新型大腸菌汚染 O-104 part 2

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もやしは生で食べるな。かいわれはよく洗え。食材は冷蔵庫で保管

英国食品基準庁(FSA)は9月17日、イングランド及びスコットランドで8月初旬以降に生もやしとの関連が疑われるサルモネラ感染症がそれぞれ58件と 15件発生したことを受け、生もやしの取扱い及び調理の際に適正衛生規範を遵守する重要性に関し助言を行った。英国健康保護局(HPA)並びにスコットラ ンド健康保護局による調査は継続中であり、決定的な感染源については特定されていない。しかしながら、FSAは予防措置としてもやしの調理について以下の ように注意喚起している。
1. 安全性を確保するために、もやしを完全に加熱調理するよう、また大きなもやしを炒め物に加える場合には、数分間煮立てること
加熱調理前には、
2. 生もやしは徹底的にすすぐこと
3. 茶色に変色したり、或いは異臭のするもやしは避けること
4. 表示上の指示及び使用期限を遵守すること
5. 冷蔵庫に保管しておくこと
また、免疫系の弱い人、高齢者や若年層は生もやしを摂取すべきではないとしている。
当該サルモネラ感染症調査は、現在進行中のアヒルの卵関連の多剤耐性サルモネラ属菌 DT8 (Salmonella Typhimurium DT8)アウトブレイクの調査とは関係がない。2件の調査には異なるサルモネラ属菌が係わっており、別個のものである。

2010(平成22)年9月17日

アメリカ

日本

  • 1984年(昭和59年) – 大阪府下の兄弟(2才と5才)が腹痛と水様性下痢を発症し、血性下痢(出血性腸炎)になる。当時はEHEC(腸管出血性大腸菌)の 存在が知られていなかったので、これらの検査は実施されず、原因不明の下痢症として処理されたが、1985年に保存されていた糞便が再調査され、弟の糞便 からO157が検出され、兄の糞便からはベロ毒素活性を中和する抗体が培養細胞の試験で確認された。また川崎市の下痢患者の糞便からもO157が検出され ている[1]。なお、同年に東京都の小学校ではO145による集団下痢症が発生している[2]
  • 1990年(平成2年) – 埼玉県浦和市(現在のさいたま市)の幼稚園において、死者2名、有症者268名にのぼる集団感染が発生した。後の調査でO157に汚染された井戸水が原因であることが明らかになった[3]
  • 1996年(平成8年) – 邑久町を始めとしてO157の集団感染が多発し、被害は、発生件数179件、患者数14,488人、死者8人[4]。 連日の報道で多くの人々にO157の危険性を知らしめることになった。この一連の事件を契機に、学校給食の衛生管理の徹底、食材納入時の食品チェック、温 度計を使った中心温度の確認などが行われるようになり、給食の検食保存の条件強化と保存期間延長がなされるようになった。また、HACCPが注目を浴び た。
    HACCP(ハサップ)- 従来の食品衛生は、製造環境の衛生確保に重点が置かれ、製造された食品は主に最終製品の抜き取り検査が行われてきた。HACCP方式においては、原材料か ら最終製品に至るまでの一連の工程内で発生しうる危害を予め想定し、その箇所を重点的に衛生管理を行う。その箇所で異常が認められれば、従来方式と違い問 題のある食品の出荷を未然に防ぐことが出来る。詳細は「HACCP」を参照
    • 5月28日岡山県邑久郡邑久町(現瀬戸内市)の邑久町立邑久小学校・幼稚園の児童等に集団下痢症が発生し、5月29日検査の結果O157が原因と判明、死者2名、有症者は468名にのぼった[5]。感染原因として学校給食が疑われたが、原因食品は特定されていない。
      邑久町の事例の後も岡山県新見市、広島県、岐阜県などで集団発生および散発発生が続いた。これを受けて、全国の自治体に食中毒発生防止の徹底が指 示される。なお、6月10日に発生した岐阜市の小学校での集団発生においては、給食に提供された「おかかサラダ」から、6月18日の神奈川県三浦市での散発事例における追跡調査では、原因食と推定された牛レバーなどからO157が検出されている。しかし、この他の事例からは、原因食品などは特定されていない[6]
    • 7月13日 – 大阪府堺市学校給食による学童の集団感染が発生。患者数7996名、死者3名。疫学調査により原因食材として、カイワレ大根が疑われると厚生省(現厚生労働省)が発表し、大きな風評被害をもたらした(この問題に関しては該当食材が残存せず、最終的に汚染源は特定されていない)。またトリハロメタンによるリスクを恐れて、次亜塩素酸ナトリウム殺菌をやめていたことが原因であるとの指摘がなされている[7]
      カイワレ大根について – 堺市の給食として提供された非加熱食材のうち、8日に北・東地区、9日及び10日に中・南地区での献立にカイワレ大根があった。また大阪府・京都市内で発 生した事例においても、カイワレ大根が提供されていたことが判明し、堺市と大阪府・京都市内の患者から検出されたO157のDNAパターンが一致したこと から、このカイワレ大根を生産した特定の施設が疑われた。しかし、立入検査においては施設、従業員および周辺環境からはO157は検出されなかった[8][9][10][11]。なお、風評被害を受けたカイワレ大根生産業者らが起こした国家賠償を求める民事裁判では、最高裁で平成15年5月21日に国側敗訴が確定している[12]
  • 1997年(平成9年) – 発生件数176件、患者数5,407人を出している[4]
  • 1998年(平成10年)11月 – 山口県の特別養護老人ホームの入所者17人が腹痛、血便を含む下痢を発症。うち13人が入院し保健所が調査した結果、患者の糞便からO157が検出された。被害者数18人、死者3人。給食に提供されたサラダからO157が検出されている。[13]
  • 2002年(平 成14年)8月 – 宇都宮市内の病院と隣接した老人保健施設で入所者28人が下痢や粘血便などを発症。保健所が調査した結果、老人保健施設で昼食に提供された和え物から O157が検出された。汚染源の調査として両調理室、原材料の納入業者などが検査されたが、菌は検出されなかった。しかし、両調理室内は30度以上の高温 状態になっていたと考えられ、この高温の環境化で菌の増殖を招き、食中毒発生の要因になったと推定されている。糞便検査の結果、患者123人のうち47人 からO157を検出。死者9人。[14]
  • 2005年(平成17年) – 香川県香川郡香川町(現在の高松市香川町)の公営老人福祉施設と同県丸亀市特別養護老人ホームでO157集団感染。両施設の患者から採取したO157の遺伝子が一致したことを県当局が発表し、感染経路の特定に力を注ぐ。2006年2月16日香川県は提供された給食の保存食の浅漬けからO157が検出されたが、遡り調査でO157は製造工場、他製品を含めどこからも検出されず原因不明であると発表。
  • 2005年11月23日 – 大阪府高槻市児童福祉施設で男児 (3) が病原性大腸菌O157で死亡した。同所では2-7歳の幼児13人が下痢腹痛の症状を訴え、入院した。そのうち死亡した男児も含めて二人から病原性大腸菌O157が検出された。市は感染経路の特定を急いでいる。
  • 2009年(平成21年)9月5日 – 大手ステーキチェーンのペッパーランチが、埼玉県・東京都・大阪府・奈良県・山口県・愛媛県の6都府県の店舗において角切りステーキを食べた11人が、O157による食中毒を発症した疑いがあると発表。
  • 2011年(平成23年)4月 - 焼肉酒家えびす砺波店(富山県)および福井渕店(福井県)において、21日から26日にかけて焼肉ユッケなどを食べた6歳から70歳の24人が食中毒症状を発症して医療機関を受診し、28日までに24人が入院、2名の男児がO111で死亡した。入院患者の中にはO157が検出された人もみられた。[15]
  • 8.岡山県邑久町で病原性大腸菌O-157による集団食中毒が発生する。各学校に保存食用冷凍冷蔵庫を設置する。

議会議事録

 開催期間: 平成8年第4回守山市議会定例会会議録(第3日)
 
 開催日: 09/27/1996
 
 種別: 質問
 
 タイトル: 小学校給食、保育園給食について
老人保健施設の民設民営化について

[発言者]
木村眞佐美

私はO157食中毒事件に関連して、小学校給食、保育園給食についてと老人保健施設
を民設民営とすることについての2件について一般質問を行います。
まず、この夏、世界的にも問題になったO157食中毒事件の教訓から、守山市での学校および保育園給食のあり方についてお尋ねをいたします。
O157食中毒事件は、日本のみならず世界中を震撼させた事件でありました。幸いにも守山市では発生しなかったわけですが、岡山県邑久町では5月に小・中学生ら468人が食中毒になり、小学生2人が死亡し、同じ岡山県新見市では、邑久町の事件が起きた2週間後に362人もの発症者を出しています。大阪府堺市では92の小学校うち、62校で6,400人がO157食中毒にかかり2人が死亡しました。これらの食中毒事件は、いずれも学校給食が原因と見られていますが、その多くが複数の学校の給食を1つの調理施設でつくるセンター方式やまとめて買った食材を各学校で調理する統一献立一括購入方式のところで発生しています。岡山県邑久町、新見市がセンター方式、堺市では統一献立一括購入方式でありました。センター方式では、少人数で大量に調理し、トラックで学校に順番に配送するため、朝早くから調理し、食べるまでに時間がかかり過ぎる大弱点があります。給食セ ンターの栄養士は、温かいままコンテナで運ばれるので、その中で細菌が増えるんじゃないかと毎日冷や冷やしながら作っているのが現状ですとテレビ番組で話 しておられました。また、素材から手をかけて作るわけにはいかず、どうしても冷凍食品や加工食品を多く使うことにもなります。例えば、給食センターの周りの畑に青々としたホウレンソウが植わっていても、給食に使うのは冷凍のホウレンソウというようにです。現場の給食調理員の方は2時間で7,000食もつくります。冷凍食品をやめて素材から手づくりなんてできませんと言っています。統一献立一括購入方式の堺市では、市内を3つに区分けして、4万8,000人分の統一した献立給食を つくっています。区分ごとに材料をまとめて買って1カ所に集め、それから各学校に運ばれていました。早朝5時前に材料が運送業者に納入され、各学校に運ば れるまでだけでも3時間以上も冷蔵庫にも入れられない実情にありました。大阪府当局や現場の調理員らが、岡山の食中毒事件の後、加熱して調理するよう求め ていたにもかかわらず、市教育委員会は大丈夫と答えていたというのです。統一献立のため、献立が2カ月前に決まっていて、小回りがきかなかったというのです。このように見れば、センター方式や統一献立一括購入方式がもたらした食中毒事件であったと言っても過言ではないと私は思います。
学校給食のセンター方式が急速に増えたのは、1961年度に文部省の諮問機関がセンター方式が最も合理的という答申を出し、1964年にセンター建設の補助金がつけられるようになって以降のことです。現在では、給食を実施している学校の約54%がセンター方式になっています。1970年には長期的に広域的に統一献立一括購入でという方針が出され、1985年には一層のセンター化に加えて民間委託化、給食職 員の臨時パート化を進める合理化通達が出されています。1993年度から民間委託で外部の業者が作った複数のメニューから、子供が選ぶスクールランチ方式 を導入している名古屋市では、今年度この方式を導入した2つの中学校で、始めてから2週間後に集団食中毒が発生する事件が起きています。ここ10年を見て も、学校給食による食中毒事件は件数こそ減る傾向にありますが、患者数は依然として減っていないのが実情です。センター方式や統一献立一括購入方式は、たくさんの子供が同じ給食を食べるために、食中毒が発生するとそれだけ被害が大きくなる危険があるのです。経済効率のみを優先したセンター方式や統一献立一括購入方式、あるいは民間委託でなくそれぞれの学校で献立を立て、食材の仕入れ、調理まで完全に行っていく完全自校方式こそ子供の命を守る最低限の保障ではないかということをO157事件は日本中あるいは世界中に知らしめたのではなかったでしょうか。
こうした観点から、守山市の学校給食、保育園給食を見てみるとどうでしょうか。守山市では、学校、保育園ともにそれぞれの場所で調理は行っているものの、堺市ほど大規模ではないにしても、統一献立一括購入方式がとられています。そういう点では改善していかなければならない問題があります。
まず、食材の仕入れと配達であります。学校では品物によって入札を行い、落札した業者がそれぞれの学校に配送しているようであります。保育園では価格変 動の激しい品物については毎月の見積りによって業者を選定し、価格変動の少ないものについては年2回の見積りで業者選定を行い、各保育園に業者が配送して いるということでありました。中には、保育園、学校ともに同じ業者ということもあるようです。市内には小学校9校、保育園公立6園もあり、計15カ所配送しようと思えば時間は相当かかるはずであります。そういう点では堺市と同じような状況が起こらないとも限りません。
食材の吟味という点では、なるべく冷凍食品を使わないという努力は見られますが、一層の努力が求められると思います。保育園にあっては国内産ということ にこだわりを持ち、輸入食品は原則として購入しない方針を明確にするべきであります。加えて申し上げるならば、守山は豊かな田園都市と評されるように、農 産物を多量に生産をしている市でもありますから、給食センターの周りの畑に青々としたホウレンソウが植わっていても冷凍のホウレンソウを使うということのように、守山で生産された野菜等地場産のものを使うような努力が求められていると思います。
調理員の人数、待遇にも大きな問題があります。文部省の示す現在の学校給食調理員の配置基準は、36年も前の1960年に定められたもので、その後の学校給食内 容の多彩化などに対応する改善が求められています。堺市の小規模校では最低保障で調理員が3人配置されていたため、食材の洗浄など、調理や衛生管理に時間 をかけられたと報告されているのです。守山では文部省基準より1人多い配置をしているということですが、吉身は文部省基準のままになっていますし、嘱託職 員という身分で勤務時間も短くなっていますから、人数だけ合わせればよいという問題ではありません。守山でも最大の問題点は、それぞれの学校、保育園で正 規職員が1人であとの多くは嘱託身分であるということです。子供たちの命を守るという観点からの位置づけからして、正規職員とするのが当然のことでありま す。このことについてどのようにお考えでしょうか。
学校給食は、発達成長過程にある小・中学生を対象に、義務教育諸学校における教育の目的を実現するために日々行われるものです。それだけに安全で栄養豊かで、子供たちがおいしく食べられるものでなければなりません。こうした学校給食の原点に立って、安全無視でコスト優先の給食行政であってはなりません。そのためには、O157事件を教訓として、各小学校、保育園に栄養士も配置した完全自校方式とするべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか。
次に、老人保健施設を民設民営とすることについて質問いたします。
過日開かれた全員協議会において、守山市が当初ゴールドプランに基づいて計画されていた市民病院に併設する予定の老人保健施設を、中主町の了解が得られ ないことを理由に、公設から民設民営とする方向に転換する旨の説明がなされました。このことはさまざまな点で重大な問題だと言わなければなりません。
第1に、1市2町で100床とする旨の合意が成立していたことであります。当然、そのときには市民病院に設置することも視野に入れていたでありましょう し、中主町との間でも何らかの話し合いがあってのことだと思うのであります。ここにきて中主町が辞退をされるというのは、幾ら当初から中主町が乗り気でな かったからといっても許されるものではありません。行政間の約束事をほごにするに等しいものであり、行政間の姿勢が問われる問題であります。
第2に、市民病院の将来計画の変更を余儀なくされるものであります。私たちはこの数年来、市民病院の将来をどうあるべきか、本会議や文厚委員会等で数々 の議論を重ねてまいりました。その結果として、将来のベッド数も含めて、行政の責任において老人保健施設の併設が提案されてきたものであります。一旦計画 したものを、議会には何の相談もなく、中主町が断ってきたからといって安易な方向の転換がなされるのは断じて許されるものではありません。渡りに船とばか りに自らの計画を放り出して、結局、市の財政負担が軽減されるとしてその計画に便乗せんばかりの今回の方向転換は、行政として他の課題に取り組む場合にも 同様のことが起こり得る問題も含んでおり事は重大であります。
第3に、守山市のゴールドプランに対する姿勢も問われるのであります。老人福祉施設としてゆいの里が民設民営で運営され、市はさまざまな事業の委託を 行っているのみでありますし、デイサービスセンターについても建設はしたものの運営は民間、訪問看護ステーションは公設というもののすこやかセンターに 行ったり、市民病院に行ったりの間借り状態。今回やっと市民病院内で公設公営でと思っていましたら、今回の民設民営への方向転換。ソフト面でもホームヘル パーや看護婦等の目標値はいつになったら達成できるやら、極めて不安な状況でありますから、本当にゴールドプランを行政が実現していこうという姿勢がある のか疑問に思うのであります。
第4に、市民病院への併設によって、市民病院の評価が大きくなってくる問題をどうとらえているのでしょうか。市民病院の建替えによって大きく患者増が将 来にわたって望めるのかと言えば、その期待は規模を大きくすること、そして産婦人科を含めた総合病院にすることによってのみ実現するものであります。計画 はできているものの、また今回のように決定していることを180度変える行政のやり方では、その計画が実現する保障は今のところゼロであります。そのよう なときに、市民病院に老人保健施設が併設されている意義は大きいし、市民の評価は大きいものがあるはずです。私は、以前、ゴールドプラン滋賀県版で試算を した数字が守山市の人口に換算して98床必要だと申し上げたことがありますが、市民病院での計画はほぼこの数字に見合っております。したがってこの際、中 主町が民設民営という方向なら、守山市独自で当初計画どおり、市民病院に併設という方向で進むべきだと思いますが、いかがかお尋ねをして私の質問を終わり ます。

2004年は、アメリカ産牛肉のBSE(狂牛病)と鳥インフルエンザで幕を開けました。そこで、病原性大腸菌O157についてまとめます。思い返せば、 1996年の病原性大腸菌O157食中毒によるパニックは、その後の多くの食品をめぐる事件・出来事のさきがけでもありました。いまさらながら、きちんと まとめておこうと思ったのです。

■病原性大腸菌O157と1996年
1996年の夏から秋にかけて、日本はパニックになりました。
5月に岡山県邑久町で病原性大腸菌O157:H7による食中毒が発生し、患者数468人、死者2名を出しました。6月に、岐阜市の小学校で患者数530人、岡山県新見市でも患者数364人、そして、7月には大阪府堺市で患者数約6500人、死者3人と大規模な食中毒事故が起こります。この3つはいずれも学校給食が原因ですが、その後も、学校給食あるいは散発な場所で病原性大腸菌O157による食中毒が起こり、WHO(世界保健機関)は「けた違いの記録的な患者数」と、この事態に驚きました。
堺市の食中毒で原因食材とされたカイワレ大根は、ほぼすべての売り場から姿を消し、生産者は次々と倒産します。レタスなどの生食野菜は売れず、レバ刺が 焼肉屋から消え、刺身が売れなくなり、売れるのは消毒薬と逆性石けんや合成洗剤ばかりになりました。プールでは殺菌のため次亜塩素酸濃度を上げ、学校給食か ら生野菜が消えてしまいました。夏休みの野外活動は次々とキャンセルされ、あちこちに対策のためのポスターが張り出されます。「今まで子どもの食生活を考 えておやつは手作りしていたけれど、衛生のため袋入りのものを買って食べさせるようにしました」という親まで現れました。
消毒薬のコマーシャルが増え、そのころ流行しつつあった「除菌」「無菌」が「常識」に変わりました。
この年、消毒薬の誤飲などによる被害が例年より多かったとも記録されています。
1996年の病原性大腸菌O157食中毒は、厚生労働省のまとめで発生件数87件、患者数10322人、死者数8人となりました。

■なぜ学校給食
1996年の食中毒事故で大規模なものはいずれも学校給食が原因でした。学校給食の調理が不衛生であったり、原因菌の多い食材を使っているわけではありませんが、学校給食のしくみそのものが食中毒を大規模化させました。岡山県邑久町の場合、学校給食センターで一括してつくっていたこと、大阪府堺市の場合、各学校に調理場がありましたが、献立や食材購入は市全体で行っていました。これらはコストを下げるために行われていることです。
食中毒事故は大規模化すると、地域の医療体制が追いつかず、被害を拡大させたり、死者を出すことにつながります。
この病原性大腸菌O157による食中毒事故を受けて、文部省(当時)は、学校給食食 品衛生マニュアルを作成します。それに対応するため、生野菜に過剰な次亜塩素酸ナトリウム消毒を行ったり、生野菜を出さず、また、ジャムを煮返したり、中 心温度を高くするため加熱しすぎの料理を出すなど混乱を招きました。しかし、本質的な問題である大規模、低コスト体制には手を付けられず、潜在的なリスク は高いままです。
そして、現在でも、多くの学校給食現場では過剰な殺菌や生野菜を出さないなどの現場対応で食中毒を防ぐことを最優先にした給食づくりが行われています。

■病原性大腸菌O157とは
大腸菌は、健康な人の腸内に存在する好気性菌で、家畜や動物の腸内、自然環境中にも存在します。ほとんどが病原性をもちませんが、中には人への病原性を 持つ大腸菌があり、そのひとつが病原性大腸菌O157:H7です。赤痢菌の毒素と同じベロ毒素(志賀毒素)を作り出します。O157とは、大腸菌の分類方 法で、O抗原(細胞壁由来)の157番目に発見されたものであり、H7とは、O157の中で、H抗原(鞭毛由来)の分類です。
感染し、発症すると、腹痛や水溶性、出血性の下痢、乳幼児や小児などでは、まれに溶血性貧血、急性腎不全などの溶血性尿毒症症候群(HUS)となり、脳障害や死に至ることがあります。
病原性大腸菌O157は100個程度でも感染しますが、無症状や軽い下痢、腹痛の場合も多くあります。
ベロ毒素は赤痢菌と同一のもので、この毒素を作る遺伝子がバクテリオ・ファージとして大腸菌に移動したとも考えられています。
この病原性大腸菌O157は1982年アメリカで発生したハンバーガーの挽肉を原因とする食中毒で発見されました。病原性大腸菌O157は、もともと大腸菌の中でもまれな存在で、主に牛の腸から発見されており、牛の糞便や腸などが最初の汚染源とされています。
日本では、アメリカの食中毒発生を原因に過去にさかのぼって調査を行い、1984年の事例で確認されたのが最初です。しかし、その後は散発的にしかみられず、なぜ1996年だけ突出して発症が多かったのか、いまだにわかっていません。

■腸内細菌と無菌思想
病原性大腸菌と一般の大腸菌に大きなふるまいの差はありません。人間の腸の中ではさまざまな腸内細菌が細菌群となっており腸内細菌叢と呼ばれます。便 (うんち)の固形分半分から3分の1がこの腸内細菌やその生成物です。菌には酸素が好きな好気性菌と酸素が嫌いな嫌気性菌があり、腸内での主流は嫌気性菌 です。大腸菌は好気性菌です。
腸内細菌叢は、300種類ともいわれる多様な菌で構成され、腸内でバランスをとっています。
腸内細菌叢のバランスがよければ、病原性大腸菌が入っても、ただちにその菌ばかりが繁殖することは難しいようです。
ところが、たとえば抗生物質などの抗菌剤を飲むと、一時的に腸内細菌叢が壊れてしまいます。一時的であれ腸内を「除菌」してしまうからです。そんなところに感染力の強い、繁殖力の高い菌が入ったらどうなるでしょう。一気に増殖し、発症するかもしれません。
病原性大腸菌O157をきっかけに「常識」となった過剰な除菌・無菌思想は、腸内細菌叢や身体の表面にいる皮膚常在細菌などと共生して健康を保っている人間の生命のあり方そのものと矛盾しているのです。

■食のあり方から考える
1996年の病原性大腸菌O157の流行原因は分かっていません。しかし、おおもとが家畜である牛由来であることはわかっています。
合成抗菌剤などを多用し、過密に育て、餌も本来の粗飼料(牧草など)だけでなく、穀物や動物性のものを与える育て方の中に問題があるのではないでしょうか。
家畜の餌のほとんどは輸入です。また、日本人の食料の過半数が輸入品です。堺市の原因食材として最初に上げられ、その後、違うとされたカイワレ大根も、その種子がアメリカ産だったために疑われました。世界各地からの輸入食料に頼ることもひとつの問題です。
そこにきて過剰な除菌・無菌思想が加わり、1996年の流行を引き起こしたのではないか、そんな風に思えてなりません。
もちろん、原因は明らかにならないままです。
しかし、その後、家庭では生野菜が食べられており、レバ刺や、魚の刺身も元のさやに戻りました。あのパニックはなんだったのでしょう。
その後に起こった様々な食品事件のたびに、ひとつひとつ食材が一時的に食べられなくなり、いずれまた元に戻っています。
ただ、そのたびごとに、除菌・無菌思想だけが強力になっています。

参考
厚生労働省ホームページ
「食品汚染とHACCP」久慈力(三一書房)
「腸内細菌のはなし」光岡知足(岩波新書)
「免疫と腸内細菌」上野川修一(平凡社新書)
「ヒトは細菌に勝てるのか」吉川昌之介(丸善)
「日本人の清潔がアブナイ」藤田紘一郎(小学館)

腸管出血性大腸菌O157による食中毒の発生状況
発生件数 患者数 死者数
平成8年  87   10,322 8
平成9年  25     211  0
平成10年   13    88 3
平成11年 6 34 0
平成12年 14 110 1
平成13年 24 378 0
平成14年 12 259 9
注)腸管出血性大腸菌O157による食中毒事件として、厚生労働省に報告があったもの(厚生労働省HPより)

図1-2-2 腸管出血性大腸菌O157による食中毒の発生状況(平成8年)

図1-2-3 食中毒患者数と病原性大腸菌による患者数

平成12年度食品中の食中毒菌汚染実態調査結果について

対象食品別検査成績(1)

検体名 検体数 E. coli
陽性数(%)
サルモネラ
陽性数(%)
O157
陽性数(%)
ミニトマト 187 4 2.1 0 0.0 0 0.0
ほうれんそう 202 35 17.3 0 0.0 0 0.0
かいわれ 200 20 10.0 0 0.0 0 0.0
アルファルファ 55 7 12.7 1 1.8 0 0.0
みつば 166 51 30.7 0 0.0 0 0.0
レタス(外皮部分を含む) 214 18 8.4 0 0.0 0 0.0
もやし 230 55 23.9 0 0.0 0 0.0
サラダ菜 20 4 20.0 0 0.0 0 0.0
カット野菜 178 7 3.9 0 0.0 0 0.0
ミンチ肉(牛) 244 131 53.7 6 2.5 0 0.0
ミンチ肉(豚) 149 103 69.1 3 2.0 0 0.0
ミンチ肉(牛豚混合) 70 36 51.4 2 2.9 0 0.0
ミンチ肉(鶏) 83 56 67.5 24 28.9 0 0.0
牛レバー 67 37 55.2 2 3.0 0 0.0
牛レバー(生食) 19 9 47.4 0 0.0 0 0.0
豚レバー 1 1 100.0 0 0.0 0 0.0
その他の野菜 * 171 20 11.7 0 0.0 0 0.0

2,256

594 26.3 38 1.7 0 0.0

*:その他の野菜とは、キャベツ、サラダ菜、ニンジン、大根、白ネギ等を含む。

対象食品別検査成績(2)

分類 検体名 加熱工程なし 加熱工程あり
検体数 >100/g (%) 検体数 >100/g (%)
魚類 まぐろ 110 0 0.0 0 0 0.0
たい 32 0 0.0 0 0 0.0
あじ 23 0 0.0 0 0 0.0
かつお 19 0 0.0 0 0 0.0
さけ 12 0 0.0 0 0 0.0
はまち 11 0 0.0 0 0 0.0
ぶり 10 0 0.0 0 0 0.0
その他 *1 52 0 0.0 0 0 0.0
魚類計 269 0 0.0 0 0 0.0
貝類 ほたてがい 154 0 0.0 5 0 0.0
あおやぎ 35 0 0.0 0 0 0.0
あかがい 27 1 3.7 0 0 0.0
ほっきがい 16 0 0.0 1 0 0.0
その他 *2 32 0 0.0 2 0 0.0
貝類計 264 1 0.4 8 0 0.0
その他 うに 105 2 1.9 0 0 0.0
いか 30 0 0.0 1 0 0.0
えび 10 0 0.0 1 0 0.0
たこ 8 0 0.0 24 1 4.2
その他 *3 2 0 0.0 0 0 0.0
その他計 155 2 1.3 26 1 3.8
総計 688 3 0.4 34 1 2.9
*1: かんぱち、とびうお、すずき、たちうお、かれい等を含む。
*2: つぶがい、とりがい、さざえ、ばかがい、あさり、たいらぎ等を含む。
*3: すじこ、たらこ等を含む。

平成22年度食品の食中毒菌汚染実態調査の結果について

E. Coli Outbreak Linked to Organic Farming … Again

by Greg Conko on June 6, 2011 · 8 comments

in Agriculture,Environment,Features,Health and Illness,Precaution & Risk,Regulation

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Although it’s not 100 percent certain at this time, German health officials are becoming increasingly certain that the recent E. coli outbreak there can be traced to an organic farm. According to this article from The Scotsman:

German-grown bean sprouts are the likely source of the deadliest E coli outbreak in modern history, according to agricultural officials.The outbreak, which has killed 22 people and made more than 2,000 ill across Europe, is thought to have originated at an organic farm in northern Germany. Lower Saxony’s agriculture minister, Gert Lindemann, said tests had shown the bean sprouts were the probable cause.

That’s not the first major foodborne illness outbreak linked to organic production, nor will it be the last. As I noted on John Stossel’s Fox Business channel show last November, the terrible 2008 outbreak of E. coli in was found to have come from organically grown spinach in California. And plenty of other examples can be found. After all, organic farming eschews synthesized nitrogen fertilizers, and instead relies heavily on the use of animal manures for soil nutrient replacement. And,  ”[t]he use of animal wastes for fertilization of produce plants increased the risk of E. coli contamination in organic and semiorganic produce significantly.” There is a small but growing literature finding significantly greater presence of E. coli and other foodborne pathogens on organic produce. See here, here, here, and here, for just a few examples.

It’s worth remembering, of course, that while tragic, deaths from foodborne illness are quite rare in industrialized countries like Germany and the United States considering the hundreds of millions of meals that are eaten every day. But while modern, technologically-advanced agricultural production practices are often blamed for heightening the risk of food contamination, scientists know that most of the real threats are all natural products of Mother Nature. More often than not, new technologies and modern practices tend to increase food safety, not decrease it.

Organic food linked to E. coli outbreak?

Smita PandeySmita Pandey, TNN | Jun 12, 2011, 01.17am ISTRead more:World Health Organization|Organic food linked to E. coli outbreak|Jonathan Fletcher|E. coli

Germany says bean sprouts likely E coli infection source
If you are a health food freak who lives on salads and swears by the benefits of organically grown raw vegetables, it’s time for a reality check. In 16 countries across the globe, nearly 3,000 people have been sickened and 29 have died after eating raw vegetables contaminated by a group of bacteria collectively called Escherichia coli ( E. coli).Authorities first cited contaminated Spanish cucumbers as the culprit and now organically grown sprouts from Germany are being seen as the most likely cause. The source of the infection still remains a mystery. Experts believe organic sprouts, cucumbers, tomatoes or lettuce contaminated somewhere between farm and fork have caused the disease.

Scientists say the outbreak has been caused by a rare toxic mutant of E coli that causes abdominal cramps and bloody diarrhoea. In severe cases, it leads to acute kidney failure and even seizure, coma and death. Germany, where the outbreak originated, has reported 722 cases of kidney failure, including 18 fatalities, says WHO.

The European Centre for Disease Control and Prevention says the E coli outbreak is one of the largest worldwide and the largest ever reported in Germany. Most of the victims were women and it is not known why.

Dr Helge Karch, of University Hospital Munster in Germany, who identified the bacterial strain behind the outbreak, says it is a hybrid clone that contains genetic material from various bacteria. Karch says the strain shows very high antibiotic resistance and is more toxic than its parent.

The findings raises questions about methods used in organic farming.

Organic foods are by definition fertilized with animal manure and that’s where E coli exist. ECDC says these bacteria are found in the lower intestine of mammals. This leads experts to believe that the German outbreak most likely occurred due to contamination through manure in organic farms, from a sewage leak in the irrigation supply or from a worker handling the produce.

If cattle manure is used as fertilizer, it is entirely possible that vegetables could be contaminated with fecal matter, Dr Jonathan Fletcher, lecturer of microbiology at the University of Bradford in UK, told TOI. There should have been stringent washing procedures to remove this, and consumers or restaurant owners should also have been advised to wash the vegetables before eating, he said.

Even in the past, several studies have found higher levels of E coli on organic vegetables compared to others. In 2006, a large E coli outbreak was linked to an organic spinach farm in California. Around 205 people were infected and three died due to the illness. WHO says the main advice is to wash one’s hands after using the toilet and before consuming food; and to wash food thoroughly with clean water, especially if it is consumed raw. Peeling or cooking fruit and vegetables can also remove these germs, says Fletcher.

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