まったばかり。高校受験も控えており、すぐに戻ってこさせられない」とため息をつく。

医療にも課題がある。南相馬市立総合病院では震災前に12人いた医師が5人に減った。住民の帰還には医療サービスの充実が必要だが、市の担当者は「医者の数を震災前に戻すのは相当難しい。国が何らかの手だてをしてほしい」と訴える。

広野町の山田基星町長は「除染の方法など国の具体的な支援の中身が出てきて、安全や安心が確保できないと、町民に『帰宅できますよ』とは言えな い。解除されることで支援や補償がおろそかになっても困る」と国に注文した。一方、原発の半径3キロ圏内の住民の一時帰宅も認められ、今月中の開始を目指 すことになった。

原発から2キロ弱の大熊町に自宅がある多田登喜子さん(75)は「お盆には間に合わないけど位牌(いはい)を持ってきたい。孫もアルバムを見たがっている」と一時帰宅を待ち望む。その一方で「放射線に汚染されて持ち出しができないものもあるかも」と不安ものぞかせる。

体調を崩して入院中の木幡昭重さん(73)は「家だけでなく、お墓に寄ることも認めてほしい。少しの時間でもよいから手を合わせたい」と話した。【神保圭作、佐藤敬一、町田徳丈、山田奈緒】

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■ことば

 ◇緊急時避難準備区域

事故が起きた福島第1原発の半径20~30キロ圏内のうち、年間の累積放射線量が20ミリシーベルトに達しないと想定される地域を対象として、政 府が4月22日に設定した。福島県広野町の全域と南相馬市、川内村など2市1町1村の一部で約6万人が対象。居住は可能だが、水素爆発などの緊急時に備え 屋内退避や区域外避難の準備が必要。

毎日新聞 2011810日 東京朝刊

準備区域来月にも解除 除染など計画策定後 福島5市町村

 

政府の原子力災害対策本部は9日、東京電力福島第1原発から半径20キロ圏外の 緊急時避難準備区域について、対象の福島県内の5市町村に今後1カ月をめどに放射性物質の除染などの「復旧計画」を策定してもらい、9月上旬にも一斉に解 除することを決めた。対象住民は約5万8500人で、うち約2万5千人が避難。実際の帰宅開始時期は解除後に市町村ごとの判断で決まる見通し。実現すれ ば、原発事故を受けて設定された避難区域の解除は初めてとなる。
 復旧計画には、住民の円滑な帰宅の支援、学校や病院、上下水道の復旧や学校の校庭の除染などを盛り込むよう求めた。政府は8月中に除染の基本計画をまとめる方針で、政府の市町村への支援が課題になりそうだ。
 一方、廃炉作業や放射線量が極めて高いなどの理由で、相当な長期間、帰宅が困難な地域も出るとの見通しも示した。その場合、自治体と長期的な復興策を検討する。
 菅直人首相は同本部の会合で避難準備区域解除に関し「住民が安心して帰れるよう、どの範囲まできちんと除染できるかについても次の段階の問題として積極的に取り組んでほしい」と述べた。
  政府は、第1原発で原子炉の冷却ができなくなるような事態の可能性は低くなり、仮に異常が起きても20キロ離れた地点での被ばく線量は十分に低いと判断。 避難準備区域では、学校などの放射線量を調査し「安全性は基本的に確認された」と評価した。今後、5市町村の復旧計画が出そろった段階で一斉に解除する。
 原発から20キロ圏内の警戒区域や、放射線量が高い計画的避難区域については、事故収束に向けた工程表の「ステップ2」が完了し、放射性物質の放出がさらに厳しく管理された段階で、縮小や見直しを検討するとした。
 また警戒区域のうち、これまで認めていなかった原発から3キロ圏内の住民の一時帰宅も決定。8月中の開始を目指す。
 避難準備区域は福島県の広野町全域と南相馬市、田村市、楢葉町、川内村の一部。

20110810日水曜日

準備区域解除 「除染が先」「尚早」 元の生活保証なく不安

「放射能が心配で戻れない」「警戒区域は解除できないのか」―。福島第1原発事故による緊急時避難準備区域の解除決定の知らせに、首長や住民が漏らしたのは自宅に戻れる喜びではなく、元の生活が保証されないことへの不安だった。
 原発南西にある福島県川内村は20キロ圏内に警戒区域、その外側に緊急時避難準備区域がある。
  郡山市にある川内村民が暮らす仮設住宅。緊急時避難準備区域に自宅がある久保田源三さん(77)は「放射能が心配で畑の野菜も食べられない。仮設住宅で暮 らす」。三瓶カツ子さん(82)も「村に病院やスーパーが戻り、元の生活ができる保証がないと帰れない」と早期帰宅に慎重だ。
 大森禎造さん(84)の自宅は警戒区域にある。「警戒区域も早く帰れるようにしてほしい」とこぼした。
 政府の決定に「時期尚早ではないか」と憤るのは遠藤雄幸川内村長。細野豪志原発事故担当相が強調してきた、自治体の意向を尊重する姿勢が後退したと受け止める。
 「除染の基準も方法もまとまっておらず、住民に帰宅するかどうかの判断材料を示せない」と戸惑う。
 田村市の冨塚宥〓市長も「(一括解除について)国からは事前に知らされず、対象の自治体間でも情報に差があった。避難指示の際からして国がでたらめをやるから、自治体の不信感を招くんだ」と厳しい口調で語った。
 「原発の状況改善と、国によるモニタリングや除染の徹底が解除の前提」と注文を付けるのは南相馬市の桜井勝延市長。
  緊急時避難準備区域の指定を受けた間、学校は区域外へ移転し、病院も入院などが制約された。市外へ転出した医療従事者も多く、区域指定が解除されただけで は市民生活が元に戻る保証はない。市は「医療環境の復旧には国や県の人的支援が不可欠」(中里祐一健康づくり課長)と訴える。
 戸惑いは学校関係者も同じ。南相馬市原町区の平間勝成大甕(おおみか)小校長は「うれしいが、校舎を除染して安全を確認してからでないと再開は難しい」と話す。不安解消のため通学路などの自主的除染も検討するという。

◎3キロ圏一時帰宅「すぐ現況見たい」

福島第1原発事故で政府が9日、これまで認めていなかった3キロ圏内の一時帰宅を認めた。会津若松市の仮設住宅に避難する大熊町の介護福祉士の女性(49)は「放射線量の数値は気になるが、すぐにでも現況を見たい」と決定を評価した。
 自宅から原発までは約1キロ。「震災の夜からバッグ一つで町のスポーツセンターに避難し、自宅がどうなっているのか分からない」と話す。
 ただ日程は今後、国と各自治体が調整するとされ、具体的には決まっていない。女性は「もっと早く一時帰宅できると良かった」と早期の帰宅実現に期待する。

【注】〓は「日」偏に「景」

20110810日水曜日

オープンキャンパスも風評被害 安全性アピールへ

他県からの参加者が減った福島大のオープンキャンパス=7日、福島市金谷川

 

福島県内の大学が、夏休みに大学を高校生らに開放し教育環境を知ってもらうオー プンキャンパスで苦戦している。福島、郡山、いわき各市の大学の参加者数が軒並み、前年より落ち込んだ。福島第1原発事故の影響とみる大学は多い。対策と してキャンパスでの放射性物質の測定や除染の取り組みを訴え、「安全性」をアピールする大学も出てきた。
 7日に行われた福島大(福島市)のオープンキャンパスの参加者は3200人で、昨年より1100人も少なかった。それでも同大入試課は「半減も覚悟していた。予想より多くの高校生らに参加してもらえた」と胸をなで下ろす。
 県内で開かれた全国高校総合文化祭の日程と重なったことなども参加者減少の要因と考えられるが、同大入試課は「放射性物質の影響がないとは言えない」とみる。
 参加者の減少は浜通りと中通りの大学で際立っている。いわき市の東日本国際大は5月から7月にかけて計3日間、オープンキャンパスを開催。訪れたのは昨年に比べ約100人減の計350人だった。
 7月30、31日に行った同じいわき市のいわき明星大は、240人ほど少ない約660人。郡山市の郡山女子大も6、7月の2日間で、参加したのは140人少ない310人だった。
 一方で今月6、7日の会津大のオープンキャンパスには、昨年より50人多い750人が集まった。大学がある会津若松市は原発から約100キロ離れており、同大学生課は「放射線の影響はなかったのではないか」と話す。
 オープンキャンパスを開催した各大学が最も気にしているのは、県外からの参加者の減少だ。
 「放射線量の高さが気になるのか、例年より山形県などから高校生が来なかった」(郡山女子大)、「(福島市や郡山市より)放射線量は低くても、原発に近いというだけで敬遠されている」(東日本国際大)と頭を痛めている。
  津波で大きな被害を受けた岩手、宮城両県沿岸部の高校生が、経済的な理由で進学を諦めることを心配する声もある。いわき明星大は「大学の多い仙台周辺よ り、宮城県沿岸部などからの入学者が多い。被災者に対する学費の減免措置もあるので、諦める前に相談して」と呼び掛ける。
 福島の大学への敬遠ムード対策として、福島大は今月下旬から、教員を東北6県と北関東などの高校に派遣する。キャンパス内の放射線量測定や放射性物質除去の取り組みをPRし、他県からの受験生確保に乗り出すという。
 同大総務課は「データをそろえ、受験生の親にも安全な環境だと納得してもらいたい」と話す。(矢嶋哲也)

20110810日水曜日

長崎原爆の日:菅首相あいさつ(全文)

 長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に当たり、原子爆弾の犠牲となられた方々の御霊(みたま)に対し、謹んで哀悼の誠を捧(ささ)げます。

そして今なお原子爆弾の後遺症に苦しまれている方々に、心よりお見舞いを申し上げます。

六十六年前の今日、ここ長崎の地に原子爆弾が投下され、七万人ともいわれる尊い命が一瞬にして失われました。一命をとりとめた方々も、筆舌に尽く しがたい苦しみと癒すことができない傷跡を残すこととなられました。この核兵器の惨禍を、人類は決して忘れてはならず、二度と繰り返してはなりません。私 は、日本国政府を代表し、唯一の戦争被爆国として、究極的な核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向け、日本国憲法を遵守(じゅんしゅ)し、非核三原則を堅持 することを誓います。

我が国は、「核兵器のない世界」の実現に向け、国際社会の先頭に立って取り組むと強く決意し、それを実践してきました。昨年、我が国が国連総会に 提出した「核兵器の全面的廃絶に向けた共同行動」と題する決議案は、米国を含む過去最多の九十か国が共同提案国に加わり、圧倒的な賛成多数で採択されまし た。また、昨年の核不拡散条約(NPT)運用検討会議で得た合意を着実に実施するため、核兵器を持たない国々の地域横断的なグループである「核軍縮・不拡 散イニシアティブ(NPDI)」を立ち上げました。こうした志を共有する国々との活動などを通じて、核軍縮・不拡散分野における国際的な議論を主導してい ます。

核兵器の悲惨な実態を将来の世代に語り継いでいくことは、我が国が世界に果たすべき歴史的な役割です。昨年、この式典で、私は「非核特使」の派遣 を提唱しました。本日までに、長崎からは延べ十六名の方々が、トルコにおける原爆展及び平和交流など、世界各地で、核兵器の悲惨さや平和の大切さを発信し ていただきました。非核特使の皆様の献身的なご協力に感謝申し上げます。また、被爆者の方々の協力を得て、被爆証言を外国語に翻訳し、世界各国に紹介する 取組も始めました。長崎市では、以前から市民が「平和案内人」として被爆の跡を修学旅行生にガイドするなどの活動をされていると聞いています。核軍縮の機 運を高めていく上で、市民の皆様の熱意と関心は欠かすことができません。皆様と共に、核軍縮・不拡散教育に関する活動を世界に広げてまいります。

原子爆弾の後遺症により、現在も苦しんでいる方々がおられます。政府は、これまで保健、医療及び福祉にわたる総合的な援護策を講じてきました。

原爆症の認定を待っておられる方々を一日でも早く認定できるよう最善を尽くします。認定制度のあり方については、昨年十二月から有識者や被爆者団 体等の関係者にご参加いただき、検討会を開催しています。今後とも、高齢化の進む被爆者の方々の声にしっかりと耳を傾けながら、被爆者の方々の援護に誠心 誠意、取り組んでまいります。

本年三月十一日に発生した東日本大震災は、東京電力福島原子力発電所に極めて深刻な打撃を与えました。これにより発生した大規模かつ長期にわたる原発事故は、放射性物質の放出を引き起こし、我が国はもとより世界各国に大きな不安を与えました。

政府は、この未曽有の事態を重く受け止め、事故の早期収束と健康被害の防止に向け、あらゆる方策を講じてまいりました。ここ長崎からも、長崎県や 長崎市、長崎大学の関係者による放射線の測定や被ばく医療チームの派遣などの支援をいただきました。そうした結果、事態は着実に安定してきています。しか し、今なお多くの課題が残されており、今後とも全力をあげて取り組んでまいります。

そして、我が国のエネルギー政策についても、白紙からの見直しを進めています。私は、原子力については、これまでの安全確保に関する規制や体制の 在り方について深く反省し、事故原因の徹底的な検証と安全性確保のための抜本対策を講じるとともに、原発への依存度を引き下げ、「原発に依存しない社会」 を目指していきます。

今回の事故を、人類にとっての新たな教訓と受け止め、そこから学んだことを世界の人々や将来の世代に伝えていくことが我々の責務であると考えています。

私は、昨年、この式典で「パグウォッシュ会議」について触れました。人類に役立つべき科学技術が、核兵器を生み出してしまったという矛盾に、アイ ンシュタイン博士や湯川博士などの方々が心を痛め、核兵器廃絶を訴える行動を起こすきっかけとなった会議です。この会議の活動を学んだことが、私が政治を 志すきっかけの一つとなりました。科学技術は、真に人類の生存や幸福に役立つものでなければならない、この私が政治を志した際の初心は、今も変わりませ ん。

結びに、原子爆弾の犠牲となられた方々のご冥福と、被爆された方々並びにご遺族の皆様の今後のご多幸を心からお祈りし、併せて参列者並びに長崎市 民の皆様のご健勝を祈念申し上げます。核兵器による惨禍が二度と繰り返されることのないよう、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に、全力で取り組んでいくこ とを改めてお誓い申し上げ、私のあいさつといたします。

平成二十三年八月九日

内閣総理大臣 菅直人

毎日新聞 2011810日 東京朝刊

福島原発行動隊、事故収束へ提言-「国家プロジェクトで」

掲載日 20110810

 技術者・技能者OBが立ち上げた社団法人「福島原発行動隊」の山田恭暉代表は9日、都内で会見し、政府と東京 電力に対し福島第一原発内および周辺20キロメートル圏内での高濃度放射線汚染地域でのがれき処理や環境汚染モニタリング活動への参加を申し入れたことを 明らかにした。
 また廃炉、長期にわたる汚染廃棄物の管理保管に向けた事故収束を東電だけでなく設備メーカー、ゼネコン出身メンバー、工程・品質管理の専門家を統合した国家プロジェクトチームとするべきとの提言を行った。
 元住友金属工業エンジニアの山田代表は、「原発事故収束作業における若年者の被ばくを高齢者が肩代わりする」とし、今月3日に細野豪志原発事故担当相お よび東電の石崎芳行原子力・立地本部副部長、山下和彦福島第一安定化センター総合計画部長に「退役技能者・技術者等の福島原発事故収束作業への参加に関す る提案」を提出したことを明らかにした。

東日本大震災:福島第1原発事故 子ども自主避難、東電賠償対象に--枝野官房長官

 枝野幸男官房長官は9日の会見で、福島第1原発周辺で政府が避難を呼びかける区域以外の地域でも、放射線への不安から児童・生徒の自主避難が相次 いでいることに関し、賠償の対象とするよう東京電力に求める考えを示した。枝野氏は「適切な賠償がなされるよう東電を指導したい」と語った。【影山哲也】

毎日新聞 2011810日 東京朝刊

東日本大震災:福島第1原発事故 3キロ圏、一時帰宅許可 避難準備区域、来月解除へ

 政府は9日、首相官邸で原子力災害対策本部(本部長・菅直人首相)の会合を開き、これまで認めていなかった東京電力福島第1原発から半径3キロ圏 内の地域への一時帰宅を認めることを決めた。放射線量などを調査した上で8月中の開始を目指す。半径20~30キロ圏内の「緊急時避難準備区域」について も、区域内の5市町村が今後1カ月程度でまとめる「復旧計画」の策定を受け、9月にも一括して指定を解除する方針を決めた。また、8月中に原発周辺区域の 除染に関する基本方針をまとめる。

3キロ圏内の一時帰宅の対象世帯は、双葉・大熊両町の計約460世帯。既に実施している他の地域と同様に、自宅での滞在時間2時間以内、などの条件を課す。

緊急時避難準備区域は、区域内の放射線量が低いことや、経済産業省原子力安全・保安院がまとめた原発の安全確保状況の報告を参考に解除を決定。保 安院は原発施設内での水素爆発の可能性が低く、原子炉への注水が長時間中断した場合でも20キロより遠い地域への放射線の影響が少ないなどとした。

今後、各市町村が▽学校・病院などの公的サービスの再開▽上下水道など公的インフラの復旧--の見通しや、計約2万5800人の避難住民の帰宅時期を盛り込んだ「復旧計画」を策定し、出そろった段階で同本部が一括解除を決める。

ただ、全町村避難に近い広野町・川内村、多くが帰宅した南相馬・田村両市、対象が約10人の楢葉町と実情はさまざまで、実際の住民の帰宅時期は異なる見通しだ。【笈田直樹】

毎日新聞 2011810日 東京朝刊

県原子力防災委が初会合

線量測定、避難体制など議論

東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて県内の原子力防災を議論する「県原子力防災対策検討委員会」の初会合が9日開かれ、避難や緊急時の情 報伝達のあり方などについて議論が始まった。国の防災指針の見直し作業と同時並行で、県内の新たな防災体制作りを加速させる構えだ。

青森市内で開かれた初会合には委員8人中5人が出席し、委員長に片桐裕実・日本原子力研究開発機構原子力緊急時支援・研修センター長を選出した。 その後、福島原発事故での避難区域が、国の防災指針で定める10キロ圏内の防災対策重点地域(EPZ)を大幅に超えたことを念頭に意見を交わした。

避難関係では、田上恵子・放射線医学総合研究所主任研究員が「福島では避難はしたものの、避難所で放射線量がなかなか測定できなかった」と実例を取り上げ、持ち運びできる放射線測定器の配備を早急に進める必要性を指摘。また、「高齢者や子どもなど災害弱者を優先して避難させる仕組みが必要」との声もあがった。

一方、放射線量などについて正確な情報伝達を重要視する意見も目立った。「風向きで放射性物質の行き先は何回も変わる。専門家に線量を評価しても らい、屋内にいるべきとか逃げるべきといった情報を出さないと県民は疲弊してしまう」(浅利靖・弘前大医学部附属病院高度救命救急センター長)、「個人の 被曝線量をさかのぼって把握するために、最初から地域ごとに放射線量データを残しておく必要がある」(田上委員)などの意見が出た。

片桐委員長は終了後、記者団に対して「具体的に防災対策を展開する責任は県や市町村にある。県民の安全安心という観点で議論していきたい」と意気込みを語った。防災委は今後、4回の会合を予定しており、来年3月に検討結果をとりまとめる。

2011810日  読売新聞)

汚染疑い腐葉土の野菜摂取

駒ヶ根の児童発達支援施設

駒ヶ根市教育委員会は9日、市内の児童発達支援施設「つくし園」で、高濃度の放射性セシウムに汚染された疑いのある腐葉土を使用した菜園から採れた野菜を子供や職員が摂取していたと発表した。これまでに健康への影響については報告がないという。

同園が使用したのは、鳥取県内のホームセンター「カインズホームFC鳥取店」で販売され、高濃度の放射性セシウムが検出された腐葉土と同じ種類の「バーク入り腐葉土 14L」。同園は5月16日、駒ヶ根市内で2袋を購入し、同21日にほぼ全量を菜園で使用した。

7月5日にミニトマトを子供7人が1個ずつ食べたほか、8月1日にナス1個とピーマン2個を給食のカレーに入れて子供や保護者、職員36人が摂取し、4日にはキュウリを漬物にして職員が食べた。

市教委や県は、菜園を立ち入り禁止とするとともに、残った土壌や野菜、大気中の放射線量を検査する方針。

2011810日  読売新聞)

コメ検査全市町村で

国の対象地域追加受け

県産米の安全性をアピールするため、達増知事は9日、県南部の4市町に限定する予定だった収穫後のコメの放射線検査を、県内の全市町村に拡大することを明らかにした。収穫期を迎える9月下旬頃に、各市町村で最低1か所ずつサンプルを採取する。同日の県議会臨時会で質問に答えた。

県は4日、空間放射線量 が比較的高い県南部の奥州、一関、平泉、藤沢の4市町に限り、県独自で収穫前後に検査を実施することを表明。その後、国が示した検査対象地域に本県が追加 されたことを受け、全市町村での検査を検討していた。収穫前の予備検査は、当初の予定通り県南部の4市町の計14か所で実施。収穫後の本検査で4市町に加 え、残りの30市町村で1か所ずつ検査する。放射性セシウムが暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を超えた場合、県は、周辺生産者にも出荷自粛を要 請する考え。

昨年の県産米収穫量は30万3600トンで、全国第10位。花巻市に約40ヘクタールの水田を持つ農事組合法人「遊新」の高橋新悦代表理事 (58)は「全県検査が決まり、ほっとしている。『放射能は大丈夫?』と、問い合わせをするほど消費者は過敏になっている。平年並みの作柄になりそうなの で、安全性を確認したうえで出荷したい」と話していた。

2011810日  読売新聞)

4市町村収穫前米検査

放射性物質31市町村、収穫後に

原発事故による農産物の放射能汚染を巡り、県は9日、今年度の県産米の検査方法を決めた。国が示した手順に従い、空間放射線量 が比較的高い沼田、中之条、川場、みなかみの4市町村で収穫前の予備調査を実施し、稲作地域がない上野、神流、南牧、草津の4町村を除く31市町村すべて で収穫後の本調査を行う。いずれも玄米1キロ・グラムに含まれる放射性セシウムの量を調べ、調査終了までは市町村単位で出荷を自粛し、安全性が確認され次 第、出荷を認める方針だ。

予備調査は収穫1週間前頃に実施。沼田市2か所、中之条町1か所、川場村3か所、みなかみ町2か所で行う。放射性物質が1キロ・グラム当たり 200ベクレルの基準を超えた場合は、本調査の際、調査地点を15ヘクタールに1か所設定し、網羅的に調べる「重点調査区域」とする。予備調査で基準以下 ならば、「その他の調査区域」として、残る27市町村と同様の扱いとなる。

「その他の調査区域」は、平成の大合併前の旧市町村単位で実施。作付面積に応じてそれぞれ1~3か所の調査地点を設定する。調査の結果、国の暫定規制値(1キロ・グラム当たり500ベクレル)を超えた場合は、昭和の大合併前の旧市町村単位で出荷制限を実施する。

県内で最も早い調査は、早場米を栽培している板倉町で8月中旬から下旬に行われる見通し。4市町村の予備調査は9月中旬以降が予想される。

調査単位を出荷制限の単位より広く設定したのは、県独自の判断。県は「調査で基準値を超えれば、15ヘクタール当たりの調査に切り替えて、出荷制限の要否を判断するので調査精度は確保できる」としている。

2011810日  読売新聞)

赤城公園整備など県に支援要望 前橋市

2011.8.10 02:11

前橋市は県に対し、平成24年度の重点施策で必要な財政措置を求める要望書を提出した。

要望書では、重点施策8項目を掲げた。まず「赤城山の観光振興推進」を挙げ、県立赤城公園の整備や県道大胡赤城線の拡幅といったハード面での支援を求めた。

また、福島第1原発事故に伴い、放射線に対する市民の不安が根強いことから、下水処理場に保管されている廃棄物の再生利用に関する明確な基準や、保管や処理などにかかる財政支援などを政府に働きかけるよう要請した。

さらに、前橋市が21年4月に中核市に移行したため、県が単独で実施している福祉関係の補助事業の一部が対象外にされ、市が単独で実施せざるを得ない事業が出てきた。

このため、こうした補助事業について、県内他市町村と同様、中核市に対しても継続的に実施するよう要望した。

最大5.5マイクロシーベルト 準備区域の放射線量

福島県での緊急時避難準備区域の解除に向け、政府の原子力災害現地対策本部は9日、区域内にある5市町村の学校や通学路、公共施設など1424地点の放 射線量(速報)を公表した。最大と最小地点はいずれも南相馬市でそれぞれ毎時5.5マイクロシーベルトと0.1マイクロシーベルトだった。最大地点にある 住居は、すでに「特定避難勧奨地点」に設定されている。

調査は7月中旬に実施した。結果を公表することで住民に戻るかどうかの判断材料にしてもらうなどの狙いがある。各市町村の線量は田村市が4.0~0.2、川内村が4.7~0.2、広野町が1.8~0.3、楢葉町が1.6~0.6(単位はいずれもマイクロシーベルト)。

同本部によると、毎時3マイクロシーベルトを超えると、政府が注意を払う目安にしている年間被曝(ひばく)量の20ミリシーベルトを超える可能性があり、放射性物質の集中的な除染が必要になる。

被災児童に楽しい夏休みを 府教委、40人招待

野外バーベキューの後、風船割りを楽しむ福島県から来た小学生たち(9日、京都市山科区・京都大花山天文台)
野外バーベキューの後、風船割りを楽しむ福島県から来た小学生たち(9日、京都市山科区・京都大花山天文台)

 東日本大震災で被災した福島県の児童たち40人が、京都府教委の3泊4日の招待で京都市に滞在している。これまで外で遊べないなど大きな制約を受ける子どもたちは9日、天文台見学やバーベキューを楽しみ、笑顔をはじけさせた。

府教委は県教委を通じて、今も震災の影響が色濃い相馬市と南相馬市、新地町、飯舘村の4市町村で募集した。一行は8日に到着、9日は京都大総合博物館や同大花山天文台を見学した。

花山天文台で、宇宙空間を体験する3D映像を見て興奮した飯舘村の臼石小6年、佐野冬美さん(11)は、「少し疲れたけど、楽しい」とほほ笑んだ。

同村は福島第一原発事故による計画的避難区域だ。佐野さんは福島市の仮設住宅に住み、50キロ以上東の川俣町に間借りされた学校へスクールバスで片道1時間かけて通う。「あしたの絵付け体験は花を描こうかな」と心待ちにしていた。

南相馬市の石神第二小6年の坂本大地君(11)は夕方、バーベキューの肉を食べ終わると「京都に来てうれしいのは外で遊べること」と言い、友達にボールを 投げ込んだ。坂本君も市内の別の小学校で授業を受ける。さらに放射線の影響で屋外活動が禁止された。遊ぶ場の体育館は手狭となり、プールも今夏は一度も入 れていないという。

新地町では屋外活動は全面禁止ではないが、雨など天候により制限は受ける。同町の新地小5年小野愛斗(まなと)君 (11)は「京都は土を気にしなくていいから、思いっきり遊びたい」と走り出した。ボランティアらと風船割りの輪に加わり、歓声を上げた。その様子をなが めていた南相馬市の高平小5年、佐々木比華里さんは「元気に遊ぶのを見ているだけで楽しい」と笑顔を見せた。

今回の招待は、府教委が福島 県に教員チームを派遣した縁で実現した。現地で教員から英語の授業を受け、国民文化祭のキャラクター「まゆまろ」を紹介してもらった新地町の駒ケ嶺小5 年、八巻広河君(11)は「まゆまろグッズを家族のおみやげに買って帰りたい」と話していた。

201108092238分 】

記者の目:平和を考える・続く核被害と原発=樋口岳大

この夏、広島の爆心地から離れた郊外を歩いた。東京電力福島第1原発事故で数十キロ、数百キロに及ぶ放射性物質の拡散が明らかになり、「果たして 原爆の被害はどこまで及んでいたのか」という素朴な疑問が浮かんだからだ。そこで出会った多くの住民は今も心身両面で苦しんでいる。福島の原発事故を受 け、「核」の民生利用である原発の是非が議論されている今こそ、広島と長崎に立ち戻るべきだ。

 ◇広島、長崎原点に議論しよう

広島に赴任して2年余り。原爆の取材を続ける中で、いつしか距離の「物差し」ができていた。原爆の威力は熱線とそれに伴う大火災、爆風、放射線の 三つに象徴される。広島原爆は爆心地から半径2キロのほぼ全ての建物を破壊し、焼き尽くした。放射線被害はどうか。原爆症認定制度では、直接被爆した人が がんなどになった場合、放射線が原因と積極的に認められる範囲は爆心地から約3・5キロ以内となっている。私は無意識のうちに原爆の被害を「2キロ」 「3・5キロ」といった数値で捉えるようになっていた。

その認識を根本から問い直されたのが、福島第1原発の事故だ。30キロ以上離れた場所で暮らす人々まで、避難を強いられている。国はこんなに広範 囲に、「核」の被害が及ぶと想定しているわけだ。では、広島の「物差し」は何なのか。爆心地から離れた場所で何があったのかを知らなければならない、と 思った。

 ◇爆心13キロで幼子、黒い雨浴び死亡

爆心地から北西13キロ。山あいにある広島県旧戸山村(現広島市安佐南区)は、谷間に田畑が広がり、農家が点在する中国地方の典型的な農村だ。今年、地元の郷土史家らが191人分の原爆証言集を刊行している。そのうち15人から話を聞いた。

村人の記憶はおおむね共通している。閃光(せんこう)の後に爆風が押し寄せ、尾根の向こうにきのこ雲が上がった。焼け焦げた紙切れなどが舞い落ち、しばらく後、「黒い雨」が降ってきた--。紙などが「雪のように降った」「喜んで拾って遊んだ」という証言もあった。

「この時、子どもに帽子をかぶせなかったことが残念でなりません」。橋廻(はしまわり)カスミさん(86)は、証言集に寄せた手記にこう記した。

しば刈りをしていた母を迎えに行く途中、生後8カ月の長男邦雄ちゃんを背負って黒い雨を浴びた。邦雄ちゃんは下痢を繰り返し、翌年4月に亡くなった。1年4カ月の人生だった。

「今考えりゃあねえ、ぬれさせて、やれやれ悪いことをしましたよ」。橋廻さんは邦雄ちゃんの色あせた遺影を取り出し、悔恨を口にした。手記には 「原爆の恐ろしさが、被爆直後は何も分からなかったのです……」とつづっている。あの雨に放射性物質が含まれていたとは思うはずもない。心ない人からは 「あなたが殺した」と言われたという。私にも1歳の娘がいる。にっこり笑っている遺影と、娘の姿が重なって涙をこらえられなかった。「なぜ、死なせてし まったのか」。原爆は筆舌に尽くしがたい苦しみを親に背負わせ続けている。

「福島では国は30キロでも逃げろというが、爆心から10キロ足らずのわしらには放射能の影響を認めん」。爆心から9・9キロ西に住む寺本博和さ ん(75)=広島市佐伯区=は私の目を見据え、黒い雨の被害を訴えた。近年、大動脈瘤(りゅう)が破裂し、腎臓病を患い、人工透析を続ける。

原爆投下直後、この場所で焼け焦げた紙や灰を浴び、黒い雨にぬれた。その雨が注いだ井戸水を飲み、田畑で取れた野菜と米を食べた。戦後は体調不良が続き、周囲から「横着病」と言われた。

 ◇人生を壊された憤りと無念交錯

黒い雨について、国は76年、終戦直後の気象台技師の調査などを基に、爆心から北西に延びる長さ19キロ、幅11キロを健診などの援護対象地域に 指定した。しかし、その外側にも黒い雨が降ったという証言は少なくない。寺本さん宅も線引きの外側だ。「原爆のせいで人生が壊されたことを国に認めさせた い」。その言葉には、憤りと無念が交錯する。

広島の外縁で、同じような苦しみを抱えて生き、あるいは亡くなった人たちが、どれくらいいるのだろう。原爆の闇の深さに戦慄(せんりつ)する。

原発事故では「ただちに健康に影響がない」「原爆と原発は違う」といった言葉も聞く。しかし、核被害の本質を知るには「分からない」という現実にもっと謙虚に向き合うべきであり、まず原爆被害者の証言に今一度、丁寧に耳を傾ける必要がある。

目に見えない放射線による被害は、因果を証明しにくいだけに、人間の尊厳をどれだけ損なうか。それを知ろうという意思のない者に、原発を論じる資格はないと思う。(広島支局)

毎日新聞 2011810日 012

福島県の公立小中、1割近く転校 夏休み中の転出希望も

福島県内で公立の小中学校に通う約1万4千人の児童・生徒が、既に県内外に転校したか、夏休み中の転校を希望していることが同県教育委員会のまとめで分かった。全児童・生徒の1割近くにあたる。多くは「放射線への不安」を理由に挙げたという。

県教委によると、7月15日時点で県外に転校した児童・生徒が7672人、県内の転校が4575人いた。さらに、夏休み中に転校を希望している児童・生徒は、県外が1081人、県内が755人だった。

東京電力福島第一原発のある「浜通り」地域だけではなく、福島市や伊達市、郡山市など「中通り」地域からの転校も多いという。

脱原発弁護団のシンポで福島県の住民が訴え

< 20118923:02 >

全国の原子力発電所の運転差し止めなどを裁判で求める「脱原発弁護団」のシンポジウムが9日、都内で開かれ、福島県の住民らが福島第一原発事故の被害の深刻さを訴えた。

福島県の住民からは、「一時帰宅したら、チェルノブイリと全く同じ光景が広がっていました」「農業も水産業もありとあらゆるものが元に戻らないだろうと」 「何もかもを失ってしまいました。(一時帰宅した)家にツバメやスズメがいなく、もう戻れないのかと感じた」など、放射線に対する不安や帰宅できない苦し みを訴える声が相次いだ。

福島第一原発事故を受け、全国の弁護士が結成した「脱原発弁護団」は、「甚大な被害を目の当たりにして、原発の存続は容認できない」として、今後、国内全ての原発について、裁判で運転差し止めや廃止を求めていく方針。

小中学校の放射線量測定、7カ月早く終了へ、学校薬剤師会が協力/横浜

201189

東京電力福島第1原発事故に伴う横浜市の市立小・中学校などを対象にした放射線量測定調査について、市学校薬剤師会が協力に乗り出す方針であることが9 日分かった。小・中学校については、当初予定より約7カ月早い9月中に終える見通し。市会健康福祉・病院経営委員会で、横山正人氏(自民)の質問に市と市 教育委員会が答えた。

市健康福祉局によると、市は6月中旬から、市立小・中学校計491校と保育所計459カ所の測定を開始し、これまでに165校、72カ所の測定を終えた。市などに保護者から「早く調査してほしい」との要望が寄せられ、8月からペースを上げている。

さらに、市学校薬剤師会は今月中旬から、薬剤師が小・中学校で1日5~6校ずつ測定する。同会は「保護者の不安を早急に取り除けるよう、できる限り協力したい」とコメントしている。市は今月から幼稚園計287園の測定も開始している。

九電やらせ問題:古川知事発言 佐賀支社長メモ全文

201189203

 九電佐賀支社長作成のメモ全文は以下の通り(実物はA4判2枚の横書き。左上に「関係者外秘」の判が押されている)。

平成23年6月21日

段上副社長・諸岡常務退任挨拶(あいさつ)メモ

1・日時 平成23年6月21日 8時50分~9時15分

2・場所 知事公舎

3・挨拶先 佐賀県 古川知事 (当社)段上副社長、諸岡常務、大坪支社長

4・内容 副社長、常務から退任の挨拶を行った後、懇談に入った。以下、古川知事発言のみ記載

○発電再開に向けた動きを一つ一つ丁寧にやっていくことが肝要である。

とりあえず、「国主催の県民向け説明会」を26日(日)午前中に開催することとなった。その後、月末から来月初めにかけて「経済産業大臣に来県」いただく予定である。

○20日から始まったIAEA閣僚級会議にも注目しており、国には「IAEAから緊急時対策を評価するコメント」を出してもらえるように説得工作すべしと進言しているが、国側は「今回は裁かれる側の立場なので言いにくい」と頼りない返答ぶりであった。

○「国主催の県民向け説明会」は、ケーブルTVやインターネットで中継し、県民の代表者5人程度が質問する形で開催する予定である。

・県民5人の構成をどうするかだが、一人は商工会議所の島内専務理事を予定している。

・反対派も一人入れようかと考えたが、反対を標榜(ひょうぼう)する人達(たち)にもいろいろな考えがあり、複数のグループから代表者を一人選抜 することが難しいとのことであったため、残りは県民代表として普通の参加者を選ぶことになるであろう。(イベント企画会社が運営する予定)

・普通の人に素朴な疑問をぶつけてもらうのが会の趣旨に沿うことになると思う。反対派はかなり勉強もしており、専門的議論になってしまうと、一般県民にはつまらなくなる懸念がある。

○県民の不安は原子力発電所そのものではなく、目に見えない放射線への恐怖に対してである。それに答えるべき保安院は全く信用を失っている状況。 そのような不安に答えるために長崎大学の放射線医学の専門家に同席してもらうことも考えているが、国主催の説明会なので難しいかもしれない。(専門家の承 諾が貰(もら)えないかもしれないとのこと)

○今後の動きに関連して、以下の2点を九電にお願いしたい。

(1)自民党系の県議会議員さんはおおかた再起動の必要性について分かっているが、選挙を通じて寄せられた不安の声に乗っかって発言している。議 員に対しては、支持者からの声が最も影響力が大きいと思うので、いろいろなルートで議員への働きかけをするよう支持者にお願いしていただきたい。

(2)「国主催の県民向け説明会」の際に、発電再開容認の立場からも、ネットを通じて意見や質問を出して欲しい。(6月2日の県執行部に対する保安院説明時と同じ対応をお願いしたい)

○このような段取りを踏んでいく際、危惧される国サイドのリスクは「菅総理」の言動である。発電再開に向けての総理自身のメッセージが発せられな い。全国知事会議では、発電再開に向けてのメッセージを読み上げる予定で、経産省とすり合わせた原稿が用意されていたのに、その場になって読み上げてくれ なかった。6月末から7月にかけて「菅さん」が首相のままかどうか分からないが、首相の言動で考えているスケジュールが遅れることを心配している。以上

東日本大震災:きょう5カ月 福島、子供が消えた夏 観光客激減 果物王国、閑散と

 東京電力福島第1原発事故が収束しない福島県は苦難の夏を迎えている。4万8903人(7月28日現在)が県外避難を余儀なくされ、少しでも被ば くを減らそうと夏休み中に「疎開」する子供も多く、公園などから子供の姿が消えた街も。特産のモモや観光も大打撃を受け、被害は拡大を続けている。

「行ってきます」。伊達市で8日、小中学生14人が笑顔でバスに乗り込み、愛知県に旅立った。同県の支援団体の招待で2週間、プール遊びや運動会などで過ごす。

伊達市には放射線量が高い「ホットスポット」がある。小学3年生の長女を参加させたデイサービス施設管理者、長正浩明さん(36)は「外で思う存 分遊ばせてストレスを発散させてやりたかった」。小学5年生と3年生の娘2人を参加させた女性(41)は「帰ってきてからが心配。簡単に転校もできない し」と顔を曇らせた。多数の団体が同様の支援を実施している。

震災から7月15日までに小中学生7672人が県外へ転校。夏休み中にはさらに1081人が続く。私立幼稚園からは約2000人が県外に移った。

県内には例年、修学旅行や合宿などの教育旅行で年間約8000団体延べ約70万人が訪れる。だが、県観光物産交流協会によると、今冬以降のキャンセルも相次ぎ、今年度は95%減になる見込みだ。2~3年後の予約も取り消され始めた。

山梨県に次ぎ全国2位の生産高を誇るモモは収穫の最盛期だが、風評被害に苦しんでいる。福島市観光農園協会(片平新一会長)によると、百貨店のお 中元カタログに掲載されず、贈答用の売り上げが大きく減少。販売店や観光果樹園が並ぶ同市の県道「フルーツライン」も客足はまばらだ。片平会長は盆休みの 客を昨年の1割程度と見る。果樹園を営む紺野淳さん(59)は「モモは熟れるのを待ってくれない。作り続けるだけ」と収穫を続けた。【山田奈緒、関雄輔】

毎日新聞 2011811日 東京朝刊

二重被爆者の映画あす上映 収益で福島の子、佐伯に招待

原発事故で避難女性

映画のチラシを手にする古屋さん

福島第一原発事故の影響で、佐伯市宇目で長男(7)と避難生活を送るさいたま市の音楽療法士古屋さおりさん(36)が12日午後6時半から、佐伯 市向島の市保健福祉総合センター「和楽」で、二重被爆者のドキュメンタリー映画「二重被爆 語り部 山口彊(つとむ)の遺言」の上映会を開く。核廃絶への 願いを込めた自作の曲「原爆」も、ピアノの弾き語りで披露する。

「原爆」は約4分間の曲で、音楽療法士として認知症や末期がん患者の緩和ケアに当たりながら、2年がかりで作り上げた。歌詞は漫画「はだしのゲン」の作者中沢啓治さんの被爆体験などをヒントにした。昨年5月、広島市のコンサートで初披露した。

映画上映会は、放射線被害への恐れから、屋外で遊ぶことができない福島県の子どもたち約30人を、20~26日、佐伯市宇目の宇目キャンプ村に招待する計画の中で持ち上がった。上映会の収益金は全額、招待費用に充てる。

入場料は小学生以上1500円。問い合わせは古屋さん(090・9848・4148)へ。

2011811日  読売新聞)

コメの放射性物質調査

今年収穫されるコメの放射性物質検査を実施するため、県は10日、県内6か所の水田で、1週間後に収穫予定の早生(わせ)品種の検査用サンプルを採取した。分析結果は1週間後に判明する。

県は、農林水産省がコメの放射性物質の検査方法を示したことを受け、県内の全19市町で、早生・中生品種のサンプルを各1か所の水田から採取し、玄米の放射性セシウム濃度を検査することにしている。

この日、野々市町位川の水田では、県職員が早生品種ハナエチゼンを30株ほど刈りとった。県は今後、収穫を1週間後に控えた水田から順次、サンプ ル採取を行う。放射性セシウム濃度が1キロ・グラム当たり200ベクレルを超えた場合は、調査地点を増やして再調査し、結果が判明するまでは米の出荷自粛 を要請するという。

県は、県内15か所に設置したモニタリングポストで常時、大気中の放射線量を測定しているが、東京電力福島第一原発の事故前後で測定値の差はないという。

県生産流通課は「土壌や農作物の安全性に問題はないと考えている」としている。

2011811日  読売新聞)

米子、境港へ直接連絡 難色 島根原発 中電、防災対策協議会で

中国電力島根原発(松江市)の防災対策について県と米子、境港両市が中電と話し合う協議会の第2回会合が10日、米子市内で開かれた。中電は先 月、事故情報を県へ直接伝える体制を整えたが、懸案となっている米子、境港両市への直接連絡に関しては「島根県側の自治体からは同様の要望がない。関係自 治体への対応をそろえたい」として難色を示した。

中電はこの日、同原発の放射線量測定値を県に常時提供する専用回線を設け、県側の避難計画策定に協力する方針を表明。県は、締結を要望している原子力安全協定に、新たに住民説明会の開催や事故時の損害補償の仮払いなどを盛り込むよう求めた。

県は年内の協定締結を目途に今後の協議会で内容を煮詰める考え。島根県と中電との協定同様、原発新増設の事前協議も盛り込みたい考えだが、中電は消極的な姿勢を見せている。

2011811日  読売新聞)

いわき市の小学生も出場/フジサンケイJ

2011.8.11 05:00

ジュニアゴルフのビッグイベント「TOMAS CUP 2011フジサンケイジュニアゴルフ選手権」が11日から2日間、千葉・鶴舞CC東C(6905ヤード、パー72)で、127人が参加して開催される。

今年から開催される小学生大会には17人がエントリー。遠藤銀河くん(福島・いわき市立中央台東小5年)は「このコースは難しいです」と苦笑い。3月の福 島第1原発事故で、自宅のあるいわき市を離れ埼玉・深谷市に3週間避難していた。自宅に戻った後も、最近まで放射線の影響でコースに出ることができなかっ たが、「70台前半で回って5位以内には入りたい」と話した。

子どもの被ばく検査結果 削除

子どもの被ばく検査結果 削除

811510動画あり

東京電力・福島第一原子力発電所の事故で、インターネット上で公開されていた福島県の子どもの甲状 腺検査の結果について、個人を特定できる可能性があるとして、国の原子力安全委員会が、すべて削除していたことが分かりました。専門家は、「正確な情報提 供に逆行する」と指摘しています。

福島第一原発の事故で、国の対策本部は、3月に福島県いわき市などに住む15歳以下の千人余りを対 象に、放射性物質が甲状腺に蓄積していないか検査を行い、原子力安全委員会がインターネット上で結果を公開してきました。この中には、いわき市の4歳の子 どもが健康への影響は無いとされる、甲状腺に受けた放射線量にして35ミリシーベルトの被ばくをした、とする記述もありました。ところが、詳しい住所が含 まれていたことから、原子力安全委員会は、「個人を特定できる可能性がある」として、今月初め、記述をすべて削除しました。しかし、子どもの甲状腺の検査 結果は、ほかには一切公表されていないうえ、個人の特定とは関係のない、被ばく線量などの情報まで削除されたことから批判の声があがっています。災害時の 情報伝達に詳しい東京女子大学の広瀬弘忠名誉教授は、「子どもの被ばくに過敏に反応されることを恐れて削除したと言われてもしかたがない。正確な情報提供 で対応できるようにしてもらわなければならないのに、逆行するあり方だ」と指摘しています。

放射性セシウム汚染稲わら 新たに8戸 県が再調査

牛25頭出荷済み

県内の畜産農家が出荷した牛の肉から国の暫定規制値を超える放射性セシウムが検出された問題で、県は10日、県外から稲わらを購入していた県内の 農家45戸の稲わらを調べた結果、新たに8戸が宮城県から仕入れていた稲わらから、最大で1キロ当たり4万3100ベクレルのセシウムが検出されたと発表 した。水分を含んだ状態に換算すると同9690ベクレルで、国の暫定許容値(同300ベクレル)の約32倍にあたる。既に稲わらを与えた牛25頭が出荷済 みだった。県は8戸に対し、出荷前の牛計192頭の出荷自粛を指導した。県内で出荷自粛の牛は計448頭となった。

県は7月下旬、畜産農家などに稲わらの使用実態を聞き取り調査し、汚染された稲わらを与えた疑いのある肉牛を出荷自粛にしていた。しかし、8月5 日、青森県内の食肉処理場で処理された秋田県産の肉牛1頭の肉から、国の暫定規制値(同500ベクレル)を超える同781ベクレルのセシウムが検出された ため、再び調査した。

県畜産振興課などによると、45戸で稲わら近くの空間放射線量を測ったうえで、高い数値が出るなどした17戸の稲わらの放射性物質濃度を検査。青森県で汚染が確認された牛を出荷した1戸を含む計8戸の稲わらから、許容値を超えるセシウムが検出された。

この8戸の中の1戸から、汚染稲わらを譲り受け、牛に与えていた県内の農家も1戸確認された。

この1戸と、8戸のうち3戸では、既に秋田市や東京都、山形県、仙台市の処理場に計25頭を出荷していた。県は各自治体に流通状況を確認し、在庫があれば放射性物質濃度を検査するよう依頼した。

2011811日  読売新聞)

2011811()泳げる機会もらい感謝 流経大院生の招きで合宿
いわきの中学水泳部


【写真説明】
合宿に臨んだ小名浜一中水泳部員と招待した渋谷暁享さん(後列左から4人目)=常総市坂手町

東 京電力福島第1原発事故による放射線の影響で、学校プールが使えない福島県いわき市立小名浜一中水泳部の12人を、流通経済大院生らが8日から23日の 県内合宿に招いた。今月末の福島県水泳選手権大会などを控えている同部員らは「プールでの練習機会を設けてもらい感謝している」と大喜びだった。

助成財団センターの協力で中学生を招待したのは、同大学院スポーツ健康科学研究科に学ぶ渋谷暁享さん(23)=龍ケ崎市根町=12人。

茨城NPOセンター・コモンズとの連携で6月末から、いわき市内に入り「被災地の小中学生がスポーツの夢を持ち続けられるように」と関係者から要望を聞い た。その中で施設の破損や放射能汚染で屋外プールを使用できず、練習の機会が制限されている中学水泳部を知り、県内合宿を実現した。

9、10の両日は、常総市坂手町のきぬ総合運動公園内にある温水プールが会場。指導したのは、民間のスイミングコーチ経験がある渋谷さんらで、東北大会出場などの実力を誇る部員も、基本的な泳法を真剣に学んだ。

震災で父親が職を失ったという、同中3年の吉田光義君(15)は「他校の部員が満足に泳げないのに、練習できてうれしい。県選手権大会では全力を尽くす」 と話していた。渋谷さんらは引き続き、いわき市内の中学生らの水泳の継続支援やサッカー、陸上など、大学院での研究を生かした活動に取り組むという。近 く、NPO法人認承申請も行う予定だ。

20118100600分 更新

非核三原則の法制化と再生可能エネルギー開発を

 田上富久長崎市長は9日、長崎市内の平和公園で催された長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典で、日本の「非核三原則の法制化」と東京電力福島第一原発事故の 事態の深刻さを踏まえて「より安全なエネルギーを基盤にする社会への転換を図る」必要を訴え、「原子力に代わる再生可能エネルギーの開発を進めることが必 要」とアピールした。

 田上市長は、この日の長崎平和宣言の中で「東京電力福島第一原発の事故に愕然とした。ノーモア・ヒバクシャを訴えてきた被爆国の私たちが、どうして再び、放射線の恐怖に脅えることになってしまったのか」と呼びかけた。

 そのうえで「わたしたちはこれからどんな社会をつくろうとしているのか、根底から議論し、選択する時がきている」として、日本のエネルギー政策で「原子力に代わる再生可能エネルギーの開発」の必要性を強調した。

 また、日本の非核三原則の法制化とともに日本、韓国、北朝鮮を非核化する「北東アジア非核兵器地帯」の創設に取り組むよう政府に求めた。

20118100600分 更新

避難区域外の自主避難者への賠償も東電に指導

 枝野幸男官房長官は9日の記者会見で「東京電力福島第一原発事故による放射線による子どもへの不安から避難区域外で自主的に避難した人についても、今後、適切な賠償がなされるよう東京電力を指導していきたい」との考えを述べた。

 枝野官房長官は「原発事故が要因となって避難区域などではなくても、やむなく自主的に、特に、お子さんがいるという家庭において自主的に避難され ているという方がいるということについて大変申し訳ないことと思っている」と語るとともに、「できるだけ早く事故を収束させ、除染、モニタリングを徹底す ることにより、安心して福島県内で子育てをしていただける状況を早く作っていきたい」と語った。

 これは東日本大震災以降、福島県内から県内外への小中学生の転校が1万4000人を超える状況にあり、転向理由の大半が「放射線への不安から」ということに対する記者団の質問に答えた。

 福島県教育委員会によると、大震災と原発事故発生以降、7月15日までとこの夏休み中の小中学生の転校予定者を合わせると、県内校への転校生が5330人、県外校への転校生が8753人と合わせて1万4083人にのぼるとしている。

20118100600分 更新

震災と原発で今年の宿泊・宴会場市場4兆円割れ

 2011年の宿泊・宴会場市場は東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の影響を受け、前年比7.5ポイント減少の3兆7675億円と4兆円割れになる見込みであることが富士経済の調べで分かった。

 富士経済では「羽田空港国際線就航や東北新幹線・九州新幹線の全線開通などで需要が見込まれていたが、震災による予約のキャンセルやイベントの自粛で需要が一気に冷え込んだ」としている。

 さらに、福島原発事故により放射線を不安視する外国人旅行者の訪日取り止めが宿泊施設の稼働率を落ち込ませ、市場を押し下げる結果になった。

 調査は今年5月から7月にかけてホテル、ビジネスホテル、結婚式場・宴会場、旅館、民宿、ペンションを対象に同社調査員が面接調査と文献調査で実施した。2010年の宿泊・宴会場市場は4兆715億円だった。

校庭の除染、急ピッチ 福島の半数の公立校で実施・計画

夏休み中に、取り除いた表土を埋めるため、深さ1.5メートルまで掘り下げられた校庭。隣接する幼稚園の表土も運び込まれる予定だ=10日、福島県南相馬市の鹿島小学校、日吉健吾撮影
土除去実施状況

東京電力福島第一原発事故で、福島県内の公立の小中学校、養護学校、幼稚園・保育所の半数にあたる584校が、汚染された校庭や園庭の土を取り除く工事 を実施したか、計画していることが朝日新聞の調査でわかった。このうち97%が夏休み中に終える見通しだ。除去で生じる土の量は約18万立方メートルにの ぼるが、処理のめどは立っていない。

全59市町村に、公立の計1160校の実施状況を聞いた。土の除去を実施または計画中なのは25自治体の584校。このうち、10日までに完了したのが 299校、おおむね今月末までの夏休み中に終えるめどが立っているのが268校。合わせると97.1%が2学期始業前に終える見通しだ。

土の除去を急ぐ自治体側には、子どもの県外転出を防ぎ、避難している子どもが2学期に戻るきっかけにしたいとの考えがある。

他方、実施するものの時期が具体化していないのは17校。「体育館の補修工事で校庭に重機がある」(棚倉町)といった事情を抱えている。

現時点で予定していないのは、放射線量が低い会津地方のほか、原発事故に伴う警戒区域内にある双葉町や楢葉町などの287校。いわき市などの289校が「検討中」とした。

石川のニュース 【8110311分更新】

懸命の放水、恐怖なかった 小松基地隊員、福島原発冷却振り返る


放水時の様子を振り返る吉良小隊長(左)と工藤曹長=航空自衛隊小松基地

東日本大震災から5カ月がたった今も、東京電力福島第1原発事故に伴う住民の避難は 続いている。3月20、21日に行われた同原発の冷却作業には、航空自衛隊小松基地の 隊員7人が参加した。「恐怖はなかった。子どもたちの未来を守りたかった」。同基地の 小隊を指揮した吉良圭介管理小隊長(当時小隊長)(32)と工藤弘曹長(47)が、決 死の2日間を振り返った。

福島第1原発4号機は、水素爆発で建屋の屋根が吹き飛んで鉄骨がむき出しになり、も くもくと水蒸気が噴き上がっていた。建造物の巨大さは、新聞やテレビで見るのとは比べ ものにならないほど圧倒的だった。「東日本全体がどうなるのか分からない」。吉良小隊 長は、ことの重大性をあらためて痛感した。

放水に当たったのは小松基地の基地業務群施設隊消防小隊員7人。大型破壊機救難消防 車に乗り込み、無心で放水した。10トンの水が1分半でなくなった。見た目には、どれ ほどの効果があるのか分からなかった。

放射線の吸収を抑えるというヨウ素剤を服用した。防護マスクに防護衣、鉛のベストな ど、分厚い装備の総重量は数十キロにも及んだ。できる限りのことはしたが、初めての任 務であり、放射能は見えない。

それでも吉良小隊長、工藤曹長は「恐怖はなかった」と口をそろえる。「20年、30 年後も子どもたちが(震災前と)同じ景色を見られるように頑張ってきてと、妻は言って くれた」と吉良小隊長。日本を守る使命感が、自分たちを支えた。

「もう一度行けと言われれば行く。できることがあれば何でもする」。4号機の無残な 姿。原発に向かう道中で目にしたゴーストタウンのような街。大震災が残した爪痕は、吉 良小隊長と工藤曹長の目に今も焼き付いている。

社説:避難準備区域 解除は地元の声踏まえ

東京電力福島第1原発から半径20~30キロ圏内の「緊急時避難準備区域」の指定が、9月にも解除される。

原発事故の収束に向けた工程表の「ステップ1」終了を受け、政府の原子力災害対策本部が決めた。

政府は南相馬市など区域指定していた5市町村に対し、除染計画や学校・病院など公的サービスの再開見通し、生活インフラの整備状況、さらに住民の 帰宅時期を盛り込んだ復旧計画を1カ月程度で作成するよう要請。すべての計画が出そろった段階で、指定解除は一括して決める段取りという。

区域人口約5万8500人の約半数が避難している状況だ。早く帰宅したい人にとっては、そのめどが示されたのは一歩前進だろう。

だが、地元自治体や住民からは、むしろ不安やとまどいの声が聞こえてくる。帰宅の実現にとって最も重要なのは放射性物質の除染だ。だが、国が責任をもって将来にわたりどう除染を進めるのか、いまだに明確な方針が示されていない。

指定市町村の中で最も避難住民が多い南相馬市は先月、専門家の協力を得て除染目標などを定めた独自の除染方針を策定した。また、除染作業に取り組む際の手順や方法、注意事項などを細かく記したマニュアルも整備し、既に幼稚園などで市職員らが除染作業も始めた。

放射線量の高い地域での除染には高いレベルの技術が求められる。そもそも、原発事故に伴う対策は国が主体的に定めるべきだろう。

どの程度の汚染をどのレベルまで除染すべきなのか一定の基準も必要になる。除染が難しいとされる森林などの除染レベルについても見解を示してもらいたい。

政府は今月中に原発周辺区域の除染に関する基本方針をまとめる予定だ。本来、除染について復旧計画に盛り込むことを地元自治体に要請する前に、基本方針を明確にするのが筋だった。早急に示してほしい。

また、各市町村から復旧計画が出されても、まず指定解除ありきではなく、地元の意向を最大限に尊重することが必要だ。緊急時避難準備区域では保育園や幼稚園、小学校~高校は休園・休校となり、子供は区域に立ち入らないよう今も求められている。

多くの地域で放射線量が低水準になり、今後除染が進む見通しとはいえ、避難している子供を持つ親がすぐに帰宅を選択するとは限らない。解除、帰宅をめぐる住民間の考え方の違いも出るかもしれない。

まずは、住民の放射線への不安を解消する行政側の十分な説明が欠かせない。政府はその点にも配慮し、一括解除にこだわらず慎重に手続きを進めるべきだ。

毎日新聞 2011811日 230

7戸で基準超セシウム 稲わら検査、25頭は出荷済み 秋田

2011.8.11 02:13

放射性物質を含む稲わらを肉用牛に与えていた問題で、県は10日、再調査の結果、7戸の稲 わらから基準値(1キログラム当たり300ベクレル)を上回る放射性セシウムを検出、うち4戸から25頭がすでに出荷され、出荷していない4戸の192頭 を出荷自粛するよう指導した、と発表した。

7月に実施した肥育農家全190戸の調査では、県外から稲わらを買った農家が50戸あったが、 稲わらの販売業者から「震災前に集めた」と言われて買ったという45戸は検査していなかった。今回は、45戸のうち放射線の高かった16戸から20サンプ ルを採取。7戸の8サンプルから同9690~2160ベクレルの基準を超えるセシウムを検出した。

原発被害想定策定 市長会が申し入れ 静岡

2011.8.11 02:23

県市長会の鈴木尚会長(富士市長)は10日、県庁に大村慎一副知事を訪ね、東日本大震災と福島第1原発事故についての市長会としての要望を取りまとめ、県に緊急申し入れを行った。

申し入れ内容は、浜岡原発での事故発生時の被害想定と、対応マニュアルの策定▽放射線量測定方法の統一基準作りと、測定器使用方法の説明会の実施▽地域の実情に応じた土地利用の規制緩和-の3項目。

鈴木市長は「浜岡原発の被害想定や放射能測定については、指針がなく、市町ではどうすればいいのか分からない」と、各市の戸惑いを代弁。大村副知事は「い ずれも大変重要なので、検討したい。浜岡原発では、EPZ(防災重点地域)の見直しが必要で、国の動向を踏まえて行いたい。放射能測定では、機器使用方法 の説明会を実施したい」と、できる限り要望に応じる姿勢を示した。

鈴木市長は「特に浜岡原発の被害想定については、関係市町は早く示してほしいと思っているし、放射線の情報提供は細かく行ってほしい」と注文した。

愛媛県、原発事故の避難訓練実施 来年2月に伊方周辺で

2011/8/11 1:45

 愛媛県は10日、東京電力福島第1原子力発電所の事故を受け、県の原発事故対策を見直す原子力防災対策検討協議会の初会合を開いた。来年 3月までに対策地域の範囲や避難計画の見直し、放射線モニタリングの充実などの防災対策をまとめ、県の地域防災計画改定原案に盛り込む予定。来年2月に四 国電力伊方原発(伊方町)の周辺で広域避難誘導訓練を実施することも明らかにした。

協議会には県の関係部局のほか、伊方町、八幡浜市、大洲市など伊方原発周辺の6市3町の首長も参加している。愛媛県は防災対策の重点実施地 域(EPZ)について伊方原発から半径10キロメートルの伊方町、八幡浜市を対象にしているが、福島第1原発事故の状況を踏まえ、EPZの拡大を協議会で 検討する。

原発事故での避難所や避難経路、避難方法なども現状の課題を洗い出した上で、訓練案を策定。来年2月に検証のための避難訓練を実施する。

10日の初会合に参加した首長からは、「加圧水型原子炉の伊方でも沸騰水型の福島第1と同様な放射性物質の漏出の可能性があるのか」「県内 の全市町で原発事故対策と放射線測定器の設置の必要がある」「道路が未整備の地域では避難経路の策定が難しい」など様々な疑問や意見が出た。

島津製作所、放射線測定事業に参入 食品などで需要広がる

2011/8/11 1:30

 島津製作所は食品や農産物などの放射性物質を測定する事業に参入した。月間で800個程度の検体を測定するほか、被災地などで空間の放射 線量を測る事業も手掛ける。稲わらや牛肉などから高濃度の放射性物質が検出される事例が相次いだため、自治体をはじめとして幅広い業種に測定需要が広がっ ている。

厚生労働省の食品検査登録機関に指定されている子会社の島津テクノリサーチ(京都市)が受託を始めた。食品などは厳格な基準が定められており、低濃度レベルまで測定できる「ゲルマニウム半導体検出器」で精密分析する。放射性ヨウ素や放射性セシウムなどが対象だ。

これまで手掛けてきた焼却施設などを対象とした環境調査にも、新たに放射性物質測定のサービスを追加する。放射性物質関連の測定機器を増やすことも検討しており、今後本格化する復興支援などに役立てる考えだ。

測定サービスの価格は1検体あたり2万5000円から。標準の納期は営業日ベースで3~5日という。

福島の中学生、放射線の影響学ぶ

201181100:54 カテゴリー:九州 > 長崎

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長崎大の松田尚樹教授(左上)のアドバイスを受けながら、内部被ばくの線量を計算する長崎市と福島県いわき市の中学生

長崎市が招待した福島県いわき市の中学生43人が10日、長崎市の長崎原爆資料館で、地元の中学生47人と交流した。東日本大震災の影響や各学校の取り組みなどを発表し合い、専門家から放射線の影響について学んだ。

いわき市の生徒たちは、津波の被害状況や、原発から近い学校が使えず別の学校に間借りしていること、復興への願いを込めて生徒たちが大漁旗を作って配布していることなどを発表。長崎市の生徒たちは市内の名所や平和学習の取り組みについて報告した。

午後、長崎大の松田尚樹教授(放射線防護学)が講演。放射線の基礎知識を学ぶ○×クイズや、献立を基にした内部被ばく線量の計算などを通じ放射線について学んだ。松田教授は「放射線を正しく知り、測定値を基準値と照らし合わせて判断することが大切。いわきに戻って友だちにも伝えてほしい」と話した。

いわき市の三和中3年松崎湧太さん(15)は「事故直後は情報がなく、外出や雨が不安だった。いろんな疑問に答えてもらえてみんな安心したと思う。将来は科学者になり、放射線の影響を解明したい」と話した。

2011/08/11付 西日本新聞朝刊=

岩手、宮城のがれき処理で山形県が独自の放射線量基準設定へ

2011.8.11 00:19

東日本大震災で発生した宮城県や岩手県のがれきに関して、山形県は独自に放射線量の基準を設けたうえで、受け入れを始める方針を固めた。

がれきに関する国レベルでの放射線量基準がない。そのため、多くの自治体が受け入れを表明したものの、住民から不安を訴える声があがるなどして実現していない。自治体が放射線量の独自基準を打ち出すのは全国初。がれきの広域処理が大きく進む可能性がある。

山形県が基準にするのは、現在福島県内で埋立処理が可能とされる放射性セシウム濃度の2分の1にあたる「4000ベクレル(1キロ当たり)以下」。厳しい基準を示し風評被害を恐れる住民の理解を得たい考え。

福島県のがれきは放射線量が高いため同県内で処理されたうえで、8000ベクレル以下の焼却灰は埋め立てが可能とされている。その半分の値を基準とするこ とについて山形県生活環境部は、「被災した東北の一員として役立ちたいが、県外に持ち出さない福島の基準のままだと市民に理解してもらえない可能性があ る」としている。

宮城、岩手両県のがれき総量は約2400万トンにのぼり、仮置き場の確保に苦しんでいる。

東日本大震災:取り残される被災者…11日で5カ月

20118102347分 更新:81104

避難所生活を続ける梶原ふみ子さん。時間がたつのが早いからと夫仲一さんの遺影の横で手芸をする。後ろは長女ひろみさん=宮城県石巻市の湊小学校で2011年8月8日、岸達也撮影

避難所生活を続ける梶原ふみ子さん。時間がたつのが早いからと夫仲一さんの遺影の横で手芸をする。後ろは長女ひろみさん=宮城県石巻市の湊小学校で2011年8月8日、岸達也撮影

東日本大震災から11日で5カ月--。東北の沿岸部では、避難所が閉鎖されて仮設住宅への入居が進む一方、取り残されている被災者がいる。福島で は放射線におびえながらも動けない家族がいる。「これからの生活は……」「いつまでも家族と一緒にいたい」。生活再建に向けた苦悩と足踏みが続き、猛暑の 被災地はいつもと違うお盆を迎える。

 ◇避難所閉鎖「これからが大変」…陸前高田

岩手県陸前高田市はピーク時62カ所に約1万6000人が避難した。震災5カ月となる11日、市は最後に完成した仮設住宅の鍵を配り、12日には 全避難所を閉鎖する予定だ。一時1000人近い人々が避難した市立第一中では10日朝、がらんとした体育館で残された約40人が最後の支援物資を受け取っ た。

「とにかく長かった」。仮設住宅のガスの開栓を待ち、11日に引っ越すという中村一也さん(52)は振り返った。行方不明の母の遺体は見つからず、知的障害を持つ弟(49)と2人で暮らすことになる。苦笑して言う。

「当たった仮設住宅を何度もキャンセルした人が先に入ったり、納得できないことも多かった。高齢者や障害者は優先と聞いていたのに、最後の最後になってしまうとは」

千葉武晴さん(50)は「これからが大変」と話す。同居していた母と妹が行方不明、妹の娘は死亡し、一人になった。入居する仮設住宅は急勾配の坂 の上にあり、キャンセルが相次いだ“物件”だ。鍵は7月末に受け取ったが、車が津波で流され、友人に引っ越し用トラックを融通してもらうのに時間がかかっ た。勤めていた石材店は会社ごと流されて倒産し、仕事も探さなくてはならない。

「(知り合いがいない)仮設で一人になったら、酒におぼれるのではと不安だった。同じ仮設に仲間がいるから何とかなる」

准看護師の女性(40)は、市内で最後に完成した仮設住宅に11、12日の2日間で引っ越す。看護師国家試験を受けるため、震災後も病院勤めの後、専門学校に通う生活を続けてきた。避難所に戻るのは夜遅く、足音を立てないよう気を使った。

「そういう生活もやっと終わる。でも、共用のパソコンや空気清浄機がさっさと片付けられてしまい、最後は寂しいですね」【市川明代】

 ◇「生き残ったけれど…もう限界」…石巻

震災から5カ月たっても避難所から出られない被災者も多い。

「避難所暮らしはもう限界。早く仮設住宅に移りたい」。宮城県石巻市湊町の梶原ふみ子さん(67)は自宅から数百メートルの市立湊小で避難生活を送る。自宅は津波で壊れた。

校舎3階の12畳ほどの「相談室」で、長女ひろみさん(45)ら女性3人が寝起きする。防虫のため夜は窓を閉め切り、室温は30度近くになる日もある。

04年に心臓に人工弁を付ける手術をした。以来、不整脈や血圧を抑えたりする薬が欠かせない。今年4月中旬には、せきが止まらなくなり、気管支炎で約2週間入院した。

震災直後は17人がすし詰めで、風邪を引いたり肺炎になったりする被災者もいた。室内で用を足すお年寄りもいて衛生状態も悪い。医師は、避難所に戻ることを止めた。「でも、ほかに行くところがない」

湊小には簡易浴場があるが感染症が怖い。数キロ離れた親類宅で入浴させてもらうが、タクシーで片道2000円以上かかり、週1、2回が限界だ。普段はウエットティッシュで体を拭いている。

仮設住宅に入りたくて、4月ごろから何度も抽選に参加したが当たらない。湊小の避難所は9月末で閉鎖される予定で、先行きに不安が募る。

今年1月17日、約45年間連れ添った夫仲一(ちゅういち)さん(当時73歳)をがんで亡くした。震災は四十九日を終えた直後のことだった。

「生き残ったけれど本当に大変」。お盆を前に自宅から持ち出した仲一さんの遺影に語りかけている。【岸達也】

 ◇ホットスポットに自宅…伊達

「家族がばらばらになってしまう。また一緒に暮らせる日が来るのでしょうか」。放射線量が局地的に高い「ホットスポット」にあたるとして自宅が特定避難勧奨地点に指定された福島県伊達市の主婦、佐藤かおりさん(24)は思い悩む。

指定当日の6月30日に長女凛(りん)ちゃんが生まれたばかり。今月7日にようやく、夫利昭さん(28)と凛ちゃんの3人で暮らせるアパートが福 島市内で見つかった。だが、一家には寝たきりの祖母と、脳性まひの妹がいる。家族そろって避難できる場所は、まだ見つからない。

佐藤さん一家は、両親と祖母里子さん(84)、妹ゆかりさん(21)、利昭さん、凛ちゃんの計7人とペットの犬猫4匹。ゆかりさんは施設に入居し、週末だけ帰宅する。

佐藤さんは出産の2日後に自宅がホットスポットにあることを知った。凛ちゃんへの放射線の影響を心配し、市の調査には「避難を希望する」と答え た。足が不自由な里子さんやゆかりさんの介護のため、平屋またはアパート1階を希望。一家全員が近くに住む必要があると書き込んだ。

しかし、市から紹介された避難先はどこも狭く、ペットの同居は不可。途方に暮れる佐藤さんに、両親は「生まれたばかりの子がいるのだから」と、凛 ちゃんを連れて夫婦で避難するよう勧め、福島市のアパートも母景子さん(59)が探してきた。早ければ9月から入居できるが、佐藤さんの気持ちは晴れな い。「他の家族を残して自分たちだけ避難していいのか」

日中仕事に出る両親が里子さんの面倒をみるには限界がある。里子さんは1日おきにデイサービスを利用するが、タクシー運転手の父正光さん(61)の仕事は深夜に及ぶこともある。佐藤さんは「ばあちゃんが一人になる時間が必ず出てしまう。もし、何かあったら」と心配する。

「子供を家族みんなの元で育てたかった。いつまでこんな状態が続くのか。この子が大きくなる頃には安心できるのでしょうか」。佐藤さんは胸に抱いた凛ちゃんを見つめた。【石山絵歩】

class=”article-date”2011081100:00

カテゴリ
咲村珠樹の「宙にあこがれて」
雑学

【宙にあこがれて】第11回 宇宙飛行士の放射線被曝

JAXAの宇宙飛行士、古川聡さんが国際宇宙ステーションでの長期滞在を開始して2ヶ月が経過しました。
日本の実験棟「きぼう」にグッドデザイン賞のシールを貼付したり(きぼうは2010年度グッドデザイン賞を受賞しています)、きぼうに設置されている親子式ロボットアームの動作確認をしたり、様々な実験を行うなど多忙な日々を送っている古川さんですが、今回の「宙にあこがれて」は、そんな古川さんはじめ、宇宙飛行士が日々さらされている放射線についてのお話です。

福 島第一原発の事故で「放射線」とか「シーベルト(Sv)」などといった言葉や単位が、急にメジャーになった感がありますね。本来、我々は核兵器や原発事故 などによる核反応生成物以外にも、自然界に存在する放射性鉱物やラドンなどのガスから、そして宇宙から降りそそぐ放射線に被曝しています。地球上では平均 して2.4ミリシーベルト(以下mSv)ほど被曝していると推計されているのは、さんざん報道されたのでご存知でしょう。

このうち、特に宇宙から降りそそぐ放射線のことを「宇宙線」と呼んでいます。主に銀河系の中心部や太陽からやってきているもので、太陽をはじめとする恒星 というのは、いわば炉心がむき出しの原子炉(核融合炉)ですから、核融合反応によって飛び出した放射線がダイレクトに宇宙空間を飛び交っている……といっ ていいでしょう。ただし、そのほとんどは地磁気や大気によって遮られ、地表にはごくわずかしか到達しません。

これは「スパークチェンバ(放電箱)」という、宇宙線を視覚的に観察することのできる装置。1950年代後半に大阪大学で開発され、現在高エネルギー物理 学の実験施設などでは、最もポピュラーな装置のひとつです。簡単に構造を説明すると、ヘリウムガスを満たした箱の中に電極の層(写真でシマシマに見えるも の)を重ねておき、そこを陽子(プロトン)やアルファ線など、宇宙線の中で多くを占める電荷を帯びた粒子(荷電粒子)が突き抜けると放電現象を起こして発 光し、その軌跡がネオンサインのように光って見える……というしろもの。この写真のスパークチェンバは、これら宇宙からの粒子が人体などを簡単に突き抜け ていく(正確には、あまりに粒子が小さいので、人体などを構成する分子の「すき間」をすり抜けている)のが判るように、手を突っ込む空洞が作られていま す。ただ、放電の際に「バチッ!」という盛大な音をたてるので、手を突っ込んでいても音にビックリして、反射的に手を引っ込めてしまうのですが。

さて地磁気や大気によって、ほとんどが遮られている宇宙からの放射線ですが、宇宙空間となるとそうはいきません。地表から約400kmの上空にある国際宇 宙ステーションは、地磁気の影響下にある地球の「磁気圏」に存在してはいますが、大気圏外なので大気で遮られている宇宙線については、ほぼダイレクトに、 そして高度が高い(地球という磁石から離れている)ので、地上に較べると地磁気で遮られる分も少なくなっており、地上より格段に強い放射線にさらされてい ます。

筑波宇宙センターにある、国際宇宙ステーションのモジュール「セントリフュージ」。世界で唯一、ここにしかない「国際宇宙ステーションの実物」です(通常 は非公開)。宇宙飛行士の山崎直子さんがJAXAの技術者時代、開発に参加していたモジュールで、コロンビア空中分解事故の影響で宇宙ステーション建設計 画が変更されてしまい、打ち上げが見送られたもの。おかげで、実際の宇宙ステーションがどういう感じで作られているのか、実際に見ることができます。

基本的な材質はアルミ合金(合金の構成比率は明らかにされていません)。内側に遮蔽材も設置されているそうですが、それでも外板の厚みは数mmほど。あま り厚く丈夫にしてしまうと、内部が狭くなって実験設備などを置くスペースが小さくなりますし、何より重くなって打ち上げに支障をきたすことになります。難 しいですね。

では、そんな宇宙ステーション内部に居住する宇宙飛行士の被曝量はどれくらいかというと、平均して1日あたり1mSv。2日あまりで地球上での年間自然被 曝量に並んでしまいます。古川さんのように半年間滞在すると180mSvを超え、事故前における原発作業員の被曝制限量(累積100mSv)を遥かに超え る被曝量です。もちろん、原発と宇宙線では同じ「放射線」とはいえ、中味が少々違います(原発など核分裂による放射線の場合、非常に有害な中性子線が含ま れるが、核融合がもとになっている宇宙線には含まれない。DNAを傷つけるので有害なガンマ線は共通して含まれる)から同列に扱う訳にはいかないのです が、被曝量を抑えなくてはいけない点については同様です。

そこで、宇宙飛行士は任務期間中、このような線量計を装着しています。

これは「PADLES」と呼ばれる携帯型被曝線量計。JAXA宇宙飛行士の土井隆雄さん、星出彰彦さんが実際に使用したものです。

宇宙線の被曝が人体にどれだけの影響を与えるかについてですが、実際のところ、まだよく判っていません。NASAでは1960年代のアポロ計画から宇宙線 被曝について研究してきましたが、なにしろ宇宙飛行の期間が短かったことと、宇宙飛行士の人数が少ない為にサンプル数が足りないこと、そして人類が宇宙飛 行を始めてまだ50年しか経っていないこともあって、統計的な追跡調査がまだまだ困難なのです。サンプル数が少ないものですから、人種によって受ける影響 が異なるかどうかも、まだ研究途上です。特に今までの宇宙飛行士は欧米人が中心でしたから、アジア人やアフリカ人のサンプルは圧倒的に足りません。

これは、いずれもロシアのソユーズで宇宙に行った宇宙飛行士、マレーシアのシュコアさんと韓国のイ・ソヨンさんが装着した線量計。こうしてJAXAは日本 人だけでなく、各国の宇宙飛行士にも協力してもらい、多くのデータを集めています。これ以外にも、もっと長期にわたる宇宙線被曝のデータを集める為、マネ キンのような人形(人体ファントム)内部に同じ線量計を装着し、内臓に対する継続的な被曝量を測定する「マトリョーシカ実験」、同じタイプの人形を宇宙ス テーションの外に放置し、宇宙飛行士の船外活動における被曝量の評価を行う実験も行っています。

また、太陽活動が活発な時期に入ると、その分宇宙線の量が増えますから、そうなった場合飛行士達は、比較的壁が厚いロシアのモジュール(宇宙における人間 の長期滞在で、最も豊富な経験を持つのは旧ソ連であり、それを継承したロシアです)に避難して、活動が収まるまで待機することになっています。

JAXAでは、これまで収集したデータをもとに、宇宙飛行士に対し生涯における被曝線量の上限値を設けています。これは宇宙へ初めて行った年齢(飛行開始 年齢)と性別によって区分されており、飛行開始年齢が若いほど上限値が厳しく、また男性より女性の方が厳しくなっています。詳しくは以下の表をご覧くださ い。

これとは別に、1回あたりの長期滞在の期間についても、無重量状態が人体に与える影響と宇宙線被曝を考慮して、原則6ヶ月以内という制限も設けられています。国際宇宙ステーションの長期滞在が、最長でも6ヶ月となっているのはこの規定によるものです。

現在NASAでは、有人火星探査計画が検討されていますが、実は課題が山積しているのです。火星までの往復は、最短でも3年ほどかかります。当然、現在の 「宇宙滞在は6ヶ月以内」という制限にひっかかりますし、なにより地球の磁気圏を離れた場合、どれだけの宇宙線に被曝するのか、実際に計測したデータが無 い(計算で推測値までは出せる)為に全く判りません。もちろん食料や水、酸素(どうしても100%再利用できず減ってしまう)という問題もあります。

宇宙線の問題についてはJAXAの技術者と話したことがあるのですが、宇宙船に磁場を発生させることで遮蔽することができないだろうか……という考え方も あるようです。ただ、どれくらいの磁力を発生させればいいのか、そして磁場の発生源にいる飛行士の身体に影響は無いのか、という課題もあります。無人探査 機を送り込むのとは違い、人体がどういう影響を受けるのか判らないことだらけなので、火星への有人探査はかなり先のことになりそうです。

余談ですが、現在国際宇宙ステーションでは、映像記録用にデジタル一眼レフカメラ(ニコンD3SとD3X)とビデオカメラが搭載されています。いちいち地 上に持って帰り、現像する必要があるフィルムカメラと違い、インターネットを通じて撮影した画像をすぐに送れる、という点で非常に便利なのですが、実はデ ジカメになったことで宇宙線の影響を大きく受けるようになりました。

先述したように、宇宙線の多くは陽子やアルファ線など、電荷を帯びた「荷電粒子」と呼ばれるものが占めています。これが電子回路に当たると、その部分が ショートしてしまうのです。宇宙用のコンピュータが、最新のパソコンより低い性能に抑えられているのはその為ですし、宇宙ステーションで使われているパソ コンも、宇宙線の影響が少なくなるように作られています。デジカメの撮像素子(CCDやCMOS)も同様で、長期間使っていると宇宙線が当たった箇所が画 素欠けを起こし、撮影画像にノイズ(写らない部分)が出てきてしまいます。この為、定期的にカメラを交換する必要が生じ、結果的にフィルムカメラより多く のカメラが必要になっているそうです。

見えないだけに気をつけなければいけない放射線。宇宙飛行士も過酷な環境で日々任務に取り組んでいるのです。

【文・写真:咲村 珠樹】
某ゲーム誌の編集を振り出しに、業界の片隅で活動する落ちこぼれライター。
人生のモットーは「息抜きの合間に人生」
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放射性物質が基準超す焼却灰、埋め立て容認 環境省
2011/8/10 23:41
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環境省は10日、放射性物質に汚染された廃棄物を焼却処分する際に出る焼却灰について、放射性物質の濃度が国の基準値を超えた場合の処分 方法を固めた。自治体が放射性物質が地下水などに流出しないよう対策を行うことを条件に、埋め立て処分を認める。27日に最終決定し、通知する。
廃棄物の焼却後の灰について、環境省は1キログラム当たり8千ベクレル以下なら、通常通りの埋め立て処分を認めている。10日に開いた有識者検討会では、同8千~10万ベクレルの放射性物質が含まれる焼却灰の処分方法を協議した。
各自治体が厳格な管理体制を敷いたうえで、屋根付き処分場で雨水の浸入を防ぐか、焼却灰を容器に入れれば、埋め立て可能とした。焼却灰をセメントで固め、放射性物質の漏洩を防ぐ方法なども認めることにした。
放射性物質の濃度が同10万ベクレルを超える場合は、引き続き検討する。
同日の検討会では岩手、宮城両県の災害廃棄物を県外に搬出して処理する指針もまとめた。県外に搬出する際には、廃棄物から出る放射線量を測定し、大気中の放射線量と大きく違わないことの確認などを要請する。受け入れ側の自治体を含め、11日にも通知を出す。
環境省によると、岩手県の災害廃棄物を東京都が受け入れる方向で検討が進んでおり、広域連携の第1号になる見通しという。
日本車から放射線=ロシア極東の港
時事通信社 2011年8月10日(水)20時33分配信
【モスクワ時事】ロシア極東地域の税関当局は10日、沿海地方スラビャンカ港に入港した船で、積み荷の日本車から高い放射線量が検知されたことを明らかにした。インタファクス通信が伝えた。
船は舞鶴港(京都府舞鶴市)から着いた。税関当局によると、日本車の1台から最大で通常値を340倍上回る毎時17マイクロシーベルトの放射線が測定された。これらの車は日本に送り返されるという。

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泊原発3号機の営業運転先送り 地元の意向考慮

2011/8/11 10:21

 調整運転の続く北海道電力・泊原子力発電所(泊村)3号機の営業運転への移行で、海江田万里経済産業相が10日夜、北海道の高橋はるみ知 事に、地元の意向を考慮する考えを伝えていたことが11日分かった。これを受け、高橋知事は道議会や泊村などと意見調整し地元の見解を取りまとめ、国へ回 答する方針。11日にも予定されていた3号機の営業運転移行は数日程度先送りされる見通しとなった。

泊3号機の最終検査は10日に終了。原子力安全・保安院は11日にも原子力安全委員会に結果を報告する予定だった。ただ委員会で了承されても、営業運転への移行は道など地元の判断を待って決定する方針だ。

道は7月に泊3号機の最終検査が再稼働にあたるかどうかなどについて国へ質問。今月9日午前に再稼働ではなく運転の継続との回答を受けた。道は国の対応を受け、「道の考えを整理する」とのコメントを発表した。

ただ北電は国から最終検査を受けるよう指示を受けたとして、道の対応を待たず、国へ最終検査を申請していた。これに対し、高橋知事は記者団に「国のやり方は大変遺憾」と反発していた。

泊3号機 最終検査が終了

20110811

■道議会も「地元軽視」批判

経済産業省原子力安全・保安院は10日夕、定期検査中のまま5カ月以上にわたって調整運転を続ける北海道電力泊原発3号機の最終検査を終えた。11日に原子力安全委員会に結果を報告。了承が得られれば、1月から始まった定検が終わり、営業運転に移る。

営業運転を再開する原発は東日本大震災後初となる。ただ、定検で調整運転中の原発は泊3号機だけのため、今回の動きはほかの定検中の原発の再起動には影響しないとみられる。

最終検査をめぐっては、道の判断を待たずに保安院が北電に申請を求めたことについて、高橋はるみ知事が「地元軽視だ」と政府を批判した。 道は10日、道議会の各会派に申請をめぐる経緯を説明。各会派からも、地元の意向を聞かなかった国や北電に強い批判の声が上がったという。

泊原発3号機、営業運転先送り 経産相「知事判断待つ」

 北海道電力・泊原発の(右から)3号機、2号機、1号機=2009年12月、北海道泊村(同社提供)

 北海道電力泊原発3号機(泊村)の営業運転再開をめぐる国の手続きに反発していた北海道の高橋はるみ知事に、海 江田万里経済産業相が10日夜「知事判断は大切で、再開は待ちたい」と電話で伝えていたことが11日、道への取材で分かった。11日にも再開される見通し だった3号機の営業運転は先送りされた。

道幹部によると、高橋知事は関係自治体などとの協議を経て、数日で再開を容認する方向。再開されれば福島第1原発事故後、初となる。

北電は、高橋知事の判断を待たずに再開手続きを促した国に従い、9日に最終検査を申請。

2011/08/11 09:09   【共同通信】

泊3号機 営業運転先送り 経産相「知事判断待つ」

08/11 07:2508/11 09:50 更新)

北海道電力泊原発(後志管内泊村)3号機の営業運転再開をめぐる国の対応に高橋はるみ知事が反発していた問題で、海 江田万里経済産業相は10日夜、高橋知事に「知事の判断は大切なので(営業運転再開は)待ちたい」と電話で伝えた。経産省原子力安全・保安院は同日で3号 機の最終検査を終えており、11日に内閣府原子力安全委員会に結果を報告するが、経産相は営業運転再開に必要な終了証を交付しないと説明。11日中の可能 性が高かった運転再開は先送りされることになった。

経産省原子力安全・保安院は10日、3号機の最終検査を終えた。11日に内閣府原子力安全委員会に結果を報告し、最終的な審査を受けるが、海江田氏は安全委の了承を得ても、運転再開に必要な終了証を交付しないと、高橋知事に明言した。

知事は11日以降、道や北電と安全協定を結ぶ泊原発から半径10キロ圏内の泊、共和、岩内、神恵内の後志管内4町村や道議会などと協議した上で、3号機の営業運転再開を容認する考えを海江田氏に伝える方針。道幹部によると、「数日はかかる」という。

<北海道新聞8月11日朝刊掲載>

最新ニュース

大飯原発3号機 定期検査の一部を実施せず

< 20118110:39 >

福井・大飯原子力発電所3号機で09年から10年にかけて行われた定期検査で、一部の検査が行われていなかったにもかかわらず見過ごされていたことがわかった。

行われなかったのは蒸気を送る一部の配管の検査で、「関西電力」が作ったチェック項目から抜けていたのが原因だという。検査をチェックする原子力安全基盤機構も見落としていた。

経産省の原子力安全・保安院は、他にも同様の事例がないか調査している。

定期検査の一部未実施=大飯3号機、項目記載漏れで―関電と基盤機構に指示・保安院

2011810236

関西電力大飯原発3号機(福井県おおい町)で昨年2月まで行われた前回の定期検査の際、蒸気タービンの配管の一部で検査が未実施だったことが分かり、経 済産業省原子力安全・保安院は10日、関電と検査を担当した原子力安全基盤機構(JNES)に対し、原因究明と再発防止策の策定などを指示した。

保安院と関電によると、検査漏れがあったのは蒸気タービンに付属する「抽気管」と呼ばれる配管のうち1本。3号機の抽気管は5本あるが、関電が定期検査 前に手順書を改定した際、4本しかない1、2号機の手順書を参考にしたため、対象を4本と記載。5本目が検査項目から落ちていた。

関電は検査の際、5本とも目視点検は行っており、保安院は「安全上問題はない」としている。

[時事通信社]

保安院、関電大飯原発3号機で検査漏れ 0910

2011/8/10 23:17

 経済産業省原子力安全・保安院は10日、関西電力大飯原子力発電所3号機で200910年に実施した定期検査で、検査の一部に不備が あったと発表した。保安院は実際の検査を担う独立行政法人の原子力安全基盤機構と関電に、原因と再発防止策を1カ月以内に報告するよう指示した。関電は 09年に検査要領書を改定した際、蒸気タービンの配管5本のうち1本の記載を忘れたという。3号機は現在、定期検査で停止中。

泊原発:3号機の最終検査終了

北海道電力泊原発3号機(奥右端)=北海道岩内町で2011年8月9日、平田明浩撮影

北海道電力泊原発3号機(奥右端)=北海道岩内町で2011年8月9日、平田明浩撮影

経済産業省原子力安全・保安院は10日、定期検査の最終段階に当たる調整運転を約5カ月間続けていた北海道電力泊原発3号機(北海道泊村)の最終検査を終えた。11日に検査結果を内閣府原子力安全委員会が審査し、同省が営業運転の再開を判断する。

北電によると、同社は9日、保安院の指示で最終検査を申請し、保安院の検査が10日午後6時に終了した。安全委の審査後、同省から検査終了証を交付されれば、東京電力福島第1原発事故後に再開される初の営業運転になる。

寺坂信昭保安院長は10日の会見で「(安全委の審査を経ることで)より一層の安全確保、信頼向上につなげたい」と述べた。【大場あい】

毎日新聞 2011810日 2224分(最終更新 810日 2258分)

北海道・泊原発:3号機、再開へ最終検査 安全委あすにも審査

海江田万里経済産業相は9日、定期検査の最終段階にあたる調整運転中の北海道電力泊原発3号機の営業運転再開について高橋はるみ知事に文書で回 答、「すでに原子炉が起動し運転中の状態にあり(ストレステストを1次評価から受ける必要のある)再稼働にはあたらない」とする政府見解を明らかにした。 経産省原子力安全・保安院の最終検査に、内閣府原子力安全委員会の審査を加え、運転再開を判断する。北電は同日、保安院の指示を受け泊原発3号機の最終検 査を申請した。(24面に国の回答全文、社会面に関連記事)

保安院の最終検査は9、10日に実施され、結果は11日に安全委に報告され、即日審査される見込み。早ければ11日中に経産相の検査終了証が交付され、営業運転が可能になる。再開されれば、東日本大震災以後、定期検査中の原発としては初めてとなる。

回答では、国の最終検査について「運転状態において行う検査で、検査を受けて営業運転に移行することは運転の継続である旨、改めて整理した」と明 記。そのうえで3号機は稼働中の原発と同様に安全評価(ストレステスト)の2次評価の対象とし、安全性については2次評価により判断するとしている。

高橋知事は、北電が最終検査を申請したことに「(地元自治体が)回答を検討する(時期)に、事業者へ検査の指示を出すことは地元軽視であり、甚だ遺憾だ」と政府の対応を批判した。【高山純二、大場あい、影山哲也】

毎日新聞 2011810日 北海道朝刊

独立行政法人原子力安全基盤機構及び関西電力株式会社による定期検査等の一部未実施について

本件の概要

原子力安全・保安院(以下「保安院」という。)は、独立行政法人原子力安全基盤機構(以下「機構」という。)から、機構が実施した関西 電力株式会社(以下「関西電力」という。)大飯発電所3号機の平成21年から平成22年に実施された定期検査において、蒸気タービン開放検査の項目のうち 一部の機器(第5抽気管(※))の検査が実施されていなかった旨の報告を受けました。
 第5抽気管については、当時、関西電力により、外観・目視点検を実施していたものの、定期事業者検査要領書の不備により、定期検査期間中には定期事業者検査として実施しておらず、また、機構による定期検査も実施されていませんでした。
 機構及び関西電力が、定期検査の一部を実施していないことは遺憾であります。特に、機構においては、過去に法令に基づく検査の未実施があったことから厳正な対応を求めることとしました。
 このため、保安院は、機構に対して、電気事業法第106条に基づき、①第
5抽気管について速やかに検査を行い、その結果を報告すること、②今般確認された定期検査の一部未実施について、その事実関係を調査し、根本的な原因を含 む原因究明と再発防止対策を平成23年9月9日までに報告すること、③過去に検査未実施のあった平成19年3月以降これまで機構が実施した定期検査におい て未実施の項目の有無に関して報告することを指示しました。
 また、関西電力に対しては、保安院長名の文書により、定期事業者検査及び定期検査の一部未実施について、根本的な原因を含む原因の究明と再発防止対策を報告するよう指示しました。
 さらに、大飯発電所3号機の第5抽気管については、関西電力により、定期
検査期間中に外観・目視点検を行い、異常がないことが確認されていることから、安全上の問題はないと評価します。なお、現在、大飯発電所3号機は定期検査のため原子炉は停止しています。
 保安院は、今後、機構及び関西電力から提出される報告を精査した上で厳格に対処してまいります。

担当

原子力安全・保安院 原子力発電検査課

公表日

平成23810()

発表資料名

泊営業運転へ 安全性は担保されるか(8月10日)

政府は、調整運転中の北海道電力泊原発3号機の営業運転再開について、再稼働には当たらないとの見解を示した。

道の質問に回答した。3号機は、全原発で今後実施されるストレステスト(耐性評価)の2次評価の対象になるとしている。

これを受け、北電は道の正式な態度表明を待たず、運転再開に向け、早々と経済産業省原子力安全・保安院に最終検査を申請した。

営業運転への移行ありきで手続きを急ぎすぎてはいないか。

道は経産省に対し、3項目の質問を提出していた。一番肝心なのは、「安全性は担保されるのか」という点だ。

政府は、保安院だけで行ってきた最終検査に、原子力安全委員会の評価を加えると言うが、具体的な審査方法さえ明らかにしていない。

これで、どうやって道民の不安を鎮めることができるのか。少なくとも政府は、ダブルチェックで安全性が一層高まるという根拠を説明すべきだ。

安全に万全を期すなら、3号機をいったん停止させて、耐性評価の1次から受けさせるというのも当然、選択肢の一つだろう。

電力需給の逼迫(ひっぱく)を受け、経産省は、停止中の原発の再稼働を急いでいる。3号機を稼働中とみなすのは、1次評価からやり直すのを避けたいという意図があるのではないか。

道が示した冬場の電力供給の試算でも、3号機の稼働が前提となっている。政府、道、北電の3者いずれも、現状を追認する方法を模索していたとの疑いが拭えない。

定期検査中の3号機は、東日本大震災の直前から調整運転に入った。

この状態が5カ月も続いているのは、確かに異常事態だが、問題は、現状を稼働中と呼ぶかどうかではない。重要なのはあくまでも安全の確保だ。

高橋はるみ知事は、政府が道に回答する一方、北電に最終検査の申請を促したことに不快感を示した。地元軽視のやり方に憤るのは当然だが、それで終わっては意味がない。

道が質問書を政府に出した後、保安院がやらせ問題に深く関与していたことが発覚し、泊3号機と同じ状態だった関西電力大飯原発1号機はトラブルで停止した。

3号機に注がれる道民の視線は厳しさを増している。

手続き上は、営業運転再開に道の同意は必要ではない。

しかし、政府のお墨付きを待つ受け身の姿勢では道民の安全は守れないだろう。道には、安全性の担保について、納得できるまで、政府をただす努力を求めたい。

泊原発3号機、あすにも営業運転
(北海道)

■ 動画をみる

「地元を軽視している」と知事が憤るなか原子力安全保安院は定期検査中の泊原発3号機の最終検査に入りました。あすにも営業運転を再開する見通しです。

原 子力安全保安院の検査官2人は午前8時半ごろ泊原発3号機に入り、正常に運転されているかデータなどをチェックしました。検査はきょう1日で終わり、結果 はあす開かれる原子力安全委員会に報告されて評価を受けます。問題がなければ泊原発3号機は、あすにも営業運転を再開する見通しです。再開すれば、原発事 故のあと定期検査中の原発が営業運転に移行する全国で初のケースとなります。しかし、高橋知事は地元軽視だと反発していて道は対応策を検討しています。
一方、北電がきのう泊原発3号機の検査を申請したことについて札幌の市民グループが北電に、申請を撤回するよう申し入れを行いました。
(市民グループ代表)「(今回の検査申請は)市民・道民の気持ちをないがしろにしている。ここについても緊急の抗議をしていきたい」

[ 8/10 20:34 札幌テレビ]

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